JP3750964B2 - 防振ゴム組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防振ゴム組成物に関し、さらに詳しくは自動車のエンジンマウントインシュレ−タ−、センタ−ベアリングインシュレ−タ−、ダンパ−、ラックアンドオピニオン式ステアリング装置のインシュレ−タ−等の、特に耐熱性が要求される部品に用いられる防振ゴム材として好適に利用可能な防振ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車で使用される各種防振ゴム材は、特に耐熱性と防振特性の要求が厳しくなっている。即ち、自動車では、エンジンルーム内の放熱スペースの減少、及びエンジンの高出力化が進んでいる結果、エンジンルーム内の雰囲気温度が上昇化する傾向にあり、各種防振ゴム材の熱環境が厳しくなっている。例えばエンジンマウントインシュレ−タ−、センタ−ベアリングインシュレ−タ−、ダンパ−、ラックアンドオピニオン式ステアリング装置のインシュレ−タ−(以下、ラックマウントインシュレーターと言う場合がある)等に使用される防振ゴム材には、耐熱性や防振特性の改善が強く求められている。
【0003】
具体的に説明すると、エンジンマウントインシュレーターでは、エンジンの大部分の加重を支持する機能およびエンジンより発生するトルク反力を支持する機能に加えて良好な防音、防振特性を満足することが要求される。エンジンマウントインシュレ−タ−としては、適度な振動減衰性能と優れた耐疲労性(耐久性)を有することから、天然ゴムが従来から主に用いられてきた。しかしながら、上述したようにエンジンルーム内の熱環境が悪化している現在、耐熱性の面で天然ゴム系材料は限界にきている。
また、自動車のセンタ−ベアリングインシュレ−タ−においても、上述したエンジンマウントインシュレ−タ−と同様に熱環境が悪化しており、従来のものでは、耐熱性が満足できなくなってきている。このセンタ−ベアリングインシュレ−タ−は、FR車、4WD車のプロペラシャフト中央部に位置し、プロペラシャフトとセンターベアリングとの締結部に使用され、プロペラシャフトからの振動がセンタ−ベアリングを介してシャーシーに直接伝達されるされるのを防止すると共にプロペラシャフトの挙動を規制し支持する役割を担っている。このようなセンタ−ベアリングインシュレ−タ−では、高強度と低ヘタリ性が要求されることから、従来は天然ゴム系材料が使用されてきた。ところが、従来の天然ゴム製のセンタ−ベアリングインシュレ−タ−は、100℃を越える熱環境では熱老化が激しく、実用に耐えない。天然ゴム系材料の耐熱性を向上させる方法としては、加硫剤であるイオウの添加量を減らして加硫を行うEV加硫といわれる方法が知られている。しかし、このような方法では、耐熱性向上効果は10℃程度であり満足するに到らない。
さらに、自動車のラックマウントインシュレ−タ−は、ステアリングとラックの締結部に使用され、タイヤからの振動がラックを介してステアリングに直接伝達されるのを防止すると共にステアリングの感度に良好な影響を与える役割を担っている。従って、ラックマウントインシュレ−タには、適度な振動減衰性能と優れた耐疲労性(耐久性)を要求される。これらの要求を満たすラックマウントインシュレ−ター用材料として、天然ゴム系材料が従来から使用されているが、上述したようにエンジンルーム内温度の上昇により、耐熱性の面で天然ゴム系材料では限界にきている。
【0004】
天然ゴム系材料よりも優れた耐熱性を有する原料ゴムとしては、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴムなどが知られている。しかし、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムは、前述した要求を満足する程の耐熱性は有していない。また、クロロプレンゴムは、低温柔軟性が劣るため、上述した用途には不適当である。ブチルゴムはダンピング特性には優れているものの、動倍率(動的弾性率/静的弾性率)が極端に高いという根本的な問題があり、また、耐久性も天然ゴムに劣るという問題がある。エチレンプロピレンゴムは耐熱性に優れ、特に有機過酸化物架橋であれば耐熱性は充分満足される。しかしながら、耐久性が劣る。
【0005】
特開平6−1893号公報には、高分子量のエチレン・プロピレンゴムを用いることにより、その耐久性を向上し得ることが開示されている。即ち、この先行技術に開示されているゴム組成物は天然ゴムと同等以上の耐久性を示し、しかも天然ゴム系材料よりも優れた耐熱性を示す。しかし、このような高分子量のエチレンプロピレンゴムを使用すると加工性が悪化するという不都合を生じる。このために、多量のオイルやカーボンブラックやシリカなどを添加して加工性を確保しようすると、動倍率(動的弾性率/静的弾性率)が上昇してしまい、加工性を維持したまま動倍率を下げるのは非常に困難であった。
一方、特開平6−200096号公報には、高分子量のエチレン・プロピレンに天然ゴムを少量配合することにより、カーボンブラックの低充填配合でも加工性を損なうことなく防振ゴムとして重要な動倍率を天然ゴム並に維持し、さらに有機過酸化物で架橋することにより、耐熱性が非常に優れたゴム組成物が得られることが開示されている。しかしながら、従来のエチレン・プロピレンゴム(以下、EPTという場合がある)は、エチレン及びプロピレンに共重合させるジエン成分として、ジシクロペンタジエン、1,4ヘキサジエンまたは5−エチリデン−2−ノルボルネンを用いたものが多く、このようなEPTは、架橋効率が天然ゴムに比べて低い。このため、この先行技術のゴム組成物は、共架橋性に劣りブレンド後の物性を最大限に発揮できない。また、このような架橋効率に劣るEPTを使用した場合、有機過酸化物架橋剤を天然ゴム単独の場合に比べて多く配合しなければならないが、有機過酸化物架橋剤はイオウに比べて非常に高価でありコストアップが問題となる。さらに、天然ゴムをブレンドしているため、耐熱老化性もEPT単独に比べて劣るという欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、上記欠点を改良し、コストダウンのために有機過酸化物架橋剤の使用量を削減でき、且つ耐熱性に優れ、加工性を維持したまま天然ゴムと同等以上の耐久性を有し、且つ動倍率にも優れる防振ゴム組成物を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、(A)下記一般式(1)または(2):
【化3】
Figure 0003750964
(1)中、nは、0乃至10の整数であり、R1 は、水素原子または炭素原子数1乃至10のアルキル基であり、R2 は、水素原子または炭素原子数1乃至5のアルキル基である。)
【化4】
Figure 0003750964
(2)中、R3 は、水素原子または炭素原子数1乃至10のアルキル基である。)、で表される非共役ポリエンから誘導されるポリエン単位を有し、
(i) エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)が50/50〜80/20の範囲にあり、
(ii) ヨウ素価が 0. 5〜50の範囲にあり、
(iii) 135℃のデカリン溶液での極限粘度が3乃至6 dl /gの範囲にある
エチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体(a−1)
を含有するポリマー成分、
(B)有機過酸化物から成る架橋剤、及び、
(C)カーボンブラック及び/又はシリカから成る充填剤
を含有して成り、前記充填剤(C)を、ポリマー成分(A)100重量部当り、30乃至100重量部の量で含有していることを特徴とする防振ゴム組成物が提供される。本発明において、上記ポリマー成分(A)の40重量%以上がエチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体(a−1)であり、特に10乃至50重量%が天然ゴム(a−2)であることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
ポリマー成分(A):
(a−1)エチレン−αオレフィン・ポリエン非晶質共重合体
本発明においては、ポリマー成分(A)として、エチレン、α−オレフィン及び前記一般式(1)または(2)で表される非共役ポリエンを共重合させることにより得られるエチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体(a−1)を用いることが重要な特徴であり、これにより、振動減衰性能(防振特性)や耐疲労性(耐久性)と共に、耐熱性や加工性を向上させることが可能となる。例えば、この非晶質共重合体(a−1)は、同じ分子量の既存のEPTと比較すると、加工性が極めて優れている。この理由は、上記非晶質共重合体(a−1)は長鎖分岐構造を有しているため、ロ−ル加工するときなどの高ずり速度領域で粘度低下を生じ、この結果として、優れた加工性を示すものと推測される。
かかる非晶質共重合体(a−1)は、ポリマー成分中に40重量%以上存在していることが好ましい。
【0009】
上述した非晶質共重合体(a−1)の共重合成分として用いるα−オレフィンは、炭素数が3以上、特に3〜20のものが使用される。具体的には、プロピレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセン−1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサデセン−1、ヘプタデセン−1、ノナデセン−1、エイコセン−1、9−メチル−デセン−1、11−メチル−ドデセン−1、12−エチル−テトラデセン−1などが挙げられる。これらのα−オレフィンは、単独で、または2種以上組み合わせて用いられる。これらのうち、炭素数3〜10のα−オレフィンが好ましく、特にプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好適である。
【0010】
共重合成分として用いられる非共役ポリエンは、前記一般式(1)又は(2)で表されるノルボルネン化合物である。
【0011】
前記一般式(1)、即ち、
【化5】
Figure 0003750964
式中、nは、0乃至10の整数であり、
1 は、水素原子または炭素原子数1乃至10のアルキル基であり、
2 は、水素原子または炭素原子数1乃至5のアルキル基である、
において、R1 のアルキル基(炭素数1〜10)としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などを例示することができる。
またR2 のアルキル基としては、上記で例示したもののうち、炭素数が1〜5のものを挙げることができる。
【0012】
かかる一般式(1)で表されるノルボルネン化合物としては、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−2プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−メチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(3,4−ジメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−エチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2−ジメチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(5−エチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2,3−トリメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン等を例示することができ、これらの中で好ましいものは、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネンである。また最も好適なノルボルネン化合物は、上記の中で、一般式(1)中のn=0の化合物である。
【0013】
また、前記一般式(2)、即ち、
【化6】
Figure 0003750964
式中、R3 は、水素原子または炭素原子数1乃至10のアルキル基である、
において、R3 のアルキル基(炭素数1〜10)としては、前記一般式(1)のR1 について例示したアルキルと同じものを挙げることができる。
上記一般式(2)で表されるノルボルネン化合物の中で最も好適に使用されるのは、5−メチレン−2−ノルボルネンである。
【0014】
上述したエチレン、α−オレフィン及びポリエン(ノルボルネン化合物)を共重合して得られる非晶質共重合体(a−1)において、エチレンとα−オレフィンとの共重合比(エチレン/α−オレフィン)は、モル比で表して、50/50〜90/10、好ましくは55/45〜85/15、特に好ましくは60/40〜80/20の範囲にあるのがよい。
【0015】
また、前述した一般式(1)または一般式(2)で表されるノルボルネン化合物は、得られる非晶質共重合体(a−1)のヨウ素価(g/100g)が、0.5〜50、好ましくは0.8〜30、さらに好ましくは1〜20、最も好適には1.5〜15となるような量で使用されるのがよい。ヨウ素価が上記範囲よりも小さいと、得られる組成物は架橋効率が小さなものとなり、また上記範囲よりも大きいと、耐環境劣化性が悪くなり、またコスト的にも不利になるので好ましくない。また、本発明においては、目的とする物性が損なわれない範囲において、例えば上述した範囲のヨウ素価が保持される限りにおいて、全単量体成分当り15モル%以下、特に10モル%以下の範囲で、上記ノルボルネン化合物以外の他の非共役ポリエンが共重合されていてもよい。このような他の非共役ポリエンとしては、1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンなどの鎖状非共役ジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような環状非共役ジエン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエンのようなトリエンを例示することができる。
【0016】
上述した各成分を共重合した得られる非晶質共重合体(a−1)は、以下の極限粘度〔η〕、分子量分布、有効網目鎖密度ν、及び架橋密度−溶融流動性バランス特性を有していることが好ましい。
【0017】
(a) 極限粘度〔η〕
極限粘度は、この非晶質共重合体(a−1)の分子量を示し、135℃デカリン中で測定される。本発明において、この極限粘度は、3〜6dl/g、好ましくは3.5〜5.5dl/gの範囲にあるのがよい。
(b) 分子量分布(Mw/Mn)
分子量分布は3〜50であり、好ましくは3.3〜40、特に好ましくは3.5〜30である。
【0018】
(c) 有効網目鎖密度ν
有効網目鎖密度νは、共重合体100g当り0.01モルのジクミルパ−オキサイドを用いて170℃×10分間プレス架橋したときに、後述する実施例で示す測定法にしたがって算出される指数であり、この共重合体の過酸化物架橋のし易さ或いは得られる架橋の程度を示す。本発明で用いる非晶質共重合体(a−1)は、この有効網目鎖密度νが1.5×1020個/cm3以上、好ましくは1.8×1020個/cm3以上、さらに好ましくは2.0×1020個/cm3以上であるのがよく、このような有効網目鎖密度νを有することにより、永久歪みが小さく、耐熱老化性も著しく向上する。この値が上記範囲よりも小さいと、伸びが過大となり、永久変形率が増大する等の不都合を生じるし、また耐熱老化性も不満足なものとなる。例えばポリエンとして、ジシクロペンタジエンや5−エチリデン−2−ノルボルネンなどを用いた従来公知のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合ゴムなどは、そのヨウ素価が前述した範囲内にあったとしても、有効網目鎖密度νを上記の範囲に調整することができず、従って、永久歪みが大きく、耐熱老化性に劣ったものとなっている。
即ち、非共役ポリエンを共重合させると、1個のエチレン系不飽和結合が共重合に関与し、残りのエチレン系不飽和結合が共重合体鎖中に残留するが、環状の非共役ポリエンを用いた場合には、残留するエチレン系不飽和結合が環内に存在する場合と、環外に存在する場合とがある。環外に存在するエチレン系不飽和結合は、環内に存在しているエチレン系不飽和結合に比して自由度が大きく、反応性に富んでいると考えられる。従って、前記一般式(1)又は(2)で表されるノルボルネン化合物を共重合して得られる非晶質共重合体(a−1)では、環外にあるエチレン系不飽和結合の存在割合が高く、この結果、前述した利点がもたらされるものと認められる。
【0019】
(d) 架橋密度−溶融流動性バランス特性
100℃でのメルトフローカーブから求めた0.4×106dyn/cm2を示す時のずり速度をγ1 、2.4×106dyn/cm2を示す時のずり速度をγ2 とすると、本発明で用いる非晶質共重合体は、上記ずり速度の比γ2 /γ1 の対数値[log(γ2 /γ1)] と、上記有効網目鎖密度νとの比(以下、バランス特性値Kと呼ぶことがある)が、下記式(3):
Figure 0003750964
を満足していることが望ましい。
このバランス特性値K〔 log(γ2 /γ1)/ν〕は、溶融流動におけるずり速度のずり応力依存性と架橋性とのバランスを示すものである。溶融粘度ηは、ずり速度をγ、ずり応力をσとした時、η=σ/γで表されるが、重合体のずり応力とずり速度との関係をプロットしたメルトフローカーブでは、ずり応力の増大の程度当りのずり速度の増大の程度は著しく大きい。即ち、バランス特性値Kの分子であるずり速度比(γ2 /γ1)の対数値は、共重合体の流動時におけるずり速度のずり応力依存性が大きければ大きな値となり、小さければ小さな値となるものである。一方、バランス特性値Kの分母であるνは、前述した有効網目鎖密度を表すものであり、過酸化物架橋のし易さや架橋の程度を示す。本発明では、これら2つの特性値の比であるバランス特性値Kが、上記式(3)に示す通り、0.04×10-19 乃至0.20×10-19 の範囲とすることにより、この非晶質共重合体(a−1)の加工性や機械的特性を優れたレベルに維持しながら、耐熱老化性を優れたレベルに維持する上で特に好ましい。このバランス特性値Kが上記範囲を下回ると加工性が低下するおそれがあり、上記範囲を上回ると、強度の低下、永久歪みの増大、及び耐熱老化性の低下等の不都合を生じることがある。
【0020】
エチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体(a−1)の製造
本発明において、上述した非晶質共重合体(a−1)は、エチレン、α−オレフィン及び一般式(1)または(2)のノルボルネン化合物(以下、単に非共役ポリエンと呼ぶことがある)とを、バナジウム系触媒とアルミニウム系触媒との存在下で共重合することによって得られる。
【0021】
各単量体成分は、前述した条件を満足する様な割合で使用される。例えば、エチレン/α−オレフィンのモル比は、50/50〜90/10、好ましくは55/45〜85/15、特に好ましくは60/40〜80/20の範囲に設定され、更に非共役ポリエンは、ヨウ素価(g/100g)が、0.5〜50、好ましくは0.8〜30、さらに好ましくは1〜20、最も好適には1.5〜15となるような量で使用される。
この場合、有効網目鎖密度ν及びバランス特性値Kを前述した範囲に調整するためには、エチレンと非共役ポリエンとの供給量が、
0.01≦非共役ポリエン/エチレン(モル比)≦0.2
の範囲となるようにするのがよい。
【0022】
また、バナジウム系触媒としては、下記一般式(4):
VO(OR)n 3-n …(4)
(Rは炭化水素基、Xはハロゲン原子、nは、0≦n≦3を満足する数)
で表される可溶性バナジウム化合物または下記一般式(5):
VX4 …(5)
(Xはハロゲン原子である)
で表されるバナジウム化合物、或いはこれらの電子供与体付加物が好適に使用される。
このような一般式(4)の可溶性バナジウム化合物或いは一般式(5)のバナジウム化合物等の例としては、以下のものを例示することができる。
VOCl3 、VO(OC2 5 )Cl2 、VO(OC2 5 2 Cl、
VO(O−iso−C3 7 )Cl2 、VO(O−n−C4 9 )Cl2
VO(OC2 5 3 、VOBr3 、VCl4
VO(O−n−C4 9 3 、VCl3 ・2OC6 12OH
なかでもVOCl3 が好適である。
【0023】
上述したバナジウム系触媒成分と併用されるアルミニウム系触媒成分としては、分子内に少なくとも1個のAl−炭素結合を有する有機アルミニウム化合物、例えば、下記一般式(6)、(7)、(8)または(9):
m AlX3-m …(6)
(Rは炭化水素基、Xはハロゲン原子、mは、0<m≦3)
R’p Al(OR”)q r …(7)
(R’及びR”は炭化水素基、Xはハロゲン原子、
0<p<3,0<q<3,0<r<3,但し、p+q+r=3)
R’m Al(OR”)3-m …(8)
(R’及びR”は前記と同じであり、mは、0<m<3、
好ましくは、1.5≦m≦3である)
m Al(H)3-m …(9)
(Rは前記と同じであり、mは、0<m<3、
好ましくは2≦m<3である)
で表される有機アルミニウム化合物が、単独又は2種以上の組み合わせで使用される。
【0024】
前記一般式(6)の有機アルミニウム化合物としては、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミドのようなジアルキルアルミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドのようなアルキルアルミニウムセスキハライド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミドなどのようなアルキルアルミニウムジハライドなどを例示できる。
【0025】
前記一般式(7)の有機アルミニウム化合物としては、エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムを例示できる。
【0026】
前記一般式(8)の有機アルミニウム化合物としては、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセスキアルコキシド、及び下記式:
R’0.5 Al(OR”)0.5
(R’及びR”は前記と同じである)
などで表わされる平均組成を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウムを例示できる。
【0027】
更に前記一般式(9)の有機アルミニウム化合物としては、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどを例示できる。
【0028】
本発明では、上記有機アルミニウム触媒成分化合物として、アルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムジハライド、或いは前記一般式(7)で表される有機化合物を用いることが好ましく、中でも、
Al(Et)2 Cl/Al(Et)1.5 Cl1.5
(Etはエトキシ基)
のブレンド系を用いるのがよく、このモル比が1/5以上、好ましくは1/5乃至10/1、特に1/2乃至8/1であるのがよい。特に、前述したVOCl3 と、この有機アルミニム化合物のブレンド系とを組み合わせて触媒として用いた場合には、ソックスレー抽出(キシレン、3時間、325メッシュスクリーン)後のキシレン不溶解分が1%以下の非晶質共重合体を得ることができる。
【0029】
また上述した有機アルミニウム化合物以外にも、例えば、酸素原子、窒素原子を介して2以上のアルミニウムが結合した有機アルミニウム化合物を用いることもできる。このような有機アルミニウム化合物としては、以下のものを例示することができる。
(C2 5 2 Al−O−Al(C2 5 2
(C4 9 2 Al−O−Al(C4 9 2
(C2 5 2 Al−N(C6 5 )−(C2 5 2
【0030】
また、上述した有機アルミニウム化合物に代えて、下記一般式(10):
1 AlR4 …(10)
(ここでM1 はLi、Na、Kであり、Rは炭化水素基であり、4個の炭化水素基は、同一でも異なっていてもよい)
で表わされる周期律表第1族金属とアルミニウムとの共アルキル化物、例えば、
LiAl(C2 5 4 、LiAl(C7 154
などを、単独又は2種以上の組み合わせで使用することもできる。
【0031】
上述した触媒を用いての共重合反応は炭化水素媒体中で行うことができる。この炭化水素媒体としては、たとえばヘキサン、ヘプタン、オクタン、灯油のような脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンのような脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素、前記重合性不飽和炭化水素なども例示することができる。この2種以上の混合媒体であっても差しつかえない。
【0032】
共重合反応は連続法で実施される。即ち、重合原料のエチレン、α−オレフィン及び非共役ポリエン(一般式(1)又は(2)のノルボルネン化合物)、触媒成分の可溶性のバナジウム化合物成分、有機アルミニウム化合物成分及び炭化水素媒体が重合反応系に連続的に供給され、重合反応生成物が集合反応系から連続的に放出される。
【0033】
その際の重合反応系に供給される可溶性バナジウム化合物の濃度は重合反応系の可溶性バナジウム化合物の濃度の10倍以下、好ましくは7乃至1倍、さらに好ましくは5乃至1倍、最も好ましくは3乃至1倍の範囲とするのがよい。
また、重合反応系内のバナジウム原子に対するアルミニウム原子の比、Al/V(原子比)は2以上、好ましくは2乃至50、とくに好ましくは3乃至20の範囲とするのがよく、該可溶性バナジウム化合物及び該有機アルミニウム化合物は、それぞれ、通常、前記炭化水素媒体で希釈して供給される。例えば、可溶性バナジウム化合物は前記濃度範囲に希釈され、有機アルミニウム化合物は重合反応系における濃度の例えば50倍以下の濃度に希釈して、それぞれ重合反応系に供給される。
一般に、共重合反応系内の可溶性バナジウム化合物の濃度は、バナジウム原子として、通常は0.01乃至5グラム原子/リットル、好ましくは0.05乃至3グラム原子/リットルの範囲とするのがよい。
【0034】
共重合反応は、30〜60℃、特に30〜50℃の温度で、4〜12kgf/cm2 、特に5〜8kg/cm2 の圧力下で行われる。この際、窒素、アルゴンなどの不活性ガスを存在させてもよい。また生成する非晶質共重合体の分子量を調整するために、適宜、水素などの分子量調整剤を存在させることもできる。
共重合反応は、生成する非晶質共重合体の極限粘度が、前述した極限粘度に達するまで実施される。共重合反応系内での各原料成分の平均滞留時間は、重合原料の種類、触媒成分の濃度及び温度によっても異なるが、通常は5分乃至5時間、好ましくは10分乃至3時間の範囲である。
【0035】
共重合反応によって得られる生成物は、目的とするエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン非晶質共重合体(a−1)の炭化水素媒体溶液である。該溶液中に含まれる非晶質共重合体(a−1)の濃度は、一般に、2.0乃至20.0重量%、特に2.0乃至10.0重量%の範囲にある。該生成共重合体溶液を常法に従って処理することにより、目的とする非晶質共重合体(a−1)が得られる。
【0036】
[グラフト変性共重合体]
本発明において、上述したエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン非晶質共重合体(a−1)は、ランダム共重合体であるが、このランダム共重合体は、極性モノマーによりグラフト変性されていてもよく、このようなグラフト変性共重合体を、ポリマー成分(A)として使用することもできる。
グラフト変性に使用される極性モノマーには、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、アミノ基含有エチレン性不飽和化合物、エポキシ基含有エチレン性不飽和化合物、芳香族ビニル化合物、不飽和カルボン酸あるいはその誘導体、ビニルエステル化合物、塩化ビニルなどがある。
【0037】
水酸基含有エチレン性不飽和化合物としては、たとえばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシ−プロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、テトラメチロールエタンモノ(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−(6−ヒドロキシヘキサノイルオキシ)エチルアクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル、10−ウンデセン−1−オール、1−オクテン−3−オール、2−メタノールノルボルネン、ヒドロキシスチレン、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、α−メチロールアクリルアミド、2−(メタ)アクロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、グリセリンモノアリルエーテル、アリルアルコール、アリロキシエタノール、2−ブテン−1,4−ジオール、グリセリンモノアルコールなとが挙げられる。
【0038】
アミノ基含有エチレン性不飽和化合物としては、下記式:
−N(R31)−R32
式中、R31は水素原子、メチル基またはエチル基であり、
32は、水素原子、炭素数1乃至12、好ましくは炭素数1乃至8のアルキル基、炭素数6乃至12、好ましくは6乃至8のシクロアルキル基であり、これらのアルキル基、シクロアルキル基は、さらに置換基を有してもよい、
で示されるようなアミノ基または置換アミノ基を少なくとも1種類有するビニル系単量体を挙げることができる。
【0039】
このようなアミノ基含有エチレン性不飽和化合物としては、たとえば(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸プロピルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、メタクリル酸フェニルアミノエチル、メタクリル酸シクロヘキシルアミノエチルなどのアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル系誘導体類、N−ビニルジエチルアミン、N−アセチルビニルアミンなどのビニルアミン系誘導体類、アリルアミン、メタクリルアミン、N−メチルアクリルアミン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなどのアリルアミン系誘導体、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミドなどのアクリルアミド系誘導体、p−アミノスチレンなどのアミノスチレン類、6−アミノヘキシルコハク酸イミド、2−アミノエチルコハク酸イミドなどが挙げられる。
【0040】
エポキシ基含有エチレン性不飽和化合物としては、1分子中に重合可能な不飽和結合およびエポキシ基を少なくとも1個以上有する化合物を挙げることができる。
例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、マレイン酸のモノおよびジグリシジルエステル、フマル酸のモノおよびジグリシジルエステル、クロトン酸のモノおよびジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸のモノおよびジグリシジルエステル、イタコン酸のモノおよびグシジルエステル、ブテントリカルボン酸のモノおよびジグリシジルエステル、シトラコン酸のモノおよびジグリシジルエステル、エンド−シス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト5−エン−2,3−ジカルボン酸(ナジック酸TM)のモノおよびジグリシジルエステル、エンド−シス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2−メチル−2,3−ジカルボン酸(メチルナジック酸TM)のモノおよびジグリシジルエステル、アリルコハク酸のモノおよびグリシジルエステルなどのジカルボン酸モノおよびジグリシジルエステル(モノグリシジルエステルの場合のアルキル基の炭素数1〜12)、p−スチレンカルボン酸のアルキルグリシジルエステル、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテル、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテン、3,4−エポキシ−1−ペンテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ペンテン、5,6−エポキシ−1−ヘキセン、ビニルシクロヘキセンモノオキシドなどが挙げられる。
【0041】
芳香族ビニル化合物としては、下記式
CH2 =C(R1)−Φ−(R2 )n
式中、Φはベンゼン環又は複素環であり、
1 は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基であり、
2 は、炭素数1〜3の炭化水素基またはハロゲン原子であり、
例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基および塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、
nは、通常0〜5、好ましくは1〜5の整数である、
で表されるものを例示することができる。
【0042】
このような芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロメチルスチレン、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、5−エチル−2−ビニルピリジン、2−メチル−5−ビニルピリジン、2−イソプロペニルピリジン、2−ビニルキノリン、3−ビニルイソキノリン、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドンなとが挙げられる。
【0043】
不飽和カルボン酸類としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸などの不飽和カルボン酸またはこれらの誘導体(酸無水物、酸ハライド、アミド、イミド、エステルなど)が挙げられる。
この誘導体としては、例えば、塩化マレニル、マレニルイミド、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸エチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸ジメチル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メタクリル酸アミノエチルおよびメタクリル酸アミノプロピルなどが挙げられる。
これらの中では、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸アミノプロピルが好ましい。
【0044】
ビニルエステル化合物としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、パーサティック酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、p−t−ブチル安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニルなどが挙げられる。
【0045】
グラフト重合に際して、上記のような極性モノマーは、先に述べた方法で得られたランダム共重合体(エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン非晶質共重合体)100重量部に対して、通常1〜100重量部、好ましくは5〜80重量部の量で使用される。
グラフト重合は、通常、有機過酸化物、アゾ化合物等のラジカル開始剤の存在下に行なわれる。
【0046】
有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)バラレート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、アセチルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トルイルパーオキサイド等を例示することができる。
また、アゾ化合物としては、アゾイソブチロニトリル、ジメチルアゾイソブチロニトリル等が挙げられる。
【0047】
上述したラジカル開始剤は、グラフト変性すべきランダム共重合体100重量部に対して、0.001〜10重量部程度の量で使用されることが望ましい。
ラジカル開始剤は、ランダム共重合体および極性モノマーとそのまま混合して使用することもできるが、少量の有機溶媒に溶解して使用することもできる。この有機溶媒としては、ラジカル開始剤を溶解し得る有機溶媒であれば特に限定することなく用いることができる。
この有機溶媒としては、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンおよびデカンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンおよびデカヒドロナフタレンなどの脂環族炭化水素系溶媒、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素およびテトラクロルエチレンなどの塩素化炭化水素、メタノール、エタノール、n−プロピノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノールおよびtert−ブタノールなどのアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチルおよびジメチルフタレートなどのエステル系溶媒、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジ−n−アミルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキシアニソールのようなエーテル系溶媒を用いることができる。
【0048】
またランダム共重合体に極性モノマーをグラフト重合させる際には、還元性物質を用いてもよい。還元性物質を用いると、極性モノマーのグラフト量を向上させることができる。
還元性物質としては、鉄(II)イオン、クロムイオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、パラジウムイオン、亜硫酸塩、ヒドロキシアミン、ヒドラジン、さらには−SH、SO3 H、−NHNH2 、−COCH(OH)−などの基を含む化合物が挙げられる。具体的には、塩化第一鉄、重クロム酸カリウム、塩化コバルト、ナフテン酸コバルト、塩化パラジウム、エタノールアミン、ジエタノールアミン、N,N−ジメチルアニリン、ヒドラジン、エチルメルカプタン、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などが挙げられる。
これらの還元性物質は、ランダム共重合体100重量部に対して、0.001〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部の量で用いることができる。
【0049】
ランダム共重合体の極性モノマーによるグラフト変性は、従来公知の方法で行うことができ、たとえばランダム共重合体を有機溶媒に溶解し、次いで極性モノマーおよびラジカル開始剤などを溶液に加え、70〜200℃、好ましくは80〜190℃の温度で、0.5〜15時間、好ましくは1〜10時間反応させることにより行うことができる。
【0050】
上記の有機溶媒は、ランダム共重合体を溶解し得る有機溶媒であれば特に限定されないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒などを用いることができる。
【0051】
また押出機などを用いて、無溶媒で、ランダム共重合体と極性モノマーとを反応させて、グラフト変性ランダム共重合体を製造することもできる。
この反応は、通常、グラフト変性すべきランダム共重合体の融点以上、具体的には120〜250℃の温度で、通常、0.5〜10分間行なわれることが望ましい。このようにして得られるグラフト変性共重合体の変性量(極性モノマーのグラフト量)は、通常0.1〜50重量%、好ましくは0.2〜30重量%であることが望ましい。
【0052】
本発明において、上述したエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン非晶質共重合体もしくはそのグラフト変性共重合体(a−1)は、ポリマー成分(A)の40重量%以上、好ましくは45重量%以上、最も好ましくは50重量%以上の量で使用される。
【0053】
(a−2)天然ゴム
本発明において、(a−1)のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン非晶質共重合体もしくはそのグラフト変性共重合体は、それ単独でポリマー成分(A)として使用することができるが、特に天然ゴムと併用することが望ましい。即ち、上述した(a−1)の共重合体は、加工性や天然ゴムとの共架橋性に優れる等の利点を有しており、天然ゴムとの併用により、振動減衰性能や耐疲労性(耐久性)を保持しながら、加工性、耐熱性、動倍率等の諸特性を顕著に改善することが可能となる。
かかる天然ゴムの使用量は、ポリマー成分(A)の60重量%以下、好ましくは5乃至55重量%、最も好ましくは10乃至50重量%とするのがよい。この範囲よりも多量に天然ゴムを使用すると、(a−1)の共重合体を用いたことによる利点を享受することが困難となり、例えば加工性や耐熱性、動倍率等が不満足なものとなる。また、天然ゴムの使用量が少なすぎると、振動減衰性能や耐疲労性が不十分となる。
【0054】
その他のポリマー成分
尚、本発明においては、この目的を損なわない範囲で、例えば50重量%以下の範囲で、公知の他のゴムをポリマー成分(A)として、上記非晶質共重合体(a−1)及び天然ゴム(a−2)とブレンドして用いることができる。
このような他のゴムとしては、イソプレンゴム(IR)などのイソプレン系ゴム、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などの共役ジエン系ゴム、シリコーンゴムを挙げることができる。特にBR、SBR、シリコーンゴム等は、架橋効率が高く、有機過酸化物を用いての架橋を行う本発明では、好適に使用することができる。また、従来公知のエチレン・α−オレフィン系共重合ゴムを用いることもでき、たとえばエチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR)、前記のエチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体(a−1)以外のエチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体、例えばEPDMなどを用いることもできる。また、スチレン系樹脂(PS)、アクリロニトリル・スチレン系樹脂(AS)の耐衝撃性向上を目的としてブレンドすると、既存EPTよりもグラフト効率が高く、グラフト化が容易で、好適である。また、TPOの原料として用いても、既存EPTよりも有機過酸化物の効率が高く好適である。
【0055】
架橋剤(B);
本発明の防振ゴム組成物においては、架橋剤として有機過酸化物を使用する。この有機過酸化物を用いての架橋により、耐熱老化性に優れた防振ゴム材を得ることができるが、本発明では、前述した共架橋性に優れたエチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体(a−1)を用いている結果、この有機過酸化物の使用量を可及的に少量とすることができる。即ち、有機過酸化物は、イオウ等の加硫剤に比して極めて高価であるため、有機過酸化物の使用量を少なくし得ることは、コストダウンの点で大きな利点がある。
例えば、この有機過酸化物は、ポリマー成分(A)100g当り、0.001乃至0.05モル、好ましくは0.002乃至0.04モルの量で使用される。これよりも少量であると、耐熱性が不満足となり、上記範囲よりも多量に使用すると、コストの点で不利となる。
【0056】
かかる有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−アミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシン)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−モノ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン等のジアルキルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレート、1,1−ビス−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリ−メチルシクロヘキサン等のパーオキシエステル類;ジシクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;およびこれらの混合物などが挙げられる。
【0057】
中でも、半減期1分を与える温度が130℃〜200℃の範囲にある有機過酸化物が好ましく、特に、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−アミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシン)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−モノ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,1−ビス−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリ−メチルシクロヘキサンなどの有機過酸化物が好ましく用いられる。
【0058】
充填剤(C);
本発明では、充填剤として、カーボンブラック、シリカを使用する。この充填剤を使用することにより、組成物の加工性を向上させ、しかも引張強度、引裂強度、耐摩耗性などの機械的性質が向上した防振ゴム材を得ることができる。かかる充填剤の使用量は、前述したポリマー成分(A)100重量部当り、30乃至100重量部、好ましくは35乃至90重量部、最も好ましくは40乃至80重量部の範囲とするのがよい。これよりも多量に配合すると、動倍率(動的弾性率/静的弾性率)が上昇するという不都合を生じ、また上記範囲よりも少量の場合には、加工性の低下を招く。
上述したカーボンブラックとしては、SRF、GPF、FEF、MAF、HAF、ISAF、SAF、FT、MTなど、それ自体公知のものを使用することができる。これらのカーボンブラックやシリカは、単独で使用することもできるし、併用することもできる。また、シランカップリング剤などで表面処理したものを使用することもできる。
本発明では、必要により、その他の無機充填剤、例えば炭酸カルシウム、タルク、微粉ケイ酸塩、クレー等を、上述したカーボンブラックやシリカと併用することもできる。この場合、充填剤の総量が前述した範囲を超えず、しかもカーボンブラックやシリカの配合量が前述した範囲内にあることが必要である。
【0059】
その他の配合剤;
本発明の防振ゴム組成物は、上述した(A)乃至(C)の成分を必須成分として含有するものであるが、本発明の目的が損なわれない限り、これらの成分以外にもそれ自体公知のゴム配合剤、例えば架橋助剤、軟化剤、老化防止剤、加工助剤、発泡剤等を適宜配合することができる。
【0060】
[架橋助剤(多官能性モノマー)]
架橋助剤としては、所謂多官能性モノマー、例えば、イオウ、p−キノンジオキシムなどのキノンジオキシム系化合物、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレートなどの(メタ)アクリレート系化合物、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレートなどのアリル系化合物、m−フェニレンビスマレイミドなどのマレイミド系化合物、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。
これらの架橋助剤は、有機過酸化物1モル当り、0.5〜2モル、好ましくはほぼ等モルの量で併用することが好ましい。
【0061】
[軟化剤]
軟化剤としては、従来ゴムに配合されている軟化剤が広く用いられ、具体的に、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリンなどの石油系軟化剤、コールタール、コールタールピッチなどのコールタール系軟化剤、ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化剤、トール油、サブ、蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリンなどのロウ類、リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛などの脂肪酸および脂肪酸塩、石油樹脂、アタクチックポリプロピレン、クマロンインデン樹脂などの合成高分子物質などが用いられる。
これらのうちでも石油系軟化剤が好ましく、特にプロセスオイルが好ましい。上記の軟化剤は、通常、ポリマー成分(A)100重量部当り、10〜200重量部、好ましくは10〜150重量部、特に好ましくは10〜100重量部の量で配合することができる。
【0062】
[老化防止剤]
本発明の防振ゴム組成物は、老化防止剤を使用しなくても優れた耐熱性、耐久性を示すが、老化防止剤を使用すれば、製品寿命を長くすることが可能であることも通常のゴムにおける場合と同様である。この場合に使用される老化防止剤としては、アミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、イオウ系老化防止剤などが挙げられる。
【0063】
アミン系老化防止剤としては、具体的には、フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;p−(p−トルエン・スルホニルアミド)−ジフェニルアミン、4,4−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、4,4′−ジオクチル・ジフェニルアミン、ジフェニルアミンとアセトンとの高温反応生成物、ジフェニルアミンとアセトンとの低温反応生成物、ジフェニルアミンとアニリンとアセトンとの低温反応物、ジフェニルアミンとジイソブチレンとの反応生成物、オクチル化ジフェニルアミン、ジオクチル化ジフェニルアミン、p,p′−ジオクチル・ジフェニルアミン、アルキル化ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、n−プロピル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N′フェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N′−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン、N,N′−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N′−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N′−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン等のp−フェニレンジアミン系老化防止剤などが挙げられる。
【0064】
フェノール系老化防止剤としては、具体的には、スチレン化フェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、1−ヒドロキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、モノ−t−ブチル−p−クレゾール、モノ−t−ブチル−m−クレゾール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、ブチル化ビスフェノールA、2,2′−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ノニルフェノール)、2,2′−イソブチリデン−ビス−(4,6−ジメチルフェノール)、4,4′−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2−チオ−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス−(2−メチル−6−ブチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンゼン)スルフィド、2,2−チオ[ジエチル−ビス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート]、ビス[3,3−ビス(4′−ヒドロキシ−3′−t−ブチルフェノール)ブチリックアッシド]グリコールエステル、ビス[2−(2−ヒドロキシ−5−メチル−3−t−ブチルベンゼン)−4−メチル−6−t−ブチルフェニル]テレフタレート、1,3,5−トリス(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、N,N′−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロキシアミド)、N−オクタデシル−3−(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオネート、テトラキス[メチレン−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、モノ(α−メチルベンゼン)フェノール、ジ(α−メチルベンジル)フェノール、トリ(α−メチルベンジル)フェノール、ビス(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルベンジル)4−メチル−フェノール、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン、2,6−ジ−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルリン酸のジエチルエステル、カテコール、ハイドロキノンなどが挙げられる。
【0065】
イオウ系老化防止剤としては、具体的には、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベンゾイミダゾール、2−メルカプトメチルベンゾイミタゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルイミダソールの亜鉛塩、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステリアルチオジプロピオネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオプロピオネート)などが挙げられる。
【0066】
これらの老化防止剤は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。このような老化防止剤の配合量は、前述したポリマー成分(A)100重量部当り、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部とするのが望ましい。
【0067】
[加工助剤]
加工助剤としては、具体的には、リシノール酸、ステアリン酸、パルチミン酸、ラウリン酸などの高級脂肪酸、これら高級脂肪酸の塩、例えばステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど、及びこれら高級脂肪酸のエステルなどが挙げられる。この加工助剤は、ポリマー成分(A)100重量部当り、10重量部以下、好ましくは5重量部以下の量で適宜用いることができる。
【0068】
[発泡剤]
本発明の防振ゴム組成物は、発泡剤、発泡助剤などの発泡系を構成する化合物を含有する場合には、発泡成形することができる。
発泡剤としては、一般的にゴムを発泡成形する際に用いられる発泡剤、例えば重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウムなどの無機発泡剤、N,N′−ジメチル−N,N′−ジニトロソテレフタルアミド、N,N′−ジニトロソペンタメチレンテトラミンなどのニトロソ化合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレートなどのアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン−3,3′−ジスルホニルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド化合物、カルシウムアジド、4,4−ジフェニルジスルホニルアジド、p−トルエンスルホニルアジドなどのアジド化合物をしようすることができる。
これらのうちでは、ニトロソ化合物、アゾ化合物、アジド化合物が好ましい。この発泡剤は、ポリマー成分(A)100重量部当り、0.5〜30重量部、好ましくは1〜20重量部の量で用いることができる。このような量で発泡剤を含有するゴム組成物からは、見かけ比重が0.03〜0.8g/cm3 の発泡体を製造することができる。
【0069】
また、発泡剤とともに発泡助剤を用いることもでき、発泡助剤を併用すると、発泡剤の分解温度の低下、分解促進、気泡の均一化などの効果がある。このような発泡助剤としては、サリチル酸、フタル酸、ステアリン酸、しゅう酸などの有機酸、尿素またはその誘導体などが挙げられる。
発泡助剤は、ポリマー成分(A)100重量部当り、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の量で用いることができる。
【0070】
防振ゴム組成物;
本発明の防振ゴム組成物は、一般的なゴム配合物の調製方法によって調製することができる。例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、インターミックスのようなインターナルミキサー類を用いて、(B)成分の有機過酸化物及び任意的に配合される架橋助剤、発泡剤、発泡助剤以外の成分を、80〜170℃の温度で3〜10分間混練した後、(B)成分の有機過酸化物、及び必要に応じて架橋助剤、発泡剤、発泡助剤などを加えて、オープンロールなどのロール類あるいはニーダーを用いて、ロール温度40〜80℃で5〜30分間混練した後、分出しすることにより、通常、リボン状またはシート状の防振ゴム組成物(配合ゴム)が得られる。勿論、上記のインターナルミキサー類での混練温度が低い場合には、(B)成分の有機過酸化物、架橋助剤、発泡剤などを同時に混練することもできる。
【0071】
かくして得られた防振ゴム組成物は、例えば押出成形機、カレンダーロール、プレス、インジェクション成形機、トランスファー成形機など種々の成形法によって所望形状に予備成形し、成形と同時にまたは成形物を加硫槽内に導入して加熱するか、あるいは電子線を照射することにより架橋することにより、防振ゴム材としての用途に供することができる。
【0072】
上記ゴム組成物を加熱により架橋する場合には、熱空気、ガラスビーズ流動床、UHF(極超短波電磁波)、スチーム、LCM(熱溶融塩槽)などの加熱形態の加熱槽を用いて、150〜270℃の温度で1〜30分間加熱することが好ましい。
また電子線照射により加硫する場合は、予備成形されたゴム組成物に、0.1〜10MeV、好ましくは0.3〜2MeVのエネルギーを有する電子線を、吸収線量が0.5〜35Mrad、好ましくは0.5〜10Mradになるように照射すればよい。
【0073】
上記のように成形・架橋された防振ゴム材は、自動車のエンジンマウントインシュレータ、センターベアリングインシュレータ、ダンパー、ラックアンドオピニオン式ステアリング装置のインシュレータ等の、特に耐熱性が要求される用途に好適に使用される。
【0074】
【実施例】
以下、本発明を優れた効果を実施例により説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
以下の例における測定は次の通り行った。
1.組成:
共重合体の組成は13C−NMR法で測定した。
2.ヨウ素価:
滴定法により求めた。
3.極限粘度:
極限粘度[η]は135℃、デカリン中で測定した。
4.分子量分布:
GPCにより求めた重量平均分子量Mw/数平均分子量Mnの比で表した。GPCには、カラムに東ソー(株)製のGMH−HT、GMH−HTLを用い、溶媒にはオルソジクロロベンゼンを用いた。
【0075】
5.ずり速度比(γ2 /γ1 ):
100℃でのメルトフローカーブをもとめ、ずり応力0.4×106 dyn/cm2 を示す時のずり速度γ1 と、ずり応力2.4×106 dyn/cm2 を示すときのずり速度γ2 の比を求めた。
6.有効網目鎖密度(ν):
ランダム共重合体100gに対し、ジクミルパーオキサイド0.01モルを添加し、8インチオープンロールを用い、混練温度50℃でSRISに記載の方法により混練を行い、得られた混練物を170℃×10分プレス加硫して、サンプルを作製した。このサンプルについて、JIS K 6258(1993年)に従い、トルエンに37℃×72時間浸漬させ、Flory−Rehnerの式により、純ゴム1cm3 中の有効網目数である有効網目鎖密度ν(個/cm3 )を算出した。
ν=[νR +ln(1−νR )+μνR 2]/−V0R 1/3 −νR /2)
νR :膨潤した加硫ゴム中における純ゴムの容積(純ゴム容積+吸収した溶剤の容積)にたいする純ゴムの容積分率
μ :ゴム−溶剤の相互作用定数(0.49)
0 :溶剤の分子容
7.架橋密度−溶融流動性バランス特性値K:
前述したずり速度比(γ2 /γ1 )及び有効網目鎖密度(ν)の測定結果からバランス特性値Kを計算により求めた。
K=[ log(γ2 /γ1) ]/ν
【0076】
8.キシレン抽出残率:
前処理として、試料のランダム共重合体約5gをルミナーにはさみ160±5℃のハンドプレスを用い、厚さ0.5mmのシートを作製する。1〜2gを切り取り、1mm角以下の大きさに裁断する。
ステンレス籠を秤量し、この時の重量をAとする。
ステンレス籠に試料1±0.1gを採取し秤量する(このときの重量をBとする)。
300mlの平底フラスコに沸石とキシレン200ml入れる。コンデンサー用冷却水を通水、シール用窒素を流す。メッシュ325のフィルターによるソックスレー抽出器をセットし、還流開始する。還流速度を4〜6分とし、5時間抽出を行う。環流終了後、試料を取り出し、常温のn−ヘプタン、アセトンで置換し、105℃で1時間減圧乾燥する。1時間放冷後、試料を秤量し、この時の重量をCとする。
以上の結果から、下記式により、キシレン抽出率(%)を算出した。
キシレン抽出算率=(C−B)×100/(B−A)(%)
小数点以下1桁までの値を測定値とする。
【0077】
参考例
(エチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体の製造)
下記の触媒:
バナジウム系触媒:VOCl3
アルミニウム系触媒:Al(Et)2/Al(Et)1.5cCl1.5 ,ブレンドモル比7/2Al/V原子比:6
を用い、表1に示す条件で、エチレン、α−オレフィン(プロピレン)、5−ビニル−2−ノルボルネンを共重合し、本発明で用いるエチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体を製造した。この共重合体を、以下、VNB−EPTと略す。
また比較のために、下記の触媒:
バナジウム系触媒:VO(OEt)Cl2
アルミニウム系触媒:Al(Et)1.5 Cl1.5
Al/V原子比:7
を使用し、表1に示す条件で、エチレン、α−オレフィン(プロピレン)、5−エチリデン−2−ノルボルネンを共重合し、エチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体を製造した。この共重合体を、以下、ENB−EPTと略す。
【0078】
【表1】
Figure 0003750964
注):PP=プロピレン
VNB=5−ビニル−2−ノルボルネン
ENB=5−エチリデン−2−ノルボルネン
【0079】
実施例1
参考例で調製したVNB−EPTを、8インチロ−ル(前ロール表面温度:50℃、後ロール表面温度:50℃、前ロール回転数:16rpm、後ロール回転数:18rpm)で素練りした。
このVNB−EPT100重量部に、
ステアリン酸1重量部、
亜鉛華5重量部、
を加えて混練した後、さらに
Figure 0003750964
を加えて混練した。次いで、得られた混練物に、
Figure 0003750964
を加えて混練した。この混練物について、加工性試験を行った。
またこの混練物をシート状に分出しして170℃で10分間プレスし、厚み2mmの加硫シートを調整した。
この加硫シートについて、引張試験、硬さ試験、耐久試験、耐熱老化性試験、動的粘弾性試験を行い、その結果を表2に示した。
【0080】
これらの試験方法は、次の通りである。
(1)加工性試験(ロール加工性)
上記混練物を室温で24時間放置した後、この混練物500gを8インチオープンロールを用いてロール温度50℃、ロール間隙3mmに保ち、ロールへの巻き付きの様子を観察し、ロール加工性として5段階評価した。
[5段階評価]
5… ゴムバンドがロールに完全に密着しており、バンドがスムーズに回転している。
4… ロールの頂点からバンクの間で、バンドがロール表面からときどき離れる。
3… ロールの頂点からバンクの間で、バンドがロール表面から離れる。
2… ロール表面にバンドが密着せず、手を添えないとロール加工ができない。
1… ロール表面にバンドが全く密着せずに垂れ下がり、手を添えないとロール加工できない。
【0081】
(2)引張試験
JIS K 6301に従って、測定温度25℃、引張速度500mm/分の条件で引張試験を行ない、加硫シートの破断時の伸びEB と強度TB を測定した。
(3)圧縮永久歪み
JIS K6301に準拠
(4)老化特性
JIS K 6301に従い、加硫シートを120℃のオーブン中に96時間入れて老化させた後、測定温度25℃、引張速度500mm/分の条件で引張試験を行ない、加硫シートの破断時の伸びと強度を測定し、引張強さ保持率AR(TB )と、伸び保持率AR(EB )を算出した。
(5)耐久性試験
加硫ゴムシートを打ち抜いてJIS K6301に記載されている1号型ダンベル試験片を調製し、この試験片の中心に2mmに傷を入れた。このように得られた試験片60本の内、20本に突いて伸長率を50%とし、設定温度40℃、回転速度300rpmの条件で伸長疲労させ、そのダンベル切断時の回数の平均値を持って、耐久性の指標とした。
(6)動的粘弾性試験
2mm厚の加硫ゴムシ−トについて、レオメトリック社製の粘弾性試験機(形式RDS−2)を用いて測定温度27℃、周波数10Hzおよび歪み率1%の条件で行い動的弾性率と動的損失弾性率を求め、損失正接 tanδを下式により求めた。
tan δ=動的損失弾性率/動的弾性率
【0082】
実施例2,3
参考例で調製したVNB−EPTに加えて天然ゴム(NR)を用い、表2に示す処方にしたがい、実施例1と同様に混練物の調製、及び加硫シートの作成を行い、実施例1と同様の各種試験を行った。結果を表2に示す。
【0083】
比較例1〜4
参考例で調製したENB−EPT、或いは市販のエチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン(DCPD−EPT)を用い、表2に示す処方にしたがい、実施例1と同様に混練物の調製、及び加硫シートの作成を行い、実施例1と同様の各種試験を行った。結果を表2に示す。
【0084】
【表2】
Figure 0003750964
【0085】
実施例1〜3では、架橋効率が高いため、tan δが良好な値を示した(0.9以下)。
尚、加工性等の各特性の目標値は以下の通りであり、これを満足するものは、これらの特性が良好であると言える。
Figure 0003750964
【0086】
【発明の効果】
本発明の防振ゴム組成物は、一般式(1)或いは(2)で表されるノルボルネン化合物から誘導されるポリエン単位を有するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン非晶質共重合体を主成分として含有しているため、天然ゴムとの共架橋性が良好であり、コストダウンのために有機過酸化物架橋剤の使用量を削減でき、且つ耐熱性に優れ、加工性を維持したまま天然ゴムと同等以上の耐久性を有し、しかも動倍率にも優れている。

Claims (4)

  1. (A)下記一般式(1)または(2):
    Figure 0003750964
    (1)中、nは、0乃至10の整数であり、R1 は、水素原子または炭素原子数1乃至10のアルキル基であり、R2 は、水素原子または炭素原子数1乃至5のアルキル基である。)
    Figure 0003750964
    (2)中、R3 は、水素原子または炭素原子数1乃至10のアルキル基である。)、で表される非共役ポリエンから誘導されるポリエン単位を有し、
    (i) エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)が50/50〜80/20の範囲にあり、
    (ii) ヨウ素価が 0. 5〜50の範囲にあり、
    (iii) 135℃のデカリン溶液での極限粘度が3乃至6 dl /gの範囲にある
    エチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体(a−1)
    を含有するポリマー成分、
    (B)有機過酸化物から成る架橋剤、及び、
    (C)カーボンブラック及び/又はシリカから成る充填剤、
    を含有して成り、前記充填剤(C)を、ポリマー成分(A)100重量部当り、30乃至100重量部の量で含有していることを特徴とする防振ゴム組成物。
  2. 前記ポリマー成分(A)の10乃至50重量%が天然ゴム(a−2)である請求項に記載の防振ゴム組成物。
  3. 前記エチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体(a−1)が、下記特性:
    (iv)GPCで測定した分子量分布(Mw/Mn)が3〜50であり、
    (v) 該共重合体100g当り0.01モルのジクミルパーオキサイドを用いて170℃×10分間プレス架橋したときの有効網目鎖密度νが1.5×1020個/cm3 以上となり、
    (vi)100℃でのメルトフローカーブから求めたずり応力が0.4×106dyn/cm2を示す時のずり速度γ1 と2.4×106dyn/cm2を示す時のずり速度γ2 との比γ2 /γ1 と、上記有効網目鎖密度νとが下記式(3):
    0.04×10-19 ≦[log(γ2 /γ1)] /ν≦0.20×10-19 …(3)
    を満足する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の防振ゴム組成物。
  4. 請求項1または2に記載の組成物を硬化して得られる防振ゴム材。
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