JP3743348B2 - 同期誘導電動機、同期誘導電動機の製造方法、圧縮機 - Google Patents

同期誘導電動機、同期誘導電動機の製造方法、圧縮機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、誘導トルクを用いることによって起動し、リラクタンストルクを用いることによって同期運転する同期誘導電動機およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図16は、例えば特開平10−127023号公報に記載された従来の電動機の断面図であり、図において、11は回転子、13はスリットである。また、20は固定子である。
【0003】
図において、回転子11には、直線形状の多数のスリット13が設けられているため、磁束の流れやすい方向であるd軸と、磁束の流れにくい方向であるq軸が90度ずれて配置されて2極の磁極突起を有する構造をなしている。ここで、スリット13内には導電性部材(二次導体)を有しておらず空気層となっている。
【0004】
また、図17は、例えば特開2001−73948号公報に記載された従来の圧縮機に搭載された同期電動機の回転子の断面図であり、図において、105は回転子、301および304はアルミが充填されたスロット、300aおよび300bは永久磁石である。また、図において、永久磁石300a、300bを回転子105の周方向にS極、S極、N極、N極と配置することにより、2極の回転子を構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電動機は、以上のように構成されているので、以下のような問題点があった。図16に示した電動機では、スリット13内には導電性部材が充填されていないため、回転子11はかご形二次導体を有しない構造となっている。そのため、電動機を起動させるためには、回転子11の位置に応じた磁界を固定子20で生成する必要があり、回転子位置検出手段や駆動回路を用いる必要が生じる。したがって、回転子位置検出手段を設けると、電動機のコストがUPし、また、電動機も大きくなっていた。また、駆動回路を用いるためには、電動機を駆動させるシステムが大掛かりなものとなってしまい、また、高価な制御装置が必要になり、コストUPにつながってしまっていた。
【0006】
また、回転子位置を精度良く検出しなければ、安定して同期運転させることができないため、さらにコストアップにつながってしまうという問題点があった。また、図17にて説明した従来の圧縮機に搭載された同期電動機は、スロット301および304にアルミが充填されており、回転子105はかご形二次導体を有しており、容易に電動機を起動させることができるが、高コストの永久磁石300aや300bを用いて同期運転を行っているため、電動機や圧縮機のコストが高くなるという問題点があった。また、同期電動機を解体する際、回転子105に永久磁石300a、300bを有しているため、解体時に永久磁石が解体装置に引っ付き、解体が困難になるという問題点もあった。
【0007】
この発明は、安価で容易に起動できる同期誘導電動機や同期誘導電動機の製造装置および製造方法を得ることを目的とする。また、信頼性の高い同期電動機や同期誘導電動機の製造装置および製造方法を得ることを目的とする。また、解体が容易でリサイクル性の高い同期誘導電動機や同期誘導電動機の製造装置および製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る同期誘導電動機は、回転子に設けられ、磁束の流れやすい方向であるd軸および磁束の流れにくい方向であるq軸が略90度となる2極の磁極突起を形成する少なくとも一対の非磁性体の導電性材料が充填されたスリット部と、スリット部の外周側で円周方向に略等間隔で放射状に配置されてスリット部のd軸方向の少なくとも一端に連結され、非磁性体の導電性材料が充填されて誘導トルクを発生させる複数のスロット部と、を備え、前記スリット部及び前記スロット部のうち、前記q軸方向のスロット部と、このスロット部と接続するスリット部を打ち抜いた後に中心側に突出する突出部がなくなるようにまとめて1つのスリットスロット部としたものである。
【0009】
また、本発明の請求項2に係る同期誘導電動機は、スリット部を略直線状としたものである。
【0010】
また、本発明の請求項3に係る同期誘導電動機は、スリット部をd軸に対して略平行となるように配置したものである。
【0011】
また、本発明の請求項4に係る同期誘導電動機は、前記q軸方向の磁性体と非磁性体との比率を所定の比率に設定したものである。
【0012】
また、本発明の請求項5に係る同期誘導電動機は、スリット部とスロット部を分離したものである。
【0013】
また、本発明の請求項6に係る同期誘導電動機は、回転子の軸方向両端部に設けられるエンドリングをスリット部及びスロット部内に充填される導電性材料と一体にダイカストにより成形したものである。
【0014】
また、本発明の請求項7に係る同期誘導電動機は、回転子に設けられ、回転子の回転力を伝達するシャフトを備え、シャフトを非磁性体で構成したものである。
【0015】
また、本発明の請求項8に係る同期誘導電動機は、回転子の軸方向両端部に非磁性体で構成されたエンドリングを備え、エンドリングにシャフトを一体に成形したものである。
【0016】
また、本発明の請求項9に係る圧縮機は、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の同期誘導電動機を備えたものである。
【0017】
また、本発明の請求項10に係る同期誘導電動機の製造方法は、誘導トルクを発生させるスロット部と略直線状でq軸方向に隣接配置されてリラクタンストルクを発生させるスリット部とを接続して構成された複数のスリットスロットのうち隣接したスリットスロット間の幅の部分に応力が集中して強度が弱くなり断面形状が変形しないように隣接しないスリットスロットを打ち抜く非隣接スリット打ち抜きステップと、前記非隣接スリットスロット打ち抜きステップにて打ち抜かれた非隣接スリットスロット間に存在するスリットスロットを打ち抜く隣接スリットスロット打ち抜きステップと、回転子鉄心の外径を打ち抜く回転子外径打ち抜きステップと、によって打ち抜かれる回転子鉄心を備えたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1について図を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態1を表す同期誘導電動機の横断面図である。また、図2は本発明の実施の形態1を表す回転子の断面図である。また、図3は本発明の実施の形態1を表す同期誘導電動機の回転子の斜視図である。図1において、1は磁性部である電磁鋼板により構成された固定子鉄心であり、複数枚積層されることにより固定子を構成する。
【0019】
また、2は固定子鉄心1のスロット1a内部に施された巻線、3は磁性部である電磁鋼板により構成された回転子鉄心であり、積層されて回転子30を構成する。また、4は内部に導電性部材であるアルミ材が充填された一対のスリットスロットであり、スリット部(4a、40aなど)とスロット部(4b、4c、40b、40cなど)により構成されている。また、5は回転子鉄心3の中心部に設けられたシャフト穴5aに圧入や焼きばめなどにより回転子30に固着されているシャフトである。
【0020】
また、図2において、スリットスロット4の複数のスロット部4b、4c、40b、40c、41などは、回転子鉄心3の中心に対して放射状に略均等に配置されており、誘導トルクを発生させる。ここで、スリットスロット4のスリット部4a、40aは、磁束の流れやすい方向であるd軸と磁束の流れにくい方向であるq軸が得られるように、放射状に配置されたスロット部4b間をd軸に対して略平行になるように直線状に連続的に接続されており、d軸とq軸が回転子の略中心を通って直交するようにスリット部4aが設けられて2極の磁極突起が形成される構造をなしている。すなわち、スリット部の長手方向(d軸の方向)の両端部にスロット部が連結接続されている。
【0021】
ここで、スリットスロット4にはスリット部4a、40aが設けられており、スリット部4aとスリット部40aは回転子鉄心3の略中心を通るd軸を挟んで略同等距離に直線状に配置されており、略平行になるように対をなして設けられている。ここで、図において、磁束の流れやすい方向をd軸、流れにくい方向をq軸としており、q軸方向のスロット部4c、4cはq軸に略平行に設けられたスリット部3dにより接続されており、スロット部4c、4cとスリット部4dとは「U」字形状をしている。
【0022】
そのため、回転子鉄心3が打抜かれた後のq軸方向のスロット部4c、4cとスリット部4dの部分は、回転子鉄心3が中心方向に突出した突出部3cが形成されている(同様にq軸方向のスロット部40c、40cとスリット部40dの部分は、回転子鉄心3が中心方向に突出した突出部3cが形成されている。)。
【0023】
また、図3において、30は回転子であり、積層された回転子鉄心3の両端部に導電性部材であるアルミ材のエンドリング6がアルミダイカストにより設けられている。回転子30のスリットスロット4のスロット部4b内部に充填されたアルミ材と積層された回転子鉄心3の両端部に設けられたエンドリング6によってかご形の二次導体が形成され、二次導体に電流が流れることにより誘導トルクを発生して電動機を起動させることができる。
【0024】
すなわち、スロット部にはアルミ材などの非磁性体で導電性の部材が充填されており、起動時や非同期時に誘導トルクを発生させるための二次電流が流れる。スリット部には、スロット部と同じようにアルミ材などの非磁性体で導電性の部材が充填されている。本実施の形態では、スロット部とスリット部が繋がって一体で打ち抜かれてスリットスロット部を形成している。
【0025】
回転子30のスリットスロット4に充填されたアルミ材は非磁性体であり、また、スリットスロット4に方向性(磁束の流れやすい方向(d軸)と流れにくい方向(q軸)が機械角で90度ずれて設けられている)を有するように設けているため、固定子1で生成された磁束は回転子の位置によって2極の磁極突起を有している。
【0026】
本実施の形態では、d軸とq軸を機械角で90度ずれた位置に配置して、2極の同期誘導電動機を構成している。ここで、スロット部4b、40bを設けているので、固定子1の巻線2に50Hzおよび60Hzの商用電源と接続して同期誘導電動機を運転させた場合でも、特別な起動装置を必要とせずに起動でき、低コストな電動機を得ることができる。しかも、スリット部4a、40aを設けて2極の磁極突起を有するようにしているので、同期運転が行なえるため、運転時の回転数は、誘導電動機のようにすべりが存在せず同期回転数である3000(rpm)および3600(rpm)まで回転数を拡大することができる。
【0027】
また、極数を2極にしているので、極数が4極の場合に比べて回転数を大きくすることができる。すなわち、4極構造の場合では、50Hzおよび60Hzの商用電源の場合、同期運転させても回転数が2極の半分である1500(rpm)および1800(rpm)までしか運転させることができないが、本実施の形態では2極構造にしているので、3000(rpm)および3600(rpm)まで運転させることができ、電動機の回転数を大きく、高出力の電動機を得ることができる。
【0028】
また、本実施の形態の同期誘導電動機の回転子構造は、従来の誘導電動機と同様にアルミダイカストにて製造できるため、本発明の同期誘導電動機を製造する場合においても、従来の誘導電動機に対してコストアップを伴わない。
【0029】
また、回転子3の外周部に設けられたスロット部4b、40bを放射状に略等間隔に配置しているので、誘導トルクをより大きくすることができ、電動機を安定して起動させて同期運転に到達させることができ、信頼性の高い同期誘導電動機を得ることができる。
【0030】
以上のように、外周側に配置され、誘導トルクを発生させる複数のスロットと、磁束の流れやすい方向であるd軸および磁束の流れにくい方向であるq軸が存在するように複数のスロット間を接続する一対のスリットと、を有し、スロット内およびスリット内に導電性材料であるアルミ材を充填して2極の磁極突起を形成した回転子を備えたので、特別な起動装置を必要とせずに起動でき、低コストな同期電動機を得ることができる。しかも、2極の磁極突起を有するようにしているので、同期運転が行なえ、運転時の回転数は、誘導電動機のようにすべりが存在せず同期回転数で運転させることができる。
【0031】
また、対をなすスリットを略直線状としているので、磁束が通りやすくなり、高効率な電動機を得ることができる。また、対をなすスリットを磁束が通りやすい方向であるd軸に対して略平行となるように配置しているので、磁束が通りやすくなり、電動機の温度上昇を抑制することができ、巻き線焼損などの発生しない信頼性の高い電動機が得られる。
【0032】
また、図4および図5は、本実施の形態1を表す同期誘導電動機の別の回転子の断面図であり、図1乃至図3と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、図2にて示したq軸方向のスロット部4c、4cと、このスロット部を接続するスリット部4d(スロット部40c、40cと、このスロット部を接続するスリット部40d)をまとめて1つのスリットスロット部4e(40e)としたものである。
【0033】
このようにすると、q軸方向のスロット部4c、4cとスリット部4d(スロット部40c、40cとスリット部40d)を1つのスロット部として打抜くことができるので、打抜き用の刃部の構造が簡単になり、打抜き装置が低コストで得られる。また、図2の場合であれば、スロット部4c、4cとスリット部4dとが「U」の字状をしているため、打抜いた後に中心側へ突出する突出部3cがねじれたりして回転子鉄心3の打抜き精度が悪くなる恐れがあるが、図4のようにq軸方向のスロット部4c、4cとスリット部4d(スロット部40c、40cとスリット部40d)を1つのスロット部としてまとめれば、突出部3cがなくなるので、回転子鉄心3の打抜き精度も向上できる。
【0034】
また、図2、図4の同期誘導電動機の回転子30はスロット部が放射状に略均等に配置されているので、誘導電動機と同様に電動機の起動をより安定して行うことが可能になる。また、図4に示したようにq軸方向のスロット部とスリット部をまとめて1つのスロットとしているので、電動機が起動した後の同期運転への引込特性が向上し、安定して同期回転数で運転させることができ、高効率な電動機を得ることができる。また、同期運転への引込性能が向上することにより、非同期運転時のトルクによる振動および騒音を抑制することができる。
【0035】
また、図6、図7は、本実施の形態を表す別の回転子の断面図である。図において、図2、図4、図5と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図6、図7に示した回転子は、図2に示したd軸方向のスロット部41を無くし、さらに、d軸と略平行に一対設けられたスリットスロットのうち、一番内側に設けられたスリットスロット部4のスロット部4b、40bの内側を、直線状に略平行に配置されている一対のスリット部4a、40aの延長線上よりも内側に突出するようにしてd軸方向に磁束が通りやすくしてd軸方向の磁気抵抗を少なくしている。
【0036】
すなわち、d軸に対して平行な直線が回転子鉄心3のシャフト用貫通穴5aにぶつかる部分の範囲内にはスロット部を設けないように(図2、図4、図5で示したスロット部41を設けないようにしている)して、d軸方向に磁束が通りやすくしてd軸方向の磁気抵抗を少なくしている。また、d軸に対して平行な直線が回転子鉄心3のシャフト用貫通穴5aにぶつかる部分の範囲内にはスリット部も設けないようにして、しかも、最も内側のスリットスロット4のスロット部4b、40bはスリット部4a、40aよりもシャフト用の貫通穴5aの方向に突出しないようにして、d軸方向に磁束が通りやすくしてd軸方向の磁気抵抗を少なくしている。
【0037】
同期電動機は、q軸側からみた固定子巻線のインダクタンスLqとd軸側からみた固定子巻線のインダクタンスLdとの差が大きい程大きなリラクタンストルクを発生させることができるため、本実施の形態のように、d軸方向のスロット部41を無くし、さらに一番内側に設けられた2つのスリットスロット部4のスロット部がスリット部の内側に突出しないようにしてd軸方向の磁気抵抗を小さくすれば、大きなリラクタンストルクを発生させることができ、高出力な同期誘導電動機を得ることができる。ここで、この場合でも、d軸方向のスロット部41を無くしているが、残りのスロット部は放射状に配置されており、別途起動装置などは不要であり、起動性能も問題ない低コストで信頼性の高い同期誘導電動機を得ることができる。
【0038】
また、図8は本実施の形態を表す別の回転子の断面図である。図において、図2および図4乃至図7と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図8に示した回転子は、図7に示した回転子のd軸と略平行に一対設けられたスリットスロットのうち、一番内側に設けられたスリットスロット部4のスロット部4b、40bに相当する部分をなくしてスリット部4a、40aを直線状にスロット部4b、40bの位置まで延長したものである。
【0039】
このようにすると、一番内側に設けられたスリットスロット部4のスロット部に相当する部分が無いので、充填するアルミ材が少なくて良く、低コストな電動機が得られる。また、スリットスロットの形状が簡単になるので、打抜き型が簡略化され、コストが低減できる。また、固定子で生成された磁束の流れをより改善することができ、電動機を高効率に運転させることができる。特にシャフト5に最も近接したスリットスロット部4の形状をd軸と略平行にすることにより、より磁束の流れを改善することができ、高効率な電動機を得ることができる。よって、電動機の損失による温度上昇を低減させることができ、電動機の効率が向上する。この場合も、残りのスロット部は放射状に配置されており、別途起動装置などは不要であり、起動性能は問題ない。
【0040】
ここで、スリットスロット部をスリット部(4a、4d、40a、40dなど)とスロット部(4b、4c、40c、40dなど)を分離させても良い。図9は本実施の形態を表す別の回転子の断面図である。図において、図2および図4乃至図8と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図9に示した回転子は、図2に示したスリットスロット部のスリット部(4a、4d、40a、40dなど)とスロット部(4b、4c、40c、40dなど)とを分離させたものである。
【0041】
図において、4a、4d、40a、40dはスリット部であり、磁束の流れやすい方向であるd軸と磁束の流れにくい方向であるq軸が得られるように配置されており、リラクタンストルクを発生させる。また、4b、4c、40b、40d、41はスロット部であり、回転子鉄心3の中心に対して放射状に略均等に配置されており、誘導トルクを発生させる。
【0042】
そして、スリット4aはスロット4bと分離され、スリット40aはスロット40bと分離されている。また、スリット4dはスロット4cと分離され、スリット40dはスロット40cと分離されている。
【0043】
このように、スリット部とスロット部を分離すると、スリット部とスロット部に別々の部材を充填することができるようになる。たとえば、スロット部にダイカスト法などによりアルミ材を充填し、スリット部には別の部材、たとえば銅などをダイカスト法などにより充填することができる。この場合、スリット部にはスロット部の充填部材が入らないようにカバーをしてからスロット部に別の充填部材を充填すればスリット部とスロット部の充填部材を分離することができる。
【0044】
このように、スリット部とスロット部を分離したので、スリット部とスロット部に別々の充填部材を充填できるため、充填部材の選択の自由度が広がり、コスト低減が行なえ、さらに、電動機の特性上の自由度も増すことができる。
【0045】
ここで、スリット部に充填する部材は必ずしも導電性の部材でなくてもよい。スロット部に導電性部材を充填し、スリット部に透磁率の低い部材を充填するようにしてもよい。スリット部に透磁率の低いマグネットなどを挿入しても同様の効果が得られる。この場合、予め、マグネットを挿入できるようにマグネットの大きさ分だけ充填部材にすきまを空けておき、そこにマグネットを挿入するようにすればよい。このとき、スリット部とマグネットの対向する位置に凹部とこの凹部に嵌合する凸部などの嵌合部を設けてマグネットとスリットが嵌合するように挿入すれば、マグネットの挿入位置決めが容易になり、またマグネットの固定も確実に行なえる。
【0046】
ここで、かご形二次導体を形成する方法としては、スリットスロット部4の形状に加工されたアルミバーをそれぞれのスリットスロット部4に挿入した後に、加工したエンドリングをスリットスロット部4に挿入されたアルミバーに溶接すればよい。ただし、アルミバーを複雑なスリット形状に加工する必要があるため、若干のコストアップにはなる。
【0047】
かご形二次導体を形成する別の方法として、スリットスロット内部のアルミ材をアルミダイカストによりエンドリングと一体に設ける方法がある。この方法で回転子30を製造すれば、スリットスロット4の内部に充填させるアルミ材と回転子30の両端に設けられるエンドリング6をダイカスト法により一体成形で構成することができるので、製造面での能率が向上し、製造時間が短縮できる。
【0048】
また、溶接によりエンドリングとスリットスロット部4内のアルミ材を固着すると、溶接の仕方や溶接個所などによっては回転子鉄心3とかご形二次導体との一体性が弱くなり、遠心力に対する強度が確保できずに、運転時に回転子30が破壊する可能性もある。しかし、アルミダイカストによりエンドリングとスリットスロット部4内のアルミ材を行ったに成形すれば、回転子鉄心3とかご形二次導体(アルミ材)が一体化されるので、構造面で強度が向上し、信頼性の優れた電動機を得ることができる。
【0049】
以上のように、本実施の形態では、回転子の軸方向両端部に設けられるエンドリングをスリット及びスロット内に充填される導電性材料であるアルミ材と一体にアルミダイカストにより成形した回転子を備えたので、溶接によりエンドリングとスリットスロット部4内のアルミ材を固着する場合に比べて、構造面で強度が向上し、信頼性の優れた電動機を得ることができる。
【0050】
また、本発明の同期誘導電動機は従来の同期電動機のように永久磁石を用いていないため、解体時に永久磁石が解体装置に引っ付くことがないので、電動機を容易に解体することができ、リサイクル性の良い電動機を得ることができる。
【0051】
なお、本実施の形態では一対のスリット部の本数を4本の場合で説明したが、別に4本でなくても同様の効果が得られる。また、導電性材質としてアルミ材について説明したが、銅、銅合金、真鍮、ステンレス鋼材などのその他の材質を用いても同様の効果を得ることができる。例えば、材質として銅を用いた場合、銅はアルミ材より抵抗率が低いため、かご形二次導体の抵抗が低くなり、起動から同期引込までの特性を改善させることができる。
【0052】
また、本実施の形態では、電動機を2極で構成しているため、4極の場合よりも回転数を2倍にすることができるので、圧縮機に搭載すれば高出力な圧縮機を得ることができる。また、誘導電動機を使用した場合に比べて、すべりが発生しないため、回転数を大きくでき、高出力な電動機や圧縮機を得ることができる。また、磁石を有しない同期電動機を使用した場合に比べて、大掛かりな起動装置が必要ないので、低コストな電動機や圧縮機が得られる。また、磁石を有する同期電動機を使用した場合に比べて、磁石が不要なため低コストであり、また、解体時に磁石が解体装置などに引っ付くこともなくリサイクル性に優れた電動機や圧縮機を得ることができる。
【0053】
また、本実施の形態の同期誘導電動機は、起動から同期回転数への引込みまでの時間を短くでき性能が良好であるため、低振動・低騒音な同期誘導電動機を得ることができ、この同期誘導電動機を搭載すれば、低振動・低騒音な圧縮機を得ることができる。また、本実施の形態の電動機やこの電動機を搭載した圧縮機は低振動であるため、冷凍・空調装置に適用した場合には、配管振動による配管亀裂などの発生しない信頼性の高い冷凍・空調装置を得ることができる。また、本実施の形態の電動機やこの電動機を搭載した圧縮機は低振動・低騒音であるため、冷凍・空調装置に適用した場合には、防振装置や防音装置が不要となり、低コストで信頼性の高い冷凍・空調装置が得られる。
【0054】
実施の形態2.
図10は本発明の実施の形態2を表す同期誘導電動機の回転子の断面図である。図において、実施の形態1と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。本実施の形態では、実施の形態1で説明した回転子のシャフトに非磁性体を使用するものである。
【0055】
図において、3は回転子鉄心であり、磁性体である電磁鋼板が使用され、積層されて回転子3を構成する。4、42は非磁性体で導電性部材であるアルミ材などが充填されたスリットスロットであり、4a、42aはスリット部、4b、42bはスロット部である。Lはスリット部4aとスリット部42aとの間の磁性体である回転子鉄心3の幅であり、Mはシャフト5とスリット4aとの間の磁性体である回転子鉄心3の幅である。ここで、スリット部4aや42aは実施の形態1で説明したように直線状でなくてもよく、シャフト50を中心にしてシャフト50を挟みこむようにd軸方向に開口した丸みを帯びた形状をしている。
【0056】
50はシャフトであり、非磁性体であるアルミ材やステンレス鋼などが使用されている。実施の形態1で説明した回転子のシャフト5は、鉄などの磁性体であり、シャフト用貫通穴5aに焼きばめや圧入などにより固着されている。したがって、シャフト5の部分にはスリット部を設けることができないため、q軸側からみた場合の磁性体と非磁性体の比率は、シャフト5の分だけ磁性体の比率がかなり大きくなり、電動機の効率を良い状態で使用していない場合があった。この磁性体と非磁性体の比率は、極数などによって効率のよくなる所定の比率にする方が望ましく、解析や実験などにより電動機入力などが小さくなるように選定した方がよい。
【0057】
ここで、本実施の形態では、電動機効率の良くなる磁性体と非磁性体の比率を実験により求めた所、この所定の比率は磁性体:非磁性体=1:1(磁性体と非磁性体との比率が略同等)にした方が良いことが分かったので、できるだけ磁性体:非磁性体=1:1に近づけるようにシャフト50を非磁性体で構成するようにしてシャフト50以外の部分の磁性体の部分が大きくとれるようにしている。シャフト5に鉄などの磁性体を使用している場合には、磁性体と非磁性体の比率を略同等にするためには、シャフト5が磁性体のためシャフト5以外の磁性体の部分を少なくして、逆に非磁性体の部分(スリット部4)を大きくしなければならない。
【0058】
そのためには、図11のように幅Lと幅Mを小さくする必要がある。図11は磁性体と非磁性体の幅について説明するための回転子の断面図である。図において、実施の形態1と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、3は回転子鉄心であり、磁性体である電磁鋼板が使用され、積層されて回転子3を構成する。4、42は非磁性体で導電性部材であるアルミ材などが充填されたスリットスロットであり、4a、42aはスリット部、4b、42bはスロット部である。Lはスリット部4aとスリット部42aとの間の磁性体である回転子鉄心3の幅であり、Mはシャフト5とスリット4aとの間の磁性体である回転子鉄心3の幅である。
【0059】
ここで、図11では、スリット部4aとスリット部42aとの間の磁性体である回転子鉄心3の幅Lやシャフト5とスリット部4aとの間の磁性体である回転子鉄心3の幅Mは打ち抜きによる変形や回転子の強度を確保する必要があるため、それほど小さくできないので、q軸方向の磁性体と非磁性体との比率も磁性体の方が大きくなってしまい、効率の良い状態で使用できていない可能性があった。
【0060】
しかしながら、本実施の形態では、図10に示したようにシャフト50の非磁性体であるステンレス材などを使用するようにしているので、図11の場合とは逆に、シャフト50が非磁性体であるため、スリット部4aとスリット部42aとの間の磁性体である回転子鉄心3の幅Lやシャフト5とスリット4aとの間の磁性体である回転子鉄心3の幅Mを大きくして磁性体の比率を増やす必要が生じる。
【0061】
したがって、本実施の形態のようにシャフト50に非磁性体を使用すれば、図10に示したように幅Lや幅Mを大きくすることができるので、打ち抜きによる回転子鉄心3の変形や回転子30の強度も確保できる。また、シャフトを保持する部分の幅Mも大きくできるので、シャフトの保持強度も向上し、運転中にシャフト50が回転子30からはずれたりすることもなくなり信頼性が高く高効率な同期誘導電動機が得られる。
【0062】
図12は本発明の実施の形態2を表す回転子の斜視図、図13は本発明の実施の形態2を表す回転子の断面図である。図において、実施の形態1と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図12において、3は回転子鉄心であり、軸方向に積層されて回転子30を構成する。55は積層された回転子鉄心3の軸方向両端部に設けられたエンドリングであり、アルミ材などの非磁性体がダイカストなどによりシャフト55aが一体に成形されている。また、図13において、4、42、43、44はそれぞれd軸に対して一対設けられたスリットスロットであり、実施の形態1で説明したようにスリット部とスロット部から構成されていて、ダイカストなどによりエンドリング55と一体で成形されっる。。
【0063】
非磁性体であるアルミ材やステンレス材などのシャフト55aをエンドリング55と一体に成形しているので、回転子鉄心3にシャフト55aを設ける必要がなくなる。したがって、図13に示したように回転子鉄心3にはシャフトはなく、従来シャフトがあった部分にもスリットスロット43、44を設けることができる。よって、q軸方向の磁性体と非磁性体との比率を所定の比率(磁性体と非磁性体が同等の比率が望ましい)に設定することが可能になる。
【0064】
すなわち、所定の比率を1:1にしたい場合は、q軸方向の非磁性体部分であるスリットスロット4、42、43、44、4eの幅と磁性体部分である回転子鉄心3のスリットスロット(4、42、43、44、4e)間の幅が同一になるように設定すればよい。このとき、回転子鉄心3のスリットスロット(4、42、43、44、4e)間の幅は打ち抜き時に変形せず、回転子の強度が得られる幅に設定すれば、信頼性が確保できるともに、高効率の同期誘導電動機が得られる。
【0065】
以上のように、シャフト55aを非磁性体で構成しエンドリング55と一体にダイカストなどにより成形すれば、回転子鉄心3にシャフト55aを設ける必要がなくなるので、従来シャフトがあった部分にもスリットスロット(43、44)を設けることができるため、磁束の流れにくい方向であるq軸方向の磁性体と非磁性体の比率を所定の比率に設定でき、高効率の電動機を得ることができる。また、回転子鉄心3にシャフト55aを設ける必要がなくなるので、従来シャフトがあった部分にもスリットスロット(43、44)を設けることができるため、スリットスロット間の幅も強度が得られる自由な幅に設定でき、信頼性の高い同期誘導電動機を得ることができる。
【0066】
実施の形態3.
本発明の実施の形態3を図にて説明する。図14は本発明の実施の形態3を表す同期誘導電動機の回転子の製造の様子を示す図であり、電磁鋼板を打ち抜き手段であるパンチ型により回転子の形状に打ち抜く際に、2つ以上スリットスロットが隣接する場合に隣接するスリットスロットが同時に打ち抜かれないように、スリットスロット部を数回に分けて打ち抜くようにして打ち抜き精度のよい回転子鉄心を得るようにしている。本実施の形態では、実施の形態1で説明した図7の形状の回転子鉄心3を順次打ち抜く様子を示している。
【0067】
図14において、8は打ち抜き手段であるパンチ型(図示せず)に順次通される電磁鋼板であり、回転子鉄心3が打ち抜き手段により順次打ち抜かれていく様子が示されている。図において、8a、8b、8c、8fはリラクタンストルクを発生させるためのスリット部と誘導トルクを発生させるためのスロット部を有するスリットスロットであり、d軸方向に向かって幅方向が隣接して配置されている。85はシャフト用貫通穴、83は回転子鉄心3の外周部である。
【0068】
図に示すように、まず〔A〕にて、シャフト用貫通穴打ち抜き手段によりシャフト用貫通穴85が打ち抜かれ、最外周スリットスロット打ち抜き手段により最外周のスリットスロット8aが打ち抜かれる。このとき、シャフト用貫通穴85と最外周のスリットスロット8aを別々に打ち抜いてもよいが、同時に打ち抜いた方が効率がよく時間が短縮できる。
【0069】
そして、〔B〕にて、3つ隣接するスリットスロット8b、8c、8fのうち、隣接したスリットスロットが同時に打ち抜かれないように非隣接スリットスロット打ち抜き手段によりスリットスロット8cを除いたスリットスロット8bとスリットスロット8fを同時に打ち抜くようにしている。もちろん、スリットスロット8bとスリットスロット8fは同時に打ち抜く必要はなく、別々に打ち抜いてもよい。
【0070】
その後、〔C〕にてスリットスロット8bとスリットスロット8fの間でスリットスロット8bとスリットスロット8fに隣接するスリットスロット8cを隣接スリットスロット打ち抜き手段により打ち抜く。そして、最後に〔D〕にて、回転子鉄心外周部打ち抜き手段により回転子鉄心3の外周部83を打ち抜いて、回転子鉄心3が完成する。そして、この回転子鉄心3を複数枚積層した後、複数のスリットスロットと積層された回転子鉄心の両端部に設けられるエンドリングとを非磁性体のアルミ材などによりダイカストにて一体に成形して回転子30を完成させる。
【0071】
回転子鉄心3を打ち抜く場合、q軸方向に直線状部分を有するスリットスロットが複数隣接(8b、8c、8fは幅方向(d軸方向)に隣接している。)している場合に、同時に打ち抜くとスリットスロット間の回転子鉄心3(電磁鋼板)の細い部分に応力が集中して強度が弱くなり、回転子鉄心3の打ちぬき精度が悪化する。本実施の形態では、隣接するスリットスロット部(8b、8c、8fは隣接している。)を同時に打ち抜かないで、スリットスロット8bとスリットスロット8fを先に打ち抜いた後にスリットスロット8bとスリットスロット8fの間でスリットスロット8bとスリットスロット8fに隣接するスリットスロット8cを打ち抜くようにしているので、スリットスロットを打ち抜いた後にできるスリットスロット間の細い幅の部分に応力集中が生じないため、回転子鉄心の打ち抜き精度が悪化せず、回転子鉄心の強度も確保される。
【0072】
すなわち、スリットスロット部を複数有する回転子の場合、隣接するスリットスロットを同時に打ち抜くとスリットスロット部間に細い幅の部分ができ、この細い幅の部分に応力が集中して、スリットの断面形状がくの字に変形する可能性があり、細い幅の部分の断面形状が変形した状態で打ち抜かれた回転子鉄心3を積層すると、積層した時に変形した部分の軸方向に隙間が生じる。
【0073】
この隙間の生じた状態でスリットスロットにアルミダイカストによりアルミ材を充填すると、上記軸方向隙間からアルミ材が積層された回転子鉄心3間に漏れてブリッジを生成する恐れがある。ブリッジが生成された回転子を用いて電動機を運転させると、ブリッジに不要な電流が流れることになり、誘導電動機としての特性が悪化して、非同期時のトルクによる振動および騒音が発生することがある。
【0074】
しかしながら、本実施の形態では打ち抜く手段であるパンチ型で回転子鉄心を打ち抜く際に隣接するスリットスロットを同時に打ち抜かないように、スリットスロットを数回に分けて打ち抜き、隣接するスリットスロット間の細い幅の部分に応力が集中しないようにしているため、スリットスロットの断面の変形を極力抑えることができる。したがって、スリットスロット部にアルミ材をアルミダイカストにて充填してもアルミ材が漏れることがなく、ブリッジの生成を抑えることができるので、ブリッジに不要な電流が流れることがなく、誘導電動機としての特性が悪化せず、非同期時のトルクによる振動および騒音の発生も抑制できる。
【0075】
以上のように、本実施の形態では、隣接するスリットスロットが同時に打ち抜かれないように非隣接スリットスロット打ち抜き手段によりスリットスロット8cを除いたスリットスロット8bとスリットスロット8fを同時に打ち抜いた後に、隣接スリットスロット打ち抜き手段によりスリットスロット8bとスリットスロット8fの間でスリットスロット8bとスリットスロット8fに隣接するスリットスロット8cを打ち抜くようにしているので、簡単な設備でありながらスリットスロット間のq軸方向にできる電磁鋼板の細い幅の部分に応力集中が発生せず、回転子鉄心の変形などが起こらない信頼性の高い同期誘導電動機および同期誘導電動機の製造措置が得られる。
【0076】
また、ブリッジの生成を抑えることができるので、ブリッジに不要な電流が流れることがなく、誘導電動機としての特性が悪化せず、非同期時のトルクによる振動および騒音の発生も抑制できる高効率で低振動・低騒音な同期誘導電動機および同期誘導電動機の製造措置が得られる。また、回転子鉄心の打ち抜き精度が良好で回転子の強度も確保できる信頼性の高い回転子を得ることができる。
【0077】
次に本実施の形態の動作についてフローチャートにて説明する。図15は本発明の実施の形態3を表す回転子鉄心の製造フローチャート図である。図において、ST11はシャフト用貫通穴打ち抜きステップ、ST12は最外周スリットスロット打ち抜きステップ、ST13は隣接するスリットスロットが同時に打ち抜かれないように隣接するスリットスロットのうちのどちらか一方を打ち抜く非隣接スリットスロット打ち抜きステップ、ST14はスリットスロット8bとスリットスロット8fの間でスリットスロット8bとスリットスロット8fに隣接するスリットスロット8cを打ち抜く隣接スリットスロット打ち抜きステップ、ST15は回転子外径打ち抜きステップである。
【0078】
ここで、ST11とST12が図14における〔A〕に相当し、ST13が図14における〔B〕に相当する。また、ST14が図14における〔C〕に相当し、ST15が図14における〔D〕に相当している。
【0079】
まず、ST11にて、シャフト5が挿入されるシャフト用貫通穴85を打ち抜く。そして、ST12にて最も外側に設けられた一対のスリットスロット部8aを打ち抜く。このとき、スリットスロット部8aとシャフト用貫通穴85は同時に打ち抜いてもよいし、別々に打ち抜いてもよい。ST13にて、3つ隣接するスリットスロット8b、8c、8fのうち、隣接したスリットスロットが同時に打ち抜かれないようにスリットスロット8cを除いた一対のスリットスロット8bと一対のスリットスロット8fを同時に打ち抜く。このとき、隣接するスリットスロットが2つの場合は、2つを同時に打ち抜かないで、どちらか一方を打ち抜く。
【0080】
そして、ST14にて、ST13にて打ち抜かれたスリットスロット8bとスリットスロット8fとの間のスリットスロット8cを打ち抜くようにしている。このように本実施の形態では、3つ隣接するスリットスロット8b、8c、8fがある場合に、まん中のスリットスロット8cをのぞいて両側のスリットスロット8b、8fを先に打ち抜き、その後にまん中のスリットスロット8cを打ち抜くようにしており、隣接するスリットスロットが同時に打ち抜かれないようにしている。隣接するスリットスロットが2つの場合や4つ以上の場合でも、隣接するスリットスロットが同時に打ち抜かれないように打ち抜く順番を考慮すればよい。
【0081】
そして、最後にST15にて、回転子鉄心3の外周部83を打ち抜き、一枚の回転子鉄心3を完成させる。このステップを順次繰り返すことにより、複数枚の回転子鉄心3を得ることができ、それらを積層してスリットスロットと軸方向の両端部に設けられるエンドリングをアルミ材などの非磁性体をダイカストにより一体に成形することにより回転子30が得られる。
【0082】
以上のように、本実施の形態では、隣接したスリットスリットが同時に打ち抜かれないように隣接したスリットスリットのうちのどちらか一方を打ち抜く非隣接スリットスロット打ち抜きステップと、非隣接スリットスロット打ち抜きステップにて打ち抜かれたスリットスロットと隣接するスリットスロットを打ち抜く隣接スリットスロット打ち抜きステップとを備えているので、スリットスロットの打ち抜きの順番を変更するだけの簡単な制御を行なうだけでスリットスロット間のq軸方向にできる回転子鉄心3のスリットスロット間の細い幅の部分に応力集中が発生せず、回転子鉄心の変形などが起こらない信頼性の高い低コストな同期誘導電動機の製造方法が得られる。
【0083】
本実施の形態では、打ち抜き手段であるパンチ型で回転子鉄心3を打ち抜く構成について説明したが、回転子鉄心の外側に固定子鉄心を同時に打ち抜くようにしてもよい。そのようにすると、固定子鉄心と回転子鉄心が一度に打ち抜けるので、打ち抜き時間が短縮され、打ち抜き設備も簡略化でき、コスト低減が図れる。
【0084】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係る同期誘導電動機は、回転子に設けられ、磁束の流れやすい方向であるd軸および磁束の流れにくい方向であるq軸が略90度となる2極の磁極突起を形成する少なくとも一対の非磁性体の導電性材料が充填されたスリット部と、前記スリット部の外周側で円周方向に略等間隔で放射状に配置されて前記スリット部のd軸方向の少なくとも一端に連結され、非磁性体の導電性材料が充填されて誘導トルクを発生させる複数のスロット部と、を備え、前記スリット部及び前記スロット部のうち、前記q軸方向のスロット部と、このスロット部と接続するスリット部を打ち抜いた後に中心側に突出する突出部がなくなるようにまとめて1つのスリットスロット部としたので、特別な起動装置を必要とせずに起動でき、低コストな同期電動機を得ることができる。また、q軸方向のスロット部4c、4cとスリット部4d(スロット部40c、40cとスリット部40d)を1つのスロット部として打抜くことができるので、打抜き用の刃部の構造が簡単になり、打抜き装置が低コストで得られる。また、打ち抜いた後に中心側に突出する突出部3cがねじれたりすることがなくなり回転子鉄心3の打ち抜き精度が向上する。また、電動機が起動した後の同期運転への引込特性が向上し、安定して同期回転数で運転させることができ、高効率な電動機を得ることができる。
【0085】
また、本発明の請求項2に係る同期誘導電動機は、スリット部を略直線状としたので、磁束が通りやすくなり、高効率な電動機を得ることができる。
【0086】
また、本発明の請求項3に係る同期誘導電動機は、スリット部をd軸に対して略平行となるように配置したので、磁束が通りやすくなり、電動機の温度上昇を抑制することができ、巻き線焼損などの発生しない信頼性の高い電動機が得られる。
【0087】
また、本発明の請求項4に係る同期誘導電動機は、前記q軸方向の磁性体と非磁性体との比率を所定の比率に設定したので、電動機効率が良くなる。
【0088】
また、本発明の請求項5に係る同期誘導電動機は、スリット部とスロット部を分離したので、スリット部とスロット部に別々の充填部材を充填できるため、充填部材の選択の自由度が広がり、コスト低減が行なえ、さらに、電動機の特性上の自由度も増すことができる。
【0089】
また、本発明の請求項6に係る同期誘導電動機は、回転子の軸方向両端部に設けられるエンドリングをスリット部及びスロット部内に充填される導電性材料と一体にダイカストにより成形した回転子を備えたので、構造面で強度が向上し、信頼性の優れた電動機を得ることができる。
【0090】
また、本発明の請求項7に係る同期誘導電動機は、回転子に設けられ、回転子の回転力を伝達するシャフトを備え、シャフトを非磁性体で構成したので、打ち抜きによる回転子鉄心の変形や回転子の強度も確保できる。また、シャフトを保持する部分の幅も大きくできるので、シャフトの保持強度も向上し、運転中にシャフトが回転子からはずれたりすることもなくなり信頼性が高く高効率な同期誘導電動機が得られる。
【0091】
また、本発明の請求項8に係る同期誘導電動機は、回転子の軸方向両端部に非磁性体で構成されたエンドリングを備え、エンドリングにシャフトを一体に成形したので、磁束の流れにくい方向であるq軸方向の磁性体と非磁性体の比率を所定の比率に設定でき、高効率の電動機を得ることができる。
【0092】
また、本発明の請求項9に係る圧縮機は、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の同期誘導電動機を備えたので、大掛かりな起動装置を必要とせず、また、起動から同期回転数への引込みまでの時間が短く性能が良好であり、低振動・低騒音な圧縮機を得ることができる。
【0093】
また、本発明の請求項10に係る同期誘導電動機の製造方法は、誘導トルクを発生させるスロット部と略直線状でq軸方向に隣接配置されてリラクタンストルクを発生させるスリット部とを接続して構成された複数のスリットスロットのうち隣接したスリットスロット間の幅の部分に応力が集中して強度が弱くなり断面形状が変形しないように隣接しないスリットスロットを打ち抜く非隣接スリット打ち抜きステップと、前記非隣接スリットスロット打ち抜きステップにて打ち抜かれた非隣接スリットスロット間に存在するスリットスロットを打ち抜く隣接スリットスロット打ち抜きステップと、回転子鉄心の外径を打ち抜く回転子外径打ち抜きステップと、によって打ち抜かれる回転子鉄心を備えたので、スリットスロットの打ち抜きの順番を変更するだけの簡単な制御を行なうだけでスリットスロット間のq軸方向にできる回転子鉄心のスリットスロット間の細い幅の部分に応力集中が発生せず、回転子鉄心の変形などが起こらない信頼性の高い低コストな同期誘導電動機の製造方法が得られる。また、スリットスロット部にアルミ材をアルミダイカストにて充填してもアルミ材が漏れることなく、ブリッジの生成を抑えることができるので、ブリッジに不要な電流が流れることがなく、誘導電動機としての特性が悪化せず、非同期時のトルクによる振動および騒音の発生も抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1を表す同期誘導電動機の横断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1を表す回転子の断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態1を表す同期誘導電動機の回転子の斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態1を表す同期誘導電動機の別の回転子の断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態1を表す同期誘導電動機の別の回転子の断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態1を表す別の回転子の断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態1を表す別の回転子の断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態1を表す別の回転子の断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態1を表す別の回転子の断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態2を表す同期誘導電動機の回転子の断面図である。
【図11】 磁性体と非磁性体の幅について説明するための回転子の断面図である。
【図12】 本発明の実施の形態2を表す回転子の斜視図である。
【図13】 本発明の実施の形態2を表す回転子の断面図である。
【図14】 本発明の実施の形態3を表す回転子の製造の様子を示す図である。
【図15】 本発明の実施の形態3を表す回転子鉄心の製造フローチャート図である。
【図16】 従来の電動機の断面図である。
【図17】 従来の同期電動機の回転子の断面図である。
【符号の説明】
1 固定子鉄心、1a スロット、2 巻線、3 回転子鉄心、3c 突出部、4 スリットスロット、4a スリット、4b、4c スロット、4d スリット、4e スリットスロット、5 シャフト、6 エンドリング、8 電磁鋼板、8a、8b、8c、8f スリットスロット、11 回転子、13 スリット、20 固定子、40a スリット、40b、40c スロット、40d スリット、40e スリットスロット、41 スロット、42 スリットスロット、42a スリット部、42b スロット部、43、44 スリットスロット、50 シャフト、55 エンドリング、55a シャフト、83 回転子鉄心、85 シャフト用貫通穴、105 回転子、300a、300b 永久磁石、301 アルミ、304 スロット。

Claims (10)

  1. 回転子に設けられ、磁束の流れやすい方向であるd軸および磁束の流れにくい方向であるq軸が略90度となる2極の磁極突起を形成する少なくとも一対の非磁性体の導電性材料が充填されたスリット部と、前記スリット部の外周側で円周方向に略等間隔で放射状に配置されて前記スリット部のd軸方向の少なくとも一端に連結され、非磁性体の導電性材料が充填されて誘導トルクを発生させる複数のスロット部と、を備え、前記スリット部及び前記スロット部のうち、前記q軸方向のスロット部と、このスロット部と接続するスリット部を打ち抜いた後に中心側に突出する突出部がなくなるようにまとめて1つのスリットスロット部としたことを特徴とする同期誘導電動機。
  2. 前記スリット部を略直線状としたことを特徴とする請求項1に記載の同期誘導電動機。
  3. 前記スリット部を前記d軸に対して略平行となるように配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の同期誘導電動機。
  4. 前記q軸方向の磁性体と非磁性体との比率を所定の比率に設定したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の同期誘導電動機。
  5. 前記スリット部と前記スロット部を分離したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の同期誘導電動機。
  6. 前記回転子の軸方向両端部に設けられるエンドリングを前記スリット部及び前記スロット部内に充填される導電性材料と一体にダイカストにより成形したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の同期誘導電動機。
  7. 前記回転子に設けられ、前記回転子の回転力を伝達するシャフトを備え、前記シャフトを非磁性体で構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の同期誘導電動機。
  8. 前記回転子の軸方向両端部に非磁性体で構成されたエンドリングを備え、前記エンドリングに前記シャフトを一体に成形したことを特徴とする請求項7に記載の同期誘導電動機。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の同期誘導電動機を備えたことを特徴とする圧縮機。
  10. 誘導トルクを発生させるスロット部と略直線状でq軸方向に隣接配置されてリラクタンストルクを発生させるスリット部とを接続して構成された複数のスリットスロットのうち隣接したスリットスロット間の幅の部分に応力が集中して強度が弱くなり断面形状が変形しないように隣接しないスリットスロットを打ち抜く非隣接スリット打ち抜きステップと、前記非隣接スリットスロット打ち抜きステップにて打ち抜かれた非隣接スリットスロット間に存在するスリットスロットを打ち抜く隣接スリットスロット打ち抜きステップと、回転子鉄心の外径を打ち抜く回転子外径打ち抜きステップと、によって打ち抜かれる回転子鉄心を備えたことを特徴とする同期誘導電動機の製造方法。
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