JP3729511B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、遊技機に係わり、詳しくは遊技領域に設けられた特定位置における遊技球の検出(例えば、始動口へ入賞)に基づいて特定遊技(例えば、識別情報の可変表示)を行う遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、遊技媒体として遊技球を用いた遊技機としては、例えばパチンコ機が代表的である。
従来の遊技機、例えばいわゆる第1種に属する遊技機では、特定入賞口(例えば、始動口)に遊技球が入賞することにより、可変表示装置に複数の識別情報を可変表示させ、そ
の識別情報の停止態様に基づいて特別遊技を行っている。
また、通常は特定入賞口の上流側に遊技装置(役物装置)が配置されており、この遊技装置によって特定入賞口の上流側からの遊技球の流下が少なくなるため、特定入賞口の左右方向から遊技球の移動方向を特定入賞口に向ける釘の調整がなされ、特定入賞口への入賞の安定を図っている。
さらに、特定入賞口の上流側で遊技球を取り込み、遊技盤内若しくは遊技装置内を通過させ特定入賞口の上流側の遊技盤面に排出するいわゆるワープ機能を備えたものもあり、
これによっても、特定入賞口への入賞の安定が図られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特定入賞口への入賞に基づき特定遊技(例えば、識別情報の可変表示)を行い、特定遊技の結果態様により遊技者に有利な特別遊技を行う従来の遊技機の場合、遊技者にとっては、特別遊技の発生の基となる特定遊技がその遊技機の一番の興趣の基であり、この特定遊技が行われない間隔が長引くと(つまり、特定入賞口への入賞間隔が広がると)、遊技者の興趣が薄れてしまう。
そのため、特定入賞口へ遊技球が入賞するように特定入賞口の上流側へ遊技球が移動するような釘調整を遊技店では行っているが、釘と遊技球は点で接触するため、調整が難しく、特定入賞口への入賞間隔が極端に開いたり、あるいは特定入賞口に常時入賞してしまっていた。また、例え巧く調整できたとしても、所定時間(例えば、1〜2分)においては全く特定入賞口への入賞がないようなことが起こり易い。
特定入賞口への入賞間隔が開いた場合、遊技者にしてみると、特別遊技発生の基となる特定遊技の開始条件が成立せず、遊技の興趣が薄れてしまうという問題点があった。一方、特定入賞口に常時入賞してしまうと、遊技店側は特定入賞口への入賞に基づく賞球を排出しなければならず、遊技店側の不利益が大きいという問題点がある。したがって、それほど多くの特定入賞口への入賞を許すことはできない。
ワープ機能を用いて特定入賞口の上流側の遊技盤面に遊技球を排出する場合においても、特定入賞口に常時入賞するようにしてしまうと、遊技者は常時特定遊技が行えて満足するが、遊技店側は特定入賞口への入賞に基づく賞球を排出しなければならず、不利益が大きい。
【0004】
そこで本発明は、特定入賞口への入賞間隔を簡単に調整可能で、遊技者の興趣が薄れることなく、かつ遊技店側の不利益が増大しない遊技機を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、請求項1記載の発明は、遊技領域が形成される遊技盤に、複数の識別情報による可変表示ゲームを表示可能な可変表示装置を配設し、該可変表示装置の下方に、前記可変表示ゲームを開始させるための遊技球を入賞可能な始動口を配設した遊技機において、
前記可変表示装置のケーシング内部に形成され、遊技領域を流下する遊技球を前記始動口側へと誘導させるワープ装置と、
前記ワープ装置の入口側に配設され、遊技球を受け入れ難い第1状態と遊技球を受け入れ易い第2状態に作動可能であり、遊技領域を流下する遊技球を取り込んで前記ワープ装置へと誘導する入賞球誘導手段と、
前記入賞球誘導手段の作動を制御すると共に、前記始動口へ入賞した遊技球の数を記憶可能な遊技制御手段と、
を備え、
前記遊技制御手段が前記始動口へ入賞した遊技球の記憶数に基づいて、前記入賞球誘導手段を作動させることで、前記始動口への遊技球の入賞間隔を調整するように構成したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、遊技領域が形成される遊技盤に、複数の識別情報による可変表示ゲームを表示可能な可変表示装置を配設し、該可変表示装置の下方に、前記可変表示ゲームを開始させるための遊技球を入賞可能な始動口を配設した遊技機において、
前記可変表示装置の側方に配設され、遊技球の流下経路を前記始動口側に向けて誘導する流下経路変換手段と、
前記流下経路変換手段の変換を制御すると共に、前記始動口へ入賞した遊技球の数を記憶可能な遊技制御手段と、
を備え、
前記遊技制御手段が前記始動口へ入賞した遊技球の記憶数に基づいて、前記流下経路変換手段を変換させることで、前記始動口への遊技球の入賞間隔を調整するように構成したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記遊技制御手段は、
前記始動口へ入賞した遊技球の記憶数が無い状態での経過時間を計時し、前記記憶数が無い状態での経過時間が所定時間を経過した場合は、前記入賞球誘導手段を前記第2状態に作動させることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記遊技制御手段は、
前記始動口へ入賞した遊技球の記憶数が無い状態での経過時間を計時し、前記記憶数が無い状態での経過時間が所定時間を経過した場合は、前記流下経路変換手段を遊技球の流下経路が前記始動口方向へとなるように変換させることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項3乃至4の何れかに記載の発明において、前記遊技制御手段は、
当該遊技機の制御プログラムを繰り返して実行するものであり、
前記記憶数が無い状態で前記制御プログラムが実行される毎にカウントアップする誘導カウンタを有し、
前記誘導カウンタの値に基づいて、前記記憶数が無い状態での経過時間が所定時間を経過したか否かを判定することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、遊技球が遊技領域に設けられた特定位置で検出されることに基づいて特定遊技を行う遊技機において、
前記遊技領域の特定位置の遊技球を検出する特定球検出手段と、
前記特定球検出手段からの特定球検出信号に基づいて特定遊技の制御を行う特定遊技制御手段と、
前記特定位置に対して遊技球を誘導して、前記特定球検出手段による遊技球の検出間隔を調整する安定化手段と、
を備え、
前記安定化手段は、特定位置の周辺領域に配設した弾性部材で構成され、該弾性部材によって遊技球の移動方向を特定位置方向に向けるものであることを特徴とする。
【0006】
【作用】
請求項1に記載の発明では、可変表示装置のケーシング内部に形成され、遊技領域を流下する遊技球を前記始動口側へと誘導させるワープ装置と、ワープ装置の入口側に配設され、遊技球を受け入れ難い第1状態と遊技球を受け入れ易い第2状態に作動可能であり、遊技領域を流下する遊技球を取り込んで前記ワープ装置へと誘導する入賞球誘導手段と、入賞球誘導手段の作動を制御すると共に、始動口へ入賞した遊技球の数を記憶可能な遊技制御手段と、を備え、遊技制御手段が始動口へ入賞した遊技球の記憶数に基づいて、入賞球誘導手段を作動させることで、始動口への遊技球の入賞間隔を調整することができる。
また、請求項2に記載の発明では、可変表示装置の側方に配設され、遊技球の流下経路を前記始動口側に向けて誘導する流下経路変換手段と、流下経路変換手段の変換を制御すると共に、始動口へ入賞した遊技球の数を記憶可能な遊技制御手段と、を備え、遊技制御手段が始動口へ入賞した遊技球の記憶数に基づいて、流下経路変換手段を変換させることで、始動口への遊技球の入賞間隔を調整することができる。
また、請求項3に記載の発明では、遊技制御手段は、始動口へ入賞した遊技球の記憶数が無い状態での経過時間を計時し、記憶数が無い状態での経過時間が所定時間を経過した場合は、入賞球誘導手段を第2状態に作動させることができる。
また、請求項4に記載の発明では、遊技制御手段は、始動口へ入賞した遊技球の記憶数が無い状態での経過時間を計時し、記憶数が無い状態での経過時間が所定時間を経過した場合は、流下経路変換手段を遊技球の流下経路を始動口方向へとなるように変換させることができる。
また、請求項5に記載の発明では、遊技制御手段は、当該遊技機の制御プログラムを繰り返して実行するものであり、記憶数が無い状態で制御プログラムが実行される毎にカウントアップする誘導カウンタを有し、誘導カウンタの値に基づいて、記憶数が無い状態での経過時間が所定時間を経過したか否かを判定することができる。
さらに、請求項6に記載の発明では、遊技領域の特定位置の遊技球を検出する特定球検出手段と、特定球検出手段からの特定球検出信号に基づいて特定遊技の制御を行う特定遊技制御手段と、特定位置に対して遊技球を誘導して、特定球検出手段による遊技球の検出間隔を調整する安定化手段と、を備え、安定化手段は、特定位置の周辺領域に配設した弾性部材で構成され、該弾性部材によって遊技球の移動方向を特定位置方向に向けることができる。
【0007】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
図1〜図8は本発明をプリペイドカード方式のパチンコ機(遊技機)に適用した場合の第1実施例を示している。図1はパチンコ機の全体を示す外観斜視図である。図1において、1はパチンコ機(遊技機)であり、パチンコ機1は同様のものが遊技店内に所定数設置されている。本実施例のパチンコ機1は遊技媒体貸出装置としてのカード式玉貸機(以下、単に玉貸機という)を内蔵し、遊技者の便宜を図れるようになっている。
パチンコ機1は、正面側に見える部分として額縁状前面枠11と、額縁状前面枠11の開口部に配設され、ガラス12aを支持する金枠(ガラス枠)12と、遊技盤13(図2参照)と、前面表示パネル14と、前面表示パネル14の下方の前面操作パネル15とを有している。額縁状前面枠11はパチンコ機1を設置している木製の機枠16に対して上部蝶番17および下部蝶番(図示略)によって開閉可能に支持されている。また、金枠12は額縁状前面枠11に開閉可能に支持されている。
【0008】
前面表示パネル14は前面側が突出しつつやや盛り上がるような曲面状に形成され、この前面表示パネル14には賞球としてのパチンコ玉を受ける上皿21が形成されるとともに、前面側にカード度数表示器(カード残高表示器)22、玉貸釦(変換釦)23、カード排出釦(返却釦)24および玉貸し可能表示器25が設けられている。なお、玉貸し可能表示器としてはドットLED25に限らず、例えば細長い形状の表示ランプにしてもよい。
前面表示パネル14は一端側が額縁状前面枠11に開閉可能に支持されている。また、26は上皿21の玉を後述の玉貯留皿32に移すために、両者を接続する通路を開閉するための押し釦である。
カード度数表示器22は、例えば7セグメントの発光ダイオードを用いて3列で構成され、後述のカードリーダ61のカード挿入口62に挿入されたプリペイドカードの残高を100の位まで度数単位で表示する。度数単位では、1度が100円に相当し、残りの度数を度/100円の計算で遊技者に表示する。したがって、例えば3000円のプリペイドカードを挿入した場合には30度としてカード度数表示器22に表示される。なお、本実施例ではカード度数表示器22として7セグメントの発光ダイオードを用いて3列で構成しているが、これに限らず、例えばドットLED、液晶、蛍光表示管等を用いて構成してもよい。
【0009】
ここで、プリペイドカードとしては、例えばパチンコ遊技専用のカードが用いられる。したがって、本実施例ではパチンコ玉を持込む以外に、プリペイドカードをカード挿入口62に挿入することによって必要な玉を確保してゲームを開始することが可能になっている。
玉貸釦23は、カード挿入口62に挿入されたプリペイドカードの残高の範囲内で1度を単位としてパチンコ玉をパチンコ機1裏面の後述の玉排出装置(賞球を行う機能も兼ねているもの)から排出して貸し出すために遊技者によって押されるスイッチである。この場合、パチンコ玉を貸し出し可能な状態の表示は玉貸し可能表示器25によって行われる。なお、パチンコ玉を貸し出し可能な状態にあれば、玉貸釦23全体が輝くものでもよい。
【0010】
一方、パチンコ玉を貸し出し可能な状態になければ、玉貸し可能表示器25が消灯し、かつ玉貸釦23を押してもパチンコ玉の貸し出しのための排出が行われない。この玉貸釦23を1回押すと、予め設定された度数に相当する分だけのパチンコ玉(例えば、3度数に設定されていれば、75玉)が貸し出されて上皿21に供給される。
カード排出釦24は、カード挿入口62に挿入されたプリペイドカードをカード挿入口62から外部に引出すためのもので、本実施例では遊技者がゲームを終了したい場合などに、この釦を押すことにより、プリペイドカードがカード挿入口62から再び外部に引出される。遊技者は引出されたプリペイドカードを手にし、他のパチンコ台でゲームを開始するか、あるいは今回はひとまずゲームを終るかの自由な選択ができる。
【0011】
前面操作パネル15には、その左側に灰皿31が形成されるとともに、前面中央側が前方に突出するような形状に形成され、その突出部の内部は玉貯留皿(受皿)32となっている。玉貯留皿32は上皿21がパチンコ玉で一杯のときに賞品玉を受ける等の役目がある他、玉を一時的に貯留するためのものである。また、前面操作パネル15には玉抜きレバー33および発射装置の発射操作ノブ34が設けられている。
玉抜きレバー33は玉貯留皿32に貯留された玉を外部下方に抜くためのもので、この玉抜きレバー33を、例えば左方向に移動させると、玉貯留皿32の下底部が一部開口して玉を下方に放出することができる。発射操作ノブ34は1列に整列しているパチンコ玉のうち、発射位置にあるものを1個ずつ遊技盤13前面の遊技領域内に弾発させる発射装置の操作を行うものである。
【0012】
一方、パチンコ機1の額縁状前面枠11の上部には、賞品球排出時に点灯する賞品球排出表示器41、貸玉排出時に点灯する貸玉排出表示器42、パチンコ機1において打止状態が発生したときに点灯する完了ランプ43が設けられている。
金枠12は前面枠11に開閉可能に支持され、通常は施錠装置によって前面枠11に対して施錠されている。金枠12を開く場合には、施錠孔51に所定のキーを挿入して回動操作することにより、施錠装置のロック状態が解除されてオープンする。
ここで、本実施例ではパチンコ機1の上部左側にカードリーダ61が配置され、額縁状前面枠11の上部前面側にはカードリーダ61のカード挿入口62が設けられている。カード挿入口62は額縁状前面枠11の表面に沿って横長に開口している。カードリーダ61はカード挿入口62を介して挿入されたプリペイドカードの情報を読み込み、残高の範囲内で玉を貸すための制御を行う。本実施例ではカード挿入口62がパチンコ機1の上部に配置されているので、灰皿31付近にカード挿入口を設けた場合に比べて煙草の灰等の影響が避けられるとともに、係員の監視が容易で、イタズラされにくいという利点がある。
【0013】
なお、カードリーダの配置場所は上記例に限らず、他の場所でもよい。例えば、パチンコ機1の側方、皿前装飾体の部分に設けるようにしてもよい。
また、カードリーダでなく、例えばパチンコ機1にカードリーダ・ライタを配置し、玉数等の価値情報や遊技客の識別情報が記憶されている遊技用カードを用い、遊技結果をカードに書き込む等のデータ処理が可能なものであっても、本発明を適用することができる。
なお、遊技用カードはプリペイドカードに限らず、例えば玉数等の価値情報が記憶されている玉数カード、あるいは遊技客の識別情報が記憶されている識別カード等を単独で使用する遊技機でもよい。
要は、遊技用カードを使用するために、このカード情報を読み込み可能なカードリーダ、若しくは読み込み/書き込み可能なカードリーダ・ライタであればよい。例えば、完全なカード式のパチンコ遊技システムで封入球式の遊技機(例えば、クレジット方式の遊技機)にも本発明を適用することができる。
また、遊技用カードとして磁気カードを用いている例に限らず、例えばICカードを用いる遊技機でもよい。ICカードを用いた場合、当然のことながらカードリーダ若しくはカードリーダ・ライタはICカードに対応するものを使用することになる。
【0014】
次に、遊技盤13は発射されたパチンコ玉を上方から落下させつつアウトあるいはセーフの判定を行う領域であり、入賞口に玉が入って有効にセーフとなる場合は所定数の賞品玉が後述の玉排出装置から排出されて、これが上皿21に供給される。また、発射操作ノブ34を操作して玉が発射されても、ファールになったときには、パチンコ玉が発射位置に戻るか、あるいは玉貯留皿32に排出される。
ここで、遊技盤13における遊技領域の構成としては各種のタイプが使用可能であり、特定位置(例えば、始動口)への遊技球の入賞(あるいは通過)を検出することに基づいて特定遊技(例えば、識別情報の可変表示)を行う遊技機であれば、何れも本発明の適用対象である。例えば、いわゆる「第1種」に属するもの、「第2種」に属するもの、「第3種」に属するものあるいはその他のパチンコ遊技機、他の種類の遊技機であってもよい。
本実施例では、遊技情報の表示に都合がよいことから、一例として図2に示すように可変表示装置を備えた「第1種」に属するタイプのものを用いている。したがって、本発明の適用は図2に示す「第1種」に属するタイプのものに限らず、上述したように幅広い遊技機に対して適用が可能である。
【0015】
図2は遊技盤13を示す正面図である。
図2において、遊技領域の周囲には弾発された玉を遊技領域の上方部まで案内したり、後述のアウト玉回収口147まで案内するなどの機能を有するレール101が配置されている。また、遊技領域のほぼ中央部には複数の識別情報を表示可能な可変表示装置(いわゆる役物装置)102が配置されている。可変表示装置102は特定遊技実行手段に対応する。
可変表示装置102は後述の特図始動口104〜106の何れかに玉が入賞すると、図柄(すなわち、特図)の可変表示を開始し、その図柄としては、例えば「1」〜「9」、「A」〜「F」などの数字や記号を3桁で表示可能になっている。そして、1桁ずつ順次停止し、3桁の図柄が揃い、ゾロ目になると、後述の変動入賞装置108を開放する制御が行われる。
【0016】
ここで、可変表示装置102としては蛍光表示器(FIP)を用いて映像を表示可能なものが使用されており、映像表示部は特別図柄表示器102A〜102Cの3つに区分され、例えば第1グリッド、第2グリッド、第3グリッドの3つの制御領域に分けて点灯制御が行われる。蛍光表示器はキャラクターと5×7のドットマトリクスを用いて特別変動図柄(大当りの判定を行う表示図柄で、特図という)やその他の必要な映像を表示し、 1回の出力命令で1つのグリッドを点灯するようになっている。そして、各グリッド〜グリッドに表示する内容は映像データとして、グリッド単位でV−RAMにいったん格納され、所定の表示タイミングで読み出されてグリッド毎に点灯制御される。この場合、V−RAMは特図データを格納する。
なお、可変表示装置102は特図の表示を行わないときは、他の表示、例えば呼込み表示、大当り発生を知らせるファンファーレ表示、大当り中の表示、インターバル表示、大当り終了時の表示等を行う。
【0017】
可変表示装置102の下方には普通電動役物装置(以下、単に普電装置という)103が配置されており、普電装置103はその上部に一対の変動可能な羽根部材103a、103bを有している。普電装置103の羽根部材103a、103bは、後述の普通図柄表示器(以下、単に普図表示器という)109の変動図柄が特定の値(例えば、「7」)になったとき、一定時間だけ開放して玉を受け入れやすい状態になるように制御される。例えば、図柄が「7」のとき3秒間だけ開放し、「3」のとき1秒間だけ開放する。図2は羽根部材103a、103bが玉を受入れ難い状態にあることを示している。
普電装置103には特図始動口104が形成されており、特図始動口104に玉が入賞し、後述の特図始動スイッチ321によって検出されると、可変表示装置102の図柄が変動を開始するようになっている。また、後述の変動入賞装置108の両側にも特図始動口105、106が配設されており、同様にこれらの特図始動口105、106に玉が入賞し、後述の特図始動スイッチ321によって検出されると、可変表示装置102の図柄が変動を開始する。
【0018】
特図始動口104、105、106への入賞は4個を限度として記憶されるようになっており、この始動記憶数は可変表示装置102に設けられた4つのランプからなる特図入賞記憶表示器107によって表示される。始動記憶がないときは特図入賞記憶表示器107のランプが1つも点灯せず、消灯している。一方、始動記憶が発生すると、特図入賞記憶表示器107のランプが4個を限度として入賞数に応じて点灯する。すなわち、特図入賞記憶表示器107のランプによって始動記憶数が4個の範囲内で表示される。
なお、特図始動口104、105、106に入賞した玉を4個宛て記憶した範囲内(以下、始動記憶範囲内という)での連続大当りは、通常、純連チャン(あるいは単に連チャン)と称することがある。これによると遊技者への出玉が格段に多くなる。
普電装置103の下方には、可変表示装置102の図柄表示結果によって遊技玉を受け入れない第1の状態から受け入れ易い第2の状態に変動する大入賞口としての変動入賞装置(大入賞口のことで、いわゆるアタッカー)108が配置されている。図2は、変動入賞装置108が遊技玉を受け入れない第1の状態を示している。
変動入賞装置108の下方には7セグメントのLEDからなる普図表示器109が配置されており、普図表示器109は後述の普図ゲート110あるいは111の何れかを玉が通過すると、図柄(すなわち、普図)の可変表示を開始し、その図柄としては、例えば「1」〜「9」、「A」〜「F」などの数字や記号を1桁で表示可能になっている。そして、1桁の変動図柄が特定の値(例えば、「7」)で停止すると、普電装置103の羽根部材103a、103bを一定時間だけ開放して玉を受け入れやすい状態に制御するようになっている。
【0019】
普電装置103の両側には普図始動ゲート(普通図柄始動通過ゲートのことで、適宜、普図ゲートという)110、111が配置されており、普図ゲート110、111は玉が1個分だけ通過可能なゲートを有し、玉がゲートを通過すると、普図表示器109の図柄(例えば、数字)を変化させ、この数字が予め定めた特定図柄(例えば、「7」)になると、普電装置103の羽根部材103a、103bが一定時間だけ開放制御される。
普図ゲート110、111を玉が通過する状態は後述の普図始動通過ゲートスイッチ322によって検出されており、普図ゲート110、111における玉の通過は特図の始動記憶の場合と同様に4個を限度として記憶(以下、普図始動記憶という)されるようになっている。この普図始動記憶数は普図表示器109の両側に配置された4つのランプからなる普図入賞記憶表示器112によって表示される。普図始動記憶がないときは普図入賞記憶表示器112のランプが1つも点灯せず、消灯している。一方、普図始動記憶が発生すると、普図入賞記憶表示器112のランプが4個を限度として玉の通過数に応じて点灯する。すなわち、普図入賞記憶表示器112のランプによって普図始動記憶数が4個の範囲内で表示される。
【0020】
121〜124は一般入賞口、125、126はサイドランプである。サイドランプ125、126はゲーム内容に応じて適当に点灯あるいは点滅して遊技の臨場感を高めるものである。
また、遊技盤13の周囲のレール101に沿った適宜位置には左から順次、大当り時に点灯する大当り表示器131、可変表示装置102の表示図柄がリーチの出目になった場合に点灯するリーチ表示器132が配置されている。
なお、可変表示装置102の表示図柄がスペシャルリーチの出目になった場合に点灯するスペシャルリーチ表示器を配置してもよい。スペシャルリーチとは、1、2個目の図柄が停止した後、3個目の図柄を停止させるときに通常停止と異なる特別停止で3個目の図柄を停止させるような制御を行うもので、例えば特別停止としていわゆるロングリーチが採用される。具体的には、1個目の左図柄が「2」、2個目の右図柄が同じく「2」で、3個目の中図柄が「2」の手前で極めてスローにスクロールしていく状態をロングリーチという。したがって、特別停止における停止に関わる期間中は、図柄のスクロールがより一層緩やかになる。これにより、遊技者は長時間ロングリーチの醍醐味を味わうことができ非常に“わくわく”することになる。
また、遊技領域内の適宜位置には風車と呼ばれる打球方向変換部材141〜146が回転自在に複数設置されるとともに、障害釘(一部を図示、他は略)が多数植設されている。加えて、遊技領域の中央下部にはアウト玉回収口147が形成されている。
【0021】
ここで、本実施例の特徴部分について説明する。
可変表示装置102の上部には、誘導電動役物装置(以下、誘導電役装置という。なお、俗称ではワープ電役という)151が配置されており、誘導電役装置151は入賞球誘導手段としての機能を有し、特図始動口104(特定位置)に対して遊技球を安定的に誘導する安定化手段に相当する。誘導電役装置151は一対の変動可能な羽根部材151a、151bを有しており、羽根部材151a、151bは通常は縮小状態にあって玉が1個通過可能な隙間、すなわち入賞口152を形成しているが、所定条件が成立したとき(例えば、特図の始動記憶数がゼロになったとき、あるいは普図ゲートで所定数の玉の通過を検出したとき等)、拡大して玉を受け入れやすい状態になるように制御される。図2は羽根部材151a、151bが玉を受入れ難い縮小状態にあることを示している。
図3は可変表示装置102のケーシング153を示す斜視図であり、特に、可変表示のため蛍光表示部を除いた状態を示している。図3において、可変表示装置102のケーシング153の上部前面側には4つのランプからなる特図入賞記憶表示器107が配置され、ケーシング153の上部側には誘導電役装置151が配置されている。誘導電役装置151の羽根部材151a、151bは後述の誘導電役ソレノイド333によって拡大制御され、図3は羽根部材151a、151bが拡大して玉を受け入れやすい状態になった様子を示している。
【0022】
また、ケーシング153の内部にはワープ装置154が形成されている。誘導電役装置151によって形成される入賞口152は、遊技領域を流下する遊技球Tを取り込み、ワープ装置154に送る。ワープ装置154は入賞口152より取り込まれた遊技球Tを矢印で示すようにケーシング153内部の壁面に沿って流下させ、遊技盤13面側に傾斜するように形成された排出口(傾斜路)155から特図始動口104の上流側の遊技盤13面に排出させる機能(すなわち、ワープさせて排出させる機能)を有している。
したがって、誘導電役装置151はワープ装置154の入賞口側に配設されることになり、誘導電役装置151を拡大制御することで、特図始動口104に対して遊技球を安定的に誘導可能できることになる。
【0023】
次に、図4はパチンコ機1の裏機構の構成を示す図である。
図4において、パチンコ機1の裏機構の主要なものとして、貯留タンク(上タンク)201、誘導路202、中継基盤(外部端子基盤)203、玉排出装置204、排出制御回路盤205、玉寄せカバー206、役物制御回路盤207、取り付けアダプタ208、発射回路盤209、カード制御装置210、スピーカ211、カードリーダ61および裏機構盤の基枠体212がある。
基枠体212は合成樹脂製の一体成型品から形成され、パチンコ機1の前面枠11の裏側に固定された金属フレーム(図示略)に取り付けられている。そして、この基枠体212の上に各種のユニット部品、例えば貯留タンク201、誘導路202、中継基盤(外部端子基盤)203、玉排出装置204、排出制御回路盤205、玉寄せカバー206、役物制御回路盤207、取り付けアダプタ208などが取り付けられており(例えば、ワンタッチの爪部材によって固定される)、これらの各種ユニット部品と基枠体212とを総称する概念として裏機構盤220と称している。
【0024】
貯留タンク201は排出される前の玉を予め貯留しておくもので、この貯留タンク201の玉数の不足は補給センサ(図示略)によって検出され、不足のときは島設備から玉が補給される。貯留タンク201内の玉は誘導路202により誘導され、玉排出装置204によって排出される。玉排出装置204は賞品球の排出を行うとともに、貸玉の排出も行う。
なお、この誘導路202は特に限定されないが、短時間に多量の玉を排出できるように2条に形成されており、その途中には玉の重りを防止する玉ならし部材および待機玉検出器(何れも図示略)が設けられている。また、このような2条構成は玉排出装置204の内部についても同様である。
中継基盤203はAC電源の入力やホールの管理装置との間における信号の授受などについての中継を行うもので、本実施例では、例えばノーマル大当り図柄、ラッキー大当り図柄、スペシャルラッキー大当り図柄が発生した情報、可変表示装置102の停止図柄情報および連続大当り(連チャン遊技)の情報等を報知する信号の中継を行う報知用端子としても用いられる。
【0025】
排出制御回路盤205は玉の排出に必要な各種制御を行うもので、賞品球の排出やカードリーダ61のカード読み取り情報に基づく貸玉の排出を行うべく、玉排出装置204の作動を制御する。カード制御装置210はカードリーダ61の作動を制御するもので、カードリーダ61との間は配線231によって接続されている。
役物制御回路盤207は遊技盤13における役物の作動に必要な各種制御を行うものである。また、役物制御回路盤207には特図始動口104への入賞率を変更、設定する入賞率設定装置の入賞率設定スイッチ325(後述の図5参照)が内蔵されており、入賞率設定スイッチのスイッチ挿入口207aは役物制御回路盤207の表面側に露出配置されている。
入賞率設定スイッチは、誘導電役装置151が拡大/縮小制御される条件を設定することにより、特図始動口104への入賞率を変更、設定する。例えば、始動記憶数あるいは遊技の経過時間をパラメータとして入賞率を複数段階(例えば、3段階)に外部から容易に変更できるように複数(例えば、3つ)の接点を有している。
【0026】
入賞率設定スイッチの接点はホールの係員によって操作可能であり、その設定値は所定の表示器に表示されるが、設定後一定時間が経過すると、消えて外部から目視できないように、機密が保たれている。なお、可変表示装置102の大当り確率あるいは連チャン確率についても同様に設定、変更可能なスイッチを設けてもよい。
取り付けアダプタ208は役物制御回路盤207が図4に示すものに比べて大型化した際に、大型の役物制御回路盤を基枠体212に容易に取り付けることができるように、役物制御回路盤を取り付ける支持部材となるもので、基枠体212に固定されている。
発射回路盤209は玉の発射に必要な各種制御を行うもので、所定のケースに発射制御回路の基盤が収納されている。スピーカ211は遊技に必要な効果音(例えば、玉の排出に伴う効果音)や人工合成音を報知するもので、玉排出数、賞態様および玉の貸出しに応じて各種の音を発生して遊技者に知らせる。
【0027】
なお、制御回路盤とは、制御回路の基盤(すなわち、制御回路の機能を実現するボード)と、この基盤を収納している箱型に形成された金属製あるいは樹脂製のシャーシ箱とを一体として含む概念として用いている。
玉寄せカバー206は基枠体212の中央に大きく開口した中央開口部を塞ぐもので、この中央開口部は可変表示装置102の取り付けのための空間となっている。なお、玉寄せカバー206の後方は膨出形成されており、排出制御回路盤205や役物制御回路盤207の後面に比べて大きく後方に突き出たような構造になっている。そして、玉寄せカバー206によって中央開口部を塞ぐことにより、貯留タンク201などから落下した玉が遊技盤13の裏面側に衝突しないようになっている。
【0028】
次に、図5パチンコ機1における制御系のブロック図である。
図5において、この制御系は大きく分けると、パチンコ遊技等に必要な制御を行うCPU301と、制御プログラム等を格納しているROM302と、ワークエリアの設定や制御に必要なデータの一時記憶等を行うRAM303と、水晶を有する発振器の発振周波数を分周して役物用CPU301の基本クロックを得る分周回路304と、CPU301等に必要な電源を供給する電源回路305と、各種情報信号を受け入れるローパスフィルタ306と、ローパスフィルタ306からの信号をバス307を介してCPU301に出力するバッファゲート308と、CPU301からの信号をバス307を介して受ける出力ポート309と、出力ポート309を介して入力される制御信号をドライブして各種駆動信号を生成して各表示器等に出力するドライバ310と、遊技に必要な効果音を生成する(あるいは音声合成を行ってもよい)サウンドジェネレータ311と、サウンドジェネレータ311からの音声信号を増幅するアンプ312とによって構成される。
CPU301を含む上記各回路は、パチンコ機1の裏側の所定位置に配置したマイクロコンピュータを含む役物制御回路盤207というボードユニットによって実現されている。そして、マイクロコンピュータのボードユニットは玉貸機、島設備、遊技店の管理装置等との間で制御信号やデータの授受が行われるようになっている。
【0029】
サウンドジェネレータ311は遊技に必要な効果音を生成し、生成された効果音はアンプ312により増幅されてスピーカ211から放音される。ここでいう「効果音」には、通常の効果音の他に、音声合成、メロディ、ノイズ等の合成音が含まれる。すなわち、効果音という概念は遊技機に使用される幅の広いもので、各種の音を指す。
なお、サウンドジェネレータ311の他に、例えば音声合成ICを設け、遊技に必要な音声合成(例えば、特別遊技が発生したとき遊技者への期待感を高める音声、“ヤッター”、“オメデトウ”)を発生するようにしてもよい。
ローパスフィルタ306には特図始動スイッチ321、普図始動通過ゲートスイッチ322、カウントスイッチ323、継続スイッチ324、入賞率設定スイッチ325からの信号が入力されている。なお、ローパスフィルタ306からCPU301に取り込まれる信号については、CPU301でソフト的に2回読み込む処理を行うことにより、ノイズの時定数等を考慮し、チャタリング防止を図っている。
【0030】
特図始動スイッチ321(特定球検出手段)は特図始動口104、105、106に玉が入賞したことを検出する。この場合、特図始動口104、105、106は予め定められた特定位置に相当する。したがって、特図始動スイッチ321は予め定められた特定位置の遊技球を検出することになる。なお、特図始動スイッチ321は特図入賞口104、105、106の各々に対応して3つ設けられている。また、特図始動スイッチ321が特図始動口104、105、106の何れかに玉が入賞したことを検出した状態(ただし、4個の範囲内)は、可変表示装置102での可変表示を開始できる特定遊技状態になったことに相当する。
普図始動通過ゲートスイッチ322は普図ゲート110、111を玉が通過したことを検出する。なお、普図始動通過ゲートスイッチ322は普図ゲート110、111の各々に対応して2つ設けられている。
カウントスイッチ343は大入賞口としての変動入賞装置108に玉が入賞したことを検出する。継続スイッチ344は変動入賞装置108に配置され、いわゆるV入賞口に玉が入賞したことを検出する。なお、上記各検出スイッチは、例えば近接スイッチからなり、玉の通過に伴う磁力の変化に基づいて玉を検出する。
入賞率設定スイッチ325は前述したように誘導電役装置151が拡大/縮小制御される条件を設定することにより、特図始動口104への入賞率を変更、設定する。
【0031】
ドライバ310からは大入賞口ソレノイド331、普電ソレノイド332、誘導電役ソレノイド333、特別図柄表示器102A〜102C、普通図柄表示器109、特図入賞記憶表示器107、普図入賞記憶表示器112、リーチ表示器132、ランプ・LED334に対して駆動信号が出力される。
大入賞口ソレノイド331は大入賞口としての変動入賞装置108を開放させるもので、特別遊技の権利が発生すると各サイクルで一定時間あるいは一定の玉数が入賞する期間だけ励磁されて、変動入賞装置108を開放する。普電ソレノイド332は普電装置103の羽根部材103a、103bを一定時間だけ開放して玉を受け入れやすい状態に駆動する。
誘導電役ソレノイド333は誘導電役装置151の羽根部材151a、151bを拡大して玉を受け入れやすい状態に駆動する。特別図柄表示器102A〜102C、普通図柄表示器109、特図入賞記憶表示器107、普図入賞記憶表示器112、リーチ表示器132の機能は前述した通りである。ランプ・LED334としては、遊技盤13に配置された装飾ランプ125、126や大当り表示器131等があり、ゲーム内容に応じて適当に点灯あるいは点滅する。
上記CPU301、ROM302、RAM303は全体として遊技制御手段400を構成し、特定遊技制御手段としての機能を実現するとともに、入賞率設定スイッチ325と共に作動条件設定手段、作動態様設定手段としての機能を実現する。
【0032】
次に、上述したCPU301によって行われる各種制御の手順を図6を参照して詳細に説明する。
CPU301による制御は、パチンコ機1の電源の投入と同時に開始され、電源が投入されている限り繰り返してその処理が実行され、具体的には後述のHALT待ち処理で2m
s毎にハード的に割込みがかかって繰り返される。
図6のプログラムが起動すると、まずステップS10で電源投入か否かを判別する。また、このステップではRAM303の状態をチェックする。そして、電源投入時であれば、ステップS12に進んで初期化処理、具体的にはRAM303をクリアするとともに、可変表示装置102に初期図柄(例えば、「123」)を表示させるようなコマンドのセッティングを行う。その他、例えばフラグの設定、出力ポート309のリセット、サブルーチンのイニシャライズ等が行われる。なお、このステップで、例えば自己診断処理を行ってもよい。自己診断処理としては、例えばROM302が正規のものかどうかの判定、RAM303の状態のチェック等がある。
【0033】
一方、電源投入時でなければ、ステップS12をジャンプしてステップS14に進む。ステップS14では、ステップS12の結果についてRAM303にパターン記憶を行い、チェックデータをセットするとともに、各種検出スイッチの入力処理を行う。この入力処理では、例えば各種検出スイッチからの論理変換やチャタリング防止処理が行われる。
次いで、ステップS16でワープ電役がオンしているか否かを判別する。ワープ電役とは誘導電役装置151のことで、ワープ電役がオンとは誘導電役装置151の一対の変動可能な羽根部材151a、151bが拡大して玉を受け入れやすい状態になることである。なお、ワープ電役は後述のステップS36でオンする。
【0034】
ワープ電役がオフのとき(羽根部材151a、151bが玉を受入れ難い縮小状態にあるとき)にはステップS18に進む。一方、ワープ電役がオンのときはステップS20に進んで始動記憶数が[2]以上であるか否かを判別する。始動記憶数が[2]未満のときはステップS18に進む。また、始動記憶数が[2]以上であるときはステップS22でワープ電役をオフする。これにより、誘導電役装置151の羽根部材151a、151bが縮小して玉を受入れ難い状態になる。ステップS22を経ると、ステップS18に進む。
すなわち、後述のステップS36でオンしたワープ電役は始動記憶数が[2]になるまではオンし、[2]以上になるとオフする。なお、ワープ電役をオフする条件は始動記憶数が[2]以上になった場合に限らず、他の値でもよい。
ステップS18では特別遊技中(大当り中)であるか否かを判別し、特別遊技中のときはステップS24で特別遊技処理を行う。特別遊技処理では、始動入賞口104、105、106の何れかに玉が入賞したとき、可変表示装置102の表示図柄を変動させ、その図柄が大当りのゾロ目(例えば、「777」)になると、大入賞口ソレノイド331を励磁して一定時間(例えば、29.5秒間)あるいは一定の玉数(例えば、10カウント)が入賞する期間だけ変動入賞装置(アタッカー)108を開放し、V入賞を条件に所定回数(例えば、最高16サイクルまで)変動入賞装置108のオープンを繰り返すような第1種の大当りゲームが行われる。ステップS24を経ると、ステップS44に進む。
【0035】
一方、ステップS18では特別遊技中でないときはステップS26に進み、特定遊技中であるか否かを判別する。特定遊技中とは可変表示装置102の図柄が可変表示中であること、すなわち可変表示装置102の図柄が変動している状態をいう。本実施例では可変表示は、特定遊技に相当する。可変表示中のときはステップS28に進んで特定遊技処理(可変表示処理)を実行する。その後、ステップS44に進む。
特定遊技中でないときはステップS30に進んで始動記憶があるか否かを判別する。始動記憶とは、特図始動口104、105あるいは106への入賞を4個を限度として記憶することをいい、この始動記憶数は特図入賞記憶表示器107に表示される。始動記憶がなければステップS32に進んで誘導カウンタを更新する。誘導カウンタとは、ワープ電役としての誘導電役装置151を作動させるための時間設定を行うためにカウントアップしていくもので、本ルーチンが繰り返される毎に[1]だけインクリメントされる。次いで、ステップS34で誘導カウンタが[5000]以上になったか否かを判別する。
【0036】
本ルーチンは2ms毎に繰り返されるから、誘導カウンタが[5000]になるということは、2msHALT×5000=10(秒)という結果になり、ステップS34では10秒が経過したか否かを判別することになる。始動記憶が無い状態から10秒が経過していない場合には、ステップS44に進む。そして、ルーチンを繰り返し、始動記憶が無い状態から10秒が経過した場合には、ステップS36でワープ電役をオンする。
これにより、誘導電役装置151の一対の変動可能な羽根部材151a、151bが縮小状態から拡大して玉を受け入れやすい状態になる。したがって、あたかもいわゆる天入賞口が拡大したような状態になり、弾発された遊技球の多くが誘導電役装置151を通って可変表示装置102のワープ装置154に送られる。ワープ装置154では入賞口152より取り込まれた遊技球を図3に矢印で示すようにケーシング153内部の壁面に沿って流下させ、傾斜した排出口155から特図始動口104の上流側の遊技盤13面に排出する。
なお、本実施例ではステップS30の判別処理を行うことにより、始動記憶がゼロで誘導カウンタを更新しているが、これに限らず、例えば可変表示中は誘導カウンタを更新しないようにしてもよい。
【0037】
このように誘導電役装置151をワープ装置154の入賞口側に配設し、誘導電役装置151を拡大制御することで、特図始動口104に対して遊技球を安定的に誘導することができる。
一方、ステップS30で始動記憶がある場合にはステップS38に進んで誘導カウンタをクリアする。これにより、次回のルーチンから再び誘導カウンタの更新が開始される。次いで、ステップS40で始動記憶の更新処理を行う。これは、始動記憶数を[1]だけデクリメントするもので、例えば、始動記憶が[2]のときは更新して[1]となる。次いで、ステップS42で特定遊技を開始する。これにより、可変表示装置102の図柄変動が開始される。その後、ステップS44に進む。
ステップS44では出力処理を行う。これは、ランプ、ソレノイド、LED、音等の全てについて必要な出力処理を行うものである。したがって、遊技盤13における大入賞口ソレノイド331、普電ソレノイド332、誘導電役ソレノイド333、特別図柄表示器102A〜102C、普通図柄表示器109、特図入賞記憶表示器107、普図入賞記憶表示器112、リーチ表示器132、ランプ・LED334に対して必要に応じて点灯、点滅、通電処理が行われる。また、効果音の出力処理も行われる。例えば、サウンドジェネレータ311によって遊技に必要な効果音(例えばファンファーレ動作音)が生成されたり、大当り時やリーチ時の効果音が生成されたりする。また、所定の場合(例えば、効果音を出力しないとき)には音量を最小にする制御が行われる。
次いで、HALT待ちになり、2ms毎のハード割込により本ルーチンが繰り返される。
【0038】
このように本実施例では、始動入賞の安定化手段としてワープ装置154の入賞口に誘導電役装置151が設けられ、その羽根部材151a、151bを拡大制御することで、特図始動口104の上流部に遊技球を十分にワープさせて、特図始動口104に対して遊技球を安定的に誘導することが行われる。したがって、特図始動口104への入賞が安定し、例えば長時間に亘って入賞しなかったり、あるいは極端に入賞するような不具合がなくなる。
その結果、特図始動口104への入賞が安定することにより、遊技者は特定入賞に基づく特定遊技(可変遊技)を長時間に亘って途切れることなく行うことができ、一方、遊技店は特定遊技を長時間に亘って途切れさせぬよう特図始動口104へ過剰な入賞をさせることなく(入賞に基づき賞球を与えなくてはならないから)、遊技者の興趣を冷ますことなく遊技店の利益を増大することができる。
【0039】
また、ワープ装置154の入賞口に誘導電役装置151を設け、その作動条件を設定することにより、特定入賞口への入賞間隔を簡単に調整することができる。したがって、遊技店の営業に合せた入賞率となるように誘導電役装置151の作動を行わせることができ、従来、遊技店で行ってきた釘による入賞率の変更の代りを簡単な作業で行うことができる。
誘導電役装置151の作動条件として、本実施例では始動記憶が無い状態から10秒が経過したとき(すなわち、始動記憶がゼロになってから所定時間が経過したとき)ワープ電役をオンし、始動記憶数が[2]になると、オフしているが、誘導電役装置151の作動条件(ワープ電役がオンする条件)はこれに限るものではない。
例えば、始動記憶がゼロになったこと、始動記憶が所定数(例えば、1、2あるいは3)になったこと、特定位置以外の所定位置(例えば、普図通過ゲート)において所定数(例えば、50個)の遊技球を検出したこと、所定位置の遊技球の検出に基づいて乱数を抽出してその乱数値により作動判定をするという判定基準によること、あるいは所定位置の遊技球の検出数等を1つあるいは複数を組み合せて誘導電役装置151の作動条件を設定してもよい。又は、これら以外の適切な作動条件を設定してもよい。
【0040】
次に、図7は本発明の第2実施例を示す図であり、特に遊技領域の可変表示装置を含む主要部を示している。
図7において、501は可変表示装置、502は可変表示装置501内に配置された4つの特図入賞記憶表示器、503は可変表示装置501の天に形成された天入賞口である。可変表示装置501の側方には一般入賞口504が配置され、下方には特図始動口(特定位置に相当)505が配置されている。
可変表示装置501と一般入賞口504との間には流下経路変換部材(流下経路変換手段)511が設けられており、流下経路変換部材511はピン512を支点として図中実線で示す位置と破線で示す位置との間を移動可能になっている。流下経路変換部材511は、例えば樹脂を素材とし、先細りの形状に形成されている。流下経路変換部材511はソレノイド(図示略)によって駆動されており、通常は破線位置にあるが、ソレノイドに通電されると、破線位置から実線位置に移動する。流下経路変換部材511は安定化手段に相当する。
【0041】
この場合、流下経路変換部材511が破線位置にあるときは、遊技球が流下経路変換部材511と可変表示装置501との隙間を流下してT2で示すような矢印の経路を通過する。したがって、特図始動口505には入り難くなる。
一方、ソレノイドに通電されると、流下経路変換部材511が破線位置から実線位置に移動する。これにより、遊技球は流下経路変換部材511に当接して可変表示装置501の中央方向に向けて流下し、T1で示すような矢印の経路を通り、特図始動口505には入り易くなる。
ここで、流下経路変換部材511の作動条件(ソレノイドへの通電条件)は前記第1実施例と同様に各種の態様があり、遊技店の状況等によって適切な条件を設定するとよい。
したがって、この第2実施例においても特図始動口505に対して遊技球を安定的に誘導することができ、特図始動口505への入賞を安定させ、長時間に亘って入賞しなかったり、あるいは極端に入賞するような不具合をなくすことができる。その結果、遊技者の興趣を冷ますことなく遊技店の利益を増大することができる。また、流下経路変換部材511の作動条件を設定することにより、特図始動口505への入賞間隔を簡単に調整することができる。
【0042】
次に、図8は本発明の第3実施例を示す図であり、特に遊技領域の可変表示装置を含む主要部を示している。
図8の説明に当り、前記第2実施例と同様の構成部分には同一番号を付す。可変表示装置501の左右両側下方には弾性部材601、602がそれぞれ配置されており、弾性部材601、602は上面が一定方向に傾斜した平な形状に形成されている。弾性部材601、602の位置は特図始動口505の周辺領域で、かつ特図始動口505の上方になっている。弾性部材601、602は安定化手段に相当し、遊技球の移動方向を特図始動口505に向ける機能を有している。
弾性部材601、602は遊技領域を流下する遊技球に対して面で接触し、その衝撃を吸収して特図始動口505の方に誘導する。例えば、図中にT3で示す遊技球は上方から流下し、弾性部材601に当接すると、その衝撃力が吸収されて特図始動口505の方に向けて誘導される。したがって、矢印のような経路を通り、特図始動口505に入り易くなる。なお、弾性部材601、602は固定されており、遊技店の状況等によって適切に固定位置、大きさ、上面の傾斜角度等を設定するとよい。
【0043】
したがって、この第3実施例においては弾性部材601により特図始動口505の周辺部に遊技球を多く安定的に誘導することができる。すなわち、釘により特図始動口505の周辺部に遊技球を誘導する場合に比べて誘導が安定し、特図始動口505への入賞率も安定することから、長時間に亘って入賞しなかったり、あるいは極端に入賞するような不具合がなくすことができる。その結果、遊技者の興趣を覚ますことなく遊技店の利益を増大することができる。
また、本実施例では弾性部材601、602の配置だけであるから、構成が簡単で、低コストで済むという利点がある。
【0044】
次に、本発明を実施する場合の変形態様について説明する。
(a)上記第1、第2実施例では誘導電役装置151あるいは流下経路変換部材511の作動態様(ワープ電役あるいは流下経路変換部材が通常位置に戻る態様)は各実施例のケースに限るものではない。例えば、特定球検出手段により所定数の遊技球を検出するまでおよびその所定数、特定位置以外の所定位置(例えば、普図通過ゲート)において所定数の遊技球の検出までおよびその所定数、作動時間等の設定が挙げられる。
(b)誘導電役装置151および流下経路変換部材511の作動タイミングとしては、例えばその作動を待って遊技者が遊技球の発射を行ういわゆる止め打ちがなされないようにしてもよく、このようにすると、遊技店にとって有利となる。
(c)誘導電役装置151あるいは流下経路変換部材511の作動条件および作動態様の変形例として、例えば遊技機毎の履歴データを基に、例えば始動記憶がゼロにならない、始動記憶がゼロになる時間を所定時間(例えば、10秒)以下になるように自動設定する学習機能を設けてもよい。
【0045】
この場合、遊技機の機種によって特有の癖があることから、単なるオン/オフ制御を行うのではなく、例えば遊技機毎の履歴データを利用しファジー推論によって制御を行うようにするのも1つの方法である。その場合、遊技機の履歴データを基にメンバーシップ関数を作成し、誘導電役装置151および流下経路変換部材511の作動タイミング、停止タイミングを決定するとよい。そのようにすると、極めて細かく各機種に特有の癖を考慮した制御を行うことができる。
(d)上記実施例では、可変表示装置として蛍光表示管を用いているが、これに限定するものではなく、例えば7セグメントやドットマトリクスのLEDや液晶表示器、あるいはカラー液晶TV等を用いてもよい。
【0046】
なお、本発明はカードリーダを備えていないパチンコ機にも適用できるのは、もちろんである。
また、本発明に係わる遊技機は上記実施例のようなプリペイドカード方式のパチンコ機に適用する例に限らない。例えば、クレジット方式のパチンコ機にも適用することができる。
さらに、プリペイドカード方式でなく、全くカードを使用しないパチンコ機についても幅広く適用することが可能である。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、長時間に亘って始動口へ遊技球が入賞しなかったり、あるいは極端に入賞するような不具合をなくすことができる。その結果、遊技者は始動口への入賞に基づく可変表示ゲームを長時間に亘って途切れることなく行うことができ、一方、遊技店は可変表示ゲームを長時間に亘って途切れさせぬために始動口へ過激な入賞をさせなくても、遊技者の興趣を冷ますことなく遊技店の利益を増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したパチンコ機の第1実施例の構成を示す斜視図である。
【図2】 同実施例の遊技盤を示す正面図である。
【図3】 同実施例の可変表示装置のケーシングを示す斜視図である。
【図4】 同実施例のパチンコ機の裏機構を示す図である。
【図5】 同実施例のパチンコ機の制御系のブロック図である。
【図6】 同実施例の制御プログラムを示すフローチャートである。
【図7】 本発明の第2実施例の遊技領域の主要部を示す図である。
【図8】 本発明の第3実施例の遊技領域の主要部を示す図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機(遊技機)
13 遊技盤
102、501 可変表示装置(特定遊技実行手段)
104、105、106、505 特図入賞口(特定位置)
103 普通電動役物装置
107、502 特図入賞記憶表示器
151 誘導電動役物装置(入賞球誘導手段:安定化手段)
154 ワープ装置
301 役物用CPU
321 特図始動スイッチ(特定球検出手段)
325 入賞率設定スイッチ(作動条件設定手段、作動態様設定手段)
400 遊技制御手段(特定遊技制御手段、作動条件設定手段、作動態様設定手段)
511 流下経路変換部材(流下経路変換手段:安定化手段)
601、602 弾性部材(安定化手段)
Claims (6)
- 遊技領域が形成される遊技盤に、複数の識別情報による可変表示ゲームを表示可能な可変表示装置を配設し、該可変表示装置の下方に、前記可変表示ゲームを開始させるための遊技球を入賞可能な始動口を配設した遊技機において、
前記可変表示装置のケーシング内部に形成され、遊技領域を流下する遊技球を前記始動口側へと誘導させるワープ装置と、
前記ワープ装置の入口側に配設され、遊技球を受け入れ難い第1状態と遊技球を受け入れ易い第2状態に作動可能であり、遊技領域を流下する遊技球を取り込んで前記ワープ装置へと誘導する入賞球誘導手段と、
前記入賞球誘導手段の作動を制御すると共に、前記始動口へ入賞した遊技球の数を記憶可能な遊技制御手段と、
を備え、
前記遊技制御手段が前記始動口へ入賞した遊技球の記憶数に基づいて、前記入賞球誘導手段を作動させることで、前記始動口への遊技球の入賞間隔を調整するように構成したことを特徴とする遊技機。 - 遊技領域が形成される遊技盤に、複数の識別情報による可変表示ゲームを表示可能な可変表示装置を配設し、該可変表示装置の下方に、前記可変表示ゲームを開始させるための遊技球を入賞可能な始動口を配設した遊技機において、
前記可変表示装置の側方に配設され、遊技球の流下経路を前記始動口側に向けて誘導する流下経路変換手段と、
前記流下経路変換手段の変換を制御すると共に、前記始動口へ入賞した遊技球の数を記憶可能な遊技制御手段と、
を備え、
前記遊技制御手段が前記始動口へ入賞した遊技球の記憶数に基づいて、前記流下経路変換手段を変換させることで、前記始動口への遊技球の入賞間隔を調整するように構成したことを特徴とする遊技機。 - 前記遊技制御手段は、
前記始動口へ入賞した遊技球の記憶数が無い状態での経過時間を計時し、前記記憶数が無い状態での経過時間が所定時間を経過した場合は、前記入賞球誘導手段を前記第2状態に作動させることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記遊技制御手段は、
前記始動口へ入賞した遊技球の記憶数が無い状態での経過時間を計時し、前記記憶数が無い状態での経過時間が所定時間を経過した場合は、前記流下経路変換手段を遊技球の流下経路が前記始動口方向へとなるように変換させることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。 - 前記遊技制御手段は、
当該遊技機の制御プログラムを繰り返して実行するものであり、
前記記憶数が無い状態で前記制御プログラムが実行される毎にカウントアップする誘導カウンタを有し、
前記誘導カウンタの値に基づいて、前記記憶数が無い状態での経過時間が所定時間を経過したか否かを判定することを特徴とする請求項3乃至4の何れかに記載の遊技機。 - 遊技球が遊技領域に設けられた特定位置で検出されることに基づいて特定遊技を行う遊技機において、
前記遊技領域の特定位置の遊技球を検出する特定球検出手段と、
前記特定球検出手段からの特定球検出信号に基づいて特定遊技の制御を行う特定遊技制御手段と、
前記特定位置に対して遊技球を誘導して、前記特定球検出手段による遊技球の検出間隔を調整する安定化手段と、
を備え、
前記安定化手段は、特定位置の周辺領域に配設した弾性部材で構成され、該弾性部材によって遊技球の移動方向を特定位置方向に向けるものであることを特徴とする遊技機。
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