JP2015065977A - 弾球遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技台ごとの出玉傾向を任意に設定できる遊技機を提供する。【解決手段】いわゆる封入式ぱちんこ遊技機において、球循環手段は遊技領域を転動した遊技球を受容して遊技機外へ排出させずに再び遊技領域へ送出することで遊技機内で循環させ、球数管理手段は遊技球の発射球数および払出賞球数に基づいて持ち玉を管理し、持玉表示手段は管理された持ち玉の数を表示し、遊技設定手段は入球口への入球率を左右する構造的要素または制御的要素の状態を、所定の設定入力手段によって入力された遊技設定値に対応する状態に設定する。【選択図】図1
Description
遊技球が発射される遊技領域を備えた弾球遊技機に関する。
従来、各種の弾球遊技機のうち、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機は、遊技盤の略中央に設けられた液晶ディスプレイなどの表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。この遊技機は、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、通常遊技より多くの賞球が得られる、いわゆる大当りと呼ばれる特別遊技へと移行するものとして知られている(例えば、特許文献1参照)。表示領域における図柄の変動表示は、単に複数の図柄が変動表示されるだけでなく、いわゆるリーチ画面と呼ばれる状態のように、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態で変動表示の時間を通常よりも長くする等、遊技者の期待感を高めるための演出が図られている。また、キャラクタ画像や背景画像等を用いて図柄の変動表示にストーリーを持たせる演出を施したり、特別遊技への移行効率を高める確率変動および変動時間短縮、始動入賞口への入球容易性を高める入球容易状態へ移行したりする制御によっても遊技者の期待感を高めている。
いわゆる封入式ぱちんこ遊技機が提案されている(例えば、特許文献2,3参照)。封入式ぱちんこ遊技機では、一定数の遊技球を遊技機内に封入して循環させ、遊技機外からの遊技球の投入と遊技機外への遊技球の排出をなくしている。これは、遊技盤を封印することで、不正行為者による遊技盤へのアクセスを予防する目的もある。
しかしながら、封入式ぱちんこ遊技機においては遊技盤へのアクセスを不能とすることで、遊技機の設計によっては、遊技釘や役物などの遊技盤構成に対する遊技店従業員による調整や整備ができなくなる可能性がある。その結果、遊技店ごとまたは遊技台ごとの出玉傾向が徒に均一化されてしまうと、「出玉の多い台を選ぶ」といった遊技性が損なわれるおそれがあった。逆に、釘や役物の状態に生じ得る経年劣化や個体差が必要以上に大きくなったとしてもこれを是正できなくなるおそれがあった。
本願発明は上記課題に鑑みたもので、遊技台ごとの出玉傾向を任意に設定できる遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技機内に封入された遊技球が転動する遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球した場合に賞球払出の契機となる入球口と、遊技領域を転動した遊技球を受容し、遊技機外へ排出させずに再び遊技領域へ送出することで遊技機内で循環させる球循環手段と、遊技球の発射球数および払出賞球数に基づいて持ち玉を管理する球数管理手段と、管理された持ち玉の数を表示する持玉表示手段と、入球口への入球率を左右する構造的要素または制御的要素の状態を、所定の設定入力手段によって入力された遊技設定値に対応する状態に設定する遊技設定手段と、を備える。
なお、以上の構成要素に関する任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明の弾球遊技機によれば、遊技台ごとの出玉傾向を任意に設定できる遊技機を提供することができる。
本実施例におけるぱちんこ遊技機は、封入式ぱちんこ遊技機と呼ばれるものであり、遊技機内に封入した一定数の遊技球を遊技機内で循環させ、遊技機外への賞球排出や遊技機外からの遊技球の投入を不要とする。このように遊技機内を遊技球が循環するため、必要な遊技球数も一定数で足り、遊技店内のいわゆる島設備からの遊技球の補給が不要となり、島設備自体も不要となる。また、遊技機外への賞球排出もなく、島設備からの補給もない分、騒音レベルを減少させることができる。
このぱちんこ遊技機は、遊技店に設置された従来でいう台間玉貸機ないしCRカードユニットに相当する、専用のICカード処理装置に接続され、投入金額や遊技機ID、遊技状況等の情報を暗号化通信により送受信する。遊技機内では、一定数の遊技球を循環させて遊技機外との間で遊技球の出入りをなくす代わりに、遊技機内に球磨き装置を備え遊技球を自動で研磨することで遊技球の状態を良好に保つ。
遊技者が直接遊技球を触れることはなく、また遊技盤へのアクセスをなくすために隙間が生じないように密閉し、不正行為者や不正手段による内部へのアクセスを防止する。この遊技機は持玉表示手段としてタッチパネル式の液晶表示装置が設置され、持ち玉や投入金額などの情報や遊技店による広告などの情報が表示される。持ち玉は、投入金額に応じた投入遊技球数から発射球数を減算し、賞球数を加算した数である。発射に失敗した遊技球は発射球数から相殺されるが、発射位置を遊技盤上部に設けて戻り球自体が発生しないように構成してもよい。発射ハンドルには任意の回転位置で固定できるロック機能が設けられており、遊技者の長時間遊技による疲労を抑制することができる。
遊技者の在席有無を感知するセンサを備え、遊技者不在と判断した場合には電力消費を抑制する節電機能を有する。夜間などの電源オフの間に遊技機の前枠が開放された場合にこれを検知する監視装置を備え、開放されたことを検知した場合は電源投入時に外部へ通知する。
また、本実施例のぱちんこ遊技機は、通常遊技よりも遊技者に有利な状態である特別遊技を複数の形態で複合的に提供する。すなわち、第1特別遊技として、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機における特別遊技に対応する遊技を、第2特別遊技として、従来にいう第2種ぱちんこ遊技機における特別遊技に対応する遊技を提供する。第1特別遊技は、以下の過程を経て発生する。すなわち、遊技球が始動入賞口に入球すると第1の抽選が実行されるとともに、その結果を示すための特別図柄の変動表示がなされる。第1の抽選が当りとなり、特別図柄が所定の当り態様で停止されると、第1特別遊技が開始される。第2特別遊技は、以下の過程を経て発生する。すなわち、遊技球が普通電役入球口に入球すると、第2大入賞口が一時的に開放されて第2特別遊技の第1段階が開始される。第2大入賞口に入球した遊技球がその内部の特定領域を通過すると、第2特別遊技の第2段階が開始され、第2特別遊技は継続される。
第1特別遊技または第2特別遊技が終了すると、所定の確率でいわゆる確率変動遊技(以下、「確変」という))および変動時間短縮遊技(以下、「時短」という)と呼ばれる特定遊技に移行する。特定遊技は、特別遊技の終了後、特別図柄の変動回数が所定回数に達するまで継続する。この特定遊技中においては、普通電役入球口への入球容易性が高まるので、第2特別遊技の発生可能性も高まる。特定遊技中に第2特別遊技が発生した場合、その第2特別遊技の終了後に再び特定遊技に移行する。通常状態の通常遊技においては、普通電役入球口への入球容易性が低いため、まずは遊技球を始動入賞口に入球させて第1特別遊技を発生させ、特定遊技に移行させた上で、第2特別遊技を繰り返し狙う遊技方法が定石となる。
本実施例のぱちんこ遊技機は、入球口への入球率や出玉傾向を左右する構造的要素または制御的要素の状態を、あらかじめ所定の設定入力手段によって入力された遊技設定値に対応する状態に設定する。遊技設定値は3段階あり、第1の設定として大当り頻度は少ないが1回の大当りの出玉は多いタイプである「マックスタイプ」、第2の設定として大当りの頻度と出玉の多さが中間的である「ミドルタイプ」、第3の設定として大当り頻度は多いが1回の大当りの出玉は少ないタイプである「ライトタイプ」がある。
図1は、ぱちんこ遊技機の筐体における正面側の構成を示す。ぱちんこ遊技機10は、主に筐体としての遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠101、前枠102、透明板103、扉104、操作ボタン106、発射ハンドル107、スピーカ108、遊技球数表示装置140、球循環装置142を含む。外枠101は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠102は、外枠101の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠101へ開閉可能に取り付けられる。透明板103は、ガラスなどにより形成され、扉104により支持される。扉104は、図示しないヒンジ機構により前枠102へ開閉可能に取り付けられる。前枠102の前面左下部には操作ボタン106およびスピーカ108が設けられている。操作ボタン106は、遊技者が遊技機側へ所定の指示入力をするために操作するボタンである。スピーカ108からは遊技状態などに応じた効果音が出力される。
前枠102の中央下部には、持玉表示手段として、タッチパネル式の液晶表示装置である遊技球数表示装置140が設けられる。遊技球数表示装置140は、従来は上球皿や下球皿に貯留されていた、いわゆる持ち玉の数などの遊技状況を示す情報を表示する機能のほか、遊技店から提供される広告などの情報を表示する機能を有する。前枠102に覆われた部位(本図において破線で示す部位)であって遊技球数表示装置140の背面側には、遊技球の循環手段として球循環装置142を備える。球循環装置142は、遊技領域52を転動して遊技領域52から排出される遊技球を受容し、ぱちんこ遊技機10の外へ排出させずに再び遊技領域52へ送出することで遊技機内で遊技球を循環させる装置である。発射ハンドル107が操作されると、球循環装置142から遊技球が送り出され、図示しない発射装置により遊技領域へ発射される。
ICカード処理装置450は、表示操作部452およびカード挿入口454を有する。表示操作部452は、液晶表示装置であってタッチパネル式の操作部を兼ねる。カード挿入口454は、プリペイドカードである遊技カードを挿入する部位である。遊技者は、遊技カードをカード挿入口454に挿入した後、表示操作部452に表示されるボタンを操作して投入金額を入力すると、金額に応じて投入される遊技球数を示す情報がICカード処理装置450からぱちんこ遊技機10へ送信される。ICカード処理装置450とぱちんこ遊技機10の間は暗号化通信が用いられる。
図2は、遊技盤の盤面構成を示す。遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、センター飾り64、第1種始動入賞口(以下、単に「始動口」という)24、普通電役入球口26、第1大入賞口28、第2大入賞口30、作動口68を含む。さらに遊技領域52には、図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。
始動口24は、遊技球の入球を検出する入球検出装置32を含む。作動口68は、遊技球の入球を検出する通過検出装置69を含む。普通電役入球口26は、遊技球の入球を検出する入球検出装置34を含む。普通電役入球口26は、その入球する入口を拡開する拡開機構(いわゆる電動チューリップ)である普通電動役物63と、その普通電動役物63を開閉させる普通電動役物ソレノイド76とを含む。第1大入賞口28は、遊技球の入球を検出する入球検出装置78と、第1大入賞口28を開閉させる大入賞口ソレノイド83とを含む。第2大入賞口30は、遊技球の入球を検出する入球検出装置81と、第2大入賞口30の羽根を開閉させる大入賞口ソレノイド80とを含む。
一般入賞口72は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置73を備える。一般入賞検出装置73は、一般入賞口72への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。
普通電役入球口26は、普通電動役物63が開閉することにより入球可能な状態と入球不可状態の間で変化する。具体的には、普通電役入球口26は、普通電動役物ソレノイド76による駆動力で開放状態または閉鎖状態への変化が可能な可変入球口として機能する。普通電役入球口26は、始動口24の直下に設けられる。普通電動役物63が閉鎖状態にあるとき普通電役入球口26の開口部分は始動口24に遮蔽され、遊技球は普通電役入球口26に落入しない。ただし、変形例においては通常時に遮蔽されないよう構成してもよい。その場合、普通電動役物63の開放状態は閉鎖状態よりも入球容易な状態となる。普通電動役物63が開放状態となると遊技球は普通電動役物63の横方向から普通電役入球口26に落入可能となる。
普通電役入球口26の1回の開放時間は、通常状態においては、たとえば0.8秒程度の短時間である。そのため、通常状態においては、遊技球が普通電役入球口26に落入する可能性は小さい。一方、特定遊技中においては普通電役入球口26の1回の開放時間が通常状態よりも長く設定されるので、遊技球は普通電役入球口26に落入しやすくなる。このときの開放時間は、遊技設定値に応じて異なる。たとえば、第1の設定では2秒、第2の設定では2.5秒、第3の設定では3秒に設定される。その結果、普通電役入球口26への入球率は第1の設定が最も低く、第3の設定が最も高く、第2の設定が第1と3の中間的な確率となる。
第1大入賞口28は、入球可能な状態と入球不可状態との間で変化する。具体的には、第1大入賞口28は、大入賞口ソレノイド83による駆動力で開放状態と閉鎖状態の間で状態変化が可能な第1可変入球装置として機能する。第1大入賞口28は、特別遊技中に開放状態となる横長方形状の入賞口であり、アウト口58の上方に設けられる。第1大入賞口28が閉鎖状態のときは入球できず、開放状態となってはじめて入球可能となる。
第2大入賞口30もまた、入球可能な状態と入球不可状態との間で変化する。具体的には、第2大入賞口30は、大入賞口ソレノイド80による駆動力で開放状態と閉鎖状態の間で状態変化が可能な第2可変入球装置として機能する。第2大入賞口30は、普通電役入球口26への入球を契機に開放状態となる。第2大入賞口30が閉鎖状態のときは入球できず、開放状態となってはじめて入球可能となる。第2大入賞口30の開閉パターンは複数種類あり、遊技設定値に応じていずれかが選択される。
遊技領域52の左下方に特別図柄表示装置61が設けられる。特別図柄表示装置61は、7セグメントLEDで構成される表示手段であり、特別図柄192を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。特別図柄192は、始動口24への入球を契機に実行される抽選(以下、「特別図柄抽選」とよぶ)の結果に応じた図柄であり、第1特別遊技を発生させるか否かを示す役割をもつ。すなわち、始動口24に入球すると、特別図柄192が変動表示され、表示に先立って決定された変動時間の経過後に特別図柄抽選の結果を示す態様にて停止する。特別図柄192の変動表示が停止したときの図柄態様が、あらかじめ当りと定められた図柄であった場合に、その停止図柄が表示されたタイミングが大当り発生タイミングとなる。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示すべき図柄である。本実施例においてセグメントの組合せで表される特別図柄192は、必ずしも文字や数字の体をなしておらず、7セグメントLEDを構成する各セグメントの組合せで形成される一般に意味を持たない記号であってよい。これらの記号が高速で次々に入れ替わって特別図柄表示装置61へ表示されることにより、特別図柄192の図柄変動表示が実現される。また、7セグメントLEDは、「8の字」を形成する7個のセグメントおよび「ドット」を表す1個のセグメントからなる8個のセグメントで構成されてもよい。この場合、8個のセグメントを組み合わせることにより8ビット分の数値を表現できる。さらに、特別図柄表示装置61を7セグメントLEDではないLEDドットアレーを用いて、その点灯パターンや点灯色の組合せで複数種類の特別図柄192を表現してもよい。
遊技盤50の略中央に設けられたセンター飾り64は、演出表示装置60を囲うように設けられている。センター飾り64は、遊技球の流路、演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。
演出表示装置60は、特別図柄192の変動表示と連動する形で装飾図柄190を変動表示する液晶ディスプレイである。装飾図柄190は、特別図柄抽選の結果を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置60は、装飾図柄190として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を画面に表示する。本実施例においては、「0」〜「9」の数字で構成される図柄を3列に表示して変動させ、最終的に停止表示される3個の図柄組合せによって当りまたは外れを示す。装飾図柄190を構成する複数図柄のそれぞれは、色彩や模様の装飾が施された数字、文字、または記号で構成されるが、これら数字、文字、記号に対して全図柄に共通する絵柄または図柄ごとに異なる絵柄を加えて一体化させる形で構成されてもよい。この絵柄は、ぱちんこ遊技機10の当該機種に設定された装飾または演出のテーマに関連するモチーフが描かれた絵柄であり、例えば人物や動物のキャラクターが描かれた絵柄であってもよい。装飾図柄190は、絵柄が一体的に含まれる図柄が変動表示される場合と、絵柄が分離して数字、文字、記号の部分のみが変動表示される場合とが、演出の展開に沿って切り替えられる構成であってもよい。装飾図柄190の変動表示の背景には、ぱちんこ遊技機10の当該機種に設定された装飾または演出のテーマに関連する演出的効果を有する動画像が図柄変動と連動して表示される。
演出表示装置60は、本実施例では液晶ディスプレイなどの高精細なドットマトリクス型表示装置で構成されるが、ドラム回転式などの機械的表示手段やLEDマトリクス式などの表示手段で構成されてもよい。なお、特別図柄192は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では演出表示装置60の左下方の特別図柄表示装置61にて目立たない大きさで表示させる。ただし、特別図柄自体に演出的な役割をもたせることで装飾図柄を用いずに表現する手法を採用する場合には、特別図柄を7セグメントLEDではなく液晶ディスプレイに表示させる構成としてもよい。
作動口68は、遊技盤50の左下方位置に設けられる。作動口68は、通過検出装置69を含む。通過検出装置69は、作動口68への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。作動口68への遊技球の通過は普通電役入球口26の普通電動役物63を拡開させるか否かを決定する普通図柄抽選の契機となる。作動口68を遊技球が通過すると、普通図柄抽選の結果を示すための普通図柄194がランプを点滅させる形で普通図柄表示装置59に変動表示される。本実施例における普通図柄表示装置59は、便宜上、二つのランプで構成されるとともに、それらのうちいずれのランプが点灯しているかによって普通図柄の表示状態が表現される。例えば、第1のランプの点灯が外れを示し、第2のランプが当りを示すとき、それらが交互に点灯と消灯を繰り返すことによって普通図柄の変動表示が表現され、最終的にいずれかの点灯状態にて停止されることで普通図柄の停止図柄が表現される。普通図柄表示装置59は演出表示装置60の右下方に設けられる。変動開始から所定時間の経過後に、普通図柄の変動表示が停止する。普通図柄変動用の保留ランプ21は普通図柄表示装置59の近傍に設けられる。
通常状態では例えば1/256〜100/256程度の低確率にて普通図柄が当りの図柄で停止するが、その確率は遊技設定値に応じて異なる。例えば、第1の設定では最も低い1/256に設定され、第2の設定では中間的な確率である50/256に設定され、第3の設定では最も高い100/256に設定される。また、後述する入球容易状態では例えば230/256〜250/256程度の高確率にて普通図柄が当りの図柄で停止するが、その確率は遊技設定値に応じて異なる。第1の設定では最も低い230/256に設定され、第2の設定では中間的な確率である240/256に設定され、第3の設定では最も高い250/256に設定される。
特別図柄変動用の保留ランプ20は4個のランプからなり、その点灯個数によって特別図柄192の変動の保留球数を表示する。保留球数とは、特別図柄192の変動中や特別遊技の実行中に遊技球が始動口24へ落入したときに抽選値として取得される抽選乱数(以下、「当否抽選値」ともよぶ)の個数であり、特別図柄192の変動表示がまだ実行されていない入賞球の数を示す。いわば、特別図柄変動の実行予定数である。当否抽選の保留数が3個になると、遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が通常より短縮される(以下、「短縮変動」ともいう)。同様に、当否抽選の保留数が4個になると、さらに遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が上記3個の場合よりもさらに短縮される(以下、「超短縮変動」ともいう)。
普通図柄変動用の保留ランプ21も4個のランプからなり、その点灯個数によって普通図柄194の変動の保留球数を表示する。この保留球数は、普通図柄194の変動中に作動口68へ遊技球が落入したときに抽選値として取得される抽選乱数(以下、「普図抽選値」ともよぶ)の個数であり、普通図柄194の変動がまだ実行されていない入球の数を示す。いわば、普通図柄変動の実行予定数である。
遊技盤50の周囲には、遊技効果ランプ90が設けられている。操作ボタン106は、遊技者が遊技機へ所定の指示を入力するために操作する操作入力手段であり、その操作入力の内容に応じて演出内容等に変化が加えられる。操作ボタン106は、ぱちんこ遊技機10の前面における左下方に設けられる。本実施例における操作ボタン106は一つのボタンで構成されるが、複数のボタンや十字キーなどの方向指示ボタンで構成されてもよい。
以上のような構成においてなされる遊技の方法および制御の流れを概説する。遊技者が発射ハンドル107を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル107の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が始動口24、普通電役入球口26、第2大入賞口30、第1大入賞口28等の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が算出される。始動口24等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。いわゆる持ち玉と呼ばれる遊技球数から発射球数が減算されて遊技球数表示装置140に表示される。賞球の払出があれば、その賞球数が持ち玉に加算される。各入賞口へ入賞した遊技球やアウト口へ落入した遊技球は、ぱちんこ遊技機10内に設けられた球循環装置142の循環経路を通って、再び発射のための遊技球として供される。球循環装置142には図示しない球磨き装置が設けられている。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。
始動口24に入球すると、特別図柄表示装置61および演出表示装置60において特別図柄192および装飾図柄190が変動表示される。特別図柄192および装飾図柄190の変動表示は、表示に先だって決定された表示時間の経過後に停止される。停止時の特別図柄192および装飾図柄190が大当りを示す図柄である場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、第1大入賞口28の開閉動作が開始される。装飾図柄190の変動表示としては、まず変動開始とともにスロットマシンのリール回転のように3列とも図柄を変動させ、変動終了タイミングへ近づいたときに一列ずつ停止させることで最終的な停止態様としての図柄組合せを表示する。停止時の特別図柄192および装飾図柄190が大当りを示す停止態様となった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、第1大入賞口28の開閉動作が開始される。大当りを示す装飾図柄190の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する組合せの態様である。
変動演出パターンには、通常外れ演出パターン、リーチ外れ演出パターン、リーチ大当り演出パターンが含まれる。通常外れ演出パターンは、通常の外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ外れ演出パターンは、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態であるリーチ状態を経て外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ大当り演出パターンは、リーチ状態を経て大当りの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれ、相対的に変動時間の短いリーチパターンを「ノーマルリーチ」と称し、変動時間の長いリーチパターンを「スーパーリーチ」と称する。
特別遊技は、開始デモ時間と呼ばれる演出画面の表示によって開始される。開始デモ時間の画面表示後に第1大入賞口28が開放され、例えば、その開放が約30秒間続いた後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような第1大入賞口28の開放から閉鎖までが、基本的には単位遊技と呼ばれるが、1回の単位遊技の間に複数回の短時間の開放を繰り返す場合があってもよい。第1大入賞口28の開閉ないし単位遊技が所定の複数回数繰り返された後、終了デモ時間と呼ばれる演出画面の表示によって特別遊技が終了される。これに対し、当否抽選が小当りと呼ばれる結果に該当した場合は小当り遊技が実行される。小当りは、当否抽選の判定結果としては外れに含まれる結果である。小当り遊技は、一部の種類の特別遊技と類似の態様にて実行される単位遊技である。ただし、小当り遊技として実行される単位遊技は1回だけであり、複数回数の単位遊技が実行される特別遊技とは異なる。
特別遊技が終了した後の通常遊技においては特定遊技の一つである特別図柄192および装飾図柄190の変動時間短縮(以下、適宜「時短」という)が開始される。特別図柄192および装飾図柄190の時短は、特別図柄192および装飾図柄190の変動時間が通常状態よりも短縮される状態である。特別図柄192および装飾図柄190の変動時間は、所定の変動回数、例えば100回の変動表示がなされた後で元の変動時間に戻されるが、その変動回数に達する前に大当りが発生すれば時短も終了する。時短により特別図柄192および装飾図柄190の変動時間が短縮されるため、通常の変動時間のまま図柄変動がなされる通常状態の場合と比べて、大当りが発生するまでの時間を短縮することができ、大当りの獲得容易性を相対的に高めることができる。
特別図柄192および装飾図柄190の時短中は、特定遊技の一つである入球容易状態が実施される。入球容易状態は、普通図柄の時短および普通電動役物63の開放延長が実施されることにより普通電役入球口26への入球容易性が高められる状態である。普通図柄の時短は、普通図柄の変動時間が通常状態より短縮される状態である。普通電動役物63の開放延長は、普通電動役物63の開放時間を通常状態よりも長くする状態である。このように、入球容易状態においては、一定時間あたりの普通図柄の変動回数が通常状態よりも増加する可能性が高まる上、始動口24への入球容易性も増すため、普通電役入球口26への入球数が増加する可能性も高い。開放された普通電役入球口26に入球すると、第2大入賞口30が開放される。これにより、第2特別遊技に移行する。第2特別遊技において第2大入賞口30が開放される状態を第2特別遊技の第1段階と呼ぶ。
なお、本実施例における入球容易状態は、普通図柄の時短および普通電動役物63の開放延長という2つの機能を用いて始動口24への入球容易性を高める。ただし、変形例としては、さらに普通図柄抽選の当選確率を通常より高める確率変動へ移行する構成としてもよい。
特別遊技が発生した場合であってそのときの当り停止図柄が特定の態様であった場合、特別遊技の終了後に特定遊技の一つである当否抽選の確率変動遊技(以下、適宜「確変」という)がさらに開始される。当否抽選の確変中は、通常の確率状態より当りの確率が高い当否抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生し得る。当否抽選の確変は次の大当りが発生するまで、または、所定の限定的な回数(以下、「確変回数」という)の図柄変動がなされたときに終了する。確変回数は、遊技設定値に応じて異なる。本実施例においては、確変が開始されるときに同時に特別図柄192および装飾図柄190の時短や入球容易状態も開始されるが、変形例として時短や入球容易状態の開始を伴わない確変が実行される場合があってもよい。
センター飾り64は、その内側に、センター飾り64の外部から隔てられる形で仕切られた空間を形成している。第2大入賞口30はセンター飾り64の左側に取り付けられており、開放された第2大入賞口30に入球した遊技球はセンター飾り64の内部に設けられた誘導傾斜路31を通って内側の空間へ流入する。その空間には、特定領域22、流出領域66、誘導装置98が設けられている。誘導傾斜路31の内部には、第2大入賞口30への入球を検出する入球検出装置81と、誘導傾斜路31の傾斜角度を変更する傾斜部材35と、が設けられる。センター飾り64の内側に入球した遊技球は傾斜部材35の傾斜勾配の大きさに応じた勢いで誘導装置98、特定領域22、または流出領域66の方向に流れる。傾斜部材35の傾斜勾配は遊技設定値に応じた大きさに設定される。
特定領域22の上方に設けられた誘導装置98の方向へ流れた場合、誘導装置98に当たる。誘導装置98は、通常状態においては、本図に示す状態のように左方向から飛び出す遊技球が当たったときに直下の特定領域22の方向へ約90度の反射角で跳ね返るような位置で停止している。そして、普通電役入球口26へ入球した後の所定タイミングで回転動作を開始し、その回転位置に応じて遊技球が跳ね返る方向が異なるよう作用し、特定領域22への入球可能性を左右する。誘導装置98の回転速度は遊技設定値に応じて変化し得る。特定領域22は入球口の形状を有し、開口幅の大きさが遊技設定値に応じて変化し得る。このように、誘導装置98の回転状態と特定領域22の開口幅や傾斜部材35の傾斜勾配の大きさに応じた遊技球の勢いなどによって、遊技球が特定領域22へ入球するか、流出領域66へ入球するかが決まる。誘導装置98は遊技球を特定領域22へ誘導する部材であるが、本実施例では誘導装置98が停止しているときほど特定領域22への入球確率は高く、回転動作しているときほど特定領域22への入球確率は低いため、その意味では遊技球の特定領域22への入球を阻害するように動作したり、遊技球を振り分けたりする機能を有しているともいえる。
特定領域22への入球は入球検出装置36により検出され、流出領域66への入球は流出検出装置37により検出される。それぞれの領域への入球数の和が入球検出装置81により計数された入球数と一致すると、第2大入賞口30に入球したすべての遊技球が、特定領域22または流出領域66に入球したと判定される。
遊技球がセンター飾り64の内部の特定領域22に入球することが、第2特別遊技の第1段階から第2段階へ移行するための継続条件となる。継続条件が成立すると、第1特別遊技と同様に、第1大入賞口28の開閉動作が所定回数繰り返される。第2特別遊技の第1段階は1回目の単位遊技に相当し、第2段階が2回目以降の単位遊技に相当する。第2特別遊技の発生原因となった特定領域22への入球が時短中であった場合、その第2特別遊技終了後の通常遊技も再び時短へ移行するが、特定領域22に入球が時短中でなかった場合は、その第2特別遊技終了後は通常状態での通常遊技へ戻り、時短とはならない。したがって、時短中は比較的高い確率で第2特別遊技が繰り返し発生するチャンスとなる。
図3は、傾斜部材35の複数通りの傾斜勾配を模式的に示す。第2大入賞口30へ入賞した遊技球99が誘導傾斜路31を経由して特定領域22の方向へ流れるとき、誘導傾斜路31を形成する傾斜部材35の傾斜勾配の大きさに応じて特定領域22への落入しやすさが異なる。傾斜部材35は特定領域22の左側近傍へ延びる長尺状の部材であり、その上を遊技球99が転動して特定領域22の方向へ流れる。傾斜部材35の傾斜勾配の大きさは3段階あり、本図の(a)の角度が最も勾配が小さく、(c)の角度が最も勾配が大きく、(b)の角度は(a)と(c)の中間的な大きさである。(a)〜(c)の傾斜勾配のうちいずれかが遊技設定値として設定されると、その遊技設定値にしたがって傾斜部材35の傾斜勾配が制御されて変化する。ただし、傾斜部材35の前面側はセンター飾り64の樹脂部材で覆われており、傾斜部材35の傾斜勾配の大きさは遊技者の方向から視認困難となっている。
本図の例では傾斜部材35の傾斜勾配が小さいほど遊技球99が転動して特定領域22の方向へ飛び出る勢いも小さく、傾斜勾配が大きいほど遊技球99が転動して特定領域22の方向へ飛び出る勢いも大きい。そのため、特定領域22への入球確率は(c)>(b)>(a)の順となり、遊技設定値が第1の設定であれば(a)、第2の設定であれば(b)、第3の設定であれば(c)の傾斜勾配に設定される。ただし、傾斜勾配の大きさと特定領域22への入球確率の関係は、傾斜部材35や特定領域22の構造や配置などの関係によって定まる。よって、変形例としては、傾斜部材35の傾斜勾配が小さいほど遊技球99の飛び出る方向が特定領域22に入球し易い方向となり、傾斜勾配が大きいほど遊技球99の飛び出る方向が特定領域22に入球しにくい方向となるなど、特定領域22への入球確率が(a)>(b)>(c)となるような構造および配置にしてもよい。その場合、遊技設定値が第1の設定のときに(c)、第2の設定のときに(b)、第3の設定のときに(a)の傾斜勾配に設定される。
本実施例では、傾斜部材35が誘導傾斜路31の一部を構成している。変形例としての傾斜部材35は、いわゆるステージやクルーンなどの遊技球転動部材の上を遊技球99が複数方向に転動し、特定箇所に設けられた切欠または孔に落入したときに所定の入球口へ入球する構造物の一部を構成する部材であってもよい。この場合、切欠や孔に遊技球99が落入しやすくなるには、一般には遊技球99の転動速度が緩やかである方が有利であることが多いため、傾斜勾配が小さいほど入球口へ入球し易く、傾斜勾配が大きいほど入球口へ入球しにくい構造とすることができる。遊技球転動部材は、第2大入賞口30の内部において特定領域22への経路上に設けられてもよいし、遊技領域52において始動口24、普通電役入球口26、第1大入賞口28、第2大入賞口30のいずれかへの経路上に設けられてもよい。
図4は、特定領域22の内部構造を模式的に示す。特定領域22は、主に遮蔽部500、基底部502、および2つの側壁部504で構成される。遮蔽部500および基底部502の位置は固定されているのに対し、2つの側壁部504は互いの間隔が可変となるように左右方向へ移動可能である開閉部材として機能し、3段階の間隔のうちいずれかに選択的に設定される構造となっている。側壁部504の間隔は、(a)が最も狭く、(c)が最も広く、(b)が(a)と(c)の中間的な間隔である。ただし、側壁部504の間隔は遮蔽部500によって遮蔽されているため、遊技者からは視認困難となっている。このように側壁部504の間隔によって特定領域22の開口部の開口幅が定まり、開口幅が広いほど入球確率が高い。本実施例では、遊技設定値が第1の設定のときに(a)、第2の設定のときに(b)、第3の設定のときに(c)の開口幅に設定される。
なお、本実施例では、開閉部材としての側壁部504を特定領域22の一部として構成したが、変形例としては、始動口24、普通電役入球口26、第1大入賞口28、第2大入賞口30のいずれかの一部として構成してもよい。
図5は、第2大入賞口30の開閉パターンを示す。第2大入賞口30は、複数種類の開閉パターンのうちいずれかのパターンにて開閉制御される。本実施例における第2大入賞口30の開閉パターンは(a)〜(c)の3種類であり、それぞれ第2大入賞口30の開状態と閉状態とをパルスで示す。(a)は、パルス幅ないしデューティ比が最も大きく、最も入球確率が高い。図示する通り、第2大入賞口30の開状態の時間が閉状態の時間より長いため、相対的に入球確率が高い。(c)は、パルス幅ないしデューティ比が最も小さく、最も入球確率が低い。図示する通り、第2大入賞口30の開状態の時間が閉状態の時間より短いため、相対的に入球確率が低い。(b)は、パルス幅ないしデューティ比が(a)と(c)の中間的な値であり、入球確率も(a)と(c)の中間である。図示する通り、第2大入賞口30の開状態の時間と閉状態の時間が同じである。第2大入賞口30の開閉パターンは、遊技設定値に応じて(a)〜(c)のいずれかが設定される。遊技設定値が第1の設定のときは(c)、第2の設定のときは(b)、第3の設定のときは(a)に設定される。
なお、第2大入賞口30の開閉パターンは外観に現れるため、開閉パターンの差が大きいほど遊技者が注意深く見ればいずれの開閉パターンにて開閉制御されているかが判別されてしまうおそれがある。変形例としては、所定回数の開閉までは一定のデューティ比で開閉し、所定回数の開閉より後は設定によって異なるデューティ比で開閉することとしてもよい。別の変形例としては、開閉パルスのデューティ比を、すべての開閉タイミングについて切り替えるのではなく、一部の開閉タイミングにのみ切り替えることにより、標準のデューティ比と可変のデューティ比とを混在させる構成としてもよい。別の変形例としては、開状態の時間として複数種類の開時間を設けるとともに閉時間を開時間に比例させる、すなわちデューティ比をつねに一定にする構成としてもよい。この場合、開閉周期と開時間および閉時間とが比例し、開時間に応じて開閉周期も可変となるが、デューティ比が一定である分、開時間の変化を遊技者に判別されにくくすることができる。別の変形例においては、閉時間をランダムとすることで開閉周期およびデューティ比をもランダムとすることにより、開時間の長さをわかりにくくする構成としてもよい。
誘導装置98の回転速度として複数通りの速度のうちいずれかが遊技設定値に応じて設定される。本実施例では、高速、中速、低速の3段階の速度があり、高速の場合は遊技球が適当な角度で誘導装置98に当たって特定領域22の方向へ跳ね返る確率が相対的に低くなり、低速の場合は特定領域22の方向へ跳ね返る確率が相対的に高くなる。中速の場合、特定領域22の方向へ跳ね返る確率は高速と低速との中間である。遊技設定値が第1の設定のときは高速、第2の設定のときは中速、第3の設定のときは低速、に設定される。
誘導装置98は遊技機の設定に応じた周期で回転動作するとともに、1回転するごとにインターバルとして停止期間が設けられており、その停止期間の長さとして複数通りの長さのうちいずれかが遊技設定値に応じて設定される。誘導装置98の停止期間の長さは、長、中、短の3段階の長さがあり、長の場合は停止期間が長い分、遊技球が誘導装置98に当たって真下に跳ね返って特定領域22へ入球する確率が相対的に高い。短の場合、停止期間が短い分、遊技球が誘導装置98に当たって真下に跳ね返って特定領域22へ入球する確率が相対的に低い。中の場合、特定領域22へ入球する確率は長と短の中間である。遊技設定値が第1の設定とのきは短、第2の設定のときは中、第3の設定のときは長に設定される。
第2大入賞口30の開放開始から誘導装置98の回転動作開始までの時間間隔として複数通りの時間間隔のうちいずれかが遊技設定値に応じて設定される。時間間隔は、長、中、短の3段階の長さがあり、長の場合は誘導装置98の回転開始が遅い分、回転開始前に遊技球が誘導装置98に当たって特定領域22へ入球する確率が相対的に高い。短の場合は誘導装置98の回転開始が早い分、回転開始前に遊技球が誘導装置98に当たって特定領域22へ入球する確率が相対的に低い。中の場合、回転開始前に遊技球が誘導装置98に当たって特定領域22へ入球する確率は、長と短の場合の中間である。遊技設定値が第1の設定とのきは短、第2の設定のときは中、第3の設定のときは長に設定される。
図6は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板200は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に始動口24および作動口68へ入賞したときの抽選や第2大入賞口30の動作等、遊技動作全般を処理する。サブ基板300は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板200による抽選結果に応じて表示内容を変動させる。払出制御基板400は、遊技球の発射や賞球払出の情報に基づいて持ち玉の数を管理する。発射装置46は、球循環装置142によって回収されて貯留された遊技球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
図7は、ぱちんこ遊技機の機能ブロック図である。ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、始動口24、発射装置46、作動口68、普通電役入球口26、第1大入賞口28、第2大入賞口30、演出表示装置60、特別図柄表示装置61、普通図柄表示装置59、スピーカ108、操作ボタン106、遊技球数表示装置140、ICカード処理装置450のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄の変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板200と、図柄の演出等を制御するサブ基板300と、遊技球の持ち玉を管理する球数管理手段としての払出制御基板400と、に機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
本実施例におけるメイン基板200は、入球判定手段110、第1抽選手段112、第2抽選手段113、図柄決定手段114、保留制御手段118、メイン表示制御手段122、特別遊技制御手段126、小当り遊技制御手段128、開閉制御手段132、特定遊技制御手段133、遊技設定手段136を備える。本実施例におけるサブ基板300は、図柄態様決定手段310、パターン記憶手段320、演出決定手段330、演出表示制御手段340を備える。なお、メイン基板200に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板200ではなくサブ基板300に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板300に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板300ではなくメイン基板200に搭載されるかたちで構成されてもよい。
ただし、メイン基板200とサブ基板300の間におけるデータの送受信はメイン基板200からサブ基板300への一方向であるため、そのような一方向でのデータ送受信にて全体動作が実現されるよう各構成がメイン基板200とサブ基板300に配置される。このようにメイン基板200からサブ基板300へのデータ送信の一方向性が保たれるため、サブ基板300に含まれる構成からメイン基板200に含まれる構成へはデータを送信することができず、データ送信の要求もできない。したがって、メイン基板200で生成された情報は、メイン基板200がサブ基板300へ一方的に送信しない限りサブ基板300から参照することはできない。
払出制御基板400は、ICカード処理装置450から遊技球の投入球数の情報を受け取っていわゆる持ち玉として遊技球数を管理し、発射装置46から遊技球の発射情報を受け取るたびに持ち玉を1ずつ減算する。払出制御基板400は、メイン基板200から賞球数の情報を受け取るたびにその数を持ち玉に加算する。払出制御基板400は、管理する持ち玉の数を遊技球数表示装置140へ表示させる。
入球判定手段110は、各入球口への入球を判定する。入球判定手段110は、入球検出装置32から始動入賞情報を受け取ると始動口24に入賞したと判定し、入球検出装置34から入球情報を受け取ると普通電役入球口26に入球したと判定する。通過検出装置69から通過情報を受け取ると遊技球が作動口68を通過したと判定する。入球判定手段110は、入球検出装置78から大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が第1大入賞口28に入賞したと判定し、入球検出装置81から大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が第2大入賞口30に入賞したと判定する。入球判定手段110は、一般入賞検出装置73から一般入賞情報を受け取ると、一般入賞口72に入賞したと判定する。さらに、入球判定手段110は、第2大入賞口30における特定領域22や流出領域66への入球も判定する。入球判定手段110は、始動口24、第1大入賞口28、第2大入賞口30、一般入賞口72に入賞したと判定した場合、入賞口の種類に応じた賞球数の情報を払出制御基板400へ送信する。ここで、各入賞口に対応する賞球数はそれぞれ「多」「中」「少」の3段階の数のいずれかが遊技設定値に応じて設定される。遊技設定値が第1の設定のときは「多」、第2の設定のときは「中」、第3の設定のときは「少」に設定される。
第1抽選手段112は、始動口24への入球を契機に第1特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を当否抽選値として取得する。たとえば、当否抽選値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。第1抽選手段112が参照する当否テーブルには、当りまたは外れの判定結果と当否抽選値とが対応づけられており、対応づけられた当りの範囲設定に応じて当否確率が定まる。第1抽選手段112が当否抽選値として取得する値は、保留制御手段118により一時的に保留される。ただし、所定の保留上限数を超えない範囲で当否抽選値が保留される。
第1抽選手段112は、当否判定で参照する当否テーブルを複数保持する。複数の当否テーブルには、大当り、小当り、外れの判定結果と当否抽選値とが対応づけられており、対応づけられた大当りの範囲設定に応じて当否確率が定まる。第1抽選手段112は、通常時には通常確率による当否テーブルを参照し、確率変動時には通常確率より当りの確率が高くなる当否テーブルを参照する。一方、小当りの確率は遊技設定値に応じて異なる。すなわち、小当り確率が僅かに異なる3種類の当否テーブルが、通常状態用および確変用にそれぞれ用意され、遊技設定値に応じていずれかの当否テーブルが設定され、参照される。第1抽選手段112は、複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当りであるか否かを判定する。なお、本明細書において「テーブル」というときは、厳密に抽選値などの第1のパラメータと、選択肢を示す値などの第2のパラメータとの対応関係をテーブル構造で定めたデータを指すだけでなく、そのような対応関係として第1のパラメータから第2のパラメータを導出するプログラム構造で実現する場合も広く含むものとする。それらを含めて実質的に「テーブル」と同義の概念として適宜「選択基準」とも称する。また、テーブル構造を用いる場合、実質的に1種類となる選択基準を構造的に細分化された複数のテーブルの組み合わせで構成してもよいが、「複数種の選択基準」というときはその細分化されたテーブルの数ではなくテーブルの実質的な種類の数を示す。
第1抽選手段112による判定結果は、特別図柄表示装置61において特別図柄のかたちで変動表示される。また、第1抽選手段112による判定結果を演出的に示す装飾図柄が演出表示装置60において変動表示される。第1抽選手段112は、図柄変動を開始するタイミングにおいて、その図柄変動に対応する抽選の判定結果を図柄変動の制御コマンドとともに図柄態様決定手段310および演出決定手段330へ送信する。
第2抽選手段113は、作動口68への入球を契機に普通電役入球口26を開放するか否かを判定するために乱数の値を普図抽選値として取得する。たとえば、普図抽選値は「0」から「511」までの値範囲から取得される。第2抽選手段113が参照する当否テーブルには、当りまたは外れの判定結果と普図抽選値とが対応づけられており、対応づけられた当りの範囲設定に応じて当否確率が定まる。普通図柄抽選の当選確率としては、「高」「中」「低」の3種類からいずれかが遊技設定値に応じて設定される。遊技設定値が第1の設定のときは「低」、第2の設定のときは「中」、第3の設定のときは「高」に設定される。具体的には、通常状態においては第1の設定のときに1/256、第2の設定のときに50/256、第3の設定のときに100/256の確率で当りとなる当否テーブルを参照する。入球容易状態においては第1の設定のときに230/256、第2の設定のときに240/256、第3の設定のときに250/256の確率で当りとなる当否テーブルを参照する。普図抽選値は、第2保留手段120により一時的に保留される。ただし、第2保留手段120により保留される所定の保留上限数を超えない場合にだけ抽選値が保留される。
図柄決定手段114は、特図決定手段115と普図決定手段116を含む。特図決定手段115は、特別図柄192の停止図柄を決定するための図柄決定抽選値を取得し、第1抽選手段112による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて特別図柄192の停止図柄を決定する。特図決定手段115は、特別図柄192の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルを保持する。
特図決定手段115は、第1抽選手段112による当否抽選の判定結果に応じて複数種の変動パターンからいずれかの変動パターンを選択する。特図決定手段115は、変動パターンを決定するために参照すべき変動パターンテーブルを保持する。特図決定手段115は、決定した変動パターンを示すデータをメイン表示制御手段122、図柄態様決定手段310、演出決定手段330へ送出する。特図決定手段115は、複数種の変動パターンを記憶する。複数種の変動パターンは、長短様々な変動時間をもつとともに、その変動時間にて複数の図柄で構成される装飾図柄による図柄変動も実行されることを前提として規定される。各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄および装飾図柄の変動が停止される。なお、特図決定手段115で決定される特別図柄192の「変動パターン」は、演出的な過程が含まれないパターンであるため実質的には「変動時間」と同義である。
普図決定手段116は、普通図柄194の停止図柄を決定するための図柄決定抽選値を取得し、第2抽選手段113による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて普通図柄194の停止図柄を決定する。普図決定手段116は、通常状態において、たとえば10秒から60秒の間で変動時間をランダムに選択する。ただし、遊技設定値に応じて異なるテーブルを参照して普通図柄の変動時間を決定する。遊技設定値が第1の設定のときは長い変動時間の選択確率が相対的に高く、第3の設定のときはその選択確率が相対的に低く、第2の設定のときはその選択確率が第1と第3の中間的な確率である。特定遊技中は通常状態よりも短い、数秒という変動時間を選択するが、遊技設定値に応じて変動時間が異なる。遊技設定値が第1の設定のときは相対的に長い2秒であり、第2の設定のときは中間的な長さである1.5秒であり、第3の設定のときは相対的に短い1秒である。普図決定手段116は、決定した停止図柄および変動時間を示すデータを普通図柄表示装置59へ送出する。普通図柄194の停止図柄が特定の図柄であった場合、開閉制御手段132が普通電役入球口26の普通電動役物63を所定時間拡開する。
保留制御手段118は、第1保留手段119と第2保留手段120を含む。第1保留手段119は、特別図柄192の変動表示中や特別遊技の実行中に始動口24への入球があったとき、その入球に対応する当否抽選値を上限個数である4個まで保留球として記憶する。ここでいう当否抽選値は、当否抽選値、図柄抽選値、変動パターン抽選値を含む。第2保留手段120は、普通図柄194の変動表示中に作動口68への入球があったとき、その入球に対応する普図抽選値を上限個数である4個まで保留球として記憶する。これらの保留数がそれぞれ保留ランプ20、保留ランプ21の点灯数または点滅数により表される。
メイン表示制御手段122は、特図表示手段123と普図表示手段124を含む。特図表示手段123は、第1抽選手段112による抽選の結果を、特図決定手段115により決定された変動パターンにしたがって特別図柄192の変動表示として特別図柄表示装置61に表示させる。特図表示手段123は、特別図柄192の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出表示制御手段340へ送信することにより、特図表示手段123および演出表示制御手段340による変動表示が同期し、連動が保たれる。普図表示手段124は、決められた変動時間にて普通図柄194の変動を普通図柄表示装置59に表示させる。
特別遊技制御手段126は、第1特別遊技実行手段129、第2特別遊技実行手段130、作動回避手段131を含む。第1特別遊技実行手段129は、第1抽選手段112による抽選結果が特別遊技への移行を示す結果となった場合、特別図柄192が所定の大当り態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、第1大入賞口28を開放させることにより第1特別遊技を実行する。第1特別遊技には、単位遊技を16回繰り返す16R大当りと、8回繰り返す8R大当りと、16R大当りおよび8R大当りより開放時間が短い単位遊技を2回だけ繰り返す2R大当りがある。
16R大当りおよび8R大当りにおいては、1回の単位遊技において第1大入賞口28を原則として約30秒間開放させる。ただし、第1大入賞口28の開放時間は遊技設定値に応じて異なる。遊技設定値が第1の設定のときは30秒、第2の設定のときは29秒、第3の設定のときは28秒であり、第1の設定>第2の設定>第3の設定の順で出玉が多くなりやすくなっている。2R大当りにおいては、1回の単位遊技において第1大入賞口28を約0.5秒間だけ開放させる。第1特別遊技実行手段129は、単位遊技の設定ラウンド数を消化したときに特別遊技を終了させる。なお、2R大当りとなった場合においても、所定の条件を満たした場合には、16R大当りおよび8R大当りと同様の開放態様で第1大入賞口28を開放させてもよい。
第1特別遊技実行手段129は、第1大入賞口28の開放時間にかかわらず、1回の単位遊技における入球数が所定の上限数に達したときはその単位遊技を終了させる。その上限数は遊技設定値に応じて異なる。遊技設定値が第1の設定のときは10球、第2の設定のときは9球、第3の設定のときは8球であり、第1の設定>第2の設定>第3の設定の順で出玉が多くなりやすくなっている。
第2特別遊技実行手段130は、第2抽選手段113による抽選結果が当りとなって普通電役入球口26に遊技球が入球した場合に、第2特別遊技を実行する。第2特別遊技は、第1段階と第2段階に分けられる。第2作動条件の成立は、第2特別遊技の第1段階を開始するための条件が成立したことを示すとともに、その後、第1段階および第2段階を通して第2特別遊技が続く限り第2作動条件が成立している。第2特別遊技の第1段階では1回目の単位遊技として第2大入賞口30が開放され、第2段階では2回目以降の単位遊技として、第1大入賞口28が複数回開放される。第2段階での単位遊技の回数は例えば7回または15回であり、1回につき第1大入賞口28を所定時間開放させ、入球数が所定の上限数に達したときに単位遊技を終了する。ここで、第2段階の単位遊技の回数、第1大入賞口28の開放時間、入球数の上限数、の各要素は遊技設定値に応じて異なる。第2段階における単位遊技の回数は、遊技設定値が第1の設定のときは15回に設定され、第3の設定のときは7回に設定され、第2の設定のときは7回または15回がランダムに設定される。第2段階における第1大入賞口28の開放時間は、遊技設定値が第1の設定のときは30秒、第2の設定のときは29秒、第3の設定のときは28秒であり、第1の設定>第2の設定>第3の設定の順で出玉が多くなりやすくなっている。第2段階における第1大入賞口28への入球数の上限数は、遊技設定値が第1の設定のときは10球、第2の設定のときは9球、第3の設定のときは8球であり、第1の設定>第2の設定>第3の設定の順で出玉が多くなりやすくなっている。
作動回避手段131は、第1作動条件および第2作動条件のいずれか一方の作動条件が成立したとき、他方の作動条件の成立を回避させる。いいかえれば、第1特別遊技と第2特別遊技が同時並行的に実行されないように排他制御する。第2作動条件の成立中であって、第2特別遊技の第1段階または第2段階が実行されている間は、第1作動条件の成立が回避される。一方、第1作動条件の成立中は、第2作動条件の成立が回避され、第2特別遊技の第1段階および第2段階のいずれも実行されない。特別図柄192が変動表示されている間に第2作動条件が成立した場合、作動回避手段131は特別図柄192の変動表示における変動時間の進行を一時停止させる。
小当り遊技制御手段128は、当否判定結果が小当りに該当した場合に、小当り遊技の実行を制御する。小当り遊技の実行態様は2種類であり、第1の態様では1回の単位遊技において第1大入賞口28を0.5秒ずつ2回開放する。第2の態様では1回の単位遊技において第1大入賞口28を1秒間だけ1回開放する。いずれの実行態様とするかは抽選により選択されるが、遊技設定値に応じていずれが選択されるかの比率が異なる。遊技設定値が第1の設定のときは第1の態様が選択される比率が高く、第2の設定のときは第1,2の態様の比率が等しく、第3の設定のときは第2の態様が選択される比率が高い。これにより、遊技者は第1の態様と第2の態様の出現回数をカウントすることで、その遊技台の遊技設定値が第1の設定、第2の設定、第3の設定のいずれに設定されているかを推測する楽しみが得られる。
変形例においては、小当り遊技の第1の態様では第1大入賞口28を開放し、第2の態様では第2大入賞口30を開放する構成としてもよい。その場合においても、遊技設定値に応じていずれが選択されるかの抽選比率が異なる。遊技設定値が第1の設定のときは第1大入賞口28が開放される比率が高く、第2の設定のときは第1大入賞口28と第2大入賞口30の開放される比率が等しく、第3の設定のときは第2大入賞口30が開放される比率が高い。これにより、遊技者は第1大入賞口28と第2大入賞口30のいずれが小当りで開放されたかをカウントすることで、その遊技台の遊技設定値が第1の設定、第2の設定、第3の設定のいずれに設定されているかを推測する楽しみが得られる。
別の変形例においては、小当り遊技の第1の態様と第2の態様のいずれかを特別図柄の種類に応じて選択する構成としてもよい。すなわち、特別図柄が第1の小当り図柄で停止したときに第1の態様とし、第2の小当り図柄で停止したときに第2の態様とする。また、遊技設定値に応じて第1の小当り図柄が出現する確率と第2の小当り図柄が出現する確率とが異なる。遊技設定値が第1の設定のときは第1の小当り図柄の出現確率が第2の小当り図柄の出現確率より高く、第2の設定のときは第1,2の小当り図柄で出現確率が等しく、第3の設定のときは第2の小当り図柄の出現確率が第1の小当り図柄の出現確率より高い。これにより、遊技者は第1の小当り図柄と第2の小当り図柄のいずれで小当りとなったかをカウントすることで、その遊技台の遊技設定値が第1の設定、第2の設定、第3の設定のいずれに設定されているかを推測する楽しみが得られる。
別の変形例においては、当否判定結果が小当りとなった場合に選択される特別図柄の変動パターンが2通り用いられる構成としてもよい。2通りの変動パターンは、相対的に変動時間の長いスーパーリーチなどのリーチパターンを経て小当り図柄で停止される第1のパターンと、相対的に変動時間の短い外れパターンを経て小当り図柄で停止される第2のパターンである。小当りの場合の変動パターンとして第1のパターンと第2のパターンのいずれが選択される確率が高いかは遊技設定値に応じて異なる。遊技設定値が第1の設定のときは、第1のパターンの選択確率が第2のパターンの選択確率より高い。第2の設定のときは、第1のパターンと第2のパターンの選択確率が等しい。第3の設定のときは、第2のパターンの選択確率が第1のパターンの選択確率より高い。これにより、遊技者は第1のパターンと第2のパターンのいずれを経て小当りとなったかをカウントすることで、その遊技台の遊技設定値が第1の設定、第2の設定、第3の設定のいずれに設定されているかを推測する楽しみが得られる。
特定遊技制御手段133は、通常遊技における遊技状態を通常状態から特定遊技状態へ移行させる制御と、特定遊技状態から通常状態へ戻す制御を実行する。特定遊技制御手段133は、特定遊技状態として、確変状態、時短状態、および入球容易状態における通常遊技を制御する。第1抽選手段112による抽選が当りとなった場合であって、特図決定手段115が決定する特別図柄192の停止図柄が所定の図柄であった場合に、その第1特別遊技の終了後に時短へ移行する。また、時短中に第2特別遊技が発生した場合もまた、その第2特別遊技の終了後に時短へ移行する。その他の場合は、第1特別遊技または第2特別遊技の終了後であっても時短へは移行しない。特別遊技の終了後に確変状態へ移行させるのは、特図決定手段115により決定された図柄が確変への移行を伴う大当り図柄であった場合に限られる。確変状態、時短状態、入球容易状態を含む特定遊技は、特別図柄192の変動表示回数が特別遊技の終了時点から数えて所定の終了条件回数、例えば100回に達するまで継続される。ただし、特定遊技の終期は特別図柄の停止図柄の種類に応じて異なる。
時短状態においては、特別図柄192の変動表示時間が概ね短くなるよう、特図決定手段115が変動時間の短い変動パターンを選択する。ただし、通常状態においては、第1保留手段119による当否抽選値の保留数に応じた変動パターンテーブルを参照し、第1保留手段119による保留数が少なくなるほど変動時間の長い変動パターンが出現しやすくなる。入球容易状態においては、普通図柄の時短、普通図柄の確変、普通電動役物63の開放延長が実施される。確変状態の間は第1抽選手段112による当否判定結果が大当りとなる確率が高い値のまま維持される。
特定遊技制御手段133は、特定遊技の開始時と終了時において図柄決定手段114と開閉制御手段132に特定遊技の開始と終了を示す情報を送信する。特定遊技中は、特図決定手段115は変動時間の短い変動パターンを選択し、普図決定手段116は普通図柄の変動時間を短縮する。また、特定遊技中における開閉制御手段132は、普通図柄抽選が当りのときに、通常状態よりも長い開放時間にて普通電役入球口26を開放する。
開閉制御手段132は、普通電役入球口26の普通電動役物63、第1大入賞口28、第2大入賞口30の開閉を制御する。開閉制御手段132は、普通図柄が特定の図柄で停止されると、普通電動役物ソレノイド76に開放指示を送り、普通電役入球口26を開放させる。同様に、開閉制御手段132は、第1特別遊技中は大入賞口ソレノイド83に開放指示を送って第1大入賞口28を開放させ、第2特別遊技の第1段階は大入賞口ソレノイド80に開放指示を送って第2大入賞口30を開放させ、第2特別遊技の第2段階は大入賞口ソレノイド83に開放指示を送って第1大入賞口28を開放させる。開閉制御手段132は、遊技設定値に応じた開閉パターンにしたがって第2大入賞口30を開閉し、遊技設定値に応じた回転パターンにしたがって誘導装置98を回動させる。また、開閉制御手段132は傾斜部材35の傾斜勾配と特定領域22の開口幅を遊技設定値に応じて設定する。
遊技設定手段136は、遊技球数表示装置140を介して遊技設定値を設定する操作入力を受け付け、入力された遊技設定値を記憶するとともに、現在設定されている遊技設定値を操作入力に応じて遊技球数表示装置140へ表示する。遊技設定値は第1〜3の設定値のいずれかであり、遊技者は遊技が中断されたときに表示される待機デモ画面の状態において遊技球数表示装置140に対する所定の操作によって好みの設定を選択することができる。従来の遊技機は、大当り頻度は少ないが1回の大当りの出玉は多いタイプ、大当りの頻度と出玉の多さが中間的であるタイプ、大当り頻度は多いが1回の大当りの出玉は少ないタイプに大別される。そして、同じ機種(演出のモチーフが共通する遊技機)であっても様々なタイプで個別に製造、販売され、遊技店ごとの方針でいずれか1機種または複数機種が遊技店に設置されてきた。本実施例の構成によれば、1つの遊技台で複数種類のタイプの遊技性を提供でき、開発負担や製造コストを低減できる上、遊技者は好みでいずれかのタイプを台移動せずに選択することができる。
本実施例では遊技者が自ら遊技性を選択できる構成としたが、変形例においては遊技店の従業員のみが知る所定の操作方法によってのみ設定できる構成としてもよい。その場合、遊技店ごとの方針に応じて第1〜3の設定値のいずれかが遊技設定値として設定させる構成としてもよいし、本実施例または変形例で説明する、入球口への入球率や出玉傾向を左右する構造的要素または制御的要素のそれぞれに対し個別に遊技設定値を設定させる構成としてもよい。
以下、サブ基板300の各構成について説明する。
図柄態様決定手段310は、装飾図柄190の停止図柄の組合せとその配置を、第1抽選手段112による当否の判定結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターン、装飾図柄の変動演出パターンに応じて決定する。図柄態様決定手段310は、決定した停止図柄の組合せを示す情報を演出表示制御手段340へ送信する。図柄態様決定手段310は、装飾図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルを保持する。
装飾図柄190の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、例えば第1抽選手段112による当否判定結果が16R大当りまたは8R大当りの第1特別遊技への移行を示す場合には特定の組合せ、例えば「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。当否判定結果が2R大当りの場合や小当りの場合もまた特定の組合せ、例えば「357」のような所定の組合せが選択されるが、それらの特定の組合せは必ずしも3つの図柄が揃った組合せでなくてもよい。当否判定結果が大当りでも小当りでもない場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せであって、2R大当りや小当りのときに選択される特定の組合せに該当しない組合せが選択される。当否判定結果が16R大当りまたは8R大当りではない場合であって、リーチ付きの外れを示す変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。
パターン記憶手段320は、装飾図柄190の変動において演出表示装置60に表示させる演出的な画像内容とその表示過程が定められた複数の演出パターンを保持する。演出パターンには、装飾図柄190の変動表示における変動開始から停止までの変動過程と演出過程が定められた複数の変動演出パターンと、装飾図柄の変動表示とは別に表示されて大当りへの期待度の高さを変動表示の停止前に予告的に示唆する複数の予告演出パターンとが含まれる。
演出決定手段330は、第1抽選手段112から受け取る当否の判定結果に応じて、演出表示制御手段340によって演出表示装置60へ表示させる演出内容を決定する。演出決定手段330は、特図決定手段115により決定された特別図柄の変動パターンに対応する複数の変動演出パターンデータからいずれかを選択してパターン記憶手段320から読み出し、その変動演出パターンの情報を演出表示制御手段340へ送る。演出決定手段330は、変動演出パターンを選択するために参照すべきパターンテーブルを保持する。
各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段330は、特別図柄の変動パターンに応じて、変動時間が等しい演出画像の変動演出パターンを選択する。
予告演出パターンは、特定のキャラクタやモチーフの画像、アニメーション、映像などを一時的に画面表示させる演出パターンや、特定の音声を出力する演出パターンである。予告演出パターンによる演出は、図柄変動と並行して実行され、その図柄変動が大当り態様にて停止する期待度が高いことを予告的に示唆する。例えば、キャラクタの画像を一つだけ画面に表示させるだけの通常予告演出や、多数のキャラクタの群れを画面の一端から他端へ通過させるように表示させる群予告演出がある。また、予告演出の表示過程を複数段階に分け、表示させる段階数を可変にして段階数が多いほど大当りへの期待度が高くなるように設定されるステップアップ予告演出がさらに含まれる。
予告演出パターンには、装飾図柄190の表示態様がリーチ状態となった後のタイミングで演出が実行されて図柄の最終的な停止態様を予告するパターンと、装飾図柄190が一つも停止していないタイミングで演出が実行されてリーチ状態となることを同時に予告するパターンとがある。
演出決定手段330は、当否の判定結果に応じて演出表示装置60に予告演出を表示させるか否かを所定の予告抽選により決定して事前演出設定をするとともに、表示させるべき予告演出パターンを決定する。演出決定手段330は、予告演出を表示させるか否かを決定するために参照すべき予告決定テーブルと、予告演出パターンの種類を選択するときに参照すべき予告種類テーブルとを保持する。予告決定テーブルは、当否の判定結果に応じて異なる欄が参照されるように設定されており、当否抽選が当りの場合は外れの場合よりも高い確率で予告演出を表示させるよう、当否の判定結果と予告演出を表示するか否かの対応関係が定められる。これにより、予告演出が表示されること自体で大当りへの期待度の高さを示唆することができる。
演出表示制御手段340は、第1抽選手段112による当否の判定結果として、選択された変動演出パターンデータにしたがって演出表示装置60へ装飾図柄を含む演出画像を変動表示させる。演出表示制御手段340は、装飾図柄190の変動開始コマンドを受け取ったときに新たな図柄変動を開始させる。
演出表示制御手段340は、予告演出を表示させる旨が演出決定手段330により決定された場合、選択された予告演出パターンにしたがった予告演出を図柄変動の演出に重畳させる形で演出表示装置60へ表示させる。演出表示制御手段340は、遊技効果ランプ90の点灯および消灯や、スピーカ108からの音声出力などの演出処理をさらに制御する。
図8は、当否判定テーブルを模式的に示す図である。本図の当否判定テーブルには、大当り、小当り、外れの判定結果と当否抽選値とが対応づけられており、対応づけられたそれぞれの範囲設定に応じて大当り当否確率や小当りの当否確率が定まる。第1抽選手段112は、当否判定において本図の当否判定テーブルを参照する。第1抽選手段112による当否抽選においては、通常時には図8(a)の通り、当否抽選値が0〜399の範囲に該当したときのみ大当りとなる。確変時には図8(b)の通り、大当りの範囲が拡大され、当否抽選値が0〜399の範囲に該当する場合だけでなく、400〜2999の範囲に該当する場合にも大当りとなる。このように、大当りに該当する範囲は遊技状態に応じて変化する。大当りに該当した場合、16R大当り、8R大当り、2R大当りのいずれとなるか、および、確変を伴うか否かは、特別図柄の停止図柄に応じて別途決定される。なお、本図では単一の当否判定テーブルによって通常時と確変時の双方の大当り範囲を示したが、当否判定テーブルは通常時用と確変時用とで別個に用意してもよい。
本実施例においては、当否抽選値が大当り範囲に該当しない、いわゆる外れとなった場合であっても、所定の範囲に該当した場合には小当りとなる。本図の例では、第1抽選手段112が取得する当否抽選値が65000〜65535の範囲に該当した場合に小当りとなる。ただし、小当りの当否抽選値の範囲は遊技設定値に応じて異なる。遊技設定値が第1の設定のときは65000〜65535、第2の設定のときは64900〜65535、第3の設定のときは64800〜65535の範囲に該当した場合に小当りとなる。これにより、遊技者は小当りの回数をカウントすることで、その遊技台の遊技設定値が第1の設定、第2の設定、第3の設定のいずれに設定されているかを推測する楽しみが得られる。このように、大当りに該当しなかった場合、本来はすべて「外れ」であるが、本図の例では大当りに該当しなかった場合のうち小当りにも該当しなかった場合の当否抽選値範囲を特に「外れ」と表現している。なお、本図では大当りか否かの判定テーブルと小当りか否かの判定テーブルとを単一の当否判定テーブルの形で実現する例を示したが、それぞれを別個のテーブルとして実現してもよい。
図9は、当否判定結果が大当りであった場合に参照する図柄判定テーブルを模式的に示す図である。本実施例では、大当り用の図柄判定テーブルとして3種類のテーブルがあり、特図決定手段115は大当りの場合には遊技設定値に応じていずれかの図柄判定テーブルを参照する。本図の3種類のテーブルはそれぞれ特別図柄の種類「0」〜「7」が大当りに対応づけられており、図柄の種類ごとに対応づけられる図柄抽選値の範囲の大きさによって大当り種類ごとの選択確率が定まる。また、特別図柄の種類に応じて、確変を伴うか否か、特別遊技の実行態様、および、確変回数が決定される。すなわち、特別図柄の種類、確変有無、特別遊技の実行態様、確変回数が本図に示す通り対応づけられている。特別図柄の各種類には複数の特別図柄、すなわちセグメントの組合せで形成される一般に意味を持たない記号が複数割り当てられている。
本図(a)は遊技設定値が第1の設定の場合のテーブルである。種類「0」および「1」はともに確変を伴う16R大当りを示すが、種類「0」は確変回数100回を示すのに対し、種類「1」は確変回数50回を示す。また、種類「0」は図柄抽選値の範囲「0〜69」に対応づけられ、種類「1」は図柄抽選値の範囲「70〜99」に対応づけられる。種類「2」および「3」はともに確変を伴う8R大当りを示すが、種類「2」は確変回数100回を示すのに対し、種類「3」は確変回数50回を示す。また、種類「2」は図柄抽選値の範囲「100〜119」に対応づけられ、種類「3」は図柄抽選値の範囲「120〜149」に対応づけられる。種類「4」および「5」はともに確変を伴う2R大当りを示すが、種類「4」は確変回数100回を示すのに対し、種類「5」は確変回数50回を示す。また、種類「4」は図柄抽選値の範囲「150〜179」に対応づけられ、種類「5」は図柄抽選値の範囲「180〜189」に対応づけられる。
種類「6」は確変を伴わない8R大当りを示し、図柄抽選値の範囲「190〜229」に対応づけられる。種類「7」は確変を伴わない2R大当りを示し、図柄抽選値の範囲「230〜255」に対応づけられる。ただし、いずれも確変を伴わないため、確変回数も対応づけられていない。
本図(b)は遊技設定値が第2の設定の場合のテーブルである。特別図柄の種類、確変有無、特別遊技の実行態様、確変回数の対応関係は(a)と同じであるが、それぞれに割り当てられた図柄抽選値の範囲が一部異なる。すなわち、種類「1」に対応づけられた図柄抽選値の範囲が(a)より狭い「70〜89」であり、種類「2」に対応づけられた図柄抽選値の範囲が(a)より広い「90〜119」である。その結果、16R大当りとなる確率と確変回数が50回となる確率が第1の設定より若干低い。また、種類「5」に対応づけられた図柄抽選値の範囲が(a)より広い「180〜199」であり、種類「6」に対応づけられた図柄抽選値の範囲が(a)より狭い「200〜229」である。その結果、確変を伴う確率が第1の設定より若干高い。他の図柄に対する図柄抽選値の範囲の対応関係は(a)と同じである。このように、16R大当りの確率が第1の設定より低く、確変を伴う確率が第1の設定より高く、確変回数が100回となる確率が第1の設定より低い。
本図(c)は遊技設定値が第3の設定の場合のテーブルである。特別図柄の種類、確変有無、特別遊技の実行態様、確変回数の対応関係は(a)(b)と同じであるが、それぞれに割り当てられた図柄抽選値の範囲が一部異なる。すなわち、種類「1」に対応づけられた図柄抽選値の範囲が(a)(b)より狭い「70〜79」であり、種類「2」に対応づけられた図柄抽選値の範囲が(a)(b)より広い「80〜119」である。その結果、16R大当りとなる確率と確変回数が50回となる確率が第1および第2の設定より低い。また、種類「5」に対応づけられた図柄抽選値の範囲が(a)(b)より広い「180〜209」であり、種類「6」に対応づけられた図柄抽選値の範囲が(a)(b)より狭い「210〜229」である。その結果、確変を伴う確率が第1および第2の設定より高い。他の図柄に対する図柄抽選値の範囲の対応関係は(a)(b)と同じである。このように、16R大当りの確率が第1および第2の設定より低く、確変を伴う確率が第1および第2の設定より高く、確変回数が100回となる確率が第1および第2の設定より低い。
以上により、大当り用の図柄決定テーブルとして3種類のうちいずれが設定されているかに応じて、16R大当りの出現確率、確変の出現確率、確変回数の出現確率が異なる。このように、複数種類の特別遊技の実行態様からいずれかが遊技設定値に応じた選択基準により選択される。また、特定遊技への移行条件として遊技設定値に応じた移行条件により移行有無が決定され、特定遊技の終了条件として遊技設定値に応じた選択基準により終期が決定される。これにより、遊技設定値によって遊技者の利益に違いを生じさせることができる。なお、当否判定結果が外れまたは小当りであった場合には図示しない別の図柄判定テーブルを参照する。それらの図柄判定テーブルには、特別図柄の種類「8」が小当りに対応し、「9」が外れに対応する。種類「8」および「9」は、ともにすべての図柄抽選値の範囲である「0〜255」が対応づけられる。
なお、本実施例では図9の図柄判定テーブルにおいて特別図柄の種類と対応して確変回数を決定する構成を説明した。変形例においては、確変回数に代えて時短回数を決定してもよいし、確変回数とともに時短回数を決定してもよい。その場合、遊技設定値に応じて時短回数の選択確率が異なるため、遊技の設定によって遊技者の利益に違いを生じさせることができる。
別の変形例においては、確変回数に代えて確変状態または時短状態の転落抽選の確率を決定してもよい。その場合、遊技設定値に応じて確変または時短が長く継続する可能性が異なるため、遊技設定値によって遊技者の利益に違いを生じさせることができる。
図10は、変動パターンテーブルを模式的に示す図である。特図決定手段115は、当否判定結果が外れのときは図10(a)に示される外れ用の変動パターンテーブルを参照する。当否判定結果が16R大当りまたは8R大当りのときは図10(b)に示される16R大当りおよび8R大当り用の変動パターンテーブルを参照する。当否判定結果が2R大当りまたは小当りのときは図10(c)に示される2R大当りおよび小当り用の変動パターンテーブルを参照する。
図10(a)においては、パターン抽選値0〜10には「スーパー1」というスーパーリーチが対応づけられ、パターン抽選値11〜20には「スーパー2」というスーパーリーチが対応づけられている。パターン抽選値21〜255には「ノーマル1」「ノーマル2」「リーチなし」のいずれかの変動パターンが対応づけられている。このように、当否判定結果が外れの場合、スーパーリーチ、ノーマルリーチ、リーチなしのいずれも選択される可能性がある。なお、外れ用の変動パターンテーブルにおいて、特に「リーチなし」の変動パターンを選択するとき、時短状態においては通常状態よりもさらに変動時間が概ね短い変動パターンが選択されるよう異なるテーブルを参照する。また、外れ用の変動パターンテーブルは保留数ごとに参照すべき欄が異なるように規定されるが、通常状態を例とするその詳細は後述する図11において説明する。
図10(b)においては、パターン抽選値0〜120には「スーパー1」のスーパーリーチが対応づけられ、パターン抽選値121〜240には「スーパー2」のスーパーリーチが対応づけられている。パターン抽選値241〜250には「ノーマル1」のリーチが対応づけられ、パターン抽選値251〜255には「ノーマル2」のリーチが対応づけられている。このように、当否判定結果が16R大当りまたは8R大当りの場合はリーチ付きの変動パターンが選択される。
図10(c)においては、パターン抽選値0〜122には「スーパー3」というスーパーリーチが対応づけられ、パターン抽選値123〜255には「ノーマル3」というノーマルリーチが対応づけられている。このように当否判定結果が2R大当りまたは小当りの場合は「スーパー3」または「ノーマル3」がそれぞれ約50%の確率で選択される。
図11は、外れ用の変動パターンテーブルを詳細に示す図である。本図の変動パターンテーブル210においては、保留数ごとにそれぞれ変動パターンに対応づけられたパターン抽選値の範囲が異なる。具体的には、保留数が少ないほど変動時間が相対的に長い変動パターンに割り当てられたパターン抽選値の範囲が広くされており、それら変動時間の長い変動パターンが選択される確率を高めている。そのため、第1保留手段119による保留数が少ないほど平均的な変動時間が長くなる。したがって、第1保留手段119による保留数が所定数、例えば1〜2個より少なくなった場合に、変動時間の長い変動パターンの選択確率が通常より高くなり、変動時間が比較的長くなりやすい。
第1欄212には、第1保留手段119による当否抽選値の保留数が1の場合のパターン抽選値範囲と変動パターンとの対応関係が示される。同様に、第2欄214、第3欄216、第4欄218に、第1保留手段119による当否抽選値の保留数がそれぞれ2、3、4の場合のパターン抽選値範囲と変動パターンとの対応関係が示される。すなわち、第1欄212、第2欄214、第3欄216、第4欄218が保留数ごとの変動パターンテーブルを示すと考えることができる。本図では、外れのときに選択され得る複数の変動パターンを変動時間別に5種類に分類した例を説明するが、実際にはそれらの分類ごとに複数の変動演出パターンが用意されており、全体で数十種類の変動演出パターンがその分類ごとの抽選値範囲に対応づけられていることに等しい。なお、本図の第2欄214、第3欄216、第4欄218の各パターン抽選値範囲の割合と第1欄212におけるパターン抽選値範囲の割合を比較するために、第1欄212のパターン抽選値範囲の割合を示す破線を第2欄214、第3欄216、第4欄218に描いている。
第1範囲222には、抽選値が0から10までのパターン抽選値に該当する場合の変動パターンとして、第1欄212、第2欄214、第3欄216、第4欄218のいずれにも「スーパー1」というスーパーリーチの変動パターンが対応づけられる。第2範囲224には、抽選値が11から20までのパターン抽選値に該当する場合の変動パターンとして、第1欄212、第2欄214、第3欄216、第4欄218のいずれにも「スーパー2」というスーパーリーチの変動パターンが対応づけられる。このように、抽選値が0から10までのパターン抽選値と抽選値が11から20までのパターン抽選値の場合には、保留数にかかわらず同じ変動時間の変動パターンが選択される。
第3範囲226には、抽選値が21から255までのパターン抽選値に該当する場合の変動パターンとして、第1欄212、第2欄214、第3欄216、第4欄218にはそれぞれノーマルリーチである「ノーマル1」「ノーマル2」と「リーチなし外れ」の3種類の変動パターンが対応づけられる。ただし、それぞれの変動パターンが対応づけられるパターン抽選値の範囲は保留数によって異なる。第1欄212では、「ノーマル1」「ノーマル2」「リーチなし」のそれぞれが対応づけられる抽選値範囲の大きさがそれぞれほぼ等しく、21から255をほぼ3等分した範囲が対応づけられている。これに対し、第2欄214では、「ノーマル1」「ノーマル2」のそれぞれに対応づけられる抽選値範囲の大きさが「リーチなし」に対応づけられる抽選値範囲より小さい。また、第3欄216および第4欄218では「ノーマル1」「ノーマル2」のそれぞれに対応づけられる抽選値範囲の大きさがさらに小さくなっている。
「ノーマル1」「ノーマル2」の変動時間は「リーチなし外れ」の変動時間より長くてもよく、また「リーチなし外れ」のときは時短状態のように変動時間が短縮される場合もあるため、上記の第3範囲226の設定内容に応じて平均的な変動時間が異なることとなる。保留数が0から1、2、3、4と多くなるにつれて「ノーマル1」および「ノーマル2」のパターン抽選値範囲は小さくなり、逆に「リーチなし外れ」のパターン抽選値範囲が大きくなる。したがって、保留数が多いほど平均的な変動時間は短くなり、逆に保留数が少ないほど平均的な変動時間は長くなる。このように保留数ごとにパターン抽選値範囲と変動パターンの対応関係が異なる変動パターンテーブルを用いることにより、保留数が少なくなったときに変動時間の長い変動パターンが選択されやすくなる制御を実現することができる。
第3欄216に対応づけられた「リーチなし外れ」の変動パターンは、第1欄212、第2欄214に対応づけられた「リーチなし外れ」よりも変動時間が短い、いわゆる「短縮変動」の変動パターンである。また、第4欄218に対応づけられた「リーチなし外れ」の変動パターンは、第1欄212、第2欄214に対応づけられた「リーチなし外れ」よりも変動時間が短く、第3欄216の「短縮変動」よりもさらに変動時間が短い、いわゆる「超短縮変動」の変動パターンである。
図12は、ぱちんこ遊技機における基本的な処理過程を示すフローチャートである。まず、遊技球が始動口24、普通電役入球口26、第1大入賞口28、第2大入賞口30へ入球した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の処理を実行し(S10)、特別遊技中であれば(S12のY)、特別図柄抽選などの通常遊技の処理を実行し(S14)、通常遊技中でなければ(S12のN)、第1特別遊技または第2特別遊技の処理(S16)や、小当り遊技の制御処理(S17)を実行し、S10における各種入賞に応じた賞球払出を払出制御基板400が処理する(S18)。
図13は、図12におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。ここでは、特別図柄192の変動表示、および、装飾図柄190を含む演出画像の変動表示を処理し(S30)、普通図柄194の変動表示を処理する(S31)。なお、S30、S31の処理順序はあくまでも説明の便宜上定義した順序にすぎず、どの順序で処理してもよい。
図14は、図13のS30における特別図柄および演出画像の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。以下、特に断らない限り「図柄」は特別図柄192と装飾図柄190の双方を示す。第1保留手段119に特図抽選値の保留がなされている場合であって(S40のY)、図柄変動が表示中でなければ(S42のN)、特別図柄抽選の当否判定や図柄決定、変動パターンの選択などが処理され(S44)、特別図柄192および装飾図柄190の変動表示が開始される(S46)。S40において特図抽選値が保留されていなかった場合は(S40のN)、S42からS46までの処理がスキップされる。S42において既に図柄変動中であれば(S42のY)、S44とS46の処理がスキップされる。
ここで、図柄の変動表示中でなければ(S48のN)、S30の図柄変動処理はそのまま終了する。一方、図柄の変動表示が開始済であれば(S48のY)、図柄の変動表示を処理し(S50)、変動時間が変動停止タイミングまで達したとき(S52のY)、図柄の変動表示は停止される(S58)。特定遊技中であって(S60のY)、特図抽選が当りでなければ(S61のN)、変動回数をインクリメントし(S62)、その変動回数が所定の継続回数に達すれば(S64のY)、特定遊技を終了する(S66)。変動回数が継続回数に達していなければ(S64のN)、S66をスキップする。特定遊技中に(S60のY)、当りになった場合も(S61のY)、特定遊技を終了する(S66)。特定遊技中でなかった場合(S60のN)、S61らS66までの処理をスキップする。図柄の停止タイミングでなかった場合もまたS30のフローを終了する(S52のN)。
図15は、図13のS31における普通図柄の変動処理を詳細に示すフローチャートである。第2保留手段120に普図抽選値の保留がなされている場合(S80のY)、普通図柄194が変動表示中でなければ(S82のN)、第2抽選手段113が普通図柄抽選として当否判定処理を実行し(S84)、普通図柄194の変動表示が開始される(S90)。S80において普図抽選値が保留されていなかった場合は(S80のN)、S82からS90までの処理はスキップされ、S82において普通図柄194が変動表示中であった場合は(S82のY)、S84およびS90の処理がスキップされる。
続いて、普通図柄194の変動表示が開始済であれば(S92のY)、普通図柄194の変動表示を処理し(S94)、定められた変動時間が経過して普通図柄194の変動表示の停止タイミングに達したときは(S96のY)、変動表示中の普通図柄194は停止する(S98)。停止図柄が当り態様であれば(S100のY)、普通電役入球口26が開放され(S102)、停止図柄が当り態様でなければ(S100のN)、S102の処理はスキップされる。変動時間経過前である場合(S96のN)、S98からS102の処理はスキップされる。S92において変動表示が開始されていないときは(S92のN)、S94からS102の処理はスキップされる。
図16は、図12におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。実行中の特別遊技が第1特別遊技であれば(S110のY)、第1特別遊技の制御を処理し(S112)、実行中の特別遊技が第1特別遊技でなければ(S110のN)、第2特別遊技の制御を処理する(S114)。
図17は、図16のS112における第1特別遊技を詳細に示すフローチャートである。まず、第1大入賞口28が開放済でなければ(S120のN)、演出表示制御手段144が第1特別遊技の演出を開始し(S122)、開閉制御手段132が第1大入賞口28を開放する(S124)。第1大入賞口28が開放済であれば(S120のY)、S122およびS124の処理はスキップされる。第1大入賞口28が開放されてから所定の開放時間が経過した場合(S126のY)、または、開放時間が経過していないものの(S126のN)、第1大入賞口28への入球数が所定球数(例えば9球)以上に達した場合には(S128のY)、開閉制御手段132が第1大入賞口28を一旦閉鎖させる(S130)。開放時間が経過しておらず(S126のN)、第1大入賞口28への入球数も所定球数(例えば9球)以上に達していない場合は(S128のN)、S130以降の処理をスキップしてS112のフローを終了する。
S130における第1大入賞口28の閉鎖後、単位遊技数が所定回数に達して終了タイミングとなった場合(S132のY)、演出表示制御手段144は第1特別遊技の演出を終了させ(S134)、特別遊技制御手段126は第1特別遊技を終了させる(S136)。特定遊技への移行条件を満たす場合(S140のY)、特定遊技に移行し(S142)、満たさなければ(S140のN)、S142の処理をスキップする。S132において単位遊技数が所定回数に達していなければ(S132のN)、単位遊技数に1を加算してS112のフローを終了する(S138)。
図18は、図16のS114における第2特別遊技を詳細に示すフローチャートである。第2特別遊技が開始済でなければ(S150のN)、第2大入賞口30を開放し(S152)、開始済であれば(S150のY)、S152をスキップする。第1段階にある場合(S154のY)、第2大入賞口30の開放時間が経過したら(S156のY)、第2大入賞口30を閉鎖し(S158)、開放時間以内であれば(S156のN)、S158をスキップする。ここで、第2大入賞口30の内部にある特定領域22への入球があれば(S160のY)、ただちに第2段階への移行を示すフラグを立て(S162)、S168へジャンプする。このとき、まだ第2大入賞口30が開放していれば閉鎖する。一方、第1段階において特定領域22への入球がない状態で(S160のN)、第1段階の終了条件が満たされてしまった場合は(S164のY)、第1段階を終了するとともに第2特別遊技も終了する(S166)。ここでいう終了条件は、第2大入賞口30の閉鎖から一定時間が経過するか、第2大入賞口30への入球検出数と排出検出数が10球以上の数で一致した場合である。この終了条件が満たされていなければ(S164のN)、S166はスキップされる。なお、第1段階にない場合はS156からS166の処理はスキップされる(S154のN)。第2段階への移行フラグが立っている場合(S168のY)、図15に示される特別遊技の処理を、第2特別遊技の第2段階の遊技として実行する(S170)。第2段階への移行フラグが立っていない場合はS170をスキップする(S168のN)。なお、S170における第2特別遊技の第2段階とS112における第1特別遊技は基本的に同様の動作を処理するため、ここでは図17における説明のうち「第1特別遊技」を「第2特別遊技」と読み替えるものとする。
図19は、図12におけるS17の小当り遊技を詳細に示すフローチャートである。第1大入賞口28が開放済でなければ(S220のN)、第1大入賞口28の開放処理を実行し(S222)、開放済みであれば(S220のY)、S222をスキップする。所定の開放時間を経過した場合(S224のY)、第1大入賞口28を閉鎖し(S226)、所定の開放時間を経過していなければ(S224のN)、S226以降をスキップする。S226における第1大入賞口28の閉鎖後、設定回数分の開閉が終了していれば(S228のY)、小当り遊技を終了する(S230)。設定回数分の開閉が終了していなければ(S228のN)、開閉回数に1を加算してS17のフローを終了する(S232)。
尚、本願発明は上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜組合せにより種々の発明を形成しても良いし、上記実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除しても良い。更に、複数の実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせることも可能である。
上記の実施例においては、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機と第2種ぱちんこ遊技機が混在したような遊技性をもつ遊技機を用いて本発明を説明した。変形例においては、第1種ぱちんこ遊技機としての構成を単独で有する遊技機に本発明を適用してもよいし、第2種ぱちんこ遊技機としての構成を単独で有する遊技機に本発明を適用してもよい。
10 ぱちんこ遊技機、 31 誘導傾斜路、 35 傾斜部材、 44 玉循環装置、 46 発射装置、 50 遊技盤、 52 遊技領域、 99 遊技球、 126 特別遊技制御手段、 128 小当り遊技制御手段、 136 遊技設定手段。
Claims (3)
- 遊技機内に封入された遊技球が転動する遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球した場合に賞球払出の契機となる入球口と、
前記遊技領域を転動した遊技球を受容し、遊技機外へ排出させずに再び遊技領域へ送出することで遊技機内で循環させる球循環手段と、
遊技球の発射球数および払出賞球数に基づいて持ち玉を管理する球数管理手段と、
前記管理された持ち玉の数を表示する持玉表示手段と、
前記入球口への入球率を左右する構造的要素または制御的要素の状態を、所定の設定入力手段によって入力された遊技設定値に対応する状態に設定する遊技設定手段と、
を備える弾球遊技機。 - (A) 前記入球口への誘導傾斜路を形成する傾斜部材が、複数通りの傾斜勾配のうちいずれかを選択的に設定可能な構造にて前記入球口の近傍に設けられ、
前記遊技設定手段は、前記傾斜部材の傾斜勾配として、前記遊技設定値に対応するいずれかの傾斜勾配に設定し、
(B) 前記入球口は、その開口部が複数通りの開口幅のうちいずれかを選択的に設定可能な構造にて形成され、
前記遊技設定手段は、前記入球口の開口幅として、前記遊技設定値に対応するいずれかの開口幅に設定し、
(C) 前記入球口は、その開閉パターンとして複数通りのパターンのうちいずれかを選択的に設定可能な開閉部材を有し、
前記遊技設定手段は、前記開閉パターンとして、前記遊技設定値に対応するいずれかの開閉パターンに設定し、
(D) 前記入球口への入球を契機として所定の大当りの条件を満たした場合、通常遊技より遊技者に有利となる特別遊技として複数通りの実行態様のうちいずれかの実行態様にて前記特別遊技へ移行する特別遊技制御手段と、
前記遊技設定手段は、前記特別遊技の実行態様として、前記複数通りの実行態様のうち前記遊技設定値に対応して決定されるいずれかの実行態様に設定し、
(E) 前記入球口への入球を契機として所定の大当りの条件を満たした場合、通常遊技より遊技者に有利となる特別遊技へ移行する特別遊技制御手段と、
所定の移行条件を満たした場合、特別遊技終了後の通常遊技において、通常状態より遊技者に有利な状態である特定遊技へ遊技状態を移行させる特定遊技実行手段と、
をさらに備え、
前記遊技設定手段は、前記特定遊技への移行条件として、複数通りの移行条件のうち前記遊技設定値に対応して決定されるいずれかの移行条件に設定し、
(F) 前記入球口への入球を契機として所定の大当りの条件を満たした場合、通常遊技より遊技者に有利となる特別遊技へ移行する特別遊技制御手段と、
所定の移行条件を満たした場合、特別遊技終了後の通常遊技において、通常状態より遊技者に有利な状態である特定遊技状態へ遊技状態を移行させ、所定の終了条件を満たすまで前記特定遊技状態を継続させる特定遊技実行手段と、
をさらに備え、
前記遊技設定手段は、前記特定遊技の終了条件として、複数通りの終了条件のうち前記遊技設定値に対応して決定されるいずれかの終了条件に設定し、
(A)から(F)のうち一つまたは複数が設けられた請求項1に記載の弾球遊技機。 - 前記入球口への入球を契機とする当否抽選が所定の判定結果となった場合に特別遊技の単位遊技より上限時間が短い1回の単位遊技からなる小当り遊技を、前記遊技設定値に対応して決定された態様にて実行する小当り遊技制御手段をさらに備える請求項1または2に記載の弾球遊技機。
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