JP3728838B2 - カバーシートの剥離装置および剥離方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば印刷用板材に貼着した保護シートを露光後に剥離するための装置、あるいはプリント基板に貼着した感光フィルムを露光後に支持フィルムのみ、もしくは支持フィルムと感光層の未露光部分とを合わせて剥離するための装置など、板材の表面に貼着したカバーシートを剥離する装置および該装置を用いたカバーシートの剥離方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、板材の表面に貼着したカバーシートを剥離する装置として、例えば特開昭62−167176号公報には、カバーシートを貼着した板材のカバーシート表面の先端幅方向に片面粘着テープを板材先端部よりはみ出して貼り付けし、その後そのテープのはみ出し部を幅方向数カ所に設けられた折り曲げ部材にて上方に折り曲げ、粘着面を上方に向けた後、テープを巻き取り部材に貼り付けし、片面粘着テープとともにカバーシートを巻き取ることにより、板材表面に貼着されたカバーシートをその先端部より順次剥離する装置が提案されている。
【0003】
また、先に本発明者らが提案(特願平7−232391号)した装置は、カバーシートを貼着した板材先端幅方向に片面粘着テープを板材先端部よりはみ出して貼り付けした後、テープはみ出し部を巻き取り軸と回転ロールでニップし、回転ロールを板材表面のカバーシートを板材から剥離する方向に揺動させ、片面粘着テープとともにカバーシートを巻き取りながら剥離することを特徴としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来例の場合には、次のような問題がある。
【0005】
すなわち、前記特開昭62−167176号公報に記載された従来技術を用いて、板材表面に貼着されたカバーシートを板材から剥離する場合、板材の表面に貼着されたカバーシートの先端幅方向に片面粘着テープを貼り付けした後、そのはみ出し部を上方に折り曲げる折り曲げ部材が板材幅方向に数カ所にしか配置されておらず、板材の幅方向の長さによっては、幅方向側端部のテープが折り曲げできず、その部分が巻き取り部材に貼り付かず、全幅で均一な剥離ができないことや、巻き取り部材に貼付いた中央部に板材側端部が引張られることで、板材側端部を折曲げてしまうなどの板材を損傷させる問題がある。
【0006】
また、この様な問題を防止するために、折り曲げ部材を全幅に均一に板状部材の幅方向に配置したとしても、板材とカバーシートの貼着力が小さい場合にはテープを折り曲げ部材で折り曲げる時にカバーシートが剥離し、巻き取り部材にテープはみ出し部を貼り付けできず、板材よりカバーシートを剥離できないといった問題もある。
【0007】
一方、先に本発明者らが提案(特願平7−232391号)したものは、前記従来技術の欠点は解消するものの、巻き取り軸の回転力は回転ロールからニップ力による面接触で伝達する方法であるため、板材とカバーシートの貼着力が強力であったり、板材が広幅でカバーシートの剥離に大きな力が必要な場合には、巻き取り軸が回転せず、剥離不良を生ずるという問題があった。
【0008】
また、剥離したカバーシートの摩擦抵抗が小さい場合には、巻き取り途中に回転ロールとカバーシートの間ですべりが発生し、剥離不良となる場合や、巻き取られたカバーシートがカバーシート間のすべりで回転ロールにより巻き戻される現象が発生し、巻き取り軸に密に巻けず、巻き取り軸のカバーシート巻径が大きくなり、多量の板材の剥離処理ができないという問題があった。
【0009】
本発明は、このような問題を解消したものであって、カバーシートの剥離処理が確実に行えるとともに、多量の板材の処理が行えるカバーシートの剥離装置およびカバーシートの剥離方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次の構成をとる。
【0011】
すなわち、
(1)板材の表面に貼着されたカバーシートを粘着テープとともに板材の表面から剥離するカバーシートの剥離装置において、
(イ)前記カバーシートの貼着された板材を搬送する板材搬送手段と、
(ロ)少なくとも片面に粘着面を有する粘着テープを板材先端からはみ出した状態で該板材の搬送方向と交差する方向に貼付けるテープ貼付け手段と、
(ハ)前記板材に貼付された粘着テープを板材表面のカバーシートとともに剥離し、巻き取るカバーシート巻き取り手段と、
(ニ)前記粘着テープのはみ出し部を前記カバーシート巻き取り手段に押圧する押圧手段と、
(ホ)前記粘着テープをカバーシートとともに板材表面から剥離する方向に前記巻き取り手段を揺動させる揺動手段と、
(ヘ)前記板材搬送手段または前記押圧手段に連結された第1の回転体と、前記巻き取り手段に連結された第2の回転体と、第1の回転体と第2の回転体とをスリップ可能に設けた動力接続手段とで構成された、前記巻き取り手段を駆動する巻き取り駆動手段と、
を備えたことを特徴とするカバーシートの剥離装置。
【0014】
(2)前記巻き取り駆動手段の駆動源が、上記カバーシート巻き取り手段のカバーシート巻き取り径を検知する検知手段と、検知手段からの出力に応じて前記カバーシート巻き取り手段に巻き取られたカバーシートの外周速度を一定に制御する制御手段とで構成されたことを特徴とする前記1記載のカバーシートの剥離装置。
【0015】
(3)前記1または2記載のカバーシートの剥離装置を用いてカバーシートを剥離することを特徴とするカバーシートの剥離方法である。
【0016】
(4)前記1または2記載のカバーシートの剥離装置を用いて板材表面からカバーシートを剥離し板材を製造することを特徴とする板材の製造方法。
【0017】
前記1に記載のカバーシートの剥離装置では、カバーシートが表面に貼着された板材が板材搬送手段によって搬送されると、テープ貼付け手段が板材搬送方向と直角方向に移動しながら片面粘着テープを板材先端に板材先端からはみ出した状態で全幅に貼り付ける。先端に片面粘着テープが貼り付けられた後、板材がさらに搬送され片面粘着テープの先端がカバーシート巻き取り手段までくると、片面粘着テープのはみ出し部の粘着面が押圧手段によりカバーシート巻き取り手段に押しつけられ粘着する。片面粘着テープのはみ出し部がカバーシート巻き取り手段に粘着された後、カバーシート巻き取り手段は片面粘着テープのはみ出し部を押圧手段でニップしたまま前記粘着テープをカバーシートとともに板材表面から剥離する方向に、前記カバーシート巻き取り手段を揺動させる。その後巻き取り手段を駆動する巻き取り駆動手段により板材の搬送とともにカバーシート巻き取り手段を駆動させ、板材表面に貼着されたカバーシートを片面粘着テープとともに板材の一端部より順次剥離しながら巻き取りを行い、板材表面よりカバーシートを剥離する。この際、カバーシートが巻き取り手段により巻き取られるときに、一定の引張り力で巻き取られる。
【0020】
前記2に記載の発明によれば、カバーシート巻き取り手段のカバーシート巻き取り外形が変化しても、一定の速度でカバーシートが巻き取られ、板材から剥離する。
【0021】
以下、図面に示す一実施例を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。
【0022】
図1から図7は本発明の実施例に係るカバーシートの剥離装置を動作順に示した図である。
【0023】
図1は本発明に係るカバーシートの剥離装置の一実施例の待機状態を示し、図2は片面粘着テープの貼り付け機構を示し、図3は板材先端部に片面粘着テープを貼り付けている状態を示し、図4はテープはみ出し部の粘着面を巻き取り装置に押圧粘着した状態を示し、図5はテープはみ出し部を把持し、上方に折り曲げた状態を示し、図6はカバーシートを巻き取りながら板材より剥離している状態を示し、図7はカバーシートの剥離が完了した状態を示した図であり、図8は巻き取り駆動手段を示す図である。
【0024】
まず、図1、および図2、図8において、本装置の構造を説明する。
【0025】
図1は板材1の流れ方向に平行に見た断面概略図であり、図2は板材1の流れの上流から見た概略図である。
【0026】
符号1は処理対象となる板材であり、板材本体1aの表面にカバーシート1bが貼着されている。2は板材1を支持する搬送台であり、図の例では、この搬送台2は板材1の搬送方向経路に3箇所設けられている。この搬送台2の適宜箇所に、板材1を搬送するための搬送ニップロール3a、3b、3cが配置されている。3b下部の搬送ニップロール3b′は板材の把持、開放が自在に行えるよう、エアーシリンダー4に連結されている。前記搬送台2および搬送ニップロール3a、3b、3b′、3cは、この実施例では板材搬送手段を構成している。
【0027】
搬送ニップロール3aと3bの間には粘着テープ貼り付け手段5が配置されている。図2に示すように、粘着テープ貼り付け手段5は、片面粘着テープ6を保持するテープ巻出しリール7と、シリコン等の非粘着性素材からなるテープ貼付けロール対8、8′と、エアシリンダー9により上刃のみ上下動可能にされた片面粘着テープ6を切断するカッター対10と、板材の有無を検出し貼付け終了の信号を出す板材検出センサーS6が走行支持台11に設けられている、走行支持台11は、板材搬送方向と直角方向に図示しない側板に支持されたレール12に組み込まれており、図示しない駆動手段によりレール12に沿ってトラバースできるようになっている。
【0028】
13は、リターンしてきた走行支持台11を検出して、待機位置(原点)で該走行支持台11を停止させる信号を出すための原点位置検出センサーである。14は、走行支持台11を検出して貼り付け終了後に該走行支持台11を所定の位置で停止させるための信号を出す位置検出センサーである。
【0029】
図1に戻って、搬送ニップロール3bと3cの間には、板材1の搬送速度と同一の周速で回転する回転ロール15が設けられている。該回転ロール15は、後述するシート巻取り手段に板材先端に貼付けられた片面粘着テープ6のはみ出し部を押圧粘着させるための押圧手段を構成する。
【0030】
回転ロール15に対向した位置には、板材1の先端に貼り付けられた片面粘着テープ6とともに板材1の表面のカバーシート1bを剥離巻取るためのシート巻取り手段16がある。シート巻取り手段16には、シート巻取り手段16を回転ロール15に押圧するためのバネ材16aと、巻き取り手段16を板材1の搬送速度と同一の周速で回転させるための駆動手段17が備えられている。シート巻取り手段16は、一対の側板18に支持されており、エアーシリンダー19等の揺動手段で回転ロール15を中心に、板材1の先端に貼り付けられた片面粘着テープ6をカバーシート1bとともに板材1表面から剥離する方向に、上記シート巻き取り手段16を揺動させることができるようになっている。
【0031】
図8は巻き取り駆動手段17の概略図で、回転ロール15には歯車21が取り付けてある。軸26には、第1の回転体を構成する歯車22と第2の回転体を構成するタイミングプーリ23と、タイミングプーリ23を歯車22に押しつけて接触させるためのバネ材24と、バネ24の反発力を調整するための押し部材25があり、巻き取り手段16にはタイミングプーリ27が取り付けてあり、タイミングベルト28によりタイミングプーリ23と係合されている。回転ロール15は搬送ニップロール3a、3b、3b′、3cとともに図示しない駆動手段に係合され回転駆動されるようになっている。回転ロール15が回転すると歯車21により歯車22へ回転力が伝えられる。タイミングプーリ23はバネ材24により歯車22との摩擦力で回転し、タイミングベルト28によりタイミングプーリ27を回し、巻き取り手段16を駆動する。
【0032】
なお、図1中のS1〜S5は、搬送台2上に搬送される板材1を光学的に検出する板材検出センサーであり、20は本装置が板材1を受け入れる準備が出来た状態(待機状態)を示すランプである。
【0033】
以下、本装置の動作を順に説明する。
【0034】
図1に示すように、各センサS1〜S5が板材1を検出していない状態が、本装置の待機状態である。この状態においてランプ20が点灯し、オペレータに板材1の供給が可能であることを表示する。このとき、搬送手段のロール3a、3b、3b′、3cおよび回転ロール15、シート巻き取り手段16は停止しており、ロール3b′はロール3bとのニップを解放した状態に、テープ貼付け手段5は待機位置(原点)にそれぞれある。ただし、待機状態で各ロールを必ずしも停止させる必要はない。搬送台2に沿って板材1が送り込まれ、センサーS1が板材1を検出すると、これに基づいてランプ20が消灯してオペレータに運転開始を表示する。
【0035】
さらに、板材1の搬送が進み図3に示すように、センサーS2が板材1の先端を検出すると、板材1の搬送が停止し、板材1を所定の位置に停止させるとともに、図2に示すように、テープ貼付け手段5が待機位置(原点)から板材1の搬送方向と直角の方向に板材1に向かって走行する。板材1がテープ貼付けロール対8、8′にニップされると、テープ巻き出しリール7より片面粘着テープが繰り出され、板材1の先端部カバーシート1b上に片面粘着テープを板材1の先端から所定幅のはみ出し部6a(図3)を設けた状態で連続して貼り付ける。
【0036】
本発明において、テープ貼付け手段5をテープ巻き出しリール7と、一対の回転ロール8、8′で構成し、片面粘着テープ6をテープ巻き出しリール7から巻き出し、テープ貼付けロール対8、8′にニップした状態で、板材1の搬送方向に直角に走行させることで、テープ貼付けロール対8、8′に板材1がニップされると、テープ貼付けロール対8、8′が回転し貼付けを開始するので、板材1の幅方向端部のテープ貼り付け開始位置を検出する必要が無く、また、任意の幅の板材に対して自動的にテープ貼り付けを開始できる。
【0037】
図2において、テープ貼付け手段5がさらに走行し、センサーS6で板材1が無いことを検出すると、テープ貼付け手段5の走行を停止し、エアーシリンダー9に図示しない圧空源より圧空が供給されカッター10が下降し、テープ6の貼付け終了端部が切断される。その後、再び走行を開始し走行支持台11が位置検出センサー14により検出され、板材1の搬送に支障のない位置でテープ貼付け手段5が停止する。
【0038】
その後、再び板材1の搬送を開始し、図4で示すように、テープはみ出し部6aがロール3bとロール3b′のニップ点を越え、板材1の先端がセンサーS3で検出されると、エアーシリンダー4に図示しない圧空源より圧空が供給され、ロール3b′が上昇し、板材1をニップする。ここで、ロール3b′は必ずしも昇降させる必要はなく、シリコン等の非粘着性素材で構成した回転ロールをロール3bと当接した位置に設けてもよい。すなわち、テープはみ出し部6aの粘着面がロール3b′に貼付いたり、折れ曲がったりしなければよい。
【0039】
板材1の搬送が進み、テープはみ出し部6aが回転ロール15とフィルム巻き取り手段16にニップされたことをセンサーS4が検出すると板材1の搬送が停止する。このとき、フィルム巻き取り手段16はバネ材16aにより回転ロール15に押圧されているため、テープはみ出し部6aが巻き取り手段16に貼り付けられる。
【0040】
図5で示すように、テープはみ出し部6aが回転ロール15とフィルム巻き取り手段16にニップされ、テープはみ出し部6aが巻き取り手段16に貼り付けられると、エアーシリンダー19に図示しない圧空源より圧空が供給され、側板18が回転ロール15を中心に揺動し、側板18に支持されている巻き取り手段16がテープはみ出し部6aを回転ロール15でニップしたまま、板材1の先端に貼り付けられた片面粘着テープ6をカバーシート1bとともに板材1表面から剥離する方向に揺動し、テープはみ出し部6aを上方に持ち上げる。
【0041】
ここで、本発明において、板材1先端に貼り付けられた片面粘着テープ6のはみ出し部6aを回転ロール15で巻き取り手段16に押圧するので、粘着テープのはみ出し部6aを板幅に関係なく全幅において確実に巻き取り手段16に粘着させることができ、また巻き取り手段16に粘着後テープはみ出し部6aを巻き取り手段16と、回転ロール15で機械的に把持したまま上方に持ち上げるので、全幅において、粘着テープ6に貼付いたカバーシート1bの先端が板材本体1aから確実に剥離される。
【0042】
また、このとき、板材1はシート巻き取り手段16の揺動により搬送方向に引張られるので、板材1の表面に貼り付けた粘着テープ6とカバーシート1bが引張り力により剥がれるのを防止するため、ロール3a、3b、3b′は搬送方向に自由に回転できる構造であることが好ましい。また、回転ロール15または、シート巻き取り手段16は搬送方向と逆または、巻き取り方向と逆には回転しない構造であることが好ましい。
【0043】
図6に示すように、板材1の搬送を再開すると、板材1表面に貼着されたカバーシート1bは片面粘着テープ6とともに、駆動手段17により駆動されたフィルム巻き取り手段16に巻き取りが開始され、板材本体1aからカバーシート1bが順次連続的に剥離され、フィルム巻き取り手段16に巻き取られる。
【0044】
このとき、巻き取り手段16はカバーシート1bの巻き取りにより、巻き取り外径が増加してゆくが、駆動手段17の歯車22とタイミングプーリ23間でスリップが発生するので、巻き取り手段16の巻き取り外径が変化しても板材1の搬送速度と同じ速度でカバーシート1bを巻き取ることができる。
【0045】
また、巻き取り駆動手段は、上記実施例に限らず、カバーシート巻き取り手段に巻き取られるシートの長さを検知するセンサーや、巻き取られるシートの速度を測定するセンサー、または巻き取り手段に巻き取られたシートの外径を測定するセンサーなどの信号を、巻き取り手段16に直結されたモータなどの駆動源の回転数を制御する制御手段に伝え、板材の搬送速度に応じて巻き取り手段に巻かれるシートの速度を板材搬送速度と実質的に同一になるように巻き取り駆動手段を制御する方法であってもよい。
【0046】
板材1が更に搬送され、図7に示すように、板材1からカバーシート1bの剥離が完了し、センサーS5が板材本体1aの後端を検出すると、エアシリンダ19により側板18が揺動、巻き取り手段16は、回転ロール15の下部へ揺動し、ロール3b′はエアシリンダ4にて下降し、テープ貼り付け手段5は、リターンして待機位置(原点)で停止し、図1に示した待機状態に戻る。一方、カバーシート1bの剥離が完了した板材本体1aは、図示しない次工程に送られる。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、上記の構成とすることにより、本発明は以下のごとき優れた効果を奏する。すなわち、
カバーシートが貼着された板材の先端に片面粘着テープを板材先端よりはみ出した状態で、貼り付けた後、はみ出し部を回転ロールで押圧し巻き取り手段に貼り付けるので、従来装置のように、板材幅による、巻き取り手段への貼り付け不良や、板材とカバーシートの貼着力に関係なく、テープはみ出し部を全幅において確実に、巻き取り手段に貼り付けることができる。
【0048】
また、テープはみ出し部を回転ロールと巻き取り手段でニップした状態で上方に折り曲げ、駆動の掛かった巻き取り軸に片面粘着テープとともにカバーシートを版材搬送速度と同一の速度で巻き取りながら板材よりカバーシートを剥離するので、版材カバーシートの貼着力が大きいときでも、カバーシートの剥離が確実に実施できるばかりでなく、巻き取り途中にカバーシートと回転ロール間でのすべりが発生せず、確実に巻き取れるほか、巻き取り軸のカバーシート巻き取り姿も格段に向上し、多量の板材の剥離処理を安定して行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカバーシートの剥離装置の一実施例の待機状態を示す図である。
【図2】実施例装置の片面粘着テープの貼り付け機構を示した図である。
【図3】板材先端部に片面粘着テープを貼り付けている状態を示す図である。
【図4】テープはみ出し部の粘着面を巻き取り装置に押圧粘着した状態を示す図である。
【図5】テープはみ出し部を把持し、上方に折り曲げた状態を示す図である。
【図6】カバーシートを巻き取りながら板材より剥離している状態を示す図である。
【図7】カバーシートの剥離が完了した状態を示す図である。
【図8】カバーシート巻き取り駆動手段を示す図である。
【符号の説明】
1…板材
1a…板材本体
1b…カバーシート
2…搬送台
3a,3b,3b′,3c…搬送ニップロール
4,9,18…エアーシリンダー
5…テープ貼り付け手段
6…片面粘着テープ
7…テープ巻きだしユニット
8,15…回転ロール
10…カッター
11…走行支持台
12…レール
13,14…位置検知センサー
16…巻き取り軸
16a…バネ
17…巻き取り駆動手段
18…側板
20…ランプ
S1〜S6…板材検知センサー
Claims (4)
- 板材の表面に貼着されたカバーシートを粘着テープとともに板材の表面から剥離するカバーシートの剥離装置において、
(イ)前記カバーシートの貼着された板材を搬送する板材搬送手段と、
(ロ)少なくとも片面に粘着面を有する粘着テープを板材先端からはみ出した状態で該板材の搬送方向と交差する方向に貼付けるテープ貼付け手段と、
(ハ)前記板材に貼付された粘着テープを板材表面のカバーシートとともに剥離し、巻き取るカバーシート巻き取り手段と、
(ニ)前記粘着テープのはみ出し部を前記カバーシート巻き取り手段に押圧する押圧手段と、
(ホ)前記粘着テープをカバーシートとともに板材表面から剥離する方向に前記巻き取り手段を揺動させる揺動手段と、
(ヘ)前記板材搬送手段または前記押圧手段に連結された第1の回転体と、前記巻き取り手段に連結された第2の回転体と、第1の回転体と第2の回転体とをスリップ可能に設けた動力接続手段とで構成された、前記巻き取り手段を駆動する巻き取り駆動手段と、
を備えたことを特徴とするカバーシートの剥離装置。 - 前記巻き取り駆動手段の駆動源が、上記カバーシート巻き取り手段のカバーシート巻き取り径を検知する検知手段と、検知手段からの出力に応じて前記カバーシート巻き取り手段に巻き取られたカバーシートの外周速度を一定に制御する制御手段とで構成されたことを特徴とする請求項1記載のカバーシートの剥離装置。
- 請求項1または2記載のカバーシートの剥離装置を用いてカバーシートを剥離することを特徴とするカバーシートの剥離方法。
- 請求項1または2記載のカバーシートの剥離装置を用いて板材表面からカバーシートを剥離し板材を製造することを特徴とする板材の製造方法。
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