JP3726460B2 - ボールねじ機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ねじ軸とナット部材とを備えたボールねじ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転運動を直線運動に変換する機構として、ボールねじ機構が知られている。かかるボールねじ機構の一例として、図9を参照して循環チューブ方式のボールねじ機構の全体構成を説明する。図9はボールねじ機構の軸線方向断面図である。図において、一部のみ示すねじ軸1は、溝断面が後述するごとくゴシックアーチ形状である螺旋溝(ねじ溝)1aを外周に有する軸部材である。ナット部材であるナット2は、ねじ軸1の螺旋溝(ねじ溝)1aに対応する螺旋溝(ねじ溝)2aを内周に有する円筒状の部材である。図示されていないが、ナット2の上面から螺旋溝(ねじ溝)2aまで延在する2つの貫通孔が形成され、かかる貫通孔に、仮想線で示すようにU字形のボール循環チューブ4の両端部がそれぞれ嵌挿されている。
【0003】
ナット2の内部に挿通されたねじ軸1は、その螺旋溝(ねじ溝)1aがナットの螺旋溝(ねじ溝)2aと対向するようにされ、両螺旋溝内には多数のボール3が転動自在に収納されている。
【0004】
ナット2とねじ軸1とが相対螺旋運動を行うと、ボール3は螺旋溝(ねじ溝)1a、2a間の転走路に沿って転動し、ボール循環チューブ4の端部に形成されたタング部(不図示)に案内されて転走路からすくい上げられ、ボール循環チューブ4内に導かれ、そのチューブ内を通って反対端より転走路に戻るという循環を繰り返す。
【0005】
従来のエンドキャップ式ボールねじ装置としては、例えば図14に示されているものがある。この従来例は、外周面に螺旋溝(ねじ溝)1aを有するねじ軸1に、その螺旋溝(ねじ溝)1aと相対する螺旋溝(ねじ溝)2aを内周面に有する円筒状のボールねじナット10を、相対する両螺旋溝(ねじ溝)1a、2a内を転動するボール3を介して螺合している。ボールねじナット10は、ナット部材402と、ナット部材402の両端面に着脱可能に接合された円板状のボール循環部材(エンドキャップ)11との二部材で構成されている。ナット部材402の肉厚部には、軸方向の貫通孔からなるボール戻し通路12が設けられている。ボール循環部材11には、ナット部材402と接合する側の端面に、前記相対する両螺旋溝(ねじ溝)1a、2aと前記ボール戻し通路12とを連通させる湾曲路13が設けられている。
【0006】
そして、ねじ軸1とボールねじナット10とが相対回転すると、ボール3がねじ軸1とボールねじナット10との相対する両ねじ溝1a、2a内を転動しつつ進み、端部のボール循環部材11に設けた湾曲路13並びにナット部材402に設けたボール戻し通路12を通りもとの位置に戻る循環を繰り返すようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ねじ軸の回転に伴い転動するボールは、転走路に沿って移動するから、ナットとねじ軸との相対螺旋運動が続けば、いつかはナットから排出されることになる。従って相当の距離にわたってナットを移動させようとすると、何れのボールねじ機構においても、例えばボール循環チューブのような、ナットの一端から排出されたボールをその他端へと戻す循環部を設ける必要がある。しかしながら、かかる循環部をナットに設けることにより、ボールねじ機構には固有の問題が生じている。
【0008】
ここで、かかる問題を説明する前に、まずボールねじ機構におけるボールとねじ溝との関係を説明する。図10は、図9のボールねじ機構のねじ溝近傍を拡大して示したねじ溝直角方向断面図である。図において、ねじ軸1のねじ溝1aとナット2のねじ溝2aとの間にボール3が配置されている。
【0009】
図10より明らかなように、ねじ溝1a、2aの断面は完全な円の一部ではなく、2つの円弧(フランクと称する)を合わせたいわゆるゴシックアーチと呼ばれる形状を有している。より具体的には、ねじ溝1a、2aの断面は、曲率半径Cの円弧を左右対称的に配置した形状となっており、ここでボール3の半径をRとすると、C>Rなる関係が成立するのである。
【0010】
上述した関係から、ねじ溝1a、2aとボール3とは、点N1、N2、S1、S2の4点で接触することとなり、これにより管理した予圧を容易に与えられ、そしてバックラッシュをなくせる。なお、かかる4点上に生じる反力は釣り合った状態にある。
【0011】
以下に、ボールねじ機構に固有の問題を図面を用いて説明する。図11は、エンドキャップ方式のボールねじ機構におけるナット2の端部を拡大して軸線方向に見た図である。図12は、図11のナット2を矢印XII方向に見た図である。図10と図11,12を比較することにより明らかであるが、ねじ溝2aはリード角θを有しているために、軸線に直角なナット2の端面2bによりカットされることにより、ねじ溝2aは周方向に長い開口形状を有することとなる。
【0012】
図11,12中において、ねじ溝2a上を転動するボール3を仮想線で示しており、ナットとねじ軸(不図示)の相対螺旋運動により、ボール3はその中心が位置C、B、Aの順で変位するように転動し、ナット2から排出される。なお、線N1TRは、ボール3とねじ溝2aとの接点N1の軌跡であり、線N2TRは、ボール3とねじ溝2aとの接点N2の軌跡である。
【0013】
ここでボール3は、その中心が位置Cに到達するまでは、ナット2のねじ溝2aと2点で接触し、一方ねじ軸(不図示)のねじ溝とも2点で接触する。即ち、ボールとねじ溝との接触関係は図10に示した正常な状態となる。
【0014】
ところが、ボール3の中心が位置Cを過ぎた時点で、図12に示すように、点N2−Cにおいて線N2TRがとぎれてしまう。一方、線N1TRはそれより長く延在し、点N1−Aまで続く。
【0015】
図13は、ボール3の中心が図12の位置Bにある状態を示す、図10と同様な断面図である。図13において明らかであるが、図中右上のねじ溝2aのフランク(円弧)部分が欠如している。正常なフランクを仮想線で示している。即ち、ボールの中心が位置Cから位置Aまでの間は、ボールは両ねじ溝と3点接触することとなる。
【0016】
かかる場合、ボール3とナット2のねじ溝2a間の点N1における反力Fn1は、ボール3とねじ軸1のねじ溝1a間の点S2における反力Fs2と対向し釣り合う。しかしながら、上述したフランクの欠如により、ボール3とねじ軸1のねじ溝1a間の点S1における反力Fs1に対向する反力が生じないため、結果としてボール3は、点S1における反力Fs1の方向にFC(Fs1よりボール・ねじ溝間の摩擦力を除したもの)なる力を受けることになる。
【0017】
ボールとねじ溝との間には、バックラッシュを排除するため予圧が印加されている。前記力FCは、その力の方向にボール3を押し出し、フランクの欠如した方向にボール3を食い込ませようとする。また、予圧が与えられていなくても、外部からの荷重を受けることで、前記力FCと同様の力が発生し、ボール3を食い込ませることになる。
【0018】
このため、図12における、ボール3の中心が位置Cから位置Aまでの間においては、ボール3がねじ溝1a、2aへ食い込みやすい状態となり、ボールねじ機構の動作時にトルクムラやひっかかり等の動作不良が生じやすいという問題がある。
【0019】
このような問題に鑑み、本願発明は、簡素な構成でありながら、信頼性を向上させたボールねじ機構を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成すべく、本願発明のボールねじ機構は、
外周面にねじ溝を形成したねじ軸と、
内周面にねじ溝を形成し、前記ねじ軸を内包するナット部材と、
対向する両ねじ溝により形成された転走路に沿って転動自在なボールとからなり、前記ねじ軸と前記ナット部材とが、相対回動に応じた相対軸線方向移動を行うボールねじ機構であって、
前記ボールが両ねじ溝にそれぞれ2点で接触するようになっており、
前記ボールが、前記相対軸線方向移動に伴い前記ナット部材から排出される際に、両ねじ溝と3点接触しないように、前記ナット部材における前記ボールの排出部近傍において前記ナットのねじ溝周囲に逃げを形成している。
【0021】
さらにまた、本願発明のエンドキャップ式ボールねじ機構は、外周面にねじを有するねじ軸と、
内周面に前記ねじ溝と対向するねじ溝を有すると共に肉厚部に軸方向の貫通孔からなるボール戻し通路を有するナット部材と、
前記対向する両ねじ溝と前記ボール戻し通路とを連通させる湾曲路を有して前記ナット部材の両端面に接合されたボール循環部材と、
前記対向する両ねじ溝とボール戻し通路と湾曲路とを転動して循環可能な多数のボールとを備え、
前記ボールは、両ねじ溝に、それぞれ2点で接触して予圧が付与されたエンドキャップ式ボールねじ機構であって、
前記ナット部材の前記ボールの排出部近傍のねじ溝周囲に前記予圧が瞬時に解除されるように逃げを形成している。
【0022】
【作用】
本願発明によれば、前記ボールが、前記相対軸線方向移動に伴い前記ナット部材から排出される際に、両ねじ溝と3点接触しないように、前記ナット部材における前記ボールの排出部近傍において前記ナット部材のねじ溝周囲に逃げを形成しているため、前記ボールと前記両ねじ溝とが当接するときは常に4点接触の状態に維持され、もってボールが両ねじ溝から受ける反力を釣り合わせてボールの安定保持を確保できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して以下に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の態様であるエンドキャップ方式のボールねじ機構のナット102を示す、図12と同様な図である。図2は、図1のナット102をII−II線で切断して矢印方向に見た図である。図1,2共に、切削工具であるボールエンドミル(BEM)の工具形状(先端が半球)を仮想線で示している。なお、図2においては、ボール3をナット102のねじ溝102aに配置した状態で示している。
【0024】
本実施の形態によるナット102は、ねじ溝端の形状のみが従来技術によるナットと異なる。即ち、ナット2(図11)に対し、ボールエンドミル(BEM)を、図1に示すように、ボールエンドミルの先端曲率中心が位置Aから位置Cに到達するまで、ねじ溝102aの中心線(螺旋曲線)に沿って(即ちリード角θだけ傾いた方向に)移動させ切削加工を行うことによって、ナット102のねじ溝端近傍に、逃げである座ぐり102cを形成している。ボールエンドミル(BEM)の刃の外径は、ボール3の外径よりも大きくなっている。
【0025】
なお、ボールエンドミル(BEM)の軸線の延在する方向は、ねじ溝102aに垂直であれば加工の都合上好ましいが、ねじ溝102aが円筒状のナット102の内周に形成されているため、かかる方向からはナット102と干渉が生じるため、加工ができない。そこで、ボールエンドミル(BEM)の先端をナット102の両側からねじ溝102の軸線に沿って斜めに挿入するようにすれば、余計な部分を切削することなく座ぐり加工を行うことができる。このようにして挿入されるボールエンドミル(BEM)を仮想線で図2に示す。
【0026】
図1,2から明らかなように、ボール3とナット2との接触点の軌跡である線N2TRと線N1TRとは、それぞれ点N2−C’、点N1−C’で終端となる。従ってボール3は、かかる点で同時にナット2から離脱するため、ボール3と両ねじ溝間の3点接触状態を回避でき、すなわち、予圧が瞬時に解除され、それにより反力の不釣り合いに基づくボールの転動不良を防止することが可能となる。
【0027】
ところで上記の実施の形態は、ボールエンドミルにより座ぐり加工を施すことにより、ボールと両ねじ溝間の3点接触状態を回避し、予圧が瞬時に解除するものであるが、座ぐり加工を比較的長い距離にわたって施す必要がある。以下に述べる、第2の実施の形態によれば、かかる問題を解消することができる。
【0028】
図3は、本発明の第2の実施の形態によるエンドキャップ方式のボールねじ機構のナット202の端部を拡大して軸線方向に見た図である。図4は、図3のナット202を矢印IV方向に見た図であって、図1と同様な図である。図3、4共に、切削工具であるボールエンドミル(BEM)の工具形状(先端が半球)を仮想線で示している。なお、図3においても、ボール3をナット202のねじ溝202aに配置した状態で示している。
【0029】
本実施の形態によるナット202は、端部の形状のみが上述した実施の形態によるナットと異なる。より具体的には、図4から明らかなように、ナット202はねじ溝202aの端部近傍に、段部202dを形成している。即ち、ナット202の段部202dの端面がナット全周に延在しているとすると、従来技術と同様に、ボール3の中心が位置Cを過ぎた時点で、点N2−C’において線N2TRがとぎれてしまう一方で、線N1TRはそれより長く延在し、点N1−Aまで続くことになる。
【0030】
そこで、段部202dを、ナット202の端部におけるねじ溝202aの外方端近傍(片側フランク欠如部分)に設けることにより、線N2TRを延長させ(相対的に線N1TRを短縮し)、かつボールエンドミル(BEM)による座ぐり(逃げ)202cを、位置Bから位置Cまで施すことにより、ボール3とナット202のねじ溝202aとの接触点の軌跡である線N2TRと線N1TRとを、それぞれ点N2−C’、点N1−C’で終端させるようにすることができ、またボールエンドミル(BEM)による座ぐりを、比較的短い距離にわたって施せば足りるという効果がある。
【0031】
なお、ナット202の溝底から接触点N1、N2までの距離をEとし、ねじ溝202aのリード角をθとすれば、ナット202の端面からの段部202dの高さSは、S≧Ecosθの関係が成立するようにすればよい。
【0032】
次に、本発明による第3の実施の形態である、循環チューブ式のボールねじ機構について図面を参照して説明する。図5は、循環チューブ式のボールねじ機構の上面図であり、図6は、図5のボールねじ機構をVI−VI線に沿って切断して矢印方向に見た断面図である。
【0033】
まず、図5,6により循環チューブ方式のボールねじにおける循環チューブ近傍の構成を説明する。図において、ねじ軸1は、断面がゴシックアーチ形状の螺旋溝1aを外面に有する軸部材である。ナット302は、ねじ軸の螺旋溝1aに対応するねじ溝302aを内面に有する円筒状の部材で、外周の一部に形成された平面部302eにねじ溝302aに開口する2つの穴が形成されている。このナット302の穴には,U字形のボール循環チューブ4の端部がそれぞれ嵌挿されている。このボール循環チューブ4は、止めねじ5により取付板6を介してナット302の平面部302eに固定されている。
【0034】
ナット302の内穴に挿通されたねじ軸1は、そのねじ溝1aがナット302の螺旋溝302aと対向するようにされ、ナット302に設けたボール循環チューブ4からなるボール循環路及びそのボール循環路の両端の間のねじ溝には、多数のボール3が転動自在に配置されている。これらのボール3は、ナット302のねじ溝302aとねじ軸1の螺旋溝1aにスキマなく嵌合し、ナット302とねじ軸1とは軸方向にボール3の転動を介して相対螺旋運動可能とされている。
【0035】
ナット302とねじ軸1の相対螺旋運動により、ボール3は螺旋溝1a、302aに沿って転動し、ボール循環チューブ4の端部に形成されたタング部4aに案内されて螺旋溝1a,302aからすくい上げられ、ボール循環チューブ4内に導かれ、そのチューブ内を通って反対端より螺旋溝1a,302aの間に戻るという循環を繰り返すようになっている。
【0036】
図7は、従来技術による循環チューブ式のボールねじ機構におけるナット2の、ねじ溝近傍を示した3次元仮想図である。なお、図7及び後述する図8においては、ナットの内部形状の理解を容易とすべく、ねじ溝等を外方から透視して示しており、現実に見える形状を示したものではない。
【0037】
かかるナット2の、循環チューブ取付け穴の加工は、まず先端が円筒状のエンドミル(不図示)を用いて上面から垂直にねじ溝2aに到達するまで切削し、円筒孔2fを形成した後、円筒孔2fの周囲に取付孔2gを形成することにより行われる。なお、先に取付孔2gを形成し、その後円筒孔2fを形成する場合もある。
【0038】
かかる従来技術によるナットを用いたボールねじ機構においては、点N2−Cにおいて線N2TRがとぎれてしまうが、線N1TRはそれより長く延在し、点N1−Aまで続く。即ち、かかる構成ではボールと両ねじ溝との3点接触の問題が生じ、転動不良のおそれがある。
【0039】
図8は、本発明の第3の実施の形態による循環チューブ式のボールねじ機構におけるナット302の、図7と同様な3次元仮想図である。かかるナット302の、循環チューブ取付け穴の加工は、まず先端がボールの外径より大きい径の半球状のボールエンドミル(不図示)を用いて、上面から垂直にねじ溝302aに到達するまで切削し、下端に半球状の逃げ302hを有する円筒孔302fを形成した後、円筒孔302fの周囲に取付孔302gを形成することによって行われる。なお、先に取付孔302gを形成し、その後円筒孔302fを形成しても良い。
【0040】
図8から明らかなように、半球状の逃げ302hを形成しているため、ボール(不図示)とナット302との接触点の軌跡である線N2TRと線N1TRとは、それぞれ点N2−C、点N1−Cで終端となる。従ってボールは、かかる点で同時にナット2から離脱するため、ボールと両ねじ溝間の3点接触状態を回避でき、それにより反力の不釣り合いに基づくボールの転動不良を防止することが可能となる。
【0041】
以上、本発明を実施の態様を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の態様に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、本実施の形態においては、ボールエンドミルの座ぐりにより逃げを形成しているが、加工方法に関わらず逃げが形成されれば、本発明の効果が奏される。
【0042】
【発明の効果】
本願発明によれば、ボールが、ナット部材とねじ軸との相対軸線方向移動に伴い前記ナット部材から排出される際に、前記ナット部材及び前記ねじ軸のねじ溝と3点接触しないように、前記ナット部材における前記ボールの排出部近傍において前記ナット部材のねじ溝周囲に逃げを形成しているため、前記ボールと前記両ねじ溝とが当接するときは常に4点接触の状態に維持され、もってボールが両ねじ溝から受ける反力を釣り合わせてボールの安定保持を確保できる。
【0043】
また、本願発明のエンドキャップ式ボールねじ機構によれば、ナット部材におけるボール排出部近傍において予圧が瞬時に解除されるためボールのねじ溝への食い込みが無い安定した動作が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の態様であるエンドキャップ方式のボールねじ機構のナット102を示す図である。
【図2】図1のナット102をII−II線で切断して矢印方向に見た図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態によるエンドキャップ方式のボールねじ機構のナット202の端部を拡大して軸線方向に見た図である。
【図4】図3のナット202を矢印IV方向に見た図であって、図1と同様な図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態による循環チューブ式のボールねじ機構の上面図である。
【図6】図5のボールねじ機構をVI−VI線に沿って切断して矢印方向に見た断面図である。
【図7】従来技術による循環チューブ式のボールねじ機構におけるナット2の、ねじ溝近傍を示した3次元仮想図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態による循環チューブ式のボールねじ機構におけるナット302の、図7と同様な3次元仮想図である。
【図9】従来技術による循環チューブ式のボールねじ機構の軸線方向断面図である。
【図10】図9のボールねじ機構のねじ溝近傍を拡大して示したねじ溝直角方向断面図である。
【図11】従来技術によるエンドキャップ方式のボールねじ機構におけるナット2の端部を拡大して軸線方向に見た図である。
【図12】図11のナット2を矢印XII方向に見た図である。
【図13】ボール3の中心が図12の位置Bにある状態を示す、図10と同様な断面図である。
【図14】従来技術によるエンドキャップ式ボールねじ機構の縦断面図である。
【符号の説明】
1 ねじ軸
1a ねじ溝
102、202、302 ナット
102a、202a、303a ねじ溝
3 ボール

Claims (2)

  1. 外周面にねじ溝を形成したねじ軸と、
    内周面にねじ溝を形成し、前記ねじ軸を内包するナット部材と、
    対向する両ねじ溝により形成された転走路に沿って転動自在なボールとからなり、前記ねじ軸と前記ナット部材とが、相対回動に応じた相対軸線方向移動を行うボールねじ機構において、
    前記ボールが両ねじ溝にそれぞれ2点で接触するようになっており、
    前記ボールが、前記相対軸線方向移動に伴い前記ナット部材から排出される際に、両ねじ溝と3点接触しないように、前記ナット部材における前記ボールの排出部近傍において前記ナットのねじ溝周囲に逃げを形成したボールねじ機構。
  2. 外周面にねじを有するねじ軸と、
    内周面に前記ねじ溝と対向するねじ溝を有すると共に肉厚部に軸方向の貫通孔からなるボール戻し通路を有するナット部材と、
    前記対向する両ねじ溝と前記ボール戻し通路とを連通させる湾曲路を有して前記ナット部材の両端面に接合されたボール循環部材と、
    前記対向する両ねじ溝とボール戻し通路と湾曲路とを転動して循環可能な多数のボールとを備え、
    前記ボールは、両ねじ溝に、それぞれ2点で接触して予圧が付与されたエンドキャップ式ボールねじ機構において、
    前記ナット部材の前記ボールの排出部近傍のねじ溝周囲に前記予圧が瞬時に解除されるように逃げを形成したことを特徴とするエンドキャップ式ボールねじ機構。
JP33657997A 1997-01-29 1997-11-21 ボールねじ機構 Expired - Fee Related JP3726460B2 (ja)

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