JP2003172424A - ボールねじ装置 - Google Patents

ボールねじ装置

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JP2003172424A
JP2003172424A JP2001370589A JP2001370589A JP2003172424A JP 2003172424 A JP2003172424 A JP 2003172424A JP 2001370589 A JP2001370589 A JP 2001370589A JP 2001370589 A JP2001370589 A JP 2001370589A JP 2003172424 A JP2003172424 A JP 2003172424A
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balls
screw device
ball screw
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Shigeru Okita
滋 沖田
Tsutomu Okubo
努 大久保
Daisuke Maruyama
大介 丸山
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NSK Ltd
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    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボールの競り合いによる摩耗・損傷を抑制す
るとともに、保持ピースとボールとの隙間を管理し、保
持ピースの倒れを抑制することで、安定した作動性を確
保することを可能としたボールねじ装置を提供する。 【解決手段】 ボール5と保持ピース10との間におけ
る隙間Cの総和Σが、保持ピース10の有する外径寸法
Lの50%以下となるようにするとともに、ボール5と
の接触角θが25°以上40°以下となるように、ボー
ル転動路Rを転動するボール5間に、保持ピース10を
設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールねじ装置に
関し、特に低騒音性、作動性、及び耐久性のさらなる向
上を実現するために有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ボールねじ装置は、図8及び図
9に示すように、外周面に螺旋状の第一のねじ溝3を有
するねじ軸1と、このねじ軸1に形成された第一のねじ
溝3に対向する第二のねじ溝4を内周面に有し、第一の
ねじ溝3及び第二のねじ溝4間に形成される螺旋状のボ
ール転動路Rに転動自在に充填された複数のボール5を
介して、ねじ軸1と螺合されるナット2と、から構成さ
れており、このボール転動路Rの一端には、ボール転動
路Rを転動移動してくるボール5をすくい上げ、他端に
送るボール循環路Jが設けられている。そして、このボ
ールねじ装置は、ねじ軸1とナット2とを相対的に回転
させて一方を軸方向に移動させることで、複数のボール
5の転動を介して、ねじ軸1とナット2との相対螺旋運
動が無限に行われるようになっている。
【0003】このような構成のボールねじ装置におい
て、ボール転動路R面は、例えばゴシックアーチ形状と
なっており、ボール5はこのボール転動路R面と2点〜
4点においてアンギュラ接触した状態で転動するととも
に、ボール転動路Rが螺旋状に連続し、且つ、ボール循
環路Jによるリターン機構を有していることによって、
無負荷状態から負荷状態への変動が発生する。負荷状態
のボール5(以下、負荷ボールと称す)は、理想的な転
がり状態ではなくスピン現象が発生するため、ボールに
すべりが発生しやすく、ボール摩擦が発生する。また、
隣り合う負荷ボール5どうしは互いに逆方向に転動した
状態で接触するようになり、負荷ボール5間においてす
べりが生じるようになる。その結果、負荷ボール5の自
由な転動が妨げられることにより、負荷ボール5の作動
性の悪化や摩耗・損傷の生起、トルク変動の生起、騒音
の発生など様々な問題があった。
【0004】特に、射出成形機やブレス用に適用される
高荷重が断続的に負荷されるボールねじ装置において
は、ボール5とボール転動路Rとの弾性変形により接触
楕円が大きくなるため、スピンによる負荷ボールの摩擦
が大きくなり、さらにボールねじ装置特有のボール5の
競り合いが発生するため、負荷ボール5における摩耗・
損傷の生起がさらに際立っていた。このような問題を解
決するために、図9に示すように、ボール転動路Rを転
動・移動する隣り合うボール5間に、このボール5の軌
道方向における両端面に凹面11を有する保持ピース1
0を介装する手段が広く行われている。この手段によっ
て、ボール5の競り合いを抑制することが可能となっ
た。
【0005】ところが、保持ピース10を介装したこと
によって、この保持ピース10とボール5とが競り合
い、保持ピース10が摩耗・損傷するという新たな問題
が発生した。この保持ピース10の摩耗・損傷によっ
て、保持ピース10の周りに空間が生じ、初期状態(保
持ピース10のボールねじ装置への設定時)における保
持ピース10とボール5との隙間の総和が、ボールねじ
装置を使用するにつれて増大するという不具合があっ
た。
【0006】また、保持ピース10を樹脂から形成する
と、その樹脂の種類(例えば、比較的低コストで射出成
形による大量生産が可能なナイロン系樹脂など)によっ
ては、水分を吸収し寸法が変化する膨潤現象が発生し、
隣り合うボール5どうしの接点が近くなってしまうとい
う不具合があった。その結果として、各保持ピース10
の周りに空間が生じるため、保持ピース10とボールと
の隙間の総和は、初期状態よりも大きくなってしまう。
【0007】ここで、保持ピース10とボール5との隙
間の総和が大きくなりその隙間が一ヶ所に集まると、図
10に示すように、保持ピース10が倒れ、ボールねじ
装置の作動不良及び早期破損の起因となってしまう恐れ
があった。そこで、特開2001−21018号公報に
おいて、隣り合うボール間に、保持ピースとともに弾性
体を介装した手段が開示されている。この手段による
と、ボールに高荷重が断続的に負荷されても、保持ピー
ス及びボールへの摩耗・損傷を抑制することが可能とな
った。
【0008】また、特開2000−199556号公報
において、保持ピースにおけるボールとの接触面に凹凸
形状を形成した手段が開示されている。この手段による
と、保持ピースとボールとが点接触しながら転動するこ
とによって、両者の摩耗・損傷を抑制することが可能と
なった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開2001−21018号公報においては、保持ピース
とともに隣り合うボール間に介装された弾性体が負荷状
態である場合、負荷ボールに対する弾性体のばね力は無
力であり、隙間調整能力が十分ではないという不具合が
あった。このため、保持ピース及び負荷ボールの摩耗・
損傷による隙間増加や、膨潤現象による保持ピースの寸
法変化によっては、保持ピースが倒れてしまう恐れがあ
り、保持ピースとボールとの隙間の総和における管理及
び保持ピースの倒れ防止については未だ改良の余地があ
った。
【0010】また、上記特開2000−199556号
公報においては、ボールの直径との関係で隙間調整を行
おうとしているが、本来隙間は保持ピースの倒れを一番
に考慮しなければならず、保持ピースの寸法を基準に管
理されなければならない。したがって、保持ピースとボ
ールとの隙間の総和における管理及び保持ピースの倒れ
防止については未だ改良の余地があった。本発明は、上
記事情に鑑みてなされたものであり、特に、高荷重が断
続的に負荷されるボールねじ装置に対して、ボールの競
り合いによる摩耗・損傷を抑制するとともに、保持ピー
スとボールとの隙間を管理し、保持ピースの倒れを抑制
することで、安定した作動性を確保することを可能とし
たボールねじ装置を提供することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明のボールねじ装置は、外周面に螺旋状
の第一のねじ溝を有するねじ軸と、このねじ軸に形成さ
れた第一のねじ溝に対向する第二のねじ溝を内周面に有
し、第一のねじ溝及び第二のねじ溝間に形成される螺旋
状のボール転動路に転動自在に充填された複数のボール
を介して、ねじ軸と螺合されるナットと、当該隣接する
ボール間に介装され、そのボールの軌道方向両端面に凹
面を有する保持ピースと、を備えたボールねじ装置にお
いて、前記ボールと前記保持ピースとの接触角θを、2
5°以上40°以下としたことを特徴としている。
【0012】ここで、本発明におけるボールと保持ピー
スとの接触角θとは、ボールの中心点と、ボール及び保
持ピースの二つの接点とを結ぶ二本の直線がなす角の1
/2の角度を指す。また、本発明の第二のボールねじ装
置は、本発明の第一のボールねじ装置において、前記ボ
ールと前記保持ピースとの間における隙間の総和を、前
記保持ピースの有する高さ寸法の50%以下とすること
を特徴としている。
【0013】ここで、本発明における隙間とは、保持ピ
ースにおいて、ボールの軌道方向両端面に形成される凹
面にボールが接触している時のボールの先端の位置と、
保持ピースの凹面からボールが離れている時のボールの
先端の位置との最短距離を指す。また、保持ピースの高
さ寸法とは、ボールの軌道方向に対して垂直方向となる
向きの保持ピースの長さ寸法を指し、保持ピースが円筒
状や円柱状である場合には、その外径寸法を指し、保持
ピースが多角柱状の場合は、その多角形の外接円径を指
す。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて、図面を参照して説明する。図1は、本発明におけ
るボールねじ装置の一構成例を示す断面図である。図2
は、本発明におけるボールねじ装置を示し、ボールと保
持ピースとの間の隙間について説明する断面図である。
図3は、本発明におけるボールねじ装置を示し、保持ピ
ースの膨張現象による寸法の変化を示す断面図である。
なお、本実施形態におけるボールねじ装置は、図8及び
図9に示す従来のボールねじ装置に対して、ボール転動
路Rの互いに隣接するボール5間に介装された保持ピー
ス10が相違するだけであるため、相違する部分につい
てのみ説明する。
【0015】本実施形態におけるボールねじ装置におい
て、保持ピース10は、例えば、ナイロン2020(宇
部興産株式会社製)により短円筒状に形成されており、
図1に示すように、ボール5の軌道方向(図1における
左右方向)Xにおける両端面には、円錐形状を有する凹
面11が形成されている。また、保持ピース10は、ボ
ール5との接触角θが、25〜40°以下となるよう
に、ボール転動路R内を転動するボール5間に配置され
ている。ここで、保持ピース10とボール5との接触角
θとは、ボール5の中心点Oと、ボール5及び保持ピー
ス10の2つの接点A、Bとを結ぶ二本の直線OA、O
Bのなす角を1/2とした角度を指す。
【0016】さらに、保持ピース10をボール5に設置
する初期状態において、図2に示すように、保持ピース
10とボール5との隙間Cの総和Σ(=C1+C2+…
C5+…)が、保持ピース10の高さ寸法の50%以下
となるように設定されている。ここで、保持ピース10
の高さ寸法とは、図1において、ボール5の軌道方向X
に対して垂直方向(図1における上下方向)となる向き
の保持ピース10の長さ寸法を指し、本実施形態におい
ては、保持ピース10の外径寸法Lを指す。
【0017】次に、上記構成を有する本発明のボールね
じ装置の効果を寿命試験によって確認した結果を、図4
〜図7に示す。ここで、寿命試験は、ボールねじ耐久寿
命試験機(日本精工株式会社製)を用い、保持ピース1
0が倒れたり、ボール5と保持ピース10とが押し合
い、ボールねじ装置におけるボール循環路J出入り口や
継目段差で引っかかり、稼動トルクが初期状態の2倍以
上となるまでを寿命とし、その試験時間を記録した。そ
して、ワイブル関数分布により、10個のテストピース
のうち、短寿命側から10%のボールねじが寿命に達す
る時間を求め、これを試験寿命とした。なお、試験は、
特に射出成形機等で通常使用されている重荷重条件で行
い、試験結果は、試験条件における計算上の寿命(以
下、計算寿命と称す)を求め、この計算寿命時間に対す
る試験時間の比で示している。そして、計算寿命の10
倍の値で、試験を打ち切りとした。
【0018】以下に、本寿命試験の基本試験条件を示
す。 (基本試験条件)呼び番:ボールねじ25×10×50
0−C5(ボール径3/16インチ、日本精工株式会社製) 試験荷重:アキシャル荷重=5800N(P/C=0.
5) 最高回転数:100〜200rpm ストローク:60mm 循環グリース:アルバニアNo.2(昭和シェル石油
製) 雰囲気湿度:60〜70% 雰囲気温度:60〜80℃ 〔試験例1〕上記基本試験条件に加え、保持ピース10
とボール5との隙間Cの総和Σを、保持ピース10をボ
ール5間に保持可能と想定される最大総和Σとして、保
持ピース10の有する外径寸法Lの50%に設定してお
き、保持ピース10とボール5との接触角θを変化させ
て寿命試験を行った。この結果を、表1及び図4に示
す。
【0019】
【表1】
【0020】表1及び図4に示すように、初期状態(保
持ピース10をボール5間への設置時)における保持ピ
ース10とボール5との隙間Cの総和Σを、保持ピース
10の有する外径寸法Lの50%に設定した場合、保持
ピース10とボール5との接触角θが40°を超える
と、寿命が著しく低下していることが分かる。これは、
接触角θが40°を超えると、図5の接触角θ1 に示す
ように、保持ピース10とボール5との接点A1 を通過
する接線l1 がボール5の軌道方向Xに対して略水平と
なる方向に移動するため、図3に示すように、膨潤現象
により保持ピース10の外径寸法LがL1からL2まで
膨張すると、保持ピース10の周りに発生する空間Sが
拡大する傾向となるためであると考えられる。したがっ
て、保持ピース10とボール5との接触角θは40°以
下とすることで長寿命を実現することが可能となり、さ
らに、接触角θが37.6°以下とすると、保持ピース
10の倒れによるトルク上昇を確実に抑制できることか
ら、接触角θを37.6°以下とすることがより好まし
い。 〔試験例2〕上記基本試験条件に加え、保持ピース10
とボール5との隙間Cの総和Σを、想定される最小総和
Σであるゼロとなるように設定しておき、保持ピース1
0とボール5との接触角θを変化させて寿命試験を行っ
た。この結果を、表2及び図6に示す。
【0021】
【表2】
【0022】表2及び図6に示すように、初期状態( 保
持ピース10をボール5間への設置時)における保持ピ
ース10とボール5との隙間Cの総和Σをゼロに設定し
た場合、接触角θが25°未満となると、寿命が著しく
低下していることが分かる。これは、接触角θが25°
未満となると、図5における接触角θ2 に示すように、
保持ピース10とボール5との接点A2 を通過する接線
2 がボール5の軌道方向Xに対して垂直となる方向に
移動するため、図3に示すように、保持ピース10の幅
寸法がW1からW2への膨張に対して敏感に反応し、保
持ピース10とボール5との隙間Cが詰まってしまう現
象が発生するためであると考えられる。したがって、接
触角θを25°以上とすることで長寿命を実現すること
が可能となり、さらに、接触角θが30°以上となる
と、保持ピース10とボール5との押し合いによるトル
ク上昇を確実に抑制できることから、接触角θを30°
以上とすることがより好ましい。 〔試験例3〕上記基本試験条件に加え、保持ピース10
とボール5との接触角θを40°に設定しておき、保持
ピース10とボール5との隙間Cの総和Σを変化させて
寿命試験を行った。この結果を、表3及び図7に示す。
ここで、保持ピース10とボール5との隙間Cの総和Σ
と、保持ピース10の有する外径寸法Lとの割合を、Σ
Lとして以下の式に示す。
【0023】ΣL=Σ/L×100 (%)
【0024】
【表3】
【0025】表3及び図7に示すように、保持ピース1
0とボール5との隙間Cの総和Σと、保持ピース10の
有する外径寸法Lとの割合ΣLが50%を超えると、寿
命が低下していることが分かる。したがって、保持ピー
ス10とボール5との隙間Cの総和Σと、保持ピース1
0の外径寸法Lとの割合ΣLは、50%以下とすること
で、長寿命を実現することが可能となり、さらに、ΣL
を30%以下とすることで、保持ピース10の倒れによ
るトルク上昇を確実に抑制できることから、ΣLを30
%以下とすることがより好ましい。
【0026】以上、上記試験例1〜3に示すように、保
持ピース10とボール5との間における隙間Cの総和Σ
を、保持ピース10の有する外径寸法の50%以下とす
るとともに、保持ピース10を、ボール5との接触角θ
が25°以上40°以下、さらに好ましくは30°以上
37.6°以下の範囲となるように隣り合うボール5間
に設置することによって、保持ピース10とボール5と
の押し合いによるトルク上昇を抑制するとともに、保持
ピース10の材料に起因する膨潤現象が発生したとして
も、保持ピース10とボール5との間における隙間Cの
総和Σが増大することを抑制することが可能となる。す
なわち、ボール5の競り合いによる摩耗・損傷を抑制
し、保持ピース10の倒れを抑制することで、安定した
作動性を確保することを可能としたボールねじ装置を提
供することが可能となる。
【0027】ここで、本実施形態においては、保持ピー
ス10の凹面11を円錐形状としたが、これに限らず、
ゴシックアーチ形状、多角錐形状などいずれの形状とし
ても構わない。また、凹面11の表面は、穴、へこみ、
溝などが形成された凹凸面であっても、表面粗さRaが
50μmのような滑らかな面であってもよいが、表面を
凹凸面とすることで潤滑油を保持しやすくなるという利
点を有する。また、本実施形態において、円筒状の保持
ピース10を用いたが、これに限らず、例えば円柱状の
保持ピースを用いてもよい。
【0028】さらに、本発明のボールねじ装置の機構
は、ボールスプライン装置、リニアガイド装置、リニア
ボールブッシュ装置などいずれの直動装置への適用が可
能である。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のボールね
じ装置によれば、ボールの競り合いによる摩耗・損傷を
抑制するとともに、保持ピースの倒れを抑制することが
できることによって、安定した作動性を確保することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるボールねじ装置の一構成例を示
す断面図である。
【図2】本発明におけるボールねじ装置を示し、ボール
と保持ピースとの隙間について説明する断面図である。
【図3】本発明におけるボールねじ装置を示し、保持ピ
ースの膨潤現象による寸法の変化を示す断面図である。
【図4】ボールと保持ピースとの隙間の総和を、保持ピ
ースの有する外径寸法の50%に設定した本発明のボー
ルねじ装置において、ボールと保持ピースとの接触角θ
と、ボールねじ装置の寿命との関係を示す図である。
【図5】本発明におけるボールねじ装置において、ボー
ルと保持ピースとの接触角θを変化させた時の、ボール
と保持ピースとの接線を示す図である。
【図6】ボールと保持ピースとの隙間の総和をゼロに設
定した本発明のボールねじ装置において、ボールと保持
ピースとの接触角θと、ボールねじ装置の寿命との関係
を示す図である。
【図7】ボールと保持ピースとの接触角θを40°に設
定した本発明のボールねじ装置において、ボールと保持
ピースとの隙間の総和及び保持ピースの有する外径寸法
の割合と、ボールねじ装置の寿命との関係を示す図であ
る。
【図8】従来のボールねじ装置の一構成例を示す斜視図
である。
【図9】図8に示すボールねじ装置における断面図であ
る。
【図10】図9におけるボールねじ装置において、保持
ピースが倒れた様子を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ねじ軸 2 ナット 3 第一のねじ溝 4 第二のねじ溝 5 ボール 10 保持ピース A、A1 、A2 保持ピースとボールとの接点 B、B1 、B2 保持ピースとボールとの接点 C 保持ピースとボールとの隙間 J ボール循環路 L、L1 、L2 保持ピースの外径寸法(保持ピースの有
する高さ寸法) l1 、l2 保持ピースとボールとの接線 O ボールの中心 R ボール転動路 S 空間 X ボールの軌道方向 θ、θ1 、θ2 保持ピースとボールとの接触角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 大介 群馬県前橋市鳥羽町78番地 日本精工株式 会社内 Fターム(参考) 3J062 AB22 AC07 BA26 CD07 CD42

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に螺旋状の第一のねじ溝を有する
    ねじ軸と、このねじ軸に形成された第一のねじ溝に対向
    する第二のねじ溝を内周面に有し、第一のねじ溝及び第
    二のねじ溝間に形成される螺旋状のボール転動路に転動
    自在に充填された複数のボールを介して、ねじ軸と螺合
    されるナットと、当該隣接するボール間に介装され、そ
    のボールの軌道方向両端面に凹面を有する保持ピース
    と、を備えたボールねじ装置において、 前記ボールと前記保持ピースとの接触角θを、25°以
    上40°以下としたことを特徴とするボールねじ装置。
  2. 【請求項2】 前記ボールと前記保持ピースとの間にお
    ける隙間の総和が、前記保持ピースの有する高さ寸法の
    50%以下としたことを特徴とする請求項1に記載のボ
    ールねじ装置。
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