JP3725855B2 - 板状体の梱包装置およびその製造方法 - Google Patents

板状体の梱包装置およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば太陽電池パネルなどの板状体の梱包装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術では、矩形板状の被梱包物を一表面側から覆い、被梱包物の一表面と同様な形状を有する表面被覆部に、被梱包物の一方の側縁部を側方から覆う第1側面被覆部と、被梱包物の一方の側縁部に垂直に連なる他方の側縁部を側方から覆う第2側面被覆部と、第1側面被覆部に連なり、被梱包物の一方の側縁部を裏面側から覆う第1裏面被覆部と、第2側面被覆部に連なり、被梱包物の他方の側縁部を裏面側から覆う第2裏面被覆部とがそれぞれ対をなして設けられる梱包装置がある。このような梱包装置では、各対をなす第1側面被覆部を表面被覆部に対して相互に近接する方向に折り曲げて対向させ、また各対をなす第2側面被覆部を表面被覆部に対して相互に近接する方向に対向するように折り曲げて対向させ、さらに、各対をなす第1裏面被覆部を各第1側面被覆部に対して表面被覆部に対向するように折り曲げ、各対をなす第2裏面被覆部を各第2側面被覆部に対して表面被覆部に対向するように折り曲げることによって、被梱包物を梱包している(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
また側面被覆部の長手方向の寸法は、第1側面被覆部の長手方向に平行方向の表面被覆部の寸法に等しく選ばれている。また、第2裏面被覆部および第2側面被覆部の長手方向の寸法は、第2側面被覆部の長手方向に平行な方向の表面被覆部の寸法に等しく選ばれている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−91845号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術では、被梱包物を梱包するときに、第1裏面被覆部の長手方向の端部と第2裏面被覆部の長手方向の端部とがそれぞれ積重される。ここでは、たとえば第1裏面被覆部の長手方向の端部が、第2表面被覆部の長手方向の端部を覆うとすると、第1裏面被覆部は、第2表面被覆部の長手方向両端部の厚み方向への弾性回復力、または第1裏面被覆部の被梱包物から離反する方向への復元力によって、第1および第2裏面被覆部間に隙間などを含む段差が発生する。このような段差が発生すると、段差が生じた部分に他の物体が接触して第1および第2裏面被覆部などが破断したりして、被梱包物が確実に梱包できなくなってしまうという問題が生じるといった問題がある。
【0006】
第1裏面被覆部と第2裏面被覆部との間に段差が生じないように、粘着テープなどを用いて第1裏面被覆部と第2裏面被覆部とを接着する場合、梱包に要する時間が増加し、梱包の作業性が低下するといった問題がある。
【0007】
また、被梱包物ごとに梱包装置が必要であるので、被梱包物の数が増加すると、梱包装置の数も増加し、これに伴って梱包装置を構成する梱包材料の使用量が増加する。梱包材料には、たとえば紙材料などが用いられるので、環境面などを考慮すると、同じ被梱包物を梱包したときに上述した梱包装置よりも梱包材料の使用量を低減させることができ、言い換えれば、同じ面積の梱包材料によって、より大きな被梱包物を梱包することができる板状体の梱包装置の製造方法が望まれている。
【0008】
本発明の目的は、梱包の作業性が向上し、かつ梱包した状態を確実に保持することができ、被梱包物の損傷が生じない板状体の梱包装置を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、梱包材料の使用量を低減することができる板状体の梱包装置の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、矩形状の被梱包物の一方の側縁部を一表面側から覆う第1表面被覆部と、
第1表面被覆部の長手方向一端部に直角に連なり、被梱包物の一方の側縁部に垂直な他方の側縁部を一表面側から覆う第2表面被覆部と、
第1表面被覆部に連なり、被梱包物の一方の側縁部を側方から覆う第1側面被覆部と、
第2表面被覆部に連なり、被梱包物の他方の側縁部を側方から覆う第2側面被覆部と、
第1側面被覆部に連なり、被梱包物の一方の側縁部を裏面側から覆う第1裏面被覆部と、
第2側面被覆部に連なり、被梱包物の他方の側縁部を裏面側から覆う第2裏面被覆部と、
第1面被覆部の長手方向両端部にそれぞれ連なる係止片とが、それぞれ対をなして設けられ、
各第2裏面被覆部には、長手方向両端部で、かつ第2側面被覆部寄りに、前記長手方向に延びる挿入孔が形成され
第1裏面被覆部の長手方向両端部と、係止片との間には、係止切欠き部が形成され、
第2裏面被覆部の長手方向両端部は、第2側面被覆部の長手方向両端部よりも、相互に近接する方向に退避して形成され
第1裏面被覆部の長手方向両端部における係止片よりも第1側面被覆部寄りの領域には、接触切欠き部が形成され、
各接触切欠き部は、第1側面被覆部から離反するに連れて相互に近接する方向に、第1裏面被覆部の長手方向に対して予め定める第1の角度で傾斜する第1裏面傾斜部を有し、
第2裏面被覆部は、長手方向両端部で第2側面被覆部寄りに、第2側面被覆部から離反するに連れて相互に近接する方向に、第2裏面被覆部の長手方向に対して予め定める第2の角度で傾斜する第2裏面傾斜部を有し、
予め定める第1の角度と予め定める第2の角度とを加算した角度は、直角であることを特徴とする板状体の梱包装置である。
【0011】
本発明に従えば、各対をなす第1側面被覆部を各第1表面被覆部に対して相互に近接する方向に折り曲げて対向させ、また各対をなす第2側面被覆部を第2表面被覆部に対して相互に近接する方向に折り曲げて対向させる。さらに、各対をなす第1裏面被覆部を各第1側面被覆部に対して各第1表面被覆部に対向するように折り曲げ、各対をなす第2裏面被覆部を各第2側面被覆部に対して第2表面被覆部に対向するように折り曲げ、被梱包物を梱包する。
【0012】
各第1裏面被覆部の長手方向両端部に設けられる係止片を第2裏面被覆部の長手方向両端部で、かつ各第2側面被覆部寄りに形成される挿入孔に挿入することによって係止切欠き部が挿入孔から長手方向外側に存在する第2裏面被覆部の部分に嵌り込み、各第1裏面被覆部が、被梱包物または各第2裏面被覆部から離反する方向に各変位して、被梱包物の裏面の一方の側縁部寄りの領域を外部に露出してしまうことが防がれるとともに、各第2裏面被覆部が被梱包物から離反する方向に各変位して、被梱包物の裏面の他方の側縁部寄りの領域を外部に露出してしまうことが防がれる。したがって、被梱包物が側縁部が外部に露出しないように、円滑に梱包することができ、梱包の作業性が向上する。
【0014】
第2裏面被覆部の長手方向両端部は、第2側面被覆部の長手方向両端部よりも相互に近接する方向に退避して設けられるので、第1裏面被覆部の長手方向両端部が第2裏面被覆部の長手方向両端部に当接する当接位置は、第1側面被覆部に対する折込み位置よりも遊端、すなわち折込み位置から離反する側となる。これによって、第1裏面被覆部の浮き上がりを少なくし、第1表面被覆部に大きな弾性回復力または復元力が発生することを抑制して、わずかな衝撃などの作用によって係止片が破損し、あるいは第1および第2裏面被覆部が破損するという不具合が生じない。
【0016】
1裏面被覆部を第1側面被覆部に対して折り曲げて、第1表面被覆部に対向させ、第2裏面被覆部を第2側面被覆部に対して折り曲げて、第2表面被覆部に対向させると、第1裏面被覆部の長手方向両端部における係止片よりも第1側面被覆部寄りの領域に形成される接触切欠き部の第1裏面傾斜部の一部と、第2裏面被覆部の長手方向両端部で第2側面被覆部寄りに設けられる第2裏面傾斜部の一部が当接する。
【0017】
第1裏面傾斜部は、第1裏面被覆部の長手方向に対して予め定める第1の角度で傾斜し、第2裏面傾斜部は、第2裏面傾斜部の長手方向に対して予め定める第2の角度で傾斜し、かつ予め定める第1の角度と予め定める第2の角度とを加算した角度は直角であるので、第1裏面被覆部および第2裏面被覆部の一部が当接することによって、第1裏面被覆部に対する第2裏面被覆部の位置決めを行うことができ、矩形状の被梱包物の形状を保持することができるとともに、装置の強度を向上させることができる。したがって、たとえば梱包装置に捩れなどが生じた場合、係止切欠き部、および係止切欠き部の近傍の第1裏面被覆部に捩れによる負荷が集中することを防止することができるので、第1および第2裏面被覆部などの破損をより確実に防止することができる。
請求項2記載の本発明は、第2裏面被覆部の長手方向両端部の厚みは、長手方向両端部間の中間部の厚みよりも小さく形成されることを特徴とする。
本発明に従えば、各第1裏面被覆部の長手方向両端部では、前述のように折り畳んで被梱包物を梱包した状態では、各第2裏面被覆部の長手方向両端部に積重して配置されるが、これらの各第2裏面被覆部の長手方向両端部の領域は、その厚みが両端部間の中間部の厚みと比較して小さく形成されるので、各第1裏面被覆部が、各第2裏面被覆部の長手方向両端部の厚み方向への弾性回復力または第1裏面被覆部の係止片が挿入孔から離脱する方向への復元力によって、第1裏面被覆部および第2裏面被覆部間に隙間が発生することが防がれる。したがって、梱包された被梱包物の運搬時、および複数の被梱包物を梱包された状態で積重して載置、あるいは梱包され積重された被梱包物を移動させるときに、前記段差が生じた部分に他の物体が接触して係止片が破損したり、第1および第2裏面被覆部などが破断したりして、被梱包物が確実に梱包できなくなってしまうという問題が生じない。したがって、段ボールなどの安価な梱包材料を用いて実現される梱包装置に対して、特に好適に実施することができ、産業上の利用性が拡大する。
【0018】
請求項3記載の本発明は、第1表面被覆部には、第1側面被覆部寄りに、第1表面被覆部の長手方向に垂直な方向に断続的であり、かつ第1表面被覆部の長手方向に延びその両端部から第1側面被覆部に向かって延びる第1表面切込み部が形成され、
第1裏面被覆部には、第1側面被覆部寄りに、第1裏面被覆部の長手方向に垂直な方向に断続的であり、かつ第1裏面被覆部の長手方向に延びその両端部から第1側面被覆部に向かって延びる第1裏面切込み部が形成され、
前記第2表面被覆部には、第2側面被覆部寄りに、第2側面被覆部の長手方向に垂直な方向に断続的であり、かつ第2表面被覆部の長手方向に延びその両端部から第2側面被覆部に向かって延びる第2表面切込み部が形成され、
第2裏面被覆部には、第2側面被覆部寄りに、第2裏面被覆部の長手方向に垂直な方向に断続的であり、かつ第2裏面被覆部の長手方向に延びその両端部から第2側面被覆部に向かって延びる第2裏面切込み部が形成され、
第1表面切込み部と第1裏面切込み部とは、第1表面被覆部および第1裏面被覆部の長手方向に垂直な方向に、相互に重ならない位置にずれて形成され、
第2表面切込み部と第2裏面切込み部とは、第2表面被覆部および第2裏面被覆部の長手方向に垂直な方向に、相互に重ならない位置にずれて形成されることを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、第1表面切込み部を第1表面被覆部に形成し、第1裏面切込み部を第1裏面被覆部に形成し、第2表面切込み部を第2表面被覆部に形成し、第2裏面切込み部を第2裏面被覆部に形成するので、第1側面被覆部を各第1表面被覆部に対して相互に近接する方向に折り曲げて対向させ、また第2側面被覆部を第2表面被覆部に対して相互に近接する方向に折り曲げて対向させ、第1裏面被覆部を各第1側面被覆部に対して各第1表面被覆部に対向するように折り曲げ、第2裏面被覆部を各第2側面被覆部に対して第2表面被覆部に対向するように折り曲げることによって、梱包装置の側縁部には、第1側面被覆部および第2側面被覆部の長手方向に垂直な方向に断続的に突出する複数の突出部が形成される。
【0020】
第1表面切込み部によって形成される突出部と、第1表面切込み部によって形成される突出部とは、第1表面被覆部および第1裏面被覆部の長手方向に垂直な方向に、相互に重ならない位置にずれて形成される。また第2表面切込み部によって形成される突出部と、第2表面切込み部によって形成される突出部とは、第2表面被覆部および第2裏面被覆部の長手方向に垂直な方向に、相互に重ならない位置にずれて形成される。したがって、被梱包物を梱包装置によって梱包した状態で、被梱包物の厚み方向に垂直な方向に複数の梱包物を積重して載置した場合では、第1表面切込み部によって形成される突出部と、第1裏面切込み部によって形成される突出部とが嵌め合い状態となり、第2表面切込み部によって形成される突出部と、第2裏面切込み部によって形成される突出部とが嵌め合い状態となるので、積重した梱包物が不要にずれてしまうことが防がれ、荷崩れを防止することができる。
【0021】
請求項4記載の本発明は、第1表面被覆部の長手方向中間部と第2表面被覆部の長手方向中間部との間には、補強部が設けられることを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、第1表面被覆部の長手方向中間部と、第2表面被覆部の長手方向中間部との間に、補強部材が設けられるので、第1表面被覆部および第2表面被覆部が互いに近接する方向および離反する方向の強度を向上させることができ、梱包装置の型崩れなどの不用意な変形を防止することができる。
【0023】
請求項5記載の本発明は、第1側面被覆部には、第1側面被覆部の長手方向に平行な軸線まわりに起立可能な起立片が設けられることを特徴とする。
【0024】
本発明に従えば、起立片が第1側面被覆部の長手方向に平行な軸線まわりに起立可能に設けるので、複数の板状体の被梱包物を梱包する場合に、起立片を第1表面被覆部および第1裏面被覆部に対向するように起立させて、被梱包物の間に挟むことによって、対向する被梱包物が直接接触することを防止することができ、被梱包物が互いに接触することによって生じる傷の発生を防止することができる。
【0025】
また起立片を対向する被梱包物の間に挟むことによって、被梱包物の梱包装置に対する位置決めを行うことができ、梱包状態で被梱包物の梱包装置に対する位置ずれを防止することができる。
【0026】
請求項6記載の本発明は、矩形状の被梱包物の一方の側縁部を一表面側から覆う第1表面被覆部と、
第1表面被覆部の長手方向一端部に直角に連なり、被梱包物の一方の側縁部に垂直な他方の側縁部を一表面側から覆う第2表面被覆部と、
第1表面被覆部に連なり、被梱包物の一方の側縁部を側方から覆う第1側面被覆部と、
第2表面被覆部に連なり、被梱包物の他方の側縁部を側方から覆う第2側面被覆部と、
第1側面被覆部に連なり、被梱包物の一方の側縁部を裏面側から覆う第1裏面被覆部と、
第2側面被覆部に連なり、被梱包物の他方の側縁部を裏面側から覆う第2裏面被覆部と、
第1裏面被覆部の長手方向両端部にそれぞれ連なる係止片とが、それぞれ対をなして設けられ、
各第2裏面被覆部には、長手方向両端部で、かつ第2側面被覆部寄りに、前記長手方向に延びる挿入孔が形成され、この第2裏面被覆部の長手方向両端部の厚みは、長手方向両端部間の中間部の厚みよりも小さく形成され、
第1裏面被覆部の長手方向両端部と、係止片との間には、係止切欠き部が形成され、
第2裏面被覆部の長手方向両端部は、第2側面被覆部の長手方向両端部よりも、相互に近接する方向に退避して形成され、
第1側面被覆部には、第1側面被覆部の長手方向に平行な軸線まわりに起立可能な起立片が設けられることを特徴とする板状体の梱包装置である。
本発明に従えば、各対をなす第1側面被覆部を各第1表面被覆部に対して相互に近接する方向に折り曲げて対向させ、また各対をなす第2側面被覆部を第2表面被覆部に対して相互に近接する方向に折り曲げて対向させる。さらに、各対をなす第1裏面被覆部を各第1側面被覆部に対して各第1表面被覆部に対向するように折り曲げ、各対をなす第2裏面被覆部を各第2側面被覆部に対して第2表面被覆部に対向するように折り曲げ、被梱包物を梱包する。
各第1裏面被覆部の長手方向両端部に設けられる係止片を第2裏面被覆部の長手方向両端部で、かつ各第2側面被覆部寄りに形成される挿入孔に挿入することによって係止切欠き部が挿入孔から長手方向外側に存在する第2裏面被覆部の部分に嵌り込み、各第1裏面被覆部が、被梱包物または各第2裏面被覆部から離反する方向に各変位して、被梱包物の裏面の一方の側縁部寄りの領域を外部に露出してしまうことが防がれるとともに、各第2裏面被覆部が被梱包物から離反する方向に各変位して、被梱包物の裏面の他方の側縁部寄りの領域を外部に露出してしまうことが防がれる。したがって、被梱包物が側縁部が外部に露出しないように、円滑に梱包することができ、梱包の作業性が向上する。
各第1裏面被覆部の長手方向両端部では、前述のように折り畳んで被梱包物を梱包した状態では、各第2裏面被覆部の長手方向両端部に積重して配置されるが、これらの各第2裏面被覆部の長手方向両端部の領域は、その厚みが両端部間の中間部の厚みと比較して小さく形成されるので、各第1裏面被覆部が、各第2裏面被覆部の長手方向両端部の厚み方向への弾性回復力または第1裏面被覆部の係止片が挿入孔から離脱する方向への復元力によって、第1裏面被覆部および第2裏面被覆部間に隙間が発生することが防がれる。したがって、梱包された被梱包物の運搬時、および複数の被梱包物を梱包された状態で積重して載置、あるいは梱包され積重された被梱包物を移動させるときに、前記段差が生じた部分に他の物体が接触して係止片が破損したり、第1および第2裏面被覆部などが破断したりして、被梱包物が確実に梱包できなくなってしまうという問題が生じない。したがって、段ボールなどの安価な梱包材料を用いて実現される梱包装置に対して、特に好適に実施することができ、産業上の利用性が拡大する。
第2裏面被覆部の長手方向両端部は、第2側面被覆部の長手方向両端部よりも相互に近接する方向に退避して設けられるので、第1裏面被覆部の長手方向両端部が第2裏面被覆部の長手方向両端部に当接する当接位置は、第1側面被覆部に対する折込み位置よりも遊 端、すなわち折込み位置から離反する側となる。これによって、第1裏面被覆部の浮き上がりを少なくし、第1表面被覆部に大きな弾性回復力または復元力が発生することを抑制して、わずかな衝撃などの作用によって係止片が破損し、あるいは第1および第2裏面被覆部が破損するという不具合が生じない。
起立片が第1側面被覆部の長手方向に平行な軸線まわりに起立可能に設けるので、複数の板状体の被梱包物を梱包する場合に、起立片を第1表面被覆部および第1裏面被覆部に対向するように起立させて、被梱包物の間に挟むことによって、対向する被梱包物が直接接触することを防止することができ、被梱包物が互いに接触することによって生じる傷の発生を防止することができる。
また起立片を対向する被梱包物の間に挟むことによって、被梱包物の梱包装置に対する位置決めを行うことができ、梱包状態で被梱包物の梱包装置に対する位置ずれを防止することができる。
請求項記載の本発明は、1枚の矩形状の板状体を、被梱包物の一方の側縁部の一部を覆う第1領域と、第1領域に垂直に連なり、被梱包物の他方の側縁部を覆う第2領域と、第2領域に垂直に連なり、被梱包物の一方の側縁部の残部を覆う第3領域とを有する2つの切抜き部に切断し、
各切抜き部の第1、第2および第3領域は、被梱包物を一表面側から覆う表面被覆部と、被梱包物を側面から覆う側面被覆部と、被梱包物を裏面側から覆う裏面被覆部とを有することを特徴とする板状体の梱包装置の製造方法である。
【0027】
本発明に従えば、1枚の矩形状の板状体を、被梱包物の一方の側縁部の一部を覆う第1領域と、第1領域に垂直に連なり、被梱包物の他方の側縁部を覆う第2領域と、第2領域に垂直に連なり、被梱包物の一方の側縁部の残部を覆う第3領域とを有する2つの切抜き部に切断して、板状体の梱包装置を製造する。各切抜き部の第1、第2および第3領域は、被梱包物を一表面側から覆う表面被覆部と、被梱包物を側面から覆う側面被覆部と、被梱包物を裏面側から覆う裏面被覆部とを有する。
【0028】
梱包装置を2つの切抜き部から作製することによって、被梱包物の側縁部のみを覆う構成とすることができ、梱包装置を1枚の矩形状の板状体の周縁部を折り曲げて作製する場合に比べて、同じ面積の梱包材料を用いて、より大きな被梱包物を梱包することができる。つまり、従来の技術の梱包装置と比較して、梱包材料の使用量を削減することができる。また、切抜き部の一部が損傷した場合には、梱包装置全体を廃棄する必要が無く、損傷した部分を有する切抜き部だけを交換するだけで梱包装置を製造することができる。
【0029】
請求項記載の本発明は、一対の第1領域は、相互に平行に配置され、
一対の第2領域は、第1領域に直交する方向で相互に平行に配置され、
一対の第3領域は、第1領域の間、および第2領域の間で相互に平行であり、かつ第1領域に平行に配置されることを特徴とする。
【0030】
本発明に従えば、一対の第1領域を相互に平行に配置し、一対の第2領域を第1領域に直交する方向で相互に平行に配置し、一対の第3領域を第1領域の間および第2領域の間で相互に平行であり、かつ第1領域に平行に配置して、切抜きを行うことによって、1枚の矩形状の板状体から効率よく梱包装置の部位を取り出すことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である板状体の梱包装置1の一部を切欠いて示す平面図であり、図2は板状体の梱包装置1の一方の側面図であり、図3は板状体の梱包装置1の他方の側面図であり、図4は板状体の梱包装置1の一部を切欠いて示す展開図である。
【0032】
梱包装置1は、矩形状の板状体である被梱包物2を梱包する。本実施の形態では、被梱包物2は、太陽電池パネルである。梱包装置1は、被梱包物2として2枚の太陽電池パネルを梱包する。
【0033】
本実施の形態において、被梱包物2の裏面は、板状体である被梱包物2の一表面に対して、この一表面とは反対側に臨む面である被梱包物2の他表面と同一である。
【0034】
梱包装置1は、被梱包物2の一方の側縁部3を一表面4側から覆う第1表面被覆部5と、第1表面被覆部5の長手方向一端部6に直角に屈曲して連なり、被梱包物2の一方の側縁部3に垂直な他方の側縁部7を一表面4側から覆う第2表面被覆部8と、第1表面被覆部5に連なり、被梱包物2の一方の側縁部3を側方から覆う第1側面被覆部9と、第2表面被覆部8に連なり、被梱包物2の他方の側縁部7を側方から覆う第2側面被覆部10と、第1側面被覆部9に連なり、被梱包物2の一方の側縁部3を裏面11側から覆う第1裏面被覆部12と、第2側面被覆部9に連なり、被梱包物2の他方の側縁部7を裏面11側から覆う第2裏面被覆部13と、第1表面被覆部5の長手方向両端部14にそれぞれ連なる係止片15とを含む。これらの第1表面被覆部5、第2表面被覆部8、第1側面被覆部9、第2側面被覆部10、第1裏面被覆部12、および第2裏面被覆部13は、それぞれ対をなして設けられる。第1表面被覆部5、第2表面被覆部8、第1側面被覆部9、第2側面被覆部10、第1裏面被覆部12、および第2裏面被覆部13は、被梱包物2の厚み方向、すなわち図1の紙面に垂直な方向で、被梱包物2の中心を通る軸線に線対称となるように設けられる。
【0035】
各第1表面被覆部5、第2表面被覆部8、第1側面被覆部9、第2側面被覆部10、第1裏面被覆部12、2裏面被覆部13および係止片15は、板状体の梱包材料を折り曲げることによって構成され、本実施の形態では、梱包材料として段ボールが用いられる。段ボールは、波状に形成された板状の中芯原紙と、ライナと呼ばれる平板紙とから構成され、ライナを中芯原紙の片面または両面に貼合せて形成される。段ボールとして、中芯原紙の片面にライナを貼合せた片面段ボール、中芯原紙の両面にライナを貼合せた両面段ボール、および両面段ボールの一表面に中芯原紙を対向させて片面段ボールを貼合せた複両面段ボールなどが用いられ、本実施の形態では両面段ボールによって梱包装置1が構成される。段ボールの厚さは、たとえば3.0mm程度とする。
【0036】
各第1表面被覆部5、第1側面被覆部9および第1裏面被覆部12の長手方向は、被梱包物2の長手方向、すなわち被梱包物2の一表面4の長辺と平行に設けられ、各第2表面被覆部8、第2側面被覆部10および第2裏面被覆部13の長手方向は、被梱包物2の長手方向に垂直な方向、すなわち被梱包物2の一表面4の短辺と平行に設けられる。
【0037】
各第1表面被覆部5、第1側面被覆部9および第1裏面被覆部12の長手方向は、ライナと中芯原紙とによって形成される段ボール内部の各空間の延びる方向に平行となり、各第2表面被覆部8、第2側面被覆部10および第2裏面被覆部13の長手方向は、段ボール内部の各空間の延びる方向に垂直な方向となるように形成される。各第1表面被覆部5、第1側面被覆部9および第1裏面被覆部12の長手方向は、ライナと中芯原紙とによって形成される段ボール内部の各空間の延びる方向に平行とすることによって、被梱包物2の長辺方向に平行な方向の梱包装置1の強度を高めることができる。
【0038】
各第1表面被覆部5および第2表面被覆部8は、矩形状であり、被梱包物2の一表面4の側縁部3,7の予め定める範囲の領域、ここでは被梱包物2の一表面4の縁辺部から距離Aの範囲を覆う。第1表面被覆部5および第2表面被覆部8の被梱包物2に臨む面は、同一仮想平面上に位置する。第1表面被覆部5および第2表面被覆部8の被梱包物2に臨む面は、同一仮想平面に位置するので、梱包される被梱包物2に傷をつけることが防止される。
【0039】
第1表面被覆部5の長手方向両端部21間の中間部22と第2表面被覆部8の長手方向両端部23間の中間部24との間には、補強部25が設けられる。補強部25は、第1表面被覆部5の長手方向両端部21間の中間部22と第2表面被覆部8の長手方向両端部23間の中間部24との間で、第1表面被覆部5と第2表面被覆部8とが連なるコーナ部26にわたって、第1表面被覆部5および第2表面被覆部8と一体的に形成される。補強部25を設けることによって、第1表面被覆部5および第2表面被覆部8が互いに近接する方向および離反する方向の強度を特に向上させることができる。
【0040】
各第1側面被覆部9は矩形状であり、第1側面被覆部9の長手方向に垂直な方向の一端部27は、第1表面被覆部5の長手方向に垂直な方向で、かつ一対の第1表面被覆部5の相互に離反する方向の端部28に連なり、第1側面被覆部9は、第1表面被覆部5に対して垂直に立設する。また、各第2側面被覆部10は、矩形状であり、第2側面被覆部10の長手方向に垂直な方向の一端部29は、第2表面被覆部8の長手方向に垂直な方向で、かつ一対の第2表面被覆部が相互に離反する方向の端部31に連なり、第2側面被覆部10は、第1表面被覆部5に対して垂直に立設する。第1側面被覆部9および第2側面被覆部10の長手方向に垂直な方向の寸法Hは、被梱包物2の厚みに略等しく選ばれる。
【0041】
第1裏面被覆部12および第2裏面被覆部13は略矩形状であり、被梱包物2の裏面11の側縁部3,7の予め定める範囲の領域を覆う。ここでは、第1裏面被覆部12は、被梱包物2の裏面11の一方の縁辺部から距離Aの範囲を覆い、第2裏面被覆部13は、被梱包物2の裏面の一方の縁辺部に垂直に連なる他方の縁辺部から距離Bの範囲を覆う。第1裏面被覆部12の長手方向に垂直な方向の一端部32は、第1側面被覆部9の長手方向に垂直な方向の他端部33に連なり、第1裏面被覆部12は、第2側面被覆部13に対して垂直に立設する。第2裏面被覆部13の長手方向に垂直な方向の一端部34は、第2側面被覆部10の長手方向に垂直な方向の他端部35に連なり、第2裏面被覆部13は、第2側面被覆部14に対して垂直に立設する。
【0042】
第1側面被覆部9の長手方向両端部36は、第2側面被覆部10の長手方向両端部37にそれぞれ当接し、第1裏面被覆部12の長手方向両端部14は、第2裏面被覆部13の長手方向両端部38にそれぞれ積重される。
【0043】
各第2裏面被覆部13には、長手方向両端部38で、かつ第2側面被覆部10寄りに、前記長手方向に延びる挿入孔41が形成される。第1表面被覆部5の長手方向両端部14にそれぞれ連なる係止片15は、挿入孔41に挿通されて、係止される。係止辺15および挿入孔41の具体的な形状は、後述する図5の説明で述べる。
【0044】
図4に示される展開状態の梱包装置1である梱包装置構成体16は、上述した第1表面被覆部5、第2表面被覆部8、第1側面被覆部9、第2側面被覆部10、第1裏面被覆部12、第2裏面被覆部13および係止片15を有し、これらの厚み方向一方面および他方面が、それぞれ同一平面上に連なって形成される。つまり、梱包装置構成体16は、第1表面被覆部5の長手方向一端部6に、第2表面被覆部9の長手方向一端部が屈曲して連なり、第1表面被覆部5の長手方向に垂直な方向で、各第1表面被覆部5が相互に離反する方向の端部28に第1側面被覆部9の長手方向に垂直な方向の一端部27が連なり、第1側面被覆部9の長手方向に垂直な方向の他端部33に第1裏面被覆部12の長手方向に垂直な方向の一端部32が連なり、第1裏面被覆部12の長手方向両端部14に係止片15がそれぞれ連なり、第2表面被覆部8の長手方向に垂直な方向で、各第2表面被覆部が相互に離反する方向の端部31に第2側面被覆部10の長手方向に垂直な方向の一端部29が連なり、第2側面被覆部10の長手方向に垂直な方向の他端部35に第2裏面被覆部13の長手方向に垂直な方向の一端部34が連なって形成され、各第1表面被覆部5、第2表面被覆部8、第1側面被覆部9、第2側面被覆部10、第1裏面被覆部12、第2裏面被覆部13および係止片15は、梱包装置構成体16の中心で、厚み方向の軸線に対称となるように、対をなして形成される。第1表面被覆部5、第1側面被覆部9および第1表面被覆部12の長手方向の寸法は、ほぼ等しく形成され、第2表面被覆部8、第2側面被覆部10および第2裏面被覆部13の長手方向の寸法は、ほぼ等しく形成される。
【0045】
図4に示される梱包装置構成体16の一対の第1側面被覆部9の、各第1表面被覆部5に対して相互に近接する方向に折り曲げて対向させ、一対の第2側面被覆部10を、第2表面被覆部8に対して相互に近接する方向に折り曲げて対向させ、一対の第1裏面被覆部12を、各第1側面被覆部9に対して各第1表面被覆部5に近接する方向に折り曲げて、各第1表面被覆部5に対向させ、一対の第2裏面被覆部13を、各第2側面被覆部10に対して各第2表面被覆部8に近接する方向に折り曲げて、各第2表面被覆部8に対向させ、第1側面被覆部9の被梱包体2に臨む面と、第1表面被覆部5の被梱包体2に臨む面とを垂直とし、第2側面被覆部10の被梱包体2に臨む面と、第2側面被覆部8の被梱包体2に臨む面とを垂直とし、第1裏面被覆部12の被梱包体2に臨む面と、第1側面被覆部9の被梱包体2に臨む面とを垂直とし、第2裏面被覆部13の被梱包物2に臨む面と、第2側面被覆部10の被梱包体2に臨む面とを垂直とし、各係止片15を、第1裏面被覆部12に対して第1表面被覆部5に近接する方向に折り曲げて、各第2裏面被覆部13に形成される挿入孔41に挿入することによって、梱包装置1を作製することができる。
【0046】
図5は、係止片15を挿入孔41に挿入した状態を示す梱包装置1の部分拡大斜視図である。第1裏面被覆部12の長手方向両端部14と、係止片15との間には、係止切欠き部42が形成される。係止切欠き部42は、梱包装置1を展開状態として、第1表面被覆部5から離反する方向に臨んで形成される。
【0047】
各係止片15の遊端部43の角隅部44は、半径Rの円弧状に形成される。また、係止片15には、係止切欠き部42が形成される基端部45から角隅部44に向かうに連れて、第1側面被覆部9に向かう方向にわずかに傾斜する係止傾斜部46を有する。これによって、係止片15を挿入孔41に挿入するときに、角隅部44および係止傾斜部46を挿入孔41に臨む第2裏面被覆部13に当接させて、スライドさせて挿入することができ、係止片12の挿入孔41への挿入を円滑に行うことができる。
【0048】
挿入孔41の長手方向の寸法L1は、挿入孔の長手方向に平行な方向の係止片15の寸法L2よりもわずかに大きく選ばれ、また挿入孔41の長手方向の一端部と第2裏面被覆部13の端部との間の距離L3は、係止片15と第2側面被覆部13との間の距離L4よりも小さく選ばれる。これによって、係止片15を挿入孔41に挿入させて、各第1裏面被覆部12を相互に対向する方向、すなわち図5の矢符F方向に近接させることによって、係止切欠き部42が挿入孔41の長手方向一端部側の第2裏面被覆部13に嵌り込み、各第1裏面被覆部12が、被梱包物2または各第2裏面被覆部13から離反する方向に各変位して、被梱包物2の面の一方の側縁部3寄りの領域を外部に露出してしまうことが防がれるので、梱包装置1によって被梱包物2を円滑に梱包することができ、梱包の作業性が向上する。
【0049】
係止片15は、各第1裏面被覆部12の長手方向両端部14に連なって形成されるので、係止片15の第1表面被覆部12に連結する基端部45から遊端部43に向かう方向は、段ボール内部の各空間の延びる方向に平行となる。これによって、係止片15を挿入孔41に挿入するときに、係止片15が挿入孔41に引っ掛かって挿入孔41の長手方向に平行に折れ曲がることが防止され、係止片15を円滑に挿入孔41に挿入することができる。
【0050】
挿入孔41が設けられる各第2裏面被覆部13の長手方向は、段ボール内部の各空間の延びる方向に垂直な方向となるように形成されるので、段ボールを切抜いて形成される挿入孔41の長手方向を段ボール内部の各空間の延びる方向に垂直な方向とすることができる。したがって、係止片15の挿入孔41への挿入によって、挿入孔41に臨む第1裏面被覆部1が変形しにくく、係止片を円滑に挿入孔41に挿入することができる。また、挿入孔41に臨む第1裏面被覆部13の変形を防止することができるので、梱包装置1を再利用することが可能となる。
【0051】
図6は、図5の切断面線XI−XIから見た部分切断面図である。第2裏面被覆部13の長手方向両端部38であって、第1裏面被覆部12が積重する領域の厚みt1は、長手方向両端部38間の中間部47の厚みt2よりも小さく形成される。具体的には、厚みt1は、厚みt2の1/2程度とし、たとえばt1=3.0mmである場合、t2は1.4mm以上1.7mm以下の範囲とする。
【0052】
各第1裏面被覆部12の長手方向両端部14では、被梱包物2を梱包した状態では、各第2裏面被覆部13の長手方向両端部38に積重して配置されるが、これらの各第2裏面被覆部13の長手方向両端部38の領域は、前述したように、その厚みt1が両端部間の中間部の厚みt2と比較して小さく形成されるので、各第1裏面被覆部12が、各第2裏面被覆部13の長手方向両端部38の厚み方向への弾性回復力または第1裏面被覆部12の係止片15が挿入孔41から離脱する方向への復元力によって、第1裏面被覆部12および第2裏面被覆部13間に間が発生することが防がれる。
【0053】
したがって、梱包された被梱包物2の運搬時、および複数の被梱包物2を梱包された状態で積重して載置、あるいは梱包され積重された被梱包物2を移動させるときに、前記段差が生じた部分に他の物体が接触して係止片15が破損したり、第1裏面被覆部12および第2裏面被覆部13などが破断したりして、被梱包物2を確実に梱包できなくなってしまうという問題が生じない。
【0054】
各第2裏面被覆部13の長手方向両端部38は、第2側面被覆部10の長手方向両端部37よりも、相互に近接する方向に退避して形成される。したがって、第1裏面被覆部12の長手方向両端部14が第2裏面被覆部13の長手方向両端部38に当接する当接位置は、第1側面被覆部9に対する折込み位置よりも遊端、すなわち折込み位置から離反する側となる。本実施の形態において第2裏面被覆部13は、第1側面被覆部9から距離L5だけ離反する。これによって、第1裏面被覆部12の厚み方向への浮き上がりを少なくし、第1表面被覆部12に大きな弾性回復力または復元力が発生することを抑制して、わずかな衝撃などの作用によって係止片15が破損し、あるいは第1裏面被覆部12および第2裏面被覆部13が破損するという不具合が生じない。
【0055】
各第1裏面被覆部12の長手方向両端部14における各係止片15よりも第1側面被覆部9寄りの領域には、接触切欠き部48が形成され、各接触切欠き部48は、第1裏面被覆部12の長手方向に垂直な方向の一端部32から、第1側面被覆部9から離反するに連れて相互に近接する方向に、第1裏面被覆部12の長手方向に対して予め定める第1の角度θ1で傾斜する第1裏面傾斜部51を有する。
【0056】
また第2裏面被覆部13は、長手方向両端部15で第2側面被覆部10寄りに、第2裏面被覆部13の長手方向に垂直な方向の一端部34から、第2側面被覆部10から離反するに連れて相互に近接する方向に、第2裏面被覆部13の長手方向に対して予め定める第2の角度θ2で傾斜し、第1裏面被覆部12の第1裏面傾斜部51に一部が当接する第2裏面傾斜部52を有する。
【0057】
予め定める第1の角度θ1と予め定める第2の角度θ2とを加算した角度θは、直角である。本実施の形態では、θ1およびθ2を、それぞれ45°とする。
【0058】
図7は、図1の切断面線XII−XIIから見た部分切断面図である。第1裏面被覆部12および第2裏面被覆部13の一部が相互に当接することによって、第1裏面被覆部12に対する第2裏面被覆部13の位置決めを行うことができ、矩形状の被梱包物2の形状を保持することができるとともに、梱包装置1の強度を向上させることができる。したがって、たとえば被梱包物2を梱包した梱包装置1の搬送中に、梱包装置1に捩れなどが生じた場合、係止切欠き部42、および係止切欠き部42の近傍の第1裏面被覆部12に、捩れによる負荷が集中することを防止することができるので、第1裏面被覆部12および第2裏面被覆部13などの破損をより確実に防止することができる。
【0059】
再び図4を参照して、第1表面被覆部5には、第1側面被覆部9寄りに、第1表面被覆部5の長手方向に垂直な方向に断続的であり、かつ第1表面被覆部5の長手方向に延びその両端部から第1側面被覆部9に向かって、第1表面被覆部5および第1側面被覆部9の折込み位置まで延びる第1表面切込み部54が形成される。
【0060】
また第1裏面被覆部12には、第1側面被覆部9寄りに、第1裏面被覆部12の長手方向に垂直な方向に断続的であり、かつ第1裏面被覆部12の長手方向に延びその両端部から第1側面被覆部9に向かって、第1裏面被覆部12および第1側面被覆部9の折込み位置まで延びる第1裏面切込み部55が形成される。
【0061】
また第2表面被覆部8には、第2側面被覆部10寄りに、第2側面被覆部10の長手方向に垂直な方向に断続的であり、かつ第2表面被覆部8の長手方向に延びその両端部から第2側面被覆部10に向かって、第2表面被覆部8および第2側面被覆部10の折込み位置まで延びる第2表面切込み部56が形成される。
【0062】
さらに第2裏面被覆部13には、第2側面被覆部10寄りに、第2裏面被覆部13の長手方向に垂直な方向に断続的であり、かつ第2裏面被覆部13の長手方向に延びその両端部から第2側面被覆部10に向かって、第2裏面被覆部13および第2側面被覆部10の折込み位置まで延びる第2裏面切込み部57が形成される。
【0063】
第1表面切込み部54と第1裏面切込み部55とは、第1表面被覆部5および第1裏面被覆部12の長手方向に垂直な方向に、相互に重ならない位置にずれて形成される。また第2表面切込み部56と第2裏面切込み部57とは、第2表面被覆部8および第2裏面被覆部13の長手方向に垂直な方向に、相互に重ならない位置にずれて形成される。
【0064】
図4に示す梱包装置構成体16の第1側面被覆部9を各第1表面被覆部5に対して相互に近接する方向に折り曲げて対向させ、また第2側面被覆部10を第2表面被覆部8に対して相互に近接する方向に折り曲げて対向させ、第1裏面被覆部12を各第1側面被覆部9に対して各第1表面被覆部5に対向するように折り曲げ、第2裏面被覆部13を各第2側面被覆部10に対して第2表面被覆部8に対向するように折り曲げると、第1表面切込み部54によって、第1側面被覆部10の長手方向に垂直な方向の一端部27から突出する複数の第1表面突出部61が形成され、第1裏面切込み部55によって、第1側面被覆部9の長手方向に垂直な方向の他端部29から第1側面被覆部9の長手方向に垂直な方向の他端部33から突出する複数の第1裏面突出部62が形成され、第2表面切込み部5によって、第2側面被覆部10の長手方向に垂直な方向の一端部29から突出する複数の第1表面突出部61が形成され、第2裏面切込み部57によって、第2側面被覆部10の長手方向に垂直な方向の他端部35から突出する複数の第2裏面突出部64が形成される。
【0065】
第1表面切込み部54および第1裏面切込み部55とは、第1表面被覆部5および第1裏面被覆部12の長手方向に垂直な方向に、相互に重ならない位置にずれて形成されるので、第1表面突出部61と第1裏面突出部62とは、図2に示すように、第1表面被覆部5および第1裏面被覆部12の長手方向に垂直な方向に、相互に重ならない位置にずれて形成される。また第2表面切込み部56および第2裏面切込み部57とは、第2表面被覆部8および第2裏面被覆部13の長手方向に垂直な方向に、相互に重ならない位置にずれて形成されるので、第2表面突出部63と第2裏面突出部64とは、図3に示すように、第2表面被覆部8および第2裏面被覆部13の長手方向に垂直な方向に、相互に重ならない位置にずれて形成される。
【0066】
図8は、2つの梱包装置1を積重した状態を示す一方の側面図であり、図9は2つの梱包装置1を積重した状態を示す他方の側面図である。梱包装置1をそれぞれ梱包装置1A,1Bと記す。被梱包物2を梱包装置1によって梱包した状態で、被梱包物2の厚み方向に複数の被梱包物2を積重して載置した場合では、梱包装置1Aの第1表面突出部61と梱包装置1Bの第1裏面突出部62とが嵌合し、また梱包装置1Aの第2表面突出部63と梱包装置1Bの第2裏面突出部64とが嵌合するので、上に積重された梱包装置1Aの梱包装置1Bに対する被梱包物2の厚み方向に垂直な方向への位置ずれを防止することができ、積重した梱包装置1A,1Bが不要にずれてしまうことが防がれ、荷崩れを防止することができる。したがって、複数個の梱包装置1を積重して搬送する場合などにおいて、被梱包物2が相互にずれることによって落下することがないので、安定して搬送することができる。
【0067】
図10は、第1側面被覆部9に設けられる起立片65の拡大図であり、図11は図10の切断面線XI−XIから見た断面図である。
【0068】
第1側面被覆部9には、第1側面被覆部9の長手方向に平行な軸線まわりに起立可能な起立片65が設けられる。起立片65は、第1側面被覆部9に起立切込み67を形成して、第1側面被覆部9の一部を、第1側面被覆部9の残部から起立させて形成される。
【0069】
起立切込み67は、第1側面被覆部9の長手方向両端部36間の中間部68で、第1側面被覆部9および第1表面被覆部5の折込み位置から、第1表面被覆部12の第2側面被覆部10寄りの領域まで延びる一対の平行な第1起立切込み69と、第2側面被覆部10に形成された第1起立切込み69の端部71を連接する第2側面被覆部10の長手方向に垂直な方向に延びる第2起立切込み72とを有する。
【0070】
上述した起立切込み67に囲まれる領域の第1側面被覆部9を、第1側面被覆部9の長手方向に垂直な方向の中央部を中心として起立させて、第1表面被覆部5および第1裏面被覆部12に対向させ、被梱包物2である2枚の太陽電池パネルの間に挟むことによって、対向する太陽電池パネルが直接接触することを防止することができ、2枚の太陽電池パネルが互いに接触することによって生じる傷の発生を防止することができる。起立片65は、第1側面被覆部9の長手方向に沿って、予め定める間隔を開けて複数設けられ、本実施の形態では、各第1側面被覆部9に2つずつ設けられる。
【0071】
第1裏面被覆部12には、第2起立切込み72に連なり、梱包作業者の指が挿入可能な挿入孔66が設けられる。挿入孔66を設けることによって、梱包作業者が挿入孔66に指を挿入して、容易に起立片65を第1側面被覆部9から起立させることができる。
【0072】
また起立片65を対向する太陽電池パネルの間に挟むことによって、被梱包物2の梱包装置1に対する位置決めを行うことができ、梱包状態で被梱包物2の梱包装置1に対する位置ずれを防止することができる。
【0073】
起立片65には、第1側面被覆部9の長手方向に平行な軸線まわりに起立可能な起立係止片73が設けられる。起立係止片73は、起立片65に起立係止片切込みを形成して、起立片65の一部を、起立片65の残部から起立させて形成される。係止係止片73は、起立片65から起立した状態で、起立片65に対して垂直となる。
【0074】
被梱包物2である太陽電池パネルの側縁部2Aには、アルミなどによって枠体が設けられており、太陽電池パネルの裏面、すなわち受光面とは反対側の面では、その側縁部の厚みが中央部の厚みよりも大きく構成されている。図11に示すように、梱包装置1は、太陽電池パネルを、これら太陽電池パネルの裏面を対向させた状態として梱包する。
【0075】
上述した起立片65を起立させて、太陽電池パネルの枠体に係止することによって、被梱包物2の梱包装置1に対するより確実な位置決めをおこなうことができる。
【0076】
本実施の形態では、起立片65は、第1側面被覆部9に設けられるが、本発明の実施の他の形態では、第2側面被覆部10に、第2側面被覆部10の長手方向に平行な軸線まわりに起立可能に起立片を設ける構成としてもよく、第1側面被覆部9および第2側面被覆部10のそれぞれに起立片65を設ける構成としてもよい。
【0077】
また本発明の他の実施の形態では、起立片65は、第1側面被覆部の長手方向に垂直な方向の両端部間の中間部から第1表面被覆部5にわたる領域の第1側面被覆部9によって形成されてもよい。
【0078】
上述した梱包装置1は、2つの梱包体75によって構成される。各第1表面被覆部5、第1側面被覆部9および第1裏面被覆部12には、それぞれの長手方向の中間部で、これらの長手方向に垂直な方向に切断されている。図1および図4に示すように、一方の第1表面被覆部5、第1側面被覆部9および第1裏面被覆部12の切断部76Aと、他方の第1表面被覆部5、第1側面被覆部9および第1裏面被覆部12の切断部76Bとは、これらの長手方向に垂直な方向でずれて形成される。切断部76A、76Bは、第1表面被覆部5、第1側面被覆部9および第1裏面被覆部12の長手方向中央よりも、長手方向一端部寄りに形成され、被梱包物2の厚み方向、すなわち図1および図4の紙面に垂直な方向で、被梱包物2の中心を通る軸線に対称となるように設けられる。上述した起立片65は、それぞれの梱包体75の第1側面被覆部に設けられる。
【0079】
各第1側面被覆部9の切断部76A,76Bの近傍には、切断部76A,76Bの両側にわたって、長手方向に延びるシール貼り付け部77が設けられる。上述したように、2つの梱包体75には、それぞれの第1側面被覆部9に起立片65が設けられ、この起立片65を被梱包物2である2枚の太陽電池パネルの間に挟み込むことによって、2つの梱包体が第2側面被覆部10の長手方向で相互に離反する方向に分離することが防止されるが、シール貼り付け部77に被梱包物2を表す情報を記したシール体を貼り付けることによって、分断されている2つの梱包体75が第2側面被覆部10の長手方向に離反する方向に分離しないように、より確実に接着することができる。
【0080】
シール貼り付け部77は、梱包作業者が矩形状のシール体を第1側面被覆部9の長手方向に平行に貼れるように、第1側面被覆部9の長手方向に平行な2本のシール切込み部78を有する。梱包作業者は、シール貼り付け部77のシール切込み部78に沿って、切断部76を覆うように矩形状のシール体を貼り付けることによって、シール体の長手方向を第1側面被覆部9の長手方向に容易に平行に配置することができる。これによって、シール体に記された文字などの情報が読みやすく、かつシール体による第1側面被覆部9の長手方向に離反する方向への引張り力に対して強度を向上させることができる。
【0081】
また、第1側面被覆部9の長手方向中央が含まれる梱包体75のシール貼り付け部77の端部には、切取り可能な矩形状の切取り部79が設けられる。切取り部79は、断続的な切込みによって形成され、切取り部79に隣接する第1側面被覆部9には、梱包作業者の指が挿入可能な挿入孔81が設けられる。梱包作業者が挿入孔81に指を挿入して、切取り部79を第1側面被覆部9から離反する方向に引っ張ることによって、切取り部79を第1側面被覆部9から分離することができる。切取り部79にシール体の一端部が貼り付けることによって、切取り部79を分離すると、シール体を第1側面被覆部9から剥離することができ、梱包した被梱包物2の取り出し、または梱包装置1の折り畳みが容易となる。
【0082】
一方のシール貼り付け部77の近傍には、第1側面被覆部9の長手方向に断続的に形成され、第1側面被覆部9の第1表面被覆部5寄りの領域と、第1表面被覆部5の第1側面被覆部9寄りの領域とにわたって、目印である挿通孔80が設けられる。挿通孔80を設けることによって、2つの梱包体75を1組として梱包装置1を作製するときに、この2つの梱包体75の組み合わせを容易に行いやすくなる。
【0083】
次に、梱包装置1に被梱包物2を梱包する手順について説明する。
図12は、梱包装置構成体16の第1側面被覆部9および第2側面被覆部10を折り曲げた状態を概略的に示す斜視図であり、図13は、図12に示した梱包装置構成体16の第1裏面被覆部12および第2裏面被覆部13を折り曲げて形成される梱包装置1を概略的に示す斜視図である。
【0084】
まず、図4に示した展開状態の折込み装置である梱包装置構成体16の各対をなす第1側面被覆部9を各第1表面被覆部5に対して相互に近接する方向に折り曲げて対向させ、また各対をなす第2側面被覆部10を第2表面被覆部8に対して相互に近接する方向に折り曲げて対向させる。これによって図12に示すように、第1側面被覆部9および第1裏面被覆部12は、第1表面被覆部5に対して直角となり、また第2表面被覆部8および第2裏面被覆部13は、第2表面被覆部8に対して直角となる。また、第1側面被覆部9と第2側面被覆部10は相互に直角となる。
【0085】
この状態で、1枚の太陽電池パネルの表面を第1表面被覆部5および第2表面被覆部8に向けて配置する。
【0086】
次に、起立片65を起立させて太陽電池パネルの裏面に当接させ、このときに起立係止部73によって太陽電池パネルの枠体を挟み込む。
【0087】
次に、もう1枚の太陽電池パネルの裏面を先に配置された太陽電池パネルの裏面と対向するように配置する。これによって、起立片65が2枚の太陽電池パネルの間に挟まれる。
【0088】
次に、図13に示すように、各対をなす第2裏面被覆部13を各第2側面被覆部10に対して第2表面被覆部8に対向するように折り曲げて、この後、各対をなす第1裏面被覆部12を各第1側面被覆部9に対して各第1表面被覆部5に対向するように折り曲げ、係止片15を挿入孔16に挿入することによって、被梱包物2が梱包される。
【0089】
係止片15を挿入孔16に挿入した後、第2裏面被覆部13の長手方向で、対をなす第1裏面被覆部12を相互に向かい合う方向に押圧することによって、係止切欠き18が第2裏面被覆部13に係合して係止片15が係止される。
【0090】
最後に、第1裏面被覆部12の長手方向に垂直な方向にポリプロピレン樹脂を主原料とした樹脂製の帯状体82であるポリプロピレン(略称PP)バンドを巻きつけて、このバンド88を締結する。帯状体82は、2つの梱包体75のそれぞれに設けられる。これによって梱包装置1によって被梱包物2を確実に梱包することができる。
【0091】
図14は、1枚の板状体91から切り出される2つの切抜き部92を示す平面図である。図15は梱包装置1によって梱包される被梱包物2である太陽電池パネルの寸法を示す斜視図である。太陽電池パネルの長手方向の寸法をLとし、厚み方向の寸法をhとし、長手方向および厚み方向に垂直な方向の寸法をWとする。梱包装置1は、図15に示す太陽電池パネルを2枚収容する。したがって、被梱包物2の厚み方向の寸法は、2×h=2hであり、上述した第1および第2側面被覆部9、10の長手方向に垂直な方向の寸法Hにほぼ等しい。
【0092】
梱包装置1は、1枚の矩形状の板状体91を、被梱包物2の一方の側縁部3の一部を覆う第1領域93と、第1領域93に垂直に連なり、被梱包物2の他方の側縁部7を覆う第2領域94と、第2領域94に垂直に連なり、被梱包物2の一方の側縁部3の残部を覆う第3領域95とを有する2つの切抜き部92に切断した後、切抜き部92を組み立てることによって製造される。各切抜き部92は、上述した梱包体75を構成する。一方の切抜き部92Aの第1、第2および第3領域には、符号に添え字Aを付し、他方の切抜き部92Bの第1、第2および第3領域には、符号に添え字にBを付して記す場合がある。
【0093】
各切抜き部92の第1、第2および第3領域93,94,95は、被梱包物2を一表面4側から覆う表面被覆部96と、被梱包物2を側面から覆う側面被覆部97と、被梱包物2を裏面側から覆う裏面被覆部98とを有する。具体的には、第1領域93は、第1表面被覆部5、第1側面被覆部9および第1裏面被覆部12の一部101,102,103と、係止片15と有し、第2領域は、第2表面被覆部8、第2側面被覆部10および第2裏面被覆部13とを有し、第3領域は、第1表面被覆部5、第1側面被覆部9および第1裏面被覆部12の残部104,105,106を有する。
【0094】
一方の切抜き部92Aの第1領域93および他方の切抜き部92Bの第3領域95によって、被梱包物2の一方の側縁部3を覆う第1表面被覆部5、第1側面被覆部9および第1裏面被覆部12が形成され、また、一方の切抜き部92Aの第3領域95および他方の切抜き部92Bの第1領域93とによって、被梱包物2の一方の側縁部3を覆う第1表面被覆部5、第1側面被覆部9および第1裏面被覆部12が形成される。
【0095】
一対の第1領域93は、相互に平行に配置され、一対の第2領域94は、第1領域93に直交する方向で相互に平行に配置され、一対の第3領域95は、第1領域93の間、および第2領域94の間で相互に平行であり、かつ第1領域93に平行に配置される。
【0096】
矩形状の板状体91の4つの周縁部をそれぞれ第1周縁部111、第2周縁部112、第3周縁部113、第4周縁部114とする。第1周縁部111と第2端部112および第4周縁部114とは垂直に連なり、第3周縁部113と第2周縁部112および第4周縁部114とは垂直に連なり、第1周縁部111と第3周縁部113とは平行であり、第2周縁部112と第4周縁部114とは平行である。第1周縁部111および第3周縁部113の寸法はLLであり、第2周縁部112および第4周縁部114の寸法はWWである。また、段ボール内に形成される空間の延びる方向は、第1周縁部111および第4周縁部114に平行とする。
【0097】
第1領域93には、第1表面被覆部5、第1側面被覆部9および第1裏面被覆部12の一部101,102,103が板状体91の第1周縁部111および第4周縁部114に平行に配置され、第2領域94では、第2表面被覆部8、第2側面被覆部10および第2裏面被覆部13が板状体91の第2周縁部112に平行に配置され、第3領域95では、第1表面被覆部5、第1側面被覆部9および第1裏面被覆部12の残部104,105,106が板状体91の第1周縁部111および第3周縁部113に平行に配置される。
【0098】
以下に、板状体91から切り出される各切抜き部92の形状について具体的に述べる。板状体91の第1周縁部111から第3周縁部113に向かって、距離(A+2h+A)の位置に、第1周縁部111に平行であり、かつ矩形状の板状体91の第2周縁部112に垂直に連なり、第2周縁部112から距離(L6−A)の位置まで延びる第1切込み121が形成される。第1切込み121の第2周縁部112からの距離(L6−A)の位置に、この第1切込み121に連なり、第2周縁部112に平行であり、かつ第1切込み115から距離(A+2h)の位置まで延びる第2切込み122が形成される。
【0099】
また、板状体91の第3周縁部113から第4周縁部114に向かって、距離(A+2h+A)の位置に、第3周縁部113に平行であり、かつ矩形状の板状体91の第4周縁部114に垂直に連なり、第4周縁部114からの距離(L6−A)の位置まで延びる第3切込み123が形成される。第3切込み123の第4周縁部114からの距離(L6−A)の位置に、この第3切込み123に連なり、第4周縁部114に平行であり、かつ第3切込み123から距離(A+2h)の位置まで延びる第4切込み124が設けられる。
【0100】
また、第2切込み122の第1切込み121に連なる端部とは反対側の端部と、第4切込み124の第3切込みに連なる端部とは反対側の端部と間に、この第2切込み122の端部と第4切込み124の端部とを連結する第5切込み125が形成される。
【0101】
上述した第1切込み121および第2切込み122と、第3切込み123および第4切込み124とは、板状体91の中心で、厚み方向に垂直な軸線、すなわち図14の紙面に垂直な方向に延びる軸線に対して、それぞれが対称となるように形成され、第5切込み125は、板状体91の中心で厚み方向に垂直な軸線に対して対称となるように形成される。
【0102】
第1周縁部111の第2周縁部112から距離L6の位置から、第3周縁部113に向かって、第1周縁部111から距離Aの位置までに、係止欠き部42、係止片15、接触切欠き部48を形成する第6切込み126が形成され、第6切込み126に連なって、第2周縁部112に平行に、長さ2hの第7切込み127が形成される。
【0103】
第1周縁部111から距離(A+2h)の位置に、第7切込み127の端部に連なり、第4周縁部114からの距離Bの位置まで第1周縁部111に平行に延びる第8切込み128が形成される。第8切込み128の第4周縁部114に近接する端部には、第4周縁部114に対して、所定の角度で傾斜して所定距離延び、その端部から第1周縁部111に平行に延びる第9切込み119が形成される。第9切込み119は、第4周縁部114に連なる。
【0104】
第1切込み121の第2周縁部112から距離(B+2h)の位置から、第2周縁部112に沿って、第1周縁部111から距離(A+2h+A+A)の位置までに、係止欠き部42、係止片15、接触切欠き部48を形成する第10切込み130が形成され、第10切込みに連なって、第2周縁部112に平行に、長さ2hの第11切込み131が形成される。
【0105】
第1周縁部111から距離(A+2h+A+A+2h)の位置に、第11切込み131の端部に連なり、第2周縁部112からの距離Bの位置まで第1周縁部111に平行に延びる第12切込み132が形成される。第12切込み132の第2周縁部112に近接する端部には、第2周縁部112に対して、所定の角度で所定距離延び、その端部から第1周縁部111に平行に延びる第13切込み133が形成される。第13切込み113は、第2周縁部112に連なる。
【0106】
第3周縁部113の第4周縁部112から距離L6の位置から、第4周縁部114に沿って、第3周縁部113から距離Aの位置までに、係止欠き部42、係止片15、接触切欠き部48を形成する第14切込み134が形成され、第14切込み134に連なって、第4周縁部114に平行に、長さ2hの第15切込み135が形成される。
【0107】
第3周縁部113から距離(A+2h)の位置に、第15切込み135の端部に連なり、第2周縁部112からの距離Bの位置まで第3周縁部113に平行に延びる第16切込み136が形成される。第16切込み136の第2周縁部112に近接する端部には、第2周縁部112に対して、所定の角度で傾斜して所定距離延び、その端部から第3周縁部113に平行に延びる第17切込み137が形成される。第17切込み137は、第2周縁部112に連なる。
【0108】
第3切込み123の第4周縁部114から距離(B+2h)の位置から、第4周縁部114に沿って、第3周縁部113から距離(A+2h+A+A)の位置までに、係止欠き部42、係止片15、接触切欠き部48を形成する第18切込み138が形成され、第18切込みに連なって、第4周縁部114に平行に、長さ2hの第18切込み139が形成される。
【0109】
第3周縁部113から距離(A+2h+A+A+2h)の位置に、第19切込み139の端部に連なり、第4周縁部114からの距離Bの位置まで第3周縁部113に平行に延びる第20切込み140が形成される。第20切込み140の第4周縁部114に近接する端部には、第4周縁部114に対して、所定の角度で所定距離延び、その端部から第3周縁部113に平行に延びる第21切込み141が形成される。第21切込み141は、第4周縁部114に連なる。
【0110】
第6〜第13切込み126〜133および第14〜第21切込み134〜141は、板状体91の中心で厚み方向に垂直な軸線に対してそれぞれが対称となるように形成される。
【0111】
第1周縁部111、第2周縁部112、第1切込み121、第6切込み126および第7切込み127によって大略的に囲まれる領域が第1領域93Aとなり、第3周縁部113、第4周縁部114、第3切込み123、第14切込み134および第15切込み135によって大略的に囲まれる領域が第1領域93Bとなる。
【0112】
第2周縁部112、第4切込み124、第5切込み125、第12切込み132、第13切込み133、第16切込み136および第17切込み137によって大略的に囲まれる領域が第2領域94Aとなり、第4周縁部14、第2切込み122、第5切込み125、第8切込み128、第9切込み129、第20切込み140および第21切込み141によって大略的に囲まれる領域が第2領域94Bとなる。
【0113】
第3切込み123、第4切込み124、第18切込み138および第19切込み139によって大略的に囲まれる領域が第3領域95Aとなり、第1切込み121、第2切込み122、第10切込み130および第11切込み131によって大略的に囲まれる領域が第3領域95Bとなる。
【0114】
第1領域93Aでは、第1周縁部111から第3周縁部113に向かって、距離Aの位置に、第1周縁部111に平行に延びる第1折込み線151が形成され、第1周縁部111から第3周縁部113に向かって、距離A+2hの位置に、第1周縁部111に平行に延びる第2折込み線152が形成される。
【0115】
第1領域93Aでは、第1周縁部111と第1折込み線151との間の領域によって、第1裏面被覆部12の一部103が形成され、第1折込み線151と第2折込み線152との間の領域によって、第1側面被覆部9の一部102が形成され、第2折込み線152と第1切込み121との間の領域によって第1表面被覆部5の一部101が形成される。
【0116】
また第1領域93Aでは、第1周縁部111から第3周縁部113に向かって距離Aの位置に、第1周縁部111に平行に延びる第1裏面切込み部55の一部が形成され、距離A+2hの位置に、第1周縁部111に平行に延びる第1表面切込み部54の一部が形成される。
【0117】
第2領域94Aでは、第4周縁部114から第2周縁部112に向かって、距離Bの位置に、第4周縁部114に平行に延びる第3折込み線153が形成され、第4周縁部114から第2周縁部112に向かって、距離B+2hの位置に、第4周縁部114に平行に延びる第4折込み線154が形成される。
【0118】
第2領域94Aでは、第4周縁部114と第3折込み線153との間の領域によって、第2裏面被覆部12が形成され、第3折込み線153と第4折込み線154との間の領域によって、第2側面被覆部10が形成され、第4折込み線154と第2切込み122および第5切込み125との間の領域によって、第2表面被覆部8が形成される。
【0119】
また第2領域94Bでは、第4周縁部111から第2周縁部112に向かって距離Bの位置に、第4周縁部114に平行に延びる第2裏面切込み部57が形成され、距離B+2hの位置に、第4周縁部114に平行に延びる第2表面切込み部56が形成される。
【0120】
第3領域95Aでは、第3切込み123から第1周縁部111に向かって、距離Aの位置に、第1周縁部111に平行に延びる第5折込み線155が形成され、第3切込み123から第1周縁部111に向かって、距離A+2hの位置に、第1周縁部111に平行に延びる第6折込み線156が形成される。
【0121】
第3領域95Aでは、第3切込み123と第5折込み線155との間の領域によって、第1裏面被覆部12の残部が形成され、第5折込み線155と第6折込み線156との間の領域によって、第1側面被覆部10の残部が形成され、第6折込み線156と第5切込み125との間の領域によって、第1表面被覆部5の残部が形成される。
【0122】
また第3領域95Aでは、第3切込み123から第1周縁部111に向かって距離Aの位置に、第1周縁部111に平行に延びる第1裏面切込み部55の残部が形成され、距離A+2Hの位置に、第1周縁部111に平行に延びる第1裏面切り込み部54の残部が形成される。
【0123】
第1領域93Bでは、第3周縁部113から第1周縁部111に向かって、距離Aの位置に、第3周縁部113に平行に延びる第7折込み線157が形成され、第3周縁部111から第3周縁部113に向かって、距離A+2hの位置に、第1周縁部111に平行に延びる第8折込み線158が形成される。
【0124】
第1領域93Bでは、第3周縁部113と第7折込み線157との間の領域によって、第1裏面被覆部12の一部103が形成され、第7折込み線157と第8折込み線158との間の領域によって、第1側面被覆部9の一部102が形成され、第2折込み線152と第1切込み121との間の領域によって第1表面被覆部5の一部101が形成される。
【0125】
また第1領域93Bでは、第3周縁部113から第1周縁部111に向かって距離Aの位置に、第3周縁部113に平行に延びる第1裏面切込み部55の一部が形成され、距離A+2hの位置に、第3周縁部113に平行に延びる第1表面切込み部54の一部が形成される。
【0126】
第2領域94Bでは、第2周縁部112から第4周縁部114に向かって、距離Bの位置に、第2周縁部112に平行に延びる第9折込み線159が形成され、第2周縁部112から第4周縁部114に向かって、距離B+2hの位置に、第2周縁部112に平行に延びる第10折込み線160が形成される。
【0127】
第2領域94Bでは、第2周縁部112と第9折込み線159との間の領域によって、第2裏面被覆部12が形成され、第9折込み線159と第10折込み線160との間の領域によって、第2側面被覆部10が形成され、第10折込み線160と第2切込み122および第5切込み125との間の領域によって、第2表面被覆部8が形成される。
【0128】
また第2領域94Bでは、第2周縁部112から第4周縁部114に向かって距離Bの位置に、第2周縁部112に平行に延びる第2裏面切込み部57が形成され、距離B+2hの位置に、第2周縁部112に平行に延びる第2表面切込み部56が形成される。
【0129】
第3領域95Bでは、第1切込み121から第3周縁部113に向かって、距離Aの位置に、第3周縁部113に平行に延びる第11折込み線161が形成され、第11切込み161から第3周縁部113に向かって、距離A+2hの位置に、第3周縁部113に平行に延びる第12折込み線162が形成される。
【0130】
第3領域95Bでは、第1切込み121と第11折込み線161との間の領域によって、第1裏面被覆部12の残部が形成され、第11折込み線161と第12折込み線162との間の領域によって、第1側面被覆部10の残部が形成され、第12折込み線162と第5切込み125との間の領域によって、第1表面被覆部5の残部が形成される。
【0131】
また第3領域95Aでは、第1切込み121から第3周縁部113に向かって距離Aの位置に、第3周縁部113に平行に延びる第1裏面切込み部55の残部が形成され、距離A+2Hの位置に、第3周縁部113に平行に延びる第1切込み部54の残部が形成される。
【0132】
第1〜第6折込み線151〜156と第7〜第12折込み線157〜162とは、板状体91の中心で厚み方向に垂直な軸線に対してそれぞれ対称となるように形成される。
【0133】
また第2領域94Aの、第3折込み線153の長手方向両端部で、この第3折込み線153の第4周縁部114側には、第3折込み線153に沿って延び、係止孔41を形成するための係止孔切込み165Aが形成される。また第2領域94Bの、第9折込み線159の長手方向両端部で、この第9折込み線159の第2周縁部112側には、第9折込み線153に沿って延び、係止孔41を形成するための係止切り込み165Bが形成される。
【0134】
また第1領域93Aの第2周縁部112と、第6および第7切込み126,127との中間部166には、第2折込み線152から第1周縁部111に向かって、起立切り込み67が形成され、第3領域95Aの第3切込み123と、第18および第19切込み138,139との中間部167には、第6折込み線156から第3周縁部113に向かって、起立切り込み67が形成される。
【0135】
また第1領域93Bの第4周縁部114と、第14および第15切込み134,135との中間部168には、第8折込み線158から第3周縁部113に向かって、起立切り込み67が形成され、第3領域95Aの第2切込み122と、第10および第11切込み130,131との中間部169には、第12折込み線162から第1周縁部111に向かって、起立切り込み67が形成される。
【0136】
また、第1領域93Aの第2周縁部112寄りの領域には、第1折込み線151と第2折込み線152との間に、シール切込み部78の一部が形成され、第3領域95Aの第3切込み124寄りの領域には、第5折込み線155と第6折込み線156との間に、シール切込み部78の残部が形成される。
【0137】
また、第1領域93Bの第4周縁部114寄りの領域には、第7折込み線157と第8折込み線158との間にシール切込み部78の一部が形成され、第3領域95Bの第2切込み122寄りの領域には、第11切込み線161と第12折込み線162との間に、シール切込み部78の残部が形成される。シール貼付け部78の切取り部79は、第1領域93A,93B形成される。
【0138】
上述した第1〜第21切込み121〜141に沿って、1枚の板状体91を切り離し、また上述した各切り込みを形成することによって、2つの切抜き部92が得られる。一方の切抜き部92Aの第2周縁部112を、他方の切抜き部92Bの第2切込み122によって形成された端部に当接させ、他方の切抜き部92Bの第4周縁部114を、一方の切抜き部92Aの第4切込み124によって形成された端部に当接させて配置することによって、図4に示す梱包装置構成体16となる。
【0139】
第11切込み131と第19切込み139との間の第1周縁部111および第4周縁部114に平行な方向の距離をL7とすると、各部の寸法は以下の式(1)〜式(5)によって決定される。
L=L6+L7 …(1)
L6=(L+A+B+2h)/2 …(2)
L7=(L−A−B−2h)/2 …(3)
LL=L6+B+2h=L7+A+2B+4h …(4)
WW=W+4A+6h …(5)
【0140】
AおよびBは、任意の数値であり、被梱包物2および板状体91の寸法に応じて、変更することができる。またnh=n×h(nは自然数)であり、nA=n×A(nは自然数)であり、nB=n×B(nは自然数)である。
【0141】
被梱包物2の寸法が決定していれば、板状体91の寸法を上式によって決定することによって、1枚の板状体91から効率よく梱包装置1を構成する切抜き部92を切抜くことができる。
【0142】
上述したように、1枚の板状体から2つの切抜き部を切抜くことによって、1枚の矩形状の板状体の周縁部を折り曲げて作製する従来の技術の梱包装置と比較して、同じ面積の梱包材料で、より大きな被梱包物2を梱包することができる。つまり、従来の技術の梱包装置と比較して、梱包材料の使用量を削減することができる。
【0143】
また、切抜き部92の一部が損傷した場合には、梱包装置1全体を廃棄する必要が無く、損傷した部分を有する切抜き部92だけを交換するだけで梱包装置1を製造することができる。
【0144】
上述した切抜き部92は、上述した第1〜第21切込み121〜141に対応する位置に刃物が設けられるプレス板を板状体91に押し付けることによって板状体91から同時に切抜かれる。
【0145】
プレス板には、上述した起立片65、起立片係止部73、第1表面切込み部54、第1裏面切込み部55、第2表面切込み部56および第2裏面切込み部57、シール切込み部78、切取り部79を形成するための切込みに対応する位置にも刃物が設けられ、切抜き部92を板状体9から切抜くときに、これらの切込みを同時に形成することができる。プレス板の第2裏面被覆部13の両端部38に対応する部分、図14の斜線で示す領域には、コルクシートまたはゴムシートなどを設けて、切り出す時のプレス加工によって、同時にこの領域をプレスして第2裏面被覆部13の両端部38間の中間部47厚みを小さく形成する。
【0146】
本発明の実施の他の形態では、被梱包物2の梱包装置1から外部に露出する部分には、被梱包物2への物品の衝突によって傷が発生しないように、シート体などを設けてもよく、また被梱包物2自体にシート体を貼り付けてもよい。
【0147】
本実施の形態では、被梱包物2として太陽電池パネルを梱包しているが、本発明の実施の他の形態では、被梱包物2は、太陽電池パネルに限らず、絵画の額などであってもよく、板状体であればよい。
【0148】
また本実施の形態では、2枚の太陽電池パネルを梱包しているが、本発明の実施のさらに他の形態では、1枚の太陽電池パネルを梱包してもよく、また3枚以上の複数枚の太陽電池パネルを梱包してもよい。1枚の太陽電池パネルを梱包する場合には、上述した起立片を設ける必要はなく、3枚以上の太陽電池パネルを梱包する場合には、対向する太陽電池パネル間に起立片が挟まれるように、起立片を複数設ければよい。
【0149】
本実施の形態では、梱包材料として段ボールを用いているが、本発明の実施の他の形態では、段ボール以外の梱包材料を用いても作製することができ、たとえば厚紙、合成加工紙およびプラスチック段ボールなどを用いてもよい。また、梱包材料として表面に撥水加工を施した段ボールなどを用いてもよく、梱包材料の一部、たとえば強度が必要となる係止片15の近傍、第1表面突出部61、第2表面突出部62、第3表面突出部63および第4表面突出部64などが形成される部分の表面に撥水加工などのコーティングを施した段ボールを用いてもよい。
【0150】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、各第1裏面被覆部の長手方向両端部に設けられる係止片を第2裏面被覆部の長手方向両端部で、かつ各第2側面被覆部寄りに形成される挿入孔に挿入することによって係止切欠き部が挿入孔から長手方向外側に存在する第2裏面被覆部の部分に嵌り込み、各第1裏面被覆部が、被梱包物または各第2裏面被覆部から離反する方向に各変位して、被梱包物の他方の表面の一側縁部寄りの領域を外部に露出してしまうことが防がれる。これによって、被梱包物を円滑に梱包することができ、梱包の作業性が向上する。
【0152】
第2裏面被覆部の長手方向両端部は、第2側面被覆部の長手方向両端部よりも相互に近接する方向に退避して設けられるので、第1裏面被覆部の長手方向両端部が第2裏面被覆部の長手方向両端部に当接する当接位置は、第1側面被覆部に対する折込み位置よりも遊端、すなわち折込み位置から離反する側となる。これによって、第1裏面被覆部の浮き上がりを少なくし、第1表面被覆部に大きな弾性回復力または復元力が発生することを抑制して、わずかな衝撃などの作用によって係止片が破損し、あるいは第1および第2裏面被覆部が破損するという不具合が生じない。
【0153】
1裏面被覆部を第1側面被覆部に対して折り曲げて、第1表面被覆部に対向させ、第2裏面被覆部を第2側面被覆部に対して折り曲げて、第2表面被覆部に対向させると、第1裏面被覆部の長手方向両端部における係止片よりも第1側面被覆部寄りの領域に形成される接触切欠き部の第1裏面傾斜部の一部と、第2裏面被覆部の長手方向両端部で第2側面被覆部寄りに設けられる第2裏面傾斜部の一部が当接する。
【0154】
第1裏面被覆部の長手方向に対して予め定める第1の角度で傾斜し、第2裏面傾斜部は、第2裏面傾斜部の長手方向に対して予め定める第2の角度で傾斜し、かつ予め定める第1の角度と予め定める第2の角度とを加算した角度は直角であるので、第1裏面被覆部および第2裏面被覆部の一部が当接することによって、第1裏面被覆部に対する第2裏面被覆部の位置決めを行うことができ、矩形状の被梱包物の形状を保持することができるとともに、装置の強度を向上させることができる。したがって、たとえば梱包装置に捩れなどが生じた場合、係止切欠き部、および係止切欠き部の近傍の第1裏面被覆部に捩れによる負荷が集中することを防止することができるので、第1および第2裏面被覆部などの破損をより確実に防止することができる。
請求項2記載の本発明によれば、各第1裏面被覆部の長手方向両端部では、前述のように折り畳んで被梱包物を梱包した状態では、各第2裏面被覆部の長手方向両端部に積重して配置されるが、これらの各第2裏面被覆部の長手方向両端部の領域は、その厚みが両端部間の中間部の厚みと比較して小さく形成されるので、各第1裏面被覆部が、各第2裏面被覆部の長手方向両端部の厚み方向への弾性回復力または第1裏面被覆部の係止片が挿入孔から離脱する方向への復元力によって、第1裏面被覆部および第2裏面被覆部間に隙間が発生することが防がれる。したがって、梱包された被梱包物の運搬時、および複数の被梱包物を梱包された状態で積重して載置、あるいは梱包され積重された被梱包物を移動させるときに、前記段差が生じた部分に他の物体が接触して係止片が破損したり、第1および第2裏面被覆部などが破断したりして、被梱包物が確実に梱包できなくなってしまうという問題が生じない。したがって、段ボールなどの安価な梱包材料を用いて実現される梱包装置に対して、特に好適に実施することができ、産業上の利用性が拡大する。
【0155】
請求項3記載の本発明によれば、第1表面切込み部を第1表面被覆部に形成し、第1裏面切込み部を第1裏面被覆部に形成し、第2表面切込み部を第2表面被覆部に形成し、第2裏面切込み部を第2裏面被覆部に形成するので、第1側面被覆部を各第1表面被覆部に対して相互に近接する方向に折り曲げて対向させ、また第2側面被覆部を第2表面被覆部に対して相互に近接する方向に折り曲げて対向させ、第1裏面被覆部を各第1側面被覆部に対して各第1表面被覆部に対向するように折り曲げ、第2裏面被覆部を各第2側面被覆部に対して第2表面被覆部に対向するように折り曲げることによって、梱包装置の側縁部には、第1側面被覆部および第2側面被覆部の長手方向に垂直な方向に断続的に突出する複数の突出部が形成される。
【0156】
第1表面切込み部によって形成される突出部と、第1表面切込み部によって形成される突出部とは、第1表面被覆部および第1裏面被覆部の長手方向に垂直な方向に、相互に重ならない位置にずれて形成される。また第2表面切込み部によって形成される突出部と、第2表面切込み部によって形成される突出部とは、第2表面被覆部および第2裏面被覆部の長手方向に垂直な方向に、相互に重ならない位置にずれて形成される。したがって、被梱包物を梱包装置によって梱包した状態で、被梱包物の厚み方向に垂直な方向に複数の梱包物を積重して載置した場合では、第1表面切込み部によって形成される突出部と、第1裏面切込み部によって形成される突出部とが嵌め合い状態となり、第2表面切込み部によって形成される突出部と、第2裏面切込み部によって形成される突出部とが嵌め合い状態となるので、積重した梱包物が不要にずれてしまうことが防がれ、荷崩れを防止することができる。
【0157】
請求項4記載の本発明によれば、第1表面被覆部の長手方向中間部と、第2表面被覆部の長手方向中間部との間に、補強部材が設けられるので、第1表面被覆部および第2表面被覆部が互いに近接する方向および離反する方向の強度を向上させることができ、梱包装置の型崩れなどの不用意な変形を防止することができる。
【0158】
請求項5記載の本発明によれば、起立片が第1側面被覆部の長手方向に平行な軸線まわりに起立可能に設けるので、複数の板状体の被梱包物を梱包する場合に、起立片を第1表面被覆部および第1裏面被覆部に対向するように起立させて、被梱包物の間に挟むことによって、対向する被梱包物が直接接触することを防止することができ、被梱包物が互いに接触することによって生じる傷の発生を防止することができる。
【0159】
また起立片を対向する被梱包物の間に挟むことによって、被梱包物の梱包装置に対する位置決めを行うことができ、梱包状態で被梱包物の梱包装置に対する位置ずれを防止することができる。
【0160】
請求項6記載の本発明によれば、各第1裏面被覆部の長手方向両端部に設けられる係止片を第2裏面被覆部の長手方向両端部で、かつ各第2側面被覆部寄りに形成される挿入孔に挿入することによって係止切欠き部が挿入孔から長手方向外側に存在する第2裏面被覆部の部分に嵌り込み、各第1裏面被覆部が、被梱包物または各第2裏面被覆部から離反する方向に各変位して、被梱包物の他方の表面の一側縁部寄りの領域を外部に露出してしまうことが防がれる。これによって、被梱包物を円滑に梱包することができ、梱包の作業性が向上する。
各第1裏面被覆部の長手方向両端部では、前述のように折り畳んで被梱包物を梱包した状態では、各第2裏面被覆部の長手方向両端部に積重して配置されるが、これらの各第2裏面被覆部の長手方向両端部の領域は、その厚みが両端部間の中間部の厚みと比較して小さく形成されるので、各第1裏面被覆部が、各第2裏面被覆部の長手方向両端部の厚み方向への弾性回復力または第1裏面被覆部の係止片が挿入孔から離脱する方向への復元力によって、第1裏面被覆部および第2裏面被覆部間に隙間が発生することが防がれる。したがって、梱包された被梱包物の運搬時、および複数の被梱包物を梱包された状態で積重して載置、あるいは梱包され積重された被梱包物を移動させるときに、前記段差が生じた部分に他の物体が接触して係止片が破損したり、第1および第2裏面被覆部などが破断したりして、被梱包物が確実に梱包できなくなってしまうという問題が生じない。したがって、段ボールなどの安価な梱包材料を用いて実現される梱包装置に対して、特に好適に実施することができ、産業上の利用性が拡大する。
第2裏面被覆部の長手方向両端部は、第2側面被覆部の長手方向両端部よりも相互に近接する方向に退避して設けられるので、第1裏面被覆部の長手方向両端部が第2裏面被覆部の長手方向両端部に当接する当接位置は、第1側面被覆部に対する折込み位置よりも遊端、すなわち折込み位置から離反する側となる。これによって、第1裏面被覆部の浮き上がりを少なくし、第1表面被覆部に大きな弾性回復力または復元力が発生することを抑制して、わずかな衝撃などの作用によって係止片が破損し、あるいは第1および第2裏面被覆部が破損するという不具合が生じない。
起立片が第1側面被覆部の長手方向に平行な軸線まわりに起立可能に設けるので、複数の板状体の被梱包物を梱包する場合に、起立片を第1表面被覆部および第1裏面被覆部に対向するように起立させて、被梱包物の間に挟むことによって、対向する被梱包物が直接接触することを防止することができ、被梱包物が互いに接触することによって生じる傷の発生を防止することができる。
また起立片を対向する被梱包物の間に挟むことによって、被梱包物の梱包装置に対する位置決めを行うことができ、梱包状態で被梱包物の梱包装置に対する位置ずれを防止することができる。
請求項記載の本発明によれば、1枚の矩形状の板状体を、被梱包物の一方の側縁部の一部を覆う第1領域と、第1領域に垂直に連なり、被梱包物の他方の側縁部を覆う第2領域と、第2領域に垂直に連なり、被梱包物の一方の側縁部の残部を覆う第3領域とを有する2つの切抜き部に切断して、板状体の梱包装置を製造する。各切抜き部の第1、第2および第3領域は、被梱包物を一表面側から覆う表面被覆部と、被梱包物を側面から覆う側面被覆部と、被梱包物を裏面側から覆う裏面被覆部とを有する。
【0161】
梱包装置を2つの切抜き部から作製することによって、被梱包物の側縁部のみを覆う構成とすることができ、梱包装置を1枚の矩形状の板状体の周縁部を折り曲げて作製する場合に比べて、同じ面積の梱包材料を用いて、より大きな被梱包物を梱包することができる。つまり、従来の技術の梱包装置と比較して、梱包材料の使用量を削減することができる。したがって、資源を有効利用することができるとともに、製造コストを低減することができる。
【0162】
また、切抜き部の一部が損傷した場合には、梱包装置全体を廃棄する必要が無く、損傷した部分を有する切抜き部だけを交換するだけで梱包装置を製造することができる。
【0163】
請求項記載の本発明によれば、一対の第1領域を相互に平行に配置し、一対の第2領域を第1領域に直交する方向で相互に平行に配置し、一対の第3領域を第1領域の間および第2領域の間で相互に平行であり、かつ第1領域に平行に配置して、切抜きを行うことによって、1枚の矩形状の板状体から効率よく梱包装置の部位を取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である板状体の梱包装置1の一部を切欠いて示す平面図である。
【図2】板状体の梱包装置1の一方の側面図である。
【図3】板状体の梱包装置1の他方の側面図である。
【図4】板状体の梱包装置1の一部を切欠いて示す展開図である。
【図5】係止片15を挿入孔41に挿入した状態を示す梱包装置1の部分拡大斜視図である。
【図6】図5の切断面線XI−XIから見た部分切断面図である。
【図7】図1の切断面線XII−XIIから見た部分切断面図である。
【図8】2つの梱包装置1を積重した状態を示す一方の側面図である。
【図9】2つの梱包装置1を積重した状態を示す他方の側面図である。
【図10】第1側面被覆部9に設けられる起立片65の拡大図である。
【図11】図10の切断面線XI−XIから見た断面図である。
【図12】梱包装置構成体16の第1側面被覆部9および第2側面被覆部10を折り曲げた状態を概略的に示す斜視図である。
【図13】図12に示した梱包装置構成体16の第1裏面被覆部12および第2裏面被覆部13を折り曲げて形成される梱包装置1を概略的に示す斜視図である。
【図14】1枚の板状体91から切り出される2つの切り抜き部92を示す平面図である。
【図15】梱包装置1によって梱包される被梱包物2である太陽電池パネルの寸法を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 梱包装置
2 被梱包物
5 第1表面被覆部
8 第2表面被覆部
9 第1側面被覆部
10 第2側面被覆部
12 第1裏面被覆部
13 第2裏面被覆部
15 係止片
41 挿入孔
42 係止切欠き部
48 接触切欠き部
51 第1表面傾斜部
52 第2表面傾斜部
91 板状体
92 切り抜き部
93 第1領域
94 第2領域
95 第3領域
96 表面被覆部
97 側面被覆部
98 裏面被覆部

Claims (8)

  1. 矩形状の被梱包物の一方の側縁部を一表面側から覆う第1表面被覆部と、
    第1表面被覆部の長手方向一端部に直角に連なり、被梱包物の一方の側縁部に垂直な他方の側縁部を一表面側から覆う第2表面被覆部と、
    第1表面被覆部に連なり、被梱包物の一方の側縁部を側方から覆う第1側面被覆部と、
    第2表面被覆部に連なり、被梱包物の他方の側縁部を側方から覆う第2側面被覆部と、
    第1側面被覆部に連なり、被梱包物の一方の側縁部を裏面側から覆う第1裏面被覆部と、
    第2側面被覆部に連なり、被梱包物の他方の側縁部を裏面側から覆う第2裏面被覆部と、
    第1面被覆部の長手方向両端部にそれぞれ連なる係止片とが、それぞれ対をなして設けられ、
    各第2裏面被覆部には、長手方向両端部で、かつ第2側面被覆部寄りに、前記長手方向に延びる挿入孔が形成され
    第1裏面被覆部の長手方向両端部と、係止片との間には、係止切欠き部が形成され、
    第2裏面被覆部の長手方向両端部は、第2側面被覆部の長手方向両端部よりも、相互に近接する方向に退避して形成され
    第1裏面被覆部の長手方向両端部における係止片よりも第1側面被覆部寄りの領域には、接触切欠き部が形成され、
    各接触切欠き部は、第1側面被覆部から離反するに連れて相互に近接する方向に、第1裏面被覆部の長手方向に対して予め定める第1の角度で傾斜する第1裏面傾斜部を有し、
    第2裏面被覆部は、長手方向両端部で第2側面被覆部寄りに、第2側面被覆部から離反するに連れて相互に近接する方向に、第2裏面被覆部の長手方向に対して予め定める第2の角度で傾斜する第2裏面傾斜部を有し、
    予め定める第1の角度と予め定める第2の角度とを加算した角度は、直角であることを特徴とする板状体の梱包装置。
  2. 第2裏面被覆部の長手方向両端部の厚みは、長手方向両端部間の中間部の厚みよりも小さく形成されることを特徴とする請求項1記載の板状体の梱包装置。
  3. 第1表面被覆部には、第1側面被覆部寄りに、第1表面被覆部の長手方向に垂直な方向に断続的であり、かつ第1表面被覆部の長手方向に延びその両端部から第1側面被覆部に向かって延びる第1表面切込み部が形成され、
    第1裏面被覆部には、第1側面被覆部寄りに、第1裏面被覆部の長手方向に垂直な方向に断続的であり、かつ第1裏面被覆部の長手方向に延びその両端部から第1側面被覆部に向かって延びる第1裏面切込み部が形成され、
    前記第2表面被覆部には、第2側面被覆部寄りに、第2側面被覆部の長手方向に垂直な方向に断続的であり、かつ第2表面被覆部の長手方向に延びその両端部から第2側面被覆部に向かって延びる第2表面切込み部が形成され、
    第2裏面被覆部には、第2側面被覆部寄りに、第2裏面被覆部の長手方向に垂直な方向に断続的であり、かつ第2裏面被覆部の長手方向に延びその両端部から第2側面被覆部に向かって延びる第2裏面切込み部が形成され、
    第1表面切込み部と第1裏面切込み部とは、第1表面被覆部および第1裏面被覆部の長手方向に垂直な方向に、相互に重ならない位置にずれて形成され、
    第2表面切込み部と第2裏面切込み部とは、第2表面被覆部および第2裏面被覆部の長手方向に垂直な方向に、相互に重ならない位置にずれて形成されることを特徴とする請求項1または2記載の板状体の梱包装置。
  4. 第1表面被覆部の長手方向中間部と第2表面被覆部の長手方向中間部との間には、補強部が設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の板状体の梱包装置。
  5. 第1側面被覆部には、第1側面被覆部の長手方向に平行な軸線まわりに起立可能な起立片が設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の板状体の梱包装置。
  6. 矩形状の被梱包物の一方の側縁部を一表面側から覆う第1表面被覆部と、
    第1表面被覆部の長手方向一端部に直角に連なり、被梱包物の一方の側縁部に垂直な他方の側縁部を一表面側から覆う第2表面被覆部と、
    第1表面被覆部に連なり、被梱包物の一方の側縁部を側方から覆う第1側面被覆部と、
    第2表面被覆部に連なり、被梱包物の他方の側縁部を側方から覆う第2側面被覆部と、
    第1側面被覆部に連なり、被梱包物の一方の側縁部を裏面側から覆う第1裏面被覆部と、
    第2側面被覆部に連なり、被梱包物の他方の側縁部を裏面側から覆う第2裏面被覆部と、
    第1裏面被覆部の長手方向両端部にそれぞれ連なる係止片とが、それぞれ対をなして設けられ、
    各第2裏面被覆部には、長手方向両端部で、かつ第2側面被覆部寄りに、前記長手方向に延びる挿入孔が形成され、この第2裏面被覆部の長手方向両端部の厚みは、長手方向両端部間の中間部の厚みよりも小さく形成され、
    第1裏面被覆部の長手方向両端部と、係止片との間には、係止切欠き部が形成され、
    第2裏面被覆部の長手方向両端部は、第2側面被覆部の長手方向両端部よりも、相互に近接する方向に退避して形成され、
    第1側面被覆部には、第1側面被覆部の長手方向に平行な軸線まわりに起立可能な起立片が設けられることを特徴とする板状体の梱包装置。
  7. 1枚の矩形状の板状体を、被梱包物の一方の側縁部の一部を覆う第1領域と、第1領域に垂直に連なり、被梱包物の他方の側縁部を覆う第2領域と、第2領域に垂直に連なり、被梱包物の一方の側縁部の残部を覆う第3領域とを有する2つの切抜き部に切断し、
    各切抜き部の第1、第2および第3領域は、被梱包物を一表面側から覆う表面被覆部と、被梱包物を側面から覆う側面被覆部と、被梱包物を裏面側から覆う裏面被覆部とを有することを特徴とする板状体の梱包装置の製造方法。
  8. 一対の第1領域は、相互に平行に配置され、
    一対の第2領域は、第1領域に直交する方向で相互に平行に配置され、
    一対の第3領域は、第1領域の間、および第2領域の間で相互に平行であり、かつ第1領域に平行に配置されることを特徴とする請求項7記載の板状体の梱包装置の製造方法。
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