JP4307756B2 - 梱包具及び梱包体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、物品を運搬等するために梱包する梱包具及びこのような梱包具を用いて構成した梱包体に関する。
【0002】
【従来の技術】
梱包される扁平な物品には、扁平なもの、例えばスピーカパネルがある。このスピーカパネルは、天井埋め込み型スピーカ等の室内側に露出する面に装着されるもので、扁平なパネル枠に、アルミパンチングネットまたはサランネット等を備えたものである。このスピーカパネルを梱包する場合、例えば図6に示すように行われていた。
【0003】
まず、図6(a)に示すように、スピーカパネル2を例えばビニル袋4に収容し、このビニル袋4を、例えばダンボール紙製の梱包材6の中央に配置する。この梱包材6の1対のU字状片部8a、8bを点線10a、10bで示す位置で中央側に折り返し、さらに点線12a、12bで示す位置で中央側に折り返し、同図(b)に示すように2つのU字状片部8a、8bによって枠状部を形成する。次に、U字片部8a、8bと直交する位置にある長方形片14a、14bを、同図(b)に点線16a、16bで示す位置で内側に折り返し、さらに点線18a、18bで示す位置で中央側に折り返し、同図(c)に示すように長方形片14a、14bによって枠状部に蓋をする。そして、これら長方形片14a、14bを接着用のテープ20によって固定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような梱包具では、梱包状態からスピーカパネル2を取り出すためには、接着用テープ20を一々剥がさなければならず、作業が面倒である。更に、このような接着テープを剥がす際に、ダンボールが破損することがあり、梱包具を再利用することができない。或いは、接着用テープをカッターナイフ等を用いて切り離すこともできるが、この作業も面倒であるだけでなく、梱包されているスピーカパネルまでも傷つけることがある。また、接着用テープを切り離して開梱すると、梱包材に接着用テープが残り、梱包材の廃棄時に材料のリサイクル性を悪化させることになる。従って、できる限り接着用テープは使用しないことが望ましい。このように梱包されたスピーカパネル2は、図7に示すように適当な個数だけまとめて輸送箱24に収容されて搬送される。搬送終了後に輸送箱24から取り出されるが、梱包材6は扁平な直方体状に組み立てられており、かつ互いに接触した状態で輸送箱24内に収容されているので、輸送箱24から取り出すときに、取り出し用の手がかりになるものがなく、取り出しにくい。さらに、輸送箱24から取り出した梱包具からスピーカパネル2を取り出すが、残された梱包材6はかさばり、その後の処理が面倒である。
【0005】
本発明は、組立及び分解が簡単な梱包具を提供することを目的とする。また、本発明は、輸送箱等に互いに接触した状態に収容されていても取り出しやすく、再利用や廃棄処理が容易な梱包体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様による梱包具は、ほぼ線対称な形状に形成された第1及び第2平板状部を有している。第1及び第2平板状部としては、線対称な形状であれば、矩形状、円形、楕円状等の種々の形状のものを使用することができる。第1及び第2平板状部は、両者の間に扁平な物品を挟持可能に、第1及び第2平板状部の対称軸となる両者の境界縁部において折り畳み可能に形成されている。物品としては、扁平なものであれば種々のものを使用することができ、その個数も任意である。第1及び第2平板状部における前記境界縁部の両側にある第1平板状部の外側縁部と第2平板状部の外側縁部に、第1及び第2平板状部を折り畳んだ状態において互いに係合する第1及び第2係合手段が設けられている。第1及び第2係合手段の形成位置は、外側縁部上であれば、任意の位置に形成することができる。第1及び第2係合手段の個数も、両者が同数であれば任意である。第1係合手段は、第1平板状部の外側縁部に形成された第1凹所と、この第1凹所に設けられた第1舌片とを有し、第1凹所は、第1平板状部の外側縁部から前記境界縁部側に寄った位置にある第1内奥部まで互いに間隔をおいて伸延する第1及び第2端部を有し、第1舌片は、第1内奥部から第1平板状部の外側縁部側に向かって第1端部に接しつつ伸延し、第1内奥部付近で折り曲げ可能に形成されている。第2係合手段は、第2平板状部の外側縁部に形成された第2凹所と、この第2凹所に設けられた第2舌片とを有し、第2凹所は、第1及び第2平板状部を重ねた状態において、第1内奥部、第1端部及び第2端部にそれぞれ重なるように第2内奥部、第3端部及び第4端部を有している。第2舌片は、第2内奥部から第2平板状部の外側縁部に向かって、第2端部に対応する第4端部に接しつつ、かつ第1舌片と接触可能に伸延し、第2内奥部付近で折り曲げ可能に形成されている。
【0007】
この梱包具によれば、例えば第1平板状部上に物品を配置し、第2平板状部を境界縁部で物品を挟むように折り曲げる。次に第1及び第2係合手段を係合させることによって、物品を梱包することができる。また、第1及び第2係合手段を開放すれば、梱包を解くことができる。接着テープを剥がす作業よりも係合手段の開放の方が遙かに容易に行える。しかも、第1係合手段の第1舌片と第2係合手段の第2舌片とを接触させた場合、第1及び第2舌片が互いに接触するだけでなく、第1舌片は第1凹所の第1端部に押しつけられ、第2舌片は第2凹所の第4端部に押しつけられるので、強固に係合状態を維持することができ、自然に係合が解かれることはない。
【0008】
上記の態様において、第2平板状部の外側縁部には、この外側縁部を対称軸として第2平板状部と線対称に形成された第3平板状部が第2平板状部と重なるように折り畳み可能に結合することができる。このとき、第2平板状部には、扁平な物品の周囲を接触して包囲する開口を形成することもできる。第3平板状部の外側縁部には第3係合手段が設けられている。第1及び第2平板状部の境界縁部には、第3係合手段と係合可能な第4係合手段が設けられている。第3係合手段は、第3平板状部の外側縁部に形成された第3凹所と、この第3凹所に設けられた第3舌片とを有している。第3凹所は、第3平板状部の外側縁部よりも前記境界縁部側に寄った位置にある第3内奥部と、第3内奥部の両端から第3平板状部の外側縁部に向かう第5及び第6端部とを有している。第3舌片は、第3内奥部から第3平板状部の外側縁部に向かって第5端部に接しつつ伸延し、第3内奥部付近で折り曲げ可能に形成されている。第4係合手段は、第2平板状部の境界縁部に形成された第4凹所と、この第4凹所に設けられた第4舌片とを有している。第4凹所は、第2及び第3平板状部を重ねた状態において、第3内奥部、第5端部及び第6端部にそれぞれ重なるように第4内奥部、第7端部及び第8端部を有している。第4舌片は、第4内奥部から境界縁部に向かって、第6端部に対応する第8端部に接しつつ、かつ第3舌片と接触可能に伸延し、第4内奥部付近で折り曲げ可能に形成されている。
【0009】
このように構成すると、第1及び第2平板状部の係合、第2及び第3平板状部の係合が、それぞれ強固に行われるし、また第1及び第2平板状部の係合の開放、第2平板状部及び第3平板状部の開放も容易に行える。特に、第2の平板状部に開口を設け、この開口によって物品を包囲した場合、この物品が移動することが阻止される。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の1実施形態の梱包具30は、図1(a)に示すような扁平な直方体状の形状で、同図(b)に示すように扁平な物品、例えばスピーカパネル32を梱包するためのものである。このスピーカパネル32は、袋、例えばビニール袋34に包まれ、梱包具30に梱包されている。
【0015】
梱包具30は、図2(a)、(b)、図3(a)、(b)に示すような長尺の平板状体36を複数回、例えば2回にわたって折り曲げて形成されている。平板状体36は、例えばダンボール紙によって形成された矩形のもので、その長辺の長さが例えば短辺の約3倍に形成されている。
【0016】
平板状体36の折り曲げを容易にするために、平板状体36の長辺方向に沿って間隔、例えば短辺の長さに相当する距離だけ隔てて、切り込み38、40が形成されている。図2(b)に示すように、切り込み38は表側に、切り込み40は、裏側に、それぞれ形成されている。
【0017】
これら切り込み38、40によって、平板状体36には、図2(a)における右から左に向かって第1乃至第3の平板状部42、44、46に区画されている。これら平板状部42、44、46は、いずれも正方形状に形成されている。切り込み40の位置において平板状体36の第2及び第3の平板状部44、46を切り込み40と反対側に折り曲げることによって、第1平板状部42と第2平板状部44とが重ね合わされる。このとき、第1平板状部42と第2平板状部44は、境界縁部、例えば切り込み40を対称軸として線対称に形成されている。第1及び第2平板状部42、44を折り曲げた状態において、平板状体36の第3の平板状部46を切り込み38の位置で、切り込み38と反対側に折り曲げることによって第2平板状部44と第3平板状部46とが重ね合わされる。この場合、第2平板状部44と第3平板状部46とは、切り込み38を対称軸として線対称に形成されている。
【0018】
このように3層に第1乃至第3の平板状部42、44、46を重ね合わせた状態で、スピーカパネル32を内部に収容するために、各平板状部42、44、46には、開口48、50、52が形成されている。これら開口48、50、52は、例えば円形に形成されている。図1(b)に示すようにスピーカパネル32は、短円筒状の下部32aを有している。この下部32aを包囲するように、例えば下部32aの周囲に接するように、下層である第1平板状部42の中央に開口48が形成されている。スピーカパネル32は、下部32aの上に下部32aよりも直径が大きい円板状部32bを有している。この円板状部32bの周囲を包囲するように、例えば円板状部32bの周囲に接するように、開口50が中間層である第2平板状部44に形成されている。スピーカパネル32は、円板状部32bの上部に、円板状部32bよりも直径の小さいドーム状部32cを有している。このドーム状部32cを包囲するように、例えばドーム状部32cの周囲に接するように、上層である第3平板状部46に開口52が形成されている。
【0019】
このようにスピーカパネル32は、その全周囲が第1平板状部42乃至第3平板状部46に接触した状態で包囲され、梱包具30の運搬時に梱包具30内においてスピーカパネル32が移動することはなく、これら第1乃至第3平板状部42乃至46が緩衝材として機能する。しかも、これら第1乃至第3平板状部42乃至46は、1枚の平板状体36によって構成されているので、別々の部品が存在せず、部品管理の手間が省ける。
【0020】
折り畳んだ状態の第1乃至第3の平板状部42、44、46が自然に開くのを防止するために、第1乃至第4の係合手段が設けられている。
【0021】
即ち、第1の平板状部42の外側縁部に第1の係合手段が設けられている。第1係合手段では、第1平板状部42の外側縁部の長さ方向に沿って間隔をあけて、複数個、例えば2個の第1凹所54が形成されている。これら第1凹所54は、概略コ字状に形成され、外側縁部よりも内側の位置に、内奥部、例えば底部54aを有している。底部54aは、外側縁部の長さ方向に沿って形成されている。これら底部54aの両端からこれにほぼ垂直に外側縁部まで端部54b、端部54cが形成されている。
【0022】
各第1凹所54内に第1の舌片56がそれぞれ形成されている。第1の舌片56は、端部54c側に寄った位置の底部54aから外側縁部側に向かって突出しており、その側縁が端部54cに接している。第1の舌片56の先端は、第1平板状部42の外側縁部付近に位置している。第1の舌片56は、外側縁部側が長く、底部54a側が短い平行な2辺を有し、更に、端部54c側が直線状で、端部54b側が傾斜している2辺も有する台形状に形成されている。第1の舌片56は、底部54a付近で平板状体36の表裏方向に折り曲げ可能に、ダンボール紙によって第1平板状部42と一体に形成されている。
【0023】
第2の係合手段が、第2平板状部44の外側縁部、即ち、切り込み38が形成されている縁部に設けられている。第2の係合手段は、第2の凹所58を有している。第2の凹所58は、切り込み38の長さ方向に間隔をあけて、複数個、例えば2個形成されている。各第2の凹所58の設置位置は、第1の平板状部42と第2の平板状部44とを重ねた状態で、第1の凹所54と重なる位置である。第2凹所58は、第1凹所54の2倍の幅寸法を持つ矩形の窓状に、第2平板状部44及び第3平板状部46に跨って形成されている。これは、第2及び第3平板状部44、46を重ね合わせたとき、第2の凹所58の形状を、第1の凹所54の形状と一致させるためである。
【0024】
第2の凹所58は、第2平板状部44の外側縁部から内側に寄った位置に内奥部、例えば底部58aを有している。各底部58aは、第2平板状部44の外側縁部に平行に形成されている。各底部58aの両端からそれぞれ第2平板状部44の外側縁部を超えて、第3平板状部46内まで端部58b、58cが形成されている。これら端部58b、58cの先端間に底部58aと平行に先端部58dが形成されている。端部58bは、第1の凹所54の端部54bと同一直線上に位置し、端部58cは、第1の凹所54の端部54cと同一直線上に位置する。
【0025】
底部58aに第2舌片60が形成されている。第2舌片60は、端部58b側に寄った位置の底部58aから外側縁部側に向かって突出し、それの側縁が端部58bに接している。第2舌片60の先端は、第2平板状部44の外側縁部付近に位置している。第2の舌片60は、外側縁部側が長く、底部58a側が短い平行な2辺を有し、端部58b側が直線状で、端部58c側が傾斜している2辺も有する台形状に形成されている。第2の舌片60は、底部付近で平板状体36の表裏方向に折り曲げ可能に、ダンボール紙によって第2の平板状部44と一体に形成されている。
【0026】
第2の平板状部44を第1の平板状部42上に折り曲げたとき、第2の舌片60の傾斜辺と第1の舌片56の傾斜辺とが接近した位置にある。従って、第1の舌片56と第2の舌片60とを互いに反対方向に折り曲げると、互いの傾斜辺同士が接触し、摩擦によって係合する。さらに、両者が互いに押圧することによって、第1の舌片56は端部54c側に、第2の舌片60は端部58b側にそれぞれ押圧され、端部54c、58bと摩擦係合する。舌片同士の接触だけでなく、舌片と端部との接触も行われるので、強固に係合される。なお、係合の解除は、第1及び第2の舌片58、60を係合させるときに折り曲げた方向とそれぞれ反対方向に、これら舌片58、60を折り曲げることによって行える。これら第1及び第2の平板状部42,44の係合は、第1及び第2の係合手段によって行われ、接着テープ等によって行われていない。従って、梱包具30を分解する際に、ダンボール紙が破損することがなく、再利用が可能である。
【0027】
第3の係合手段が、第3平板状部46の外側縁部に設けられている。第3係合手段では、第3平板状部46の外側縁部の長さ方向に沿って間隔をあけて、複数個、例えば2個の第3凹所62が形成されている。これら第3凹所62も、概略コ字状に形成され、外側縁部よりも内側に、内奥部、例えば底部62aを有している。各底部62aは、外側縁部に長さ方向に沿って間隔をあけて、形成されている。これら底部62aの両端から、これにほぼ垂直に外側縁部まで端部62b、端部62cが形成されている。端部62bは、端部54b、58bと同一直線上に位置し、端部62cは、端部54c、58cと同一直線上に位置している。
【0028】
第3凹所62内に第3の舌片64が形成されている。第3の舌片64は、端部62c側に寄った位置の底部62aから外側縁部側に向かって突出し、側縁が端部62cに接している。第3の舌片64の先端は、第3平板状部46の外側縁部付近に位置している。第3の舌片64は、外側縁部側が長く、底部62a側が短い平行な2辺を有し、更に端部62c側が直線状で、端部62b側が傾斜している2辺も有する台形状に形成されている。第3の舌片64は、底部付近で平板状体36の表裏方向に折り曲げ可能に、ダンボール紙によって第3の平板状部46と一体に形成されている。
【0029】
第4の係合手段が、第1の平板状部42と第2平板状部44の境界縁部、即ち、切り込み40が形成されている縁部に設けられている。第4の係合手段は、第4の凹所66を有している。第4の凹所66は、切り込み40の長さ方向に間隔をあけて、複数個、例えば2個形成されている。第4の凹所66の設置位置は、第2の平板状部44と第3の平板状部46とを重ねた状態で、第3の凹所62と重なる位置である。第4の凹所66は、第3の凹所62の2倍の幅寸法を持つ矩形の窓状に、第1の平板状部42及び第2の平板状部44に跨って形成されている。これは、第1及び第2平板状部42、44を重ね合わせたとき、第4の凹所66の形状を、第3の凹所62の形状と一致させるためである。
【0030】
第4の凹所66は、境界縁部から第2の平板状部44の内側に寄った位置に内奥部、例えば底部66aを有している。底部66aは、境界縁部に平行に形成されている。これら底部66aの両端からそれぞれ境界縁部を超えて、第1の平板状部42内まで端部66b、66cが形成されている。これら端部66b、66cの先端間に底部66aと平行に先端部66dが形成されている。端部66bは、第3の凹所62の端部62bと同一直線上に位置し、端部66cは、第3の凹所62の端部62cと同一直線上に位置する。
【0031】
第2の平板状部44を第1の平板状部42上に折り曲げ、更に第3の平板状部46を第2の平板状部上に折り曲げたとき、2つ折りにされた第4の凹所66と、第3の凹所62とが互いに重なって位置し、第3の舌片64の傾斜辺と第4の舌片68の傾斜辺とが接近した位置にある。従って、第3の舌片64と第4の舌片68とを互いに反対方向に折り曲げると、互いの傾斜辺同士が接触し、摩擦によって係合する。さらに、互いが押圧することによって第3の舌片64は端部62c側に、第4の舌片68は端部66b側にそれぞれ押圧され、摩擦係合する。舌片同士の接触だけでなく、舌片と端部との接触も行われるので、強固に係合される。なお、係合の解除は、第3及び第4の舌片64、68を係合させるときに折り曲げた方向とそれぞれ反対方向に折り曲げることによって容易に行える。
【0032】
この梱包具では、例えば図2(a)に示す状態において、ビニール袋34に収容したスピーカパネル32を、その下部32aが開口48に入るように第1の平板状部42に配置する。次に、切り込み40の位置において、この切り込み40と反対側に第2の平板状部44及び第3の平板状部46を折り曲げ、第2の平板状部44を第1の平板状部42に重ねる。この状態を図4(a)に示す。この状態では、スピーカパネル32の平板状部32bは、第2の平板状部44の開口50に接触している。
【0033】
この状態において、第3の平板状部46を切り込み38の反対側に折り返し、第3の平板状部46を第2の平板状部44の上に重ねる。重ねた状態を図4(b)に示す。
【0034】
この状態では、第1の凹所54と第2の凹所58とが重なり、さらに第3の凹所62と第4の凹所66とが重なっている。ここで、第1の舌片56と第2の舌片60とを係合させ、さらに第3の舌片64と第4の舌片68とを係合させる。これによって折り畳まれた各平板状部42、44、46が自然に開かれることはない。このとき、図1(b)に示すように、ビニル袋34の一部を第3の平板状部46と第2の平板状部44との隙間から外部に突出させておく。なお、第1平板状部42と第2の平板状部44との隙間からビニル袋34の一部を突出させても良い。
【0035】
このようにスピーカパネル32を梱包した梱包具30は、図5に示すように輸送用の箱80に収容される。輸送用の箱80は、上部が開口したもので、この開口から各梱包具30が内部に収容される。この収容は、各梱包具30の平板状部が互いに接触した状態にぎっしりと詰めた状態に行われる。このとき、梱包具30から突出させたビニル袋34の一部が、輸送用の箱80の開口側に位置するように各梱包具30は、輸送用の箱80内に収容される。
【0036】
この箱80が所定の場所まで輸送されると、この箱80の上部開口が開かれる。この箱80の上部開口から、適当な1つの梱包具30から突出しているビニル袋34の一部を上方に持ち上げて、この1つの梱包具30を輸送用の箱80から取り出す。取り出された梱包具30の係合手段を外して、梱包具30からビニル袋34に入ったスピーカパネル32を取り出す。
【0037】
一方、輸送用の箱80では、1つの梱包具30が取り出されたことにより、内部に余裕ができるので、輸送用の箱80内に残っている各梱包具30の係合を輸送用の箱80内において外すことができる。係合が外された梱包具30からビニル袋34に入ったスピーカパネル32が取り出され、かつ輸送用の箱80からも取り出される。従って、輸送用の箱80内には梱包具30のみが残り、ビニル袋34は、輸送用の箱80の外部にある。これによって、一般にゴミの弁別収集が行われる際に、一緒に捨てることができないダンボール紙製の梱包具30や輸送箱80と、ビニル袋34とを、簡単に弁別できる。
【0038】
上記の実施の形態では、第1乃至第3の平板状部42、44、46を設けたが、スピーカパネル34よりも薄いもの、例えばコンパクトディスクやフロッピィディスク等を梱包する場合には、第1及び第2の平板状部42、44のみを用いても良い。この場合、開口52、48は不要であり、開口50の形状も梱包される物品の外部形状に一致した形状とすればよいし、係合手段も、第1及び第2の凹所、第1及び第2の舌片だけ設ければよい。また、1つのスピーカパネル34を梱包したが、複数個の物品を梱包することもできる。その場合、開口48、50、52は、梱包する物品の数に応じて位置や形状を適切に変更すればよい。上記の実施の形態では、第1乃至第4の係合手段は、それぞれ2個ずつ設けたが、その個数は任意に変更することができ、最低限度1個だけ設ければよい。各係合手段の凹所は、コ字状としたが、内奥部と端部とを有するものであれば、他の形状のものでもよく、例えばU字状とすることもできる。各平板状部は、正方形状のものを示したが、重ね合わせたとき、同一形状となるものであれば、円形、楕円形、多角形等種々の形状とすることができる。また、上記の実施の形態では、第1の平板状部42の上に第2の平板状部44を嵩ね、その上に第3の平板状部46を重ねたが、例えば第2の平板状部44の上に第1の平板状部42及び第3の平板状部46の一方を嵩ね、その上に第1及び第3の平板状部46の他方を重ねることもできる。また、上記の実施の形態では、3枚の平板状部42、44、46を重ねたが、梱包する物品がかなり高さ寸法のあるものの場合、更に多くの平板状部を重ねて物品を梱包するように構成してもよい。また、上記の実施の形態では、梱包具の材料としてダンボール紙を使用したが、これに限ったものではなく、例えば合成樹脂を使用することもできる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本発明による梱包具では、係合手段の係合離脱によって平板状部を結合または分離することができるので、梱包具の組立及び分解を容易に行うことができる。更に、本発明によれば、平板状部の組立に接着テープ等を使用せずに、係合手段を用いているので、平板状部がダンボール紙等で構成されていても、分解時に平板状部が破損することがなく、再利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態の梱包具の斜視図及び物品を梱包した状態の縦断面図である。
【図2】図1の梱包具を構成するための板状体の正面図及び底面図である。
【図3】図2の板状体の背面図及び平面図である。
【図4】図1の梱包具の組立過程を示す図である。
【図5】輸送用の箱に収容された図1の梱包具を輸送用の箱から取り出す状態を示す斜視図である。
【図6】従来の梱包具の組み立て図である。
【図7】図6の梱包具を輸送用の箱に収容する状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
42 第1の板状部
44 第2の板状部
46 第3の板状部
54 第1の凹所(第1の係合手段)
56 第1の舌片(第1の係合手段)
58 第2の凹所(第2の係合手段)
60 第2の舌片(第2の係合手段)
62 第3の凹所(第3の係合手段)
64 第3の舌片(第3の係合手段)
66 第4の凹所(第4の係合手段)
68 第4の舌片(第4の係合手段)
Claims (2)
- ほぼ線対称な形状に形成された第1及び第2平板状部を少なくとも有し、第1及び第2平板状部は、両者の間にほぼ扁平な物品を挟持可能に、第1及び第2平板状部の対称軸となる両者の境界縁部において折り畳み可能に形成され、
第1及び第2平板状部における前記境界縁部の両側にある第1平板状部の外側縁部と第2平板状部の外側縁部に、第1及び第2平板状部を折り畳んだ状態において互いに係合する第1及び第2係合手段を設け、
第1係合手段は、第1平板状部の外側縁部に形成された第1凹所と、この第1凹所に設けられた第1舌片とを有し、第1凹所は、第1平板状部の外側縁部から前記境界縁部側に寄った位置にある第1内奥部まで互いに間隔をおいて伸延する第1及び第2端部を有し、第1舌片は、第1内奥部から第1平板状部の外側縁部側に向かって第1端部に接しつつ伸延し、第1内奥部付近で折り曲げ可能に形成され、
第2係合手段は、第2平板状部の外側縁部に形成された第2凹所と、この第2凹所に設けられた第2舌片とを有し、第2凹所は、第1及び第2平板状部を重ねた状態において、第1内奥部、第1端部及び第2端部にそれぞれ重なるように第2内奥部、第3端部及び第4端部を有し、第2舌片は、第2内奥部から第2平板状部の外側縁部に向かって、第2端部に対応する第4端部に接しつつ、かつ第1舌片と接触可能に伸延し、第2内奥部付近で折り曲げ可能に形成されている梱包具。 - 請求項1記載の梱包具であって、第2平板状部の外側縁部には、この外側縁部を対称軸として第2平板状部と線対称に形成された第3平板状部が第2平板状部と重なるように折り畳み可能に結合され、第3平板状部の外側縁部には第3係合手段が設けられ、第1及び第2平板状部の境界縁部には、第3係合手段と係合可能な第4係合手段が設けられ、
第3係合手段は、第3平板状部の外側縁部に形成された第3凹所と、この第3凹所に設けられた第3舌片とを有し、第3凹所は、第3平板状部の外側縁部から前記境界縁部側に寄った第3内奥部まで互いに間隔をあけて伸延した第5及び第6端部を有し、第3舌片は、第3内奥部から第3平板状部の外側縁部に向かって第5端部に接しつつ伸延し、第3内奥部付近で折り曲げ可能に形成され、
第4係合手段は、第2平板状部の境界縁部に形成された第4凹所と、この第4凹所に設けられた第4舌片とを有し、第4凹所は、第2及び第3平板状部を重ねた状態において、第3内奥部、第5端部及び第6端部にそれぞれ重なるように第4内奥部、第7端部及び第8端部を有し、第4舌片は、第4内奥部から境界縁部に向かって、第6端部に対応する第8端部に接しつつ、かつ第3舌片と接触可能に伸延し、第4内奥部付近で折り曲げ可能に形成された
梱包具。
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