JP3233894U - 箱用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】封函テープを用いることなく箱体の蓋部又は底部を容易かつ確実に形成することができる箱用シートを提供する。【解決手段】箱用シート10は、左右方向に交互に連接される一対の第1側面パネル1a、1b及び一対の第2側面パネル2a、2bと、一対の第1側面パネルの上下方向の一方側の側縁から延出する一対の蓋内フラップ3a、3bと、一方の第2側面パネルの一方側の側縁から延出する第1蓋外フラップ4aと、他方の第2側面パネルの一方側の側縁から延出する第2蓋外フラップ4bとを備え、第1蓋外フラップが、その先端縁に凹部13を有し、第2蓋外フラップが、凹部内で第1蓋外フラップの内側に挿入される凸部14を画定する、先端縁から基端側に延びる一対のスリット14aと、一対のスリットの中間部分から第2蓋外フラップの側縁に亘って延びる一対の折り曲げ容易線15とを有する。【選択図】図1
Description
本考案は、箱用シートに関する。
段ボールシート等から組み立てられる箱体が、物品の保管、運搬等に広く用いられている。この段ボールシートとしては、左右方向に交互に連接される一対の第1側面パネル及び一対の第2側面パネルと、上記第1側面パネル及び上記第2側面パネルの上縁からそれぞれ延出する上フラップと、上記第1側面パネル及び上記第2側面パネルの下縁からそれぞれ延出する下フラップとを有し、A式(ミカン箱タイプ)の箱体に組み立て可能な構成のものが公知である。通常、A式の箱体は、対向する上フラップ同士の合わせ目に封函テープを貼着することで蓋部が組み立てられ、対向する下フラップ同士の合わせ目に封函テープを貼着することで底部が組み立てられる。
一方で、封函テープを用いずに蓋部又は底部を組み立て可能な段ボールシートも提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1には、1組の対向側板2、3の下端に連接される底板形成用フラップ6、7のうち一方の底板形成用フラップ6の突き合わせ部に凸状の差し込み片13が形成され、他方の底板形成用フラップ7の突き合わせ部に差し込み片13が差し込まれる凹状の切り込み部14が形成された構成が記載されている。特許文献1には、差し込み片13が切り込み部14の内面側に差し込まれ、差し込み片13の両側に位置する肩部21が切り込み部14の両側に位置する肩部22の外面側に重なることで下側底板部が組み立てられることが記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載されている下側底板部は、底板形成用フラップ6、7同士の係合を十分に保持し難く、例えば上方から荷重が加えられた場合に差し込み片13が切り込み部14から抜け出るおそれがある。
本考案は、このような不都合に鑑みてなされたものであり、封函テープを用いることなく箱体の蓋部又は底部を容易かつ確実に形成することができる箱用シートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本考案の一態様に係る箱用シートは、箱体に組み立てられる箱用シートであって、左右方向に交互に連接され、組立状態で互いに対向する一対の第1側面パネル及び一対の第2側面パネルと、上記一対の第1側面パネルの上下方向の一方側の側縁から延出し、内側に折り曲げられる一対の内フラップと、一方の上記第2側面パネルの上記一方側の側縁から延出し、上記一対の内フラップの外面側に折り重ねられる第1外フラップと、他方の上記第2側面パネルの上記一方側の側縁から延出し、上記第1外フラップの外面側に折り重ねられる第2外フラップとを備え、上記第1外フラップが、その先端縁に凹部を有しており、上記第2外フラップが、上記凹部内で上記第1外フラップの内側に挿入される凸部を画定するようにその先端縁から基端側に延びる一対のスリットと、上記一対のスリットの中間部分から上記第2外フラップの側縁に亘って延びる一対の折り曲げ容易線とを有する。
本考案の一態様に係る箱用シートは、封函テープを用いることなく箱体の蓋部又は底部を容易かつ確実に形成することができる。
[本考案の実施形態の説明]
最初に本考案の実施態様を列記して説明する。
最初に本考案の実施態様を列記して説明する。
本考案の一態様に係る箱用シートは、箱体に組み立てられる箱用シートであって、左右方向に交互に連接され、組立状態で互いに対向する一対の第1側面パネル及び一対の第2側面パネルと、上記一対の第1側面パネルの上下方向の一方側の側縁から延出し、内側に折り曲げられる一対の内フラップと、一方の上記第2側面パネルの上記一方側の側縁から延出し、上記一対の内フラップの外面側に折り重ねられる第1外フラップと、他方の上記第2側面パネルの上記一方側の側縁から延出し、上記第1外フラップの外面側に折り重ねられる第2外フラップとを備え、上記第1外フラップが、その先端縁に凹部を有しており、上記第2外フラップが、上記凹部内で上記第1外フラップの内側に挿入される凸部を画定するようにその先端縁から基端側に延びる一対のスリットと、上記一対のスリットの中間部分から上記第2外フラップの側縁に亘って延びる一対の折り曲げ容易線とを有する。
当該箱用シートは、上記第2外フラップが、その先端縁から基端側に延びる一対のスリットによって画定される凸部を有している。つまり、上記第2外フラップには、上記凸部と、上記一対のスリットを介して上記凸部の両側に配置される一対の舌片とが設けられている。当該箱用シートは、上記凸部を上記第1外フラップの先端縁に設けられている凹部内で上記第1外フラップの内側に挿入することで、箱体の蓋部又は底部を形成することができる。この際、当該箱用シートは、上記第2外フラップが、上記凸部の両側に上記一対の舌片を有しているので、上記第1外フラップの先端部を上記凸部と上記一対の舌片とで挟み込むことができる。また、当該箱用シートは、上記第2外フラップが、上記一対のスリットの中間部分から上記第2外フラップの側縁に亘って延びる一対の折り曲げ容易線を有しているので、上記凸部を上記第1外フラップの内側に挿入する際に、上記舌片が上記凸部の挿入の妨げになり難い。従って、当該箱用シートは、封函テープを用いることなく箱体の蓋部又は底部を容易かつ確実に形成することができる。
上記第2外フラップが上記第1外フラップの外面側に折り重ねられた状態で、上記一対の折り曲げ容易線が、上記第1外フラップの先端縁上に位置するとよい。このように、上記第2外フラップが上記第1外フラップの外面側に折り重ねられた状態で、上記一対の折り曲げ容易線が、上記第1外フラップの先端縁上に位置することによって、上記凸部を上記第1外フラップの内側により容易に挿入することができる。
上記第2外フラップが上記第1外フラップの外面側に折り重ねられた状態で、上記第1外フラップの先端縁と上記スリットの先端との間隔が、シート厚さの3倍以上7倍以下であるとよい。このように、上記第2外フラップが上記第1外フラップの外面側に折り重ねられた状態で、上記第1外フラップの先端縁と上記スリットの先端との間隔が、シート厚さの3倍以上7倍以下であることによって、上記第1外フラップの先端部を上記凸部と上記一対の舌片とによって容易かつ確実に挟み込みやすい。
上記スリットの先端に、このスリットと交差する方向に延びる破断防止用の切込みが設けられているとよい。このように、上記スリットの先端に、このスリットと交差する方向に延びる破断防止用の切込みが設けられていることによって、上記凸部を上記第1外フラップの内側に挿入する際に、上記スリットに連続する部分が意図せず破断することを抑制することができる。
上記折り曲げ容易線が、複数の切込みとシートの内面を筋押しして形成された複数の罫線とが交互に配置されたリード罫線であるとよい。このように、上記折り曲げ容易線が、複数の切込みとシートの内面を筋押しして形成された複数の罫線とが交互に配置されたリード罫線であることによって、上記凸部を上記第1外フラップの内側により容易に挿入することができる。
なお、本考案において、「左右方向」とは、箱用シートを組み立ててなる箱体において想定される一般的な使用態様における水平方向をいい、「上下方向」とは、上記左右方向を基準とする上下方向を意味する。「内」とは、箱用シートを組み立ててなる箱体における「内」を意味し、「外」とは上記箱体における「外」を意味する。「第2外フラップが第1外フラップの外面側に折り重ねられた状態で、一対の折り曲げ容易線が、第1外フラップの先端縁上に位置する」とは、第2外フラップが第1外フラップの外面側に折り重ねられた状態における平面視で、一対の折り曲げ容易線と、第1外フラップの先端縁との間隔が5mm以下であることをいう。また、この間隔の上限としては、3mmが好ましく、1mmがより好ましい。「第2外フラップが第1外フラップの外面側に折り重ねられた状態で、第1外フラップの先端縁とスリットの先端との間隔が、シート厚さの3倍以上7倍以下である」とは、第2外フラップが第1外フラップの外面側に折り重ねられた状態における平面視で、第1外フラップの先端縁とスリットの先端との間隔が、シート厚さの3倍以上7倍以下であることをいう。
[本考案の実施形態の詳細]
以下、適宜図面を参照しつつ、本考案の実施の形態を詳説する。
以下、適宜図面を参照しつつ、本考案の実施の形態を詳説する。
[箱用シート]
図1の箱用シート10は、箱体に組み立て可能であり、具体的には図2の箱体20に組み立てられる。当該箱用シート10は、左右方向に交互に連接され、組立状態で互いに対向する一対の第1側面パネル1a、1b及び一対の第2側面パネル2a、2bと、一対の第1側面パネル1a、1bの上縁(上方の側縁)から延出し、内側に折り曲げられる一対の蓋内フラップ3a、3bと、一方の第2側面パネル2aの上縁から延出し、一対の蓋内フラップ3a、3bの外面側に折り重ねられる第1蓋外フラップ4aと、他方の第2側面パネル2bの上縁から延出し、第1蓋外フラップ4aの外面側に折り重ねられる第2蓋外フラップ4bとを備える。また、当該箱用シート10は、一対の第1側面パネル1a、1bの下縁(下方の側縁)から延出し、内側に折り曲げられる一対の底内フラップ5a、5bと、一方の第2側面パネル2aの下縁から延出し、一対の底内フラップ5a、5bの外面側に折り重ねられる第1底外フラップ6aと、他方の第2側面パネル2bの下縁から延出し、第1底外フラップ6aの外面側に折り重ねられる第2底外フラップ6bと、左右方向外側(図1では左側)に配置されている第2側面パネル2aの左右方向外側の側縁から延出する継代7とを備える。なお、図1において、太い実線はシートを切断して形成される切断線を示し、細い実線はシートの片面を筋押しして形成される罫線を示す。
図1の箱用シート10は、箱体に組み立て可能であり、具体的には図2の箱体20に組み立てられる。当該箱用シート10は、左右方向に交互に連接され、組立状態で互いに対向する一対の第1側面パネル1a、1b及び一対の第2側面パネル2a、2bと、一対の第1側面パネル1a、1bの上縁(上方の側縁)から延出し、内側に折り曲げられる一対の蓋内フラップ3a、3bと、一方の第2側面パネル2aの上縁から延出し、一対の蓋内フラップ3a、3bの外面側に折り重ねられる第1蓋外フラップ4aと、他方の第2側面パネル2bの上縁から延出し、第1蓋外フラップ4aの外面側に折り重ねられる第2蓋外フラップ4bとを備える。また、当該箱用シート10は、一対の第1側面パネル1a、1bの下縁(下方の側縁)から延出し、内側に折り曲げられる一対の底内フラップ5a、5bと、一方の第2側面パネル2aの下縁から延出し、一対の底内フラップ5a、5bの外面側に折り重ねられる第1底外フラップ6aと、他方の第2側面パネル2bの下縁から延出し、第1底外フラップ6aの外面側に折り重ねられる第2底外フラップ6bと、左右方向外側(図1では左側)に配置されている第2側面パネル2aの左右方向外側の側縁から延出する継代7とを備える。なお、図1において、太い実線はシートを切断して形成される切断線を示し、細い実線はシートの片面を筋押しして形成される罫線を示す。
当該箱用シート10は、1枚のシートから構成されている。当該箱用シート10に用いられるシートとしては、当該箱用シート10を組み立ててなる箱体20の形状を維持できる程度の強度を有する限り特に限定されるものではなく、例えば段ボールシート、ボール紙等の紙製シート、合成樹脂製シート、紙製シートと合成樹脂製シートとの積層シート等が挙げられる。中でも、加工性、衝撃吸収性、取扱性、リサイクル性、経済性等の点から紙製シートが好ましく、段ボールシートが特に好ましい。当該箱用シート10を形成する段ボールとしては、原紙を波形状に形成した中芯をライナーに貼り合わせたものであって、例えば波形状に形成された中芯を1枚のライナーに貼り合わせた片面段ボールシート、片面段ボールシートの段頂にさらにライナーを貼り合わせた両面段ボールシート、両面段ボールシートの片側に片面段ボールシートの段頂を貼り合わせた複両面段ボールシート、複両面段ボールシートの片側に片面段ボールシートの段頂をさらに貼り合わせた複々両面段ボールシート等が挙げられる。これらの中でも、加工性、経済性、耐久性等の点から両面段ボールシートが好ましい。
(側面パネル)
一対の第1側面パネル1a、1b及び一対の第2側面パネル2a、2bは、継代7によって無端状に接続されることで箱体20の胴部(四角筒状部)に組み立てられる。
一対の第1側面パネル1a、1b及び一対の第2側面パネル2a、2bは、継代7によって無端状に接続されることで箱体20の胴部(四角筒状部)に組み立てられる。
一対の第1側面パネル1a、1bはそれぞれ略矩形状である。一対の第1側面パネル1a、1b同士は略同一形状である。第1側面パネル1a、1bのサイズは、箱体20に収容する物品の大きさや数量等に基づいて設定可能である。第1側面パネル1a、1bの左右方向長さとしては、例えば10cm以上40cm以下とすることができる。第1側面パネル1a、1bの上下方向長さとしては、例えば5cm以上30cm以下とすることができる。
一対の第2側面パネル2a、2bはそれぞれ略矩形状である。一対の第2側面パネル2a、2b同士は略同一形状である。第2側面パネル2a、2bのサイズは、箱体20に収容する物品の大きさや数量等に基づいて設定可能である。第2側面パネル2a、2bの左右方向長さは、第1側面パネル1a、1bの左右方向長さよりも大きくてもよい。この場合、第1側面パネル1a、1bは、箱体20における幅面を構成する幅面パネルとして設けられ、第2側面パネル2a、2bは、箱体20における長さ面を構成する長さ面パネルとして設けられる。第2側面パネル2a、2bの左右方向長さとしては、例えば15cm以上50cm以下とすることができる。第2側面パネル2a、2bの上下方向長さとしては、第1側面パネル1a、1bの上下方向長さと同じとすることができる。
一対の第1側面パネル1a、1b及び一対の第2側面パネル2a、2bには、左右方向の両端に亘って破断容易線11a、11b、12a、12bが延びている。破断容易線11a、11b、12a、12bは全体として直線状に延びている。破断容易線は、一対の第1側面パネル1a、1b及び一対の第2側面パネル2a、2bの上下方向における中央部分に配置されている。これにより、箱体20は、破断容易線11a、11b、12a、12bを破断することで、胴部で上下に2分割できるよう構成されている。すなわち、箱体20は、破断容易線11a、11b、12a、12bの破断によって、一対のトレイに分割できるよう構成されている。
(蓋内フラップ)
一対の蓋内フラップ3a、3bはそれぞれ略矩形状である。蓋内フラップ3a、3bの幅は、第1側面パネル1a、1bの左右方向長さと略等しい。一対の蓋内フラップ3a、3bの延出方向長さは、後述する第1蓋外フラップ4a及び第2蓋外フラップ4bの延出方向長さと同じとすることができる。
一対の蓋内フラップ3a、3bはそれぞれ略矩形状である。蓋内フラップ3a、3bの幅は、第1側面パネル1a、1bの左右方向長さと略等しい。一対の蓋内フラップ3a、3bの延出方向長さは、後述する第1蓋外フラップ4a及び第2蓋外フラップ4bの延出方向長さと同じとすることができる。
(第1蓋外フラップ)
第1蓋外フラップ4aは略矩形状である。第1蓋外フラップ4aの幅は、第2側面パネル2aの左右方向長さと略等しい。第1蓋外フラップ4aは、その先端縁に凹部13を有する。
第1蓋外フラップ4aは略矩形状である。第1蓋外フラップ4aの幅は、第2側面パネル2aの左右方向長さと略等しい。第1蓋外フラップ4aは、その先端縁に凹部13を有する。
凹部13は、コ字状である。凹部13は、第1蓋外フラップ4aの幅方向の中央部分に設けられている。
凹部13の深さDの下限としては、1.0cmが好ましく、1.2cmがより好ましい。一方、凹部13の深さDの上限としては、2.5cmが好ましく、2.0cmがより好ましい。上記深さDが上記下限に満たないと、後述する凸部14を第1蓋外フラップ4aの内側に挿入し難くなるおそれがある。逆に、上記深さDが上記上限を超えると、第1蓋外フラップ4aの内側に挿入された状態で、凸部14が意図せず第1蓋外フラップ4aから抜け出るおそれが高くなる。
第1蓋外フラップ4aの基端縁と凹部13との間隔L1は、特に限定されるものではないが、第1側面パネル1a、1bの左右方向長さと等しくてもよい。
(第2蓋外フラップ)
第2蓋外フラップ4bは略矩形状である。第2蓋外フラップ4bは、凹部13内で第1蓋外フラップ4aの内側に挿入される凸部14を画定するようにその先端縁から基端側に延びる一対のスリット14aと、一対のスリット14aの中間部分から第2蓋外フラップ4bの側縁に亘って延びる一対の折り曲げ容易線15とを有する。第2蓋外フラップ4bは、スリット14aを介して凸部14の幅方向外側に配置される一対の舌片16を有する。折り曲げ容易線15は、舌片16の幅方向の両側に亘って延びている。また、第2蓋外フラップ4bは、スリット14aの先端に接続され、スリット14aと交差する方向に延びる破断防止用の切込み17を有する。
第2蓋外フラップ4bは略矩形状である。第2蓋外フラップ4bは、凹部13内で第1蓋外フラップ4aの内側に挿入される凸部14を画定するようにその先端縁から基端側に延びる一対のスリット14aと、一対のスリット14aの中間部分から第2蓋外フラップ4bの側縁に亘って延びる一対の折り曲げ容易線15とを有する。第2蓋外フラップ4bは、スリット14aを介して凸部14の幅方向外側に配置される一対の舌片16を有する。折り曲げ容易線15は、舌片16の幅方向の両側に亘って延びている。また、第2蓋外フラップ4bは、スリット14aの先端に接続され、スリット14aと交差する方向に延びる破断防止用の切込み17を有する。
一対のスリット14aは、第2蓋外フラップ4bの先端部を幅方向に略3等分するように配置されている。一対のスリット14aは、第2蓋外フラップ4bの延出方向と平行に延びている。スリット14aの長さは、凹部13の深さDよりも大きい。一対のスリット14a同士の間隔は、凹部13の幅以下とすることができる。凹部13の幅と一対のスリット14a同士の間隔との差の上限としては、1.0cmが好ましく、0.7cmがより好ましい。
折り曲げ容易線15は、第2蓋外フラップ4bの幅方向と平行に延びている。一対の折り曲げ容易線15同士は、同一仮想直線上に配置されている。
折り曲げ容易線15は、例えばシートの片面を筋押しして形成された罫線や、シートの一方のライナーを切断したハーフカット線であってもよい。但し、折り曲げ容易線15は、複数の切込みとシートの内面を筋押しして形成された複数の罫線とが交互に配置されたリード罫線であることが好ましい。この構成によると、凸部14を第1蓋外フラップ4aの内側により容易に挿入することができる。
切込み17は、シートを厚さ方向に貫通した切断線である。切込み17は、スリット14aと直交する方向に延びている。切込み17の長さとしては、例えば3mm以上1cm以下とすることができる。当該箱用シート10は、スリット14aの先端に、このスリット14aと交差する方向に延びる破断防止用の切込み17が設けられていることによって、凸部14を第1蓋外フラップ4aの内側に挿入する際に、スリット14aに連続する部分が意図せず破断することを抑制することができる。
図3から図5を参照して、箱体20における蓋部の組み立て手順を説明する。まず、一対の第1側面パネル1a、1b及び一対の第2側面パネル2a、2bが四角筒状部に組み立てられた状態で、一対の蓋内フラップ3a、3bを内側に略90°折り曲げ、一対の蓋内フラップ3a、3bの外面に第1蓋外フラップ4aを折り重ね、さらに第1蓋外フラップ4aの外面に第2蓋外フラップ4bを折り重ねる。
次に図3に示すように、凸部14を内側に押し下げていく。この際、一対のスリット14aの中間部分から第2蓋外フラップ4bの側縁に向けて一対の折り曲げ容易線15が延びていることで、凸部14の押し下げの容易化を図ることができる。そして、図4に示すように、凸部14を第1蓋外フラップ4aの凹部13を超えるまで押し込んだ後、凸部14の押し込みを解除する。その結果、シートの反力によって凸部14が外側に押し戻され、凸部14が第1蓋外フラップ4aの内面に当接し、図5に示す蓋部が組み立てられる。
図6に示すように、第2蓋外フラップ4bが第1蓋外フラップ4aの外面側に折り重ねられた状態で、一対の折り曲げ容易線15は、第1蓋外フラップ4aの先端縁上に位置していることが好ましい。この構成によると、凸部14を第1蓋外フラップ4aの内側により容易に挿入することができる。
図5及び図7に示すように、第2蓋外フラップ4bが第1蓋外フラップ4aの外面側に折り重ねられた状態における、第1蓋外フラップ4aの先端縁(凹部13が形成されていない部分の先端縁)とスリット14aの先端との間隔L2の下限としては、シート厚さの3倍が好ましく、シート厚さの4倍がより好ましい。一方、上記間隔L2の上限としては、シート厚さの7倍が好ましく、シート厚さの6倍がより好ましい。上記間隔L2が上記下限に満たないと、凸部14を第1蓋外フラップ4aの内側に挿入し難くなるおそれがある。また、凸部14を第1蓋外フラップ4aの内側に挿入しやすくするために、凹部13の深さを大きくする必要が生じ、第1蓋外フラップ4aの先端部を凸部14と一対の舌片16とで適切に挟み込み難くなるおそれがある。逆に、上記間隔L2が上記上限を超えると、第1蓋外フラップ4aの先端部を、シートの反力を利用して凸部14と一対の舌片16とで十分に挟み込み難くなるおそれがある。
(底内フラップ)
一対の底内フラップ5a、5bはそれぞれ略矩形状である。一対の底内フラップ5a、5bは、一対の蓋内フラップ3a、3bと同一形状とすることができる。
一対の底内フラップ5a、5bはそれぞれ略矩形状である。一対の底内フラップ5a、5bは、一対の蓋内フラップ3a、3bと同一形状とすることができる。
(第1底外フラップ)
第1底外フラップ6aは略矩形状である。第1底外フラップ6aは、その先端縁に凹部21を有する。第1底外フラップ6aは、第1蓋外フラップ4aと同一形状とすることができる。
第1底外フラップ6aは略矩形状である。第1底外フラップ6aは、その先端縁に凹部21を有する。第1底外フラップ6aは、第1蓋外フラップ4aと同一形状とすることができる。
(第2底外フラップ)
第2底外フラップ6bは略矩形状である。第2底外フラップ6bは、凹部21内で第1底外フラップ6aの内側に挿入される凸部22を画定するようにその先端縁から基端側に延びる一対のスリット22aと、一対のスリット22aの中間部分から第2底外フラップ6bの側縁に亘って延びる一対の折り曲げ容易線23と、スリット22aの先端に接続され、スリット22aと交差する方向に延びる破断防止用の切込み24とを有する。第2底外フラップ6bは、第2蓋外フラップ4bと同一形状とすることができる。
第2底外フラップ6bは略矩形状である。第2底外フラップ6bは、凹部21内で第1底外フラップ6aの内側に挿入される凸部22を画定するようにその先端縁から基端側に延びる一対のスリット22aと、一対のスリット22aの中間部分から第2底外フラップ6bの側縁に亘って延びる一対の折り曲げ容易線23と、スリット22aの先端に接続され、スリット22aと交差する方向に延びる破断防止用の切込み24とを有する。第2底外フラップ6bは、第2蓋外フラップ4bと同一形状とすることができる。
<利点>
当該箱用シート10は、第2蓋外フラップ4bが、その先端縁から基端側に延びる一対のスリット14aによって画定される凸部14を有している。つまり、第2蓋外フラップ4bには、凸部14と、一対のスリット14aを介して凸部14の両側に配置される一対の舌片16とが設けられている。当該箱用シート10は、凸部14を第1蓋外フラップ4aの先端縁に設けられている凹部13内で第1蓋外フラップ4aの内側に挿入することで、箱体20の蓋部を形成することができる。この際、当該箱用シート10は、第2蓋外フラップ4bが、凸部14の両側に一対の舌片16を有しているので、第1蓋外フラップ4aの先端部を凸部14と一対の舌片16とで挟み込むことができる。また、当該箱用シート10は、第2蓋外フラップ4bが、一対のスリット14aの中間部分から第2蓋外フラップ4bの側縁に亘って延びる一対の折り曲げ容易線15を有しているので、凸部14を第1蓋外フラップ4aの内側に挿入する際に、舌片16が凸部14の挿入の妨げになり難い。従って、当該箱用シート10は、封函テープを用いることなく箱体20の蓋部を容易かつ確実に形成することができる。
当該箱用シート10は、第2蓋外フラップ4bが、その先端縁から基端側に延びる一対のスリット14aによって画定される凸部14を有している。つまり、第2蓋外フラップ4bには、凸部14と、一対のスリット14aを介して凸部14の両側に配置される一対の舌片16とが設けられている。当該箱用シート10は、凸部14を第1蓋外フラップ4aの先端縁に設けられている凹部13内で第1蓋外フラップ4aの内側に挿入することで、箱体20の蓋部を形成することができる。この際、当該箱用シート10は、第2蓋外フラップ4bが、凸部14の両側に一対の舌片16を有しているので、第1蓋外フラップ4aの先端部を凸部14と一対の舌片16とで挟み込むことができる。また、当該箱用シート10は、第2蓋外フラップ4bが、一対のスリット14aの中間部分から第2蓋外フラップ4bの側縁に亘って延びる一対の折り曲げ容易線15を有しているので、凸部14を第1蓋外フラップ4aの内側に挿入する際に、舌片16が凸部14の挿入の妨げになり難い。従って、当該箱用シート10は、封函テープを用いることなく箱体20の蓋部を容易かつ確実に形成することができる。
当該箱用シート10は、第1底外フラップ6aが第1蓋外フラップ4aと同一形状とされ、第2底外フラップ6bが第2蓋外フラップ4bと同一形状とされているので、箱体20の底部を、蓋部と同様に容易かつ確実に形成することができる。
[その他の実施形態]
上記実施形態は、本考案の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本考案の範囲に属するものと解釈されるべきである。
上記実施形態は、本考案の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本考案の範囲に属するものと解釈されるべきである。
例えば当該箱用シートは、箱体の蓋部に組み立てられる蓋フラップ及び箱体の底部に組み立てられる底フラップの一方のみが上述の構成を有していればよい。
上記スリットの先端には、このスリットと交差する方向に延びる破断防止用の切込みは設けられていなくてもよい。
上記一対の第1側面パネル及び上記一対の第2側面パネルには、箱体を2つのトレイに分割するための破断容易線は設けられていなくてもよい。
以上のように、本考案の一態様に係る箱用シートは、箱体の蓋部又は底部の組み立ての容易化を図るのに適している。
1a、1b 第1側面パネル
2a、2b 第2側面パネル
3a、3b 蓋内フラップ
4a 第1蓋外フラップ
4b 第2蓋外フラップ
5a、5b 底内フラップ
6a 第1底外フラップ
6b 第2底外フラップ
7 継代
10 箱用シート
11a、11b、12a、12b 破断容易線
13 凹部
14 凸部
14a スリット
15 折り曲げ容易線
16 舌片
17 切込み
20 箱体
21 凹部
22 凸部
22a スリット
23 折り曲げ容易線
24 切込み
D 凹部の深さ
L1 第1蓋外フラップの基端縁と凹部との間隔
L2 第2蓋外フラップが第1蓋外フラップの外面側に折り重ねられた状態における、第
1蓋外フラップの先端縁とスリットの先端との間隔
2a、2b 第2側面パネル
3a、3b 蓋内フラップ
4a 第1蓋外フラップ
4b 第2蓋外フラップ
5a、5b 底内フラップ
6a 第1底外フラップ
6b 第2底外フラップ
7 継代
10 箱用シート
11a、11b、12a、12b 破断容易線
13 凹部
14 凸部
14a スリット
15 折り曲げ容易線
16 舌片
17 切込み
20 箱体
21 凹部
22 凸部
22a スリット
23 折り曲げ容易線
24 切込み
D 凹部の深さ
L1 第1蓋外フラップの基端縁と凹部との間隔
L2 第2蓋外フラップが第1蓋外フラップの外面側に折り重ねられた状態における、第
1蓋外フラップの先端縁とスリットの先端との間隔
Claims (5)
- 箱体に組み立てられる箱用シートであって、
左右方向に交互に連接され、組立状態で互いに対向する一対の第1側面パネル及び一対の第2側面パネルと、
上記一対の第1側面パネルの上下方向の一方側の側縁から延出し、内側に折り曲げられる一対の内フラップと、
一方の上記第2側面パネルの上記一方側の側縁から延出し、上記一対の内フラップの外面側に折り重ねられる第1外フラップと、
他方の上記第2側面パネルの上記一方側の側縁から延出し、上記第1外フラップの外面側に折り重ねられる第2外フラップと
を備え、
上記第1外フラップが、その先端縁に凹部を有しており、
上記第2外フラップが、上記凹部内で上記第1外フラップの内側に挿入される凸部を画定するようにその先端縁から基端側に延びる一対のスリットと、上記一対のスリットの中間部分から上記第2外フラップの側縁に亘って延びる一対の折り曲げ容易線とを有する箱用シート。 - 上記第2外フラップが上記第1外フラップの外面側に折り重ねられた状態で、上記一対の折り曲げ容易線が、上記第1外フラップの先端縁上に位置する請求項1に記載の箱用シート。
- 上記第2外フラップが上記第1外フラップの外面側に折り重ねられた状態で、上記第1外フラップの先端縁と上記スリットの先端との間隔が、シート厚さの3倍以上7倍以下である請求項1又は請求項2に記載の箱用シート。
- 上記スリットの先端に、このスリットと交差する方向に延びる破断防止用の切込みが設けられている請求項1、請求項2又は請求項3に記載の箱用シート。
- 上記折り曲げ容易線が、複数の切込みとシートの内面を筋押しして形成された複数の罫線とが交互に配置されたリード罫線である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の箱用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021002533U JP3233894U (ja) | 2021-06-30 | 2021-06-30 | 箱用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021002533U JP3233894U (ja) | 2021-06-30 | 2021-06-30 | 箱用シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3233894U true JP3233894U (ja) | 2021-09-09 |
Family
ID=77549771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021002533U Active JP3233894U (ja) | 2021-06-30 | 2021-06-30 | 箱用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3233894U (ja) |
-
2021
- 2021-06-30 JP JP2021002533U patent/JP3233894U/ja active Active
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