JP2021116068A - 箱用シート - Google Patents
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Description
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
図1の箱用シート1は、1枚のシート材から形成される。当該箱用シート1は、トレイ状の箱体に組み立て可能であり、具体的には図2及び図3の箱体20に組み立てられる。当該箱用シート1は、略方形状の底面パネル2と、底面パネル2の対向する一対の側縁2aから延出し、上方に折り曲げられる一対の第1側面パネル3と、第1側面パネル3の先端縁から延出し、第1側面パネルの内面側に折り返される一対の第1折り返しパネル4と、底面パネル2の対向する他対の側縁2bから延出し、上方に折り曲げられる一対の第2側面パネル5と、第2側面パネル5の先端縁から延出し、底面パネル2と平行に折り曲げられる一対の接続パネル6と、接続パネル6の先端縁から延出し、第2側面パネル5の内面側に折り返される一対の第2折り返しパネル7とを備える。なお、「略方形状」とは、完全な方形に限らず、部分的に切欠きや凹凸を有する形状を含む。
底面パネル2は、略方形状であり、好ましくは略正方形状である。底面パネル2の一辺の長さとしては、例えば10cm以上40cm以下程度とすることができる。底面パネル2の4つの角部には、角部に沿うL字状の切り欠き2cが設けられている。
第1側面パネル3は、延出方向長さに対して幅が大きい略長方形状である。第1側面パネル3の幅は、この第1側面パネル3が延出する底面パネル2の側縁2aの長さと略等しい。第1側面パネル3の基端縁の幅方向両端部には、底面パネル2の切り欠き2cに連続する長方形状の切り欠き3aが形成されている。また、第1側面パネル3の先端縁の幅方向両端部には、延出方向先端側に突出する突起3bが形成されている。突起3bは、切り欠き3aと延出方向に対向する位置に設けられている。第1側面パネル3には、通気用の開口3cが形成されていてもよい。
〔接続部〕
接続部11は、延出方向長さに対して幅が大きい略長方形状である。接続部11の延出方向長さは、シート厚さの2倍程度であり、例えば5mm以上10mm以下とすることができる。接続部11は、幅方向の中央から両側に向けて等距離の位置に一対の係止孔11aを有する。係止孔11aは、接続部11を幅方向に分断するよう設けられている。係止孔11aの基端縁は第1側面パネル3との境界線を越えて第1側面パネル3側に突出していてもよい。また、接続部11は、幅方向に延び、一方の端部が係止孔11aに接続されるスリット11bを有していてもよい。接続部11がスリット11bを有することで、箱体20の組み立て時における係止孔11aへの挿入片15の挿入が容易となる。
折り返し部12は、延出方向長さに対して幅が大きい略長方形状である。折り返し部12の延出方向長さは第1側面パネル3の延出方向長さと略等しい。折り返し部12の左右一対の側縁は、それぞれ第1側面パネル3の側縁よりもシート厚さ程度内側に位置している。第1側面パネル3が開口3cを有する場合、折り返し部12には、第1側面パネル3の内面側に折り返された状態で開口3cと連通する開口12aが形成される。
外側折り込み片8は、略長方形状である。箱体20に組み立てられた状態において、外側折り込み片8の先端縁は、他の外側折り込み片8の先端縁と突き合わされる。外側折り込み片8の延出方向長さは、底面パネル2の第2側面パネル5が延出する側の側縁2bの長さの1/2程度とされる。外側折り込み片8は、箱体20に組み立てられた状態で底面パネル2と対向する側の側縁に切り欠き8aを有する。切り欠き8aは、外側折り込み片8の側縁に沿って、外側折り込み片8の先端縁まで至っている。図5に示すように、箱体20において、切り欠き8aには延出片10が通過する。切り欠き8aは、外側折り込み片8の延出方向を長手方向とする略長方形状とすることができる。外側折り込み片8の幅方向を基準とする切り欠き8aの深さはシート厚さ程度とすることができる。具体的には、外側折り込み片8の幅方向を基準とする切り欠き8aの深さは、シート厚さ以上シート厚さの2倍以下とすることができ、シート厚さ以上シート厚さの1.5倍以下が好ましい。切り欠き8aの長手方向長さは、延出片10の幅の1/2以上とすることができる。
内側折り込み片9は、折り返し部12の幅方向両側の側縁から延出する。内側折り込み片9は、略長方形状である。図6に示すように、箱体20に組み立てられた状態において、内側折り込み片9の先端縁は、他の内側折り込み片9の先端縁と突き合わされる。内側折り込み片9の延出方向長さは、底面パネル2の第2側面パネル5が延出する側の側縁2bの長さの1/2程度とされる。内側折り込み片9は、箱体20に組み立てられた状態で底面パネル2と対向する側の側縁に切り欠き9aを有する。切り欠き9aは、内側折り込み片9の側縁に沿って、内側折り込み片9の先端縁まで至っている。図5に示すように、箱体20において、切り欠き9aには延出片10が通過する。箱体20に組み立てられた状態において、切り欠き9aは、外側折り込み片8に形成される切り欠き8aと重なり合う。内側折り込み片9に形成される切り欠き9aの形状は、外側折り込み片8に形成される切り欠き8aと同じとすることができる。
第2側面パネル5は、延出方向長さに対して幅が大きい略長方形状である。第2側面パネル5の幅は、この第2側面パネル5が延出する底面パネル2の側縁2bの長さと略等しい。第2側面パネル5の延出方向長さは、第1側面パネル3の延出方向長さと略等しい。第2側面パネル5の基端縁の幅方向両端部には、底面パネル2の切り欠き2cに連続する長方形状の切り欠き5aが形成されている。図2に示すように、第2側面パネル5に形成される切り欠き5aは、底面パネル2に形成される切り欠き2c及び第1側面パネル3に形成される切り欠き3aと共に、他の箱体と段積みされた場合に、下方に配置される箱体の係合部21と係合される凹部22を構成する。
接続パネル6の幅は、第2側面パネル5の幅と略等しい。図2及び図3に示すように、接続パネル6は、第2側面パネル5と中央部13とを接続する中央部13と同幅の長方形状の基部6aと、基部6aの幅方向の両側に設けられ、幅方向の外側に向けて延出方向長さが漸増する一対の被覆部6bとを有する。
〔中央部〕
中央部13は、方形状である。中央部13の延出方向長さは、第2側面パネル5の延出方向長さと略等しい。中央部13は、外側折り込み片8及び内側折り込み片9を第2側面パネル5との間に挟み込んだ状態で第2側面パネル5の内面側に折り返される。中央部13は、第2側面パネル5と平行に配置される。
側部14は、中央部13の側縁に連接されている。側部14の外側の側縁14aは、中央部13の側縁と平行である。中央部13及びこの中央部13の左右両側に配置される一対の側部14の合計幅(つまり、第2折り返しパネル7の幅)は、箱体20において対向する一対の折り返し部12同士の間隔よりも大きい。これにより、側部14は、中央部13との境界縁で折り曲げられた状態で、外側の側縁14aが折り返し部12の内面に当接する。また、側部14には、折り返し部12との当接状態で、折り曲げを解除する方向にシートの反力が作用する。その結果、側部14の外側の側縁14aと折り返し部12の内面とは互いに干渉し合い、側部14は中央部13に対して左右方向に傾斜した状態で安定的に保持される。
延出片10は、延出方向長さに対して幅が大きい略長方形状である。延出片10の延出方向長さは、接続パネル6の基部6aの延出方向長さLと略等しい。箱体20において、延出片10の先端縁は、第2側面パネル5の内面に当接する。これにより、延出片10は、基部6aと合わせて、中央部13と第2側面パネル5との間隔を維持するスペーサとして機能する。当該箱用シート1は、上述のように外側折り込み片8及び内側折り込み片9が、延出片10を通過させる切り欠き8a、9aを有しており、延出片10の先端縁が第2側面パネル5の内面に当接することによって、延出片10を底面パネル2上に安定的に保持することができる。より詳しくは、延出片10が外側折り込み片8及び内側折り込み片9の切り欠き8a、9aのエッジに上方から支持されることで、延出片10の先端側の底面パネル2からの浮き上がりが抑制でき、延出片10を底面パネル2上に安定的に保持することができる。その結果、中央部13を第2側面パネル5と平行に安定的に保持することができる。
当該箱用シート1は、略方形状の底面パネル2の対向する一対の側縁2aから延出し、上方に折り曲げられる一対の第1側面パネル3と、底面パネル2の対向する他対の側縁2bから延出し、上方に折り曲げられる一対の第2側面パネル5とを備えており、平面視における箱体20全体の外縁が略方形状である。当該箱用シート1は、第2側面パネル5の内面側に折り返される第2折り返しパネル7が、第2側面パネル5と平行に配置される方形状の中央部13と、この中央部13の左右両外側に配置される一対の側部14とを有しており、側部14が、シートの反力によって外側の側縁14aを折り返し部12の内面に当接することで、中央部13に対して傾斜して保持されるので、平面視において側部14を第1側面パネル3及び第2側面パネル5に対して傾斜した状態で配置することができる。当該箱用シート1は、平面視における全体の外縁を略方形状とすることで取扱性を高め、かつ容量を大きく見せる一方、内部空間S1の平面形状を外縁の形状と異ならせることで人目を惹きやすくすることができる。また、当該箱用シート1は、シートの反力による折り返し部12との干渉によって側部14を中央部13に対して傾斜した状態で保持できるので、所望の内部空間S1を容易かつ確実に形成することができる。
上記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
2 底面パネル
2a、2b 側縁
2c、3a、5a、6d、8a、9a 切り欠き
3 第1側面パネル
3b、8b 突起
3c、12a 開口
4 第1折り返しパネル
5 第2側面パネル
6 接続パネル
6a 基部
6b 被覆部
6c 傾斜部
7 第2折り返しパネル
8 外側折り込み片
9 内側折り込み片
10 延出片
11 接続部
11a 係止孔
11b スリット
12 折り返し部
13 中央部
14 側部
14a 側縁
15 挿入片
20 箱体
21 係合部
22 凹部
23 ミシン目
D 中央部と内側折り込み片との間に形成される空間の深さ
L 基部の延出方向長さ
S1 箱体の内部空間
S2 中央部と内側折り込み片との間に形成される空間
Claims (7)
- 1枚のシート材から形成され、トレイ状の箱体に組み立て可能な箱用シートであって、
略方形状の底面パネルと、
上記底面パネルの対向する一対の側縁から延出し、上方に折り曲げられる一対の第1側面パネルと、
上記第1側面パネルの先端縁から延出し、この第1側面パネルの内面側に折り返される一対の第1折り返しパネルと、
上記底面パネルの対向する他対の側縁から延出し、上方に折り曲げられる一対の第2側面パネルと、
上記第2側面パネルの先端縁から延出し、上記底面パネルと平行に折り曲げられる一対の接続パネルと、
上記接続パネルの先端縁から延出し、上記第2側面パネルの内面側に折り返される一対の第2折り返しパネルと
を備え、
上記第2折り返しパネルが、上記接続パネルに連接され、上記第2側面パネルと平行に配置される方形状の中央部と、この中央部の左右両外側に配置される一対の側部とを有し、
上記側部が、シートの反力によって外側の側縁を上記第1折り返しパネルの内面に当接することで、上記中央部に対して傾斜して保持される箱用シート。 - 上記中央部、上記側部及び上記第1折り返しパネルによって平面視8角形状の内部空間が区画される請求項1に記載の箱用シート。
- 上記側部の上記外側の側縁に他のパネルが連接されていない請求項1又は請求項2に記載の箱用シート。
- 上記一対の第1側面パネルの幅方向両側の側縁から延出する各一対の外側折り込み片と、
上記一対の第1折り返しパネルの幅方向両側の側縁から延出し、上記外側折り込み片の内面に重ねられる各一対の内側折り込み片と、
上記中央部の先端縁から延出し、上記接続パネルと対向するように上記底面パネルに折り重ねられる延出片と
をさらに備え、
上記中央部が、上記外側折り込み片及び上記内側折り込み片を上記第2側面パネルとの間に挟み込んだ状態で上記第2側面パネルの内面側に折り返され、
上記延出片を上記底面パネルに折り重ねた状態で、上記中央部と上記内側折り込み片との間に空間が形成される請求項1、請求項2又は請求項3に記載の箱用シート。 - 上記内側折り込み片及び上記外側折り込み片が、上記延出片を通過させる切り欠きを有し、
上記延出片の先端縁が上記第2側面パネルの内面に当接する請求項4に記載の箱用シート。 - 上記接続パネルが、上記側部と上記第2側面パネルとの間の空隙を覆う被覆部を有する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の箱用シート。
- 上記中央部と上記一対の側部との境界線にミシン目が形成されている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の箱用シート。
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