JP3722038B2 - 走行装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クローラを走行手段とする作業機などの走行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
クローラを走行手段とする作業機などの走行装置として、農業用のコンバインを例に従来の技術を説明する。コンバインはクローラを構成する無限履帯の接地面積を広くし、水田など軟弱な圃場でも自由に走行して刈取作業などの農業作業を可能としている。
【0003】
コンバインは動力源としてエンジンを搭載し、エンジンの発生する動力をコンバインの走行、刈取、脱穀などに使用するが、そのクローラは、エンジンの動力を走行トランスミッションにより変速して駆動する。走行トランスミッションは、静油圧式無段変速装置(以下、無段変速装置をHSTという)、歯車列機械的変速手段、クラッチ手段、ブレーキ手段などにより構成されている。
【0004】
コンバインを直進走行させるときは、左右一対のクローラを等速で駆動し、コンバインを左右に旋回させるときは、左右のクローラに速度差を与えて駆動し、高速側のクローラを外側に、低速側、停止側または後退側のクローラを内側とする旋回が可能な構成としている。
【0005】
コンバインは走行装置としてクローラを用いるために、その運転操作は必ずしも容易ではなかったが、コンバインの走行トランスミッションに無段階変速できる走行用油圧無段変速装置(以下、走行用HSTという)および旋回用の油圧無段変速装置(以下、旋回用HSTという)を用いることにより、コンバインの走行、操舵の運転操作はきわめて容易に行えるようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、走行用HSTおよび旋回用HSTは高価であり、コンバインの価格が高くなる欠点がある。
本発明の課題は、旋回用HSTと同等の旋回性能を備え、かつコスト的にも不利でない走行トランスミッション基本伝動系を備え、しかもその操作性が良い走行装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は次の構成により解決される。
請求項1記載の発明は、エンジンからの駆動力を入力した後、複数段に副変速する副変速機構70と、副変速後の駆動力を左右一対の車軸b、bへ断続的に伝動可能な左右のサイドクラッチ17R、17Lと、左右のサイドクラッチ17R、17Lに連動する遊星歯車機構71と、該遊星歯車機構71の出力を左右一対の車軸b、bへ伝動する出力軸5系とを備えた走行装置において、前記遊星歯車機構71は、左右のサイドクラッチ17R、17Lの出力ギア18R、18Lにそれぞれ噛合するキャリア20R、20Lと、該キャリア20R、20Lにそれぞれ遊嵌する遊星ギア21R、21Lと、キャリア20R、20Lにそれぞれ遊嵌し、遊星ギア21R、21Lにそれぞれ噛合した遊星ギア23R、23Lと、該遊星ギア23R、23Lとそれぞれ噛合し、かつ走行装置の出力軸5側に動力伝達する出力ギア24R、24Lと、遊星ギア21R、21Lにそれぞれ噛合したサンギアZ1R、Z1Lと、該サンギアZ1R、Z1Lに動力を伝達する駆動軸4とからなり、前記遊星歯車機構71のキャリア20R、20Lには、それぞれキャリア20R、20Lの回転制御用のキャリアブレーキ33R、33Lを直結して設け、該キャリアブレーキ33R、33Lの回転制御用のブレーキの初期圧力を調整する設定手段ダイヤル100a、100bを設けた走行装置である。
【0008】
請求項1記載の発明により、設定ダイヤル100a、100bによりキャリヤブレーキ33R、33Lの摩擦板の押圧力の初期圧力を調整することができ、ユーザーレベルで自分の好みに合ったブレーキ圧が得られる。また、キャリヤブレーキ33R、33Lの経年変化、圃場条件による旋回条件に対しても、容易に対応できる。
【0009】
請求項2記載の発明は、前記請求項1記載の発明における前記遊星歯車機構71のキャリア20R、20Lが、それぞれキャリア20R、20L自体に直結して設けられたキャリア20R、20Lの回転制御用のキャリアブレーキ33R、33Lのいずれかの緩旋回からブレーキ旋回時の回転制御圧力を左右のキャリアブレーキ33R、33Lでそれぞれ独立して変更可能な手段ダイヤル102a、102bを備えている走行装置である。
【0010】
請求項2記載の発明により、例えば、穀稈の刈取時に、条合わせのために進行方向を変更するが、このときの旋回性フィーリングは、サイドクラッチ17R、17Lを切った直後のキャリヤブレーキ33R、33Lの圧力で決まる。このキャリヤブレーキ33R、33Lの初期の摩擦板の押圧力を調整することにより、路面の状態(湿田、乾田、アスファルト等)に対する適正を方向修正のフィーリングと得られる。また、キャリヤブレーキ33R、33Lをロックする圧力も路面の状態により変化するため、このロックする圧力を調整することで、適正な旋回状態を得ることができる。また、上記キャリヤブレーキ33R、33Lの各摩擦板の押圧力の初期圧の変更条件は、機体の左右のクローラで、機体バランス等により異なるが、請求項2記載の発明により左右のクローラで独立して調整が行えるので、左右の旋回力、旋回フィーリングを同等に設定できる。
【0011】
請求項3記載の発明は、エンジン35からの駆動力を入力した後、複数段に副変速する副変速機構70と、副変速後の駆動力を左右一対の車軸b、bへ断続的に伝動可能な左右のサイドクラッチ17R、17Lと、左右のサイドクラッチ17R、17Lに連動する遊星歯車機構71と、該遊星歯車機構71の出力を左右一対の車軸b、bへ伝動する出力軸5系と湿田走行用のスイッチ104を備えた走行装置において、前記遊星歯車機構71は、左右のサイドクラッチ17R、17Lの出力ギア18R、18Lにそれぞれ噛合するキャリア20R、20Lと、該キャリア20R、20Lにそれぞれ遊嵌する遊星ギア21R、21Lと、キャリア20R、20Lにそれぞれ遊嵌し、遊星ギア21R、21Lにそれぞれ噛合した遊星ギア23R、23Lと、該遊星ギア23R、23Lとそれぞれ噛合し、かつ走行装置の出力軸5側に動力伝達する出力ギア24R、24Lと、遊星ギア21R、21Lにそれぞれ噛合したサンキアZ1R、Z1Lと、該サンキアZ1R、Z1Lに動力を伝達する駆動軸4からなり、前記湿田スイッチ104が作動しているときは、前記遊星歯車機構71のキャリア20R、20Lは、それぞれキャリア20R、20L自体に直結して設けられたキャリア20R、20Lの回転制御用のキャリアブレーキ33R、33Lがスピン旋回しないように旋回時の回転制御圧力を調整可能な手段99を備えた走行装置である。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、湿田中を走行中に、湿田スイッチ104をオンとし、そのとき、スピン回転をしないように制御圧力を規制するため、湿田から脱出不能の状態となることはない。
【0013】
【発明の効果】
請求項1記載の発明により、容易にユーザーがダイヤル操作するだけで旋回速度制御ができるようになった。
請求項2記載の発明により、キャリヤブレーキ33R、33Lの初期の摩擦板の押圧力を調整することにより、路面の状態(湿田、乾田、アスファルト等)に対する適正を方向修正のフィーリングと得られ、また、キャリヤブレーキ33R、33Lのロックする圧力を調整することで、適正な旋回状態を得ることができる。また、上記キャリヤブレーキ33R、33Lの摩擦板の押圧力の初期圧の変更条件を個々の機体特有な機体バランス等に応じて、左右独立して調整が行えるので、左右の旋回力、フィーリングを同等に設定できる。
請求項3記載の発明によれば、湿田走行中にスピン回転をしないので湿田から脱出不能の状態となるようなことはない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて具体的に説明する。
図1は本発明のコンバインの前面図であり、図2は本発明のコンバインの左側面図である。
【0015】
図1および図2に示すように、コンバイン81の車体フレーム82の下部側に土壌面を走行する左右一対の走行クローラ83を有する走行装置本体84を配設し、車体フレーム82の前端側に分草具85を備えた刈取装置86が設けられている。刈取装置86は車体フレーム82の上方の支点を中心にして上下動する刈取装置支持フレーム(図示せず)で支持されているので、コンバインに搭乗したオペレータが操縦室87のパワステレバー88を前後に傾倒操作することにより、刈取装置支持フレーム(図示せず)と共に上下に昇降する構成である。
【0016】
車体フレーム82の上方には、刈取装置86から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送して脱穀、選別する脱穀装置89と該脱穀装置89で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク90が載置され、該グレンタンク90の後部にオーガ91を連接して、グレンタンク90内の穀粒をコンバインの外部に排出する構成としている。
【0017】
すなわち、コンバイン81はオペレータが操縦室87において主変速HSTレバー92および副変速レバー93を操作し、エンジン35(図10)の動力を図3、図5に示す走行トランスミッションケース94内の主変速機の走行用HST9および副変速軸1に設けられる歯車変速手段及び後述の遊星歯車機構71を介して変速し、左右のクローラ83、83に伝動して任意の速度で走行する。
【0018】
また、コンバインは、オペレータが操縦室87においてパワステレバー88を左右に傾倒操作することにより各種旋回走行することができる。すなわち、パワステレバー88をコンバインを旋回させようとする方向に傾倒操作することにより、図3、図5に示す走行ミッションケース94内のサイドクラッチ17等が作動し、左右のクローラ駆動スプロケット31R、31Lに選択的に伝動されるので、左右のクローラ83、83に速度差が与えられて走行方向の変更が行われる構成としている。
【0019】
次に、伝動装置の構成について説明する。
図3は本発明の実施の形態の走行装置の断面図、図4はその一部拡大図、図5はその側面図、図6はその伝動線図、図7は遊星歯車機構71の外観斜視図、図8はその側断面図である。
【0020】
エンジン35の出力軸に取り付けられたエンジンプーリとベルトで巻回された入力プーリ8を介して走行用HST9の入力軸7にエンジン35からの動力が伝達される。そして、走行用HST9の出力軸10の駆動により、該出力軸10に設けられたギア11に噛合する副変速機構70の副変速軸1のギア12を介して該副変速軸1が駆動する。該副変速軸1には上記ギア12の他に大ギア14aと中ギア14bと小ギア14cとが設けられ、該副変速ギア14a、14b、14cとそれぞれ噛合するカウンタ軸2の小ギア15a、中ギア15b、大ギア15cを介して該カウンタ軸2が駆動する。
【0021】
図示しないシフタの切換えによって、副変速ギア14a、14b、14cとカウンタ軸2のギア15a、15b、15cとの噛合位置が切り換わり、これによりカウンタ軸2は高速、中速、低速にそれぞれ変速されて駆動する。また、上記副変速軸1の一端には刈取出力プーリ13が取り付けられ、刈取装置86を駆動する刈取入力プーリ8(図3参照)とベルト(図示せず)で巻回されている。副変速軸1と刈取出力プーリ13との間にはワンウェイクラッチが介装されている。
【0022】
上記カウンタ軸2の駆動により、同じカウンタ軸2に設けられた上記ギア15bと噛合するセンターギア16を介してサイドクラッチ軸3が駆動する。
【0023】
上記サイドクラッチ軸3には、そのセンターギア16に対して左右対称にクラッチ17Rとクラッチ17Lの2つの摩擦多板式クラッチが介装されており、前記パワステレバー88の傾動操作により、その傾動操作角度(図示しないポテンショメータにより検出)に応じて油圧シリンダを作動し、クラッチ17Rとクラッチ17Lをそれぞれ接続状態と非接続状態とに制御する。機体の直進時には、左右のクラッチ17Rとクラッチ17Lは共に圧縮バネ(図示せず)と油圧により常時接続状態となって駆動力を伝達する。
また、上記サイドクラッチ軸3に設けたセンターギア16は遊星歯車機構71の駆動軸4に固定されたセンターギア19と噛合する。
【0024】
ここで、上記遊星歯車機構71について図3、図4、図6ないし図8を参照して説明する。
遊星歯車機構71は上記駆動軸4のセンターギア19に対してコンバインの進行方向に対して左右対称に設けられている。右側の遊星歯車機構71は浅い円筒形を横にした形状のキャリア20Rの内周面側に、ギア径の異なる2つのギアZ2R及びZ3Rからなる遊星ギア21Rがキャリア20Rに固定された中心軸21Raに遊嵌し、またキャリア20Rに固定された中心軸21Rbに遊嵌する遊星ギア23Rとをそれぞれ3個づつ交互に配設し、一方の遊星ギア21Rはその中心軸21Raによって上記キャリア20Rに回転自在に軸支され、またもう一方の遊星ギア23Rはその中心軸21Rbによって上記キャリア20Rに回転自在に軸支される。また、上記キャリア20Rの周面には2種類の開口孔38と39が穿設され、一方の開口孔38からは遊星ギア21RのギアZ2Rの一部外周が露出し、もう一方の開口孔39からは遊星ギア23Rの一部外周が露出する。
【0025】
また、前記駆動軸4に固定されたサンギアZ1Rは前記キャリア20Rの中心に配設され、キャリア20Rが駆動軸4側に軸受けされて駆動軸4の周りを回転自在に構成している。さらに、ギア径の異なる2つのギアZ4Rと出力ギア24Rを有する回転ギア22Rは上記キャリア20Rの内方に装填されると共に駆動軸4側に軸受けされて駆動軸4の回りを回転自在に構成している。
【0026】
ここで、図6を参照してわかるように、上記サンギアZ1Rは遊星ギア21RのギアZ2Rと噛合し、遊星ギア21RのギアZ3Rは遊星ギア23Rと噛合し、さらに該遊星ギア23Rは回転ギア22RのギアZ4Rと噛合する。また、前記サイドクラッチ軸3に介装されたサイドクラッチギア18Rは上記キャリア20RのギアZ5Rと噛合する。
【0027】
上記キャリア20Rには、摩擦多板式のブレーキ33R(ブレーキケース62Rに係合する)が連結されており、パワステレバー88の傾動操作により、その傾動操作角度(図示しないポテンショメータにより検出)に応じて図示しない油圧シリンダを作動し、ブレーキ33Rを連続的に摩擦力を変化させてその回転速度を制御する。
【0028】
なお、以上は右側の駆動伝動機構について説明したが、左側の駆動伝動機構についても構成は同じである。
【0029】
また、駐車ブレーキ25は、駆動軸4の駆動を停止することにより、機械を停止することができる。
【0030】
そして、左右のサイドクラッチ17R、17Lが「入」、つまり接続状態のときは、サイドクラッチ軸3の駆動力は、サイドクラッチギア18R、18Lへ伝達されると同時に、駆動軸4のセンターギア19を介して該駆動軸4へも伝達され、遊星歯車機構71のサンギアZ1と同じ位置関係を保って回転する出力ギア24R、24Lに伝達される。出力ギア24R、24Lの駆動力は出力歯車機構72を構成する互いに噛合関係にあるギア26R、26L、ギア27R、27L、ギア28R、28L、ギア29R、29L、ギア30R、30Lへと順に伝達され、左右の車軸b、bを駆動し、左右の車軸b、bにそれぞれ取り付けられたスプロケット31R、31Lがクローラ83を回転させる。
【0031】
以上の構成において、エンジン35が始動し、機体の直進走行時には、走行用HST9の出力軸10より副変速軸1及びカウンタ軸2へと動力が伝達される。そして、カウンタ軸2のギア15bと噛合するサイドクラッチ軸3のセンターギア16を介して該サイドクラッチ軸3が駆動する。直進時は左右のサイドクラッチ17R、17Lが共に「入」になっていて接続状態である。したがって、サイドクラッチ軸3の駆動力は左右のサイドクラッチギア18R、18Lに伝達され、該サイドクラッチギア18R、18Lがともに回転駆動する。
【0032】
そして、上記左右のサイドクラッチギア18R、18Lとそれぞれ噛合する遊星歯車機構71のキャリア20R、20Lに動力が伝達されると同時に、上記サイドクラッチ軸3のセンターギア16と噛合する駆動軸4のセンターギア19に動力が伝達され、該駆動軸4が回転駆動する。該駆動軸4の回転により、サンギアZ1R、Z1Lが回転し、さらに互いに噛合関係にある遊星ギア21R、21LのギアZ2R、Z2L、ギアZ3R、Z3L、遊星ギア23R、23L、回転ギア22R、22LのギアZ4R、Z4L、出力ギア24R、24Lへと順に駆動力が伝達される。直進時は駆動軸4のセンターギア19と上記キャリア20R、20Lの回転数が同じになるようにサンギアZ1とキャリア20のギア上下が設定されているので、サンギアZ1、キャリア20及び遊星ギア23の位置関係が変わらず回転する。
そして、左右の車軸b、bが同方向へ同速で回転駆動する。
【0033】
次に、機体の旋回時について説明する。
前記パワステレバー88を、例えば右側に倒して機体を右旋回させる場合、パワステレバー88を傾動操作すると、この傾動操作側のサイドクラッチ17Rの摩擦多板式ディスクの押圧を解除し、キャリアブレーキ33Rの摩擦板の押圧力を調整していく。これにより、パワステレバー88の傾動操作角に応じて、サンギアZ1R、遊星ギア21RのギアZ2R、ギアZ3R、回転ギア22RのギアZ4Rのギア変速比によって旋回時の出力ギア24Rの回転数が変わる。
【0034】
図9は上記キャリア20R、サンギアZ1R、回転ギアZ4Rの回転数の関係を示す線図である。
右側旋回時は、前記サンギアZ1Rは、直進時と同様に駆動軸4との一体化により一定の回転数で回転している。そして、パワステレバー88の傾動操作角度に応じて前記キャリア20Rの回転数が減速していくと、前記回転ギアZ4Rの回転数も減速していく。このように、旋回外側と内側とが同方向回転で且つ旋回内側が外側より低速回転している間は緩やかな旋回角度での旋回(ここでは「緩旋回」と称する)となる。そして、キャリア20Rの回転数がサンギアZ1Rの回転数の1/3(遊星ギア比を1/3に設定しておくとサンギアZ1Rの回転数の1/3になる。すなわちギア比によってこの回転数は変更可能である。)となると図示するようにギアZ4Rは零回転となり、旋回内側の車軸bが回転停止した時はブレーキターンとなる。さらに、キャリア20Rの回転数が減速していくと、ギアZ4Rは逆転状態となり、旋回外側と内側とが逆方向回転してスピンターンとなる。図9では上記ギアZ4が逆転する場合の他のギアの回転方向を矢印で示している。
【0035】
このように、ギア変速比を設定すれば、上述の緩旋回及びブレーキターン並びに1/3スピンターンが可能となる。そして、キャリア20Rの回転速度をキャリアブレーキ33Rの摩擦板の押圧力の調整で制御することで、前記1/3スピンターンまで無段階変速制御が可能となる。
【0036】
こうして旋回内側のクローラ83に任意の回転方向、回転速度を与えることができ、特に湿田での駆動力確保、旋回の安定性が向上する。
【0037】
また、サイドクラッチ17Rとキャリアブレーキ33Rとを介在することにより、サイドクラッチ17Rを「切」った場合に、摩擦多板式のキャリアブレーキ33Rの油圧制御で自動方向修正時の追従性確保が容易となる。
【0038】
また、旋回時の遊星歯車機構71の制御を従来の旋回用HSTを用いる変速機構と同じく、パワステレバー88の操作で行うことができ、オペレータに負担が掛からない利点もある。
【0039】
なお、いずれかの伝動軸の回転数を回転センサで検出して油圧シリンダへフィードバック制御することにより、より正確な旋回制御が行える。例えばキャリア20RのギアZ5Rの回転数を検出する回転センサ34(図5)を設ける。
【0040】
以上は右旋回時について説明したが、左旋回の場合は、前記サイドクラッチ17Lが切りとなり、あとは上述した右旋回の場合の動作と同様である。
【0041】
ここで、図10に示した油圧配置図について説明すると、エンジン35を始動すると、オイルタンク52から走行用HST9に送油されトランスミッション内の駆動系を作動させた後、オイルクーラ54を経て、エンジン35に隣接したギアポンプ50により送油圧を得てコントロールバルブ56を駆動させる。コントロールバルブ56からの送油の一部でトランスミッションのサイドクラッチ17及びキャリアブレーキ33を作動させ、他の一部でコントロールバルブ53を経て刈取上下シリンダ58、オーガ上下シリンダ59、車体のピッチングシリンダ60、ローリングシリンダ61R、61Lを作動させることができる。
【0042】
上記遊星歯車機構71で遊星ギア23R、23Lにそれぞれ噛合する回転ギア22R、22LのギアZ4R、Z4Lと下手側の出力歯車機構72の伝動ギアであるギア26R、26Lにそれぞれ噛合する出力ギア24R、24Lは駆動軸4に遊嵌された中空筒に一体的に設けられているので、キャリア20内部の遊星ギア系の下手側の出力歯車機構72の伝動ギア系へ出力することができる。また、回転ギア22R、22LのギアZ4R、Z4Lと出力ギア24R、24Lを二段ギアとして一体構成とすることで組立が容易になる。
【0043】
また、出力ギア24R、24Lをトランスミッションのサイド側でなく、中央寄りに設けたため、下手側の出力歯車機構72の伝動ギア系をミッション中央寄りに配置でき、トランスミッションの幅方向をコンパクト化できる。
【0044】
さらに、遊星歯車機構71から下手側のホイルシャフト6R、6Lへ伝動する出力ギア24R、24Lを、キャリア20R、20Lとセンターギア19の間に設けているので、センターギア19より下手側の出力歯車機構72の伝動ギア系の配置をトランスミッションの中央寄りに配置でき、トランスミッションの幅方向の寸法を小さくできる。
【0045】
また、遊星歯車機構71の出力ギア24R、24Lの外径を、キャリア20R、20Lと出力歯車機構72のセンターギア19の外径より小さくしたので、ユニット化した遊星歯車機構71を組み付けたり、取り外したりする場合に、遊星歯車機構より上手側のサイドクラッチ17R、17Lの各ギア18R、18Lと下手側の出力歯車機構72の伝動ギア系との干渉がなく、作業が極めて容易である。
【0046】
また、上手側のサイドクラッチ17R、17Lをサイドクラッチ出力ギア18R、18L及び下手側の遊星歯車機構71の出力ギア24R、24Lより外側に配置したので、サイドクラッチ17R、17Lをミッションケース94の側面側に配置でき、サイドクラッチ17R、17Lの組立、分解が容易である。
【0047】
トランスミッションケース94端面に固定したサイドクラッチ17R、17Lは油圧でオン、オフするが、サイドクラッチ軸3とミッションケース94の間にラジアル軸受37R、37Lの他にスラスト軸受36R、36Lを設けて、これらによりサイドクラッチ軸3を支持する構成にしている。
【0048】
そのため、外部油圧によりピストンを作動させるサイドクラッチ17R、17Lにはサイドクラッチ軸3を介して軸支持ベアリングに大きなスラスト力が加わるが、スラスト軸受36R、36Lを追加することで、これらの軸受部が破損することはない。
【0049】
上記構成において、キャリヤブレーキ33R、33Lの多板式摩擦板の押圧力の初期圧力を調整する圧力設定ダイヤル100a、100bを設け、該ダイヤル100a、100bによる初期圧調整により、ユーザーレベルで自分の好みに合ったブレーキ圧が得られる。また、キャリヤブレーキ33R、33Lの経年変化、圃場条件による旋回条件に対しても、容易に対応できる。
【0050】
本実施の形態のコントローラ99に対する入出力装置の配置を図11に示す。従来、マイコンチェッカまたは調整モードによりキャリヤブレーキ33R、33Lのブレーキ圧の調整を行う方法が用いられていたが、どちらの方法も調整が容易にできるというものではなく、ユーザーがこれらの調整を行うには熟練を要していた。しかし、本実施の形態の方法で容易にユーザーが設定ダイヤル100a、100bを操作するだけで旋回速度制御ができるようになった。
【0051】
また緩旋回に対してスピンターンは旋回抵抗が大きく、ブレーキ力を大きくする必要がある。緩旋回領域と同じカーブでは、スピンターンへの移行が遅れることがある。
【0052】
そこでキャリヤブレーキ33R、33Lの摩擦板の押圧力は図12に示すように緩旋回時には緩やかな傾きで上昇させ、ブレーキターンを超えてスピンターンに移行すると急勾配で摩擦板の押圧力は上昇させると左右のクローラへのスピンターンへの旋回モードをスムーズに行うことができる。
【0053】
さらに図13に示すように、左右それぞれのキャリヤブレーキ33R、33Lの摩擦板の旋回圧を変更することができるように左右の旋回圧力設定ダイヤル102a、102bを設けることで、緩旋回及びブレーキターン時のブレーキ圧力のパワステレバー88に対する傾斜角度を左右それぞれ独立して変更しても良い。図13には摩擦板の押圧力の旋回圧力とブレーキ摩擦板の押圧力の傾きが左右変更した状態を示す。
【0054】
例えば、穀稈の刈取時に、条合わせのために進行方向を変更するが、このときの旋回性フィーリングは、サイドクラッチ17R、17Lを切った直後のキャリヤブレーキ33R、33Lの圧力で決まる。このキャリヤブレーキ33R、33Lの摩擦板の旋回押圧力を調整することにより、路面の状態(湿田、乾田、アスファルト等)に対する適正を方向修正のフィーリングと得られる。
【0055】
また、キャリヤブレーキ33R、33Lをロックする圧力も路面の状態により変化するため、このロックする圧力を調整することで、適正な旋回状態を得ることができる。
【0056】
上記キャリヤブレーキ33R、33Lの摩擦板の押圧力の旋回圧の変更条件は、機体の左右のクローラで、機体バランス等により異なる。このことに対し、左右独立して調整が行えるので、左右の旋回力、旋回フィーリングを同等に設定できる。
【0057】
クローラを装着する場合等にはクローラ装着側の車輪を吊り上げ、エンジン35を駆動して微速回転で回しながらクローラを装着すると作業が容易である。この場合、接地側(クローラ装着側と反対側)の車輪にパワステレバー88を切ってブレーキをかける必要があるが遊星ギア機構を利用したミッションでは、スピンにより逆回転するため、機械が動いてしまい危険である。また、ブレーキ旋回で保持するのは容易でない。
【0058】
そこで、条件スイッチ(クラッチ(切))109の選択で、切った側のクローラをサイドクラッチ17R又は17Lを切れた状態で保持し、キャリヤブレーキ33R、33Lの油圧を昇圧しない構成とすることができる。すなわち、この構成では、接地側の車輪はサイドクラッチ17R又は17Lを切った状態でキャリヤに駆動力を与えないことで、クローラを停止させることができ、容易にクローラの装着が行える。
【0059】
また、湿田を走行中に、湿田スイッチ104をオンとし、そのとき、スピン回転をしないよう制御圧力を規制する構成にしても良い。すなわち、例えばポテンショメータなどで測定する図12で示すパワステレバー88の傾斜角度が設定値以上であり、且つ湿田スイッチ104がオンであるとキャアリアブレーキ33R、33Lの摩擦板の押圧力がスピンターン圧へ昇圧しないように圧力制御をする。この時、下手側の任意の位置に設ける回転センサでフィードバックをし、スピン牽制を確実なものとする。
【0060】
これは、湿田走行中にスピン旋回すると、地面を掘り返すことが起こり得るので機体が沈み込み、湿田から脱出不能の状態となることがある。そこで上記したように湿田スイッチ104に連動してスピン旋回を規制することにより、上記不具合を防止できる。
【0061】
一般に、走行装置のスピンターンは緩旋回に比べ、消費馬力が大きく、エンジン35の馬力が低下しているアイドリング時または設定した回転数以下の低速回転中は、エンジン35への負荷が大きくなり、エンストが発生したり、エンストの発生がなくてもエンジン35の耐久性が低下する。また、湿田等での刈取作業中はエンジン35負荷が大きいので、このような場合もエンジン35の余力が無く、エンジン35の回転がドロップを起こすことがある。このような事態が頻発すると脱穀性能及びエンジン35の耐久性に悪影響を与えることになる。
【0062】
そこで、エンジン35がアイドリング中または設定した回転数以下の低速回転数以下であるとき及びエンジン35の負荷が大きいときは、スピンターン用の旋回圧への昇圧を禁止する制御を行うことも可能である。例えば、エンジン35の回転数信号110又はエンジン35への燃料供給センサ(図示せず)により圧力制御をする。この時、下手側の任意の位置に設ける回転センサでフィードバックをし、スピン牽制を確実なものとする。
【0063】
このようにすると、エンジン35の低速回転時及びエンジン35の負荷が大きい時は、スピンターン圧への昇圧を禁止し、スピンターンを牽制することにより上記エンジン35の耐久性を損なわないようにすることができる。
【0064】
例えば、ポテンショメータなどで測定するパワステレバー88の操舵角度が設定値以上であり、且つエンジン35回転数センサで検出するエンジン35回転数が所定値以下であると、キャアリアブレーキ33R、33Lの摩擦板の押圧力がスピンターン圧へ昇圧しないようにする。
【0065】
また、エンジン35負荷はエンジン35の回転数設定値とエンジン35の回転数検出値の偏差が所定値に達すると負荷(エンジン負荷モニタ106で検出する)がスピンターン圧への昇圧を禁止するものとするソフトウエア回路を組み込むことで行う。
【0066】
オーガ91が機体上のオーガ受け95に収納されていない状態で急旋回すると、オーガパイプの慣性力により、オーガ駆動モータの破損をはじめとするオーガ回動各部の破損を引き起こす。また、オーガ91から籾排出時に排出位置合わせのために機体を動かした場合にスピン旋回すると、思った以上にオーガ91の先端部が動き、籾をこぼす不具合が発生する。
【0067】
そこで、オーガ91が機体上のオーガ受け95に収納されていない場合、すなわちオーガ91からの籾排出中はパワステレバー88の傾動操作をしても、スピンターン圧までキャアリアブレーキ33R、33Lの摩擦板の押圧力を上げないように構成することが必要である。そのためオーガ受け95へオーガ91が収納されているかどうかを検出するスイッチによりオーガ受け95にオーガ91を収納させた時に作動オフとなるスイッチの信号の入力がコントローラ99にあると、パワステレバー88の操作をしても、スピンターン圧までキャリアブレーキ33R、33Lの摩擦板の押圧力を上げないようにする。
【0068】
こうして、スピンターン領域までの旋回を禁止することでオーガ91に関する上記不具合を防止できる。また、操縦室87に設けている穀排出クラッチレバー(図示せず)を「入」状態として、グレンタンク9内の穀粒をオーガ91から機外へと排出している時においても、パワステレバー88を操作してもスピンをしない様にする。
【0069】
刈取作業中、穀稈を適切な位置で刈取を行えるように進行方向を自動的に修正する自動方向制御(ACDという)を行う機能を備えたコンバインが知られているが、その方向修正の程度はACDダイヤル113a、113bの操作で行うのが一般的であり、スピン旋回領域までパワステレバー88を傾斜させることはない。
【0070】
しかし、穀稈の条列が曲がっている場合、パワステレバー88による手動で旋回操作すると、操作のしすぎでスピンしてしまうことがある。このとき、穀稈を刈取装置86で押し倒したり、クローラで踏みつける問題が発生する。そこで、刈取走行作業中、即ち、穀稈センサ「入」101a〜101cの時は、スピンしない様にする。
【0071】
また、ACDダイヤル113a、113bを「入」として、自動方向制御中(このとき、パワステレバー88から手を離している)においても、スピンしないようにする。この時、急カーブの穀稈の条列の曲がりに従って進行しており、ACDダイヤル113a、113bの変化量が急に大きくなると、それに合わせて機体が旋回しようとするが、スピンまで旋回可能であると、かえって旋回しすぎてしまうが、上記構成でこの不具合も未然に防止できる。
【0072】
また、刈取装置86は畦際を旋回中又は道路を走行中は、刈取装置86を高く上げて刈取装置86が畦又は道路上の障害物に当たらないようにしているが、刈取装置86の刈取部材の上げ量が少ないときに急激に旋回すると、刈取装置86が前記障害物などに当たるおそれがあり、刈取装置86を破損する危険性がある。従って、この場合も、スピン旋回圧までキャアリアブレーキ33R、33Lの摩擦板の押圧力を圧力を上げないようにして、スピンターンを実行できないようにする。
【0073】
さらに、一般に、エンジン35の冷却水は、高負荷連続運転時、また、ラジエータ前面の網の目詰まり等で冷却風量が低下したときに高温となり、この状態で更に高負荷がかかるスピン旋回をすると更に水温上昇をもたらし、オーバーヒートの発生及びエンジン35の耐久性に良くない。
【0074】
そこで、エンジン35の冷却水の温度(エンジン水温モニタ107で検出する)が高いとき、キャアリアブレーキ33R、33Lの摩擦板の押圧力をスピン旋回圧力まで上げないでスピン旋回を規制する。
【0075】
また、コンバインが旋回用のパワステレバー88の傾動角に応じて、パワステレバー88の基部に設けられたポジションセンサ115の値が変化するが、該センサ115の検出値に応じて、左右のクローラ83の回転数差(旋回半径)を決めておく。パワステレバー88を中立から旋回方向へ傾斜させる時は左右のクローラ83の回転数差を検出してフィードバックを行う。次に、パワステレバー88を中立に戻す時は、フィードバックを行わないという構成にすることができる。これはフィードバックをすると、直進に戻るのが遅くなってしまうからである。
【0076】
そこで、左右のキャリヤ20R、20Lの回転をセンサ103a、103bで検出して、旋回状態をチェックし、パワステレバー88の倒動角に対応した旋回状態へフィードバックするべく、キャアリアブレーキ33R、33Lの摩擦板の押圧力を制御を行う構成で、図14に示すように設定カーブCから上側の領域では旋回を強める側には制御するが、設定カーブより下側の領域では旋回をゆるめる側(中立位置に戻す場合)へは制御しない遊星ギア回転制御をすることで、前記不具合を防止できる。
【0077】
一般的に、ブレーキ等の摩擦板の摩擦係数は、油温が上がるほど低下する。従って、例えば作業始めの油温が低い状態、通常作業時の油温が80℃前後の状態、走行速で油温が100℃前後に上昇した状態で、それぞれ同じパワステレバー88の倒動角でありながら旋回力が異なってしまう。低速時ではブレーキがききやすく、走行速ではブレーキがききにくい結果となる。
【0078】
そこで図15に示すように、ミッション油温センサ108の検出値により、摩擦係数が低下した分だけキャアリアブレーキ33R、33Lの摩擦板の押圧力を上げることにより、常に同じ旋回力が得られるようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のコンバインの前面図である。
【図2】 図1のコンバインの左側面図である。
【図3】 図1のコンバインの走行装置の断面図である。
【図4】 図3の一部拡大図である。
【図5】 図1のコンバインの走行装置の側面図である。
【図6】 図1のコンバインの走行装置の伝動線図である。
【図7】 図1のコンバインの走行装置の遊星歯車機構の外観斜視図である。
【図8】 図1のコンバインの走行装置の側断面図である
【図9】 図1のコンバインの走行装置のキャリヤ、サンギア、回転ギアの回転数の関係を示す線図である。
【図10】 図1のコンバインの走行装置の油圧配置図である。
【図11】 図1のコンバインの走行装置のコントローラに対する入出力装置の配置図である。
【図12】 図1のコンバインの走行装置のキャリヤブレーキの摩擦板の押圧力とパワステレバーの傾斜角度の関係図である。
【図13】 図1のコンバインの走行装置のキャリヤブレーキの摩擦板の押圧力とパワステレバーの傾斜角度の関係図である。
【図14】 図1のコンバインの走行装置のエンジン回転数とパワステレバーの傾斜角度の関係図である。
【図15】 図1のコンバインの走行装置のキャリヤブレーキの摩擦板の押圧力とパワステレバーの傾斜角度の関係図である。
【符号の説明】
1 副変速軸 2 カウンタ軸
3 サイドクラッチ軸 4 駆動軸
5 出力軸 6 ホイルシャフト
7 入力軸 8 刈取入力プーリ
9 走行用HST 10 出力軸
11、12 ギア Z1 サンギア
Z2(R)、Z3(R) ギア Z4 回転ギア
13 刈取出力プーリ 14 副変速ギア
15 ギア 16 センターギア
17 サイドクラッチ 18 サイドクラッチギア
19 センターギア 20 キャリヤ
20Ra 中心軸 20Rb 中心軸
21 遊星ギア 22 回転ギア
23 遊星ギア 24 出力ギア
25 駐車ブレーキ 26 ギア
27 ギア 28 ギア
29 ギア 30 ギア
31 スプロケット 32 ギア
33 キャリヤブレーキ 34 回転センサ
35 エンジン 36 スラスト軸受
37 ラジアル軸受 38、39 開口孔
50 ギアポンプ 52 オイルタンク
53 コントロールバルブ 54 オイルクーラ
56 ソレノイドバルブ 58 刈取上下シリンダ
59 オーガ上下シリンダ
60 車体のピッチングシリンダ
61 ローリングシリンダ 70 副変速機構
71 遊星歯車機構 72 出力歯車機構
81 コンバイン 82 車体フレーム
83 走行クローラ 84 走行装置本体
85 分草具 86 刈取装置
87 操縦室 88 パワステレバー
89 脱穀装置 90 グレンタンク
91 オーガ 92 主変速HSTレバー
93 副変速レバー
94 走行トランスミッションケース
95 オーガ受け 99 コントローラ
100a、100b 初期圧力設定ダイヤル(左)、(右)
101a〜101c 穀稈センサ
102a、102b 旋回力設定ダイヤル(左)、(右)
103a、103b キャリヤ回転センサ
104 湿田スイッチ 105 籾排出スイッチ
106 エンジン負荷モニタ 107 エンジン水温モニタ
108 ミッション油温センサ
109 スイッチ(クラッチ(切))
110 エンジン回転数信号
113a、113b ACD(設定)ダイヤル(左)、(右)
115 ポジションセンサ b、b 車軸

Claims (3)

  1. エンジン(35)からの駆動力を入力した後、複数段に副変速する副変速機構(70)と、副変速後の駆動力を左右一対の車軸(b、b)へ断続的に伝動可能な左右のサイドクラッチ(17R、17L)と、左右のサイドクラッチ(17R、17L)に連動する遊星歯車機構(71)と、該遊星歯車機構(71)の出力を左右一対の車軸(b、b)へ伝動する出力軸(5)系とを備えた走行装置において、
    前記遊星歯車機構(71)は、左右のサイドクラッチ(17R、17L)の出力ギア(18R、18L)にそれぞれ噛合するキャリア(20R、20L)と、該キャリア(20R、20L)にそれぞれ遊嵌する遊星ギア(21R、21L)と、キャリア(20R、20L)にそれぞれ遊嵌し、遊星ギア(21R、21L)にそれぞれ噛合した遊星ギア(23R、23L)と、該遊星ギア(23R、23L)とそれぞれ噛合し、かつ走行装置の出力軸(5)側に動力伝達する出力ギア(24R、24L)と、遊星ギア(21R、21L)にそれぞれ噛合したサンキア(Z1R、Z1L)と、該サンキア(Z1R、Z1L)に動力を伝達する駆動軸(4)からなり、
    前記遊星歯車機構(71)のキャリア(20R、20L)には、それぞれキャリア(20R、20L)の回転制御用のキャリアブレーキ(33R、33L)を直結して設け、該キャリアブレーキ(33R、33L)の回転制御用のブレーキの初期圧力を調整する設定手段(100a、100b)を設けたことを特徴とする走行装置。
  2. 前記遊星歯車機構(71)のキャリア(20R、20L)は、それぞれキャリア(20R、20L)自体に直結して設けられたキャリアブレーキ(33R、33L)のいずれかの緩旋回からブレーキ旋回時の回転制御圧力を左右のキャリアブレーキ(33R、33L)でそれぞれ独立して変更可能な手段(102a、102b)を備えたことを特徴とする請求項1記載の走行装置。
  3. エンジン(35)からの駆動力を入力した後、複数段に副変速する副変速機構(70)と、副変速後の駆動力を左右一対の車軸(b、b)へ断続的に伝動可能な左右のサイドクラッチ(17R、17L)と、左右のサイドクラッチ(17R、17L)に連動する遊星歯車機構(71)と、該遊星歯車機構(71)の出力を左右一対の車軸(b、b)へ伝動する出力軸(5)系と湿田走行用の湿田スイッチ(104)を備えた走行装置において、
    前記遊星歯車機構(71)は、左右のサイドクラッチ(17R、17L)の出力ギア(18R、18L)にそれぞれ噛合するキャリア(20R、20L)と、該キャリア(20R、20L)にそれぞれ遊嵌する遊星ギア(21R、21L)と、キャリア(20R、20L)にそれぞれ遊嵌し、遊星ギア(21R、21L)にそれぞれ噛合した遊星ギア(23R、23L)と、該遊星ギア(23R、23L)とそれぞれ噛合し、かつ走行装置の出力軸(5)側に動力伝達する出力ギア(24R、24L)と、遊星ギア(21R、21L)にそれぞれ噛合したサンキア(Z1R、Z1L)と、該サンキア(Z1R、Z1L)に動力を伝達する駆動軸(4)からなり、
    前記湿田スイッチ(104)が作動しているときは、前記遊星歯車機構(71)のキャリア(20R、20L)は、それぞれキャリア(20R、20L)自体に直結して設けられたキャリア(20R、20L)の回転制御用のキャリアブレーキ(33R、33L)がスピン旋回しないように旋回時の回転制御圧力を調整可能な手段(99)を備えたことを特徴とする走行装置。
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