JP2006042609A - コンバイン - Google Patents

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Takafumi Akiyama
尚文 秋山
Mikiya Shirakata
幹也 白方
Takahiko Kamimura
孝彦 上村
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

【課題】操向操作具21の操作性を始め、操縦席20部分の不具合を無くした自走車両を提供すること。
【解決手段】車体の旋回制御を行う操向レバー21の基部には操向レバー21の動きを検出する検出手段を内蔵した複合入力装置178を一体的に設け、操縦席20のフロントフレーム177に対して複合入力装置178を任意の角度で固定するノブボルト189をフロントフレーム177に設け、該複合入力装置178の後方にはハンドレスト用の受台174を設け、複合入力装置178と受台174はフロントフレーム177上に立設された支持部材179と該支持部材179とは反対側の車幅方向に伸びるハンドルバー176で支持され、該支持部材179は作業者の操縦席20への乗降用把持部でもある自走車両である。
【選択図】 図9

Description

本発明は、植立穀稈を収穫するコンバインなどの自走車両に関し、特に操作性を高めた操向操作具を有する自走車両に関する。
本発明の自走車両の代表例であるクローラを走行手段とする農業用のコンバインを例に、以下説明する。
コンバインはクローラを構成する無限履帯の接地面積を広くし、水田など軟弱な圃場でも自由に走行して刈取作業などの農作業を可能としている。
コンバインは動力源としてエンジンを搭載し、エンジンの発生する動力をコンバインの走行、刈取、脱穀などに使用するが、そのクローラは、エンジンの動力を走行トランスミッションにより変速して駆動する。該走行トランスミッションは、静油圧式無段変速装置、歯車列機械的変速手段、差動歯車装置、クラッチ手段、ブレーキ手段などにより構成され、直進走行させるときは左右一対のクローラを等速で駆動し、コンバインを左右に旋回させるときは左右のクローラに速度差を与えて駆動し、高速側のクローラを外側に、低速側、停止側または後退側のクローラを内側とする旋回が可能な構成としている。
刈取装置で刈り取った穀稈は脱穀装置に送られ、脱穀された後、グレンタンクに一時的に貯留される。該グレンタンクに貯留されている穀粒は、オーガからトラックなどに排出される。
上記コンバインは、たとえば特開2004−89049号公報に開示されているように、無蓋の操縦席の右前方に旋回操行制御又は刈取装置の昇降制御を行うための操向操作具(パワステレバー)を設けている。
上記構成及び特開2002−67768号公報に、操向操作具(パワステレバー)を長時間操作していると手が疲れてくるので、ハンドレストを設けた構成が開示されている。
特開2004−89049号公報(図2) 特開2002−677668号公報
従来のコンバインでは、操向操作具(パワステレバー)及びその周辺に車体への乗降時に把持できる箇所が無く、乗降がし難い問題があった。また、パワステレバーの手置き台とパワステグリップが別体となっている構成で、受台(ハンドレスト)かパワステレバーの何れかの配置位置を調整すると、受台とパワステグリップの位置関係が変化するため、操作性に悪影響を及ぼす場合があった。さらに、パワステレバーには、パワステケースを任意の位置に固定することができるチルト機構を備えているが、そのチルト機構の回動中心でノブボルトを締め付けても、締め付けトルクが不足し、確実に固定できない問題があった。
本発明の課題は、操向操作具の操作性を始め、操縦席部分の不具合を無くした自走車両を提供することである。
上記課題は次の解決手段で解決される。
請求項1記載の発明は、自走式の車体フレーム2上に操縦席20を設け、該操縦席20には車体の旋回制御を行う操向操作具21を設け、該操向操作具21の基部には操向操作具21の動きを検出する検出手段を内蔵した複合入力装置178を一体的に設け、操縦席20のフロントフレーム177に対して複合入力装置178を任意の角度で固定する締め付け手段189をフロントフレーム177に設け、該複合入力装置178の後方にはハンドレスト用の受台174を該複合入力装置178と一体的に設け、複合入力装置178と受台174はフロントフレーム177上に立設された作業者の操縦席20への乗降用把持部でもある支持部材179と該支持部材179とは反対側の車幅方向に伸びるハンドルバー176で支持させた自走車両。
請求項2記載の発明は、前記ハンドルバー176は揺動する操向操作具21のグリップ21aより常に下方にあるように配置される請求項1記載の自走車両である。
請求項3記載の発明は、前記受台174の天板部には開閉自在の蓋174Cを備え、該蓋174Cの裏面には表示用のラベルを設けた請求項1又は2記載の自走車両である。
請求項1記載の発明によれば、複合入力装置178とハンドレスト用の受台174を支持する支持部材179を立設したので、乗降時に支持部材179を把持しながら容易に乗降でき、また、操向操作具21と受台174を一体化させたので操向操作具21を揺動させながら操向制御しても受台174が操向操作具21と一体的に動くので操作性を損なわない。さらに操縦席20のフロントフレーム177に対して複合入力装置178を任意の角度で締め付け手段189で固定できる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の作用に加えて、ハンドルバー176が揺動する操向操作具21のグリップ21aより常に下方にあるように配置されるので
ハンドルバー176とグリップ21aの間隔が十分とることができる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明の作用に加えて、受台174の天板部の開閉自在の蓋の裏面にある表示用のラベルで車両の操作要領などを確認できる。
請求項1記載の発明によれば、複合入力装置178とハンドレスト用の受台174を支持する支持部材179を立設したので、乗降時に支持部材179を把持しながら容易に乗降できる。複合入力装置178と操向操作具21と受台174を一体化することで、コストダウン、省スペースも図れる。また、操向操作具21と受台174を一体化させたので操向操作具21を揺動させながら操向制御しても受台174が操向操作具21と一体的に動くので操作性を損なわない。またフロントフレーム177に対して複合入力装置178を任意の角度で締め付け手段189で固定できるので、操縦者の体格などに合わせて操向操作具21の操向性を良くすることができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の作用に加えて、ハンドルバー176を揺動する操向操作具21のグリップ21aより常に下方にあるように配置されるので
ハンドルバー176とグリップ21aの間隔を十分とることができ、操向操作具21の操作性に余裕ができる。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の作用に加えて、受台174の天板部の開閉自在の蓋174Cの裏面にある表示用のラベルで車両の操作要領などを確認でき、運転技量が比較的未熟な者でも操縦し易くなる。
本発明の実施の形態を図面と共に説明する。図1は本実施例のコンバインの左側面図であり、図2は本実施例のコンバインの右側面図である。また図3は本実施例のコンバインの平面図であり、図4は本実施例のコンバインの正面図である。
なお、本明細書で、左側及び右側とはコンバインが前進する方向に向かっての方向を言う。
図1および図2に示すように、コンバイン1の車体フレーム2の下部側に土壌面を走行する左右一対の走行装置(以下、走行クローラと称す。)3を有する走行装置本体4を配設し、車体フレーム2の前端側に分草杆8を備えた刈取装置9が設けられている。刈取装置9は車体フレーム2の上方の支点を中心にして上下動する刈取装置支持フレーム7で支持されているので、コンバイン1に搭乗したオペレータが操縦席20の操向レバー21を前後に傾倒操作することにより、刈取装置支持フレーム7と共に上下に昇降する構成である。
車体フレーム2の上方には、刈取装置9から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送して脱穀、選別する脱穀装置10と該脱穀装置10で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク13が載置され、グレンタンク13の後部にオーガ15を連接して、グレンタンク13内の穀粒をコンバイン1の外部に排出する構成としている。
すなわち、コンバイン1はオペレータが操縦席20において主変速HSTレバー23および副変速レバー22を操作し、エンジン(図示せず)の動力を図5、図6に示す走行トランスミッションケース12内の主変速機の走行用HST18および副変速機24の歯車変速手段を介して変速し、左右の走行クローラ3、3に伝動して任意の速度で走行する。
また、コンバイン1は、オペレータが操縦席20において操向レバー21を左右に傾倒操作することにより各種旋回走行することができる。すなわち、操向レバー21をコンバイン1を旋回させようとする方向に傾倒操作することにより、図5に示す走行ミッションケース12内のサイドクラッチ44と旋回クラッチ82が作動し、左右のクローラ駆動スプロケット16L、16Rに選択的に伝動されるので、左右の走行クローラ3、3に速度差が与えられて走行方向の変更が行われる構成としている。
本実施の形態のコンバイン1の走行ミッション装置14を展開して示す断面図を図5に示し、図6に走行ミッション装置14の外観図を示す。また、図7に差動歯車装置のギアの回転数の関係図を示す。
走行ミッション装置14は、図5に示す出力軸17(A軸)、ミッション入力軸27(B軸)、ミッションカウンタ軸33(C軸)、サイドクラッチ軸41(E軸)、ホイール軸11(F軸)からなる走行トランスミッション基本伝動系とカウンタ軸60(D軸)、クラッチ軸70(G軸)及び差動機構支持軸50(H軸)を備えた走行ミッション差動伝動系(補助伝動系)を備えている。
まず、走行ミッション装置14の走行トランスミッション基本伝動系を主に図5で説明する。
図示しないエンジンからの回転駆動力が走行用HST18に伝動され、正・逆転の切換えや変速回転動力が出力軸17(A軸)から出力される構成としている。そして、主変速レバー23により走行用HST18の増減速の変速と前後進(正・逆転の切換え)の切換えができる構成としている。
そして、操向レバー21を操作して、後述のサイドクラッチ44L、44Rの「入」・「切」により差動歯車装置6を変速させて旋回走行ができる構成としている。
走行ミッションケース12内には、副変速装置24とサイドクラッチ装置25と差動歯車装置6とギア変速装置19が設けられ、これらの装置の伝動下手側の左右のホイールシャフト11L、11Rから駆動スプロケット16L、16Rを介して左右の走行クローラ3、3を駆動する構成になっている。
副変速装置24は、走行用HST18の出力軸17(A軸)の広幅伝動ギア26からの動力が伝動されるミッション入力軸27(B軸)上に一体に設けられた大ギア28と中ギア29と小ギア30とミッションカウンタ軸33(C軸)上に設けられた変速大ギア34、変速中ギア35及び変速小ギア36から構成される。ミッション入力軸27上に一体に設けられたギア28〜30は副変速レバー22の操作でミッション入力軸27の軸方向に摺動自在に軸装して変速可能に構成している。そして、上記ミッション入力軸27は、端部を走行ミッションケース12から外側に延長して刈取伝動プーリ31(刈取PTOプーリ)を軸着して車速に同調した回転動力を刈取装置9などの回転各部に入力できる構成としている。
また、ミッションカウンタ軸33は、前記ミッション入力軸27の伝動下手側に軸架し、変速大ギア34、変速中ギア35、変速小ギア36及び伝動ギア37をそれぞれ軸着している。ミッションカウンタ軸33の変速大ギア34は前記ミッション入力軸27の小ギア30に噛合し、変速中ギア35はミッション入力軸27の中ギア29に噛合し、変速小ギア36はミッション入力軸27の大ギア28に噛合し、さらに伝動ギア37はカウンタ軸60の第一出力ギア61にも常時噛合している。
ギア変速装置19のカウンタ軸60にはサイドクラッチ軸41のセンタギア40の外周ギア40aに動力伝達するための第2出力ギア62が固着されている。
サイドクラッチ装置25は、上記カウンタ軸60の伝動下手側にセンターギア40を中心として、そのサイドクラッチ軸41を備えている。サイドクラッチ軸41上にはそれぞれスリーブ42L、42Rが遊嵌しており、前記センターギア40にはクラッチギア43L、43Rが係合、解放可能な内周ギア40bを備えている。また、クラッチギア43L、43Rはスリーブ42L、42Rと一体的に設けられ、さらに、スリーブ42L、42Rはサイドクラッチ軸41上にそれぞれ遊嵌している。スリーブ42L、42Rの外周ギア45L、45Rにそれぞれホイールシャフトギア48L、48Rが常時係合しているのでクラッチギア43L、43Rとセンタギア40の内周ギア40bがそれぞれ係合しているとスリーブ42L、42Rが回転し、その外周ギア45L、45Rからホイールシャフトギア48L、48Rを介して左右の走行クローラ3、3に動力が伝達される。
ギアドック式に噛合したクラッチギア43L、43Rとセンタギア40の内周ギア40bからなる構成をそれぞれサイドクラッチ44L、44Rと呼ぶことにする。
また、スリーブ42L、42Rと走行ミッションケース12との間にそれぞれスプリング49L、49Rが設けられ、このスプリング49L、49Rによりスリーブ42L、42Rは常時センターギア40側に付勢されているが、それぞれシフタ47L、47Rでスプリング49L、49Rの付勢力に打ち勝つ方向に移動可能な構成になっている。
シフタ47L、47Rは直進走行時には作動せず、サイドクラッチ44L、44Rが共に係合した状態であるので、左右の走行クローラ3、3が等速回転する。また所望の旋回方向に操向レバー21を操作することでシフタ47L又は47Rが作動して、サイドクラッチ44L又は44Rの係合と解放が選択され、エンジン動力が左又は右の走行クローラ3、3に伝達され、所望の方向に回転する。
センタギア40の外周ギア40aはクラッチ軸70(G軸)遊嵌している円筒回転体72のギア72aと常時噛合している。円筒状回転体72とスプライン嵌合している円筒状回転体71との間で多板式摩擦板からなる直進用クラッチ81を構成している。なお、円筒状回転体71はクラッチ軸70とスプライン嵌合している。また、円筒状回転体72の外周には円筒状回転体74が遊嵌しており、該円筒状回転体74にはセンターギア40の第三のギア40cに常時係合している。また円筒状回転体74と円筒状回転体71との間で多板式摩擦板からなる旋回用クラッチ82を構成している。直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82との間には圧縮バネ75が配置され、該圧縮バネ75の付勢力は直進用クラッチ81が「入」となるように設置されている。
また、円筒状回転体71の外周には直進用クラッチ81と圧縮バネ75と旋回用クラッチ82の間をそれぞれ仕切る円盤状プレート76a、76bを備えた円筒体76が一体化して設けられている。
油口77から圧油の導入がない場合には圧縮バネ75によって円筒状回転体71と円筒状回転体72との間で常時直進用クラッチ81が係合する「入」方向に付勢されている。直進用クラッチ81は常時「入」状態を保ち、旋回用クラッチ82は常時「切」状態を保っている。
油口77から圧油の導入があると、ピストン73と円筒体71の円板状プレート76aがバネ75の付勢力に打ち勝って図5の左側方向にシフトし、直進用クラッチ81は解放(「切」状態)となり、旋回用クラッチ82が係合(「入」状態)になる。
直進用クラッチ81が「入」の場合はカウンター軸60の出力ギア61からの駆動力がサイドクラッチ軸41のセンターギア40の外周ギア40aと円筒状回転体72のギア72aを経由して円筒状回転体72、円筒状回転体71及びクラッチ軸70を回転させ、該クラッチ軸70に固定された伝動ギア78と、該伝動ギア78に常時係合している差動歯車装置6のリングギア53を回転させる。このとき旋回用クラッチ82が「切」であるのでセンターギア40の第三ギア40cに常時噛合している円筒状回転体74のギア74aの回転動力はクラッチ軸70には伝達されないで円筒状回転体74は空回りする。
また、旋回用クラッチ82が「入」の場合は、直進用クラッチ81が「切」となり、円筒状回転体72を空回りさせるが、このときセンターギア40の第三ギア40cからの駆動力が円筒状回転体74のギア74aを経由して円筒状回転体74と円筒状回転体71を回転させ、該回転体71の回転でクラッチ軸70を駆動させる。この結果、クラッチ軸70に固定された伝動ギア78が回転して、該伝動ギア78に常時係合している差動歯車装置6のリングギア53を回転させる。
差動歯車装置6には、中間ベベル歯車52の外周に設けたデフケース54と一体のリングギア53が設けられており、また、支持軸50には側部ベベル歯車51L、51Rが回転可能に支持されており、また、側部歯車51L、51Rの外周には左右のサイドギア55L、55Rがそれぞれ固定している。これらサイドギア55L、55Rはそれぞれホイール軸11L、11Rのホイールシャフトギア48L、48Rに常時係合している。
図5から明らかなように直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82を同一軸であるクラッチ軸70に設けることにより両クラッチ81、82を択一的に操作できるので、構成が簡素化でき、安価になる。また両クラッチ81、82の切り替えのタイミングを機械的に調整できるので複雑な制御が不要となる。
上記構成からなる走行ミッション装置14のギア機構において、コンバインの直進時はサイドクラッチ装置25の左右のサイドクラッチ44L、44Rが共に係合したままであり、エンジン動力は副変速装置24のミッションカウンタ軸33とカウンタ軸60に伝達され、カウンタ軸60の出力ギア62を経由してセンターギア40に伝達される。センターギア40にはサイドクラッチ軸41が係合しているので、該センターギア40の回転力はサイドクラッチ軸41に回転するスリーブ42L、42Rの外周ギア45L、45Rに常時係合しているホイールシャフトギア48L、48Rに伝達され左右の走行クローラ3が共に回転する。
また所望の旋回方向に操向レバー21を操作することでシフタ47L又は47Rが作動して、サイドクラッチ44L又は44Rの係合と解放が選択され、エンジン動力が左又は右の走行クローラ3、3に伝達され、所望の方向に回転する。
すなわち、左側の走行系が駆動されるとセンターギア40から伝動される動力はクラッチギア43Lからホイールシャフトギア48L、ホイールシャフト11L及び左駆動スプロケット16Lを順次回転させて左走行クローラ3を駆動する。
同様に右側の走行系ではセンターギア40の動力はクラッチギア43Rからホイールシャフトギア48R、ホイールシャフト11R及び駆動スプロケット16Rを順次回転させ右走行クローラ3を駆動する。
副変速レバー22の作動で副変速シフタステー(図示せず)が副変速装置24のミッション入力軸27のギア28、29、30とそれぞれ対応するミッションカウンタ軸33のギア34、35、36のいずれかの組のギア同士を噛合させて、適切な速度段で直進走行ができる。
このとき直進用クラッチ81は「入」で、旋回用クラッチ82は「切」であり、直進時の差動歯車装置6の状態は次の通りである。
(イ)サイドクラッチ装置25のサイドクラッチ軸41の伝動ギア45L、45Rを経由してホイールシャフトギア48L、48Rが共に回転しているので、ホイールシャフトギア48L、48Rがそれぞれ噛合しているサイドギア55L、55Rは同じ方向に共に等速回転する。従って、サイドギア55L、55Rとそれぞれ一体回転するベベルギア51L、51Rを介してデフケース54と該デフケース54と一体のリングギア53も同じ方向に回転する。
さらに、(ロ)ミッションカウンタ軸33の駆動力がカウンタ軸60の出力ギア61、センタギア40のギア40a、直進用クラッチ81の円筒状回転体72のギア72a、直進用クラッチ81、円筒状回転体71、クラッチ軸70、伝動ギア78、リングギア53とデフケース54とリングギア52に順次動力伝達される。
このようにリングギア53は上記(イ)、(ロ)の二系統から回動されるので上記(イ)、(ロ)の二系統からのリングギア53への変速比を同じに設定する。従ってサイドクラッチ44L又は44Rを「切」にしたとき、上記(ロ)の伝動系統からの動力がリングギア53からサイドギア55L、55Rとホイールシャフトギア48L、48Rにそれぞれ伝わるので、ショックが防止される。
次に前記ギア機構の左旋回時の作動について説明する。
操向レバー21を左側に傾斜させることで、シフタ47Lを作動させ、サイドクラッチ44Lを「切」にすると、図示しない機構により油口77から圧油が導入され、ピストン73と円筒体76が図2の左方向に移動する。この移動により直進用クラッチ81を「切」として、旋回用クラッチ82を「入」とする。溶接で一体構成されたセンターギア40と第三のギア40cの回転力は旋回用クラッチ82の円筒状回転体74の外周に設けられた対応するギア74a、旋回用クラッチ82、円筒体76、円筒状回転体71、クラッチ軸70、伝動ギア78、リングギア53、側部ベベルギア51L、サイドギア55L、減速軸63の伝動ギア64L、ギア63aL、ホイールシャフトギア48L、クローラ駆動スプロケット16Lをそれぞれ経由して左の走行クローラ3を駆動させる。この時、センターギア40の動力はクラッチギア43Rから減速軸63の伝動ギア64R、ギア63aR、ホイールギア48R、クローラ駆動スプロケット16Rをそれぞれ経由して旋回外側の右の走行クローラ3を駆動する。
旋回用クラッチ82は、その多板式摩擦板を油圧力を無段階的(連続的)に設定された旋回モードまで制御することができる。なお、この旋回用クラッチ82の摩擦板の油圧力の制御は操縦席20に設けた操向レバー21に付属するポテンショメータ(図示せず)で検出・出力される傾動角度の制御で行うことができる。
センターギア40の第三のギア40cと円筒状回転体74のギア74aの変速比の関係により、例えば旋回用クラッチ82を完全に接続させた場合にサイドギア55Lの回転数はサイドクラッチ44R側のサイドギア55Rの回転数の−1/3になり、急旋回(スピンターン)状態になるように設定しているので、緩旋回からブレーキ旋回と急旋回が可能になっている。
すなわち、図7に示すように左旋回時にはサイドクラッチ44Rが「入」状態であるので、ホイールシャフトギア48Rの回転がサイドギア55Rに伝動され、サイドギア55Rの回転数は一定となるが、リングギア53の回転数が旋回用クラッチ82の摩擦力が強くなるに従い減速して行くと、それに比例してサイドギア55Lの回転数が減少していく。リングギア53の回転数がサイドギア55Rの1/2になると、サイドギア55Lはゼロ回転となり、サイドギア55Lからホイールシャフトギア48Lを経由する回転数がゼロになり、左走行クローラ3にブレーキが利いているのではないが左走行クローラ3が回転しない、いわゆるブレーキ旋回が行われる。
さらにリングギア53が減速していくと、サイドギア55Rの回転方向に対してサイドギア55Lは逆転回転をして左走行クローラ3が逆回転し、いわゆる急旋回が行われる。
サイドギア55Rの回転数に対してサイドギア55Lの逆転回転数は、ギア62とギア72aの変速比を図7の点Xに設定していると、サイドギア55Lがサイドギア55Rに対して−1/3スピンターンまで実行可能な逆転回転数まで設定が可能である。
また、右旋回選択時はサイドクラッチ44Rを「切」にすることで、前記左旋回と全く逆の作動が走行ミッション装置14で行われる。
上記したような副変速装置24と旋回用クラッチ82との間に比較的簡単な構成のギア変速装置19を介装し、旋回用クラッチ82の摩擦板の係合圧を調整することで、緩旋回からブレーキ旋回及び−1/3の急旋回まで実行可能な状態に切り替えられるようにした。
このとき図7で直線で示すサイドギア55Lの回転数及びサイドギア55Rの回転数はグレードの高い速度センサをサイドギア55L、55Rの近傍に設けていないと測定できない。
汎用の回転センサでは図7の0rpm近傍(斜線部)の回転数を計測できなかったり、正回転か逆回転か判断ができない。従って汎用センサを設置している場合には、旋回モードの進行中のそのとき時の旋回状態が緩旋回であるのか、ブレーキ旋回であるのか、急旋回であるのかはサイドクラッチ軸41のギア45L、45Rだけに設けたギア回転数センサだけでは分からない。
しかし、最低限リングギア53の回転数(旋回内側の走行クローラ3の回転数に相当)とミッションカウンタ軸33の伝動ギア37の回転数(旋回外側の走行クローラ3の回転数に相当)をそれぞれ測定するセンサだけを用いれば、サイドクラッチ軸41のギア45L、45Rの回転数センサがなくても図6に示すようにリングギア53の回転は必ず一方向にしか回転しないだけでなく、ゼロ回転にもならないので安価なセンサを用いて、緩旋回か、ブレーキ旋回か、急旋回かを見分けることができる。
図6に示すように走行ミッション装置14は、側面視でホイール軸(F軸)11L、11Rと差動装置6の支持軸(H軸)50の地上からの高さがほぼ同一となるように構成したので、走行ミッション装置14の高さが低く構成できる。また、ホイール軸(F軸)11より差動装置6の支持軸(H軸)50の地上高さが低くなりすぎないので、最低地上高さが確保でき、走行性能も向上し、走行ミッション装置14がコンパクトな構成となる。
また、側面視でサイドクラッチ軸(E軸)41とクラッチ軸(G軸)70の地上高さもほぼ同一とすることでも、走行ミッション装置14の高さが低く構成でき、コンパクトな構成となる。
上記したホイール軸(F軸)11、差動機構支持軸(H軸)50、サイドクラッチ軸(E軸)41及びクラッチ軸(G軸)70の位置関係が走行ミッション装置14の側面視で菱形形状となるので、サイドクラッチ軸(E軸)41の後方にクラッチ軸(G軸)70が配置でき、ホイール軸(F軸)11の後方に支持軸(H軸)50を配置できるので、走行ミッション装置14の地上高さ及び前後方向長さを小さく、コンパクトに構成できる。もし、支持軸(H軸)50とクラッチ軸(G軸)70とが同じ上下方向位置にあり、ホイール軸(F軸)11とサイドクラッチ軸(E軸)41が同じ上下方向位置にあると、刈取装置9が前方に突出する構成になるので、上記した構成により、少しでも高さ方向の大きさを小さくし、かつ刈取装置9を含めてコンバインをコンパクトにすることができる。
図8にはクラッチ軸(G軸)70部分の拡大図を示すが、旋回負荷が直進負荷より大きいことから、直進クラッチ81のトルク伝達容量より旋回クラッチ82のトルク伝達容量を大きくしてある。
また、クラッチ軸70の同軸上に直進クラッチ81と旋回クラッチ82とを設け、単一の油圧ピストン73にて作動させる。また、旋回クラッチ82とプレート76bの間にクリアランスCを設けているので、直進クラッチ81と旋回クラッチ82が同時に作用することを確実に防止でき、サイドクラッチ44L、44Rの「切」状態を確実に設けることができる。また、このクリアランスCがあることで各クラッチ81、82の摩擦板の耐久性がクリアランスCがない場合に比較して向上する。
また、旋回クラッチ82による旋回度合いを調整するためにクラッチ接続圧を調整するダイヤル(図示せず)を1個設け、このダイヤルで左右ホイール軸11L、11Rに共通する旋回度合いの調整と、左右ホイール軸11L、11Rの旋回度合いの差の調整の両方の調整を行える構成にすると旋回クラッチ82の摩耗等に起因する左右旋回の変化はダイヤル操作で調整できるので、メンテナンス性が高まる。
なお、前記調整度合いは、その時のダイヤル値を不揮発性メモリに記憶しておき、コンピュータ制御で行うと一度調整した後は、ほとんど調整する必要がない。
なお、カウンタ軸60(D軸)は着脱自在であり、機種により、その装着と非装着が選択される。これはHST18からの出力軸17の回転方向「及び」刈取装置伝動プーリ31への出力軸であるミッション入力軸27の回転方向が他の駆動軸と同じ機種と異なる機種の両方に本実施例の走行ミッションケース12を共用できるようにするためにカウンタ軸60(D軸)をサイドクラッチ軸41(E軸)の上手側にレイアウトすることもできる。
この場合には、図8の走行ミッション展開断面図と図9の走行ミッションケースの外観図にカウンタ軸60(D軸)を用いない場合の構成を示す。このときミッションカウンタ軸(C軸)33の伝動ギア37を当該軸33の中央部に配置して、サイドクラッチ装置25のセンターギア40の外周ギア40aと伝動ギア37が噛合可能な配置関係にしておく。
こうして、機種によってHST18からの出力軸17の回転方向とミッション入力軸27の回転方向が、その他の伝動軸、例えばミッションカウンタ軸33(C軸)、サイドクラッチ軸41(E軸)、クラッチ軸70(G軸)、差動機構支持軸50(H軸)及びホイール軸11(F軸)と同じ機種と異なる機種の両方に適用できる走行ミッション装置14とすることができる。
図9〜図11には上記操向レバー21とハンドレスト174とを含む運転台180部分の図面を示し、図12〜図16にはそのチルト機構の構造図を示す。
操向レバー21は後側又は前側に傾倒すると入りになって刈取装置6を昇降するための図示しない昇降コントロールバルブを切り替えるスイッチ(図示せず)を設けており、また左側又は右側に傾倒すると入りになって図示しない操向電磁弁を切り替えるスイッチをそれぞれ操向レバー21の下部近くに設けている。
したがって、操向レバー21を前側又は後側に傾倒して前記スイッチを入りにすると、ソレノイドの励磁によって切り替えられた刈取昇降コントロールバルブを通って昇降用油圧装置のシリンダ中に入り、又は、該シリンダから出て行くオイルの圧力の増減作用により、シリンダの先端からのピストンの突出長さが伸縮して、刈取装置6を昇降する構成である。また、操向レバー21を左側又は右側に傾倒して前記スイッチを入りにすると、ソレノイドの励磁によって切り替えられた操向電磁弁を通って左側又は右側の操向クラッチ(図示せず)を入り切りし、機体の進行方向を左側又は右側に旋回する構成である。
図9は、操縦席20の運転台180前部の操縦部の拡大斜視図である。運転台180前部の操縦部には、機体の左右旋回と刈取昇降を単一レバーによって操作するためのパワステレバーと略称される操向レバー21、その後方に近接する位置に、レバー操作時に操作腕や操作手を置くための受台(ハンドレスト)174、各種の刈取走行機器を操縦するための操作パネル175、機体の揺れに対してオペレータの身体の安定を確保するために車幅方向に延びるハンドルバー176、これらの機器を支えるフロントフレーム177等を備えて構成される。
また、操向レバー21の基部には複合入力装置178が設けられている。複合入力装置178内には操向レバー21を前後方向に傾斜したことを検出するスイッチやポテンショ、左右方向に傾斜したことを検出するスイッチやポテンショが設けられている。前記受台174の上側には、半月状の弾性材からなるパッド174aを設けている。
運転台180の前部操縦部の正面図と側面図をそれぞれ図10、図11に示すように、車体フレーム2からフロントフレーム177を立接し、このフロントフレーム177の一側端(図例は右側端)に支持部材179を立接し、この支持部材179を介して操作パネル175に表示される情報を見通すための一定の空間を確保して操向レバー21を保持している。支持部材179は操向レバー21の基部側に配置している複合入力装置178を支持している。複合入力装置178とフロントフレーム177の他端側(図例は左端側)との間にハンドルバー176を架設する。また受台174は支持部材179から延設されている。
上記構成の運転台180は、複合入力装置178がフロントフレーム177の一側部の上方に支持部材179を介して固定され、同複合入力装置178の下方の空間を通して低い位置の前方視界が確保されるとともに、ハンドルバー176の支持剛性を確保することができる。したがって、上記構成の運転台180は、操向レバー21の操作性とハンドルバー176による安定保持を損なうことなく、フロントフレーム177の全幅に及ぶ低位視界により運転台180直前の前方圃場の見透しが良くなるので、刈取状況を調整しつつ、能率良く刈取り作業を進めることができる。
また、複合入力装置178上部の操向レバー21の頂部高さの範囲内で支持部材179とハンドルバー176を設けて高さ寸法Tを確保することにより、操向レバー21が周囲の機器に干渉することなく傾動操作することができるので、充分な操作性を確保することができる。また複合入力装置178は、その後方位置の受台174により、低位視界を確保しつつ、オペレータの操作腕の負担を軽減することができる。
また、ハンドルバー176の高さ位置が操向レバー21を操作して最も前傾させた時の操向レバー21のグリップ21aの高さより低い位置にあるので、グリップ21aとハンドルバー176の間の隙間を充分に大きくとることができ、操向レバー21の操作性に余裕が生じる。
また運転台180の左側方には主変速HSTレバー23と副変速レバー22が設けられている。主変速HSTレバー23と副変速レバー22は横操作パネルに設ける構成としている。主変速HSTレバー23には急旋回実行スイッチ181が設けられている。また、前記受台174のパッド174aの左側には湿田スイッチ182が設けられている。また、前記フロントフレーム177の四方向はカバーで覆われていて、内部に一部空間部が形成されている。この空間部には圧力調整ダイヤル183が設けられており、この圧力調整ダイヤル183はフロントフレーム177を覆う後側のカバー184を外すことで調整できる構成となっている。
次に、操向レバー21、複合入力装置178及び受台174が一体的に前後方向へ移動して調節可能な構成について説明する。
前記ハンドルバー176と支持部材179との間はピン187で連結固定されている。また図14に示すように、複合入力装置178の下側にはU字プレート185がボルト186で固定されている。そして、U字プレート185と複合入力装置178との間の空間をピン187が通過するように構成されているので、操向レバー21と複合入力装置178はピン187を支点として前後方向に回動可能な構成である。一方、複合入力装置178は鋳物からなる右カバー178aと左カバー178bとで覆われている。そして、右カバー178aについては、突出部178cも一体的に構成されていて、この突出部178cに対して受台174がボルト188で固定されている。従って、操向レバー21と複合入力装置178と受台174は一体的に前後方向に回動する構成である。
そして、ノブボルト189を締めると操向レバー21と複合入力装置178と受台174は回動しなくなり、ノブボルト189を弛めると操向レバー21と複合入力装置178と受台174とは回動するように構成している。図12はノブボルト189を弛めた状態を図示している。前記U字プレート185にはプレート190が固定されていて、プレート190下側の穴190aから支持部材179側の長穴191に対してボルト192が挿入され、さらに、プレート194の穴194aにボルト192を挿入させ、ロックナット193でボルト192が弛まないように構成している。前記プレート194の上側の穴194bには、前記ノブボルト189が通過していて、前記ピン187の雌ネジに対して締め込むように構成されている。
すなわち、ノブボルト189を弛めた状態では、プレート194とプレート190との位置関係は、ボルト192とロックナット193とで固定されているので変わらない状態を保っているので、ボルト192が長穴191内を移動することでプレート194とプレート190も一緒に移動する。そして、前述したように、プレート190には複合入力装置178に連結しているU字プレート185が固定されているので、操向レバー21と複合入力装置178と受台174はピン187を回動中心として一体的に前後方向に回動する。これにより作業者の好みの位置に調整できるので作業がより快適に行え、長時間での作業でも疲れにくくなる。
このように操向レバー21と受台174が一体となって動くので、操向レバー21と受台174の配置位置関係が変化せず、操作性を損なわない。
一方、ノブボルト189を締め込んでいくと、プレート194の支持部材179に対する摩擦係数が大きくなって、プレート194は支持部材179に対してロックされる。これにより、操向レバー21と複合入力装置178と受台174の前後方向の回動がロックされる。図15は操向レバー21と複合入力装置178と受台174とを後側に回動させた図であり、図16は操向レバー21と複合入力装置178と受台174とを前側に回動させた図を示している。
このようにノブボルト189を緩めることで受台174は任意の位置に回動し、ノブボルト189を締め付けることで受台174は任意の位置に固定できる。
上記したように、オペレータが手を置く受台174と複合入力装置178を連結する部位である支持部材179を機体最右側にし、かつ支持部材179は鉛直方向に長いので作業者が乗降時に支持部材179を把持でき乗降が容易になる。また受台174と複合入力装置178を一体化することで、コストダウン、省スペースも図れる。
図17に示すように受台174の手置き部分にはカバー174bが設けられ、該カバー174bの上にパッド174aを貼り付けた開閉板174cが蝶番174dで支持されている。そして開閉板174cを開くと、開閉板174cの裏側に例えば操向レバー21の操作要領のラベルが貼付されていると、オペレータが容易に操作方法を確認できる。パッド174aの下にラベルを貼付することで省スペースを図ることができ、受台174を小型化できる。
受台174に浸入した水等が支持部材179内のハーネス通し穴を通して複合入力装置178の内部に侵入することが考えられる。そこで受台174の内部下方に、水及びゴミを集める凹部174f(図12)を設けておき、該凹部174fに水を集めて、その下部にも受けた水抜き穴などから排水する。
こうして複合入力装置178の内部に水が侵入しないだけでなく、また、凹部174fの上方に高さの高い湿田スイッチ182などを配置できる。
次に操向レバー21を用いる旋回時の旋回クラッチ82の油圧調整について説明する。操向レバー21の操作角の旋回圧力調整点までは、旋回圧力(旋回クラッチ82の制動圧力)を上昇させると感度が敏感になり、圧力を下げると感度が鈍感となる。前記圧力調整値が基準値未満の場合、 操向レバー21の操作角が圧力調整点を超えた範囲では圧力変化量が大きくなり、操向レバー操作時の機体へのショックが大きくなる場合がある。
そこで、操向レバー操作角の任意の位置における旋回クラッチ82の制動力を調整できる中間圧力調整ダイヤル(図示せず)を設けておき、図18に示すように、前記中間圧力調整ダイヤルで旋回クラッチ82の制動力の中間圧が基準値以上に設定した場合には、その基準値以上の中間圧を中間圧設定値となるようにし、中間圧が基準値未満に設定した場合には、中間圧として基準値を保持し、その代わりに初期圧を基準値より低減する。
こうして、操向レバー21の操作角が圧力調整基準値を超えた範囲において、操向レバー21の操作時の機体へのショックを防止できる。また前記圧力調整値が基準値未満の場合は、初期圧を下げることで、感度を鈍感にすることができる。このように、中間圧力調整ダイヤルを用いて、旋回圧力の感度の選択範囲を広げることができ、操作性が向上する
図5に示すデフ機構を使用し、旋回時のブレーキ圧を調整して旋回する場合に、標準モードと湿田モードを設けた構成において、湿田モード時は旋回ブレーキ圧を低めに設定し、HSTレバー23に設けたフィードバックスイッチ(湿田スイッチ182を押していて使用したいときに、使用するスイッチ(図19参照))により、旋回外側と内側のホイール軸11の速度比を、例えば図示しないフィードバック制御ダイヤルによるフィードバック制御により固定可能にすることができる。
このように旋回外側と内側のホイール軸11の速度比をオペレータが調整可能としたので、従来のように旋回外側と内側のホイール軸11の速度比が固定されることがなく、圃場条件に合った速度比を選択することができ、小回りまたは大回りしたい場合にそえぞれに適した旋回半径が得られる。これは、オペレータの運転技量、習性に個人差があってもそれぞれに適した対応も可能となり、操作性が向上する。
トランスミッションケース12から刈取出力を取り出す刈取出力軸63を図20に示すように、刈取出力部をトランスミッションケース12とは別室に設けた構成とすることができる。
トランスミッションケース12を複数の走行車両で共用する場合、刈取出力軸63の回転方向が違うと刈取出力部の大幅な変更が必要となり、逆にコストアップになりがちである。しかし、図20に示すように、トランスミッションケース12の刈取出力軸63に第一変速軸27と同軸の駆動ギア64と逆転ギア65を収納した逆転ギアケース66を設けることで、刈取出力軸63の交換と逆転ギア65の有無により刈取出力用に2種類の動力伝動装置を提供できる。
上記構成で伝動機構のコストダウンとメンテナンス性が従来より向上し、また、逆転ギア65により減速すればプーリ径をかえる必要がなく、またそれよりもコンパクトに減速できる。なお、刈取出力軸63にはワンウエイクラッチ67が設けられている。
また、トランスミッションケース12とは別室の逆転ギアケース66内に駆動ギア64と逆転ギア65を介して刈取出力軸63を収納しているので、従来の刈取出力軸よりも高い位置に刈取出力軸63をレイアウトすることができる。クローラ3から比較的離れた高い位置にワンウエイプーリ31を配置でき、該プーリ31が泥水の影響を受け難くなり、従来より耐久性が良くなる。
また、逆転ギアケース66内にオイル潤滑させるための貫通穴12aをトランスミッションケース12に設けると、トランスミッションケース12内のオイルが跳ね上がって逆転ギアケース66内に入り込むので、刈取出力軸63にオイル潤滑するためにギアポンプを新たに設けたり、注油パイプ・ドレン・検油孔・ブリーザなどを設置する必要がない。
さらに、駆動ギア64をトランスミッションケース12に片持ち支持させる構成にすることで、ノックピンなどの部品が不要となり、かつコンパクトな構成とすることができる。
図21に示すように逆転ギアケース66内の刈取出力軸63にワンウエイクラッチ67を内蔵させると、刈取出力プーリ31部分にワンウエイクラッチ67を設けることが不要となり、ほこり、泥水がワンウエイクラッチ67内に入りにくくなり、メンテナンス性が良くなるだけでなくトランスミッションケース穴12aからのオイルでワンウエイクラッチ67を潤滑もできる。
このワンウエイクラッチ67を万一交換する場合にも逆転ギアケース66を開けるだけで可能となり、コストダウンと性能向上が図れる。
また図示していないが、刈取出力軸63ではなく駆動ギア64にワンウエイクラッチ67を設けると更にコンパクト化が図れる。
本発明は農作業用のコンバインなどに利用可能である。
本発明の実施の形態のコンバインの左側面図である。 図1のコンバインの右側面図である。 図1のコンバインの平面図である。 図1のコンバインの正面図である。 図1のコンバインの走行トランスミッション装置の一部展開断面図である。 図5の走行ミッションの外観図である。 図5の走行ミッション装置の差動歯車装置のギアの回転数の関係図である。 図5の走行ミッション装置の差動歯車装置のクラッチ軸部分の拡大断面図である。 図1のコンバインの操向レバーを設けた操縦席部分の斜視図である。 図1のコンバインの操縦席部分の正面図である。 図1のコンバインの操縦席部分の右側面図である。 図1のコンバインの操向レバーを設けた操縦席部分の正面図である。 図1のコンバインの操向レバーを設けた操縦席部分の要部右側面図である。 図1のコンバインの複合入力装置部分の要部右側面図である。 図1のコンバインの操向レバーを設けた操縦席部分の要部右側面図である。 図1のコンバインの操向レバーを設けた操縦席部分の要部右側面図である。 図1のコンバインの受台の蓋を開いた状態での斜視図である。 図1のコンバインの操向レバーの操作傾斜角と旋回クラッチの旋回圧の関係図である。 図1のコンバインの一部制御ブロック図である。 図1のコンバインの走行トランスミッション装置の一部断面図である。 図1のコンバインの走行トランスミッション装置の変形例の一部断面図である。
符号の説明
1 コンバイン 2 車体フレーム
3 走行装置(走行クローラ) 4 走行装置本体
6 差動歯車装置 7 刈取装置支持フレーム
8 分草杆 9 刈取装置
10 脱穀装置 11L、11R ホイール軸(F軸)
12 走行トランスミッションケース
12a 穴 13 グレンタンク
14 走行ミッション装置 15 オーガ
16L、16R クローラ駆動スプロケット
17 出力軸(A軸) 18 走行用HST
19 ギア変速装置 20 操縦席
21 操向レバー 21a グリップ
22 副変速レバー 23 主変速レバー
24 副変速装置 25 サイドクラッチ装置
26 広幅伝動ギア 27 ミッション入力軸(B軸)
28 大ギア 29 中ギア
30 小ギア 31 プ−リ
33 ミッションカウンタ軸(C軸)
34 変速大ギア 35 変速中ギア
36 変速小ギア 37 伝動ギア
40 センタ−ギア 40a 外周ギア
40b 内周ギア 40c 第三ギア
41 サイドクラッチ軸(E軸)
42L、42R スリーブ 43L、43R クラッチギア
44L、44R サイドクラッチ
45L、45R 外周ギア 47L、47R シフター
48L、48R ホイールシャフトギア
49L、49R スプリング 50 差動機構支持軸(H軸)
51L、51R 側部ベベル歯車
52 中間ベベル歯車 53 リングギア
54 デフケース 55L、55R サイドギア
60 カウンタ軸(D軸) 61、62 出力ギア
63 刈取出力軸 64 駆動ギア
65 逆転ギア 66 逆転ギアケース
67 ワンウエイクラッチ 70 クラッチ軸(G軸)
71、74 円筒状回転体 72 円筒状回転体
72a 円筒状回転体ギア 73 ピストン
74 円筒状回転体 74a ギア
75 圧縮バネ 76 円筒体
76a、76b プレート 78 伝動ギア
77 油口 81 直進用クラッチ
82 旋回用クラッチ 174 受台(ハンドレスト)
174a パッド 174b カバー
174c 開閉板 174d 蝶番
174f 凹部 175 操作パネル
176 ハンドルバー
177 フロントフレーム 178 複合入力装置
178a 右カバー 178b 左カバー
178c 突出部 179 支持部材
180 運転台 181 急旋回実行スイッチ
182 湿田スイッチ 183 圧力調整ダイヤル
184 カバー 185 U字プレート
186 ボルト 187 ピン
188、192 ボルト 189 ノブボルト
190、194 プレート 190a、194a、194b 穴
191 長穴 193 ロックナット
C クリアランス

Claims (3)

  1. 自走式の車体フレーム2上に操縦席20を設け、該操縦席20には車体の旋回制御を行う操向操作具21を設け、該操向操作具21の基部には操向操作具21の動きを検出する検出手段を内蔵した複合入力装置178を一体的に設け、操縦席20のフロントフレーム177に対して複合入力装置178を任意の角度で固定する締め付け手段189をフロントフレーム177に設け、該複合入力装置178の後方にはハンドレスト用の受台174を該複合入力装置178と一体的に設け、複合入力装置178と受台174はフロントフレーム177上に立設された作業者の操縦席20への乗降用把持部でもある支持部材179と該支持部材179とは反対側の車幅方向に伸びるハンドルバー176で支持させたことを特徴とする自走車両。
  2. 前記ハンドルバー176は揺動する操向操作具21のグリップ21aより常に下方にあるように配置されることを特徴とする請求項1記載の自走車両。
  3. 前記受台174の天板部には開閉自在の蓋174Cを備え、該蓋174Cの裏面には表示用のラベルを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の自走車両。
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