JP4419349B2 - 走行装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバイン、トラクタ等の走行装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンバイン等における左右一対のクローラ走行装置を有する車両において、走行用と旋回用の各無段変速機構(以下「HST」と称する)ならびに左右のサイドクラッチ機構、差動伝動機構、逆転カウンタギヤ機構等を備え、旋回用HSTによる前記差動伝動機構の駆動によって旋回内側の車軸を正逆に無段変速する走行装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の走行装置は、旋回用HSTによって差動伝動機構を回転駆動し、左右の車軸を差動させて旋回する構成であるが、上記旋回用HSTはその出力回転を微速制御することが困難であるため、極低速走行時に旋回できなくなる等の問題があった。また、直進時には上記差動伝動機構のデフケース内の差動ギヤが常に回転するため、該デフケースの耐久性が低下する問題があった。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、円滑な旋回を行うことができ、しかも構成を簡素化した走行装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1記載の発明は、サイドクラッチ軸(3)に備えた第1センターギヤ(16)の左右両側、左右の走行装置への動力断続を行う左右のサイドクラッチ(17L,17R)を設け、該サイドクラッチ軸(3)の伝動下手側の差動軸(4)に固定された第2センターギヤ(19)の左右両側に左右一対の遊星ギヤ機構を設け、前記第1センターギヤ(16)を第2センターギヤ(19)に噛み合わせ、前記差動軸(4)に遊星ギヤ機構の左右のサンギヤ(Z1L,Z1R)を固定し、前記右のサイドクラッチ(17L,17R)が接続状態のときにサイドクラッチ軸(3)の駆動力が伝達される左右のサイドクラッチギヤ(18L,18R)を、前記遊星ギヤ機構の左右のキャリア(20L,20R)と夫々噛み合わせ、該左右のキャリア(20L,20R)の回転を制御する左右のブレーキ(71L,71R)を設けたことを特徴とする走行装置とした。
請求項2記載の発明は、前記サイドクラッチギヤ(18L,18R)又は前記遊星ギヤ機構のギヤの回転を検出するセンサを設け、その検出値を前記遊星ギヤ機構の回転調節にフィードバックする構成としたことを特徴とする請求項1記載の走行装置とした。
【0005】
【0006】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、円滑な旋回を行うことができ、しかも、ミッションの幅方向をコンパクトに構成できる。
【0007】
求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加え、より精度の高い遊星ギヤ機構の回転調節が可能なる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に関わるコンバインの一例を示す全体図である。
図示するコンバインは、クローラaと、クローラの駆動軸(車軸あるいはホイル軸とも呼ぶ)bと、刈取部cと、刈り取った穀稈を搬送しながら脱穀機に供給するフィードチェーンdと、脱穀機eと、脱穀した穀物を貯留する穀物タンクfと、貯留した穀物を機外へ排出するオーガgとを有している。
【0009】
図2はコンバインの運転席のスイッチ配置図である。
HSTレバー41は、前後に傾動して車速を増減するもので、図の中立(ニュートラル)位置から前方に倒すと前進方向に増速し、後方に倒すと後進方向に増速する。そして、前進あるいは後進位置から中立位置方向に戻すと減速し、中立位置で機体は停止する。
アクセルレバー42は、前後に傾動してスロットルを開閉することによりエンジン回転数を上げ下げするもので、後方に倒すとスロットルが開いてエンジン回転数を上げ、前方に倒すとスロットルが閉じてエンジン回転数を下げる。
パワステレバー43は、前後左右に傾動して刈取部の上げ下げと機体の旋回を操作するもので、中立位置から後方に倒すと刈取部が上昇し、前方に倒すと刈取部が下降する。また、左側に倒すと機体は左旋回し、右側に倒すと右旋回する。
【0010】
次に、伝動装置の構成について説明する。
図3は本発明に係る走行装置の断面図、図4はその側面図、図5はその伝動線図、図6は遊星ギヤ機構の外観斜視図、図7はその側断面図である。
エンジンの出力軸に取り付けられたエンジンプーリとベルトで巻回された入力プーリ8を介してHST9の入力軸7にエンジンからの動力が伝達される。そして、HST9の出力軸10の駆動により、該出力軸10に設けられたギヤ11と噛合する副変速軸1のギヤ12を介して該副変速軸1が駆動する。該副変速軸1には上記ギヤ12の他にギヤ14aとギヤ14bとギヤ14cとが設けられ、該副変速ギヤ14a、14b、14cと噛合するカウンタ軸2のギヤ15a、15b、15cを介して該カウンタ軸2が駆動する。図示しないシフタの切換えによって、副変速ギヤ14a、14b、14cとカウンタ軸2のギヤ15a、15b、15cとの噛合位置が切り換わり、これによりカウンタ軸2は高速・中速・低速に変速されて駆動する。また、上記副変速軸1の一端には刈取出力プーリ13が取り付けられ、刈取部を駆動する刈取入力プーリ32(図3参照)とベルトで巻回されている。副変速軸1と刈取出力プーリ13との間にはワンウェイクラッチが介装されている。
【0011】
上記カウンタ軸2の駆動により、同じカウンタ軸2に設けられた上記ギヤ15bと噛合するサイドクラッチ軸3のセンターギヤ16を介して該サイドクラッチ軸3が駆動する。
【0012】
上記サイドクラッチ軸3には、そのセンターギヤ16に対して左右対称にクラッチ17Rとクラッチ17Lの2つの摩擦多板式クラッチが介装されており、前記パワステレバー43の傾動操作により、その傾動操作角度(図示しないポテンショメータにより検出)に応じて油圧シリンダを作動し、クラッチ17Rとクラッチ17Lをそれぞれ接続状態と非接続状態とに制御する。機体の直進時は、左右のクラッチ17Rとクラッチ17Lは共に圧縮バネ(図示せず)と油圧により常時接続状態となって駆動力を伝達する。
【0013】
また、上記サイドクラッチ軸3に設けたセンターギヤ(第1センターギヤ)16は差動伝動機構の差動軸4に固定されたセンターギヤ(第2センターギヤ)19と噛合する。
ここで、上記差動伝動機構について説明する。
本実施形態では、上記差動伝動機構は遊星ギヤ機構によって構成している。図3、図5乃至図7を参照して説明すると、この差動伝動機構は上記差動軸4のセンターギヤ19に対して左右対称に設けている。右側の差動伝動機構は浅い円筒形を横にした形状のキャリヤ20R内周面側に、ギヤ径の異なる2つのギヤZ2(R)及びZ3(R)からなる遊星ギヤ21Rと、遊星ギヤ23Rとを3個づつ交互に配設し、一方の遊星ギヤ21Rはその中心軸のピン35によって上記キャリヤ20Rに回転自在に軸支され、またもう一方の遊星ギヤ23Rはその中心軸36によって上記キャリヤ20Rに回転自在に軸支される。また、上記キャリヤ20Rの周面には2種類の開口孔37と38が穿設され、一方の開口孔37からは遊星ギヤ21RのギヤZ2(R)の一部外周が露出し、もう一方の開口孔38からは遊星ギヤ23Rの一部外周が露出する。
【0014】
また、前記差動軸4に固定されたサンギヤZ1Rは前記キャリヤ20Rの中心に配設され、キャリヤ20Rが差動軸4側に軸受けされて差動軸4の回りを回転自在に構成している。さらに、ギヤ径の異なる2つのギヤZ4(R)と24Rを有する回転ギヤ22Rは上記キャリヤ20Rの内方に装填されると共にサンギヤZ1Rに軸受けされて差動軸4の回りを回転自在に構成している。
【0015】
ここで、図5を参照してわかるように、上記サンギヤZ1Rは遊星ギヤ21RのギヤZ2(R)と噛合し、遊星ギヤ21RのギヤZ3(R)は遊星ギヤ23Rと噛合し、さらに該遊星ギヤ23Rは回転ギヤ22RのギヤZ4(R)と噛合する。また、前記サイドクラッチ軸3に介装されたサイドクラッチギヤ18Rは上記キャリヤ20Rと噛合する。
なお、以上は右側の差動伝動機構について説明したが、左側の差動伝動機構についても構成は同じである。
【0016】
そして、左右のサイドクラッチ17R,17Lが入り、つまり接続状態のときは、サイドクラッチ軸3の駆動力は、サイドクラッチギヤ18R,18Lへ伝達されると同時に、差動軸4のセンターギヤ19を介して該差動軸4へも伝達され、さらに互いに噛合関係にあるギヤ24R,24L,ギヤ26R,26L、ギヤ27R,27L,ギヤ28R,28L,ギヤ29R,29L,ギヤ30R,30Lへと順に伝達され、左右の車軸b、bを駆動する。なお、図中の31R,31Lは左右の車軸b、bにそれぞれ取り付けたスプロケットを示している。
【0017】
以上の構成において、エンジンが始動し、機体の直進走行時には、HST9の出力軸10より副変速軸1及びカウンタ軸2へと動力が伝達される。そして、カウンタ軸2のギヤ15bと噛合するサイドクラッチ軸3のセンターギヤ16を介して該サイドクラッチ軸3が駆動する。直進時は左右のサイドクラッチ17R,17Lが共に入りになっていて接続状態である。したがって、サイドクラッチ軸3の駆動力は左右のサイドクラッチギヤ18R,18Lに伝達され、該サイドクラッチギヤ18R,18Lがともに回転駆動する。
【0018】
そして、上記左右のサイドクラッチギヤ18R,18Lとそれぞれ噛合する差動伝動機構のキャリヤ20R,20Lに動力が伝達されると同時に,上記サイドクラッチ軸3のセンターギヤ16と噛合する差動軸4のセンターギヤ19に動力が伝達され該差動軸4が回転駆動する。該差動軸4の回転により、サンギヤZ1RZ1Lが回転し、さらに互いに噛合関係にある遊星ギヤ21R,21LのギヤZ2(R,L)、ギヤZ3(R,L)、遊星ギヤ23R,23L、回転ギヤ22R,22LのギヤZ4(R,L)、ギヤ24R,24Lへと順に駆動力が伝達される。直進時は差動軸4のセンターギヤ19と上記キャリヤ20R,20Lの回転が一致する。図7では上記ギヤZ4(R,L)が反時計方向に回転する場合の他のギヤの回転方向を矢印で示している。
そして、左右の車軸b、bが同方向へ同速で回転駆動する。
【0019】
次に、機体の旋回時について説明する。
前記パワステレバー43を例えば右側に倒して機体を右旋回させる場合、パワステレバー43を傾動操作すると、まずこの傾動操作側のサイドクラッチ17Rが切断される。これとともに、パワステレバー43の傾動操作角に応じて、サンギヤZ1R、遊星ギヤ21RのギヤZ2(R)、ギヤZ3(R)、回転ギヤ22RのギヤZ4(R)のギヤ変速比によって旋回時の回転ギヤ24Rの回転数が変わる。
【0020】
図8は上記キャリヤ20(R)、サンギヤZ1R、回転ギヤZ4(R)の回転数の関係を示す線図である。
右側旋回時は、前記サンギヤZ1Rは、直進時と同様に差動軸4との一体化により一定の回転数で回転している。そして、パワステレバー43の傾動操作角度に応じて前記キャリヤ20Rの回転数が減速していくと、前記回転ギヤZ4(R)の回転数も減速していく。このように、旋回外側と内側とが同方向回転で且つ旋回内側が外側より低回転している間は緩やかな旋回角度での旋回(ここでは「マイルドターン」と称する)となる。そして、遊星ギヤ機構のギヤ比を1/3に設定しておくと、キャリヤ20Rの回転数がサンギヤZ1(R)の回転数の1/3となると図示するようにギヤZ4(R)は零回転となり、旋回内側の車軸bが回転停止した時はブレーキターンとなる。さらに、キャリヤ20Rの回転数が減速していくと、ギヤZ4(R)は逆転状態となり、旋回外側と内側とが逆方向回転してスピンターンとなる。
【0021】
このように、ギヤ変速比を設定すれば、上述のマイルドターン及びブレーキターン並びに1/3スピンターンが可能となる。そして、サイドクラッチ17Rを無段階に作動させると、1/3スピンターンまで無段階に変速が可能となる。なお、いずれかの伝動軸の回転数を回転センサで検出して油圧シリンダへフィードバック制御することにより、より正確な旋回制御が行える。
なお、以上は右旋回時について説明したが、左旋回の場合は、前記サイドクラッチ17Lが切りとなり、あとは上述した右旋回の場合の動作と同様である。ところで、前述のように遊星ギヤのギヤ比によりサンギヤZ1RZ1Lの入力回転数に対しブレーキ旋回時のキャリヤ20R,Lの回転数が決まる。したがって、車速検出とキャリヤ20R,Lの回転検出により旋回状態(緩旋回、ブレーキ、スピン)の判定が可能になる。本実施形態では、キャリヤ20R,Lとキャリヤの入力ギヤ20(G)R,L(図10参照)またはサイドクラッチギヤ18R,Lが同回転又は比例回転するため、キャリヤの入力ギヤ20(G)R,Lまたはサイドクラッチギヤ18R,Lに回転センサを左右一対設けてこれらのギヤの回転を検出することにより、旋回状態の判定が可能になるとともに、遊星ギヤ機構の回転調節にフィードバックして利用できる。
【0022】
ここで、図9に示した油圧配置図について説明すると、エンジン33を始動すると、オイルタンク52のオイルはギヤポンプ50を介して吸入され、またコントロールバルブ53へ送られ、ここで左右に分かれてそれぞれ左右のサイドクラッチに送られる。油圧により左右のサイドクラッチ17L,17Rは接続状態(入りの状態)になる。また、オイルタンク52よりHST9へ送られる。HST9を使用しないときは、オイルクーラ54を介して一部がオイルタンク52へ返却される。さらに、オイルタンク52よりコントロールバルブ55を介して刈取上下用シリンダ58、オーガ上下用シリンダ59、ピッチングシリンダ57、左右のローリングシリンダ56へ送られる。
【0023】
また、上述の伝動装置は、図4の側面図を参照するとわかるように、前記クローラaと乗降用のステップ61との間にサイドクラッチ及び差動伝動機構を配置しているため、クローラaや運転席が邪魔にならない位置でサイドクラッチ及び差動伝動機構のメンテナンスが行える。
また、サイドクラッチ軸3と差動軸4とを略水平に配置しているため、その分ミッションの高さを低く出来、他の構成要素との干渉も少なく出来る。
また、差動伝動機構を伝動装置の前面側に配置しているため、構成の複雑な遊星ギヤ機構のメンテナンスが容易である。
【0024】
また、図3を参照すると、左右の車軸b、bの上手側の左右駆動軸6R,6Lは、刈取伝動縦フレーム(図示せず)が位置する側の軸6Rを短くした構成となっている。このような構成によると、コンバインでは刈取部を脱穀機に近づけることが可能で機体の長さをコンパクトにできる。
また、図3及び図4に示すように、上述のサイドクラッチ部及び差動伝動機構部を外から覆う左右のカバー62R,62Lを設けている。これにより、ミッションを分解することなく、サイドクラッチ部及び差動伝動機構部全体の点検整備、交換等が容易に行える。
【0025】
また、上述の左右一対の遊星ギヤ機構(差動伝動機構)は、前記キャリヤ20R,Lの回転を左右一対のブレーキ71R,Lで制御する構成にするとともに、遊星ギヤ機構の差動軸4を停止させる駐車ブレーキ25を上記ブレーキ機構の一方に内蔵する構成としている。このように、駐車ブレーキ25を上記ブレーキ機構71R,Lに内蔵することによりシンプルな構成となり、また比較的大径の遊星ギヤ機構の側面に設けることでスペースの制約が少なく、容量の大きい駐車ブレーキの設置が可能になる。もちろん、上記差動軸4の回転を規制することにより確実に駐車ブレーキが作用する。
【0026】
また、上述の左右一対のブレーキ機構71R,Lにおいて、ブレーキ用ピストン63R,Lをライニングプレート64R,Lに軽く接触又は微少な隙間をあけて保持する構成としている(図10参照)。比例減圧弁による圧力制御を行う場合、減圧弁の特性により低圧時は流量が少ないためピストンを動かすのに時間がかかりすぎ、作動の遅れにつながる。逆に作動遅れをなくすため流量を上げると圧力も上がるためショックの発生を招く。そこで上述のようにブレーキ用ピストン63R,Lをライニングプレート64R,Lに軽く接触又は微少な隙間をあけて保持する構成とすることにより、低圧からの制御が可能になり、ショックの無いスムースな圧力制御が行える。
【0027】
また、前述のサイドクラッチ17R,Lの構成において、該サイドクラッチ17R,Lをオン・オフするピストン65R,Lをスラストベアリング66R,Lを介して設ける構成とすることで、多板式クラッチ部とピストン部を一体で組付けでき組立性が良好になる。さらに、ミッションオイルを使用しないで外部油圧を使用する(HSTオイル兼用)構成にすると、油圧回路を簡略化でき、ミッションオイル使用時のオイル劣化による油圧回路トラブル等を解消できる。そして、油圧回路が1回路となるため、ギヤポンプ、配管、フィルタ等の構成部品が減り、コストダウン、組立工数の低減が図れる。
【0028】
また、油圧回路についてさらに説明すると、刈取、車体水平、オーガ等の作業用油圧系は高圧を要するが、その高圧でサイドクラッチを作動させると圧力変化が大きく、ショックが発生し、フィーリングの低下を招く。さらに、ミッション内へのオイルリーク発生の危険性が増大する。また、サイドクラッチの油圧を高圧で使用するためにはピストン面積を小さくする必要があるが、ピストンの作動スピードが早くなり、ショック発生の原因となる。
【0029】
そこで、図11に示すように、左右のサイドクラッチ17R,L及び左右のブレーキ71R,Lを作動するシリンダに接続するサイドクラッチ油圧系Aと、刈取、オーガ、左右のローリング及びピッチング作動用の各シリンダ58、59、72L,72R、73に接続する作業用油圧系Bとを単一の油圧回路で分流する構成とし、サイドクラッチ油圧系Aの回路圧を作業用油圧系Bの回路圧よりも低く設定する構成とする。例えば、ポンプPによる送り出し流量を13.9リットル/分とすると、これを分流してサイドクラッチ油圧系Aへは3リットル/分、作業用油圧系Bへは10.9リットル/分として、サイドクラッチ油圧系Aの回路圧を作業用油圧系Bの回路圧よりも低く設定する。これにより、上述の不具合を解消でき、ショックの無いフィーリングの良好なサイドクラッチ、ブレーキ作動が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わるコンバインの一例を示す全体側面図である。
【図2】 コンバインの運転席のスイッチ配置図である。
【図3】 伝動装置の断面図である。
【図4】 伝動装置の側面図である。
【図5】 伝動装置の伝動線図である。
【図6】 遊星ギヤ機構の外観斜視図である。
【図7】 遊星ギヤ機構のギヤの配置を示す断面図である。
【図8】 遊星ギヤ機構におけるギヤの回転数の関係を示す線図である。
【図9】 走行装置の油圧配置図である。
【図10】 サイドクラッチ部及び差動伝動機構の拡大断面図である。
【図11】 コンバインの油圧回路図である。
【符号の説明】
a クローラ
b クローラ駆動軸
c 刈取部
d フィードチェーン
e 脱穀機
f 穀物タンク
g オーガ
1 副変速軸
3 サイドクラッチ軸
4 差動軸
9 HST
13 刈取出力プーリ
14a 副変速ギヤ
14b 副変速ギヤ
14c 副変速ギヤ
16 センターギヤ(第1センターギヤ)
17R サイドクラッチ
17L サイドクラッチ
18R サイドクラッチギヤ
18L サイドクラッチギヤ
19 センターギヤ(第2センターギヤ)
20R キャリア
20L キャリヤ
21R 遊星ギヤ
21L 遊星ギヤ
22R 回転ギヤ
22L 回転ギヤ
23R 遊星ギヤ
23L 遊星ギヤ
25 駐車ブレーキ
41 HSTレバー
42 アクセルレバー
43 パワステレバー
Z1L 左のサンギヤ
Z1R 右のサンギヤ

Claims (2)

  1. サイドクラッチ軸(3)に備えた第1センターギヤ(16)の左右両側、左右の走行装置への動力断続を行う左右のサイドクラッチ(17L,17R)を設け、該サイドクラッチ軸(3)の伝動下手側の差動軸(4)に固定された第2センターギヤ(19)の左右両側に左右一対の遊星ギヤ機構を設け、前記第1センターギヤ(16)を第2センターギヤ(19)に噛み合わせ、前記差動軸(4)に遊星ギヤ機構の左右のサンギヤ(Z1L,Z1R)を固定し、前記右のサイドクラッチ(17L,17R)が接続状態のときにサイドクラッチ軸(3)の駆動力が伝達される左右のサイドクラッチギヤ(18L,18R)を、前記遊星ギヤ機構の左右のキャリア(20L,20R)と夫々噛み合わせ、該左右のキャリア(20L,20R)の回転を制御する左右のブレーキ(71L,71R)を設けたことを特徴とする走行装置。
  2. 記サイドクラッチギヤ(18L,18R)又は前記遊星ギヤ機構のギヤの回転を検出するセンサを設け、その検出値を前記遊星ギヤ機構の回転調節にフィードバックする構成としたことを特徴とする請求項1記載の走行装置。
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