JPH0976931A - 作業車両の走行装置 - Google Patents
作業車両の走行装置Info
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- JPH0976931A JPH0976931A JP26087295A JP26087295A JPH0976931A JP H0976931 A JPH0976931 A JP H0976931A JP 26087295 A JP26087295 A JP 26087295A JP 26087295 A JP26087295 A JP 26087295A JP H0976931 A JPH0976931 A JP H0976931A
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Abstract
させる走行装置を、単一の油圧ポンプと2つの油圧モー
タを備えたものとする。 【解決手段】 単一の可変容積形油圧ポンプ18の吐出
流をフローデバイダ65により2分割して、定容積形の
第1及び第2の油圧モータ19,20に対し供給する。
第1の油圧モータによって駆動され車両走行を得させる
左右の走行駆動軸に対し、第2の油圧モータにより左右
逆方向の付加回転を与えて、車両の旋回を得る。フロー
デバイダを、操向操作具により分割流量比を変更制御さ
れるものとし、また同操作具の操作で変位制御される方
向切換弁68によって、第2の油圧モータに対する作動
油の給排を制御させる。
Description
両において、可変容積形の油圧ポンプと定容積形の油圧
モータとを用いて車両の走行駆動と旋回を得る走行装置
に、関するものである。
圧モータとを組合せてなる油圧伝動装置を2組用いて作
業車両の走行駆動と旋回を得ることとされた走行装置
が、例えば特公昭54−34972号公報、特開平6−
34332号公報、特公平7−2468号公報に開示さ
れているように、周知である。またこのような車両走行
装置に、穀稈列に接当する等で車両の左右の偏りを検出
するセンサの信号に基づいて作業車両の進行方向を自動
的に修正する自動操向機構を組合せる技術も、例えば特
開平2−70597号公報に開示されているように、良
く知られている。
のうち一の組の油圧伝動装置ないしその油圧モータを左
側最終走行駆動手段(クローラ又は車輪)を駆動するた
めに用い、他の組の油圧伝動装置ないしその油圧モータ
を右側最終走行駆動手段(クローラ又は車輪)を駆動す
るために用いて、車両の旋回は、一の組の油圧伝動装置
の出力回転数と他の組の油圧伝動装置の出力回転数とに
差を与えることにより左右の最終走行駆動手段に回転数
差を与えて得ることとしていることから、車両の直進性
を確保するために複雑な制御装置を必要としていた。す
なわち左右の最終走行駆動手段を左右各別の油圧伝動装
置ないしその油圧モータによって駆動する構造による
と、車両の荷重の左右のアンバランス、圃場面の走行抵
抗の左右のアンバランス等により左右の最終走行駆動手
段の等速回転が得難く、このため左右の回転数差を検出
して補正する等の複雑な制御装置を必要としていたので
ある。
ジをセットする他の有段変速装置を設け得ないことにな
る。すなわち油圧伝動装置は高出力回転を与える高速変
速域で使用するのが出力回転数が安定するもので、作業
車両が路上走行時には比較的高速で、圃場内等での作業
時には比較的低速で、それぞれ走行せしめられる点を考
慮すると、そのような走行条件に合せた車速レンジの設
定を有段変速装置で得て、油圧伝動装置は高速変速域で
使用することとするのが望ましいのであるが、左右各別
の油圧伝動装置を用いる構造によると該2組の油圧伝動
装置の従動側に車速レンジ設定用の単一の有段変速装置
を設けるようなことはできない。
みの油圧モータによって行わせ、他の1個の油圧モータ
によって車両の旋回駆動を得ることとし、しかもこれら
の油圧モータを単一の油圧ポンプにより駆動させること
として、従来の2組の油圧伝動装置を用いるものより油
圧ポンプを1個減らした構造で、従来装置の諸問題点を
解消してある、作業車両の新規な走行装置を提供しよう
とするものである。
動操向にも簡単に対応できることとしてある、作業車両
の新規な走行装置を提供するにある。
プを用いて車両の走行と旋回を得る構造のものでありな
がら車両の緩旋回から急旋回までの旋回を難なく得るこ
とができることとしてある、作業車両の新規な走行装置
を提供することにある。
行装置においては、単一の可変容積形油圧ポンプ18に
よって駆動させる定容積形の第1の油圧モータ19及び
第2の油圧モータ20を設けて、第1の油圧モータ19
を左右の最終走行駆動手段1に伝動する左右の走行駆動
軸25L,25Rに対し連動連結する一方、第2の油圧
モータ20を該左右の走行駆動軸25L,25Rに対
し、左右の走行駆動軸に互いに逆方向の付加回転を付与
可能な付加回転伝達装置31を介して連動連結する。そ
して上記油圧ポンプ18の吐出油を2分割して第1の油
圧モータ19と第2の油圧モータ20とに供給する分割
流量比可変形のフローデバイダ65を設けて、該フロー
デバイダを操向操作具10に対し、操向操作量が大きい
ほど第2の油圧モータ20に対する供給油量が高められ
るように接続する。また上記フローデバイダ65と第2
の油圧モータ20間に、上記操向操作具10により変位
制御されて第2の油圧モータ20に対する作動油の給排
を切換え制御する方向切換弁68を設ける。
8の吐出流を2分割して第1及び第2の油圧モータ1
9,20に供給するフローデバイダ65を設けることに
より、単一油圧ポンプ18と第1の油圧モータ19とを
油圧伝動装置と同様に機能するように組合せて走行駆動
に用い、また単一油圧ポンプ18と第2の油圧モータ2
0とを油圧伝動装置と同様に機能するように組合せて車
両旋回に用いることとしたものである。
より左右の走行駆動軸25L,25Rを駆動し、それに
よって左右の最終走行駆動手段1を駆動することで得ら
れる。そして油圧ポンプ18の容積変更制御により、車
両の進行方向を含めて車速を無段に変更制御できる。
操向操作具10を操作し方向切換弁68を変位させて、
フローデバイダ65の一の分割流を第2の油圧モータ2
0へと供給して該油圧ポンプ18を駆動し、この油圧モ
ータ20により付加回転伝達装置31を介し、等速回転
中の左右の走行駆動軸25L,25Rに対し互いに逆方
向の付加回転を与えることによって、行える。すなわち
互いに逆方向の付加回転によっては左右の走行駆動軸2
5L,25Rのうちの一方の回転数が増され他方の回転
数が減らされるから、左右の走行駆動軸25L,25R
に、したがって左右の最終走行駆動手段1に、回転数差
が与えられて、車両が旋回することになる。旋回方向
は、操向操作具10の操作方向に応じ方向切換弁68が
対応する方向で第2の油圧モータ20に対し作動油を供
給することとしておくことで、操縦者が任意に選択でき
る。操向操作量が大きいほどフローデバイダ65により
第2の油圧モータ20に対する供給油量が高められるこ
ととしているから、操向操作具10の操作量を加減し
て、緩旋回から急旋回までの車両旋回を行える。車両の
旋回時、特に旋回半径小の急旋回時にはフローデバイダ
65から第1の油圧モータ19に対して供給される油量
が逆に減らされ、それによっては車速が低められること
になるから、操縦者が急旋回時に作業車両から振り落さ
れる等の危害に備えて予め車速を低める操作が不要とさ
れ、自動的に安全が確保される。
ータ19のみによって行うこととしたものであるから、
同油圧モータ19により左右の走行駆動軸25L,25
Rが等速駆動されることとして、他に何らの制御機構を
設けることなしに車両の直進性を確保させる。そして車
両走行駆動用の1個のみの油圧モータ19に直列接続し
て有段変速装置を設けることは何の問題もなく可能であ
るから、そのような有段変速装置を設け車速レンジの設
定を該変速装置で得て、油圧ポンプ18及び第1の油圧
モータ19を回転数が安定する高速域で使用できること
とする。
油圧モータ20に対する作動油の給排を切換え制御する
方向切換弁68を電磁弁に構成することで、対応でき
る。すなわちそのような電磁方向切換弁を操向操作具1
0の操作による他、車両の左右の偏りを検出するセンサ
の信号によっても変位制御されるようにすればよい。車
両の走行中にはフローデバイダ65から第2の油圧モー
タ20方向にも作動油が常時供給されているから、セン
サ信号による電磁方向切換弁の変位で第2の油圧モータ
20に対し即座に作動油が供給されることとなって、応
答性の高い自動操向制御が得られることになる。
のが公知であり、例えば流量制御弁の弁ばね荷重を変更
制御するような構造のものもあるが、この発明で用いる
フローデバイダ65は操向操作具10との連係をとり易
い点から、該操向操作具により開口度を制御される可変
絞り72A,72Bを含むものとするのが好ましい。
油圧モータ19に対する給油路と第2の油圧モータ20
に対する給油路との両者の給油路に可変絞りを挿入して
ある構造のものともできる。しかし操向操作具10との
連係をとり易い点と構造の単純さの点からフローデバイ
ダ65は、第1の油圧モータ19に対する給油路69
A,69Bに挿入された固定絞り71A,71B又はリ
リーフ弁96A,96Bと第2の油圧モータ20に対す
る給油路70A,70Bに挿入され操向操作具10によ
り開口度を制御される可変絞り72A,72Bとを備え
たものに、構成するのが好ましい。この場合に第1の油
圧モータ19に対する給油路69A,69Bと第2の油
圧モータ20に対する給油路70A,70Bとの油分流
量比は、固定絞り71A,71B又はリリーフ弁96
A,96Bが与える流れ抵抗と可変絞り72A,72B
が与える流れ抵抗との関係によって決定され、同流量比
は操向操作具10が操作されると変更されることにな
る。
第2の油圧モータ20に対する給油路70A,70Bに
前記可変絞り72A,72Bの下流側で挿入した固定絞
り73A,73Bと、これらの可変絞りと固定絞り間の
給油路から第1の油圧モータ19に対する給油路69
A,69Bに対し前記固定絞り71A,71B又はリリ
ーフ弁96A,96Bの下流側へと作動油の一部を分流
させるリリーフ弁74A,74Bであって第2の油圧モ
ータ20に対する給油路70A,70Bに挿入した上記
固定絞り73A,73Bの下流側の油圧を、リリーフ圧
を高める向きで作用させてあるリリーフ弁74A,74
Bとを、備えたものに構成するのが好ましい。
時に接地しつつ旋回動するクローラ又は車輪から第2の
油圧モータ20に加わる旋回抵抗を考慮したものであ
る。すなわちこの旋回抵抗は急旋回時ほど大きく、第2
の油圧モータ20の負荷を高めて同モータに供給される
作動油の油圧を高める。このため車両を急旋回させるべ
く操向操作具10を大きく操作して前記可変絞り72
A,72Bの開口度を大きくしても、第2の油圧モータ
20に対し急旋回のために十分な量の作動油が供給され
ない場合もあり得る。上述した第2の油圧モータ20に
対する給油路中の固定絞り73A,73Bと同給油路か
ら第1の油圧モータ19に対する給油路に油を分流する
リリーフ弁74A,74Bとの組合せは、固定絞り73
A,73Bの下流側を優先回路とする流量一定型の流量
制御弁を構成し、該固定絞りの下流側の油圧、つまり第
2の油圧モータ20に対し供給される作動油の油圧が高
まるほど、リリーフ弁74A,74Bのリリーフ圧の上
昇で第2の油圧モータ20に対する給油路から第1の油
圧モータ19に対する給油路へと分流される油の量を減
らして、第2の油圧モータ20に対する供給油量を増す
こととする。このため車両直進時及び緩旋回時には第1
の油圧モータ19に対する供給油量を十分に確保しつ
つ、車両の急旋回を難なく行わせ得ることになる。
参照して行う以下の説明から明瞭に理解できる。
備したコンバインを示している。図示コンバインは通例
のように左右のクローラ1により走行駆動され、機体前
方の刈取部2で植立穀稈を刈取り、刈取られた穀稈につ
いて機体上の脱穀部3で脱穀して、穀粒は機体上の穀粒
タンク4に収納し、排わらは機体後方の排わら処理装置
(集束、結束、カッター装置又はその切替え式組合せ)
5により処理するものとされている。エンジン6は機体
中寄りに設置され、該エンジンから入力伝動を受けるト
ランスミッション7が、エンジン6の前下方位置に配置
されている。エンジン6の上前方側に座席8を備える操
縦部9が配置されている。この操縦部9は車両操向用の
操向操作具である操向ハンドル10、車速制御用の主変
速レバー11及び副変速レバー12、駐車ブレーキレバ
ー13等を備える。図2において14はクローラ駆動輪
15を装備する車軸、16は刈刃、17は穀粒タンク4
から穀粒を搬出するための揚穀装置である。なお乗用車
感覚での操向操作を行えるようにステアリングホイール
に構成された操向ハンドル10を採用しているが、操向
操作具は操向用のレバーに構成してもよい。
される可変容積形の油圧ポンプ18と、この油圧ポンプ
18によって駆動させる定容積形の第1の油圧モータ1
9及び第2の油圧モータ20とを、図2に図示の前記ト
ランスミッション7に設けてあり、油圧ポンプ18は、
図2に示すようにエンジン6の出力プーリ6aによりベ
ルト21及び入力プーリ22aを介して駆動されるミッ
ション入力軸22によって、駆動を受けるものとされて
いる。油圧ポンプ18のポンプ斜板18aは図2の前記
主変速レバー11に連係されていて、該レバー11を図
2に示す直立した中立位置から前傾させると油圧ポンプ
18の油吐出方向を車両前進方向とし、後傾させると同
吐出方向を車両後進方向とする。
るために用いられ、第2の油圧モータ20は車両の操行
を行うために用いられるものとされており、そのために
は前記トランスミッション7に、図3に示す伝動機構を
設けてある。該トランスミッション7には図3、そして
図4,5に示すように走行用の主駆動軸24と左右の走
行駆動軸25L,25Rとを互いに同心配置して設け
て、左右の走行駆動軸25L,25Rを左右の歯車2
6,27減速機構を介し左右の前記車軸14に対し連動
連結してある。第1の油圧モータ19のモータ軸19a
は主駆動軸24に対し接続されており、主駆動軸24を
減速用の左右の遊星歯車装置28L,28Rを介し左右
の走行駆動軸25L,25Rに対し接続して、第1の油
圧モータ19により車両を走行駆動させることとしてあ
る。また第2の油圧モータ20のモータ軸20aをそれ
に同心配置した操向用駆動軸29に対し、モータ軸20
a上の出力歯車20bを太陽歯車とする遊星歯車減速装
置30を介して接続し、この操向用駆動軸29を含む付
加回転伝達装置31によって左右の走行駆動軸25L,
25Rに対し互いに逆方向の付加回転を与えることによ
り、主駆動軸24にて互いに等速度で回転駆動される該
左右の走行駆動軸25L,25Rの回転数を互いに異な
らせて、車両の操向を行うこととされている。
には入力歯車33を固定設置してあり、第1の油圧モー
タ19のモータ軸19aは図3に示す伝動機構によって
入力軸33に対し連動連結してある。同伝動機構はモー
タ軸19aにより歯車34,35を介し減速駆動される
クラッチ軸36、このクラッチ軸36上に設けた多板式
クラッチ37と歯車38,39とを介しクラッチ軸36
により減速駆動される中間軸40、この中間軸40と次
段の副変速軸41間に配設された副変速装置42を、含
む。副変速装置42は中間軸40上に摺動のみ自在に設
けたシフト歯車43、同軸40上に遊嵌設置した2個の
歯車44,45、副変速軸41上に固定設置されシフト
歯車43を噛合せ可能な歯車46、及び同軸41上に固
定設置され歯車44,45を噛合せてある歯車47,4
8を、備えている。シフト歯車43と歯車44,45間
にはそれぞれシフト歯車43のシフト操作により係合せ
しめられるクラッチを介在させてあり、これによって副
変速装置42は副変速軸41を比較的高速で回転させる
路上走行変速段、第1の低速で回転させる乾田作業時変
速段、及びより低い第2の低速で回転させる湿田作業時
変速段の3段の変速段に切替えられるものとされてい
る。副変速軸41上の湿田作業時変速段用の歯車48を
主駆動軸24上の入力歯車33に対し噛合せてあり、ま
た副変速軸41には駐車ブレーキ49を配設してある。
副変速装置42及び駐車ブレーキ49はそれぞれ、図2
に図示の前記副変速レバー12及び駐車ブレーキレバー
13によって操作される。クラッチ37を操作するため
には、図2に示すペダル50を設けてある。
を示し、そこに主駆動軸24と左右の走行駆動軸25
L,25R間を接続する左右の前記遊星歯車装置28
L,28Rが配置されている。各遊星歯車装置28L,
28Rは主駆動軸24に一体形成してある太陽歯車5
1、この太陽歯車51の外周位置に設けた内歯々車5
2、及び各走行駆動軸25L,25Rに固定支持させて
あるキャリア53に遊転可能に軸支され太陽歯車51と
内歯々車52とに対し噛合せてある複数個(3個)の遊
星歯車54を、備えている。左右の各キャリア53には
入力歯車33側に配置のリング53aを、スペーサ53
b及びボルト53cを介して連結してあり、リング53
aにより抜止めしたピン53dを設けて、該ピン53d
上に遊星歯車54を遊転自在に設けている。
配置したリング55の内面に形成してあるが、左右の各
リング55は特に、次のように支持されている。すなわ
ち左右のリング55は、左右の走行駆動軸25L,25
R上にキャリア53のボス部と1対宛のボールベアリン
グ56とを介して遊嵌設置した左右の歯車57に、リン
グ55の内周面に形成した内歯55aと歯車57のボス
部に形成した外歯57aとを噛合せることで、歯車57
と共に回転変位可能に支持してある。また各リング55
は、該リング55に挿通したピン58を内歯55a及び
外歯57aの側面に接当させリング55の抜止めを行う
ことにより、歯車57に対し放射方向で可動であるよう
に支持されていて、これにより複数遊星歯車54に対し
動力が等配分されるように図られている。
の走行駆動軸25L,25Rに対し互いに逆方向の付加
回転を伝達するための前記付加回転伝達装置31を示
し、前記操向用駆動軸29上には2個の歯車60,61
を固定設置してある。これらの歯車60,61は左右の
前記遊星歯車装置28L,28Rのリング55に対し互
いに逆方向の回転を与えるものとされ、一側の歯車60
は左側のリング55と一体回転する前記歯車57に対し
直接に噛合せ、また他側の歯車61は右側のリング55
と一体回転する前記歯車57に対し、アイドラ軸62上
のアイドラ歯車63を介して噛合せ、且つ、左側の歯車
60,57列の減速比と右側の歯車61,63,57列
の減速比とを等しく設定している。
逆方向の回転を与え得るようにしたことによっては、後
でも述べるように主駆動軸24により左右の遊星歯車装
置28L,28Rを介し回転駆動される左右の走行駆動
軸25L,25Rに対し、左右逆方向の回転を付加的に
与え得ることになるから、それによって左右の走行駆動
軸25L,25Rの回転数を異ならせて車両を旋回させ
得ることになる。第2の油圧モータ20の駆動が行われ
ない場合で該モータ20側から操向用駆動軸29が駆動
されない場合、左右のリング55が互いに同方向に等速
で回転変位しようとするとその回転変位は操向用駆動軸
29に対し、互いに逆方向で等速で伝えられることから
該駆動軸29は何れの方向にも回転せず、したがって逆
に操向用駆動軸29により左右のリング55が回転不能
にロックされることになる。
圧モータ19,20間の油圧回路を、回路図で示してい
る。油圧ポンプに接続したフローデバイダ65を設け
て、このフローデバイダ65を、1対の油給排通路66
A,66Bにより第1の油圧モータ19に接続すると共
に他の1対の油給排通路67A,67Bにより、電磁方
向切換弁68を介して第2の油圧モータ20に接続して
いる。方向切換弁68は第2の油圧モータ20と油給排
通路67A,67B間の接続を断つ図示中立位置Nと、
油給排通路67A,67Bを互いに方向を異にして第2
の油圧モータ20の両ポートに接続する2つの作用位置
L,Rとを有し、ソレノイド68a,68bの励磁によ
ってそれぞれ作用位置L,Rに移される。
出油を2分割して第1の油圧モータ19と第2の油圧モ
ータ20とに供給するためのもので、油圧ポンプ18が
ポンプ斜板18aの中立位置からの一方向及び他方向へ
の傾動により吐出方向を異にする点から、同ポンプ18
のそれぞれのポートに接続した、互いに構造を等しくす
る2組のバルブアセンブリ65A,65Bによって構成
されている。バルブアセンブリ65Aが油給排通路66
A,67Aに、バルブアセンブリ65Bが油給排通路6
6B,67Bに、それぞれ接続されている。
A,67Aに対しそれぞれ接続された2つの給油路69
A,70Aを含み、給油路69Aには固定絞り71A
を、また給油路70Aには後述するように前記操向ハン
ドル10によって開口度を変更制御される可変絞り72
Aを、それぞれ挿入してある。後者の給油路70Aには
可変絞り72Aの下流側で固定絞り73Aを挿入してあ
り、可変絞り72Aと固定絞り73A間から油の一部を
前者の給油路69Aに、固定絞り71Aの下流側へとリ
リーフさせるリリーフ弁74Aを、設けてある。このリ
リーフ弁74Aにはその弁ばね74S側に、つまりリリ
ーフ圧を高める側に、固定絞り73A下流側の給油路7
0Aの油圧を作用させてある。バルブアセンブリ65A
はまた油給排通路66A,67Aに対し接続された2つ
の排油路75A,76Aも含み、これらの排油路75
A,76Aにはそれぞれ、油給排通路66A,67Aか
ら油圧ポンプ18方向への油流れのみを許容する逆止弁
77A,78Aを挿入してある。
く同様の構造であり、バルブアセンブリ65Aについて
「A」を付して指した要素符号に「A」の代わりに
「B」を付した符号で諸要素を指し、繰返しの説明は行
わない。
あることからして、ポンプ斜板18aが中立位置から一
方向に傾動されバルブアセンブリ65A側に油が吐出さ
れる状態では、同アセンブリ65Aの給油路69A,7
0Aにより油給排通路66A,67Aに作動油が2分し
て供給され、油給排通路66B,67Bからバルブアセ
ンブリ65Bの排油路75B,76Bを経て油圧モータ
18に油が戻される。逆にポンプ斜板18aが中立位置
から他方向に傾動されバルブアセンブリ65B側に油が
吐出される状態では、同アセンブリ65Bの給油路69
B,70Bにより油給排通路66B,67Bに油が2分
して供給され、油給排通路66A,67Aからバルブア
センブリ65Aの排油路75A,76Aを経て油圧モー
タ18に油が戻される。
6Bのうち高圧側となる通路の油圧を設定するリリーフ
弁、80は油給排通路67A,67Bのうち高圧側とな
る通路の油圧を設定するリリーフ弁、81は油給排通路
66A,66B及び67A,67Bに対し作動油を補給
するように設けたチャージポンプ、82は補給される作
動油の油圧を設定するリリーフ弁である。
ハンドル10により開口度を制御される可変絞り72
A,72Bを含んでおり、図7は操向ハンドル10とフ
ローデバイダ65間の連係機構を示している。フローデ
バイダ65は制御アーム83を備え、この制御アーム8
3を、操向ハンドル10にて操作されるギヤボックス8
4側の制御アーム85に対しロッド86によって接続し
ている。フローデバイダ65には前記油圧ポンプ18の
両ポートに接続するパイプ87a,87b、前記油給排
通路66A,66Bに対応していて第1の油圧モータ1
9の両ポートに接続するパイプ66a,66b、及び前
記油給排通路67A,67Bに対応していて第2の油圧
モータ20の両ポートに接続するパイプ67a,67b
を、それぞれ導いてある。同様に図7に示すように、操
向ハンドル10のハンドル杆10aに取付けた作動子8
8によってオン動作せしめられる1対の操向操作センサ
スイッチ89L,89Rを設けてあり、図1に示す前記
方向切換弁68のソレノイド68a,68bは、該セン
サスイッチ89L,89Rが検出する操向操作及び操向
操作方向に応じて選択的に励磁される。
造を示している。図9に示すように一側面に開口してい
て図7に示す前記パイプ87a,87bを接続される2
個のポンプポート87A,87B、図10に示すように
他側面に開口していて図7に示す前記パイプ66a,6
6bを接続される2個の油給排ポート66Aa,66B
b、及び図11に示すように同様に他側面に開口してい
て図7に示す前記パイプ67a,67bを接続される2
個の油給排ポート67Aa,67Bbが、それぞれ設け
られている。
Aをポンプポート87Aに連通させて設け、図8,10
に示すように給油路69Aは油給排ポート66Aaに、
また給油路70Aは前記リリーフ弁74Aを構成する制
御ピストン74a内を通して油給排ポート67Aaに、
それぞれ連通させている。同様に前述の給油路69B,
70Bをポンプポート87Bに連通させて設け、給油路
69Bは図10に示すように油給排ポート66Bbに、
また給油路70Bは図9,11から見てとれるように油
給排ポート67Bbに、それぞれ連通させている。給油
路69A,69Bには図8,10に示すように、図1に
ついて前述した固定絞り71A,71Bを形成する絞り
形成金物を挿入してある。
2Bは図8,9に示すように、鉛直方向に沿わせて設け
た丸棒状の制御部材72を利用して設けられ、この制御
部材72の上端に図7について前述した制御アーム83
を取付けてある。可変絞り72A,72Bは制御部材7
2に、給油路70A,70B内に臨む絞り油通路を設け
ることにより形成されており、操向ハンドル10が車両
直進位置から何れの方向に回動操作された場合にも、そ
れによる制御部材72の回転変位によりハンドル操作量
が大であるほど開口面積を大きくして行くものとされて
いる。
74Bはフローデバイダ65内に摺動可能に設けた制御
ピストン74a,74bによって構成されており、給油
路70A,70Bを該制御ピストン74a内を介して油
給排ポート67Aa,67Bbに連通させることとし、
図8,10に示す通り該ピストン74a,74b内中途
の隔壁に給油路70A,70B中の前記固定絞り73
A,73Bを形成している。制御ピストン74a,74
bには図8に制御ピストン74aについて示すように、
給油路70A,70Bを油給排ポート66Aa,66B
bに対し連通させることとするリリーフ孔90が形成さ
れ、制御ピストン74a,74bは該リリーフ孔90が
ブロックされる方向に弁ばね74Sにより摺動付勢され
ると共に、固定絞り73A,73Bを形成した上記隔壁
で、該絞り73A,73B下流側の油圧を、弁ばね74
S付勢方向と同様の方向で作用せしめられるものとされ
ている。弁ばね74S反対側で制御ピストン74a,7
4bには絞り91を介して、固定絞り73A,73B上
流側の油圧を作用させてある。
て前述した排油路75A,75B,76A,76Bを油
給排ポート66Aa,66Bb,67Aa,67Bbに
対しそれぞれ、図10,11に示す通り制御ピストン7
4a,74bの外周側で連通させて設けてあり、排油路
75A,76Aはポンプポート87Aに、排油路75
B,76Bはポンプポート87Bに、それぞれ導いてあ
る。そしてこれらの排油路75A,75B,76A,7
6Bには図10−12に示す通り、図1について前述し
た逆止弁77A,77B,78A,78Bを挿入してあ
る。
ド68a,68bは前記したように図7に図示の操向操
作センサスイッチ89L,89Rによって励解磁される
他、図2に模式的に示すように刈取部2の左右の分草体
に取付けてある左右の操向センサスイッチ92L,92
Rによっても励解磁させ得ることとされている。これら
の操向センサスイッチ92L,92Rは左右の植立穀稈
条に接触するとオン動作して、コンバインの左右方向へ
の偏りを検出するものとされており、コンバインの自動
操向制御のために利用される。
磁制御機構の概要を示すもので、制御装置93の入力側
に操向操作センサスイッチ89L,89R及び操向セン
サスイッチ92L,92Rの他、自動操向選択スイッチ
94及び条合せスイッチ95が接続され、出力側にソレ
ノイド68a,68bが接続されている。このうち自動
操向選択スイッチ94は操縦者が自動操向制御を選択す
るためにオン操作するもので、図2に示すように操縦部
9に配置されている。条合せスイッチ95は図2,7に
示すように操向ハンドル10に付設され、圃場内の枕地
等でコンバインを旋回させた後に機体の進行方向が植立
穀稈条に正しく沿っていないとき等に、操縦者が一方向
或は他方向に操作することで進行方向を修正するために
用いられる。
ル10による車両操向操作が行われると同操作及びその
方向を検出する操向操作センサスイッチ89L,89R
の信号を入力されて、ソレノイド68a,68bを選択
的に励磁させ、図1の電磁方向切換弁68を左旋回作用
位置L或は右旋回作用位置Rに移すものとされている。
またコンバインを前進させつつ行う刈取作業に際し自動
操向選択スイッチ94により自動操向制御が選択される
と、操向センサスイッチ92L,92Rからの信号入力
を受けて、左側の操向センサスイッチ92Lの動作時に
はソレノイド68bを励磁させ方向切換弁68を右旋回
作用位置Rに、また右側の操向センサスイッチ92Rの
動作時にはソレノイド68aを励磁させ方向切換弁68
を左旋回作用位置Lに、それぞれ移して車両進行方向を
自動的に修正させるものとされている。さらに制御装置
93は、自動操向制御が選択されている状態で条合せス
イッチ95が一方向に操作されるとソレノイド68aを
励磁させ他方向に操作されるとソレノイド68bを励磁
させて、同様に方向切換弁68の変位により車両の進行
方向を修正させるものとされている。そして本制御装置
93は手動操向モードを優先させるものとされていて、
操向操作センサスイッチ89L又は89Rにより操向ハ
ンドル10の操作が検出されると手動操向モードを維持
し、自動操向選択スイッチ94により再び自動操向制御
が選択されない限り自動操向がきかないこととする。
じ副変速レバー12により図3に図示の副変速装置42
に路上走行時には高速、乾田作業時には第1の低速、湿
田作業時にはより低い第2の低速の変速段を選択セット
し、主変速レバー11により図1に図示の油圧ポンプ1
8のポンプ斜板18aを操作し進行方向の制御を含め車
速を無段に変更制御して、走行せしめられる。フローデ
バイダ65は油圧ポンプ18の油吐出方向に従い第1の
油圧モータ19に対し作動油を車両前進時に油給排通路
66Aを介し、車両後進時には油給排通路66Bを介
し、それぞれ供給して該モータ19を車両前進方向或は
後進方向に駆動する。第1の油圧モータ19から油給排
回路66B又は66Aへと流出する作動油は、フローデ
バイダ65中の逆止弁77B又は77Aを介して油圧ポ
ンプ18に戻される。
位置に保たれ、電磁方向切換弁68は中立位置に保持さ
れる。したがってフローデバイダ65から油給排通路6
7A(車両前進時)又は67B(車両後進時)に供給さ
れる作動油はそのまま、他方の油給排通路67B又は6
7Aと逆止弁78B又は78Aとを介して、油圧ポンプ
18に戻されることになる。
るか、自動操向制御が選択されていて操向センサスイッ
チ92L,92Rが感知動作するか条合せスイッチ95
が操作されるかすると、電磁方向切換弁68が何れかの
作用位置L或はRに移され、車両の進行方向に従い油給
排回路67A或は67Bから第2の油圧モータ20に対
し作動油が供給され、同モータ20から流出する油は他
方の油給排回路67B或は67Aと逆止弁78B又は7
8Aを介して油圧ポンプ18に戻される。これによる第
2の油圧モータ20の駆動によって、図3,5の付加回
転伝達装置31を介し左右の走行駆動軸25L,25R
に左右逆方向の回転が付加され、車両が旋回せしめられ
る。
装置28L,28Rを模式的に示している。第1の油圧
モータ19が正転している状態では太陽歯車51が矢印
A方向に回転し、これにより各遊星歯車54が矢印B方
向に自転しつつ矢印C方向に、図14では図示省略のキ
ャリア53を回転させつつ公転する。この状態で図1の
方向切換弁68が左旋回作用位置Lに移され第2の油圧
モータ20が駆動されると付加回転伝達装置31によ
り、左側の歯車60,57列を介し左側の遊星歯車装置
28Lのリング55には矢印D1 方向の回転が与えら
れ、また右側の歯車61,63,57列を介し右側の遊
星歯車装置28Rのリング55には矢印D2方向の回転
が与えられる。左側のリング55の矢印D1 方向への回
転によってはその回転速度分だけ遊星歯車54の矢印C
方向への回転数、したがって左側キャリア53及び走行
駆動軸25Lの回転数が減少され、逆に右側のリング5
5の矢印D2 方向への回転によってはその回転速度分だ
け遊星歯車54の矢印C方向への回転数、したがって右
側キャリア53及び走行駆動軸25Rの回転数が増加さ
れる。したがって車両は左旋回せしめられる。車両前進
中の右旋回、後進中の左又は右旋回も類似して得られ
る。
に対する作動油の供給流量によって決定される。フロー
デバイダ65においてバルブアセンブリ65Aを例にと
って説明すると、先ず固定絞り71Aと可変絞り72A
とによって決定される第1及び第2の油圧モータ19,
20方向への分流量間の関係は、これらの絞り71A,
72Aの開口度の比によって決定される。そして可変絞
り72Aが操向ハンドル10により、該ハンドル10の
操作量が大であるほど開口度を大とされるものであるこ
とから、操向ハンドル10が大きく操作されるほど第2
の油圧モータ20方向への供給油量が高められ逆に第1
の油圧モータ19方向への供給油量が低められる。
油路69Aに向けてリリーフ動作するリリーフ弁74A
との組合せは、固定絞り73Aの下流側を優先流回路と
しリリーフ弁74Aの下流側を余剰流回路とする流量一
定型の流量制御弁を構成している。リリーフ弁74Aに
対し作用させてある絞り下流側の油圧、したがって油給
排回路67Aの油圧は、車両の直進中には方向切換弁6
8が中立位置Nにあることから流路抵抗のみに基づく小
さな値のものであり、車両の旋回時には第2の油圧モー
タ20が接地するクローラ1から加わる旋回抵抗を受け
ることから緩旋回時の比較的小さな値から急旋回時の比
較的大きな値にまで変動する。リリーフ弁74Aを構成
する図8に図示の制御ピストン74aは固定絞り73A
の前後で油圧差が生じることからして、弁ばね74S側
から作用する上記油圧が低いときほど絞り91を介し作
用せしめられる上流側の油圧によって図8上でみて右方
向に変位せしめられた位置をとり、これにより前記リリ
ーフ孔90が油給排ポート66Aaに向けて大きく開く
ことになる。したがって図1の油給排通路67Aの油圧
が低い状態ほど給油路70Aにおける可変絞り下流側か
らリリーフ弁74Aを介し給油路69Aに多量の油がリ
リーフされることになる。逆に言えば第2の油圧モータ
20に加わる旋回抵抗が大きい急旋回時ほど、リリーフ
弁74Aによるリリーフ油量、つまり給油路69Aにお
ける固定絞り71A下流側へと合流せしめられる油量
が、少なくなることになる。
71A,71Bと可変絞り72A,72Bの組合せ、及
び固定絞り73A,73Bとリリーフ弁74A,74B
との組合せによって、操向ハンドル10の操作量が大で
あるときほど、そして旋回抵抗が高まる急旋回時ほど、
第2の油圧モータ20に対する供給油量を増し、逆に第
1の油圧モータ19に対する供給油量を減らすものに、
構成されているのである。油圧ポンプ18のポンプ斜板
18aを車両前進方向の或る傾角及び車両後進方向の或
る傾角に固定した状態で操向ハンドル10の左旋回方向
及び右旋回方向の操作角度θと第1及び第2の油圧モー
タ19,20に対する供給油量Q1 ,Q2 との関係はほ
ぼ、図15に示すグラフのように設定されている。図1
5でQ1,Q2 がそれぞれ一定している操作角度範囲L
は、操向ハンドル10の遊びの範囲に対応する。油圧ポ
ンプ18の吐出油量をQとすれば、 Q=Q1 +Q2 である。
れば、単一の油圧ポンプ18により車両走行駆動用の第
1の油圧モータ19と車両旋回用の第2の油圧モータ2
0とを駆動させるにも拘らず、車両を緩旋回から急旋回
まで難なく旋回させ得る。急旋回時ほど第1の油圧モー
タ19に対する供給油量が減らされ、それによって車速
が低められることによっては、急旋回時にコンバインか
ら振り落される等の危害に備えて予め主変速レバー11
により車速を低める操作が不要とされ、自動的に安全が
確保される。自動操向制御時等の緩旋回時には可変絞り
72Aの開口度が小さいことと旋回抵抗が小さくリリー
フ弁74Aのリリーフ油量があまり低められないことか
らして、車速の変動はほとんど起きない。
油路69A,69B中の前記固定絞り71A,71Bに
代えてリリーフ弁96A,96Bを設けた第2の実施例
を、示している。リリーフ弁96A,96Bは前記固定
絞り71A,71Bに類似の流路抵抗を与える抵抗弁と
して機能し、給油路70A,70B中の可変絞り72
A,72Bと組合されて給油路69A,70A間及び6
9B,70B間での油分流量比を決定する。第2の実施
例の他の部分は、第1の実施例と変わりない。
達装置31を、左右の遊星歯車装置28L,28Rを介
して左右の走行駆動軸25L,25Rに対し互いに逆方
向の付加回転を与えるものに構成する場合、前記のよう
に左右の内歯々車52ないしそのリング55に対し第2
の油圧モータ20の回転を伝達するものとする他、左右
の太陽歯車51或は左右のキャリア53に対し第2の油
圧モータ20の回転を伝達するものとすることもでき
る。図17はそのような他例を、模式的に示している。
走行駆動軸25L,25R間に配置の左右の遊星歯車装
置28L,28Rをそれぞれ、内歯々車52を形成した
リング55を主駆動軸24に固定すると共に、複数遊星
歯車54を軸支するキャリア53を各走行駆動軸25
L,25Rに固定し、太陽歯車51は各走行駆動軸25
L,25R上に遊嵌設置して、該太陽歯車51と一体に
前記歯車57対応の歯車57を設けている。前記操向用
駆動軸29に対応する操向用駆動軸29が左右で回転を
逆にする前記のもの同様の歯車列によって、左右の歯車
57に対し連動連結されている。本実施例では左右の太
陽歯車51に互いに逆方向の回転を与えることで、左右
の走行駆動軸25L,25Rに対し互いに逆方向の付加
回転を与えることとしているから、第2の油圧モータ2
0の回転を大きく減速した付加回転を走行駆動軸25
L,25Rに対し与える関係となり、このためモータ軸
20a上の出力歯車20bを操向用駆動軸29上の歯車
60に対し直接噛合せて、図3に図示の前記遊星歯車減
速装置30を無くしている。なお前述実施例の場合同様
に設けた有段の副変速装置42は、ブロックとして図示
している。
ある。
図である。
の一部を示す縦断背面図である。
切断して画いた一部省略縦断背面図である。
である。
である。
る。
ック図である。
るための模式図である。
フである。
図である。
圧モータとを組合せてなる油圧伝動装置を2組用いて作
業車両の走行駆動と旋回を得ることとされた走行装置
が、例えば特公昭54−34972号公報、特開平6−
343332号公報、特公平7−2468号公報に開示
されているように、周知である。またこのような車両走
行装置に、穀稈列に接当ずる等で車両の左右の偏りを検
出するセンサの信号に基づいて作業車両の進行方向を自
動的に修正する自動操向機構を組合せる技術も、例えば
特開平2−70597号公報に開示されているように、
良く知られている。
操向操作具10を操作し方向切換弁68を変位させて、
フローデバイダ65の一の分割流を第2の油圧モータ2
0へと供給して該油圧モータ20を駆動し、この油圧モ
ータ20により付加回転伝達装置31を介し、等速回転
中の左右の走行駆動軸25L,25Rに対し互いに逆方
向の付加回転を与えることによって、行える。すなわち
互いに逆方向の付加回転によっては左右の走行駆動軸2
5L,25Rのうちの一方の回転数が増され他方の回転
数が減らされるから、左右の走行駆動軸25L,25R
に、したがって左右の最終走行駆動手段1に、回転数差
が与えられて、車両が旋回することになる。旋回方向
は、操向操作具10の操作方向に応じ方向切換弁68が
対応する方向で第2の油圧モータ20に対し作動油を供
給することとしておくことで、操縦者が任意に選択でき
る。操向操作量が大きいほどフローデバイダ65により
第2の油圧モータ20に対する供給油量が高められるこ
ととしているから、操向操作具10の操作量を加減し
て、緩旋回から急旋回までの車両旋回を行える。車両の
旋回時、特に旋回半径小の急旋回時にはフローデバイダ
65から第1の油圧モータ19に対して供給される油量
が逆に減らされ、それによっては車速が低められること
になるから、操縦者が急旋回時に作業車両から振り落さ
れる等の危害に備えて予め車速を低める操作が不要とさ
れ、自動的に安全が確保される。
Claims (6)
- 【請求項1】 単一の可変容積形油圧ポンプ(18)に
よって駆動させる定容積形の第1の油圧モータ(19)
及び第2の油圧モータ(20)を設けて、第1の油圧モ
ータを左右の最終走行駆動手段(1)に伝動する左右の
走行駆動軸(25L,25R)に対し連動連結する一
方、第2の油圧モータを該左右の走行駆動軸に対し、左
右の走行駆動軸に互いに逆方向の付加回転を付与可能な
付加回転伝達装置(31)を介して連動連結し、 上記油圧ポンプ(18)の吐出油を2分割して第1の油
圧モータ(19)と第2の油圧モータ(20)とに供給
する分割流量比可変形のフローデバイダ(65)を設け
て、該フローデバイダを操向操作具(10)に対し、操
向操作量が大きいほど第2の油圧モータに対する供給油
量が高められるように接続し、 上記フローデバイダ(65)と第2の油圧モータ(2
0)間に、上記操向操作具(10)により変位制御され
て第2の油圧モータに対する作動油の給排を切換え制御
する方向切換弁(68)を設けてある作業車両の走行装
置。 - 【請求項2】 前記方向切換弁(68)を、電磁弁に構
成してある請求項1の作業車両の走行装置。 - 【請求項3】 前記フローデバイダ(65)を、前記操
向操作具(10)により開口度を制御される可変絞り
(72A,72B)を含むものに構成してある請求項1
の作業車両の走行装置。 - 【請求項4】 前記フローデバイダ(65)を、第1の
油圧モータ(19)に対する給油路(69A,69B)
に挿入された固定絞り(71A,71B)又はリリーフ
弁(96A,96B)と第2の油圧モータ(20)に対
する給油路(70A,70B)に挿入され前記操向操作
具(10)により開口度を制御される可変絞り(72
A,72B)とを備えたものに、構成してある請求項1
の作業車両の走行装置。 - 【請求項5】 前記フローデバイダ(65)をさらに、
第2の油圧モータ(20)に対する給油路(70A,7
0B)に前記可変絞り(72A,72B)の下流側で挿
入した固定絞り(73A,73B)と、これらの可変絞
りと固定絞り間の給油路から第1の油圧モータ(19)
に対する給油路(69A,69B)に対し前記固定絞り
(71A,71B)又はリリーフ弁(96A,96B)
の下流側へと作動油の一部を分流させるリリーフ弁(7
4A,74B)であって第2の油圧モータに対する給油
路(70A,70B)に挿入した上記固定絞り(73
A,73B)の下流側の油圧を、リリーフ圧を高める向
きで作用させてあるリリーフ弁(74A,74B)と
を、備えたものに構成してある請求項4の作業車両の走
行装置。 - 【請求項6】 第1の油圧モータ(19)から前記左右
の走行駆動軸(25L,25R)に対し伝動する伝動機
構中に、有段の変速装置(42)を設けてある、請求項
1から5までの何れか一項に記載の作業車両の走行装
置。
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JP26087295A JP3542672B2 (ja) | 1995-09-12 | 1995-09-12 | 作業車両の走行装置 |
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JPH0976931A true JPH0976931A (ja) | 1997-03-25 |
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ID=17353929
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JP26087295A Expired - Fee Related JP3542672B2 (ja) | 1995-09-12 | 1995-09-12 | 作業車両の走行装置 |
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JP (1) | JP3542672B2 (ja) |
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