JP3721704B2 - 産業車両の揺動制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業車両の走行安定性を図るため、車体に揺動可能に設けられた車軸を必要な時期に固定する産業車両の揺動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、フォークリフト等の産業車両では、走行時の車両安定化を図るため、後輪を支持する車軸が車体に対して揺動可能に取付けられている。しかし、旋回時には、遠心力による横向きの力を受けて車体が傾くこととなって、走行安定性が却って低下する場合がある。
【0003】
そこで、特開昭58−211903号公報には、フォークリフトに遠心力を検出する旋回検出手段を設け、車両に働く遠心力が所定値以上になると、車軸を車軸固定機構にて固定する技術が開示されている。このフォークリフトでは、車軸が固定されることで旋回時の車体の傾きが小さく抑えられ、安定な姿勢で旋回することができる。
【0004】
また、特開昭58−167215号公報には、フォーク上の積荷の荷重が所定重量以上になったことを検知する重荷重検知手段と、フォークが所定高さ以上に上昇したことを検知する高揚高検知手段とを備え、両検知手段が共に検知状態となったときに、車軸をロックさせる技術が開示されている。この技術によれば、重荷重かつ高揚高で車両の重心が高くなって相対的に不安定なときに、車軸がロックされるので安定な姿勢で旋回することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭58−167215号公報の技術では、重荷重かつ高揚高のときに常に車軸がロックされるようになっており、車両に働く横G(横加速度)は考慮されていかなった。そのため、高速走行で急旋回するときのような最も過酷な状況を想定して、車軸をロックする重心高さ(重荷重かつ高揚高とみなす設定値)を低めに設定しておく必要があった。従って、重心高さがその設定値以上のある高さになっていれば、横Gが小さく車軸をロックする必要がない場合でも、車軸がロックされることになっていた。
【0006】
そこで、本願出願人は、特開昭58−211903号公報の技術のような旋回検出手段を併せて設け、横Gを考慮する構成を提案している。横Gが一定値以上となったときに車軸がロックするため、重荷重かつ高揚高とみなす設定値(重心高さ)をなるべく高めに設定しておくことができ、車軸の不要なロックをできるだけ減らすことができる。
【0007】
この装置では、空荷などで車重が後側にかかった状態で低速旋回でのロック状態において駆動輪である前輪の片側が凸部に乗り上げると、片側の前輪が空転して走行不能になる。このとき、ロック状態を解除すれば、両前輪が接地して走行可能になる。しかし、車速センサは車両の実際の移動速度を検出するのではなく、エンジンで回転される回転部の回転数を検出する構成のため、車両の停止中でも車輪が空転している場合は、その回転速度に対応する検出信号を出力する。そして、アクセルを戻しても車速センサからはエンジンのアイドル回転時に対応する検出信号が出力され、横Gによるロック条件が成立している状態に保持される。その結果、駆動輪(前輪)の空転状態が解消されず走行不能になる。
【0008】
横Gによる揺動規制判断をせずに荷役状態(荷重及び揚高)による揺動規制判断のみでロックを行う構成とすれば、ロック状態では前輪に荷重がかかった状態にあるので、駆動輪である前輪の片側が凸部に乗り上げても上記した前輪が空転する現象は起こらない。しかし、横Gによる揺動規制判断を行わない場合は、車軸が不要にロックされ、車軸の揺動により確保されるはずの走行安定性が損なわれる。
【0009】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、車両の走行安定性を犠牲にしないで、低速旋回時における走行不能状態を確実に回避できる産業車両の揺動制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため請求項1に記載の発明では、前輪駆動、後輪操舵で後輪を支持する車軸が車体に対して上下方向に揺動可能に支持された産業車両において、前記車軸の揺動を規制するための車軸規制機構と、車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、走行中に片側の前輪が空転状態になったことを検出する空転検出手段と、前記横加速度検出手段により検出された横加速度が予め設定された設定値以上のときに、前記車軸の揺動を規制すべく前記車軸規制機構を作動させるとともに、前記空転検出手段が空転状態を検出したときには、前記横加速度が前記設定値以上であっても前記車軸規制機構の作動を停止させる制御手段とを備えた。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記空転検出手段は車速センサとその検出信号がエンジンのアイドル回転時に対応する値以下になったか否かを判断する判断手段とからなる。
【0012】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記判断手段は積載荷重が予め設定された設定値より小さいか否かを併せて判断し、前記制御手段は両条件が成立したときに、前記車軸規制機構の作動を停止させる。
【0013】
請求項4に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記空転検出手段はヨーレートセンサと、該ヨーレートセンサで検出されたヨーレートが零か否かを判断する判断手段とからなる。
【0014】
請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、車両の荷役状態を検出する荷役状態検出手段を備え、前記制御手段は、前記荷役状態検出手段により検出された荷役状態を示す値が予め設定された設定値以上のときにも、前記車軸の揺動を規制すべく前記車軸規制機構を作動させるように構成されている。
【0015】
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の発明において、前記荷役状態検出手段は積載荷重を検出する荷重検出手段と、揚高を検出する揚高検出手段とから構成されており、前記制御手段は、積載荷重及び揚高が予め設定された設定値以上のときに、前記車軸規制機構を作動させるように構成されている。
【0016】
請求項7に記載の発明では、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発明において、車両のヨーレートの時間に対する変化率を検出するヨーレート変化検出手段を備え、前記制御手段は、前記ヨーレート変化検出手段により検出されたヨーレート変化率が予め設定された設定値以上となったときにも、前記車軸の揺動を規制すべく前記車軸規制機構を作動させるように構成されている。
【0017】
従って、請求項1に記載の発明では、車両の横G(横加速度)が横G検出手段により検出される。走行中に片側の前輪が空転状態になったことが空転検出手段により検出される。制御手段は、横Gが予め設定された設定値以上になると、車軸規制機構を作動させて車軸の揺動を規制する。しかし、空転検出手段が空転状態を検出したときには、前記横Gが前記設定値以上であっても車軸規制機構の作動が停止される。従って、低速旋回でのロック状態において駆動輪である前輪の片側が凸部に乗り上げて片側の前輪が空転状態になると、車軸規制機構の作動が停止されてロック状態が解除され、両前輪が接地して走行可能になる。
【0018】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、車速センサの検出信号がエンジンのアイドル回転時に対応する値以下になり、そのことが判断手段により確認されると、横Gが前記設定値以上であっても車軸規制機構の作動が停止される。従って、低速旋回でのロック状態において駆動輪である前輪の片側が凸部に乗り上げて片側の前輪が空転状態になったとき、オペレータがアクセルを戻すと、車軸規制機構の作動が停止されてロック状態が解除され、両前輪が接地して走行可能になる。また、最初から車速がエンジンのアイドル回転時に対応する速度以下で走行中は、横Gが予め設定された設定値以上であっても、車軸の揺動が規制されないため、旋回走行中に片側の前輪が凸部に乗り上げて空転状態になるのが回避される。
【0019】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記判断手段により車速がエンジンのアイドル回転時に対応する値以下か否かの判断に併せて、積載荷重が予め設定された設定値より小さいか否かが判断される。そして、両条件が成立したときに、制御手段により車軸規制機構の作動が停止されてロック状態が解除される。
【0020】
請求項4に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、走行中に片側の前輪が空転状態になると、該ヨーレートセンサで検出されたヨーレートが零になり、そのことが判断手段により確認される。そして、横Gが前記設定値以上であっても車軸規制機構の作動が停止されてロック状態が解除される。
【0021】
請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、車両の荷役状態が荷役状態検出手段により検出される。荷役状態検出手段により検出された荷役状態を示す値が予め設定された設定値以上のときにも、車軸規制機構が作動されて車軸の揺動が規制される。
【0022】
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の発明において、荷重検出手段により積載荷重が検出され、揚高検出手段により揚高が検出される。そして、両検出手段により検出された積載荷重及び揚高の値が何れも予め設定された設定値以上のときに、車軸規制機構が作動されて車軸の揺動が規制される。
【0023】
請求項7に記載の発明では、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発明において、車両のヨーレート変化率がヨーレート変化検出手段により検出される。そして、ヨーレート変化検出手段により検出されたヨーレート変化率が設定値以上となったときにも、車軸規制機構が作動されて車軸の揺動が規制される。そのため、ハンドルの旋回開始時に早めに車軸の揺動が規制されるとともに、車両の旋回方向を変える際のハンドルの切返し途中で車軸の揺動の規制が解除されることが防止される。
【0024】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明を産業車両としてのフォークリフトに具体化した第1の実施形態を図1〜図9に従って説明する。
【0025】
図3に示すように、フォークリフト1は、前輪駆動・後輪操舵の四輪車である。フォークリフト1の機台前部に立設された左右一対のアウタマスト2間にはインナマスト3が昇降可能に配設されており、このインナマスト3に荷役用アタッチメント(積載機器)としてのフォーク4がチェーン(図示せず)を介して昇降可能に吊下されている。アウタマスト2は車体としての車体フレーム1aに対して傾動可能に支持され、アウタマスト2と車体フレーム1a間に連結されたティルトシリンダ5のピストンロッド5aが伸縮駆動されることにより傾動するようになっている。アウタマスト2の裏面に配設されたリフトシリンダ6のピストンロッド6aがインナマスト3の上端部に連結されており、リフトシリンダ6のピストンロッド6aが伸縮駆動されることにより、フォーク4が昇降するようになっている。左右の前輪7はデフリングギア8(図1に示す)及び変速機(図示せず)を介してエンジン9と作動連結され、エンジン9の動力によって駆動される。
【0026】
図1及び図2に示すように、車体フレーム1aの後下部には、車軸としてのリアアクスル10が車幅方向へ延びた状態でセンタピン10aを中心に上下方向に揺動(回動)可能に支持されている。左右の後輪11は、リアアクスル10に配設されたステアリングシリンダ(図示せず)の左右一対のピストンロッドの各先端にてリンク機構(図示せず)を介して操向可能に連結されており、リアアクスル10と一体揺動可能に支持されている。左右の後輪11はハンドル12の操作に基づいてステアリングシリンダが駆動されることにより操舵される。
【0027】
図2に示すように、車体フレーム1aとリアアクスル10との間には、1個の油圧式ダンパ(以下、単に「ダンパ」という。)13が両者を連結する状態で配設されている。このダンパ13は複動式の油圧シリンダであり、ダンパ13のシリンダ13aが車体フレーム1a側に連結され、シリンダ13a内に収容されたピストン13bから延出するピストンロッド13cの先端がリアアクスル10側に連結されている。
【0028】
ダンパ13は、ピストン13bにて区画された第1室R1と第2室R2との各々に連通状態に接続された第1管路P1と第2管路P2を介して切換弁としての電磁切換弁14に接続されている。電磁切換弁14は、消磁時に閉弁するノーマルクローズタイプの2ポート2位置切換弁であり、そのスプールには止弁部15と流弁部16とが形成されている。第2管路P2には第3管路P3を介し、作動油を貯溜するアキュムレータ(リザーバ)17がチェック弁18を介して接続されている。
【0029】
電磁切換弁14のスプールがボディに対して図2に示す遮断位置に配置されることにより、ダンパ13は両室R1,R2における作動油の流出・流入が不能なロック状態となり、リアアクスル10の揺動がロック(規制)される。一方、電磁切換弁14のスプールがボディに対して連通位置(図2の状態からスプール位置が反対側に切換えられた状態)に配置されることにより、ダンパ13は両室R1,R2間における作動油の流出・流入が可能なフリー状態となり、リアアクスル10の揺動が許容されるようになっている。また、第2管路P2の経路上には絞り弁19が設けられている。なお、ダンパ13及び電磁切換弁14等にて車軸の揺動を規制するための車軸規制機構が構成されている。
【0030】
図1及び図2に示すように、後輪11を回動可能に支持するキングピン20の片側には、操舵角検出手段としてのタイヤ角センサ21が設けられている。タイヤ角センサ21はキングピン20の回転量を検出して後輪11の操舵角(タイヤ角)θを検出する。タイヤ角センサ21は例えばポテンショメータからなる。また、図1に示すように、デフリングギヤ8にはその回転を検出することによりフォークリフト1の車速Vを検出する車速センサ22が設けられている。なお、タイヤ角センサ21と車速センサ22は車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、車両のヨーレートの時間に対する変化率を検出するヨーレート変化検出手段を構成する。以下、横加速度を横Gと、横加速度検出手段を横G検出手段と記す。
【0031】
また、図1及び図3に示すように、アウタマスト2の上端には、揚高検出手段としての揚高センサ23が取付けられている。揚高センサ23は例えばリミットスイッチからなり、フォーク4の揚高が設定値ho 以上となるとオンし、設定値ho 未満でオフするように設定されている。この実施形態では設定値ho を最大揚高hmax のほぼ2分の1の高さに設定している。
【0032】
また、リフトシリンダ6には積載荷重を検出する荷重検出手段としての圧力センサ24が設けられている。圧力センサ24はリフトシリンダ6の内部の油圧を検出して、フォーク4上の積載荷重に応じた検出信号wを出力する。揚高センサ23及び圧力センサ24は車両の荷役状態を検出する荷役状態検出手段を構成する。図1に示すように、電磁切換弁14に備えられたソレノイド14a及び各センサ21〜24は、制御手段としてのコントローラ25と電気的に接続されている。
【0033】
次に、フォークリフト1の電気的構成を図4に基づいて説明する。
フォークリフト1に備えられた後述するスイング制御等を司るコントローラ25には、マイクロコンピュータ26、AD変換回路27〜29及び励消磁駆動回路30等が内蔵されている。マイクロコンピュータ26は、横G検出手段及びヨーレート変化検出手段を構成するCPU(中央演算処理装置)31、ROM(読取専用メモリ)32、RAM(読取書込可能メモリ)33、クロック回路34、カウンタ35,36、入力インタフェイス37及び出力インタフェイス38を備える。
【0034】
判断手段及び演算手段としてのCPU31には、タイヤ角センサ21、車速センサ22及び圧力センサ24からの各検出信号θ,V,wが各AD変換回路27〜29を介して入力されるとともに、揚高センサ23からのオン・オフ信号が入力されるようになっている。また、ソレノイド14aはCPU31が励消磁駆動回路30を介して出力する制御信号に基づき励磁・消磁される。すなわち、電磁切換弁14はロック解除信号(本実施形態では励磁電流)が消失することに基づきソレノイド14aが消磁されることで遮断位置に切換えられ、ロック解除信号が出力されることに基づきソレノイド14aが励磁されることで連通位置に切換えられる。
【0035】
ROM32には、図7〜図9にフローチャートで示すスイング制御処理のプログラムデータをはじめとする各種プログラムデータが記憶されている。ここで、スイング制御とは、予め設定された所定時期に走行安定性を保持するためリアアクスル10をロックしてその揺動を規制する制御である。この実施形態では前記所定時期とは車両に働く横G(旋回時に機台横方向に働く遠心加速度)Gs と、ヨーレートの時間に対する変化率(ヨーレート変化率)ΔY/ΔTとを経時的に検出し、Gs 及びΔY/ΔTの値のいずれか一方でも各々の設定値以上になる時期で、この時期にリアアクスル10がロックされるように設定されている。なお、図7のフローチャートにおいて、S10〜S30が横G検出手段を構成し、S10,S20,S40がヨーレート変化検出手段を構成する。
【0036】
この実施形態では横Gの設定値は、図6(a),(b)に示すように、車両の重心高さを間接的に示す積載荷重w(以下、単に荷重wと記す)と揚高Hの各値の組合せ毎に設定されている。即ち、図6(a)に示すように、荷重wが設定値wo 未満においては、揚高Hがho 未満のときに「G2」に、揚高Hがho 以上にときに「G1」(この実施形態ではG1=G2/2)に設定されている。また、図6(b)に示すように、荷重wが設定値wo 以上においては、揚高Hがho 未満のときに「G2」に、揚高Hがho 以上のときには常にリアアクスル10がロックされるように「0」に設定されている。つまり、高揚高(H≧ho )かつ重荷重(w≧wo )でないときに使用する横Gの設定値として、2つの値G1,G2が用意されている。
【0037】
また、ROM32には、ヨーレート変化率ΔY/ΔTの設定値yo が記憶されている。各設定値G1,G2,yo は、リアアクスル10が走行安定性を図り得る必要な時期にロックされるように、走行実験もしくは理論計算から得られた値である。また、CPU31は3つのフラグFg 、フラグFy 及びフラグFwを備えている。フラグFg は横G(推定値Gs 、以下単にGs と表す)が設定値G1,G2以上になるとセットされ、フラグFy はヨーレート変化率ΔY/ΔTが設定値yo 以上になるとセットされ、フラグFwは荷重がwo 以上でかつ揚高Hがho 以上になるとセットされるようになっている。
【0038】
また、CPU31は車速センサ22の検出信号に基づいて演算した車速Vが、エンジンのアイドル回転時に対応する速度V1(例えば、6km/h )以下になったか否かを判断する。このとき車速センサ22と判断手段としてのCPU31とで、走行中に片側の前輪が空転状態になったことを検出する空転検出手段が構成される。CPU31は車速Vが速度V1以下で、かつ荷重wが設定値wo 未満である場合は、横GGs が設定値G1,G2以上であってもフラグFg を「0」にセット(変更)するようになっている。
【0039】
また、ROM32には、タイヤ角θから車両の旋回半径の逆数値1/rを求めるためのマップが記憶されている。この実施形態では、タイヤ角センサ21と車速センサ22からの2つの検出値θ,Vを用いた演算により横Gを推定している。推定値としての横GGs は、タイヤ角θから決まる旋回半径の逆数値1/rを用い、次の(1)式により算出される。
【0040】
Gs =V2 /r …(1)
また、ヨーレート変化率ΔY/ΔTは、2つの検出値θ,Vを用いて次の(2)式により与えられる。
【0041】
ΔY/ΔT=V・{Δ(1/r)/ΔT}…(2)
ここで、Δ(1/r)は、旋回半径の逆数値1/rの所定時間ΔT(例えば数10ミリ秒)当たりの変化量(偏差)である。偏差Δ(1/r)は、RAM33に保存した過去複数回分(所定時間ΔT分を一回とする)のタイヤ角データθから、所定時間ΔT前のタイヤ角データθ1を読出し、このデータθ1から決まる旋回半径の逆数値1/r1 を用い、Δ(1/r)=|1/r−1/r1 |により算出される。なお、旋回半径の逆数値1/rは、この実施形態ではタイヤ角θが左切角のときに負の値、右切角のときに正の値をとる。
【0042】
ところで、ヨーレート変化率ΔY/ΔTは、ヨーレートωが式ω=V/rで表されることから、この式を時間微分して次式で表される。
ΔY/ΔT=V・{Δ(1/r)/ΔT}+{ΔV/ΔT}・(1/r)…(3)
フォークリフト1の旋回中においては、時間ΔTにおける車速Vをほぼ一定と見なせるので、(3)式中の後項を無視して近似した(2)式をΔY/ΔTを推定する演算式として採用している。
【0043】
また、この実施形態では、フラグFy が「1」のときにはΔY/ΔT用の設定値として「yo 」より少し小さな設定値「α・yo 」、フラグFg が「1」のときにはGs 用の設定値として「wo 」,「ho 」より少し小さな設定値「α・wo 」,「α・ho 」(例えば、0.5<α<1)をそれぞれ採用するようにしている。これは、リアアクスル10が一旦ロックされた後に、その設定値を少し小さく設定することで、各値w,H,ΔY/ΔTがロック時の初期の設定値付近の値を取ることに起因するロック・ロック解除の頻繁な切り換わりを防止する対策のためである。
【0044】
また、ロックの解除は、各値Gs ,ΔY/ΔTが各々の設定値G1,G2,yo 未満になるロック解除条件成立の状態が所定時間T継続した後に行われるように設定されている。2つのカウンタ35,36は、このロック解除条件成立の継続時間を計数するためのものである。
【0045】
次に、フォークリフト1のスイング制御について図7〜図9のフローチャートに従って説明する。イグニションキーのオン中は、CPU31に各センサ21〜24からの検出信号が入力される。CPU31は各センサ21,22,24の検出信号に基づくタイヤ角θ、車速V、荷重w等を用いて所定時間(例えば10〜50ミリ秒)間隔毎にスイング制御処理を実行する。
【0046】
まず、CPU31は、ステップ10において、タイヤ角θ,車速V,荷重wの各検出値を読み込む。ステップ20では、ROM32に記憶されたマップを用いてタイヤ角θから旋回半径の逆数値1/rを求める。
【0047】
ステップ30では、車速Vと旋回半径の逆数値1/rから(1)式を用いて、横Gの推定値Gs を演算する。ステップ40では、ヨーレート変化率ΔY/ΔTを演算する。すなわち、RAM33の所定記憶領域から所定時間ΔT前のタイヤ角データθ1を読出し、このデータθ1から決まる旋回半径の逆数値1/r1を用い、(2)式よりΔY/ΔTを演算する(但し、Δ(1/r)=|1/r−1/r1|)。 ステップ50では、ΔY/ΔTが設定値yo 以上であるか否かを判断する。ΔY/ΔTが設定値yo 以上であれば、ステップ60に進んでフラグFy に「1」をセットする。ΔY/ΔTが設定値yo 未満であればステップ70に進む。
【0048】
ステップ70では、ロック解除条件(Fy =0のときはΔY/ΔT<yo ,Fy =1のときはΔY/ΔT<α・yo )が所定時間T継続して成立したか否かを判断する。ΔY/ΔT≧yo 成立の度にカウンタ35がリセットされることで、カウンタ35にはロック解除条件が成立した継続時間が計時される。カウンタ35の計時時間が所定時間T未満のときには、ステップ90に進み、フラグFy の変更は行われない。一方、カウンタ35の計時時間が所定時間T以上のときには、ステップ80に進んでフラグFy に「0」をセットする。このようにロック解除条件の成立と同時に直ちにロック解除される訳ではなく、ロック解除に所定時間Tの遅れがもたされる。
【0049】
次のステップ90〜ステップ170までの処理は、横G(Gs )に基づきリアアクスル10をロックすべきか否かを判定するための処理である。リアアクスル10をロックすべきか否かの判定のために横G(Gs )と比較するために用いる設定値(G1,G2等)は、図6(a),(b)に示すように車両重心高さを間接的に表す荷重wと揚高Hの各検出値に応じて選定される。
【0050】
まずステップ90では、荷重wが設定値wo 以上であるか否かを判断する。荷重wが設定値wo 未満であればステップ100に進み、荷重wが設定値wo 以上であればステップ110に進む。
【0051】
荷重wが設定値wo 未満であるときには、ステップ100において、揚高Hが設定値ho 以上であるか否かを判断する。そして、揚高Hが設定値ho 未満のときには、ステップ120においてGs ≧G2が成立するか否かを判断し、揚高Hが設定値ho 以上のときには、ステップ130においてGs ≧G1が成立するか否かを判断する。各ステップにおいて、Gs ≧G2またはGs ≧G1のロック条件が成立したときには共にステップ150に進んでフラグFg に「1」をセットする。つまり、荷重wが設定値wo 未満と相対的に軽量であれば、揚高Hが設定値ho 未満と相対的に低いときには値の大きい設定値G2が採用され、揚高Hが設定値ho 以上と相対的に高いときには値の小さい設定値G1(<G2)が採用される。
【0052】
各ステップ(S120,S130)において、ロック条件不成立(つまり、ロック解除条件成立)のときにはステップ160に進む。ステップ160では、ロック解除条件が所定時間T継続して成立したか否かを判断する。カウンタ36はロック条件成立の度にリセットされており、カウンタ36にはロック解除条件が成立した継続時間が計時される。
【0053】
ステップ160において、カウンタ36の計時時間が所定時間T未満のときには、ステップ180に進み、フラグFg の変更は行われない。一方、カウンタ36の計時時間が所定時間T以上のときには、ステップ170に進んでフラグFg に「0」をセットする。この場合もロック解除条件の成立と同時に直ちにロック解除される訳ではなく、ロック解除に所定時間Tの遅れがもたされる。
【0054】
一方、荷重wが設定値wo 以上であるときには、ステップ110において、揚高Hが設定値ho 以上であるか否かを判断する。そして、揚高Hが設定値ho 以上のときにはステップ150に進んでフラグFg に「1」をセットする。つまり、重荷重(w≧wo )かつ高揚高(H≧ho )となるフォークリフト1の重心位置が所定値以上に高いときには、常にリアアクスル10がロックされる。
【0055】
また、揚高Hが設定値ho 未満のときには、ステップ140に進んで、Gs ≧G2が成立するか否かを判断する。つまり、荷重wが設定値wo 以上と相対的に重く、且つ揚高Hが設定値ho 未満と相対的に低いときには、大きい方の設定値G2(>G1)が採用される。ロック条件Gs ≧G2が成立したときには、ステップ150においてフラグFg に「1」をセットする。
【0056】
また、Gs ≧G2が不成立、つまりロック解除条件(Gs <G2)成立のときには、ステップ160に進み、このロック解除条件が所定時間T継続して成立したか否かを判断し、ロック解除条件成立であればステップ170においてフラグFg に「0」をセットし、ロック解除条件不成立であればフラグFg を変更せずに次のステップ180に進む。
【0057】
ステップ180では荷役状態によるロック条件の判断、即ち揚高Hが設定値ho 以上で、かつ荷重wが設定値wo 以上か否かを判断する。そして、H≧ho でかつw≧wo のロック条件が成立したときには、ステップ190に進んでフラグFwに「1」をセットした後、ステップ210に進む。また、ステップ180でH≧ho でかつw≧wo のロック条件が不成立のときには、ステップ200に進んでフラグFwに「0」をセットした後、ステップ210に進む。
【0058】
ステップ210では荷重wが設定値wo 未満で、かつVが速度V1以下か否かを判断する。即ち、CPU31は車速Vがエンジンのアイドル回転時に対応する値以下になったか否かと、積載荷重が予め設定された設定値より小さいか否かを併せて判断する。そして、w<wo でかつV≦V1の横Gロック解除条件が成立したときはステップ220に進み、フラグFg を「0」にセットした後、ステップ230に進む。ステップ210でw<wo でかつV≦V1の横Gロック解除条件が不成立のときには、直ちにステップ230に進む。即ち、ステップ210までに横Gによるロック条件が成立して、フラグFg が「1」にセットされていても、ステップ210で横Gロック解除条件が成立したときは、フラグFg が「0」にセット(変更)される。
【0059】
ステップ230では、フラグFy ,Fg ,Fwのうち少なくとも一つが「1」であればロック解除指令(ロック解除信号)の出力を停止する。
従って、この実施形態では、フォークリフト1が車速V1より高速で走行中は、横G(Gs )、ヨーレート変化率ΔY/ΔT及び荷役状態の各ロック条件うちいずれか1つでも成立すると、電磁切換弁14が遮断位置に切換えられてリアアクスル10がロックされる。一方、フォークリフト1が車速V1以下で走行中は、横G(Gs )によるロック条件が成立しても、ステップ210における横Gロック解除条件が成立するため、横Gによる揺動規制(ロック)は行われない。その結果、空荷などで車重が後側にかかった状態で低速旋回走行時に、駆動輪である前輪の片側が凸部に乗り上げて、片側の前輪が空転して走行不能になることが回避される。
【0060】
また、フォークリフト1が空荷などで車重が後側にかかった状態で車速V1より高速で走行中に、前輪の片側が凸部に乗り上げて、片側の前輪が空転する状態になっても、オペレータがアクセルを戻すと車速がV1以下になり、横Gロック解除条件が成立して、ロック状態が解除され、両前輪が接地して走行可能になる。
【0061】
横Gによるロック条件が無効にされても、荷役状態によるロック条件が成立している場合は、ロック状態に保持される。しかし、荷役状態によるロック条件が成立する場合は、荷重が前輪7にかかった状態にあるため、低速旋回走行時に片側の前輪7が凸部に乗り上げても他方の前輪7が浮き上がる事態にならない。また、ヨーレート変化率ΔY/ΔTは、前輪が空転状態で零になるため、前輪が空転状態になるとヨーレート変化率ΔY/ΔTによるロック条件は不成立となる。従って、前輪が空転状態でロック条件が成立するのは横Gによるロック条件だけとなり、横Gによるロック状態を解除すれば、リヤアクスル10の揺動が許容されて両前輪が接地して走行可能になる。
【0062】
図5は、旋回時における横G(Gs )とヨーレート変化率ΔY/ΔTの変化を示すグラフである。例えば走行中に直進から左旋回したときには、横Gが設定値(同図においてはG1)に達する前にヨーレート変化率ΔY/ΔTがその設定値yo を越えることで早めにリアアクスル10がロックされる。タイヤ角θが一定切角に落ちついてくると、ヨーレート変化率ΔY/ΔTが設定値yo 未満となるが、このときまでに横G(Gs )が設定値以上に達するので、リアアクスル10は旋回中そのままロック状態に保持される。
【0063】
また、左旋回から右旋回へハンドル12を切返したときには、横Gの向きが右から左に切り換わる際に、横Gが一瞬だけ設定値未満となる区間ができる。しかし、切返し中は、ヨーレート変化率ΔY/ΔTが設定値yo 以上となるため、切り返しの途中でリアアクスル10のロックが解除されることはない。また、リアアクスル10のロック解除は、ロック解除条件成立から所定時間Tの遅れを伴うので、フラグFy =1とフラグFg =1との切り換わり時に両者が共に「1」となるタイミング的な重なりが確保される。そのため、ΔY/ΔT値とGs 値の変化のちょっとしたタイミングのずれからハンドル12の旋回途中でロックが解除される事態も発生し難い。
【0064】
また、この実施形態では荷重wと揚高Hの両検出値に基づき横Gによる揺動規制条件の設定値を変えることで、採用する横Gの設定値を重心高さに応じて段階的に変えるようにしている。そのため、荷役状態のロック条件から常にリアアクスル10がロックされる重荷重(w≧wo )かつ高揚高(H≧ho )以外のときには、横Gの設定値がその時々の重心高さに応じてG1とG2の2段階で選ばれる。つまり、この実施形態では、図6におけるフリー領域のうちG1とG2との間に挟まれた領域(即ち、横Gの設定値が一定であった従来構成ではロック領域であった領域)が、フリー領域として増えることになる。そのため、横Gの設定値が常に一定である従来構成に比べ、リアアクスル10が必要以上にロックされることが相対的に減ることになる。そして、リアアクスル10の不要なロックが減ることで、リアアクス10の揺動による安定走行がさらに確保される。また、後輪11に車重がかかった状態で凹凸路面を走行しているときにリアアクスル10がロックされたために、駆動輪である前輪7の片側が路面から浮き上がってその接地圧が低下することから起こるスリップの発生が相対的に減ることになる。
【0065】
さらに、この実施形態では、リアアクスル10のロックが一旦実行された後は、その際の設定値より少し小さめの設定値を下回らない限り、ロックが解除されない。そのため、各判定値ΔY/ΔT,H,wがその設定値yo ,ho ,wo 付近の値をたまたまとったことに起因するロック・ロック解除の頻繁な切り換わりの発生も防止される。
【0066】
以上詳述したようにこの実施形態では、以下の効果を有する。
(イ) 車輪の空転検出手段を備え、空転検出手段が空転状態を検出したときには、横Gロック条件に基づく車軸規制機構の作動が停止(車軸のロックが解除)される。従って、低速旋回でのロック状態において駆動輪である前輪の片側が凸部に乗り上げて片側の前輪が空転状態になると、車軸のロック状態が解除されて両前輪が接地して走行可能になり、車両の走行安定性を犠牲にしないで、低速旋回時における走行不能状態を確実に回避できる。
【0067】
(ロ) 空転検出手段が車速センサ22と、車速センサ22の出力信号がエンジンのアイドル回転時に対応する値(V1)以下になったか否かを判断する判断手段(CPU31)とから構成されている。従って、フォークリフト1が車速V1以下で走行中は、横Gによる揺動規制(ロック)は行われず、空荷などで車重が後側にかかった状態で低速旋回走行時に、駆動輪である前輪の片側が凸部に乗り上げて、片側の前輪が空転して走行不能になることが回避される。
【0068】
また、フォークリフト1が空荷などで車重が後側にかかった状態で車速V1より高速で走行中に、前輪の片側が凸部に乗り上げて、片側の前輪が空転する状態になっても、オペレータがアクセルを戻すと車速がV1以下になってロック状態が解除され、両前輪が接地して走行可能になる。
【0069】
(ハ) リアアクスル10をロックすべきか否かの判定のために使用する横Gの設定値を、荷重wと揚高Hの各検出値に基づきその時の重心高さに応じて段階的に変化させたので、リアアクスル10の不要なロックを減らすことができる。従って、リアアクスル10の揺動による走行安定性を一層確保でき、しかも車重が後輪11にかかった状態でリアアクスル10がロックされたために発生するスリップを減らすことができる。
(ニ) スイング制御の揺動規制条件として横Gに加え、車両の荷役状態即ち積載荷重wと揚高Hの組み合わせを採用して、荷役状態を示す値が設定値以上(w≧woかつH≧ho )となったときに、横Gに拘わらず揺動規制を行うので、旋回走行時以外のときの走行安定性が高められる。
【0070】
(ホ) スイング制御の揺動規制条件として横Gに加え、ヨーレート変化率ΔY/ΔTを採用したので、ハンドル12の旋回開始のタイミングでリアアクスル10を早めにロックでき、しかもハンドル12の切返し途中に一旦ロックされたリアアクスル10が一時的にロック解除される不具合を防止できる。
【0071】
(ヘ) 荷重wと揚高Hの両検出値の組合せから重心高さに応じた横Gの設定値を間接的に決定できるようにしたので、重心高さを実際に計算しなくて済む。(ト) 荷重wと揚高Hをそれぞれ2段階に分け、2段階に分けたそれぞれの組合わせのうちどの組合せに属するかを比較判定処理により決定することで、横Gの設定値を決める方法を採ったので、検出値w,Hから横Gの設定値を決定するための複雑な計算やマップを用いなくて済み、それだけ簡単な制御で済む。
【0072】
(チ) タイヤ角θと車速Vから演算によりΔY/ΔT,Gs を推定する方法を採ったので、加速度センサ等の直接横Gを検出する検出器を設けなくて済む。特にタイヤ角センサ21や車速センサ22をフォークリフト1に元々他の目的で備えられたものを共用する構成とすれば、装置のコストを低く抑えることができる。
【0073】
(リ) 揚高センサ23として所定の高さを境に出力信号のオン・オフが変化するスイッチ(例えば、リミットスイッチ)を採用したので、AD変換回路が不要なうえ制御が簡単になる。
【0074】
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態を図10〜図12に従って説明する。この実施形態では、空転検出手段の構成が前記実施形態と異なっている。空転検出手段はヨーレートセンサとその出力信号が零になったか否かを判断する判断手段とから構成されている。なお、前記実施形態と同様な部分は同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0075】
図10に示すように、コントローラ25にはヨーレートセンサ39が接続されている。ヨーレートセンサ39はA/D変換器40を介して入力インタフェイス37に接続されている。この実施形態ではヨーレートセンサ39としてヨーレートジャイロスコープが使用されている。ヨーレートセンサ39は、図11に示すように車体フレーム1aの後部上面に取付けられている。この実施形態ではヨーレートセンサ39と該センサ39で検出されたヨーレートが零か否かを判断する判断手段としてのCPU31により、空転検出手段が構成されている。
【0076】
そして、スイング制御のフローチャートにおいて、前輪7が空転状態になったか否かを判断して、前輪7が空転状態のときは横Gによるロック条件が成立していてもフラグFg を「0」に変更する処理工程を構成するため、ステップ210の判断処理に代えて、図12に示すようにステップ310の処理が行われる。なお、図12は図9に対応するフローチャートである。
【0077】
ステップ310で、CPU31は荷重wが設定値wo 未満で、かつヨーレートセンサ39の出力信号により検出されたヨーレートYが零か否かを判断する。そして、w<wo でかつY=0の横Gロック解除条件が成立したときはステップ220に進み、フラグFg を「0」にセットした後、ステップ230に進む。ステップ310でw<wo でかつY=0の横Gロック解除条件が不成立のときには、直ちにステップ230に進む。即ち、ステップ310までに横Gによるロック条件が成立して、フラグFg が「1」にセットされていても、ステップ310で横Gロック解除条件が成立したときは、フラグFg が「0」にセット(変更)される。
【0078】
従って、この実施形態においては、第1の実施形態の(イ)、(ハ)〜(ト)及び(リ)の効果を有する他に、次の効果を有する。
(ヌ) 空転検出手段がヨーレートセンサ39と、ヨーレートセンサ39により検出されたヨーレートが零になったか否かを判断する判断手段(CPU31)とから構成されている。従って、フォークリフト1が空荷などで車重が後側にかかった状態で走行中に、前輪の片側が凸部に乗り上げて、片側の前輪が空転する状態になると、オペレータがアクセルを戻す操作をしなくても空転状態が確実に認識され、横Gによるロック状態が解除されて両前輪が接地して走行可能になる。
【0079】
(ル) 空転検出手段の検出状況に基づく横Gロック状態の解除条件に、「ヨーレートYが零」の条件があるため、第1の実施形態と異なり、フォークリフト1の車速がV1以下であっても、走行中は横Gによる揺動規制(ロック)の解除が行われない。従って、横Gによるロック条件が有効に生かされる。
【0080】
(ヲ) ヨーレートセンサ39を備えたため、図7のフローチャートにおけるステップ40において、ヨーレート変化率ΔY/ΔTを求めるときに車速Vとタイヤ角θとから演算で推定する代わりに、ヨーレートセンサ39の検出信号に基づいて算出でき、演算が簡単になるとともにヨーレート変化率ΔY/ΔTの精度が上がる。なお、ヨーレート変化率ΔY/ΔTに前記実施形態と同様にして演算した推定値を使用してもよい。
【0081】
なお、実施の形態は前記両実施の形態に限定されるものではなく、例えば次のように具体化してもよい。
○ 横Gによるロック状態を解除する条件として、荷重wの要件をなくしてもよい。即ち、図9のステップ210又は図12のステップ310で「w<wo 」の要件をなしにする。
【0082】
○ 揺動規制条件として、横Gに基づくロック条件、ヨーレート変化率に基づくロック条件及び荷役状態に基づくロック条件のすべてを備える必要はない。例えば、横Gに基づくロック条件のみ、横Gに基づくロック条件と荷役状態に基づくロック条件、あるいは、横Gに基づくロック条件とヨーレート変化率に基づくロック条件で揺動規制を行う装置に適用してもよい。この場合、ロック条件の判断が少なくなり、制御が容易になる。
【0083】
○ 荷役状態に基づくロック条件として、揚高及び荷重をそれぞれ一つの所定揚高及び所定荷重と比較して、高揚高及び重荷重でのみロック状態とする代わりに、揚高及び荷重の少なくとも一方の基準を複数あるいは連続して変更する構成としてもよい。この場合、実際の荷重あるいは実際の揚高に近いより適正な条件で荷役状態に基づくロック条件を設定でき、リアアクスル10の不要なロックを減らすことができる。
【0084】
○ 荷役状態に基づくロック条件として、荷重だけでロック条件を判断してもよい。この場合、前記実施形態に比較して判断のための制御が簡単になる。
○ 横Gの設定値を選択するための値を揚高Hに対して連続的に変化するように設定しておき、揚高センサとして揚高の連続変化を検出可能なものを使用する。揚高を連続して検出可能な揚高センサとして、例えばリール式のセンサが使用される。リール式の揚高センサは、一端がフォーク4に接続されたワイヤと、そのワイヤが巻き掛けられるリールと、リールの回転量を検出するための回転検出器(ポテンショメータ)とを備えている。CPU31は圧力センサ24の検出値wがwo 未満かwo 以上かを判断して使用するマップを選択し、選択したマップを用いて揚高センサから入力したその時々の揚高Hに応じて横Gの設定値を決定する。この場合、実際の揚高Hに応じて横Gの設定値をより細かく決定できるため、第1の実施形態の構成に比べ、リアアクスル10の不要なロックを減らすことができる。なお、揚高を連続的に検出するセンサとしてリール式の揚高センサ以外のものを使用してもよい。
【0085】
○ 横Gの設定値を選択するための値を荷重wに対して連続的に変化するように設定してもよい。CPU31は揚高センサ23のオン・オフ信号に応じて揚高Hがho 未満かho 以上かを判断して使用するマップを選択し、選択したマップを用いて圧力センサ24で検出したその時々の荷重wに応じて横Gの設定値を決定する。この場合、実際の荷重wに応じて横Gの設定値をより細かく決定できるため、第1の実施形態の構成に比べ、リアアクスル10の不要なロックを減らすことができる。
【0086】
○ 横Gの設定値を選択するための値を、荷重wと揚高Hのそれぞれに対して連続的に変化するように設定してもよい。CPU31は揚高センサ及び圧力センサ24からの検出信号から求めた揚高Hと荷重wから、マップを用いて横Gの設定値を決定する。マップとしては例えば3次元マップが使用される。この場合、荷重wと揚高Hから決まる重心高さに応じた適切な横Gが選択でき、不要なロックをより一層減らすことができる。
【0087】
○ 横Gの設定値を決める方法として、マップを用いる代わりに、荷重w及び揚高Hから横Gの設定値を式により計算で得る方法を採用してもよい。この場合、スイング制御のために予め記憶する必要があるデータの容量を少なくできる。
【0088】
○ 第1及び第2の実施形態において、荷重検出手段を圧力センサ24のような荷重を連続的に検出可能なセンサに代えて、所定荷重でオンするスイッチ式センサ(スイッチ式検出器)としてもよい。スイッチ式センサであれば、AD変換回路が不要で、しかもCPU31の処理を簡単にできる。
【0089】
○ 横Gに加えヨーレート変化率ΔY/ΔTをも、荷重と揚高からその設定値yo を重心高さに応じて決定する構成を採用してもよい。即ち、重心高さが高くなるに連れて選ばれるヨーレート変化率ΔY/ΔTの設定値がほぼ小さくなる傾向となるように、重心高さに対して設定値yo を予め連続もしくは不連続に変化させて設定しておく。この構成によれば、車両の重心が高いときを想定した設定値yo を設定しておかなくて済むため、車両の重心高さが比較的低いときのヨーレート変化率ΔY/ΔTによるリアアクスル10の不要なロックを低減できる。もちろん、ヨーレート変化率ΔY/ΔTに代えて横G変化率ΔG/ΔT(=V・ΔY/ΔT)を採用し、横G変化率ΔG/ΔTに対して同様の制御を行ってもよい。
【0090】
○ 横Gを設定する場合、揚高Hと荷重wを2段階ずつに分けた設定方法に限定されない。少なくとも一方を3段階以上に分けてもよい。揚高Hを3段階以上に分ける場合、揚高を連続検出可能な揚高センサを使用してもよいし、例えばリミットスイッチ等のスイッチ式検出器を揚高Hの各段階を分けて検出可能に複数組合わせた構成の揚高センサを使用してもよい。また、荷重wを3段階以上に分ける場合に、荷重を連続検出可能な圧力センサを使用してもよいし、検知荷重の異なる複数のスイッチ式検出器を組合せた構成を採用してもよい。
【0091】
○ 操舵角検出手段としてタイヤ角センサ21の代わりに、ハンドル12の回転角を検出するハンドル角センサを使用し、ハンドル角から旋回半径の逆数値1/rを求め、横G及びヨーレート変化率ΔY/ΔTを算出してもよい。また、パワーステアリング装置を構成するステアリングシリンダのピストンの位置を検出する検出器をタイヤ角センサとして採用してもよい。
【0092】
○ 第1の実施形態のスイング制御処理のプログラムとして、図7〜図9に示すフローチャートにおいて、ステップ210〜ステップ220の処理を、ステップ90より前に行うようにしてもよい。また、第2の実施形態においても同様に、ステップ310及びステップ220の処理を、ステップ90より前に行うようにしてもよい。
【0093】
○ 電磁切換弁14はN.C.型(ノーマルクローズ型)及びN.O.型(ノーマルオープン型)の何れを使用してもよい。
○ 車軸の揺動の規制は、車軸を完全に固定するロックに限定されない。車軸の揺動範囲を小さく抑える規制であっても構わず、規制状態において車軸が小さな範囲で揺動可能であっても構わない。車軸の規制時に揺動範囲が小さく抑えられれば足りる。
【0094】
○ 本発明をバッテリ式フォークリフトに適用してもよい。さらに、本発明をフォークリフト以外の産業車両に適用してもよい。
上記各実施形態から把握できる請求項記載以外の技術思想(発明)について、以下にその効果とともに記載する。
【0095】
(1) 請求項1に記載の発明において、前記産業車両には操舵輪の操舵角を検出する操舵角検出手段と、車速を検出する車速センサとが装備され、前記横加速度検出手段は、操舵角検出手段により検出された操舵輪の操舵角と、車速センサにより検出された車速とを用いた演算により横加速度(横G)を演算する演算手段を備えている。この場合、操舵角検出手段により検出された操舵輪の操舵角と、車速センサにより検出された車速との両検出値を用いた演算により横Gが算出されるので、横Gを直接検出可能な加速度センサを用いなくても横Gを得ることができる。
【0096】
(2) 請求項1に記載の発明において、前記産業車両には揚高検出手段及び荷重検出手段が装備され、前記制御手段は、予め荷重と揚高対して設定された設定値の中から、揚高及び荷重の検出値に基づいて前記設定値を決定する。この構成によれば、揚高と荷重の値から重心高さに応じた横Gを間接的にもとめることができる。
【0097】
(3) 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の発明において、前記産業車両はフォークリフトである。この場合、荷役状態に対応して安定した走行が確保できる。
【0098】
なお、本明細書で言う「産業車両」とは、フォークリフトに限らず、ショベルカー、高所作業車、コンクリートポンプ車、バックホー車等重心が高い状態で走行する車両を含む。また、「フォークリフト」とは、荷役用アタッチメントとしてフォーク以外のアタッチメント、例えばロール紙の運搬に使用するロールクランプ、ブロックの運搬や高積み作業に使用するブロッククランプ、コイル状に巻かれたワイヤ及びケーブル等コイル状あるいは円筒状の荷の運搬に使用するラム等を装備したものを含む。
【0099】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1〜請求項7に記載の発明によれば、空転検出手段が空転状態を検出したときには、横Gのロック条件に基づく車軸のロックが解除される。従って、低速旋回でのロック状態において駆動輪である前輪の片側が凸部に乗り上げて片側の前輪が空転状態になっても、車軸のロック状態が解除されて両前輪が接地して走行可能になり、車両の走行安定性を犠牲にしないで、低速旋回時における走行不能状態を確実に回避できる。
【0100】
請求項2に記載の発明によれば、エンジンのアイドル回転時に対応する車速以下で走行中は、低速旋回走行時に駆動輪である前輪の片側が凸部に乗り上げて、片側の前輪が空転して走行不能になることが回避される。また、空荷などで車重が後側にかかった状態でエンジンのアイドル回転時に対応する車速より高速で走行中に、前輪の片側が凸部に乗り上げて、片側の前輪が空転する状態になっても、オペレータがアクセルを戻すとロック状態が解除され、両前輪が接地して走行可能になる。
【0101】
請求項3に記載の発明によれば、車速がエンジンのアイドル回転時に対応する値以下で、かつ積載荷重が予め設定された設定値より小さいときに、制御手段により車軸規制機構の作動が停止されてロック状態が解除されるので、走行安定性がより向上する。
【0102】
請求項4に記載の発明によれば、走行中に片側の前輪が空転状態になると、ヨーレートセンサの出力信号が零になり、横Gが前記設定値以上であってもロック状態が解除され、両前輪が接地して走行可能になる。従って、オペレータがアクセルを戻さなくても空転状態が解消される。また、空転状態になる前は、横Gによるロック条件が生かされるので走行安定性がより向上する。
【0103】
請求項5及び請求項6に記載の発明によれば、荷役状態を示す値が設定値以上となったときにも、車軸の揺動を規制するようにしたので、旋回走行時以外のときの走行安定性が高められる。
【0104】
請求項7に記載の発明によれば、車両のヨーレート変化率が設定値以上となったときにも、車軸の揺動を規制するようにしたので、ハンドルの旋回開始時に早めに車軸の揺動を規制できるとともに、ハンドルの切返し途中で車軸の揺動の規制が解除されることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態における揺動制御装置の模式図。
【図2】 車軸規制機構を示す模式図。
【図3】 フォークリフトの側面図。
【図4】 揺動制御装置の電気的構成を示すブロック図。
【図5】 旋回時における横G,ヨ−レ−ト変化率の変化を示すグラフ。
【図6】 横Gの設定値を得るためのマップ図。
【図7】 スイング制御処理のフローチャート。
【図8】 同じくフローチャート。
【図9】 同じくフローチャート。
【図10】第2実施形態の揺動制御装置の電気的構成を示すブロック図。
【図11】フォークリフトの平面図。
【図12】図9に対応するフローチャート。
【符号の説明】
1…産業車両としてのフォークリフト、1a…車体としての車体フレーム、4…フォーク、7…前輪、10…車軸としてのリアアクスル、11…操舵輪としての後輪、13…車軸規制機構を構成するダンパ、14…車軸規制機構を構成するとともに切換弁としての電磁切換弁、21…横加速度検出手段及びヨーレート変化検出手段を構成するタイヤ角センサ、22…空転検出手段、横加速度検出手段及びヨーレート変化検出手段を構成する車速センサ、23…荷役状態検出手段を構成するとともに揚高検出手段としての揚高センサ、24…荷役状態検出手段を構成するとともに荷重検出手段としての圧力センサ、25…制御手段としてのコントローラ、31…空転検出手段、横加速度検出手段、ヨーレート変化検出手段及び制御手段を構成するとともに判断手段としてのCPU、39…空転検出手段を構成するヨーレートセンサ、Gs …横G、ΔY/ΔT…ヨーレート変化率。

Claims (7)

  1. 前輪駆動、後輪操舵で後輪を支持する車軸が車体に対して上下方向に揺動可能に支持された産業車両において、
    前記車軸の揺動を規制するための車軸規制機構と、
    車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、
    走行中に片側の前輪が空転状態になったことを検出する空転検出手段と、
    前記横加速度検出手段により検出された横加速度が予め設定された設定値以上のときに、前記車軸の揺動を規制すべく前記車軸規制機構を作動させるとともに、前記空転検出手段が空転状態を検出したときには、前記横加速度が前記設定値以上であっても前記車軸規制機構の作動を停止させる制御手段と
    を備えた産業車両の揺動制御装置。
  2. 前記空転検出手段は車速センサとその検出信号がエンジンのアイドル回転時に対応する値以下になったか否かを判断する判断手段とからなる請求項1に記載の産業車両の揺動制御装置。
  3. 前記判断手段は積載荷重が予め設定された設定値より小さいか否かを併せて判断し、前記制御手段は両条件が成立したときに、前記車軸規制機構の作動を停止させる請求項2に記載の産業車両の揺動制御装置。
  4. 前記空転検出手段はヨーレートセンサと、該ヨーレートセンサで検出されたヨーレートが零か否かを判断する判断手段とからなる請求項1に記載の産業車両の揺動制御装置。
  5. 車両の荷役状態を検出する荷役状態検出手段を備え、前記制御手段は、前記荷役状態検出手段により検出された荷役状態を示す値が予め設定された設定値以上のときにも、前記車軸の揺動を規制すべく前記車軸規制機構を作動させるように構成されている請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の産業車両の揺動制御装置。
  6. 前記荷役状態検出手段は積載荷重を検出する荷重検出手段と、揚高を検出する揚高検出手段とから構成されており、前記制御手段は、積載荷重及び揚高が予め設定された設定値以上のときに、前記車軸規制機構を作動させるように構成されている請求項5に記載の産業車両の揺動制御装置。
  7. 車両のヨーレートの時間に対する変化率を検出するヨーレート変化検出手段を備え、前記制御手段は、前記ヨーレート変化検出手段により検出されたヨーレート変化率が予め設定された設定値以上となったときにも、前記車軸の揺動を規制すべく前記車軸規制機構を作動させるように構成されている請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の産業車両の揺動制御装置。
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