JP2000247250A - 産業車両におけるパワーステアリング装置及び産業車両 - Google Patents

産業車両におけるパワーステアリング装置及び産業車両

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JP2000247250A
JP2000247250A JP4822299A JP4822299A JP2000247250A JP 2000247250 A JP2000247250 A JP 2000247250A JP 4822299 A JP4822299 A JP 4822299A JP 4822299 A JP4822299 A JP 4822299A JP 2000247250 A JP2000247250 A JP 2000247250A
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steering wheel
vehicle
load
power steering
lift
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JP4822299A
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Ryuji Nishihara
竜二 西原
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高揚高で車両が不安定な状態にあるときの車
両の急旋回を、ハンドルを重くすることによって抑え、
高揚高での急旋回に起因する車両安定性を欠くことや荷
崩れを防ぎ易くする。 【解決手段】 トルクセンサ29からの信号によりハン
ドル13の操作が検出されると、コントローラ33はP
Sモータ21を駆動してPSポンプ22を回転駆動さ
せ、PSバルブ23に作動油を送ってハンドル13の操
作力を軽減する。ハンドル13の重さはPSポンプ22
からPSバルブ23へ送られる油量によって決まる。こ
の際、コントローラ33は揚高センサ30,31と、荷
重センサ32とからの入力信号によって現在の揚高と荷
重を把握し、揚高と荷重のデータから重心高さが高いほ
ど低回転数となるように設定されたマップを参照し、P
Sモータ21の設定回転数を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォークリフトな
どの産業車両におけるパワーステアリング装置及び産業
車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フォークリフトにはパワーステア
リグ装置を備えるものがある。一部のフォークリフトで
は、全油圧式のパワーステアリグ装置が採用されてい
る。全油圧式の場合、油圧ポンプを駆動してステアリン
グバルブへ作動油を送ることで、その油量に応じた補助
力がステアリングシャフトに付与されてハンドルの操作
力が軽減される。従来は油圧ポンプの回転数を一定にし
てステアリングバルブへ送られる油量が一定であったた
め、ハンドルの重さが常に一定の軽さであった。そのた
め、ハンドルの操作が軽くいつでも急旋回できてしまう
ので、重い荷を積載して高速走行している時に急旋回さ
せてしまい、車両安定性を欠く恐れがあった。
【0003】この問題を解決するものとして、例えば特
開平6−24348号公報には、高荷重かつ高車速のと
きにハンドルの重さを重くするように制御するパワース
テアリング装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フォークリフ
トの場合、マストが高く伸びた高揚高の状態では荷が軽
かったり空荷のときでも車両が比較的不安定となるた
め、低速でも急旋回されると車両安定性を欠く恐れがあ
った。しかし、荷重と車速の2つの要因をみるだけであ
った従来技術では、荷が軽いときや空荷のときは高車速
でなければハンドルが重くならなかったため、マストが
高く伸びた状態で急ハンドルを切ることができてしま
い、高揚高の状態での急旋回によって車両安定性を欠く
恐れがあった。そのため、従来技術は、車両安定性の確
保の点からは十分でないという問題があった。
【0005】また、高揚高の状態では、マストが高く伸
びて荷が高い位置にあるので、荷が非常に揺れ易い状態
にある。従来技術では、低車速で荷が軽ければ高揚高の
状態で急旋回できてしまい、この急旋回によってマスト
が揺れて荷崩れを起こし易いという問題がった。
【0006】本発明は前記課題を解決するためになされ
たものであり、その第1の目的は、荷役機器が高揚高に
ある不安定な車両状態で車両を急旋回することを、ハン
ドルを重くすることによって抑え、高揚高での急旋回に
起因して車両安定性を欠くことや荷崩れを防ぎ易くする
産業車両におけるパワーステアリング装置及び産業車両
を提供することにある。第2の目的は、荷役状態によっ
て車両の重心位置が高くなったときに車両が急旋回する
ことを、ハンドルを重くすることによって防ぐことにあ
る。また、第3の目的は、車両の重心高さを決める荷重
と揚高に加え、車速を考慮して、急旋回によって車両安
定性を欠く程度に応じてハンドルの重さを細かく制御す
ることで、ハンドルが無駄に重くなることを極力回避す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために請求項1に記載の発明では、産業車両に搭載さ
れるパワーステアリング装置において、ハンドルの操作
力を軽減するための補助力をハンドルに付与する操作力
補助手段と、車両に昇降可能に設けられた荷役機器の揚
高を検出するための揚高検出手段と、前記揚高検出手段
により検出された揚高に応じて、揚高が高いほどハンド
ルを重くするように前記操作力補助手段を制御する制御
手段とを備えた。
【0008】第2の目的を達成するために請求項2に記
載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記揚
高検出手段と、前記荷役機器上の荷の重量を検出する荷
重検出手段とを備え、前記制御手段は、前記各検出手段
により検出された揚高と荷重の各検出値に応じて、車両
の重心高さが高いほどハンドルが重くなる傾向となるよ
うに前記操作力補助手段を制御することをその要旨とす
る。
【0009】第3の目的を達成するために請求項3に記
載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明にお
いて、車速を検出する車速検出手段を備え、前記制御手
段は、前記検出手段により検出される荷役状態の他に、
前記車速検出手段により検出される車速を条件の一つと
して考慮し、車速が高速なほどハンドルを重くするよう
に制御することをその要旨とする。
【0010】請求項4に記載の発明では、産業車両に搭
載されるパワーステアリング装置において、ハンドルの
操作力を軽減するための補助力をハンドルに付与する操
作力補助手段と、車両の旋回状態を検出する旋回状態検
出手段と、前記旋回状態検出手段により所定以上の旋回
が検出されると、ハンドルを重くするように前記操作力
補助手段を制御する第2の制御手段とを備えた。
【0011】請求項5に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のいずれか一項に記載の前記パワーステアリング
装置において、請求項4に記載の前記旋回状態検出手段
を備え、前記制御手段は、前記旋回状態検出手段により
所定以上の旋回が検出されたときに限り、ハンドルを重
くするように前記操作力補助手段を制御することをその
要旨とする。
【0012】請求項6に記載の発明では、産業車両に
は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の前記パ
ワーステアリング装置が搭載されている。 (作用)請求項1に記載の発明によれば、揚高検出手段
により検出された荷役機器の揚高に応じて、揚高が高い
ほどハンドルを重くするように制御手段により操作力補
助手段が制御される。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、揚高検出
手段と荷重検出手段とにより検出された揚高と荷重の各
検出値に応じて、車両の重心高さが高いほどハンドルが
重くなる傾向となるように制御手段により操作力補助手
段が制御される。
【0014】請求項3に記載の発明によれば、制御手段
は、揚高検出手段、または、揚高検出手段と荷重検出手
段の両方により検出される荷役状態(揚高または、揚高
および荷重)の他に、車速検出手段により検出される車
速を条件の一つとして考慮し、車速が高速なほどハンド
ルを重くするように操作力補助手段を制御する。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、旋回状態
検出手段により所定以上の旋回が検出されると、ハンド
ルを重くするように第2の制御手段により操作力補助手
段が制御される。
【0016】請求項5に記載の発明によれば、請求項4
に記載の前記旋回状態検出手段を備え、旋回状態検出手
段により所定以上の旋回が検出されたときに限り、ハン
ドルを重くするように制御手段により操作力補助手段が
制御される。
【0017】請求項6に記載の発明では、産業車両に
は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のパワー
ステアリング装置が搭載されているので、請求項1〜請
求項5のいずれか一項に記載の発明と同様の作用が得ら
れる。
【0018】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
を具体化した第1の実施形態を図面に基づいて説明す
る。
【0019】図4に示すように、産業車両としてのフォ
ークリフト1は車体2の前部にマスト3を備えている。
マスト3は、車体2に支持されるアウタマスト4と、ア
ウタマスト4の内側に昇降可能に支持されるインナマス
ト5とを備える。インナマスト5の内側にはリフトブラ
ケット6が昇降可能に取り付けられ、リフトブラケット
6には荷役機器としてのフォーク7が支持されている。
リフトブラケット6は、アウタマスト4のクロスビーム
4aに一端が固定された状態でインナマスト5の上端の
スプロケット8に掛装されたチェーン9によって、その
他端側に吊り下げられている。また、マスト3の後方に
は油圧式のリフトシリンダ10が設けられ、そのピスト
ンロッド11の先端がインナマスト5の上端に連結され
ている。
【0020】フォークリフト1は前輪駆動・後輪操舵の
バッテリ式の四輪車であり、運転室12に設けられたハ
ンドル(ステアリングホイール)13を操作することに
よって操舵輪14が操舵されるようになっている。ま
た、駆動輪15はバッテリを電源として駆動される走行
用モータ(いずれも図示せず)によって駆動される。
【0021】フォークリフト1は、図1に示すような全
油圧式のパワーステアリング装置20を搭載している。
パワーステアリング装置20は、パワーステアリングモ
ータ21、パワーステアリングポンプ22、パワーステ
アリングバルブ23、パワーステアリングシリンダ2
4、油圧配管25〜28、トルクセンサ29、揚高検出
手段としての揚高センサ30,31、荷重検出手段とし
ての荷重センサ32および制御手段としてのコントロー
ラ33を備える。なお、操作力補助手段は、パワーステ
アリングモータ21とパワーステアリングポンプ22に
より構成される。
【0022】油圧回路について説明すると、オイルタン
ク34から延びる油圧配管25はパワーステアリングバ
ルブ(以下、PSバルブと記す)23に接続されてお
り、この油圧配管25の途中にパワーステアリングポン
プ(以下、PSポンプと記す)22が設けられている。
PSバルブ23とパワーステアリングシリンダ(以下、
PSシリンダと記す)24は二本の油圧配管26,27
を通じて接続されている。PSバルブ23とオイルタン
ク34は油圧配管28を通じて接続されている。このよ
うにPSポンプ22、PSバルブ23、PSシリンダ2
4、オイルタンク34および各種の油圧配管25〜28
によって、PSシリンダ24を駆動するためのステアリ
ング用の油圧回路が構成されている。
【0023】パワーステアリングモータ(以下、PSモ
ータと記す)21は、PSポンプ22を駆動するための
もので、本実施形態では回転数制御が可能な電動モータ
からなる。
【0024】PSポンプ22は、PSバルブ23へ作動
油を送るための油圧ポンプである。PSポンプ22から
の送り出し油量はPSモータ21が駆動される設定回転
数によって決まる。PSポンプ22からPSバルブ23
に送る油量によって、ハンドル13の操作力を補助する
補助力が決まり、この油量の違いによってハンドル13
の重さが変更される。
【0025】トルクセンサ29は、ハンドル13の回転
トルクを検出するためのもので、ハンドル13の回転ト
ルクに応じた信号をコントローラに出力する。本実施形
態では、トルクセンサ29はハンドル13の操作を検知
するのに使用される。トルクセンサ29の検出信号が一
定値を超えてハンドル13が操作されたことを検知した
ときにだけ、PSモータ21を駆動するようにしてい
る。
【0026】PSシリンダ24は復動型の油圧シリンダ
であって、シリンダ本体24aから突出するピストンロ
ッドの両端部には、ナックルアームやキングピン等から
なるリンク機構35を介して左右の操舵輪14が作動連
結されている。PSシリンダ24のピストンロッド24
bが駆動されることで操舵輪14は操向駆動される。
【0027】PSバルブ23は、ハンドル13の回転操
作によって駆動される。PSバルブ23は4つのポート
を備え、PSポンプ22からの作動油は入力ポートに入
力される。PSバルブ23は、PSシリンダ24と接続
された二本の油圧配管26,27のうち、ハンドル13
の操作方向に応じた一方を供給ラインとし、他方を返送
ラインとするポート切換えのための流路切換弁機能と、
ハンドル13の操作量に比例した油量の作動油を供給ラ
イン側のポートへ送り出すための流量調整弁機能とを有
する。
【0028】PSバルブ23の流路切換弁機能によっ
て、ハンドル13の操作方向に応じて二本の油圧配管2
6,27のうち一方が供給ライン、他方が返送ラインと
なる。そして、流量調整弁機能によって、ハンドル13
の操作量に比例した油量の作動油が供給ラインを通じて
PSシリンダ24に供給されるとともに、PSシリンダ
24から排出された作動油が返送ラインを通じてPSバ
ルブ23に返送される。よって、操舵輪14はハンドル
13の操作方向に応じた方向へその操作量に応じた量だ
け操舵される。PSポンプ22から入力された余剰の作
動油およびPSシリンダ24から返送された作動油は油
圧配管28を通じてオイルタンク34に排出される。
【0029】2つの揚高センサ30,31は、フォーク
7の揚高を検出するためのもので、アウタマスト4の外
側面の二種類の異なる高さにそれぞれ配設されている。
揚高センサ30,31は本例ではスイッチ式センサであ
り、コントローラ33は各揚高センサ30,31から入
力される信号のオン・オフの組合せでもって、低揚高・
中揚高・高揚高の三段階の揚高を検出する。
【0030】荷重センサ32は、リフトシリンダ10の
下端部に接続されてその内部の油圧を検出する圧力セン
サからなる。コントローラ33は荷重センサ32から入
力される油圧の検出値に基づきフォーク7上の荷の荷重
を検出する。
【0031】コントローラ33には、トルクセンサ29
と、2つの揚高センサ30,31と、荷重センサ32と
が電気的に接続されている。コントローラ33は、トル
クセンサ29からの入力値が、トルクが発生したときの
値になってハンドル13が操作されたことを検知する
と、PSモータ21を駆動する。
【0032】コントローラ33は、マイクロコンピュー
タ36を備え、マイクロコンピュータ36は中央処理装
置(以下、CPUと記す)37とメモリ38とを内蔵す
る。メモリ38には、揚高センサ30,31と荷重セン
サ32により検出された揚高と荷重の各データに基づ
き、PSモータ21を駆動するときの設定回転数を割り
出すために用いる、図2に示すマップM1と、図3に示
すマップM2とが記憶されている。
【0033】図2に示すマップM1は、揚高と荷重の各
データを参照して車両重心高さに応じた荷役レベルを求
めるためのものである。揚高Hは、前述の通り、低揚高
(0≦H<H1)・中揚高(H1≦H<H2)・高揚高
(H2≦H<Hmax )の三段階で検出され、荷重Wは低
荷重(0≦W<W1)と高荷重(W1≦W<Wmax )の
二段階で検出される。マップM1に設定された荷役レベ
ルは、車両を一定車速下で急旋回させたときに車両安定
性を欠く程度を数値でレベル分けしたものであって、レ
ベル値が高いものほど車両安定性を欠く程度の高い荷役
状態であることを示している。本例では、車両重心高さ
が高くなる荷役状態ほどレベル値が高くなる傾向を示す
ように設定されている。但し、高揚高は荷重に関係なく
一番高いレベル値に設定されている。
【0034】図3に示すマップM2は、荷役レベルのデ
ータを参照してPSモータ24の設定回転数を求めるた
めのものである。荷役レベルの数値が高いほど、すなわ
ち急旋回させたときに車両安定性を欠く程度の高い荷役
状態のときほど、設定回転数を低くするように設定され
ている。つまり、車両重心高さが高い傾向にあるほど、
設定回転数が低く設定される。設定回転数は、車両安定
性を欠く急旋回を予防すべく、一般的な運転者のハンド
ル13の操作力を考慮して急旋回させようとしてもハン
ドル13が重くなるたるように設定され、そのときの荷
役状態にとって車両安定性を欠く急旋回を通常の操作力
ではできないようにしている。
【0035】次にパワーステアリング装置20の作用を
説明する。フォークリフト1の運転中は、トルクセンサ
29、揚高センサ30,31、荷重センサ32からの各
検出信号がコントローラ33に入力されている。ハンド
ル13の操作が検知されると、コントローラ33(CP
U37)はPSモータ21を駆動し、PSポンプ22か
らPSバルブ23に作動油が送り込まれる。PSバルブ
23に作動油が送り込まれると、その油量に応じてハン
ドル13の重さが軽くなり、ハンドル13を操作すると
きの操作力が軽くなる。この時のPSモータ21の設定
回転数は、マップM1,M2を参照して決められる。
【0036】すなわち、コントローラ33内のCPU3
7は、揚高センサ30,31と荷重センサ32からの各
検出信号から揚高と荷重を把握し、これらのデータを使
ってメモリ38に記憶されたマップM1を参照してまず
荷役レベルを求める。詳しくは、CPU37は揚高セン
サ30,31からの入力信号に基づきそれらのオン・オ
フの組合せでもって現在の揚高が低揚高・中揚高・高揚
高のうちいずれであるかを把握し、荷重センサ32から
の入力信号に基づき現在の荷重が低荷重・高荷重のうち
いずれであるかを把握する。そして、その把握した揚高
と荷重の組合せがマップM1中のどの荷役レベルに属す
るかを求める。
【0037】マップM1を参照することで、揚高と荷重
のデータから5段階のうちいずれかの荷役レベル(レベ
ル値)が決まる。すなわち、揚高と荷重の組合せに応
じ、「低荷重・低揚高」のときはレベル1、「高荷重・
低揚高」のときはレベル2、「低荷重・中揚高」のとき
はレベル3、「高荷重・中揚高」のときはレベル4、
「高揚高」のときはレベル5と決まる。
【0038】次にCPU37は荷役レベルの数値からマ
ップM2を参照してPSモータ21の設定回転数を求め
る。設定回転数は、レベル1,レベル2,…,レベル5
の順にR1,R2,…,R5が決まり、レベル値が高い
ほど低回転数に決められる。
【0039】従って、荷役レベルの数値が高い高重心の
荷役状態であるときほど、PSモータ21が低い設定回
転数で駆動されることになり、ハンドル13の操作が重
くなる。例えば「低荷重・低揚高」のときはハンドル1
3を一番軽く操作でき、急旋回も常に可能である。しか
し、高荷重や中揚高である場合は、荷役レベルの数値に
応じてハンドル13が重くなる。よって、そのときの重
心高さにとって車両安定性を欠く急旋回が防がれる。高
揚高のときは荷重に関係なくハンドル13が一番重くな
る。
【0040】高揚高のときは荷が軽いときや空荷のとき
にもハンドル13が重くなるために急ハンドルがしづら
くなる。よって、インナマスト5が高く伸びた高揚高の
状態で車両が比較的不安定にあるときは急ハンドルが抑
えられるので、車両の急旋回によって車両安定性を欠く
ことが防止される。また、急旋回による車体2の左右の
揺れが回避され易く、荷崩れが防止される。さらに車両
の重心位置が高いほどハンドル13が重くなる傾向をと
るようにハンドル重さを制御する方法をとるので、ハン
ドル13を重くすることによるハンドル操作性の犠牲が
ほぼ必要最小限にとどめられる。
【0041】以上詳述したように本実施形態によれば、
以下の効果が得られる。 (1)荷役状態が高重心であるときほどハンドル13が
重くなって急旋回のハンドル操作がし難くなるので、高
重心の荷役状態にあって車体2が比較的不安定にあると
きの急旋回を抑え、車両安定性を欠くことやフォーク7
上の荷の荷崩れを防ぎ易くなる。
【0042】(2)揚高を条件の1つとして見て、荷が
軽いときや空荷のときでも高揚高のときは、ハンドル1
3が重くなって急旋回が抑えられるので、インナマスト
5が高く伸びた比較的不安定な車両状態にあるときも、
急旋回によって車両安定性を欠くことを防ぎ易いフォー
クリフト1を提供できる。
【0043】(3)高重心のときほどハンドル13が重
くなる制御をするので、そのときの重心高さにとって車
両安定性を欠く急旋回を防止できる。そのため、単に揚
高のみ、または荷重のみをみる場合に比べ、ハンドル1
3が重くなる機会を必要最小限にとどめることができ
る。よって、ハンドル操作性をさほど犠牲にせずに済
む。
【0044】(第2実施形態)次に本発明を具体化した
第2の実施形態を図2,図5,図6を用いて説明する。
この実施形態は、揚高と荷重に加え、車速を考慮してハ
ンドルの重さを制御する例である。なお、前記第1の実
施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を
省略または簡素とする。
【0045】図6に示すように、パワーステアリング装
置20は、前記第1の実施形態の構成に加え、車速検出
手段としての車速センサ40を備えている。つまり、P
Sモータ21の設定回転数を決定するために、揚高セン
サ30,31、荷重センサ32、車速センサ40の3種
類のセンサを備え、各センサ30〜32,40はコント
ローラ33に電気的に接続されている。
【0046】荷役レベルを求めるために第1の実施形態
で使用した図2のマップM1を使用する。揚高センサ3
0,31と荷重センサ32の各検出信号によって把握さ
れる揚高と荷重のデータに基づきマップM1を参照して
荷役レベルが割り出される。
【0047】荷役レベルからPSモータ21の設定回転
数を求めるためのマップは前記第1の実施形態と異な
り、本実施形態では、図5に示すマップM3を使用す
る。同図に示すように、荷役レベルに応じて段階的に設
定回転数が求められる点は、第1の実施形態のマップM
2と同様であるが、設定回転数を決めるのに車速を条件
の一つとして考慮している。
【0048】すなわち、CPU37は車速センサ40か
らの検出値に基づき車速Vを低車速(V<VL )・中車
速(VL ≦V≦VH )・高車速(V>VH )の三段階で
検出する。そして、マップM3には、三段階の車速に応
じた三種類のマップ線L1〜L3が設定されている。マ
ップ線L1〜L3は、車速が高速なほど設定回転数が低
く決まるように設定されている。CPU37は車速を把
握すると、三種類のマップ線L1〜L3の中からその車
速に応じた1つを選択し、そのマップ線を参照すること
により荷役レベルから設定回転数を求める。
【0049】前記第1の実施形態では、そのときの荷役
レベルから最高車速であっても車両安定性を欠くことを
避けられるだけの急ハンドル操作しか許容しないように
ハンドル13の重さを決めていた。これに対し、この実
施形態では三段階の車速のうちそのときの車速が属する
段階に応じてハンドル11の重さが変えられるので、同
じ荷役状態であっても、車速の違いによってハンドル1
1の重さが異なる。例えば高車速のときは前記第1の実
施形態のときとハンドル13の重さは同じであるが、中
車速や低車速のときは第1の実施形態よりもハンドル1
3の重さが軽くなる。従って、荷役状態に加え、車速を
考慮してハンドル13の重さを一層細かく制御すること
が可能になって、ハンドル13が必要以上に重くなる不
都合が回避される。
【0050】従って、この実施形態によれば、前記第1
の実施形態で述べた(1)〜(3)の効果に加え、以下
の効果が得られる。 (4)揚高、荷重、車速の3つの要因を考慮してハンド
ル13の重さを細かく制御するので、ハンドル13が必
要以上に重くなることを回避でき、ハンドル13の操作
性(軽さ)をさほど犠牲にせずに済む。
【0051】(第3実施形態)次に本発明を具体化した
第3の実施形態を図2,図5,図7を用いて説明する。
この実施形態は、揚高、荷重、車速を考慮してハンドル
の重さを制御するだけではなく、車両の横加速度(横
G)やヨーレート変化率などの車両の旋回状態を検出
し、旋回状態の検出値がそのしきい値を超えたときにハ
ンドルを重くする制御をする例である。なお、前記第1
及び第2の実施形態と同様の構成については同じ符号を
付して説明を省略または簡素とする。
【0052】図7に示すように、パワーステアリング装
置20は、前記第2の実施形態の構成に加え、ヨーレー
トセンサ41を備えている。ヨーレートセンサ41は例
えばジャイロからなり、車体2に取付けられている。ヨ
ーレートセンサ41は、揚高センサ30,31、荷重セ
ンサ32、車速センサ40と共に、制御手段および第2
の制御手段としてのコントローラ33に電気的に接続さ
れている。
【0053】荷役レベルを求めるために第1及び第2の
実施形態で使用した図2のマップM1を使用する。すな
わち、揚高センサ30,31と荷重センサ32からの各
検出信号によって把握された揚高と荷重のデータに基づ
きマップM1を参照して荷役レベルを割り出す。
【0054】荷役レベルからPSモータ21の設定回転
数を求めるために前記第2の実施形態で使用した図5の
マップM3を使用する。すなわち、設定回転数を決める
のに車速を条件の一つとして採用し、CPU37は車速
センサ40からの検出値に基づき把握した三段階の車速
のうちその時の車速に応じ、三種類のマップ線L1〜L
3の中から1つを選択し、荷役レベルからそのマップ線
を参照して設定回転数を求める。
【0055】本実施形態では、ヨーレートセンサ41か
らの検出値に基づき車両が旋回するときのヨーレート
(旋回角速度)をCPU27は求める。そして、ヨーレ
ートと車速のデータを使用し、旋回時に車体2に働く横
加速度(横G)とヨーレート変化率ΔY/ΔTとを計算
して検出する。横加速度Gs は、ヨーレートをY、車速
をVとおくと、式 Gs =Y・V より計算される。ま
た、ヨーレート変化率ΔY/ΔTは、ヨーレートYを時
間で差分(時間微分)する計算により求める。
【0056】横加速度Gs とヨーレート変化率ΔY/Δ
Tの各しきい値を、荷役レベルと車速を考慮し、例えば
設定回転数R1〜R7の値毎に設定しておく。急ハンド
ルや急旋回をしようとして、Gs とΔY/ΔTのいずれ
かがそのしきい値を超えたときに限り、マップM2,M
3から決まる設定回転数を採用し、ハンドル13を重く
する。なお、旋回状態検出手段は、車速センサ40とヨ
ーレートセンサ41により構成される。
【0057】従って、急旋回させようとしてハンドル1
3を切ったときに横加速度Gsが発生し、その横加速度
Gsがそのときの荷役レベルにとってのしきい値を超え
たときは、ハンドル13が重くなる。しかし、車両安定
性を欠くことがない横加速度の範囲での緩やかな旋回で
あれば、荷役レベルに関係なくハンドル13の操作が軽
くなる。また、急ハンドルを切ろうとしたときは、横加
速度が立ち上がる前の早いタイミングでヨーレート変化
率がそのしきい値を超えるまでに立ち上がるので、車体
2が旋回し始めるのとほぼ同時にハンドル13の操作が
重くなる。よって、ハンドル13を重くするタイミング
に遅れが発生し難い。そして、Gs がしきい値を超える
ようなそのときの荷役レベルにとっては比較的急な(操
舵輪の切れ角が大きい)旋回中は、PSポンプ22から
PSバルブ23へ送られる油量が少なくなって、車両安
定性を欠く心配のない横加速度のうちから早めの段階で
ハンドル13が重く保持される。
【0058】高揚高であるときは荷が軽いときや空荷の
ときでも、急ハンドルを切ったり、所定以上(揚高、荷
重、車速から決まる一定旋回角(タイヤ角)以上)の旋
回になる横加速度になると、直ちにハンドル13が重く
なる。そのため、インナマスト5が高く伸びて車両が不
安定な高揚高のときは、その高揚高とって車両安定性を
欠くような急旋回が回避される。
【0059】従って、この実施形態によれば、前記第1
の実施形態で述べた(1)〜(3)、第2の実施形態で
述べた(4)の効果に加え、以下の効果が得られる。 (5)荷役状態(揚高、荷重)や走行状態(車速)の検
出結果からハンドル13を重くすべき条件が整っても、
急ハンドルや所定以上の旋回となるような旋回状態のと
きに限りハンドル13を重くするので、車両安定性を欠
く心配がない緩やかなハンドル操作のときにはその操作
を軽くでき、ハンドル操作性をさほど犠牲しなくて済
む。
【0060】(6)全油圧式のパワーステアリング装置
の場合、ハンドル角とタイヤ角との対応関係がずれる場
合があり、この両者の対応関係のずれをハンドルを空転
させて補正するハンドル位置補正制御装置を備えるフォ
ークリフトがある。このような構成に対し、仮に旋回状
態の検出にハンドル角を使うとすると、ハンドルの空転
でもハンドルが重くなってしまう。しかし、この実施形
態では、横加速度やヨーレート変化率という車両の実際
の旋回状態を検出する構成なので、ハンドル位置補正制
御装置を併用する場合でも、実際に急旋回されようとす
るときのみハンドル13を重くできる。
【0061】なお、実施形態は上記に限定されるもので
はなく、次のように変更できる。 ○ ハンドルを重くする制御方法は、PSモータ21の
回転数制御に限定されない。PSポンプ22の設定回転
数は一定とし、PSポンプ22とPSバルブ23とを繋
ぐ油圧配管上に電磁式の流量制御弁を設け、流量制御弁
の開度をコントローラ33によって制御することでPS
ポンプ22からPSバルブ23へ送る作動油の油量を調
節して、ハンドル13の重さを制御する方式を採用する
ことができる。また、エンジン式フォークリフトでは、
エンジンによって駆動される荷役ポンプからPSバルブ
に送られる油量を電磁式の流量制御弁を設けて流量制御
することで、ハンドルの重さを制御する方式を採用して
もよい。なお、流量制御弁は制御装置を構成する。
【0062】○ 第1及び第2の実施形態において、ハ
ンドル角やタイヤ角を検出するセンサを使用し、その検
出信号からハンドル13の操作速度やタイヤ角を検出
し、急ハンドルや緩やかでない一定旋回角以上の旋回が
検出されたときにのみ、ハンドル13を重くする制御方
式を採用してもよい。この場合、急ハンドルや急旋回の
心配がないときはハンドル操作を軽くできる。
【0063】○ 第1〜第3の実施形態のパワーステア
リング装置の構成から、荷重センサ32を無くし、揚高
センサ30,31からの入力信号から決まる揚高の違い
のみによって荷役レベルを分けてもよい。この場合、揚
高の違いによって揚高が高くなるほどハンドル13を重
くする制御が可能なので、荷が軽いときや空荷のときの
高揚高でも急旋回を回避して車両安定性を確保すること
ができる。
【0064】○ 車両の旋回角を検出し、急旋回である
ほど、ハンドル13を重くしてもよい。例えばハンドル
13の中立位置からの回転角を検出するセンサ(例えば
エンコーダやポテンショメータ)を設け、その回転角
(つまり旋回角)が大きくなるほど、ハンドルを重くす
るように制御する。この場合、急旋回の程度の応じて荷
役状態に関係なくハンドル操作を軽くできる。
【0065】○ 前記第1及び第2の実施形態におい
て、ハンドル13が中立位置から所定の回転角の範囲を
超えたときにはじめてハンドル13を重くするようにし
てもよい。この場合、中立位置から所定回転角の範囲で
はハンドル13を軽く操作できるうえ、急ハンドルを切
るときは所定回転角の範囲を超えたときに重くなるの
で、車両安定性を欠くような急旋回は回避される。
【0066】○ 荷役状態の連続変化を検出し、荷役状
態の連続変化に対してハンドルの重さの設定を連続変化
させることも可能である。例えばリール式揚高センサを
使用して揚高を連続的に検出したり、荷重センサ32に
より荷重を連続的に検出する。そして、揚高と荷重の少
なくとも一方の連続変化に対して荷役状態を連続的に決
まる設定とし、この荷役状態に対してPSモータ21の
設定回転数を連続変化させて設定する。もちろん、車速
の連続変化に対してハンドル13の重さの設定を連続変
化させことも可能である。この構成によれば、ハンドル
13の重さをより細かく制御でき、ハンドルが不要に重
くなることを回避できる。
【0067】○ 第3の実施形態では、車速とヨーレー
トの検出値から横加速度を求めたが、他の方法によって
横加速度を検出してもよい。例えば加速度センサを車体
2に設け、横加速度を直接検出してもよい。また、車速
センサと操舵角センサとを使用し、車速と操舵輪のタイ
ヤ角とから横加速度を計算して求める方法を採用しても
よい。
【0068】○ 第3の実施形態において、横加速度G
s を採用せず、ヨーレート変化率ΔY/ΔTのみを採用
する。ΔY/ΔTがしきい値を超えた急ハンドルの検出
時以降はハンドル13を重いまま保持し、例えばハンド
ル13が中立位置付近の所定回転角範囲内に戻ってから
ハンドル13の重さを軽い状態に戻す。この構成でも、
第3の実施形態と同様の効果が得られる。なお、ヨーレ
ート変化率ΔY/ΔTに代えて、横加速度変化率ΔG/
ΔTを採用することもできる。横加速度変化率ΔG/Δ
Tは、例えば、式 ΔG/ΔT=V・ΔY/ΔTにより
計算する。
【0069】○ 第3の実施形態及び前2つの別例にお
けるパワーステアリング装置の構成から、揚高センサ3
0,31と荷重センサ32を無くし、横加速度Gs のみ
に基づいてハンドル13の重さを制御してもよい。横加
速度Gs のしきい値は、「高荷重・高揚高」のときに合
わせた低めの設定とし、横加速度Gs がしきい値を超え
たときの設定回転数は、「高荷重・高揚高」の荷役状態
にとって車両安定性を欠くような急ハンドルを切れない
設定とする。この場合でも、荷が軽いときや空荷のとき
の高揚高であっても、ハンドル操作が重くなって急旋回
を防ぐことができ、車両安定性を欠くことや荷崩れの心
配がない。なお、この場合のコントローラ33によっ
て、第2の制御手段が構成される。
【0070】○ 前記各実施形態において、揚高は低揚
高と高揚高の二段階であってもよいし、四段階以上に分
けてもよい。 ○ ハンドル操作を検出する検出器としてトルクセンサ
に代え、ハンドル角センサを使用してもよい。例えばエ
ンコーダやポテンショメータを使用できる。
【0071】○ パワーステアリング装置は全油圧式に
限定されない。さらには油圧式に限定されない。例えば
パワーステアリング装置がアクチュエータからの補助力
が機械的な伝動機構を介してハンドル側に伝達される構
造のものであってもよく、この場合でも補助力を制御す
ればハンドルの重さを変更でき、同様の効果が得られ
る。
【0072】○ リーチ式フォークリフトに採用でき
る。さらにフォークリフト以外の産業車両で実施してお
い。例えば建機に使用できる。前記各実施形態及び各別
例から把握される請求項以外の技術的思想(発明)を、
以下に記載する。
【0073】(1)請求項1〜6のいずれかにおいて、
前記制御手段は、前記パワーステアリングポンプからパ
ワーステアリングバルブに送られる油量を制御する。 (2)請求項1〜6及び前記(1)の技術的思想のいず
れかにおいて、ハンドルの操作速度を検出する操作速度
検出手段を備え、前記制御手段は、前記操作速度検出手
段の検出値に基づき車両が急旋回したときに限り、ハン
ドルを重くする制御をする。この場合、車両安定性を欠
く心配がない急旋回以外のときはハンドルの操作力を軽
くできる。なお、第3の実施形態ではヨーレート変化率
によって間接的にハンドル操作速度を検出しており、ヨ
ーレート変化率を算出するための車速センサ、揚高セン
サ及びCPUにより操作速度検出手段が構成される。
【0074】(3)請求項5において、前記旋回状態検
出手段は、車両の旋回状態として横加速度を検出する横
加速度検出手段であって、前記第2の制御手段は、前記
横加速度検出手段により所定値以上の横加速度が検出さ
れると、ハンドルを重くするように前記操作力補助手段
を制御する。この場合、車両安定性を欠く原因となる横
加速度を直接検出するので、車両安定性を欠くことを一
層確実に防止できる。
【0075】
【発明の効果】請求項1及び6に記載の発明によれば、
荷役機器の揚高が高いときにハンドルが重くなって急旋
回が回避されるので、低車速で荷が軽いときや空荷のと
きの高揚高の状態での急旋回を回避して車両安定性を欠
くことや荷崩れを防ぎ易くすることができる。
【0076】請求項2及び6に記載の発明によれば、揚
高と荷重をパラメータとして車両の重心高さが高いほど
ハンドルが重くなる傾向となるように操作力補助手段が
制御されるので、車両の重心高さに応じてより細かくハ
ンドルの重さを制御できる。
【0077】請求項3及び6に記載の発明によれば、荷
役状態だけでなく車速を条件の一つとして考慮して、ハ
ンドルを重くする制御をするので、車両安定性を欠くこ
とを一層防止し易くすることができる。
【0078】請求項4及び6に記載の発明によれば、旋
回状態を検出し、所定以上の旋回であるときにハンドル
を重くする制御をするので、荷が軽いときや空荷のとき
の高揚高であっても車両安定性を欠くことを防ぎ易くす
ることができる。
【0079】請求項5及び6に記載の発明によれば、高
揚高であっても所定以上の旋回が検出されないときは、
ハンドルが重くならないので、ハンドルの操作性をさほ
ど犠牲にしなくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態におけるパワーステアリング装
置を示す模式図。
【図2】同じく荷重と揚高から荷役状態を検出するため
のマップ。
【図3】同じく荷役状態からPSモータの設定回転数を
求めるためのマップ。
【図4】フォークリフトの側面図。
【図5】第2の実施形態における荷役状態からPSモー
タの設定回転数を求めるためのマップ。
【図6】同じくパワーステアリング装置を示す模式図。
【図7】第3の実施形態におけるパワーステアリング装
置を示す模式図。
【符号の説明】
1…産業車両としてのフォークリフト、2…車体、3…
マスト、7…荷役機器としてのフォーク、10…リフト
シリンダ、13…ハンドル、14…操舵輪、20…パワ
ーステアリング装置、21…操作力補助手段を構成する
PSモータ、22…操作力補助手段を構成するPSポン
プ、23…PSバルブ、24…PSシリンダ、30,3
1…揚高検出手段としての揚高センサ、32…荷重検出
手段としての荷重センサ、33…制御手段及び第2の制
御手段としてのコントローラ、37…制御手段を構成す
るCPU、40…車速検出手段及び旋回状態検出手段と
しての車速センサ、41…旋回状態検出手段を構成する
ヨーレートセンサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 137:00 Fターム(参考) 3D032 CC02 CC21 DA03 DA04 DA09 DA15 DA23 DA29 DA33 DA34 DA50 DA99 DB02 DB03 DC03 DC08 DC33 DE02 DE09 EA02 EB11 EC03 EC04 GG04 GG06 3F333 AA02 AB13 BE02 CA12 CA19 DB02 FA20 FA31 FD03 FD06 FD09 FE04 FE09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 産業車両に搭載されるパワーステアリン
    グ装置において、 ハンドルの操作力を軽減するための補助力をハンドルに
    付与する操作力補助手段と、 車両に昇降可能に設けられた荷役機器の揚高を検出する
    ための揚高検出手段と、 前記揚高検出手段により検出された揚高に応じて、揚高
    が高いほどハンドルを重くするように前記操作力補助手
    段を制御する制御手段とを備えている産業車両における
    パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記揚高検出手段と、前記荷役機器上の
    荷の重量を検出する荷重検出手段とを備え、前記制御手
    段は、前記各検出手段により検出された揚高と荷重の各
    検出値に応じて、車両の重心高さが高いほどハンドルが
    重くなる傾向となるように前記操作力補助手段を制御す
    る請求項1に記載の産業車両におけるパワーステアリン
    グ装置。
  3. 【請求項3】 車速を検出する車速検出手段を備え、前
    記制御手段は、前記検出手段により検出される荷役状態
    の他に、前記車速検出手段により検出される車速を条件
    の一つとして考慮し、車速が高速なほどハンドルを重く
    するように制御する請求項1又は請求項2に記載の産業
    車両におけるパワーステアリング装置。
  4. 【請求項4】 産業車両に搭載されるパワーステアリン
    グ装置において、 ハンドルの操作力を軽減するための補助力をハンドルに
    付与する操作力補助手段と、 車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、 前記旋回状態検出手段により所定以上の旋回が検出され
    ると、ハンドルを重くするように前記操作力補助手段を
    制御する第2の制御手段とを備えている産業車両におけ
    るパワーステアリング装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記
    載の前記パワーステアリング装置において、 請求項4に記載の前記旋回状態検出手段を備え、前記制
    御手段は、前記旋回状態検出手段により所定以上の旋回
    が検出されたときに限り、ハンドルを重くするように前
    記操作力補助手段を制御する産業車両におけるパワース
    テアリング装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記
    載の前記パワーステアリング装置を搭載している産業車
    両。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010167801A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Jtekt Corp 車両用操舵装置
JP2010254237A (ja) * 2009-04-28 2010-11-11 Jtekt Corp 車両用操舵装置
JP2013086627A (ja) * 2011-10-17 2013-05-13 Sumitomonacco Materials Handling Co Ltd 制御装置およびフォークリフト
JP2014208530A (ja) * 2014-06-06 2014-11-06 株式会社日立製作所 加加速度情報を用いて運動制御される車両

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