JP3717186B2 - ポリウレタン弾性繊維及びその製造方法 - Google Patents

ポリウレタン弾性繊維及びその製造方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、破断強伸度が高く、モジュラスが低く、ヒステリシスロスが小さく、その低温特性、耐磨耗性、耐熱性に優れたポリウレタン弾性繊維及びその安定な製造方法に関する。
背景技術
ポリウレタン弾性繊維は、水着、ファンデーション、ストッキング、スポーツ衣料等、ストレッチ性の要求される用途に広く用いられている。
近年、ポリウレタン弾性繊維の用途が多様化し、伸度、ヒステリシスロス、モジュラスなどの弾性機能及び低温特性、耐磨耗性のより一層の改良が望まれている。
その一つは、ポリウレタン弾性繊維を水着、ファンデーション、ストッキング、スポーツ衣料等に使用する際に、変形歪みに対する応力変動の差を小さくして、着脱時の初期と最大に引き延ばされた時の応力変動の差を少なくして、スムーズな着脱を可能にしたり、身体の屈伸させた時の身体の拘束感を少なくすることであり、また伸長時における応力のヒステリシスロスを小さくして、伸長と回復を繰り返した後でも身体への良好なフィット性を保つよう改良することである。
さらには、従来、ポリウレタン繊維の特性として利用されてきた高モジュラス性に基づき身体のラインの補整機能を与えるのではなく、むしろ低モジュラス化することによって、身体へのソフトのフィット化をはかり、さらに、冬季スポーツ衣料のように、極低温下でも、スムーズな着脱を可能にしたり、身体の拘束感を少なくする、あるいは着用中に、種々の物体あるいは伴糸との摩擦によって生ずる磨耗に対する耐久性が向上したポリウレタン弾性繊維への改良が望まれている。
USP第4,658,065号明細書には、共重合ポリアルキレンエーテルジオールの製造方法が開示され、応用例としてこの共重合ジオールを使用したポリウレタンフィルムが開示されている。この公知技術における共重合アルキレンエーテルジオールの共重合組成比率は、弾性繊維の性能、特に伸度、モジュラス、ヒステリシスロス等の弾性機能とその低温特性を向上させるのに充分ではないことが判明した。
特開平1−284518号公報及び特開平2−49022号公報には、特定の分子量をもつ共重合ポリエーテルジオールを原料としたポリウレタンからなる弾性繊維が開示されている。しかし、これらの公報明細書には、ウレタン部分の数平均分子量が6000を越える領域では、弾性繊維の耐磨耗性及び耐熱性を高度に改良することができるウレア部分の組成設計について開示されていない。
特開平2−19511号公報には、特定の分子量、分子構造をもつ共重合ポリアルキレンエーテルと、連結剤としての特定の混合ジアミンとを組合せて得られるポリウレタンからなる弾性繊維が開示されているが、共重合ポリアルキレンエーテルジオールの数平均分子量が高い領域で、ヒステリシスロス、低温特性、耐磨耗性、紡糸安定性を向上させる組成設計に関する開示はなく、また混合ジアミンの使用は耐熱性の低下を招来するので、高い耐磨耗性と高い耐熱性を有する加工性の改良されたポリウレタン弾性繊維は開示されてはない。
これら公知の技術は、従来のホモポリアルキレンエーテルジオールを原料としたポリウレタンからなる弾性繊維に比べて、破断伸度が大きい、伸長時の歪みに対する応力変動が小さい、伸縮に伴うモジュラスが低くヒステリシスロスが小さい、低温下でも優れた伸縮特性を示す等、ある程度改良された弾性機能を開示している。
しかしながら、着用時の快適性の更なる向上が求められている昨今、上記のポリウレタン弾性繊維よりも、低温時も含めたより一層の弾性機能の向上、すなわち高伸度化、低モジュラス化、低ヒステリシスロス化及び低温特性の一層の改善が望まれている。また、上記の公知ポリウレタン弾性繊維は、耐磨耗性や耐熱性がまだ充分ではないため、着用中に生ずる磨耗によって損傷しやすい、ブラジャーやガードルなどのファンデーションの球状部を熱圧着成形により立体成形する場合の耐熱性が不十分で成形時に糸切れが起こりやすい、紡糸する際に高温に曝されて紡糸機筒内での糸切れが発生しやすい等の問題がある。
発明の開示
本発明は、上述の問題点を解決し、伸度、モジュラス、ヒステリシスロス等の弾性機能及び低温特性を一層向上させると同時に、耐磨耗性、耐熱性を改善し、かつ生産性に優れたポリウレタン弾性繊維およびその製造方法の提供を目的とするものである。
本発明の目的は、ウレタン部分とウレア部分との交互ブロック共重合体からなるポリウレタンであって、該重合体のウレタン部分の数平均分子量とウレア部分の数平均分子量が特定の範囲に選択され、かつウレア部分の平均繰り返し数がある値以上のポリウレタン重合体からなるポリウレタン弾性繊維によって達成される。
すなわち本発明は、炭素数2〜10の異なったアルキレンエーテルからなる共重合ポリアルキレンエーテルジオール、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと二官能性ジアミンとから得られ、ウレタン部分の数平均分子量が6000〜9500、ウレア部分の数平均分子量が650〜950、かつ両端を除くウレア部分の平均繰り返し数が下記[1]式を満足するポリウレタンからなることを特徴とするポリウレタン弾性繊維である
m>[FM]×(n+1) … [1]
(但し、[1]式中、mは両端を除くウレア部分の平均繰り返し数、[FM]は下記[2]式により求まる、ウレタン合成後に存在する共重合ポリアルキレンエーテルジオールに対する未反応の4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのモル比、nはウレタン部分の平均繰り返えし数である)
[FM]=an6+bn5+cn4+dn3+en2+fn+g …[2]
(但し、[2]式中、nはウレタン部分の平均繰り返し数で、a〜fは係数を表しまたgは定数である。ただし、aは2.84992×10-4,bは−7.1093×10-3,cは7.25751×10-21,dは−0.390253,eは1.18052,fは−1.959,gは1.49107である)
本発明のポリウレタン弾性糸を構成するポリウレタンは、
▲1▼共重合ポリアルキレンエーテルジオール;
HO−R1−OH
(R1は、共重合ポリアルキレンエーテルジオールの有機残基)
▲2▼4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート;
R2(NCO)2
(R2は、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの有機残基)
▲3▼二官能性ジアミン;
H−R3−H
(R3はジアミンの有機残基)
と表した場合、基本的には、構造単位[A]、
Figure 0003717186
、および構造単位[B]、
Figure 0003717186
(但し、L,Mは1以上の整数である)
で表される構造単位[A]式及び[B]式の繰り返しにより表される構造を有する。上記ポリウレタンの末端は、−R3Hおよび、または−R4(R4はモノアミンの有機残基)により表される構造を有する。
そして、本発明のポリウレタン弾性繊維は、破断伸度が500%以上、300%モジュラスが0.20g/d以下という弾性機能を有する。
従来、前記先行技術のように、ポリアルキレンエーテルジオールの分子量を特定の範囲に限定したポリウレタン弾性繊維は知られている。しかしながら、ウレタン部分の数平均分子量とウレア部分の数平均分子量とを同時に限定することによって、諸性能を改善するという思想は知られていていない。
USP第4,658,065号公報の応用例中に開示されているポリウレタンは、共重合ポリアルキレンエーテルジオール中の共重合率が本発明に比べ少ないので、伸度、モジュラス、ヒステリシスロスなどの弾性機能及び低温特性は本発明に比べ劣るものである。
特開平1−284518号公報、特開平2−49022号公報に開示されているように、共重合ポリアルキレンエーテルジオールと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとを反応せしめ、両末端がイソシアネートであるウレタンプレポリマーを合成し、しかる後、二官能性ジアミンを反応せしめた、通常のポリウレタン製造方法から得られる弾性繊維は、その実施例に示すようにウレタン部分の数平均分子量が6000未満の場合には、ウレア部分の数平均分子量をある程度大きくすることができる。しかし、弾性繊維の破断伸度をより大きくしたり、モジュラスをより小さくしたりするために、ウレタン部分の数平均分子量を6000〜9500にすると、ウレア部分の数平均分子量が小さくなってしまい、この弾性繊維の耐磨耗性、耐熱性が不十分なものとなってしまうばかりでなく、該繊維を紡糸する時の安定性も不十分なものとなってしまう。
特開平2−19511号公報に開示されているように、共重合ポリアルキレンエーテルジオールの数平均分子量を3000以上と高くした場合、本発明と同じウレタン部分の数平均分子量を得るためには、共重合ポリアルキレンエーテルジオールに対する4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの比率が高くなり、ウレア部分の数平均分子量は大きくなる。しかし、高い分子量の共重合ポリアルキレンエーテルジオールを使用しているので、ヒステリシスロス、低温特性、耐磨耗性、紡糸安定性等が劣ったものとなってしまう。また、混合ジアミンの使用は、耐熱性の低下をきたし、本発明のような高い耐磨耗性、高い耐熱性を得ることはできない。
本発明者らは、この問題を、炭素数2〜10の異なったアルキレンエーテルからなる共重合ポリアルキレンエーテルジオール(以下、共重合ポリアルキレンエーテルジオールと表す)と4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとを、ウレタン部分の数平均分子量が6000〜9500となる割合で反応せしめ、両末端がイソシアナートであるウレタンプレポリマーを合成し、しかる後、ウレア部分の数平均分子量が650〜950となる割合で4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートを追加添加したのち、二官能性ジアミンを反応せしめて得たポリウレタンを紡糸することにより初めて解決したのである。
すなわち本発明の第一の特徴は、炭素数2〜10の異なったアルキレンエーテルからなる共重合ポリアルキレンエーテルジオールと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと二官能性ジアミンとから得られるポリウレタン弾性繊維において、ウレタン部分の数平均分子量が6000〜9500かつウレア部分の数平均分子量が650〜950となることである。
ウレタン部分の数平均分子量Msは、共重合ポリアルキレンエーテルジオールの数平均分子量、及び共重合ポリアルキレンエーテルジオールと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとのモル比によって下式[3]より求められる。
Ms={Mn+250×(N−[FM])}/(N−[FM]−1)−500 … [3]
(Msはウレタン部分の数平均分子量、Mnは共重合ポリアルキレンエーテルジオールの数平均分子量、Nはウレタン合成時の共重合ポリアルキレンエーテルジオールに対する4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのモル比、[FM]はウレタン合成後に存在する共重合ポリアルキレンエーテルジオールに対する未反応の4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのモル比であり、Macromolecules,7(6),872-882,1974)に記載のL.H.Peebles.Jr.の下記式[A21]より求めることができる。
μ(X1 0/A1(1/2)+(μ−1)(X1 0/A1
=2μ(A1−B1)/A1 … [A21]
1はウレタン合成時のジイソシアネートの仕込みモル数、
1はウレタン合成時のポリアルキレンエーテルジオールの仕込みモル数、
1 0はウレタン合成後に存在する未反応のジイソシアネートのモル数、
μは反応定数比、
N=A1/B1,[FM]=X1 0/B1で表わせる。B1=1モルとした時、N=A1,[FM]=X1 0であるから、これを[A21]式に代入すると、[A21′]式になる。
μ([FM]/N)(1/2μ)+(μ−1)([FM]/N)
=2μ(N−1)/N … [A21′]式
そして、[A21′]の[FM]を求める。なお、μは1.15であり、以下の方法で実験的に求めた。
1モル数の4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとB1モル数の共重合ポリアルキレンエーテルジオールを用いてポリウレタン合成を行った後、エタノールを残存するイソシアネートに対して過剰モル数加え、末端イソシアネートを封鎖し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分析によりX1 0を求め、[A21]式に代入し、μを求める。)
すなわち共重合ポリアルキレンエーテルジオールの分子量が大きい程、又、ウレタンプレポリマーを合成する際に、共重合ポリアルキレンエーテルジオールのモル数を1とした時の4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの過剰モル数が1に近い程、ウレタン部分の数平均分子量は大きくなる。
ウレア部分の数平均分子量は、共重合ポリアルキレンエーテルジオールのモル数を1とした時、用いる4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの過剰モル数が大きい程、追加添加した4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの量が多い程、二官能性ジアミンの分子量が大きい程、大きくすることができる。しかし、二官能性ジアミンの分子量が大きくなると、ウレア部分間の水素結合力が小さくなり、耐熱性を上げるためには、より大きなウレア分子量にする必要がある。
共重合ポリアルキレンエーテルジオールと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのモル比率に応じた4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの未反応分[FM]並びに追加添加分の4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの量から、ウレア部分の数平均分子量Mhは下式[4]により求められる。
Mh={C(N+A−1)+250×([FM]+A)}
/(N−[FM]−1)+500 … (4)
(Mhはウレア部分の数平均分子量、Cは二官能性ジアミンの分子量、Nはウレタン合成時の共重合ポリアルキレンエーテルジオールに対する4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのモル比、Aはウレタン合成時の共重合ポリアルキレンエーテルジオールに対する追加添加分の4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのモル比、[FM]はウレタン合成後に存在する共重合ポリアルキレンエーテルジオールに対する未反応の4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのモル比であり、前記[A21']式により求めることができる。)
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のポリウレタンのウレタン部分及びウレア部分の好ましい範囲を示す。
第2図は、本発明の実施例1のポリウレタンのNMR測定スペクトル図を示す。
第3図は、本発明のポリウレタン弾性繊維の0〜300%の伸縮3回目のカーブおよび残留歪みを表わすチャートである。
発明を実施するための最良の形態
本発明に用いられるポリウレタン弾性繊維のウレタン部分及びウレア部分の数平均分子量の好ましい範囲を第1図に示す。第1図は、ポリウレタン弾性繊維のウレア部分の数平均分子量を縦軸に、ウレタン部分の数平均分子量を横軸にとった図である。
本発明のポリウレタン繊維のウレタン部分及びウレア部分の数平均分子量の範囲は、図中領域B、すなわち、ウレタン部分の数平均分子量が6000〜9500、かつウレア部分の数平均分子量が650〜950であり、好ましくは、ウレタン部分の数平均分子量が7000〜9000、かつウレア部分の数平均分子量が700〜900の領域Aである。
ウレタン部分の数平均分子量が、6000未満の場合、ポリウレタン繊維の伸度が十分には高くならずモジュラスもまだかなり高いため、この繊維をパンティストッキング、ファンデーション等に使用した場合、良好な着脱性とソフトなフィット感が得にくい。数平均分子量が9500を越える場合は、耐磨耗性、耐熱性が低下する。そのため、着用耐久性が乏しく、特に、パンティーストッキング等に使用した場合の磨耗が大きい。また、高温の乾式紡糸において、紡糸筒内での糸切れが発生しやすく、安定生産が困難となる。さらに、このような不安定な状態で生産したポリウレタン繊維は、糸長方向の太さが不均一となり、編物にした場合、編物表面に縞が発生し、商品価値が低くなる。さらに、ファンデーションの球状部を熱圧着成形により立体成形する場合の耐熱性が不十分なので、糸切れが起こる。
ウレア部分の数平均分子量が650未満の場合、耐磨耗性、耐熱性が低下する。この値が950を越えた場合、ウレア部分の凝集力が強くなり、紡糸原液は不安定で、経時的にゲル化し曳糸性が低下する。
即ち、領域Cは、ウレタン部分の数平均分子量が6000未満であり本発明に比べ、伸度が低くモジュラスも高く紡糸安定性も劣る。
さらに、領域Dは、ウレタン部分の数平均分子量が6000未満であり、領域Cよりもウレア部分の数平均分子量が大きいため、伸度がより低くモジュラスもより高くなる。また、ウレタン部分に対するウレア部分の比率が高くなり耐熱性は向上するものの、紡糸原液の粘度安定性はより低下し、紡糸安全性もその曳糸性の低下によってより劣るものとなる。
領域Eは、ウレア部分の数平均分子量が950より大きいため、紡糸原液の粘度安定性が極めて劣っており、ゲル化しやすい。
領域Fは、ウレタン部分の数平均分子量が9500より大きいため、破断強力が小さく耐磨耗性、耐熱性が低く、紡糸安定性も劣る。
領域Gは、ウレア部分の数平均分子量が650未満であるため、領域Fと同様に破断強力が小さく耐磨耗性、耐熱性が低く、紡糸安定性も劣る。
本発明の第二の特徴は、両端を除くウレア部分の平均繰り返し数が前記の式[1]を満足する点にある。
m>[FM]×(n+1) … [1]
(但し、[1]式中、mは両端を除くウレア部分の平均繰り返し数、[FM]は下記[2]式により求まる、ウレタン合成後に存在する共重合ポリアルキレンエーテルジオールに対する未反応の4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのモル比、nはウレタン部分の平均繰り返えし数)
[FM]=an6+bn5+cn4+dn3+en2+fn+g …[2]
(但し、[2]式中nはウレタン部分の平均繰り返し数で、a〜fは係数を表し、またgは定数である。但し、aは2.84992×10-4、bは−7.1093×10-3,cは7.25751×10-2,dは−0.390253,eは1.18052,fは−1.959,gは1.49107である)
ウレタン合成反応における共重合ポリアルキレンエーテルジオールに対する未反応の4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのモル比[FM]は、L.H.Peebles.Jr.の文献(Macromolecules,7(6),872-882,1974)による計算方法から、ウレタン部分の平均繰り返し数nとの回帰式として[2]式より求めることができる。すなわち[A21′]式にNおよびμ(=1.15)を代入して求められる[FM]と、後述するNMRから求められるnから、[FM]はnの関数として表わすことができる。
[FM]=an6+bn5+cn4+dn3+en2+fn+g …[2]
(但し、[2]式中nはウレタン部分の平均繰り返し数で、a〜fは係数を表しまたgは定数である。但し、aは2.84992×10-4,bは−7.1093×10-3,cは7.25751×10-2,dは−0.390253,eは1.18052,fは−1.959,gは1.49107である。)
ウレタン合成反応の後、ウレア部分の数平均分子量を大きくするために、芳香族ジイソシアネートを追加添加すると、両末端を除くウレア部分の芳香族ジイソシアネートの量mが[2]式より求めた値より大きくなる。しかし、追加添加しない時には、[2]式より求めた値はmに等しくなる。
共重合ポリアルキレンエーテルジオールの分子量を3000以上とし、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの比率を大きくすると、ウレタン合成後に4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートを追加添加しなくてもウレア部分の数平均分子量は大きくなる(第1図中のH)。しかし、このようなものは、本発明に比べて、ヒステリシスロスや残留歪みなどの低温特性や耐磨耗性、紡糸安定性が劣ったものとなる。
このように、共重合ポリアルキレンエーテルジオールの分子量の大きいものを用いた時も、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートを追加添加することによって、ウレア部分の数平均分子量をさらに大きくして耐磨耗性、耐熱性を改善することは可能である。しかし、より小さいヒステリシスロス、低温下でより伸縮特性を発揮するためには、共重合ポリアルキレンエーテルジオールの分子量は3000以下とし、ポリウレタン合成後に4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートを追加添加してウレア部分の数平均分子量を大きくする方が好ましい。
ナイロンやエステル等と交編されたポリウレタン弾性繊維は、生地の状態では50%程度、着用時では150%程度伸長されている。しかし、パンティストッキングの着脱時や、スポーツ衣料、例えばレオタードを着用して激しい運動をした時には300%以上引き延ばされることがある。この時、ポリウレタン弾性繊維のモジュラスが0.20g/dを越えていると、身体の拘束感を強く感じるため、好ましくない。一方、繊維のモジュラスが低い場合、編織物に加工する時に糸切れ等が発生しやすいため、繊維の取り扱いは難しい。しかし、破断伸度が500%以上あると、加工ドラフトを高くする等の手段が取りやすくなり、これらのトラブル発生が防止できる。
本発明に用いるポリアルキレンエーテルジオールは、エチレン、プロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、デカメチレン等の炭素数2〜10の直鎖状、または1,2−プロピレン、3−メチルテトラメチレン、3−メチルペンタメチレン、2,2−ジメチルプロピレン等の分岐状のアルキレン基の2種以上がエーテル結合している共重合ポリアルキレンエーテルジオールであり、2種以上のアルキレン基は、交互状、ブロック状またはランダム状にエーテル結合している。
異なる二種類のアルキレン基をA,Bとし、R1〜R6をA,Bを含有するポリアルキレンエーテル基とすると、例えば、HO−R1O−A−O−B−OR2−OH,HO−R3O−A−O−A−O−A−O−B−O−B−O−B−O−B−OR4−OH,HO−R5O−A−O−B−O−A−O−A−O−B−OR6−OH等が挙げられる。
ポリウレタン弾性繊維の原料として広く用いられているホモポリアルキレンエーテルジオールであるポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)に比較して、2種類以上のアルキレン基からなる共重合ポリアルキレンエーテルジオールを用い、ウレタン部分の数平均分子量が6000〜9500、ウレア部分の数平均分子量が650〜950とした発明ポリウレタン弾性繊維の場合、弾性機能が改善される。すなわち、▲1▼高い破断伸度、▲2▼低いモジュラスと伸長時の歪に対する小さな応力変動、▲3▼伸長回復時における応力の小さなヒステリシスロス、▲4▼0度以下の低温における優れた伸長回復性、を有する。
従って、これを使用した水着、ファンデーション、パンティストッキング、スポーツ衣料等は、優れた弾性機能を有し、着用感に優れた商品となる。共重合ポリアルキレンエーテルジオールの中でも、得られるポリウレタン弾性繊維の耐水性、耐光性、耐磨耗性及び弾性機能の観点から、アルキレン基の1つがテトラメチレン基であり他のアルキレン基と共重合していることが好ましい。共重合するアルキレン基として、2,2−ジメチルプロピレン基、3−メチルペンタメチレン基および3−メチルテトラメチレン基が好ましい。特に好ましくは、2,2−ジメチルプロピレン基である。
また、テトラメチレン基以外のアルキレンエーテルユニットは、4モル%以上、かつ85モル%以下含むことが好ましい。8モル%以上、かつ40モル%以下含むことがより好ましい。4モル%未満では、スパンデックスの弾性機能改良効果が小さく、85モル%を越えると弾性繊維の強度または伸度が低下する傾向がある。
テトラメチレン基以外のアルキレンエーテルユニット含有率の高い共重合ポリアルキレンエーテルジオールと、ポリテトラメチレンエーテルジオール(PTMG)のようなホモポリアルキレンエーテルジオールとを混合し、その混合ジオールのテトラメチレン基以外のアルキレンエーテルユニットが、上記のモル%の範囲内で存在する混合ポリアルキレンエーテルジオールを使用しても良い。
本発明で使用される共重合ポリアルキレンエーテルジオールの数平均分子量(Mn)は、500〜4000が好ましい。Mnが500より小さい場合、破断伸度、耐熱性が低下し、4000より大きいとヒステリシスロスや低温下の残留歪みが大きく、さらには耐磨耗性、紡糸安定性も低下する。より好ましくは1000〜3000である。
本発明において、用いられる4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートは、単独あるいは、20モル%以下の2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートを混合して使用しても良い。また、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとして、遊離のイソシアネート基に変換される封鎖されたイソシアネート基を有する化合物を使用してもよい。
本発明において用いられるイソシアネート基と反応する二官能性ジアミンとしては、ポリウレタンにおける常用の鎖伸長剤、すなわち、イソシアネートと反応し得る水素原子を少なくとも2個含有する分子量500以下のジアミン化合物を用いることができる。この具体例としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、ヒドラジン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、ジヒドラジド、ピペラジン等のジアミン化合物類が挙げられる。好ましくは、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−ジアミノシクロヘキサンである。エチレンジアミンの使用は、ウレア基の水素結合力を高め、耐熱性を向上せしめるため、特に好ましい。エチレンジアミンは、単独または30モル%以下の量であれば、上記ジアミン化合物をエチレンジアミンと混合して用いても良い。30モル%より多い場合には、耐熱性の低下が大きい。また、場合により、イソシアネート基と反応し得るジアルキルアミン等の活性水素を1個含有する化合物と併用しても良い。
共重合ポリアルキレンエーテルジオールと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートを用いてウレタンプレポリマーを製造する方法に関しては、公知のウレタン化反応の技術を採用することができる。
すなわちバルクあるいは不活性溶媒中で、共重合ポリアルキレンエーテルジオールと過剰モルの4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートをウレタン部分の数平均分子量Msが、6000〜9500となるように反応させ、中間重合体すなわちウレタンプレポリマーを合成し、ウレタン部分を製造する。Msを6000〜9500になる割合で反応させる為には共重合ポリアルキレンエーテルジオールの数平均分子量Mnと共重合ポリアルキレンエーテルジオールに対する4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのモル比Nを調整することにより達成できる。
すなわち任意のNを設定した場合、Nと[A21′]式より[FM]が求まる。この[FM]とN,Mnから[3]式でMsが求まる。
MnとNの値を変化させてシミュレーションを行いMsが6000〜9500の範囲に入るMnとNとの組み合せを決定する。
次いで、この末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーにウレア部分の数平均分子量Mhが650〜950となるように、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートを追加添加し、しかる後に二官能性ジアミンを反応させ、ウレア部分を製造することによって、所定の数平均分子量を有するウレタン部分とウレア部分との交互ブロック共重合体からなるポリウレタンを得ることができる。Mhを650〜950による割合で反応させるためには、N,二官能性ジアミンの分子量C及びウレタン合成時の共重合ポリアルキレンエーテルジオールに対する追加添加する4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのモル比Aを調整することにより達成できる。
すなわち任意のNを設定した時、Nと[A21′]式より[FM]が求まる。この[FM]とC,Aより[4]式からMhが求まる。
N,C,Aを変化させシミュレーションを行い、Mhが650〜950に入るN,C,Aの組み合せを求める。
本発明で用いられる各種化合物の化学量論的割合は、共重合ポリアルキレンエーテルジオールの水酸基と活性水素含有化合物の活性水素の総和が、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのイソシアネート基に対して1.00以上1.07当量未満が好ましい。
本発明のポリウレタン弾性繊維を構成するポリウレタンの還元粘度(ηsp/c)は1.1〜3.5dl/gが好ましい。この範囲とすることにより、弾性回復性に優れた弾性繊維となる。
還元粘度の測定はN,N′−ジメチルアセトアミド(DMAc)溶媒中における(η/η0−1)/C0で計算した値である。(但し、C0は、ポリマー0.5g/DMAc99.5gの溶液濃度(0.5wt%)であり、ηはオストワルド粘度計による希薄溶液の落下秒数、η0は同粘度計によるDMAcのみの落下秒数である。測定雰囲気温度は、20℃である)。
ポリウレタンに熱安定剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、黄変防止剤、熱変色防止剤、MgO,ZnO、ハイドロタルサイト等の耐プール用殺菌塩素剤等を添加しても良い。この様にして得られたポリウレタン組成物は、従来公知の乾式紡糸法、湿式紡糸法のいずれかで繊維状に成形し得る。
紡糸した繊維に油剤として、ポリアルキルシロキサン、ポリエステル変性シリコン、ポリエーテル変性シリコン、アミノ変性シリコン、鉱物油、タルク、シリカ、コロイダルアルミナ等の鉱物性微粒子、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩粉末、高級脂肪族カルボン酸、高級脂肪族アルコール、パラフィン、ポリエチレン等の常温で固体のワックスなど種々のものを組み合わせて使用して良い。
ポリウレタン弾性繊維は、そのまま裸糸として使用しても良く、また他の繊維、例えば、ポリアミド繊維、ウール、綿、再生繊維、ポリエステル繊維など、従来公知の繊維で被覆して被覆弾性繊維として使用することもできる。
本発明のポリウレタン弾性繊維は、特に、タイツ、パンティストッキングの用途に有用であるが、これに限定されることなく、ファンデーション、靴下留め、口ゴム、コルセット、外科用の包帯、織物及び編物の水着、スポーツ衣料等にも用いることができる。
前記本発明の説明及び後述の実施例、及び比較例において本発明に用いられるn,m、ポリウレタンのウレタン部分及びウレア部分の数平均分子量測定方法、耐熱性測定法、耐摩擦磨耗性の測定法及びパンティストッキングの作成は以下の方法で行ったものである。
(1)n,m、ポリウレタンのウレタン部分及びウレア部分の数平均分子量測定方法:
ポリウレタンを、クロロホルムを溶媒としてソックスレー抽出を行い、有機系添加剤を除去した後、クロロホルムを乾燥除去し、以下の装置と測定条件にて測定する。
装置:日本電子(株)製NMR測定装置JNM-GX400
測定核 1H
共鳴周波数 400MHz
積算回数 128回
測定温度 20℃
溶媒 重水素化ジメチルホルムアミド
測定濃度 3重量%
化学シフト基準 テトラメチルシラン(0ppm)
この条件にて測定したNMRスペクトルの例を第2図に示す。
第2図中のPがNMRスペクトルであり、Iがその積分曲線である。両端がウレタン結合である4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのメチレン基のピーク(f1)が3.866ppmに、一方がウレタン結合でもう一方がウレア結合である4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのメチレン基のピーク(f2)が3.834ppmに、両端がウレア結合である4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのメチレン基のピーク(f3)が3.800ppmにでている。ピークf1の立ち上がりから終了までの積分曲線の高さをF1、同様にf2、f3に対応する積分曲線の高さをF2,F3とし、F1〜F3をチャートから実測して求める。
本発明のポリウレタンの模式構造式の一例を下記に示す。
Figure 0003717186
(但し、Co-PAEは共重合ポリアルキレンエーテルジオールの残基、MDIは4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの残基、EDAはエチレンジアミンの残基を表し、f1〜f3は第2図においてMDIに隣接した各々の化合物残基に結合したMDIのメチレン基のスペクトル位置に対応する。)
と表した場合、前記模式構造式におけるウレタン部分及びウレア部分の平均繰り返し数n,mは、n=2×(F1/F2),m=2×(F3/F2)でそれぞれ求めることができる。
よって、ウレタン部分及びウレア部分の数平均分子量は、下記<1>、及び<2>によりそれぞれ算出することができる。
<1>ウレタン部分の数平均分子量=(共重合ポリアルキレンエーテルジオールの数平均分子量+4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの分子量)×n+共重合ポリアルキレンエーテルジオールの数平均分子量
<2>ウレア部分の数平均分子量=(ジアミン化合物の分子量+4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの分子量)×m+ジアミン化合物の分子量+2×4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの分子量
(2)耐熱性測定方法:
14cmの試験糸を50%伸長して、21cmとし、表面温度180℃のステンレス製熱柱に押し当てて(熱柱接触部分約1cm)、試験糸が切断される迄の秒数を測定する。
(3)ポリウレタン原液の経日粘度安定性の評価方法:
ポリウレタン原液を溶媒が飛散しないように密封容器に入れ、30℃のセーフティオーブン(タバイエスペック(株)製商品名SPS-222型)内に、4週間放置した後の30℃における重合体の粘度を、回転粘度計(東京計器(株)製商品名EDH型)を用いて測定し、オーブン放置前後の粘度の上昇変化差をもって原液経日粘度安定性を評価する。上昇変化差の小さい程、商業安定生産性が良好な重合体原液である。
(4)紡糸安定性の評価方法:
乾式紡糸において40デニール/6フィラメントの糸を一旦巻取り速度を300m/分に3分間固定した後、巻取り速度を徐々に上昇させ、紡糸筒内で糸切れを発生した時点の巻取り速度がXm/分であった場合、下式に従って算出した1フィラメント当たりの極限単糸デニールで紡糸安定性を評価する。
極限単糸デニール(デニール)=40/6×300/X
1フィラメント当たりのデニール(極限単糸デニール)が小さいほど、そのポリウレタンは、紡糸安定性も優れている。
但し、実施例において、紡糸原液は、ポリウレタン重合後、経日1ケ月後のものを用いた。経日後、ゲル化した原液については、曳糸性が低下していた為、配管を通じて、紡糸機頭部にある紡口まで原液移送が困難であり、評価はできなかった。
(5)破断強力・伸度、300%モジュラス、200%応力保持率および残留歪みの測定方法:
引っ張り試験機(オリエンテック(株)製商品名UTM-III 100型)を使用し、20℃、湿度65%の条件下で試料長5cmの試験糸を50cm/分の速度で引っ張り、破断強力・伸度及び300%モジュラスの測定を行う。
また、200%ヒステリシスロスの測定は、0〜300%の繰り返し伸縮の3回目の200%の往・復モジュラスを測定し、下式によって求めた。
Figure 0003717186
(但し、式中、fRは0〜300%の繰り返し伸縮の3回目の200%の復モジュラスで、fsは0〜300%の繰り返し伸縮の3回目の200%の往モジュラスである)
この応力保持率が大きいことは、ヒステリシスロスが小さいことを示している。
また、残留歪みは第3図中の0〜300%の繰り返し伸縮の3回目の復モジュラスが0となる歪み量を測定する。
なお、低温下での測定は、上記引っ張り試験機にオリエンテック(株)製恒温槽TFL-III1-40B-Sを取り付け、測定温度−20℃で測定する。
(6)耐摩擦磨耗性(伸縮サイクル)評価方法:
ナイロン糸(旭化成工業(株)製、レオナ10d/5f)と試料(ポリウレタン弾性繊維)とを引き揃え、糸送り速度35m/分で約15cm長の筒編地を作製する。この筒編地を、染色−洗濯処理筒編地として、耐摩擦磨耗性評価に用いる。
すなわち、編地を自由長で蛍光白色染色する。イオン交換水にBLANKOPHOR CL(Bayer(株)社製染料)1.2%owf(編地100gに対し1.2g)、イオネットラップ50(三洋化成(株)製)を0.4g/l、酢酸アンモニウム0.5g/lおよび酢酸2ml/lを溶解した液を染色液とし、染色液をボイル(100℃)下で、浴比1:30となるように編地を45分間浸漬し染色する。
この処理を施した筒編地を12時間風乾後、洗濯処理として、花王(株)製新ニュービーズ0.83g/l、40℃の水40lを用いて洗濯機で40分撹拌後、10分間流水で水洗し、45℃で8時間風乾し、これを洗濯1回とする。これらの筒編地を、220%伸長(0〜220%の繰り返し伸長)、200rpmでデマッチャー試験機を用い、繰り返し伸縮試験をする。所定回数後、ナイロン糸による摩擦磨耗で切断されたポリウレタン弾性繊維の切断状況を観察し、ポリウレタン弾性繊維の切断が認められない最大の伸縮サイクル数でもって耐摩擦磨耗性の評価を行なう。
(7)パンティストッキングの作成方法:
ナイロン糸(旭化成工業(株)製、レオナ10d/5f)と試料(ポリウレタン弾性繊維)を、カバーリング(ドラフト率2.7,1800T/m)後、このカバーリング糸を用いて、トータルコース2400コースで編んだ編地を、50℃でプレセットした後、95℃で45分間染色後、フィックス剤処理−柔軟加工剤処理後、125℃で15秒間の熱セットを行い、パンティストッキングを仕上げる。
(8)着用耐久性評価:
実施例及び比較例のポリウレタン弾性繊維を用いて、前記の方法にてパンティストッキングを作成し、20代〜40代の女性10名をランダムに抽出して、各自1日当たり約8時間着用した後、洗濯し、日陰で乾燥させる。このパンティストッキングのポリウレタン弾性繊維が切断していない事を確認して着用1回と数える。着用1回毎に、洗濯1回の操作を繰り返して、パンティストッキングの着用を繰り返し、切断が認められる場合、その前の着用回数を着用耐久回数として記録し、着用者の回数を平均値で表わす。切断が無い場合は、最高10回まで着用を繰り返す。
実施例
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
〔実施例1〕
テトラメチレン基と2,2−ジメチルプロピレン基(以下NPと表す)からなる数平均分子量(Mn)1800の共重合ポリアルキレンエーテルジオール(NPの共重合率10モル%)1800g(1モル)と、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(第1表中で、MDI-1と表す。)327.5(1.31モル)とを乾燥窒素下で80℃,3時間、撹拌下で反応させて、末端がイソシアネートでキャップされたウレタンプレポリマー(以下プレポリマーと略記)を得た。これを、室温に冷却した後、さらに、追加添加する4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(第1表中で、追加添加用MDI-2と表す。)35g(0.14モル)とジメチルアセトアミド3244gを加え、室温で撹拌しながら、均一なプレポリマー溶液とした。一方、エチレンジアミン(以下EDAと略す)25.5g(0.425モル)、ジエチルアミン(以下DEAと略す)3.8g(0.052モル)をジメチルアセトアミド1870gに溶解した溶液を、上記プレポリマー溶液に高速撹拌下で一気に加え、更に室温下1時間反応させ、30℃で3500ポイズの粘調なポリウレタン溶液を得た。このポリウレタンの還元粘度(ηsp/c)は1.1であった。
このポリウレタンのNMR分析の結果、第2図のスペクトルが得られた。ピークf1,f2,f3の積分曲線の高さF1,F2,F3は、各々45mm、30mm、12mmであった。
これから、ウレタン部及びウレア部の平均繰り返し数n,mは、n=3,m=0.8として求められる。よって、このポリウレタンのウレタン部分の数平均分子量は7950、ウレア部分の数平均分子量は808であった。またnより求めた[FM]は0.06であり、追加添加したMDI-2と併せて計算したウレアの平均繰り返し数0.80はmと良い一致を示した。
この溶液に、P−クレゾールとジシクロペンタジエンとイソブチレンの分子量約2300の縮合物をポリマー固形分に対して、1重量%、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾールをポリマー固形分に対し0.5重量%、アミノ変性シリコン(特願平7−75606号公報実施例1記載のアミノ当量350g/eq、粘度60cst)化合物をポリマー固形分に対し0.5重量%加えて、均一な溶液とした後、室温減圧下で、脱泡し、3600ポイズの紡糸原液として、乾式紡糸を行なった。この時、紡糸口金孔数2ホールを使用し、紡口直下の加熱窒素ガス温度270℃に、ポリマー溶液を吐出させ、ゴデットローラーと巻取りボビン間のドラフト1.15の条件下、巻取り速度700m/分で、ジメチルシリコン主成分の油剤を付与した後、ボビンに巻取り、20dのポリウレタン弾性繊維を得た。
この弾性繊維の破断強伸度は、強度36g、伸度647%、180℃熱物体接触切断秒数は126秒であった。各種の機能性能の評価解析結果を第2表に示す。
〔実施例2〜8〕
実施例1と同様の方法で、第2表に示すポリウレタン原料及び製造仕込み比率で変えて、製造したポリウレタンを、実施例1と同様な方法で紡糸して、20dのポリウレタン弾性繊維を得た。各種評価解析結果を、第2表に示す。
但し、第2表中の、NPは2,2−ジメチルプロピレン基とテトラメチレン基、MPは3−メチルペンタメチレン基とテトラメチレン基、MBは3−メチルテトラメチレン基とテトラメチレン基との共重合ポリアルキレンエーテルジオール及びその共重合比率モル%を表す。
〔比較例1〕
テトラメチレン基と2,2−ジメチルプロピレン基(NP)からなる数平均分子量(Mn)2000の共重合ポリアルキレンエーテルジオール(NPの共重合率10モル%)2000g(1モル)と、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(第1表中で、MDI-1と表す。)400g(1.6モル)とを乾燥窒素気流下で80℃で3時間、撹拌下で反応させ、ウレタンプレポリマーを得た。これを室温に冷却した後、ジメチルアセトアミド3600gを加え、撹拌しながら溶解し、均一な溶液とした。
一方、DEA34.4g(0.573モル)、EDA4.02g(0.055モル)をジメチルアセトアミド2089gに溶解した溶液を、上記プレポリマー溶液に高速撹拌下で加え、室温下1時間反応させ、3900ポイズ/30℃の粘調なポリウレタン溶液を得た。
このポリウレタンのNMR分析の結果、ウレタン部分の繰り返し数nは1.51で数平均分子量5412、ウレア部分の繰り返し数mは0.50で数平均分子量716であった。nより求めた[FM]は0.20であり、これから計算したウレアの平均繰り返し数0.50はmと良く一致した。
この溶液を、実施例1と同様な方法で、繊度20dのポリウレタン弾性繊維を得た。この弾性繊維の各種評価解析結果を、第2表に示す。
〔比較例2〜6〕
実施例1及び比較例1と同様の方法で、第1表に示すポリウレタン原料及び製造仕込み比率を変えて、製造したポリウレタンを、実施例1と同様な方法で紡糸して、20dのポリウレタン弾性繊維を得た。各種評価解析結果を、第2表に示す。
実施例1,5、比較例1,6で得られたポリウレタン弾性繊維の伸縮特性、低温特性を第3表に示した。数平均分子量3300と高分子量の共重合ポリアルキレンエーテルジオールを用いた比較例6は、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートを添加しなくてもウレア部分の数平均分子量は、大きくなるが、ヒステリシスロスや残留歪みの低温特性、耐磨耗性並びに紡糸安定性も本発明には及ばない。
本発明の繊維を使用したパンティーストッキング、ファンデーションは従来の繊維を使用した製品に比べ、実施例と比較例から明らかなように、非常に伸びやすくソフトであり着脱が容易な上に、少ないヒステリシスロスが示すように良好なフィット性を有し、磨耗耐久性も高い。また、冬季スポーツ衣料に用いると低温でも極めて優れた伸びとフィット性を示しており、また、耐久性にも優れた製品ができる。
Figure 0003717186
Figure 0003717186
Figure 0003717186
産業上の利用可能性
本発明によるポリウレタン弾性繊維は、特に、高破断伸度、低モジュラス、低ヒステリシスロスなどの弾性機能及び低温特性、耐磨耗性、及び耐熱性に優れている。本発明のポリウレタン弾性繊維は、低温時、高温時の使用性能並びに熱加工特性の改善の要請に応えるものである。
本発明のポリウレタン弾性繊維を、水着、ファンデーション、パンティーストッキング、スポーツ衣料等に使用して製造することにより、一層着用快適性と着用耐久性に優れた性能の加工製品を得ることができる。

Claims (6)

  1. 炭素数が2〜10の異なったアルキレンエーテルからなる共重合ポリアルキレンエーテルジオール、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと二官能性ジアミンとから得られるポリウレタンであって、ウレタン部分の数平均分子量が6000〜9500、ウレア部分の数平均分子量が650〜950であり、かつ両端を除くウレア部分の平均繰り返し数が下記[1]式を満足するポリウレタンよりなるポリウレタン弾性繊維
    m>[FM]×(n+1) … [1]
    (但し、mは両端を除くウレア部分の平均繰り返し数、[FM]は下記[2]式により求まる、ウレタン合成後に存在する共重合ポリアルキレンエーテルジオールに対する未反応の4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのモル比、nはウレタン部分の平均繰り返えし数)
    [FM]=+an6+bn5+cn4+dn3+en2+fn+g [2]
    (但し、nはウレタン部分の平均繰り返し数で、a〜fは係数を表しまたgは定数である。但し、aは2.84992×10-4,bは−7.1093×10-3,cは7.25751×10-2,dは−0.390253,eは1.18052,fは−1.959,gは1.49107である)。
  2. 請求の範囲1において、破断伸度が500%以上、300%モジュラスが0.20g/d以下、であることを特徴とするポリウレタン弾性繊維。
  3. 請求の範囲1において、共重合ポリアルキレンエーテルジオールの数平均分子量が、500〜4000であることを特徴とするポリウレタン弾性繊維。
  4. 請求の範囲1において、共重合ポリアルキレンエーテルジオールの数平均分子量が1000〜3000であることを特徴とするポリウレタン弾性繊維。
  5. 炭素数が2〜10の異なったアルキレンエーテルからなる共重合ポリアルキレンエーテルジオールと、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとを、ウレタン部分の数平均分子量が6000〜9500となる割合で反応せしめ、両末端がイソシアネートであるウレタンプレポリマーを合成し、しかる後、ウレア部分の数平均分子量が650〜950となる割合で、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートを追加添加したのち、二官能性ジアミンを反応せしめて得たポリウレタンを紡糸することを特徴とするポリウレタン弾性繊維の製造方法。
  6. 請求の範囲5において、破断伸度が500%以上、300%モジュラスが0.20g/d以下であることを特徴とするポリウレタン弾性繊維の製造方法。
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