JP2580780B2 - ポリウレタン・ポリアミド系複合繊維 - Google Patents

ポリウレタン・ポリアミド系複合繊維

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JP2580780B2 JP1167419A JP16741989A JP2580780B2 JP 2580780 B2 JP2580780 B2 JP 2580780B2 JP 1167419 A JP1167419 A JP 1167419A JP 16741989 A JP16741989 A JP 16741989A JP 2580780 B2 JP2580780 B2 JP 2580780B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリウレタンとポリアミドとからなる自己
捲縮性複合繊維の改良に関する。さらに詳しくは、回復
応力特性および耐熱性に優れ、フィット性および透明性
に優れたストッキング用素材として特に有用な、ポリウ
レタン・ポリアミド系複合繊維に関する。
[従来の技術] ポリウレタンとポリカプラミドとを偏心的に複合させ
てなる自己捲縮性複合繊維は、優れた捲縮特性および透
明性を有する編地とすることができるので、高級ストッ
キング用素材として高く評価されている。
この複合繊維におけるポリウレタンエラストマ成分と
しては、ポリオールに、ポリアルキレンオキシド、ポリ
テトラヒドロフランなどからなるポリエーテル;ε−カ
プロラクトンなどの開環重合により得られるポリラクト
ン;アジピン酸、グルタル酸などの酸とエチレングリコ
ール、プロピレングリコールなどのグリコール類とから
縮合重合によって得られるポリエステル;あるいはポリ
炭酸エステルを使用し、これらのポリオールとジイソシ
アネートとを反応せしめ、次いで低分子量グライコー
ル、あるいは、ヒドラジン、エチレンジアミン類により
鎖伸長することにより得られたポリウレタンが知られて
いる。
これらポリウレタン成分のうちでも、ポリアミド成分
との耐剥離性に優れしかも耐熱性にも比較的優れたポリ
炭酸エステル系ポリウレタンを他のポリエステル系ポリ
ウレタンやポリエーテル系ポリウレタンなどと併用する
ことが良いとされている(特公昭55−22570号公報、特
公昭57−34370号公報など)。
また、これら複合繊維を工業的に製造するためには、
ポリウレタンのショア硬度A(JIS K6301のA法によ
る)を90〜100の範囲にすることが必要であると考えら
れていた(特開昭50−71918号公報、特開昭62−156314
号公報など)。すなわち、ショア硬度Aが100を越える
ポリウレタンはその伸び特性が低くなるので得られる複
合繊維の捲縮特性は劣ってくるものと考えられ、自己捲
縮性複合繊維には適していないと従来は考えられていた
のである。
[発明が解決しようとする課題] ショア硬度Aが100以下のポリウレタンを用いてもか
なり優れたコイル状捲縮を得ることはできるが、他素材
と交編使用する場合などにはそのフィット性が十分とは
言えずさらに回復応力特性を高めることが要求されてき
ている。
また、ポリカプラミドと溶融複合紡糸するためにはポ
リウレタンがある程度の耐熱性を有することが必要であ
り、そのためには、前述したように、ポリ炭酸エステル
系ポリウレタンを含むポリウレタンが好ましいとされて
いる。しかし、このポリウレタン組成でもそのショア硬
度Aが100以下の場合は、ポリウレタン成分の熱劣化を
防止するために製品編成後の熱セットに十分な温度をか
けることができず、しかも比較的低温で熱セットしても
製品の伸縮特性や強伸度特性が損なわれるという場合も
あった。従って、複合繊維の耐熱性をさらに高めること
も望まれてきている。
そこで、本発明は、ポリアミドとポリウレタン弾性体
との偏心的複合繊維の捲縮発現処理後の回復応力特性を
高めること、さらに、耐熱性を向上させ熱処理時におけ
る製品特性劣化を防止することができるポリウレタン・
ポリアミド系複合繊維を提供することを、主な目的とす
る。
[課題を解決するための手段] この目的を達成するため、本発明は、ポリウレタンと
融点が200℃以上のポリアミドとからなる偏心的複合繊
維であって、前記ポリウレタンが58以上のショア硬度D
を有するポリウレタンであるポリウレタン・ホリアミド
系複合繊維からなる。その偏心的複合繊維をなすポリウ
レタンのハードセグメントとソフトセグメントとの重量
比は、17:83〜25:75であることが好ましく、また、その
偏心的複合繊維のバネ定数は14以上であることが好まし
い。
本発明で用いるポリウレタンは、単独ポリウレタン、
共重合ポリウレタンおよびポリウレタン混合物のいずれ
でもよいが、その硬度水準をショア硬度Dで58以上とい
う高水準にすることが重要であり、特に60以上が好まし
い。
このショア硬度Dが高くなるほど回復応力特性や耐熱
性は向上するが、あまりにも高くなり過ぎると、溶融紡
糸すること自体が難しくなるし、また、伸度が大きく低
下してくるので、実用上は75以下さらには70以下である
ことが好ましい。
このショア硬度Dは、ASTM D−2240に記載された方
法によりデュロメータDを用いて測定した値である。シ
ョア硬度Dの値は、ショア硬度Aの値と相関があり、両
値は相関式により換算することができ、例えば、ショア
硬度D58以上はショア硬度Aの101以上に相当する。この
ポリウレタンのショア硬度の値は溶融紡糸や熱処理を経
ても実質的に変化しないので、紡糸前のポリウレタンポ
リマのショア硬度の値も、捲縮発現前、捲縮発現後ある
いはさらに熱セット後の複合繊維から分離したポリウレ
タン成分について測定した値も、実質的に同水準であ
る。
ポリウレタンの硬度水準は、ポリウレタンの結晶形成
部(ハードセグメント)の比率、ポリマ粘度、ポリマ架
橋点の量、ポリオール成分などを変えることにより容易
に調整することができるので、ポリウレタンの硬度は、
例えば、ポリウレタンの結晶形成部(ハードセグメン
ト)の比率が大きくなるように、低分子ジオール、ジア
ミン等の鎖伸長剤の含有比率を増加させること、ポリマ
粘度を高めること、ポリマ架橋点を増加させること、ポ
リオールとしてポリカーボネートのような硬いポリオー
ルを用いること、ポリオールを低分子量化することなど
の方法をとることにより高めることができる。
具体的には、ポリウレタンのハードセグメント(低分
子ジオール、ジアミン等の鎖伸長剤)とソフトセグメン
ト(ポリオール成分)との比率(原料仕込み時)を、重
量比で、17:83〜25:75の範囲とすることが好ましい。
このポリウレタン成分をなすポリマは、ポリ炭酸エス
テル系ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン、ポ
リラクトン系ポリウレタン、ポリエーテル系ポリウレタ
ンなどの公知のポリウレタンであればよく、これらポリ
ウレタンを単独、共重合あるいは混合で用いればよい。
なかでも、ポリ炭酸エステル系ポリウレタン、あるいは
該ポリ炭酸エステル系ポリウレタンを共重合成分あるい
は混合成分として10重量%以上含むポリウレタンがポリ
アミドとの接着性を高めるために好ましい。また、ポリ
アミドとの耐剥離性、熱可塑性、熱安定性、強伸度およ
び弾性などの特性を阻害しない少量(例えば20重量%以
下、好ましくは10重量%以下)であれば、ポリエステ
ル、ポリイソシアネートなどの他のポリマが混合されて
いてもよい。
前記ポリ炭酸エステル系ポリウレタンを得るためのポ
リオールとしては、4,4′−ジオキシジフェニル−2,2′
−プロパン(ビスフェノールA)からの芳香族ポリ炭酸
エステル、および脂肪酸2価アルコールとホスゲンとの
反応により得られる脂肪族ポリ炭酸エステルなどが挙げ
られる。これらのポリオールの分子量は600〜5000程度
であることが好ましい。
ポリエーテル系ポリウレタンを得るためのポリオール
としては、ポリ(オキシエチレン)グリコール、ポリ
(オキシプロピレン)グリコール、ポリ(テトラメチレ
ン)グリコールなどが挙げられ、その分子量は600〜400
0程度が好ましい。またねポリエステル系ポリウレタン
を得るためのポリオールとしては、アジピン酸、グルタ
ル酸あるいはセバシン酸などの酸と、エチレングリコー
ル、1,4−ブチレングリコール、1,3−または2,3−ブタ
ンジオール、2,5−ヘキサンジオールなどのグリコール
とから縮合反応によって得られた分子量600〜4000程度
のポリエステルが挙げられる。
また、ポリウレタンを得るためのジイソシアネートと
しては、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなど
が挙げられる。鎖伸長剤としては、低分子量グリコー
ル、ヒドラジン、エチレンジアミン、ビス−β−ヘキサ
ノンなどが挙げられる。重合原料中の−NCO末端基と−O
H末端基とのモル比(−NCO/−OH)は、1.00〜1.10程度
であればよい。
これら重合原料をワンショット法やプレポリマ法など
の通常のポリウレタン重合方法により重合し、あるいは
さらにポリマ混合や添加剤混合を行って本発明で複合紡
糸に用いるポリウレタン成分とする。
このような高硬度ポリウレタンは溶融紡糸時に粘性バ
ラツキを生じ易い場合があるが、これは、ポリウレタン
の重合度をそのポリウレタン組成に応じた適正範囲に制
御することにより抑制することができる。このポリウレ
タンの重合度は、その溶融粘度を調整することにより適
正範囲とすることができ、一般に、3500〜35000ポイズ
程度の溶融粘度が好ましい。
一方、本発明において使用するポリアミド成分は融点
が200℃以上であり、例えば、ナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン46、ナイロン6・10などが挙げられ、融点
が200℃以上であればこれらの共重合ポリアミドであっ
てもよい。融点が低過ぎるポリアミドでは、得られる複
合繊維の強伸度や耐摩耗性などの物性が悪くなるので、
実用に耐えられる繊維が得られ難い。一方、ポリウレタ
ンと複合紡糸するためにはあまりにも高融点のポリアミ
ドは好ましくなく、その融点は高くとも300℃程度であ
ることが実用上好ましい。なかでも、融点が210以上で
あるポリアミドが好ましく、特に、実質的にナイロン6
またはナイロン66からなるポリアミドが好ましい。その
重合度は、衣料用繊維に用いられている程度の相対粘度
ηrを有していればよく、例えば、2.0〜2.8程度の硫酸
相対粘度を有していればよい。このポリアミド成分は、
耐熱剤・耐光剤・艶消剤などの通常の添加剤を含有して
いてもよい。
前記高硬度ポリウレタンとポリアミドとは、基本的に
は従来のポリアミドとポリウレタンとの溶融複合紡糸と
同様に行えばよい。例えば、通常の溶融複合紡糸機にそ
れぞれのポリマを供給して別々に溶融した後、230〜290
℃程度に加熱された複合紡糸口金を用いて複合紡糸し、
通常の製糸方法によりポリアミド成分を結晶配向化させ
て潜在捲縮性の複合繊維を製造すればよい。
その複合構造は、捲縮発現処理によってコイル状捲縮
を示すことができる潜在捲縮性が得られる偏心複合構造
であればよく、例えば、偏心芯鞘型複合構造、サイドバ
イサイド接合型複合構造が挙げられる。その複合比率
は、その複合構造にも左右されるが、一般に、80/20〜2
0/80程度であればよい。また、繊維外周面を占めるポリ
マはポリアミドであること、あるいはその割合が多いこ
とが好ましい。
[作用] ポリウレタンは一般に硬度を高くするとその伸び特性
が低下するので、ポリウレタンのみからなる弾性繊維の
場合は、その硬度をあまり高くすることができず、ショ
ア硬度Dが58以上のポリウレタンは用いられていない。
また、ポリウレタンとポリアミドとを複合繊維にする場
合でも同様に、自己捲縮性を得るためにはポリウレタン
単独弾性繊維と同程度の硬度水準が必要と、従来は考え
られていた。
しかし、実際に高硬度ポリウレタンを用いて複合繊維
を製造したところ、硬度が高い程その伸び特性は若干低
下する傾向はあるものの実際に問題となるほどの弾性低
下はみられず、むしろ硬度が高くなるほど、回復応力特
性や耐熱性が大きく向上し、製品編地のフィット性や耐
熱性が著しく改善されるので、ストッキング用などに極
めて有用な捲縮繊維とすることができるという意外な知
見が得られた。これは、複合繊維の場合、ポリアミドと
ポリウレタンとの収縮特性差によりコイル状捲縮を発現
させこのコイル状捲縮による弾性特性を主として利用し
ているので、捲縮発現処理後の複合繊維の有する弾性特
性は、ポリウレタン成分の有する伸び特性にほとんど左
右されないためであると考えられる。
このように高硬度ポリウレタンとポリアミドとを偏心
複合して得られる複合繊維は、通常の方法で捲縮発現処
理されてコイル状捲縮繊維として弾性特性を発揮する。
このコイル状捲縮繊維は、バネ定数が14以上という、従
来得られていなかった高い伸長回復応力を有する。この
ようにバネ定数が高いので編地製品の60%回復応力や75
%伸長応力は大きく高められ、そのフィット性が大きく
向上する。
このバネ定数(K)は、次の方法で求めた値である。
98℃の沸騰水で30秒間処理することにより捲縮発現させ
た捲縮糸に、35mg/dの荷重(Wmg)をかけて伸長させ、
その伸長時の1コイルあたりの長さ(σmm)を測定する
とともに、未伸長捲縮糸の1コイルあたりの長さ(σ0m
m)を測定する。そして、次式 K=[W/(σ−σ)]×10-2(g/cm)により、バネ定
数(K)を求める。
さらに、この繊維は、耐熱性に優れており、例えば、
沸水で捲縮発現させ110℃で熱セットした後の強伸度積
保持率(後述の実施例参照)が70%以上と高い。
このように耐熱性が優れているので、捲縮発現や熱セ
ットなどによる物性低下が抑制され、伸縮性編地製品に
おける繊維の強伸度特性は、従来のポリウレタン・ポリ
カプラミド繊維製編地に比べ大きく改善される。
また、本発明において用いた高硬度ポリウレタンは、
融点が比較的高く耐熱性に優れているので、従来はポリ
ウレタンと工業的に複合紡糸することが困難であると考
えられていたナイロン66のような比較的高融点のポリア
ミドも、ポリアミド成分として用いることができるよう
になり、従って、ナイロン66とポリウレタンとのコイル
状捲縮複合繊維を得ることも可能となる。
[実施例] ポリ炭酸エステル(平均分子量2000)とポリカプロラ
クトン(平均分子量2000)との6:4混合ポリオールを使
用し、鎖伸長剤として1,4−ブチレングリコールを、ま
た、ジイソシアネートとしてジフェニルメタンジイソシ
アネートを用いて通常のワンショット法により重合して
ポリウレタン重合体を得る。得られた重合体を、粉砕し
た後、エクストルーダにより溶融・押出しし、ペレタイ
ズ化した。
上記重合の際、重合原料中における−NCO末端基と−O
H末端基とのモル比(−NCO/−OH)は1.04とした。ま
た、1,4−ブチレングリコールと混合ポリオールとのモ
ル比は、4.0、5.0、5.5、あるいは6.0とし、ショア硬度
が異なる4種類のポリウレタンを得た。
得られたポリウレタンのショア硬度および伸度を測定
し、その結果を第1表に示した。なお、ショア硬度Aの
値は、ショア硬度Dの値を換算したものである。
これらポリウレタンと98%硫酸相対粘度が2.50のポリ
カプラミドとをそれぞれ230℃および260℃で別々に溶融
して複合紡糸機に供給し、250℃に加熱した複合口金部
で複合割合50/50の偏心芯鞘状に複合して紡出し、通常
の方法により冷却、給油して600m/minで巻取った。そし
て、延伸機で4.0倍に延伸し、18デニール、2フィラメ
ントの潜在捲縮性複合フィラメント糸を得た。
この複合フィラメント糸を、通常の方法でストッキン
グ編地に編立て、110℃で熱セット処理してストッキン
グ製品を製造した。
上記複合フィラメント糸の強伸度特性、捲縮発現処理
後のバネ定数、ストッキング製品中におけるコイル状捲
縮糸(熱セット後繊維)の強伸度特性、さらにストッキ
ング製品の弾性特性、伸長回復応力特性を測定し、その
結果もあわせて第1表に示した。
上記物性の測定は、それぞれ次の方法によった。
バネ定数:複合フィラメント糸を編立てることなく、前
述した方法によって捲縮発現処理して測定した。
強伸度保持率:熱セット後繊維の強伸度積(=強度(g/
d)×[伸度(%)/100+1])の値を原糸(潜在捲縮
性繊維)の強伸度積値に対する値で示した割合(%)で
ある。
ストッキングの捲縮特性:定伸長型引張試験機TOM−1
00E型(新興通信工業(株)製)を用い、ストッキング
を2つ折りにした試料で2kgの荷重により引張り試験を
行い、応力歪のヒステリシス曲線を描かせる。2kgの荷
重をかけて放置した時の長さをL1とし、そのL1の75%ま
で伸張させて回復させたヒステリシス曲線からL1の75%
伸長した時点の応力値(g)を、また、その回復時曲線
からL1の60%伸長の長さに回復した時点の応力値(g)
とを読取り、それらを1/2にした値を、それぞれ、75%
伸長応力、60%回復応力の値として表した。これらの値
は、ストッキングのフィット性を示す指標であり、高い
ほどフィット性は優れている。
また、ストッキングのフィット性は、着用試験によっ
て得られた評価で示した。
第1表の結果から明らかなように、No.B〜Dのように
ショア硬度Dが58以上のポリウレタンを用いた複合繊維
は、ショア硬度Dが58未満のポリウレタンを用いた複合
繊維(No.A)に比べ原糸伸度がやや低下するものの、そ
の耐熱性および捲縮発現後の伸長応力特性が著しく向上
し、フィット性および強伸度特性の優れたストッキング
とすることができた。
さらに、そのストッキングの伸長率および伸長回復率
の値を応力歪曲線から求めたところ、No.A〜Dとも殆ど
同じ水準にあり、ポリウレタン成分を高硬度としてもス
トッキングの伸長性の悪化はみられなかった。
[発明の効果] 本発明に係るポリウレタン・ポリアミド系複合繊維
は、ショア硬度Dが58以上の高硬度ポリウレタンを用い
ることにより、捲縮発現後のコイル状捲縮繊維における
回復応力特性を著しく向上させることができ、従って、
フィット性がさらに一層向上した伸縮編地製品とするこ
とができる。
そして、耐熱性が向上するので、捲縮発現処理時や熱
セット時における品質劣化を防止することができ、伸縮
編地製品の強伸度特性を改善することもできる。
さらに、従来は工業的には製糸困難とされていたナイ
ロン66とポリウレタンとの複合繊維を得ることも可能と
なる。
本発明に係る複合繊維は高いフィット性が要求される
繊維製品に広く使用できるが、特に、ストッキング用や
トリコット製品用として有用であり、また、ソックス等
の他のホージャリー用にも用いることができる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリウレタンと融点が200℃以上のポリア
    ミドとからなる偏心的複合繊維であって、前記ポリウレ
    タンが58以上のショア硬度Dを有するポリウレタンであ
    ることを特徴とするポリウレタン・ポリアミド系複合繊
    維。
  2. 【請求項2】前記ポリウレタンにおけるハードセグメン
    トとソフトセグメントとの重量比が17:83〜25:75である
    ことを特徴とする請求項1記載のポリウレタン・ポリア
    ミド系複合繊維。
  3. 【請求項3】捲縮発現処理後のバネ定数が14以上である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のポリウレタン・
    ポリアミド系複合繊維。
JP1167419A 1988-06-30 1989-06-29 ポリウレタン・ポリアミド系複合繊維 Expired - Fee Related JP2580780B2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16417188 1988-06-30
JP63-164171 1988-06-30

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