JP3715491B2 - 芳香族ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

芳香族ポリカーボネートの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融重縮合法により、着色が少なく、微少異物量も少ない高品質の芳香族ポリカーボネートを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
芳香族ポリカーボネートは、耐熱性、耐衝撃性、透明性などに優れたエンジニアリングプラスチックスとして、幅広い分野で利用されている。中でも光ディスクの基板材料としての用途が、近年とみに拡大してきている。芳香族ポリカーボネートの製造方法としては種々の方法が知られており、代表的な工業的製法としては界面重縮合法や溶融重合法が挙げられる。
【0003】
界面重縮合法では、有機溶媒の存在下、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、ビスフェノールAといい、BPAと略記することもある)等の芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液とホスゲンとを反応させるが、この方法における有機溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン系有機溶媒が用いられ、特に塩化メチレンが主に用いられている。ところが、これらのハロゲン系有機溶媒は、生成ポリマーから完全に除去することが難しいため、ポリマー中に有機溶媒が残留すると、その後の用途において悪影響を及ぼす種々のトラブルの原因になっている。例えば、有機溶媒由来のハロゲンによる金型腐食やポリマー着色の生起、特に光ディスクの基板として用いる場合には、ポリカーボネート中に残留するハロゲンが記録膜を腐食しエラーの原因になるという点で致命的な問題となっている。
【0004】
一方、溶融重縮合法は、ビスフェノールA等の芳香族ジヒドロキシ化合物とジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネートとを、溶融状態でエステル交換し、副生するフェノールを抜き出しながら重合する方法である。この溶融重縮合法では溶媒を使用しないので、上記の界面重縮合法におけるような溶媒に起因する問題はないが、他方、着色のない優れた色相のポリマーを得ることが難しく、その上溶融ポリマーの粘度が高いため、重合後のポリマーから異物、特に光学的な微小異物を除去することが困難であるという問題があった。この様な光学的な微小異物が存在するポリカーボネートを、光学用途、特に光ディスク等に使用した場合、エラーの原因となるため好ましくない。
【0005】
そこで、溶融重縮合法により芳香族ポリカーボネートを製造する際、異物含量を低減させるための種々の方法が提案されてきている。例えば、特開平5−239334号公報には、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルを触媒の存在下に溶融重縮合させた後、反応生成物であるポリカーボネートが溶融状態にある間に、添加剤を添加し混練し、好適には混練後ポリマーフィルター(絶対濾過精度0.5μm〜50μm)で濾過することにより、熱劣化や外部からの異物の混入を防いで異物含量の少ない光学用ポリカーボネートを製造できることが記載されている。
【0006】
この方法によれば、5μm以上の比較的大きな異物を低減することはできても、2μm以下の微小異物を充分に減らすことは困難である。しかし、より微小異物を除くために、絶対濾過精度が2μm以下のポリマーフィルターを用いることは、ポリカーボネートの溶融粘度が高いために押出機の負荷が極めて大きくなり、その上に目詰まりも早く操作上から現実的でない。事実、該公報の実施例で用いているポリマーフィルターは濾過精度5μmである。
【0007】
また、特開平6−234845号公報には、少なくとも2基の反応器を直列に用いて、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合する際、最終反応器より前及び最終反応器出口の各々に少なくとも1基のフィルターを設け、これによってポリマーの粘度が低い最終反応器前では高精密濾過により微粒子を除き、ポリマー粘度が高い最終段階で粗い濾過をする方法が記載されている。しかし、この方法においても、最終反応器出口に設けられるフィルターの絶対濾過精度は5μm以上であり、2μm以下の微小異物を充分に減らすことは難しい。
【0008】
更に、特開平7−207015号公報では、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートとをフタルイミドリチウム等の特定構造の化合物からなる触媒の存在下で重合することにより、色調が良好で副反応が抑制され、分岐反応に起因する不溶物異物の生成が抑制されたポリカーボネートを提供し得ることが示されている。しかし、該方法によっても5μm以上の異物生成を抑制することはできても2μm以下の微小異物を充分に低減することは困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、溶融重縮合法により芳香族ポリカーボネートを製造するに際し、押出機への過大な負荷やポリマーフィルターの目詰まり等の問題を生ぜずに、色相が良好で,且つ、微小異物も少ない高品質の芳香族ポリカーボネートを製造する方法を提供する事である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
従来、芳香族ポリカーボネートにおける異物を低減するためには、混入或いは副生した異物を専らフィルターで取り除く措置がとられており、異物、特に微小異物の随伴事由についてはほとんど解明されていない。
本発明者らは、上記課題を解決するために、多段重合工程の各装置における芳香族ポリカーボネートのプレポリマーを含めた溶融重合液の挙動について鋭意検討を進めた結果、特定分子量以上の芳香族ポリカーボネートプレポリマー及び/又は芳香族ポリカーボネートの溶融ポリマーが移送される配管に装着されたフランジ部が微小異物の生成に関わっており、これを適正化することで微小異物の発生が抑えられ、しかも着色も少ない高品質の芳香族ポリカーボネートを製造し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、色相に優れ、微小異物含量の少ない高品質の芳香族ポリカーボネートを溶融重縮合法により製造する方法に係わり、その要旨は、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを、エステル交換反応触媒の存在下溶融重縮合させることにより芳香族ポリカーボネートを製造する際、粘度平均分子量が4000以上30000以下である溶融ポリマーを移送するための配管におけるフランジの数を多くとも40とし、且つ該フランジは、そのシール面のクリアランスが0で接合されていることを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法に存する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の芳香族ポリカーボネート製造法について更に具体的に説明する。
本発明では、芳香族ポリカーボネートを製造する原料として、炭酸ジエステルと芳香族ジヒドロキシ化合物とを用い、これらをエステル交換触媒の存在下、溶融重縮合して芳香族ポリカーボネートを製造する。
本発明の原料の一つである炭酸ジエステルは、下記一般式(1)で表される化合物である。
【0014】
【化1】
Figure 0003715491
【0015】
(式中、A及びA’は、炭素数1〜18の置換されていてもよい脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基であり、AとA’とは、同一でも相互に異なっていてもよい。)
【0016】
一般式(1)で表される炭酸ジエステルの具体例としては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−t−ブチルカーボネート、ジフェニルカーボネート及びジトリルカーボネート等の置換ジフェニルカーボネート等が挙げられる。これらの中、ジフェニルカーボネート、置換ジフェニルカーボネートが好ましく、特にジフェニルカーボネート(以下、DPCと略記することもある)がより好ましい。これらの炭酸ジエステルは、単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。
【0017】
また、上記のような炭酸ジエステルは、好ましくは50%以下、さらに好ましくは30モル%以下の量を他のジカルボン酸又はそのジカルボン酸エステルで置換してもよい。このようなジカルボン酸またはジカルボン酸エステルとしては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸ジフェニル、イソフタル酸ジフェニル等が挙げられる。これらのカルボン酸またはカルボン酸エステルと炭酸ジエステルとを併用した場合には、ポリエステルカーボネートが得られる。
【0018】
本発明のもう一つの原料である芳香族ジヒドロキシ化合物は、下記一般式(2)で示される化合物である。
【化2】
Figure 0003715491
【0019】
(式中、Bは、炭素数1〜15のハロゲンで置換されていてもよい2価の炭化水素基、−S−基、−SO2 −基、−SO−基、−O−基又は−CO−基を示し、X及びYは、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1〜14のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜8のオキシアルキル基又は炭素数6〜18のオキシアリール基を示し、XとYとは、同一でも相互に異なっていてもよい。mは0又は1であり、p及びqは0〜4の整数である。)
【0020】
一般式(2)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[=ビスフェノールA]、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジエチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−(3,5−ジフェニル)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,4’−ジヒドロキシ−ジフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−5−ニトロフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジクロロジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−2,5−ジエトキシジフェニルエーテル等が例示される。これらの中でも、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましい。また、これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は、単独で又は2種以上を混合して用いることもできる。
【0021】
炭酸ジエステルと芳香族ジヒドロキシ化合物との使用割合(混合比率)は、所望する芳香族ポリカーボネートの分子量と末端ヒドロキシ基量により決められる。末端ヒドロキシ基量は、製品ポリカーボネートの熱安定性と加水分解安定性に大きな影響を及ぼし、実用的な物性を持たせるためには1000ppm以下にすることが必要となる。従って、芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して炭酸ジエステルを等モル量以上用いるのが一般的であり、通常、1.01〜1.30モル、好ましくは1.01〜1.20モルの量で用いられるのが望ましい。
本発明の方法で得られる芳香族ポリカーボネートの粘度平均分子量は、通常10,000〜100,000の範囲であり、好ましくは12,000〜40,000の範囲である。
【0022】
エステル交換法により芳香族ポリカーボネートを製造する際には、通常、エステル交換触媒を使用する。エステル交換触媒としては、主として、アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物が使用され、補助的に、塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合物あるいはアミン系化合物等の塩基性化合物を併用することも可能である。これらの触媒は、1種類で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0023】
触媒の使用量は、通常、芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して1×10-8〜1×10-5モルの範囲で用いられる。使用量がこの量より少ない場合には、所定の分子量及び末端ヒドロキシ基量の芳香族ポリカーボネートを製造するのに、長時間に亘り必要な重合活性が得られず、他方、この量より多い場合は、生成ポリカーボネートの色相が悪化し、ゲルの発生による異物量も増大する傾向となるので好ましくない。特に、アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を用いる場合、それらの金属量として1×10-8〜2×10-6モルの範囲が好ましく、0.5×10-7〜1×10-6モルの範囲が特に好ましい。
【0024】
触媒のアルカリ金属化合物としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムの水酸化物、炭酸水素塩、炭酸塩、リン酸水素塩、フェニルリン酸塩等の無機アルカリ金属化合物や、酢酸、ステアリン酸、安息香酸等の有機酸類、メタノール、エタノール等のアルコール類,石炭酸、ビスフェノールA等のフェノール類との塩等の有機アルカリ金属化合物等が挙げられる。
【0025】
アルカリ土類金属化合物としては、ベリリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム等の水酸化物、炭酸水素塩、炭酸塩等の無機アルカリ土類金属化合物や、酢酸等の有機酸類、アルコール類、フェノール類との塩等の有機アルカリ土類金属化合物等が挙げられる。
【0026】
塩基性ホウ素化合物としては、具体的にテトラメチルホウ素、テトラエチルホウ素、テトラプロピルホウ素、テトラブチルホウ素、トリメチルエチルホウ素、トリメチルベンジルホウ素、トリメチルフェニルホウ素、トリエチルメチルホウ素、トリエチルベンジルホウ素、トリエチルフェニルホウ素、トリブチルベンジルホウ素、トリブチルフェニルホウ素、テトラフェニルホウ素、ベンジルトリフェニルホウ素、メチルトリフェニルホウ素、ブチルトリフェニルホウ素等の水素化物、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、或いはストロンチウム塩等が挙げられる。
【0027】
塩基性リン化合物としては、例えば、トリエチルホスフィン、トリ−n−プロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、あるいは四級ホスホニウム塩等が挙げられる。
【0028】
塩基性アンモニウム化合物としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルフェニルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルフェニルアンモニウムヒドロキシド、トリブチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリブチルフェニルアンモニウムヒドロキシド、テトラフェニルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリフェニルアンモニウムヒドロキシド、メチルトリフェニルアンモニウムヒドロキシド、ブチルトリフェニルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。
【0029】
アミン系化合物としては、例えば、4−アミノピリジン、2−アミノピリジン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン、4−ジエチルアミノピリジン、2−ヒドロキシピリジン、2−メトキシピリジン、4−メトキシピリジン、2−ジメチルアミノイミダゾール、2−メトキシイミダゾール、イミダゾール、2−メルカプトイミダゾール、2−メチルイミダゾール、アミノキノリン等が挙げられる。
【0030】
本発明において芳香族ポリカーボネートは、二段階以上の多段工程で製造される。一般的には反応温度140〜320℃、反応時間0.1〜5時間、常圧より漸次減圧度を上げながら反応を行い、その際副生するモノフェノール化合物は反応系ラインから連続的に除去する。必要に応じて窒素等の不活性ガスを流通させることもできる。また、モノフェノール化合物に同伴する原料を反応槽に戻すために分留塔を反応器に付設することもできる。最終的には133.3Pa以下の減圧下、250〜320℃の温度で重縮合反応を行い粘度平均分子量12000以上に高分子量化する。
【0031】
反応の方式は、バッチ式、連続式、又はバッチ式と連続式の組合せのいずれでもよい。使用する反応器は、槽型、管型又は塔型のいずれの形式であってもよく、例えば、各種の撹拌翼を具備した竪型重合槽、横型1軸タイプの重合槽、横型2軸タイプの重合槽等を適宜組み合わせて使用することができる。反応は、実質的に無酸素下で行われることが好ましく、例えば、運転開始前に原料調整槽、反応器及び配管内を窒素ガス等の不活性ガスで置換しておくのが良い。通常、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの溶融混合物を、2基以上連なった反応槽の第1反応槽(竪型反応器)に供給する。触媒は、反応原料とは別のラインで第1反応槽に直接供給してもよいし、第1反応槽に入る手前の配管内で、スタティックミキサー等により原料と混合した状態で供給させてもよい。触媒は、必要に応じて、溶媒に溶解あるいは懸濁して供給することが出来、そのための好ましい溶媒としては、水、アセトン、フェノール等が挙げられる。また、反応原料に附随して異物が混入するのを防ぐために、原料の溶融混合物はフィルターを介して第1反応槽に供給しても良い。
【0032】
各反応槽の液供給口は、反応槽側壁液相部にあり、抜き出し口は、反応槽底部にあるのが好ましい。また、各槽から反応液を連続して抜き出す方法は、落差を利用する方法、圧力差を利用する方法、ギアポンプ等の送液ポンプを用いる方法等、反応液の物性に適応した方法で行うのが好ましい。
【0033】
本発明の芳香族ポリカーボネート製造の一例を図1に沿って説明する。図中、1は原料導入管、2は触媒導入管、3、4、5はマックスブレンド撹拌翼を備えた縦型重合槽、6はダブルヘリカルリボン翼を備えた縦型重合槽、7は格子翼を備えた横型重合槽、8は副生物排出管、9は原料フィルター、10は製品ポリマー、11〜15はポリマー移送配管を示す。
【0034】
まず、第1重合槽3には、不活性ガス、例えば窒素ガス雰囲気下、ビスフェノールAとジフェニルカーボネートとの溶融混合物を、原料導入管1を通して導入し、また、触媒としてのアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、塩基性化合物等を溶媒に溶解した溶液を、触媒導入管2より、上記重合槽3内に連続的に供給し、各重合槽3〜7においては、副生したフェノールを副生物排出管8から除去しながら、多段階で溶融重縮合を行う。
【0035】
反応条件としては、温度:140〜320℃、圧力:常圧〜133.3Pa、平均滞留時間:5〜150分の範囲とし、各重合槽においては、反応の進行とともに副生するフェノールの排出をより効果的なものとするために、段階的に上記反応条件内で、より高温、より高真空に設定する。なお、得られるポリカーボネートの色相等の品質低下を防止するためには、低温、低滞留時間の設定が好ましい。
【0036】
重合終了後、製造された芳香族ポリカーボネートは、通常ペレットとして回収される。
重合終了後の芳香族ポリカーボネート中には、両原料、触媒、エステル交換反応で副生するヒドロキシ化合物、ポリカーボネートオリゴマー等の低分子量化合物が残存していることがあり、なかでも、両原料とヒドロキシ化合物は残留量が多く、耐熱老化性、耐加水分解性等の物性に悪影響を与えるので、残存するモノマーや副生物等の低分子量成分を除去するために、ポリカーボネートをベント式押出機を通すことにより脱揮することも可能である。
【0037】
その際、樹脂中に残留している塩基性エステル交換触媒を、あらかじめ酸性化合物又はその誘導体により中和し、失活させておくことにより脱揮中の副反応を抑え、効率よく残存する両原料及びヒドロキシ化合物を除去することができる。用いられる押出機としては、ベント部を備えたものであればどのような形式のものでもよい。具体的には、ベント式の単軸又は多軸押出機が挙げられるが、特に噛み合い型二軸押出機が好ましく、回転方向は同方向回転でも異方向回転でもよい。ベント数に制限はないが、通常は2〜10段の多段ベントが用いられる。
【0038】
アルカリ金属化合物等の触媒を用いた場合には、ポリカーボネート中に残存する触媒を中和するために、酸性化合物、特にはイオウ含有酸性化合物を、触媒金属に対して0.5〜10当量、好ましくは1〜5当量を添加することができる。すなわち通常0.01〜20ppm、好ましくは0.1〜10ppm、さらに好ましくは3〜7ppm添加する。
【0039】
イオウ含有酸性化合物の例としては、スルホン酸、スルフィン酸又はそれらのエステル誘導体であり、具体的には、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸及びドデシルベンゼンスルホン酸、それらのメチル、エチル、ブチル、t−ブチル、オクチル、ドデシル、フェニル、ベンジル、フェネチル等のエステル類、ベンゼンスルフィン酸、トルエンスルフィン酸、ナフタレンスルホン酸等が挙げられる。これらの化合物の内、p−トルエンスルホン酸のエステル又はベンゼンスルホン酸のエステルが好ましく、これらの化合物を2種以上使用してもよい。さらに、これらの化合物のアルカリ金属塩を、これらの化合物と併用すると、分散性が向上し失活効果が高まるので好ましい。併用する量としては、非アルカリ金属塩に対してアルカリ金属塩を、重量比で0.3〜3倍程度の量用いることが好ましい。
【0040】
イオウ含有酸性化合物の芳香族ポリカーボネートへの添加方法は、任意の方法により行うことができる。例えば、イオウ含有酸性化合物を、直接又は希釈剤で希釈して、溶融又は固体状態にあるポリカーボネートに添加し、分散させることができる。具体的には、最終重合器中、反応器からの移送ライン中、押出機中に供給して混合することができ、通常は押出機中に供給される。また、ミキサー等で、ポリカーボネートや、他種ポリマーのペレット、フレーク、粉末等と混合後、押出機に供給して混練することもできる。以上の中では、ポリカーボネートのフレークに、イオウ含有酸性化合物の原液を添加し、ミキサー等で混合後、マスターバッチとして添加することが好ましい。さらに、添加の際には、重量フィーダー等を用いて、添加量を精度良く制御することが好ましい。
【0041】
また押出機で、ベントによる減圧処理を行う場合又は水添加、熱安定剤、離型剤、染料、顔料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、防曇剤、有機・無機充填剤等を添加する場合は、これらの添加及び処理は、イオウ含有酸性化合物と同時に行ってもよいが、イオウ含有酸性化合物を最初に添加、混練することが好ましい。
【0042】
芳香族ポリカーボネートの製造時に微小異物が生成する詳細は明らかではないが、本発明者らは、2μm以下の微小異物は粘度平均分子量が4000以上30000以下の溶融ポリマーを移送する配管のフランジ部で生成しやすいものであり、特に溶融ポリマーが局部的に長期滞留したり、温度が低くなるフランジ部で生成しやすいためであると推測し、このフランジ部における局部的な長期滞留部を無くし、微小異物生成の抑制を図るものである。
その為、本発明では、特定分子量以上の溶融ポリマーが多段重合工程の各装置の間を移送される配管、即ち粘度平均分子量が4000以上で30000以下である溶融ポリマーが移送される配管に装着されたフランジの数、更には構造を適正化することによって微小異物の生成を低減せんとするのである。ここに言う本発明におけるフランジとは、粘度平均分子量が4000以上で30000以下の溶融ポリマーが流れる箇所の配管における反応槽と配管の接合部や配管同士の接続や配管と機器の接続部に使用される管継ぎ手のことを指す。
【0043】
本発明においては、粘度平均分子量が4000以上で30000以下である溶融ポリマーが移送される配管に装着されたフランジの合計数は多くとも40である。該フランジ数が40を越える場合には製品である芳香族ポリカーボネート中の微小異物を充分に低減することはできない。粘度平均分子量4000以上30000以下の溶融ポリマーを移送する配管のフランジ数は、30以下であることが好ましい。
【0044】
更に、本発明に使用される好適なフランジは、シール面17のクリアランスがゼロになるような構造を有するものである。クリアランスがゼロになるようにするためのフランジ部は、図2に示すようにそのシール面の構造がいんろう構造になっており、その凹凸の寸法を規定することでフランジを締めつけた後のシール面17のクリアランスがゼロになるような構造のものや、図3に示すようにガスケットのうめこみの寸法をフランジを締め付けた後のシール面17のクリアランスがゼロになるように片方に凹を設けた構造のものが、特に好ましい。
本発明では使用するフランジの数を制限すると共に、フランジを締め付けた後のシール面のクリアランスが実質上ゼロになるようにすることでフランジ部の滞留部を極力減らし、粘度平均分子量が4000以上で30000以下の溶融ポリマーの長期滞留で生成する微小異物量を低減することを可能にするものと考えられる。
【0045】
溶融ポリマーの粘度平均分子量が4000未満の場合には、溶融ポリマーの結晶化や変性が起こりにくいため、溶融ポリマーを移送するための配管のフランジ数に特に制限は無いが、溶融ポリマーの粘度平均分子量が4000未満の場合にも、溶融ポリマーを移送するための配管のフランジ数が40以下であることが、本発明の好ましい形態である。
【0046】
本発明における異物の大きさが2μm以下の異物種としては、主に芳香族ポリカ−ボネ−トのガラス転移点温度以上で融点以下の温度部で生成すると推測される結晶化物や融点以上の高温下で長期滞留するために生成する樹脂の焼けやゲル化物などが挙げられる。これらの異物が製品中に混入すると透明性の低下や着色の原因になる。
【0047】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例になんら制限を受けるものではない。なお物性評価の測定は以下の方法で行った。
(1)粘度平均分子量(Mv)
ウベローデ粘度計を用いて、塩化メチレン中20℃の極限粘度[η]を測定し、以下の式より粘度平均分子量(Mv)を求めた。
[η]=1.23×10-4×(Mv)0.83
【0048】
(2)色相
ポリカーボネート樹脂を窒素雰囲気下、120℃で6時間以上乾燥した後、(株)日本製鋼所製J−100射出成形機で3mm厚の射出成形品(試験片)を製作した。この試験片につきカラーテスター(スガ試験機(株)製、SC−1)により色調(XYZ値)を測定し、次式により黄色度YI値を算定した。
YI=(100/Y)×(1.28X−1.06Z)
【0049】
(3)異物量
製造したペレット2gを塩化メチレン250mlに溶解し、HIAC/ROYCO社製モデルPC−320で測定して0.5μm以上2μm以下の異物量を測定した。
【0050】
(4)透明性
(2)において成型した3mm厚シート(試験片)を日本電色工業(株)製ヘーズメーター1001DPによりヘーズ(曇度)を測定した。
【0051】
実施例1
図1に示す装置を用いて重縮合反応を行った。
まず、窒素ガス雰囲気下、ビスフェノールAとジフェニルカーボネートとを一定のモル比(DPC/BPAモル比=1.040)に混合調製し、140℃で溶融混合した混合物を、絶対濾過精度0.5μmのフィルター10を設置し、140℃に加熱した原料導入管1を介して、常圧、窒素雰囲気下、210℃に制御した第1竪型撹拌重合槽内3に連続供給し、平均滞留時間が60分になるように槽底部のポリマー排出ラインに設けられたバルブ開度を制御しつつ液面レベルを一定に保った。また、上記原料混合物の供給を開始すると同時に、触媒として炭酸セシウム水溶液をビスフェノールA 1モルに対し、0.5×10-6モルの割合となる流量で2の触媒導入管より連続供給した。
【0052】
槽底より排出された重合液は、引き続き第2〜第4の竪型重合槽4〜6並びに第5の横型重合槽7に逐次連続供給された。第2〜第5の各反応槽の重合温度、圧力及び撹拌速度は、下記の如く設定した。
第2重合槽4(210℃、13300Pa、160rpm)
第3重合槽5(240℃、 1995Pa、140rpm)
第4重合槽6(270℃、 67Pa、 20rpm)
第5重合槽7(280℃、 67Pa、 5rpm)
すなわち、反応の進行とともに高温、高真空、低撹拌速度に条件を設定した。各反応槽で副生するモノヒドロキシ化合物は副生物排出管8を用いて反応槽外に連続的に排出を行った。
【0053】
第5重合槽7の排出口より得られたポリカーボネートはギアーポンプを用い連続的に抜き出しを行い、ペレット化を実施した。ポリカーボネートの製造は50kg/Hrで、300時間連続運転を行った。第5重合槽7から得られたポリカーボネートの粘度平均分子量は21000±500の範囲であった。また、各重合槽の低部排出口から抜き出した重合液サンプルの粘度平均分子量は、以下の通りであった。
第1重合槽3:500
第2重合槽4:1500
第3重合槽5:5100
第4重合槽6:11000
ここで、粘度平均分子量が4000以上で30000以下の芳香族ポリカーボネート重合液を移送する第3重合槽以降の配管13,14,15中のフランジは図2に示すいんろう構造のもので、その合計は22個であった。
300時間後の第5重合槽7から得られた芳香族ポリカーボネート中の0.5μm以上2μm以下の異物量及び物性(色相、曇度)を測定した結果を表−1に示した。
【0054】
実施例2〜5
移送配管13、14、15のフランジ数を表−1に記載の如く変えた以外は、実施例1と全く同様にして芳香族ポリカーボネートを製造した。運転開始から300時間後の各重合槽の粘度平均分子量は、実施例1と同じであった。得られたポリカーボネート中の0.5μm以上2μm以下の異物量及び物性(色相、曇度)を測定した結果を表−1に示した。
【0055】
比較例1〜3
移送配管13,14、15のフランジ数を表−1に記載の如く変えた以外は、実施例1と全く同様にして芳香族ポリカーボネートを製造した。運転開始から300時間後の各重合槽の粘度平均分子量は、実施例1と同じであった。得られたポリカーボネート中の0.5μm以上2μm以下の異物量及び物性(色相、曇度)を測定した結果を表−1に示した。
【0056】
【表1】
Figure 0003715491
【0057】
【発明の効果】
本発明により、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとをエステル交換法により連続重縮合させて芳香族ポリカーボネートを製造すれば、色相に優れ、混入する微少異物が少なく、透明性にも優れた高品質の製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する態様の一例を示すフローシート図である。
【図2】本発明におけるフランジの一実施態様の断面概略図を示す。
【図3】本発明におけるフランジの他の実施態様の断面概略図を示す。
【符号の説明】
1 原料導入管
2 触媒導入管
3、4、5、6 竪型重合槽
7 横型重合槽
8 副生物排出管
9 原料フィルター
10 製品ポリマー
11、12、13、14、15 ポリマー移送配管
16 ガスケット
17 シール面

Claims (1)

  1. 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを、エステル交換反応触媒の存在下溶融重縮合させることにより芳香族ポリカーボネートを製造する際、粘度平均分子量が4000以上30000以下である溶融ポリマーを移送するための配管におけるフランジの数を多くとも40とし、且つ該フランジは、そのシール面のクリアランスが0で接合されていることを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法。
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