JP3712102B2 - 印画紙搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印画紙に画像を露光するための露光ヘッドによる印画紙の露光時に印画紙を圧着搬送するため前記露光ヘッドの搬送方向上流側に配置された第1露光駆動ローラと第1露光圧着ローラを含む第1露光搬送ローラユニットと、前記印画紙の露光時に前記印画紙を圧着搬送するため前記露光ヘッドの下流側に配置された第2露光駆動ローラと第2露光圧着ローラとを含む第2露光搬送ローラユニットとを備えた印画紙搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ディジタルミニラボ(写真焼付装置)など露光ヘッドとして光プリントヘッドを用いた印画紙露光が採用されているが、その際、露光範囲が主走査方向に延びた光プリントヘッドを固定し、この光プリントヘッドの両側(印画紙搬送方向上流側と下流側)に配置された、露光駆動ローラと露光圧着ローラとからなる第1露光搬送ローラユニットと第2露光搬送ローラユニットによって光プリントヘッドの主走査方向に直交する副走査方向に印画紙を搬送し、順次ライン露光を行い、画像全体の面露光を完成させている。このような印画紙搬送装置の場合、露光中の印画紙は第1露光搬送ローラユニットから第2露光搬送ローラユニットに引き継がれる。例えば特開平9−15768号公報から知られているような、従来の印画紙搬送装置では、印画紙が第1露光搬送ローラユニットに達する前は、第1露光圧着ローラは印画紙を受け入れる準備態勢を取るためにばね力によって第1露光駆動ローラに圧着した状態を維持しており、印画紙が進入してくると、この印画紙の進入圧によって第1露光圧着ローラはばね力に抗して変位させられ、そのまま印画紙を第2露光搬送ローラユニットの方へ挟持圧着搬送する。同様に、第2露光圧着ローラも、印画紙が第2露光搬送ローラユニットに達する前は、印画紙を受け入れる準備態勢としてばね力によって第2露光駆動ローラに接当した状態を維持しており、第1露光搬送ローラユニットから印画紙を受け渡されると、この印画紙の進入圧によって第2露光圧着ローラがばね力に抗して変位させられ、そのまま印画紙を挟持圧着搬送する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような印画紙搬送装置では、印画紙に無駄な余白を残さずに画像を形成するには、印画紙の先端が露光部に達するやいなや、露光を開始する必要があり、そのような露光中の印画紙の先端が第2露光搬送ローラユニットに進入していくことになる。この場合露光中の印画紙を第2露光搬送ローラユニットが挟み付ける時に印画紙搬送に関して無視できない負荷変動が生じ、印画紙の搬送に影響を与え、露光むらを生じさせていることがよく観察された。
上記実状に鑑み、本発明の課題は、露光中に第1搬送ローラユニットから印画紙を渡される第2露光搬送ローラユニットによる印画紙の挟持動作時に、できるだけ印画紙搬送に関して負荷変動を与えない印画紙搬送装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明による印画紙搬送装置では、印画紙に画像を露光するための露光ヘッドによる印画紙の露光時に印画紙を圧着搬送するため前記露光ヘッドの上流側に配置された第1露光駆動ローラと前記第1露光駆動ローラに接当する圧着位置と前記第1露光駆動ローラから離間した圧着解除位置との間で変位可能な第1露光圧着ローラを含む第1露光搬送ローラユニットと、前記印画紙の露光時に前記印画紙を圧着搬送するため前記露光ヘッドの下流側に配置された第2露光駆動ローラと前記第2露光駆動ローラに接当する圧着位置と前記第2露光駆動ローラから離間した圧着解除位置との間で変位可能な第2露光圧着ローラとを含む第2露光搬送ローラユニットとを備え、かつ偏芯カム体とこの偏芯カム体の回転に合わせて転動追従するカムフォロアとからなるカム機構が備えられ、前記圧着搬送を開始する際に、前記偏芯カム体の偏芯量に基づいて前記第2露光圧着ローラが圧着解除位置から圧着位置に変位させられるとともに、前記カムフォロアの転動に基づいて前記第2露光圧着ローラは、搬送されている前記印画紙との接触箇所での移動の向きが印画紙搬送方向となるように回転させられる。
【0005】
この構成では、第2露光圧着ローラは前記カムフォロアの転動に基づいて印画紙搬送方向に回転させられながら、露光中の印画紙に接当するので、露光中の印画紙に前述したような露光むらを生じさせるような負荷変動を与えることなしに、印画紙を挟持搬送し始めることができる。
【0006】
まり、第2露光圧着ローラを圧着解除位置と圧着位置との間で変位させるために偏芯カム機構を採用するとともに、第2露光圧着ローラを圧着解除位置から圧着位置に変位させる時にカム体上を転動するカムフォロアの回転力をそのまま圧着ローラの回転に利用する。これにより、第2露光圧着ローラの回転だけに回転動力源やその制御系を用意する必要がなくなり、第2露光圧着ローラを回転させるにもかかわらず、この印画紙搬送装置の全体構造はコンパクトさを維持することができる。
【0007】
さらに、このような第2露光圧着ローラの自発的な回転が印画紙搬送の正確な速度維持に悪影響を与えないように、本発明の好適な実施形態では、カムフォロアの転動に基づく第2露光圧着ローラの回転速度を第2露光駆動ローラの回転速度より低くなるように設定するとともに、カムフォロアと第2露光圧着ローラとの間の伝動系に前記第2露光駆動ローラ側からの前記第2露光圧着ローラの印画紙搬送方向での回転を空回りさせるワンウエイクラッチを設けている。従って、印画紙と接当する前の第2露光圧着ローラは印画紙搬送速度より低い周速で回転しているが、第2露光駆動ローラとの間で印画紙を挟持するやいなや、印画紙搬送方向での自由回転を許すワンウエイクラッチのおかげで第2露光駆動ローラと同じ速度で回転することが可能となる。つまり、第2露光圧着ローラは回転しながら印画紙に接当し、印画紙を圧着すると第2露光駆動ローラと同速で回転するので、露光搬送中の印画紙に与える負荷変動はほとんど生じない。
本発明によるその他の特徴及び利点は、以下図面を用いた実施例の説明により明らかになるだろう。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1には、いわゆるデジタルミニラボとして知られているプリンタプロセッサの概略ブロック図が示されている。このデジタルミニラボの露光部にはデジタル露光式が採用されており、ここでは図示されていないフィルム現像機によって現像処理された写真フィルム(以後単にフィルムと称す)1の画像コマから撮影画像を読み取るフィルムスキャナ3と、フィルムスキャナ3を通じて読み取られたデジタル画像データを処理してプリントデータを作成するコントローラ7と、このプリントデータに基づいて印画紙2にコマ画像に対応する画像を露光する露光ヘッド5aを有するデジタルプリント部5と、露光された印画紙2を現像処理する現像処理部6とを備えている。現像処理部6で現像された印画紙2は、乾燥工程を経て仕上がりプリントとして排出される。
【0009】
フィルムスキャナ3は、主な構成要素として、照明光学系30、撮像光学系40、光電変換素子としてラインCCDセンサ51を用いた光電変換部50、フィルム1に対する光の照射範囲を決定するとともにフィルム1をラインCCDセンサによるスキャニングのために副走査方向に搬送するオートフィルムマスク10を備えている。
【0010】
照明光学系30は、白色光源としてのハロゲンランプ31、調光フィルタ32、ミラートンネル33などから構成され、光源からの光ビームの色分布や強度分布を整えてフィルム1を照射する。フィルム2からの透過光ビームを処理する撮像光学系40は、レンズユニット41と光の方向を変えるミラー42とから構成されている。
【0011】
撮像光学系40によって導かれた光ビームを光電変換する光電変換部50は、ラインCCDセンサ51としてRGBの各色を検出するために割り当てられた3つのCCDセンサ51a、51b、51cを備えており、各CCDセンサは多数(例えば5000個)のCCD素子が主走査方向、つまりフィルム1の幅方向に配列されている。赤色用CCDセンサ51aの撮像面にはフィルム1を透過した光の赤色成分のみを通過させるカラーフィルタが、緑色用CCDセンサ51bの撮像面にはフィルム1を透過した光の緑色成分のみを通過させるカラーフィルタが、青色用CCDセンサ51cの撮像面にはフィルム1を透過した光の青色成分のみを通過させるカラーフィルタが設けられており、それぞれ、青色成分、赤色成分、緑色成分のみを光電変換する。
【0012】
フィルム1のコマ画像がオートフィルムマスク10に設定されているスキャン位置に位置決めされると、コマ画像の読取処理が開始され、コマ画像の透過光は、フィルム搬送機構9によるフィルム1の送りにより、順次3つのCCDセンサ51a、51b、51cによって読み取られるが、各CCDセンサがフィルム1の搬送方向に沿って数画素分の間隔を隔てて配置されているので、同一の画素におけるR、G、Gの各成分色の検出タイミングには時間差が生じるが、これは光電変換部50の後段での信号処理により同一の画素のR、G、B画像信号が対応づけられてコントローラ7の所定のメモリに格納される。このような、フィルムスキャナー3の照明光学系30、撮像光学系40、光電変換部50の各制御はコントローラ7によって行われる。
【0013】
デジタルプリント部5には、この実施形態では、PLZTシャッター方式が採用されている。つまり、露光ヘッド5aとして、PLZT素子からなるシャッタアレイを採用したものである。このPLZT素子からなるシャッタアレイは、チタン酸ジルコン酸鉛にランタンを添加することにより得られる透明強誘電性セラミックス材料から構成され、その材料の有する電気光学効果を利用したもので、各シャッターには光源5bから多数の光ファイバを介してR、G、B各色の光が導入される。このシャッタアレイは印画紙2の幅方向、つまり搬送方向の横断方向に沿って延びている。各シャッターに所定レベルの電圧が印加されると、光透過状態になり、その電圧の印加が停止されると光遮断状態となる。従って、コントローラ7からプリントデータに基づいて各画素に対応するシャッターに駆動電圧が印加されると、そのシャッターが開いて光源から導入されている色の光が印画紙2に照射される。光源5bには、R、G、Bの3色の光学フィルタからなる回転フィルタが備えられており、この回転フィルタを回転位相制御することにより、R、G、Bの内の1つが選択的に光源に対向し、その色のフィルタを介して選択色の光が光ファイバーを通じてシャッターに送られる。デジタルプリント部の方式としては、このPLZTシャッター方式以外に液晶シャッター方式、蛍光ビーム方式、FOCRT方式、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)方式などが知られており、設計時に露光仕様に応じて選択することができる。
【0014】
このデジタルプリント部5は、2列に並んだカット印画紙2のそれぞれを同時に露光できるので、印画紙搬送ライン8は、カット印画紙2を単列で搬送する印画紙供給ライン8Aと、カット印画紙2を2列で搬送可能な露光搬送ライン8Bと現像搬送ライン8Cとに区分けされ、印画紙供給ライン8Aと露光搬送ライン8Bとの間に、印画紙供給ライン8Aから順次送られてくる印画紙2を露光搬送ライン8Bの各列に振り分ける振り分け装置4が設けられている。
【0015】
印画紙供給ライン8Aは、乳剤面を外側にして印画紙2をロール状に収納している2つの印画紙マガジン2Aと2Bのいずれか一方から選択的に印画紙2を引き出す引き出しローラ群からなる引き出し搬送部と、振り分け装置4に印画紙2を受け渡す振り分け前搬送部とから構成されている。
【0016】
振り分け前搬送部の上流端には、印画紙マガジン2A又は2Bから引き出された印画紙2をプリントサイズに合わせてカットするペーパーカッター12が設けられており、このペーパーカッター12の下流側に位置するバックプリント部13が設けられている。バックプリント部13は、印画紙2の裏面(非乳剤面)に、フィルムIDやコマ番号、さらにプリントデータ作成時に行われた画像処理を示す補正情報などを印字するものであり、通常ドットインパックトプリンタが用いられている。
【0017】
振り分け装置4は、ペーパーカッター12によってカットされた印画紙2を受け取って、中間搬送ローラユニット80Cの左右の列位置に交互に移載するチャッカー式のX−Y移動機構から構成されている。もちろん、幅広の大型印画紙2を取り扱う場合は1列での露光となるので、単に印画紙供給ライン8Aから受け取った印画紙2をそのまま中間搬送ローラユニット80Cに引き渡すだけである。
【0018】
露光搬送ライン8Bは、搬送方向の順で、露光搬送ライン8Bの2列の搬入エリアを構成する中間搬送ローラユニット80C、デジタルプリント部5の露光ヘッド5aを挟むように配置された入り口側の第1露光搬送ローラユニット80Aと出口側の第2露光搬送ローラユニット80Bとを備えているが、特に露光品質に大きな影響を与える第1露光搬送ローラユニット80Aと出口側の第2露光搬送ローラユニット80Bは、露光用印画紙搬送装置80として一体的なユニットとして高精度に製作されている。
【0019】
図2に示すように、第1露光搬送ローラユニット80Aはカット印画紙2の非乳剤面側に接当する第1露光駆動ローラ81とこの第1露光駆動ローラ81に対して遠近変位可能な第1露光圧着ローラ82を、そして第2露光搬送ローラユニット80Bはカット印画紙2の非乳剤面側に接当する第2露光駆動ローラ83とこの第2露光駆動ローラ83に対して遠近変位可能な第2露光圧着ローラ84を有している。第1・第2露光駆動ローラ81、83はモータに接続された1つの駆動プーリ89によってベルト伝動機構89aを介して同期駆動される。第1・第2露光圧着ローラ82、84は、カム機構60によって、対向する露光駆動ローラ81、83に対してそれぞれ独立的に遠近変位し、その結果、第1露光搬送ローラユニット80Aのみで、又は第2露光搬送ローラユニット80Bのみで、さらには第1・第2露光搬送ローラユニット80A、80Bの両方で印画紙2を搬送することができる。
【0020】
次に、図3、図4、図5、図6を用いて、印画紙搬送装置80、特にカム機構60を詳しく説明する。
第1露光圧着ローラ82が第1露光駆動ローラ81に対して遠近変位できるように、第1露光圧着ローラ82の回転軸85aの両端は揺動軸芯87a周りで揺動可能にハウジング80aに支持されている揺動アーム86aに軸受けされている。同様に、第2露光圧着ローラ84の回転軸85bの両端は揺動軸芯87b周りで揺動可能にハウジング80aに支持されている揺動アーム86bに軸受けされている。この揺動により、第1・第2露光圧着ローラ82、84は第1・第2露光駆動ローラ81、83との間を通過する印画紙2を押しつける圧着位置から印画紙2から完全に離脱した完全圧着解除位置まで変位することができる。なお、揺動アーム86a、86bは、いずれもばね88によって第1・第2露光圧着ローラ82、84を圧着方向に変位するように付勢されている。
【0021】
この第1・第2露光圧着ローラ82、84の揺動変位させるカム機構60は、第1露光圧着ローラ82用の第1回転カム体61と、第2露光圧着ローラ84用の第2回転カム体62と、これらの回転カム体を遊転可能に支持する支持軸65を備えている。図5に示すように、図番なしのベアリングが支持軸65と各回転カム体61、62の間に介装されている。さらに、図4に示すように、第1回転カム体61の周面に形成されたカム面を転動しながら偏芯カムとしての第1回転カム体61の動きに追従する第1カムフォロア63が回転軸85aの一方側に延びた延長部の端部にベアリング91を介して取り付けられている。従って、第1カムフォロア63は回転軸85a回りで遊転できる。これに対して、第2回転カム体62の周面に形成されたカム面を転動しながら偏芯カムとしての第2回転カム体62の動きに追従する第2カムフォロア64が第2露光圧着ローラ84の回転軸85bの一方側に延びた延長部の端部にワンウエイクラッチ92を介して取り付けられている。
【0022】
このワンウエイクラッチ92は、第2カムフォロア64側から回転軸85bを時計方向に(図6において矢印B方向に)回転させる時には伝動状態となり、回転軸85b側から第2カムフォロア64を時計方向に(図6において矢印B方向に)回転させる時には非伝動状態、つまり遊転状態となるように設定されている。つまり、第2露光駆動ローラ83と第2露光圧着ローラ84が印画紙2を圧着して挟持搬送している時は、第2露光圧着ローラ84の回転軸85bは第2カムフォロア64とは非伝動状態で遊転ローラとして回転し、もし第2カムフォロア64が第2回転カム体62と接触していても、そこから受ける負荷を十分に抑制できる。逆に、第2露光圧着ローラ84を圧着解除位置から圧着位置に変位させるため第2回転カム体62が矢印A方向に回転し、第2カムフォロア64が第2回転カム体62のカム面を転動するときには、この第2カムフォロア64の矢印B方向の回転は、ワンウエイクラッチ92によって回転軸85bに伝動され、結果的に第2露光圧着ローラ84を矢印B方向、つまり印画紙搬送方向に回転させることになる。
【0023】
第1回転カム体61と第2回転カム体62は軸方向に並んで配置されており、連結手段68、ここではピン68aとこのピン68aを受け入れる凹部68bによって互いに連結されている。つまり、ピン68aは第1カム体61の第2カム体62に面している側面に立設されており、このピン68aの自由端部が入り込むことができるように、第2カム体62の側面に凹部68bが形成されている。この凹部68bは、支持軸65の軸芯を中心とする円弧状に延びた溝であり、約270度の中心角をもつ長さを有している。
【0024】
第1回転カム体61の第2回転カム体62とは反対側の側部にはタイミングベルト用のギヤ部66が形成されており、コントローラ7に構築されているカム制御手段70によって制御されるカム操作用パルスモータ67の回転変位がタイミングベルト伝動機構69を介してギヤ部66に伝達される。凹部68bは、支持軸65の軸芯を中心とする円弧であるので、ピン68aがその凹部68bを内を移動する範囲だけ第1回転カム体61と第2回転カム体62との相対回転を許すようになっている。第1回転カム体61が一方方向に、通常図3で反時計方向(矢印A方向)に回転している限り、ピン68aは凹部68の端部に接当することで常に第1回転カム体61と第2回転カム体62は一体的に連動回転するので、第1回転カム体61と第2回転カム体62の回転角度位置がずれることはないが、必要に応じて第1回転カム体61が一方方向の回転から凹部68bの長さ以下の所定量だけ逆方向の回転を行うと、第1回転カム体61と第2回転カム体62の相対位置が変化し、前述した一方回転時には実現しなかった第1回転カム体61と第2回転カム体62の回転角度位置の組み合わせパターン、結果的には第1・第2露光圧着ローラ82、84の印画紙2に対する遠近位置の組み合わせパターンを実現することができる。そのような第1回転カム体61の逆回転時に第2回転カム体62が連れ回りしないように、支持軸65と第2回転カム体62との間でわずかな力の摩擦連結を実現する押さえばねユニット65aが設けられている。
【0025】
つぎに、図7〜図12の動作模式図と図13の回転角チャート図を用いて、露光されるべき印画紙2の搬送位置にともなう第1・第2回転カム体61、62の回転角変化と第1・第2露光圧着ローラ82、84の遠近変位の様子を説明する。なお、図13の回転角チャート図は、第1回転カム体61と第2回転カム体62において、所定のカム面の位置をリファレンスポジションR. Pと定め、このリファレンスポジションR. Pに第1・第2カムフォロア63、64が向き合うところを回転角度を0°とし、回転にともなって変化する偏芯カムとしての第1・第2回転カム体61、62の径の変化及び、対応する露光駆動ローラに対する変位量(圧着状態から完全圧着解除状態までの範囲)を示している。
【0026】
まず、露光工程が開始されると、露光されるべき印画紙2は中間搬送ローラユニット80Cによって搬送されてくるが、この印画紙2の先端を受け入れるため第1露光圧着ローラ82は第1露光駆動ローラ81との間隔を数ミリあけた完全圧着解除位置となるが、これは第1回転カム体61のリファレンスポジションR. Pが第1カムフォロア63と接触する回転角度関係で実現する。図12ではこの回転角度を0°としている。同様にこの時点では、第2回転カム体62のリファレンスポジションR. Pが第2カムフォロア64と対向しており、第2露光圧着ローラ84は第1露光駆動ローラ83と接触する圧着位置となっている(図7参照)。この状態で、第2回転カム体62と第2カムフォロア64が接触していても、第2露光駆動ローラ83から第2露光圧着ローラ84、回転軸85bに伝達された回転はワンウエイクラッチ92によって第2カムフォロア64には伝達されない。
【0027】
印画紙2の先端が第1露光搬送ローラユニット80Aに進入すると、第1回転カム61が反時計方向に回転し、その回転角度が45°に達すると、第1露光圧着ローラ82が圧着位置に変位して、第1露光駆動ローラ81に対して印画紙2を押しつけて印画紙2を挟持搬送する。同様に、第2回転カム体62も回転するが、この回転角度範囲では第2回転カム体62の径が変化しないので、第2カムフォロア64、結果的には第2露光圧着ローラ84は変位せず、圧着位置のままである。ただし、中間搬送ローラユニット80Cはその印画紙2の搬送の役目を終えて圧着解除状態となる(図8参照)。
【0028】
さらに、第1・第2回転カム体61、62が回転し、その回転角度が90°に達すると、第2露光圧着ローラ84が完全圧着解除位置に変位して、第1露光搬送ローラユニット80Aから第2露光搬送ローラユニットへの印画紙の搬送受け渡しに備える。この回転角度範囲では第1回転カム体61の径が変化しないので、第1露光圧着ローラ82は変位せず、圧着位置のままであり、印画紙2は、第1露光搬送ローラユニット80Aによって搬送されながら露光ヘッド5aで露光される(図9参照)。
【0029】
印画紙2の先端が第2露光搬送ローラユニット80Bに進入すると、第2露光圧着ローラ84を圧着位置方向に変位させるために、第1・第2回転カム体61、62がさらに回転する。図13から明らかなように、第2回転カム体62は回転角度範囲90°から250°の範囲にかけてその径を緩やかな傾斜をもって減少させており、第2露光圧着ローラ84は緩やかに印画紙2を押しつけることとなり、第1露光搬送ローラユニット80Aによって露光搬送中の印画紙2に急激な負荷変動を与えない。さらに、その際第2回転カム体62のカム面を転動する第2カムフォロア64は矢印B方向に回転するが、その回転はワンウエイクラッチ92によって回転軸85bに伝達され、第2露光圧着ローラ84を矢印B方向に回転させる。つまり、第2露光圧着ローラ84は印画紙搬送方向に回転しながら印画紙2に接当することになり、露光搬送中の印画紙2に急激な負荷変動を与えないことに貢献する。第1回転カム体61では回転角度範囲90°から250°の範囲にかけてその径は変化しないので、第1露光圧着ローラ82は変位せず、なお圧着位置のままである(図10参照)。
【0030】
第1・第2回転カム体61、62の回転角度が250°に達すると、第2露光圧着ローラ84は圧着位置となり、第2露光圧着ローラ84は印画紙2の搬送速度に対応する周速度で回転するが、その場合はワンウエイクラッチ92の働きで回転軸84bは第2カムフォロア64に対して相対回転することになる(図11参照)。つづいて第1露光圧着ローラ82が微少圧着解除位置に変位しはじめる。この微少圧着解除位置とは、完全圧着解除位置と違って、第1露光駆動ローラ81との間隔を10分の数ミリ程度にするもので、露光中の印画紙2を完全に解放することによって生じる露光むらを避ける目的である。図12に示すように、この微少圧着解除位置への変位は回転角度が290°程度で実現する。このまま印画紙搬送を続行することにより、印画紙2の露光が終了し、印画紙2の後端が第2露光搬送ローラユニット80Bを通過すると、第1・第2回転カム体61、62が回転角度が360°に達するまで回転し、つまりリファレンスポジションR. Pがそれぞれのカムフォロア63、64に接触する元の状態に戻り、印画紙露光搬送のワンサイクルが終了する。続いて、次の露光すべき印画紙2が中間搬送ローラユニット80Cから搬送されてくる場合は、再び上述した手順を繰り返して新たな印画紙露光搬送を行う。
【0031】
上記の実施の形態では、第2露光圧着ローラ84は圧着解除位置から圧着位置に変位する際にカム機構60から回転動力を得ていたが、この構成に代えて第2露光圧着ローラ84の回転のためにモータ等による専用の動力源を設けることも本発明の枠内である。
【0032】
また、上記の実施の形態では、2列露光可能な印画紙搬送装置を例としていたが、本発明による印画紙搬送装置はこの形態に限定されるわけではなく、1列露光のための印画紙搬送装置としても、あるいは3列以上の印画紙搬送装置としても構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のよる印画紙搬送装置を搭載したプリンタプロセッサの概略ブロック図
【図2】印画紙搬送ラインを説明する説明図
【図3】印画紙搬送装置の側面図
【図4】印画紙搬送装置の部分断面正面図
【図5】第1・第2回転カム体の断面図
【図6】印画紙搬送装置の概略斜視図
【図7】第1・第2回転カム体の回転角変化と第1・第2露光圧着ローラの変位変化を説明する動作模式図
【図8】第1・第2回転カム体の回転角変化と第1・第2露光圧着ローラの変位変化を説明する動作模式図
【図9】第1・第2回転カム体の回転角変化と第1・第2露光圧着ローラの変位変化を説明する動作模式図
【図10】第1・第2回転カム体の回転角変化と第1・第2露光圧着ローラの変位変化を説明する動作模式図
【図11】第1・第2回転カム体の回転角変化と第1・第2露光圧着ローラの変位変化を説明する動作模式図
【図12】第1・第2回転カム体の回転角変化と第1・第2露光圧着ローラの変位変化を説明する動作模式図
【図13】回転角チャート図
【符号の説明】
2 印画紙
5 デジタルプリント部
5a 露光ヘッド
6 現像処理部
8 印画紙搬送装置
8A 印画紙供給ライン
8B 露光搬送ライン
8C 現像搬送ライン
60 カム機構
61 第1回転カム体
62 第2回転カム体
63 第1カムフォロア
64 第2カムフォロア
65 支持軸
67 カム操作用パルスモータ
80A 第1露光搬送ローラユニット
80B 第2露光搬送ローラユニット
81 第1露光駆動ローラ
82 第1露光圧着ローラ
83 第2露光駆動ローラ
84 第2露光圧着ローラ
85a 回転軸
85b 回転軸
91 ベアリング
92 ワンウエイクラッチ

Claims (2)

  1. 印画紙に画像を露光するための露光ヘッドによる印画紙の露光時に印画紙を圧着搬送するため前記露光ヘッドの上流側に配置された第1露光駆動ローラと第1露光圧着ローラを含む第1露光搬送ローラユニットと、前記印画紙の露光時に前記印画紙を圧着搬送するため前記露光ヘッドの下流側に配置された第2露光駆動ローラと第2露光圧着ローラとを含む第2露光搬送ローラユニットとを備えた印画紙搬送装置において、
    前記第1露光圧着ローラは前記第1露光駆動ローラに接当する圧着位置と前記第1露光駆動ローラから離間した圧着解除位置との間で変位可能であり、前記第2露光圧着ローラは前記第2露光駆動ローラに接当する圧着位置と前記第2露光駆動ローラから離間した圧着解除位置との間で変位可能であり、かつ
    偏芯カム体とこの偏芯カム体の回転に合わせて転動追従するカムフォロアとからなるカム機構が備えられ、前記圧着搬送を開始する際に、前記偏芯カム体の偏芯量に基づいて前記第2露光圧着ローラが圧着解除位置から圧着位置に変位させられるとともに、前記カムフォロアの転動に基づいて前記第2露光圧着ローラは、搬送されている前記印画紙との接触箇所での移動の向きが印画紙搬送方向となるように回転させられることを特徴とする印画紙搬送装置。
  2. 前記カムフォロアの転動に基づく前記第2露光圧着ローラの回転速度は前記第2露光駆動ローラの回転速度より低くなるように設定され、かつ前記カムフォロアと前記第2露光圧着ローラとの間の伝動系に前記第2露光駆動ローラ側からの前記第2露光圧着ローラの印画紙搬送方向での回転を空回りさせるワンウエイクラッチが設けられていることを特徴とする請求項第項に記載の印画紙搬送装置。
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