JP3702796B2 - シート状部材の接合部構造、組立式トレー、組立式トレーを用いた包装体 - Google Patents

シート状部材の接合部構造、組立式トレー、組立式トレーを用いた包装体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被包装物の収納もしくは包装に用いられる例えば段ボール製の各種シート状部材を簡易に固定し得る接合部構造、この接合部構造を適用した組立式トレー、及び、組立式トレーを用いた包装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、被包装物を包装するために用いる組立式トレーとして、JIS Z 1507に規定される組立形(フォルダータイプボックス)に属するものが知られている。その内のコード番号0422が付された段ボール製の組立式トレーの例では、図13に展開図を示すように基板部101の相対向する両長辺にそれぞれ折り目線102が付された状態で第1側板部103が連設され、この第1側板部103の両側端にはそれぞれ折り目線104が付された状態で突片105が突出して設けられている。また、上記基板部101の相対向する両短辺に対しそれぞれ折り目線106が付された状態でトレーの深さの略2倍の長さを有する第2側板部107が連設され、この第2側板部107の中間位置に上記短辺に平行な折り目線108が付され、端縁には嵌合凸部109が形成されている。さらに、上記各短辺側の折り目線106の内側位置に上記嵌合凸部109を嵌入させるための嵌合孔110が形成されている。
【0003】
そして、図14に示すように、各第1側板部103を折り目線102で折曲して立ち上げ、両突片105,105を内向きに90度折曲させる。この後、まず各第2側板部107を折り目線106から折曲して立ち上げ、次に、先端側部分を折り目線108から下向きに折曲しつつ嵌合凸部109を嵌合孔110に嵌入させる。以上により周囲を囲まれて上面が開放されたトレーが組み立てられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の組立式トレーにおいては材料の段ボールを余分に必要とする、無駄な残材が発生する、保管に手間がかかる、組立に要する工数がかなりかかる、及び、形状の維持に関し不安が残る等の種々の不都合がある。
【0005】
すなわち、第2側板部107の内外で二重の板部の間に両第1側板部103の突片105,105を挟み込むことにより第1側体部103の固定を行うようにしているため、各突片105をできるだけ長くする必要がありその突出長さは基板部101の短辺の略半分の長さに相当する上に、第2側板部107も二重にするために本来の側板部の2倍の材料を要している。
【0006】
また、展開状態(図13参照)では、全体形状が略矩形にはなるものの、上記第2側板部107が2倍の長さで突出している分、周囲に凸凹が生じ、組立式トレー用の材料取りを行う際に上記凹凸の分だけ残材が発生する。加えて、組立前の材料状態での輸送や保管に際しても上記の如く周囲に凸凹があるため手間のかかるものになる。
【0007】
さらに、第2側板部107においては基板部101との間での折曲に続いて半分に折り曲げる作業が、一対の突片105,105を動かないように押さえそれらを内部に挟み込みながら嵌合凸部109を嵌合孔110に位置合わせする必要があるため、特に面倒な組立作業となって組立工数が増加する。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、容易な組立作業で確実に接合し得る接合部構造を提供し、このような接合部構造を用いて材料削減、残材発生の回避、組立前材料の保管容易、組立工数削減、及び形状維持の確実化を共に図り得る組立式トレーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、シート状部材の接合部構造に係る発明では、少なくとも2枚のシート状部材を重ね合わせた状態で互いに固定するためのシート状部材の接合部構造を対象として、上記シート状部材を段ボール製とし、上記シート状部材の内で少なくとも1枚のシート状部材の一部に所定形状の第1切り起こし片を予め形成する一方、他のシート状部材の一部に所定形状の第2切り起こし片を予め形成する。上記第1切り起こし片として、シート状部材に繋がる基端側に首部と、先端側にこの首部よりも幅広でかつ上記シート状部材の端縁を一辺とする矩形の頭部と、この頭部と首部との間に係止段部とを有する形状に設定する一方、上記第2切り起こし片として先端側に上記シート状部材の端縁を一辺とする逆台形の頭部と、この頭部に続き基端側で上記シート状部材に繋がる首部とを有する形状であってこの首部の両側の切れ目間隔が上記第1切り起こし片の首の幅と同一もしくは僅かに狭い幅に設定する。そして、上記第1及び第2の両切り起こし片を重ね合わせて第1切り起こし片から第2切り起こし片の側に向けて共に折り曲げて、第1切り起こし片の首部を第2切り起こし片が折り曲げられて形成される上記両切れ目間の溝内に対し押し込むようにすることにより、上記係止段部を第2切り起こし片の基端側の両切れ目間に形成される溝の溝縁に係止させて上記各シート状部材を互いに固定する構成とする(請求項1)。
【0010】
この請求項1によれば、第1及び第2の両切り起こし片を重ね合わせて共に折り曲げる作業を行うだけという容易な作業により、第1切り起こし片の首部が第2切り起こし片の折曲後に形成される溝内に入り込み第1切り起こし片の係止段部が上記溝の両溝縁に係止させることが可能になる。上記首部が上記溝内に入り込むことによりシート状部材が延びる平面方向への相対変位(位置ずれ)が阻止され、上記係止段部が溝縁部に係止することにより上記シート状部材の平面に直交する方向への相対変位が阻止され、これにより、直交三方向への相対変位が全て阻止されて各シート状部材が互いに確実に固定されることになる。
【0011】
この請求項1の場合、さらに、シート状部材を段ボール製とし、第1及び第2の両切り起こし片の折り曲げに際し、第1切り起こし片の首部を第2切り起こし片が折り曲げられて形成される溝内に対し押し込むようにして係止段部を溝縁に係止させるようにしているため、上記の固定をより強固なものにすることが可能になる。つまり、上記溝幅が首部の幅と同一もしくは僅かに狭くされて段ボール製の第1切り起こし片の首部を押し込むようにしているため、係止段部と溝縁部とは密着して互いの摩擦力もしくは食い込み力により両者の係止の外れ阻止を確実に図ることが可能になる。
【0012】
シート状部材を用いた組立式トレーに係る発明では、矩形平面をなす基板部と、この基板部の周囲で相対向する一方の対辺からそれぞれ折曲されて立ち上がる一対の側板部と、この各側板部の両側端辺からそれぞれ内向きに折曲された一対の接合用突片と、上記基板部の他方の対辺と同等の辺長に設定され上記他方の対辺からそれぞれ折曲されて立ち上がり上記各一対の突片に重ね合わされた一対のフラップ部とにより上面が開放された箱状に組み立てる構成とし、上記各突片とフラップ部とに対し上記請求項1に記載の接合部構造を適用して上記各突片とフラップ部とを互いに固定するようにした(請求項)。
【0013】
この請求項によれば、側板部の両側の各突片とフラップ部とが前述の第1切り起こし片と第2切り起こし片との重ね合わせた状態での折り曲げにより直交三方向への相対変位が全て阻止され、各シート状部材が互いに確実に固定されることになる。このため、上記第1及び第2の両切り起こし片を同時に折り曲げるだけという容易な作業により、四隅の各突片とフラップ部とを確実に固定して組立式トレーの形状を確実に維持し得ることになる。しかも、各突片は切り起こし片が形成し得るだけの長さがあればよく、従来のものと比べ材料の削減化が図られて無駄な材料の消費を解消し得ることになる。
【0014】
上記請求項においては、各側板部の両側端辺に繋がる一対の突片の突出長さとして、展開状態において各側板部に一対の突片を加えた長さが基板部の他方の対辺間に一対のフラップ部を加えた長さに等しくなるように設定することができる(請求項)。このような設定にすることにより、展開状態における全体形状がその周囲に凹凸のない矩形となり、材料取りの際にも残材が発生することはない。これにより、無駄な材料の消費を解消し得る上に、組立式トレーの材料の運搬や保管も容易になる。
【0015】
また、上記請求項又は請求項においては、段ボール製のシート状部材により形成し、基板部を段ボールの波延長方向に長い長方形に設定し、フラップ部をその基板部の短辺側に形成するようにすることが好ましい(請求項)。このようにすることにより、基板部を長方形にした場合に、強度面で有利になる。
【0016】
上記請求項〜請求項のいずれかにおいて、各突片とフラップ部とに対し請求項1に記載の接合部構造を2箇所以上適用し、その2箇所以上の接合部構造の切り起こし方向を互いに異なるように設定することもできる(請求項)。この場合には、トレーの四隅の各突片とフラップ部との各固定部分において、第1及び第2の一対の切り起こし片による固定が切り起こし方向を互いに異ならせて2箇所以上で行われることになる。このため、全ての方向に対する相対変位が強固に阻止されて、より一層強固な固定を実現し得る。
【0017】
以上の請求項〜請求項のいずれかにおいては、一対の側板部又は一対のフラップ部に対し手掛け穴を形成するようにしてもよい(請求項)。これにより、被包装物に上記トレーを被せた場合もしくは上記トレーに被収納物を収納した場合にその運搬や取扱いが容易になる。なお、上記手掛け穴は切欠穴にしても、切り起こし穴にしてもいずれでもよい。
【0018】
組立式トレーを用いた包装体に係る発明では、略直方体形状の被包装物の両端面に対しそれぞれ被せられた、請求項2〜請求項6のいずれかに記載の組立式トレーと、この組立式トレーを被せた状態で上記被包装物と組立式トレーとの周囲を結束する結束帯と、この結束した状態の上記被包装物と組立式トレーとの外表面を覆い、かつ、熱収縮により密着させて上記被包装物と組立式トレーとを一体に保持するシュリンクフィルムとを備えてなるものとした(請求項)。
【0019】
上記請求項によれば、トレーの四隅位置において一対の切り起こし片を折り曲げるだけという容易で作業工数の極めて少ない作業により組立式トレーの形状を維持させることを可能としつつ、その組み立てたトレーを被包装物に被せた状態でシュリンクフィルムにより両者が確実に一体化された状態に保持される。このため、シュリンクフィルムを用いて簡易な構成の組立式トレーの利用が可能になる。ここで、組立式トレーは被包装物の一端面のみならず、この一端面とは反対の他端面にも被せるようにし、両端面に組み立て式トレーを被せて結束帯により結束した状態で周囲にシュリンクフィルムを密着させているため、両組立式トレーと被包装物とがより一体化された状態に保持される。
【0020】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1のシート状部材の接合部構造によれば、第1及び第2の両切り起こし片を重ね合わせて共に折り曲げる作業を行うだけという容易な作業により、直交三方向への相対変位を全て阻止することができ、各シート状部材を互いに確実にか つより強固に固定させることができる。
【0021】
請求項〜請求項のシート状部材を用いた組立式トレーによれば、側板部の両側の各突片とフラップ部とを前述の第1切り起こし片と第2切り起こし片との重ね合わせた状態での折り曲げにより直交三方向への相対変位が全て阻止された状態に固定することができる。このため、上記第1及び第2の両切り起こし片を同時に折り曲げるだけという容易な作業により、四隅の各突片とフラップ部とを確実に固定して組立式トレーの形状を確実に維持させることができる。しかも、従来のものと比べ材料の削減化を図ることができ、無駄な材料の消費を解消させることができる。
【0022】
特に、請求項の組立式トレーによれば、展開状態における全体形状をその周囲に凹凸のない矩形とすることができ、残材の発生による無駄な材料の消費を解消することができる上に、組立式トレーの材料の運搬や保管も容易に行うことができる。
【0023】
また、請求項の組立式トレーによれば、基板部を長方形にした場合に、強度面で有利になる。請求項の組立式トレーによれば、直交三方向の全ての方向に対する相対変位を強固に阻止して、より一層強固な固定を実現することができる。請求項の組立式トレーによれば、被包装物に上記トレーを被せた場合もしくは上記トレーに被収納物を収納した場合にその運搬や取扱いを容易に行うことができる。
【0024】
請求項の包装体に係る発明では、トレーの四隅位置において一対の切り起こし片を折り曲げるだけという容易で作業工数の極めて少ない作業により組立式トレーの形状維持を達成しつつ、その組み立てたトレーを被包装物に被せて結束帯で結束した状態でシュリンクフィルムにより両者を確実に一体化した状態に保持させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
<第1実施形態>
図1は、本発明の接合部構造に係る実施形態を示し、2は第1のシート状部材、3は第2のシート状部材、4は上記第1のシート状部材に予め形成された第1切り起こし片、5は同様に第2のシート状部材に予め形成された第2切り起こし片である。
【0027】
上記第1及び第2の各シート状部材2,3は例えば紙もしくはプラスチックスの段ボールにより形成されたものであり、例えば包装容器自体もしくは包装容器内の仕切板や区画板等により構成されている。そして、上記各シート状部材2,3の一部もしくは全部を対面状態にして互いに重ね合う部分に上記の第1又は第2の切り起こし片4,5が各シート状部材2,3の一部として形成されている。
【0028】
上記第1切り起こし片4は、第1のシート状部材2の端縁を一辺とする矩形の頭部41と、この頭部41の下側に続く首部42と、この首部42と頭部41との間の係止段部43,43とを備え、上記首部42の下側位置で折り目線44を介して上記第1のシート状部材2に連設されている。そして、上記頭部41の両側位置から係止段部43及び首部42に沿って上記折り目線44まで切れ目45,45が予め入れられている。
【0029】
また、上記第2切り起こし片5は、第2のシート状部材3の端縁を一辺とする逆台形の頭部51と、この頭部51の下側に続く首部52とを備え、この首部52の下側位置で折り目線53を介して上記第2のシート状部材3に連設されている。そして、上記頭部51両側位置から首部52に沿って上記折り目線53まで切れ目54,54が予め入れられている。
【0030】
次に、上記第1及び第2の両切り起こし片4,5の寸法関係について説明すると、第1切り起こし片4の首部42の幅B1は第2切り起こし片5の首部52の両側の切れ目54,54間隔B2とほぼ同じか僅かに大きく設定されている。また、上記第1切り起こし片4の首部42の深さ(高さ)H1は折り目線44からの折り曲げ代を加味して第2のシート状部材3の肉厚に相当する寸法に設定され、上記第2切り起こし片5の首部52の深さH2は折り目線53から折り曲げた第2のシート状部材3の肉厚に第1のシート状部材2の肉厚(首部42の肉厚)を加えた寸法に設定されている。さらに、第1切り起こし片4の頭部41の幅B3は第2切り起こし片5の頭部51の最大幅と同じにしてもよいが、両切れ目54,54間への押し込みを考慮して上記最大幅と最小幅(首部52の幅に等しい)との中間的な寸法に設定すればよい。
【0031】
以上の第1及び第2の両シート状部材2,3を接合固定するには、図2に示すように第1切り起こし片4と第2切り起こし片5とが互いに重なり合うように上記両シート状部材2,3を重ね合わせ、この状態で第1切り起こし片4から第2切り起こし片5の側に向けて第1及び第2の両切り起こし片4,5を共に押し曲げればよい。これにより、第2切り起こし片5が折り曲げられることにより上記両切れ目54,54により形成される溝55内に第1切り起こし片4の首部42が圧入気味に入り込み、係止段部43,43がその溝55の両溝縁に係止されることになる。
【0032】
この状態においては、前後方向Xに対しては係止段部43,43と溝55の両溝縁との係止、及び、両シート状部材2,3の対面同士の重ね合わせにより相対変位が阻止され、左右方向Yに対しては上記溝55と第1切り起こし片4の首部42とにより相対変位が阻止され、上下方向Zに対しては第1切り起こし片4と第2切り起こし片5との重ね合わせ、及び、第1切り起こし片4の首部42と上記溝55との押し込みによる摩擦により相対変位が阻止されることになる。これにより、第1及び第2の両シート状部材2,3を、直交三方向の全ての方向に対する相対変位を阻止した状態で互いに固定させることができる。
【0033】
<第2実施形態>
図3は、本発明の組立式トレーに係る実施形態の展開状態を示す。
【0034】
この組立式トレーは、長方形の平面をなす基板部11と、この基板部11の周囲で相対向する一対の長辺(一方の対辺)にそれぞれ内折りの第1折り目線12,12を付した状態で連設された一対の側板部13,13と、この各側板部13の両側端辺にそれぞれ内折りの第2折り目線14を付した状態で突設された一対の接合用突片15,15と、上記基板部11の一対の短辺(他方の対辺)にこの短辺と同等の辺長に設定されそれぞれ内折りの第3折り目線16を付した状態で連設された一対のフラップ部17,17とから全体が長方形の展開形状になるように段ボールにより形成されたものである。
【0035】
そして、上記の2つの各フラップ部17の両側位置にはそれぞれ第1実施形態で説明したと同じ構成の第1切り起こし片4が予め形成され、また、上記の4つの各突片15には第1実施形態で説明したと同じ構成の第2切り起こし片5が予め形成されている。対をなす第1及び第2の両切り起こし片4,5は後述の如く各突片15に対しフラップ部17を重ね合わせた際に丁度同じ位置で重なり合うように位置設定されている。また、上記各フラップ部17には切り起こし穴タイプの手掛け穴18が形成されている。
【0036】
なお、上記組立式トレーはその材料である段ボールの中芯の波付けとして波延長方向が長方形の長辺に平行に延びるように設定されている(図3のA参照)。
【0037】
以上の組立式トレーの組立は、図4に示すように一対の側板部13,13をそれぞれ第1折り目線12で折り曲げて基板部11から立ち上げ、両側の突片15,15を第2折り目線14で内向きに直角に折り曲げる。続いて、一対のフラップ部17,17をそれぞれ第3折り目線16で折り曲げて基板部11から立ち上げ、両側の突片15,15に外側から重ね合わせる。そして、各フラップ17を両側の突片15,15に重ね合わせた状態でその各フラップ17毎に第1切り起こし片4を第2切り起こし片5と共に内側に折り曲げる作業を2箇所について行う。以上により図5に示すように周囲が壁に囲まれて上面に開放された組立式トレーが完成する。
【0038】
上記の第1切り起こし片4と第2切り起こし片5との折り曲げについて図6及び図7を参照しつつさらに説明すると、側板部13を立ち上げてその突片15を第3折り目線16位置に直角に折り曲げた状態でフラップ部17を第3折り目線16で折り曲げて立ち上げていき(図6参照)、そのフラップ部17が上記突片15に重なれば第1切り起こし片4を内側に押し込み、その押し込み力により第2切り起こし片5をも上記第1切り起こし片4に重ねた状態で共に内側に折り曲げる(図7参照)。これにより、第1切り起こし片4の首部42が第2切り起こし片5が折り曲げられることにより形成される溝55内にはまり込み、係止段部43,43が上記溝55の両側の溝縁に係合して係止される。
【0039】
これにより、フラップ部17と突片15とは、突片15がフラップ部17と係止段部43,43とにより挟み込まれることにより前後方向(トレーの長手方向)Xに対する相対変位が阻止され、首部42が溝55内にはまり込むことにより左右方向(トレーの短手方向)Yに対する相対変位が阻止され、第1切り起こし片4の首部42の下方移動が下の第2切り起こし片5により阻止される一方、上記首部42と溝55とのはまり込みによる摩擦力により上記首部42の上方移動が阻止されて上下方向(トレーの深さ方向)Zに対する相対変位が阻止されることになる。つまり直交する三方向に対し全ての相対変位が阻止された状態でフラップ17と突片15との固定がなされることになる。
【0040】
<第3実施形態>
図8は組立式トレーを用いた包装体に係る実施形態を示し、21は略直方体形状の被包装物、22,22は第2実施形態と同じ構成の組立式トレー、23はシュリンクフィルムである。
【0041】
この場合には、各組立式トレー22の基板部11が上記被包装物21の端面(図例のものは上下端面)と対応する形状・サイズに設定され、この組立式トレー22が被包装物21の端面に対し直接もしくは溶解紙を所定形状に固化した緩衝材を間に介して被せ得るようになっている。
【0042】
そして、上記被包装物21の上下端面に対しそれぞれ組立式トレー22を直接もしくは図示省略の上記緩衝材を介して被せ、この被せた状態で外周囲を例えば筒状のシュリンクフィルム材料で覆い、このシュリンクフィルム材料を熱収縮させる。これにより、シュリンクフィルム23が上下の両組立式トレー22の基板部11から被包装物21の側面に密着した状態になり、両組立式トレー22,22と被包装物21とが互いに一体化された状態に保持される。
【0043】
なお、上記シュリンクフィルム材料を被せる前に被包装物21と上下の両組立式トレー22,22との周囲を結束帯等により結束し、この結束した状態でシュリンクフィルム材料を被せて熱収縮させるようにしてもよい。
【0044】
また、このような包装体に用いる組立式トレー22として、フラップ部17と各突片15との固定のために上記の第1及び第2切り起こし片4,5の代わりに図9に示すような第1及び第2の一対の切り起こし片4a,5aを用いるようにしてもよい。
【0045】
すなわち、上記第1及び第2切り起こし片4a,5aは、共に単なる矩形の略同じ形状に設定したものであり、好ましくは第1切り起こし片4aの幅を第2切り起こし片5aのそれよりも僅かに広くしたものである。
【0046】
そして、突片15に対しフラップ17を折り目線16から折曲して重ね合わせ、続いて第1切り起こし片4aを内側に押し込み、その押し込み力により第2切り起こし片5aをも上記第1切り起こし片4aに重ねた状態で共に内側に折り曲げる。これにより、第1切り起こし片4aが第2切り起こし片5aが折り曲げられることにより形成される溝55a内に圧入気味にはまり込むことになる。
【0047】
この状態では、フラップ部17と突片15とは、第1切り起こし片4aと溝55aとの間の摩擦力により前後方向(トレーの長手方向)Xに対する相対変位が阻止され、第1切り起こし片4aが溝55a内にはまり込むことにより左右方向(トレーの短手方向)Yに対する相対変位が阻止され、第1切り起こし片4aの下方移動が下の第2切り起こし片5aにより阻止される一方、第1切り起こし片4aと溝55aとの摩擦力により第1切り起こし片4aの上方移動が阻止されて上下方向(トレーの深さ方向)Zに対する相対変位が阻止されることになる。
【0048】
このような一対の第1及び第2切り起こし片4a,5aの場合には、係止段部43等が形成された第1及び第2切り起こし片4,5と比べ、特に前後方向Xに対する相対変位の阻止機能が主として摩擦力に依存する分だけ弱くなり仮固定という状態にはなるものの、フラップ部17の外側にシュリンクフィルム23が密着して上記フラップ部17の外側への戻りが阻止されるため、包装体として一体に保持することができることになる。
【0049】
<他の実施形態>
なお、上記第2実施形態では基板部11の長辺側に側板部13を、短辺側にフラップ部17をそれぞれ配置しているが、これに限らず、例えば図10に示すように基板部11の短辺側に折り目線12aを介して側板部13aを、長辺側に折り目線16aを介してフラップ部17aをそれぞれ配置するようにしてもよい。この場合、上記側板部13aの両側にそれぞれ折り目線14aを介して突片15aを突出させ、また、手掛け穴18aを設ける。そして、重ね合わせた場合に外側に位置するフラップ部17aの両側位置に第1切り起こし片4,4を、内側に位置する各突片15aに第2切り起こし片5をそれぞれ予め形成しておく。
【0050】
また、第1及び第2切り起こし片4,5を例えば図11に示すように横向きに設けるようにしてもよい。この場合には、図12に示すように展開状態において第1切り起こし片4をフラップ部17に対し重ね合わせた場合に突片15,15の突出端縁が位置することになる手掛け穴18の両側位置に横向きに形成する一方、上記各突片15の突出端縁に対し第2切り起こし片5を形成しておく。そして、各突片15に対しフラップ部17を重ね合わし(図11参照)、第1切り起こし片4を押し抜くようにして内側に押し込むことにより第1切り起こし片4及び第2切り起こし片5を共に横向きに折り曲げる。この場合にも、直交する三方向X,Y,Zの全てに対する相対変位を阻止して各フラップ部17と突片15,15とを確実に固定することができる。
【0051】
各フラップ部17と1つの突片15とを固定する場合に、その同じフラップ部17と突片15に対し第2実施形態の縦向きの第1及び第2切り起こし片4,5と、上記の図11及び図12に示す横向きの第1及び第2切り起こし片4,5との2対を形成してこれら2対の第1及び第2切り起こし片4,5,4,5により固定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の接合部構造に係る実施形態を示す部分分解斜視図である。
【図2】 接合状態を示す部分分解斜視図である。
【図3】 組立式トレーに係る実施形態の展開状態を示す平面図である。
【図4】 組立途中の斜視図である。
【図5】 組立が完了した状態の斜視図である。
【図6】 組立途中の部分拡大斜視図である。
【図7】 接合固定状態の部分拡大斜視図である。
【図8】 包装体に係る実施形態を示す斜視図である。
【図9】 包装体に用いる組立式トレーの部分拡大斜視図である。
【図10】 組立式トレーの他の実施形態を示す図3相当図である。
【図11】 組立式トレーに関し図10とは異なる他の実施形態を示す図5相当図である。
【図12】 図11の組立式トレーの図3相当図である。
【図13】 従来の組立式トレーの展開状態を示す平面図である。
【図14】 図13の組立式トレーの組立途中の斜視図である。
【符号の説明】
2,3 シート状部材
4,4a 第1切り起こし片
5,5a 第2切り起こし片
11 基板部
13,13a 側板部
15,15a 突片
17,17a フラップ部
18 手掛け穴
21 被包装物
22 組立式トレー
23 シュリンクフィルム
41 頭部
42 首部
43 係止段
51 頭部
52 首部
4 第2切り起こし片の切れ目
55 溝

Claims (7)

  1. 少なくとも2枚のシート状部材を重ね合わせた状態で互いに固定するためのシート状部材の接合部構造であって、
    上記シート状部材は段ボール製であり、上記シート状部材の内で少なくとも1枚のシート状部材の一部には所定形状の第1切り起こし片が予め形成される一方、他のシート状部材の一部には所定形状の第2切り起こし片が予め形成され、
    上記第1切り起こし片はシート状部材に繋がる基端側に首部と、先端側にこの首部よりも幅広でかつ上記シート状部材の端縁を一辺とする矩形の頭部と、この頭部と首部との間に係止段部とを有する形状に設定される一方、上記第2切り起こし片は先端側に上記シート状部材の端縁を一辺とする逆台形の頭部と、この頭部に続き基端側で上記シート状部材に繋がる首部とを有する形状であってこの首部の両側の切れ目間隔が上記第1切り起こし片の首の幅と同一もしくは僅かに狭い幅に設定され、
    上記第1及び第2の両切り起こし片を重ね合わせて第1切り起こし片から第2切り起こし片の側に向けて共に折り曲げて、第1切り起こし片の首部を第2切り起こし片が折り曲げられて形成される上記両切れ目間の溝内に対し押し込むようにすることにより、上記係止段部を第2切り起こし片の基端側の両切れ目間に形成される溝の溝縁に係止させて上記各シート状部材を互いに固定するように構成されている
    ことを特徴とするシート状部材の接合部構造。
  2. シート状部材を用いた組立式トレーであって、
    矩形平面をなす基板部と、この基板部の周囲で相対向する一方の対辺からそれぞれ折曲されて立ち上がる一対の側板部と、この各側板部の両側端辺からそれぞれ内向きに折曲された一対の接合用突片と、上記基板部の他方の対辺と同等の辺長に設定され上記他方の対辺からそれぞれ折曲されて立ち上がり上記各一対の突片に重ね合わされた一対のフラップ部とから上面が開放された箱状に組み立てられ、
    上記各突片とフラップ部とに対し請求項1に記載の接合部構造が適用されて上記各突片とフラップ部とが互いに固定されている
    ことを特徴とする組立式トレー。
  3. 請求項に記載の組立式トレーであって、
    各側板部の両側端辺に繋がる一対の突片の突出長さは、展開状態において各側板部に一対の突片を加えた長さが基板部の他方の対辺間に一対のフラップ部を加えた長さに等しくなるように設定されている、組立式トレー。
  4. 請求項又は請求項に記載の組立式トレーであって、
    段ボール製のシート状部材により形成され、基板部が段ボールの波延長方向に長い長方形に設定され、フラップ部がその基板部の短辺側に形成されている、組立式トレー。
  5. 請求項〜請求項のいずれかに記載の組立式トレーであって、
    各突片とフラップ部とに対し請求項1に記載の接合部構造が2箇所以上適用され、その2箇所以上の接合部構造の切り起こし方向が互いに異なるように設定されている、組立式トレー。
  6. 請求項〜請求項のいずれかに記載の組立式トレーであって、
    一対の側板部又は一対のフラップ部に対し手掛け穴が形成されている、組立式トレー。
  7. 組立式トレーを用いた包装体であって、
    略直方体形状の被包装物の両端面に対しそれぞれ被せられた、請求項2〜請求項6のいずれかに記載の組立式トレーと、
    この組立式トレーを被せた状態で上記被包装物と組立式トレーとの周囲を結束する結束帯と、
    この結束した状態の上記被包装物と組立式トレーとの外表面を覆い、かつ、熱収縮により密着させて上記被包装物と組立式トレーとを一体に保持するシュリンクフィルムとを備えてなる、
    ことを特徴とする組立式トレーを用いた包装体。
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