JP3873725B2 - 蓋付き箱体およびその組み立て方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1枚の第1シート部材を折り曲げてなる第1折曲体(10A)と1枚の第2シート部材を折り曲げてなる第2折曲体(20A)とを係合させて組み立てられる6面体の蓋付き箱体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、1枚の第1シート部材を折り曲げてなる第1折曲体(10A)と1枚の第2シート部材を折り曲げてなる第2折曲体(20A)とを係合させて組み立てられる6面体の蓋付き箱体が、実開平5−94114号公報および実開昭59−51713号公報にて記載されている。
【0003】
これらの箱体は、針状接合部材としてのステープル、接着剤、粘着テープ等の接合手段を必要とせず、折り曲げのみで形成されており、第1および第2シート部材から箱体を作成する際の作成コストを安価にできるとともに、箱体の解体を容易にでき、リサイクル性を良好にできる。
【0004】
ここで、図8(a)は実開平5−94114号公報の記載内容であり、図8(b)は実開昭59−51713号公報の記載内容である。そして、これらの箱体では、穴形状のスリットを第1折曲体(10A)に形成し、このスリットに挿入されるフラップを第2折曲体(20A)に形成している。そして、フラップをスリットに挿入するにあたり、スリットを有する面の垂直方向にフラップを挿入させるようになっている。このようにフラップをスリットに挿入することにより両折曲部材を係合させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に記載の箱体では、フラップをスリットに挿入するにあたり、スリットを有する面の垂直方向にフラップを挿入させるようになっているので、フラップの挿入部分が箱体の内側にて突起物となってしまい、箱体の収納物の形状が制限されてしまう等、箱体の内容積を有効に使用できない。
【0006】
また、スリットを有する面の垂直方向にフラップを挿入させるようになっているので、スリットをフラップの厚みを有する穴形状にしなければならず、第2シート部材に廃棄部分が生じてしまうとともに、打ち抜き工程が生じてしまい、コストアップとなる。
【0007】
本発明は、上記点に鑑み、第1折曲体と第2折曲体とを係合させて組み立てられる6面体の蓋付き箱体に関し、箱体の内容積を有効に使用できるようにし、かつ、廃棄部分が生じないとともに打ち抜き工程も不要にできるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、6面体の蓋付き箱体であって、6面体の底面部(12)、背面部(13)および蓋部となる上面部(14)をそれぞれ構成する領域が一方向に順に連なって設けられた第1シート部材(10)を備え、第1シート部材(10)には、背面部(13)の領域から底面部(12)の領域にかけて延びる第1スリット(10a)および第2スリット(10b)が形成されており、第1スリット(10a)に挿入されて背面部(13)と重なり合う左側フラップ(21)、6面体の右側面部(22)、正面部(23)、左側面部(24)および第2スリット(10b)に挿入されて背面部(13)と重なり合う右側フラップ(25)をそれぞれ構成する領域が一方向に順に連なって設けられた第2シート部材(20)を備え、両フラップ(21、25)のうち6面体において上面部(14)と対向する端面には、第2シート部材(20)の一方向と直交する方向に延びる上端切り込み(21a、25a)が形成されており、第2シート部材(20)を、両フラップ(21、25)、両側面部(22、24)および正面部(23)がそれぞれ構成されるように略コの字状に折り曲げて第2折曲体(20A)を成形し、その後、両フラップ(21、25)を、第2折曲体(20A)の内側方向に移動させて、第1シート部材(10)の両スリット(10a、10b)に背面部(13)に対して平行な状態で背面部(13)に沿って挿入させ、その後、第1シート部材(10)および第2折曲体(20A)の少なくとも一方を第1シート部材(10)の一方向に移動させて、上端切り込み(21a、25a)を背面部(13)にかみ合わせ、その後、底面部(12)、背面部(13)および上面部(14)をそれぞれ構成するように第1シート部材(10)を略コの字状に折り曲げて第1折曲体(10A)を成形することにより、第1および第2折曲体(10A、20A)からなる蓋付き箱体形状が組み立てられていることを特徴とする。
【0009】
これにより、両フラップ(21、25)は背面部(13)に対して平行な状態で重なり合うように位置するので、両フラップ(21、25)の挿入部分が箱体の内側にて突起物とならないようにでき、箱体の内容積を有効に使用できる。
【0010】
また、両フラップ(21、25)は、背面部(13)に対して平行な状態で背面部(13)に沿って両スリット(10a、10b)のそれぞれに挿入されるので、両スリット(10a、10b)を背面部(13)に対して垂直方向に広げながら挿入させることができる。従って、両スリット(10a、10b)を穴形状にすることなく線状に形成しても両フラップ(21、25)の挿入を可能にできるので、第1シート部材(10)に廃棄部分が生じないとともに打ち抜き工程も不要にでき、ひいてはコストダウンを図ることができる。
【0011】
また、本発明によれば、第2折曲体(20A)の両フラップ(21、25)が6面体における上面部(14)と底面部(12)とに挟み込まれることとなるので、6面体の上下方向における両折曲体(10A、20A)のずれを抑制できる。また、上端切り込み(21a、25a)が背面部(13)に、6面体の上下方向にかみ合わさるので、6面体の左右方向における両折曲体(10A、20A)のずれを抑制できるとともに、両フラップ(21、25)が両スリット(10a、10b)から抜け出てしまうことを抑制できる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明では、第1シート部材(10)の一方向における両スリット(10a、10b)の長さ(L1)を、第2シート部材(20)の一方向と直交する方向における両フラップ(21、25)の長さ(L2)よりも長く設定したことを特徴としている。
【0013】
これにより、6面体の上下方向において、両スリット(10a、10b)の長さ(L1)が両フラップ(21、25)の長さ(L2)よりも長くなるので、線状に形成された両スリット(10a、10b)を背面部(13)に対して垂直方向に広げながら両フラップ(21、25)を挿入させるにあたり、この挿入を容易に行うことができる。
【0014】
因みに、本発明では、両スリット(10a、10b)の長さ(L1)を両フラップ(21、25)の長さ(L2)と同じ長さにしてもよく、この場合には、両フラップ(21、25)を僅かに変形させながら両スリット(10a、10b)に挿入させることとなる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明では、両フラップ(21、25)のうち6面体において底面部(12)と対向する端面に、第2シート部材(20)の一方向と直交する方向に延びる下端切り込み(21b、25b)を形成したことを特徴としている。
【0016】
これにより、両フラップ(21、25)のうち前記6面体において上面部(14)と対向する端面に形成された上端切り込み(21a、25a)が背面部(13)にかみ合わさることに加え、底面部(12)と対向する端面に形成された下端切り込み(21b、25b)が背面部(13)に引っ掛かることとなる。よって、両フラップ(21、25)のうち上面部(14)と対向する端面のみならず底面部(12)と対向する端面にて両折曲体(10A、20A)の左右方向のずれを抑制できる。
【0017】
また、請求項4に記載の発明では、第1および第2シート部材(10、20)に、厚み方向につぶれるように変形可能な材質を適用したことを特徴としている。
【0018】
これにより、上端切り込み(21a、25a)を背面部(13)にかみ合わせるにあたり、両シート部材(10、20)のかみ合わさる部分を厚み方向につぶしながらかみ合わせることができるので、両シート部材(10、20)を隙間のないかみ合わせにより係合できる。よって、両シート部材(10、20)の結合を強固にでき、箱体としての剛性を高めることができる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明では、正面部(23)には、第2シート部材(20)の一方向に延びる正面側スリット(23a)が形成されており、第1シート部材(10)には、正面側スリット(23a)に挿入されて正面部(23)と重なり合う底面側フラップ(11)を構成する領域が、第1シート部材(10)の一方向に底面部(12)の領域から連なって設けられ、底面側フラップ(11)の左右両端には、第2シート部材(10)の一方向と直交する方向に延びて正面側スリット(23a)に引っ掛かる左端切り込み(11a)および右端切り込み(11b)が形成されていることを特徴とする。
【0020】
これにより、ステープル、接着剤、粘着テープ等の接合手段を必要とすることなく第1折曲体(10A)の底面部(12)を第2折曲体(20A)に容易に係合させることができ、底面部(12)の抜け落ち防止を容易に実現できる。
【0021】
ところで、上記公報の箱体では、第1折曲体(10A)と第2折曲体(20A)との重なる部分が多く、具体的には、6面体の底面と上面とが完全に重なり合っている。これに対し上記請求項5に記載の発明によれば、第2折曲体(20A)と第1折曲体(10A)との重なる部分は、右側フラップ(25)、左側フラップ(21)および底面側フラップ(11)のみとなるので、上記公報の箱体に比べてシート部材(10、20)の省資源化を図ることができる。
【0022】
ここで、両シート部材(10、20)の母材は一般的に矩形であるため、請求項6に記載の発明のように矩形のシート部材(10、20)を適用すれば、前記母材を切り落とす部分を最小限にして両シート部材(10、20)を作成することができるので、切り落とし部分により生じる廃棄処理を最小限にでき、好適である。
【0023】
また、請求項7に記載の発明では、第1シート部材(10)のうち第1シート部材(10)の一方向に延びる辺と、第2シート部材(20)のうち第2シート部材(20)の一方向に延びる辺とが同じ長さであることを特徴としている。
【0024】
これにより、第1シート部材(10)のうち第1シート部材(10)の一方向に延びる辺と、第2シート部材(20)のうち第2シート部材(20)の一方向に延びる辺とを突き合わせた状態が矩形となる。よって、1枚の矩形の母材から両シート部材(10、20)を切り取る場合に、前記母材を切り落とす部分を最小限にして両シート部材(10、20)を作成することができるので、切り落とし部分により生じる廃棄処理を最小限にでき、好適である。
【0025】
また、請求項8に記載の発明では、6面体の蓋付き箱体(1A)の組み立て方法であって、6面体の底面部(12)、背面部(13)および蓋部となる上面部(14)をそれぞれ構成する領域が一方向に順に連なって設けられた第1シート部材(10)を備え、第1シート部材(10)には、背面部(13)の領域から底面部(12)の領域にかけて延びる第1スリット(10a)および第2スリット(10b)が形成されており、第1スリット(10a)に挿入されて背面部(13)と重なり合う左側フラップ(21)、6面体の右側面部(22)、正面部(23)、左側面部(24)および第2スリット(10b)に挿入されて背面部(13)と重なり合う右側フラップ(25)をそれぞれ構成する領域が一方向に順に連なって設けられた第2シート部材(20)を備え、両フラップ(21、25)のうち6面体において上面部(14)と対向する端面には、第2シート部材(20)の一方向と直交する方向に延びる上端切り込み(21a、25a)が形成されており、第2シート部材(20)を、両フラップ(21、25)、両側面部(22、24)および正面部(23)がそれぞれ構成されるように略コの字状に折り曲げて第2折曲体(20A)を成形し、その後、両フラップ(21、25)を、第2折曲体(20A)の内側方向に移動させて、第1シート部材(10)の両スリット(10a、10b)に背面部(13)に対して平行な状態で背面部(13)に沿って挿入させ、その後、第1シート部材(10)および第2折曲体(20A)の少なくとも一方を第1シート部材(10)の一方向に移動させて、上端切り込み(21a、25a)を背面部(13)にかみ合わせ、その後、底面部(12)、背面部(13)および上面部(14)をそれぞれ構成するように第1シート部材(10)を略コの字状に折り曲げて第1折曲体(10A)を成形することにより、第1および第2折曲体(10A、20A)から蓋付き箱体(1A)を組み立てることを特徴とする
これにより、両フラップ(21、25)は背面部(13)に対して平行な状態で重なり合うように位置するので、両フラップ(21、25)の挿入部分が箱体の内側にて突起物とならないようにでき、箱体の内容積を有効に使用できる。
【0026】
また、両フラップ(21、25)は、背面部(13)に対して平行な状態で背面部(13)に沿って両スリット(10a、10b)のそれぞれに挿入されるので、両スリット(10a、10b)を背面部(13)に対して垂直方向に広げながら挿入させることができる。従って、両スリット(10a、10b)を穴形状にすることなく線状に形成しても両フラップ(21、25)の挿入を可能にできるので、第1シート部材(10)に廃棄部分が生じないとともに打ち抜き工程も不要にでき、ひいてはコストダウンを図ることができる。
【0027】
また、本発明によれば、第2折曲体(20A)の両フラップ(21、25)が6面体における上面部(14)と底面部(12)とに挟み込まれることとなるので、6面体の上下方向における両折曲体(10A、20A)のずれを抑制できる。また、上端切り込み(21a、25a)が背面部(13)に、6面体の上下方向にかみ合わさるので、6面体の左右方向における両折曲体(10A、20A)のずれを抑制できるとともに、両フラップ(21、25)が両スリット(10a、10b)から抜け出てしまうことを抑制できる。
【0028】
また、請求項9に記載の発明では、折り曲げられて6面体の蓋付き箱体(1A)を成形する材料となる1枚の母材シートであって、一方向に延びる第1シート部材(10)を構成する領域と、一方向に延びる第2シート部材(20)を構成する領域とを互いに並列して設け、第1シート部材(10)の領域に、6面体の底面部(12)、背面部(13)および蓋部となる上面部(14)をそれぞれ構成する領域を、一方向に順に連なって設け、また、第1シート部材(10)の領域に、背面部(13)の領域から底面部(12)の領域にかけて延びる第1スリット(10a)および第2スリット(10b)を形成し、第2シート部材(20)の領域に、第1スリット(10a)に挿入されて背面部(13)と重なり合う左側フラップ(21)、6面体の右側面部(22)、正面部(23)、左側面部(24)および第2スリット(10b)に挿入されて背面部(13)と重なり合う右側フラップ(25)をそれぞれ構成する領域を、一方向に順に連なって設け、両フラップ(21、25)のうち6面体において上面部(14)と対向する端面に、一方向と直交する方向に延びる上端切り込み(21a、25a)を形成し、第1シート部材(10)と第2シート部材(20)とに切断して切り離し、第2シート部材(20)を、両フラップ(21、25)、両側面部(22、24)および正面部(23)がそれぞれ構成されるように略コの字状に折り曲げて第2折曲体(20A)を成形し、その後、両フラップ(21、25)を、第2折曲体(20A)の内側方向に移動させて、第1シート部材(10)の両スリット(10a、10b)に背面部(13)に対して平行な状態で背面部(13)に沿って挿入させ、その後、第1シート部材(10)および第2折曲体(20A)の少なくとも一方を第1シート部材(10)の一方向に移動させて、上端切り込み(21a、25a)を背面部(13)にかみ合わせ、その後、底面部(12)、背面部(13)および上面部(14)をそれぞれ構成するように第1シート部材(10)を略コの字状に折り曲げて第1折曲体(10A)を成形することにより、第1および第2折曲体(10A、20A)から蓋付き箱体(1A)を組み立てるようになっていることを特徴とする。
【0029】
これにより、本発明の母材シートを用いて箱体(1A)を作成すれば、両フラップ(21、25)は背面部(13)に対して平行な状態で重なり合うように位置するので、両フラップ(21、25)の挿入部分が箱体の内側にて突起物とならないようにでき、箱体の内容積を有効に使用できる。
【0030】
また、両フラップ(21、25)は、背面部(13)に対して平行な状態で背面部(13)に沿って両スリット(10a、10b)のそれぞれに挿入されるので、両スリット(10a、10b)を背面部(13)に対して垂直方向に広げながら挿入させることができる。従って、両スリット(10a、10b)を穴形状にすることなく線状に形成しても両フラップ(21、25)の挿入を可能にできるので、母材シートに廃棄部分が生じないとともに打ち抜き工程も不要にでき、ひいてはコストダウンを図ることができる。
【0031】
また、本発明の母材シートを用いて箱体(1A)を作成すれば、第2折曲体(20A)の両フラップ(21、25)が6面体における上面部(14)と底面部(12)とに挟み込まれることとなるので、6面体の上下方向における両折曲体(10A、20A)のずれを抑制できる。また、上端切り込み(21a、25a)が背面部(13)に、6面体の上下方向にかみ合わさるので、6面体の左右方向における両折曲体(10A、20A)のずれを抑制できるとともに、両フラップ(21、25)が両スリット(10a、10b)から抜け出てしまうことを抑制できる。
【0032】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図に基づいて説明する。
【0034】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の蓋付き箱体の材料となる1枚の母材シート1を示す展開図である。そして、母材シート1からは第1シート部材10および第2シート部材20が切り取られるようになっており、これらのシート部材10、20のそれぞれを折り曲げることにより、後述の図5に示す第1折曲体10Aおよび第2折曲体20Aが成形されるようになっており、これらの折曲体10A、20Aを係合させて前記蓋付き箱体1Aが組み立てられるようになっている。
【0035】
なお、本実施形態では、母材シート1の材質として、厚み方向につぶれるように変形可能な段ボール紙等の材質を適用させている。また、本実施形態の母材シート1は長方形である。そして、図中の矢印Aは母材シート1の長手方向を示し、矢印Bは母材シート1の長手方向と直交する方向を示している。
【0036】
また、図1中の一点鎖線は谷折り用の折り筋を示しており、これらの折り筋により母材シート1の面は複数の矩形の領域に区画されている。なお、折り筋の形成方法は、ローラー等によりシート部材1を圧縮変形させて形成してもよいし、カッター等によりシート部材1の表面を切り欠いて形成してもよい。
【0037】
次に、図1に示す母材シート1の区画を説明する。
【0038】
母材シート1には、矢印A方向に延びる第1シート部材10を構成する領域と、矢印A方向に延びる第2シート部材20を構成する領域とが互いに並列して設けられている。
【0039】
第1シート部材10の領域には、第2シート部材20に形成された後述する正面側スリット23aに挿入されて6面体の正面部23と重なり合う底面側フラップ11、6面体の底面部12、背面部13、蓋部となる上面部14および正面部23と重なり合う上面側フラップ15をそれぞれ構成する領域が、矢印A方向に順に連なって設けられている。
【0040】
また、第1シート部材10の領域には、背面部13の領域から底面部12の領域にかけて延びる第1スリットとしての左側スリット10aおよび第2スリットとしての右側スリット10bが形成されている。これらのスリット10a、20aは、矢印A方向において背面部13の領域全域に亘っては形成されておらず、背面部13の領域のうち上面部14と隣接する部分を除いて形成されている。なお、本実施形態では両スリット10a、10bを矢印A方向と平行に形成している。
【0041】
また、底面側フラップ11の領域のうち6面体において後述の左および右側面22、24に対向する端面には、矢印B方向に延びる左端切り込み11aおよび右端切り込み11bが形成されている。
【0042】
第2シート部材20の領域には、左側スリット10aに挿入されて背面部13と重なり合う左側フラップ21、6面体の右側面部22、正面部23、左側面部24および右側スリット10bに挿入されて背面部13と重なり合う右側フラップ25をそれぞれ構成する領域が、矢印A方向に順に連なって設けられている。
【0043】
そして、左側および右側スリット10a、10bの矢印A方向の長さL1は、左側および右側フラップ21、25の矢印B方向の長さL2よりも長くなるように設定されている。
【0044】
また、左側および右側フラップ21、25の領域のうち6面体において上面部14と対向する端面には、矢印B方向に延びる上端切り込み21a、25aが形成されている。一方、左側および右側フラップ21、25のうち6面体において底面部12と対向する端面には、矢印B方向に延びる下端切り込み21b、25bが形成されている。
【0045】
また、正面部23の領域には矢印A方向に延びる正面側スリット23aが、正面部23の領域を横切るように形成されている。なお、この正面側スリット23aと、前述の左側および右側スリット10a、10bとは、各シート部材10、20に線状に切り込まれた形状である。
【0046】
次に、上述のように区画された母材シート1による蓋付き箱体の組み立て手順を図2ないし図5を用いて説明する。はじめに、母材シート1を、図1の符号Cに示す線に沿って切断して、第1シート部材10と第2シート部材20とに切り離す。そして、図2の符号20Aに示すように、左側および右側フラップ21、25、両側面部22、24および正面部23をそれぞれ構成するように第2シート部材20を略コの字状に折り曲げて第2折曲体20Aを成形する。
【0047】
その後、左側および右側スリット10a、10bを背面部13に対して垂直方向に広げるとともに、図3に示すように、左側および右側フラップ21、25を、矢印Dの方向である第2折曲体20Aの内側方向に移動させて、第1シート部材10の左側および右側スリット10a、10bに背面部13に対して平行な状態で背面部13に沿って挿入させる。
【0048】
なお、図2では、底面側フラップ11の領域と底面部12の領域との境界、および上面側フラップ15の領域と背面部14の領域との境界を略直角に折り曲げている。
【0049】
その後、図4に示すように、第2折曲体20Aを第1シート部材10に対して、矢印Eに示すように第1シート部材10の長手方向上方に移動させて、上端切り込み21a、25aを背面部13にかみ合わせる。
【0050】
その後、図5の矢印Fに示すように、底面側フラップ11の領域と底面部12の領域との境界を略直角に折り曲げるとともに、正面側スリット23aを正面部23に対して垂直方向に広げながら、底面側フラップ11を、第2折曲体20Aの正面側スリット23aに正面部23に対して平行な状態で正面部23に沿って挿入させる。
【0051】
これにより、蓋部としての上面部14を開けた状態の第1折曲体10Aが成形される。そして、背面部13の領域と上面部14の領域との境界を略直角に折り曲げることにより第1シート部材10は略コの字状に折り曲げられて、蓋部14を閉じた状態の第1折曲体10Aが成形される。
【0052】
なお、蓋部14を閉じた状態では、上面側フラップ15の先端と底面側フラップ11の先端とが当接するようになっており、蓋部14が箱体1Aの内部にまで折れ曲がってしまうことを抑制するようになっている。
【0053】
以上のように、第1折曲体10Aと第2折曲体20Aとを係合させることにより、本実施形態の蓋付き箱体1Aが組み立てられる。
【0054】
以上により、本実施形態によれば、針状接合部材としてのステープル、接着剤、粘着テープ等の接合手段を必要とせず、折り曲げのみで蓋付き箱体1Aを組み立てることができる。また、上述のように、本実施形態によれば接合手段を必要としないので、必要なときにシート部材1から箱体を組み立てて使用することができるため、図1に示す平面状の状態で母材シート1を保管でき、保管スペースの省スペース化を図ることができる。また、接合手段を必要としないので、箱体を解体してリサイクルするにあたり、その解体作業を容易にできる。
【0055】
そして、本実施形態によれば、左側および右側フラップ21、25は背面部13に対して平行な状態で重なり合うように位置するので、左側および右側フラップ21、25の挿入部分が箱体1Aの内側にて突起物とならないようにでき、箱体1Aの内容積を有効に使用できる。
【0056】
また、左側および右側フラップ21、25と同様にして、底面側フラップ11は、正面部23に対して平行な状態で重なり合うように位置するので、底面側フラップ11の挿入部分が箱体1Aの内側にて突起物とならないようにでき、箱体1Aの内容積を有効に使用できる。
【0057】
また、本実施形態によれば、各フラップ21、25、11は、背面部13または正面部23に対して平行な状態で背面部13または正面部23に沿って各スリット10a、10b、23aのそれぞれに挿入されるので、各スリット10a、10b、23aを背面部13または正面部23に対して垂直方向に広げながら挿入させることができる。
【0058】
従って、各スリット10a、10b、23aを穴形状にすることなく線状に形成しても各フラップ21、25、11の挿入を可能にできるので、第1および第2シート部材10、20に廃棄部分が生じないようにできるため、材料の節約が可能であるとともに廃棄物処理の工数を節約できる。また、母材シート1の形状が簡単であり打ち抜き加工を不要にできるため、安価な設備で第1および第2シート部材10、20を製作できる。
【0059】
また、本実施形態によれば、上端切り込み21a、25aを背面部13にかみ合わせるので、6面体の左右方向における両折曲体10A、20Aのずれを抑制できるとともに、左側および右側フラップ21、25が左側および右側スリット10a、10bから抜け出てしまうことを抑制できる。また、左側および右側フラップ21、25が6面体における上面部14と底面部12とに挟み込まれることとなるので、6面体の上下方向における両折曲体10A、20Aのずれを抑制できる。
【0060】
また、本実施形態によれば、各フラップ21、25、11を各スリット10a、10b、23aのそれぞれに挿入させるにあたり、各スリット10a、10b、23aを垂直方向に広げながら、各フラップ21、25、11を、背面部13または正面部23に対して平行な状態で挿入させるので、各スリット10a、10b、23aを穴形状にすることなく線状に形成しても各フラップ21、25、11の挿入を可能にできるので、第1および第2シート部材10、20に廃棄部分が生じないとともに打ち抜き工程も不要にでき、ひいてはコストダウンを図ることができる。
【0061】
なお、本実施形態では、左側および右側スリット10a、10bの矢印A方向の長さL1は、左側および右側フラップ21、25の矢印B方向の長さL2よりも長くなるように設定されているので、線状に形成された左側および右側スリット10a、10bを背面部13に対して垂直方向に広げながら左側および右側フラップ21、25を挿入させるにあたり、この挿入を容易に行うことができる。
【0062】
また、本実施形態によれば、シート部材10、20に、厚み方向につぶれるように変形可能な材質を適用させているので、上端切り込み21a、25aを背面部13にかみ合わせる際に、両シート部材10、20のかみ合わさる部分は厚み方向につぶされながらかみ合わさることとなる。よって、両シート部材10、20を隙間のないかみ合わせにより係合できる。よって、両シート部材10、20の結合を強固にでき、箱体1Aとしての剛性を高めることができる。
【0063】
また、本実施形態によれば、上端切り込み21a、25aが背面部13にかみ合わさることに加え、下端切り込み21b、25bが背面部13に引っ掛かることとなるので、左側および右側フラップ21、25のうち上面部14と対向する端面のみならず底面部12と対向する端面にて両折曲体10A、20Aの左右方向のずれを抑制できる。
【0064】
また、本実施形態によれば、底面側フラップ11が、第2シート部材10の正面側スリット23aに挿入され、左端切り込み11aおよび右端切り込み11bが引っ掛かるので、ステープル、接着剤、粘着テープ等の接合手段を必要とすることなく第1折曲体10Aの底面部12を第2折曲体20Aに容易に係合させることができ、底面部12の抜け落ち防止を容易に実現できる。
【0065】
また、本実施形態によれば、第2折曲体20Aと第1折曲体10Aとの重なる部分は、右側フラップ25、左側フラップ21および底面側フラップ11のみとなるので、第1および第2シート部材10、20の省資源化を図ることができる。
【0066】
(第2実施形態)
第1実施形態では、第2シート部材20のうち正面部23の領域に、正面側スリット23aを1本だけ形成しているのに対し、本実施形態では、正面部23の領域に正面側スリット23aを2本形成している。そして、下側の正面側スリット23aには第1実施形態と同様に底面側フラップ11が挿入され、上側の正面側スリット23aには上面側フラップ15が挿入されるようになっている。
【0067】
また、上面側フラップ15の領域のうち6面体において左および右側面22、24に対向する端面には、矢印B方向に延びる左端切り込み15aおよび右端切り込み15bが形成されている。
【0068】
これにより、上側の正面側スリット23aに上面側フラップ15が挿入された状態において、左端切り込み15aおよび右端切り込み15bが正面部23に引っ掛かることになるので、蓋部14を閉じた状態で保持させることができ、好適である。
【0069】
(他の実施形態)
上記第1実施形態では左側および右側スリット10a、10bを矢印A方向に平行に形成しているが、本発明の実施にあたり、矢印Aに対して傾いた方向に延びるように左側および右側スリット10a、10bを形成するようにしてもよい。
【0070】
また、本発明の実施にあたり、第1および第2シート部材10、20のうち少なくとも一方において、図1の一点鎖線に示す谷折りの折り線を山折りとして、第1および第2折曲体10A、20Aのうち少なくとも一方を左右逆に成形するようにしてもよい。
【0071】
また、上記第1実施形態では、正面側スリット23aを正面部23の領域の範囲内で形成しているが、正面側スリット23aを、正面部23から左右両側面部22、24に亘って延びるように形成してもよい。これによれば、6面体の左右方向において、正面側スリット23aの長さが底面側フラップ11の長さよりも長くなるので、線状に形成された正面側スリット23aを正面部23に対して垂直方向に広げながら底面側フラップ11を挿入させるにあたり、この挿入を容易に行うことができる。
【0072】
また、第1および第2実施形態では母材シート部材1の材質として段ボール紙を適用させているが、本発明の母材シート1は段ボール紙に限られることなく、ボール紙等その他の紙製であってもよい。因みに、段ボールとは、板紙の一種であり、波状に成形した紙の片面又は両面に厚紙を貼り合わせたものである。また、近年では、段ボールと同じ形状の樹脂製の部材が製作されるようになってきており、このような形状の部材その他の樹脂製であってもよい。
【0073】
また、本発明の箱体1Aを、機械部品や電機部品等の部品を内容物として収容する箱体に用いて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る母材シートを示す展開図である。
【図2】図1の母材シートから切り取られた第1シート部材および第2シート部材を折り曲げてなる第2折曲体を示す斜視図である。
【図3】図2の第1シート部材のスリットに第2折曲体のフラップを挿入した状態を示す斜視図である。
【図4】図3の第2折曲体の切り込みを第1シート部材の背面部にかみ合わせた状態を示す斜視図である。
【図5】図3の第1シート部材を折り曲げて第1折曲体を成形して蓋付き箱体を組み立てた状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る母材シートから切り取られた第1シート部材および第2シート部材を折り曲げてなる第2折曲体を示す斜視図である。
【図7】図6の第1シート部材を折り曲げて第1折曲体を成形して蓋付き箱体を組み立てた状態を示す斜視図である。
【図8】(a)は、実開平5−94114号公報に記載の箱体を示す斜視図であり、(b)は、実開昭59−51713号公報に記載の箱体を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…母材シート、1A…蓋付き箱体、10…第1シート部材、
10A…第1折曲体、10a…左側スリット(第1スリット)、
10b…右側スリット(第2スリット)、12…底面部、13…背面部、
14…上面部、20…第2シート部材、20A…第2折曲体、
21…左側フラップ、21a…上端切り込み、22…右側面部、
23…正面部、24…左側面部、25…右側フラップ、
25a…上端切り込み。
【発明の属する技術分野】
本発明は、1枚の第1シート部材を折り曲げてなる第1折曲体(10A)と1枚の第2シート部材を折り曲げてなる第2折曲体(20A)とを係合させて組み立てられる6面体の蓋付き箱体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、1枚の第1シート部材を折り曲げてなる第1折曲体(10A)と1枚の第2シート部材を折り曲げてなる第2折曲体(20A)とを係合させて組み立てられる6面体の蓋付き箱体が、実開平5−94114号公報および実開昭59−51713号公報にて記載されている。
【0003】
これらの箱体は、針状接合部材としてのステープル、接着剤、粘着テープ等の接合手段を必要とせず、折り曲げのみで形成されており、第1および第2シート部材から箱体を作成する際の作成コストを安価にできるとともに、箱体の解体を容易にでき、リサイクル性を良好にできる。
【0004】
ここで、図8(a)は実開平5−94114号公報の記載内容であり、図8(b)は実開昭59−51713号公報の記載内容である。そして、これらの箱体では、穴形状のスリットを第1折曲体(10A)に形成し、このスリットに挿入されるフラップを第2折曲体(20A)に形成している。そして、フラップをスリットに挿入するにあたり、スリットを有する面の垂直方向にフラップを挿入させるようになっている。このようにフラップをスリットに挿入することにより両折曲部材を係合させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に記載の箱体では、フラップをスリットに挿入するにあたり、スリットを有する面の垂直方向にフラップを挿入させるようになっているので、フラップの挿入部分が箱体の内側にて突起物となってしまい、箱体の収納物の形状が制限されてしまう等、箱体の内容積を有効に使用できない。
【0006】
また、スリットを有する面の垂直方向にフラップを挿入させるようになっているので、スリットをフラップの厚みを有する穴形状にしなければならず、第2シート部材に廃棄部分が生じてしまうとともに、打ち抜き工程が生じてしまい、コストアップとなる。
【0007】
本発明は、上記点に鑑み、第1折曲体と第2折曲体とを係合させて組み立てられる6面体の蓋付き箱体に関し、箱体の内容積を有効に使用できるようにし、かつ、廃棄部分が生じないとともに打ち抜き工程も不要にできるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、6面体の蓋付き箱体であって、6面体の底面部(12)、背面部(13)および蓋部となる上面部(14)をそれぞれ構成する領域が一方向に順に連なって設けられた第1シート部材(10)を備え、第1シート部材(10)には、背面部(13)の領域から底面部(12)の領域にかけて延びる第1スリット(10a)および第2スリット(10b)が形成されており、第1スリット(10a)に挿入されて背面部(13)と重なり合う左側フラップ(21)、6面体の右側面部(22)、正面部(23)、左側面部(24)および第2スリット(10b)に挿入されて背面部(13)と重なり合う右側フラップ(25)をそれぞれ構成する領域が一方向に順に連なって設けられた第2シート部材(20)を備え、両フラップ(21、25)のうち6面体において上面部(14)と対向する端面には、第2シート部材(20)の一方向と直交する方向に延びる上端切り込み(21a、25a)が形成されており、第2シート部材(20)を、両フラップ(21、25)、両側面部(22、24)および正面部(23)がそれぞれ構成されるように略コの字状に折り曲げて第2折曲体(20A)を成形し、その後、両フラップ(21、25)を、第2折曲体(20A)の内側方向に移動させて、第1シート部材(10)の両スリット(10a、10b)に背面部(13)に対して平行な状態で背面部(13)に沿って挿入させ、その後、第1シート部材(10)および第2折曲体(20A)の少なくとも一方を第1シート部材(10)の一方向に移動させて、上端切り込み(21a、25a)を背面部(13)にかみ合わせ、その後、底面部(12)、背面部(13)および上面部(14)をそれぞれ構成するように第1シート部材(10)を略コの字状に折り曲げて第1折曲体(10A)を成形することにより、第1および第2折曲体(10A、20A)からなる蓋付き箱体形状が組み立てられていることを特徴とする。
【0009】
これにより、両フラップ(21、25)は背面部(13)に対して平行な状態で重なり合うように位置するので、両フラップ(21、25)の挿入部分が箱体の内側にて突起物とならないようにでき、箱体の内容積を有効に使用できる。
【0010】
また、両フラップ(21、25)は、背面部(13)に対して平行な状態で背面部(13)に沿って両スリット(10a、10b)のそれぞれに挿入されるので、両スリット(10a、10b)を背面部(13)に対して垂直方向に広げながら挿入させることができる。従って、両スリット(10a、10b)を穴形状にすることなく線状に形成しても両フラップ(21、25)の挿入を可能にできるので、第1シート部材(10)に廃棄部分が生じないとともに打ち抜き工程も不要にでき、ひいてはコストダウンを図ることができる。
【0011】
また、本発明によれば、第2折曲体(20A)の両フラップ(21、25)が6面体における上面部(14)と底面部(12)とに挟み込まれることとなるので、6面体の上下方向における両折曲体(10A、20A)のずれを抑制できる。また、上端切り込み(21a、25a)が背面部(13)に、6面体の上下方向にかみ合わさるので、6面体の左右方向における両折曲体(10A、20A)のずれを抑制できるとともに、両フラップ(21、25)が両スリット(10a、10b)から抜け出てしまうことを抑制できる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明では、第1シート部材(10)の一方向における両スリット(10a、10b)の長さ(L1)を、第2シート部材(20)の一方向と直交する方向における両フラップ(21、25)の長さ(L2)よりも長く設定したことを特徴としている。
【0013】
これにより、6面体の上下方向において、両スリット(10a、10b)の長さ(L1)が両フラップ(21、25)の長さ(L2)よりも長くなるので、線状に形成された両スリット(10a、10b)を背面部(13)に対して垂直方向に広げながら両フラップ(21、25)を挿入させるにあたり、この挿入を容易に行うことができる。
【0014】
因みに、本発明では、両スリット(10a、10b)の長さ(L1)を両フラップ(21、25)の長さ(L2)と同じ長さにしてもよく、この場合には、両フラップ(21、25)を僅かに変形させながら両スリット(10a、10b)に挿入させることとなる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明では、両フラップ(21、25)のうち6面体において底面部(12)と対向する端面に、第2シート部材(20)の一方向と直交する方向に延びる下端切り込み(21b、25b)を形成したことを特徴としている。
【0016】
これにより、両フラップ(21、25)のうち前記6面体において上面部(14)と対向する端面に形成された上端切り込み(21a、25a)が背面部(13)にかみ合わさることに加え、底面部(12)と対向する端面に形成された下端切り込み(21b、25b)が背面部(13)に引っ掛かることとなる。よって、両フラップ(21、25)のうち上面部(14)と対向する端面のみならず底面部(12)と対向する端面にて両折曲体(10A、20A)の左右方向のずれを抑制できる。
【0017】
また、請求項4に記載の発明では、第1および第2シート部材(10、20)に、厚み方向につぶれるように変形可能な材質を適用したことを特徴としている。
【0018】
これにより、上端切り込み(21a、25a)を背面部(13)にかみ合わせるにあたり、両シート部材(10、20)のかみ合わさる部分を厚み方向につぶしながらかみ合わせることができるので、両シート部材(10、20)を隙間のないかみ合わせにより係合できる。よって、両シート部材(10、20)の結合を強固にでき、箱体としての剛性を高めることができる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明では、正面部(23)には、第2シート部材(20)の一方向に延びる正面側スリット(23a)が形成されており、第1シート部材(10)には、正面側スリット(23a)に挿入されて正面部(23)と重なり合う底面側フラップ(11)を構成する領域が、第1シート部材(10)の一方向に底面部(12)の領域から連なって設けられ、底面側フラップ(11)の左右両端には、第2シート部材(10)の一方向と直交する方向に延びて正面側スリット(23a)に引っ掛かる左端切り込み(11a)および右端切り込み(11b)が形成されていることを特徴とする。
【0020】
これにより、ステープル、接着剤、粘着テープ等の接合手段を必要とすることなく第1折曲体(10A)の底面部(12)を第2折曲体(20A)に容易に係合させることができ、底面部(12)の抜け落ち防止を容易に実現できる。
【0021】
ところで、上記公報の箱体では、第1折曲体(10A)と第2折曲体(20A)との重なる部分が多く、具体的には、6面体の底面と上面とが完全に重なり合っている。これに対し上記請求項5に記載の発明によれば、第2折曲体(20A)と第1折曲体(10A)との重なる部分は、右側フラップ(25)、左側フラップ(21)および底面側フラップ(11)のみとなるので、上記公報の箱体に比べてシート部材(10、20)の省資源化を図ることができる。
【0022】
ここで、両シート部材(10、20)の母材は一般的に矩形であるため、請求項6に記載の発明のように矩形のシート部材(10、20)を適用すれば、前記母材を切り落とす部分を最小限にして両シート部材(10、20)を作成することができるので、切り落とし部分により生じる廃棄処理を最小限にでき、好適である。
【0023】
また、請求項7に記載の発明では、第1シート部材(10)のうち第1シート部材(10)の一方向に延びる辺と、第2シート部材(20)のうち第2シート部材(20)の一方向に延びる辺とが同じ長さであることを特徴としている。
【0024】
これにより、第1シート部材(10)のうち第1シート部材(10)の一方向に延びる辺と、第2シート部材(20)のうち第2シート部材(20)の一方向に延びる辺とを突き合わせた状態が矩形となる。よって、1枚の矩形の母材から両シート部材(10、20)を切り取る場合に、前記母材を切り落とす部分を最小限にして両シート部材(10、20)を作成することができるので、切り落とし部分により生じる廃棄処理を最小限にでき、好適である。
【0025】
また、請求項8に記載の発明では、6面体の蓋付き箱体(1A)の組み立て方法であって、6面体の底面部(12)、背面部(13)および蓋部となる上面部(14)をそれぞれ構成する領域が一方向に順に連なって設けられた第1シート部材(10)を備え、第1シート部材(10)には、背面部(13)の領域から底面部(12)の領域にかけて延びる第1スリット(10a)および第2スリット(10b)が形成されており、第1スリット(10a)に挿入されて背面部(13)と重なり合う左側フラップ(21)、6面体の右側面部(22)、正面部(23)、左側面部(24)および第2スリット(10b)に挿入されて背面部(13)と重なり合う右側フラップ(25)をそれぞれ構成する領域が一方向に順に連なって設けられた第2シート部材(20)を備え、両フラップ(21、25)のうち6面体において上面部(14)と対向する端面には、第2シート部材(20)の一方向と直交する方向に延びる上端切り込み(21a、25a)が形成されており、第2シート部材(20)を、両フラップ(21、25)、両側面部(22、24)および正面部(23)がそれぞれ構成されるように略コの字状に折り曲げて第2折曲体(20A)を成形し、その後、両フラップ(21、25)を、第2折曲体(20A)の内側方向に移動させて、第1シート部材(10)の両スリット(10a、10b)に背面部(13)に対して平行な状態で背面部(13)に沿って挿入させ、その後、第1シート部材(10)および第2折曲体(20A)の少なくとも一方を第1シート部材(10)の一方向に移動させて、上端切り込み(21a、25a)を背面部(13)にかみ合わせ、その後、底面部(12)、背面部(13)および上面部(14)をそれぞれ構成するように第1シート部材(10)を略コの字状に折り曲げて第1折曲体(10A)を成形することにより、第1および第2折曲体(10A、20A)から蓋付き箱体(1A)を組み立てることを特徴とする
これにより、両フラップ(21、25)は背面部(13)に対して平行な状態で重なり合うように位置するので、両フラップ(21、25)の挿入部分が箱体の内側にて突起物とならないようにでき、箱体の内容積を有効に使用できる。
【0026】
また、両フラップ(21、25)は、背面部(13)に対して平行な状態で背面部(13)に沿って両スリット(10a、10b)のそれぞれに挿入されるので、両スリット(10a、10b)を背面部(13)に対して垂直方向に広げながら挿入させることができる。従って、両スリット(10a、10b)を穴形状にすることなく線状に形成しても両フラップ(21、25)の挿入を可能にできるので、第1シート部材(10)に廃棄部分が生じないとともに打ち抜き工程も不要にでき、ひいてはコストダウンを図ることができる。
【0027】
また、本発明によれば、第2折曲体(20A)の両フラップ(21、25)が6面体における上面部(14)と底面部(12)とに挟み込まれることとなるので、6面体の上下方向における両折曲体(10A、20A)のずれを抑制できる。また、上端切り込み(21a、25a)が背面部(13)に、6面体の上下方向にかみ合わさるので、6面体の左右方向における両折曲体(10A、20A)のずれを抑制できるとともに、両フラップ(21、25)が両スリット(10a、10b)から抜け出てしまうことを抑制できる。
【0028】
また、請求項9に記載の発明では、折り曲げられて6面体の蓋付き箱体(1A)を成形する材料となる1枚の母材シートであって、一方向に延びる第1シート部材(10)を構成する領域と、一方向に延びる第2シート部材(20)を構成する領域とを互いに並列して設け、第1シート部材(10)の領域に、6面体の底面部(12)、背面部(13)および蓋部となる上面部(14)をそれぞれ構成する領域を、一方向に順に連なって設け、また、第1シート部材(10)の領域に、背面部(13)の領域から底面部(12)の領域にかけて延びる第1スリット(10a)および第2スリット(10b)を形成し、第2シート部材(20)の領域に、第1スリット(10a)に挿入されて背面部(13)と重なり合う左側フラップ(21)、6面体の右側面部(22)、正面部(23)、左側面部(24)および第2スリット(10b)に挿入されて背面部(13)と重なり合う右側フラップ(25)をそれぞれ構成する領域を、一方向に順に連なって設け、両フラップ(21、25)のうち6面体において上面部(14)と対向する端面に、一方向と直交する方向に延びる上端切り込み(21a、25a)を形成し、第1シート部材(10)と第2シート部材(20)とに切断して切り離し、第2シート部材(20)を、両フラップ(21、25)、両側面部(22、24)および正面部(23)がそれぞれ構成されるように略コの字状に折り曲げて第2折曲体(20A)を成形し、その後、両フラップ(21、25)を、第2折曲体(20A)の内側方向に移動させて、第1シート部材(10)の両スリット(10a、10b)に背面部(13)に対して平行な状態で背面部(13)に沿って挿入させ、その後、第1シート部材(10)および第2折曲体(20A)の少なくとも一方を第1シート部材(10)の一方向に移動させて、上端切り込み(21a、25a)を背面部(13)にかみ合わせ、その後、底面部(12)、背面部(13)および上面部(14)をそれぞれ構成するように第1シート部材(10)を略コの字状に折り曲げて第1折曲体(10A)を成形することにより、第1および第2折曲体(10A、20A)から蓋付き箱体(1A)を組み立てるようになっていることを特徴とする。
【0029】
これにより、本発明の母材シートを用いて箱体(1A)を作成すれば、両フラップ(21、25)は背面部(13)に対して平行な状態で重なり合うように位置するので、両フラップ(21、25)の挿入部分が箱体の内側にて突起物とならないようにでき、箱体の内容積を有効に使用できる。
【0030】
また、両フラップ(21、25)は、背面部(13)に対して平行な状態で背面部(13)に沿って両スリット(10a、10b)のそれぞれに挿入されるので、両スリット(10a、10b)を背面部(13)に対して垂直方向に広げながら挿入させることができる。従って、両スリット(10a、10b)を穴形状にすることなく線状に形成しても両フラップ(21、25)の挿入を可能にできるので、母材シートに廃棄部分が生じないとともに打ち抜き工程も不要にでき、ひいてはコストダウンを図ることができる。
【0031】
また、本発明の母材シートを用いて箱体(1A)を作成すれば、第2折曲体(20A)の両フラップ(21、25)が6面体における上面部(14)と底面部(12)とに挟み込まれることとなるので、6面体の上下方向における両折曲体(10A、20A)のずれを抑制できる。また、上端切り込み(21a、25a)が背面部(13)に、6面体の上下方向にかみ合わさるので、6面体の左右方向における両折曲体(10A、20A)のずれを抑制できるとともに、両フラップ(21、25)が両スリット(10a、10b)から抜け出てしまうことを抑制できる。
【0032】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図に基づいて説明する。
【0034】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の蓋付き箱体の材料となる1枚の母材シート1を示す展開図である。そして、母材シート1からは第1シート部材10および第2シート部材20が切り取られるようになっており、これらのシート部材10、20のそれぞれを折り曲げることにより、後述の図5に示す第1折曲体10Aおよび第2折曲体20Aが成形されるようになっており、これらの折曲体10A、20Aを係合させて前記蓋付き箱体1Aが組み立てられるようになっている。
【0035】
なお、本実施形態では、母材シート1の材質として、厚み方向につぶれるように変形可能な段ボール紙等の材質を適用させている。また、本実施形態の母材シート1は長方形である。そして、図中の矢印Aは母材シート1の長手方向を示し、矢印Bは母材シート1の長手方向と直交する方向を示している。
【0036】
また、図1中の一点鎖線は谷折り用の折り筋を示しており、これらの折り筋により母材シート1の面は複数の矩形の領域に区画されている。なお、折り筋の形成方法は、ローラー等によりシート部材1を圧縮変形させて形成してもよいし、カッター等によりシート部材1の表面を切り欠いて形成してもよい。
【0037】
次に、図1に示す母材シート1の区画を説明する。
【0038】
母材シート1には、矢印A方向に延びる第1シート部材10を構成する領域と、矢印A方向に延びる第2シート部材20を構成する領域とが互いに並列して設けられている。
【0039】
第1シート部材10の領域には、第2シート部材20に形成された後述する正面側スリット23aに挿入されて6面体の正面部23と重なり合う底面側フラップ11、6面体の底面部12、背面部13、蓋部となる上面部14および正面部23と重なり合う上面側フラップ15をそれぞれ構成する領域が、矢印A方向に順に連なって設けられている。
【0040】
また、第1シート部材10の領域には、背面部13の領域から底面部12の領域にかけて延びる第1スリットとしての左側スリット10aおよび第2スリットとしての右側スリット10bが形成されている。これらのスリット10a、20aは、矢印A方向において背面部13の領域全域に亘っては形成されておらず、背面部13の領域のうち上面部14と隣接する部分を除いて形成されている。なお、本実施形態では両スリット10a、10bを矢印A方向と平行に形成している。
【0041】
また、底面側フラップ11の領域のうち6面体において後述の左および右側面22、24に対向する端面には、矢印B方向に延びる左端切り込み11aおよび右端切り込み11bが形成されている。
【0042】
第2シート部材20の領域には、左側スリット10aに挿入されて背面部13と重なり合う左側フラップ21、6面体の右側面部22、正面部23、左側面部24および右側スリット10bに挿入されて背面部13と重なり合う右側フラップ25をそれぞれ構成する領域が、矢印A方向に順に連なって設けられている。
【0043】
そして、左側および右側スリット10a、10bの矢印A方向の長さL1は、左側および右側フラップ21、25の矢印B方向の長さL2よりも長くなるように設定されている。
【0044】
また、左側および右側フラップ21、25の領域のうち6面体において上面部14と対向する端面には、矢印B方向に延びる上端切り込み21a、25aが形成されている。一方、左側および右側フラップ21、25のうち6面体において底面部12と対向する端面には、矢印B方向に延びる下端切り込み21b、25bが形成されている。
【0045】
また、正面部23の領域には矢印A方向に延びる正面側スリット23aが、正面部23の領域を横切るように形成されている。なお、この正面側スリット23aと、前述の左側および右側スリット10a、10bとは、各シート部材10、20に線状に切り込まれた形状である。
【0046】
次に、上述のように区画された母材シート1による蓋付き箱体の組み立て手順を図2ないし図5を用いて説明する。はじめに、母材シート1を、図1の符号Cに示す線に沿って切断して、第1シート部材10と第2シート部材20とに切り離す。そして、図2の符号20Aに示すように、左側および右側フラップ21、25、両側面部22、24および正面部23をそれぞれ構成するように第2シート部材20を略コの字状に折り曲げて第2折曲体20Aを成形する。
【0047】
その後、左側および右側スリット10a、10bを背面部13に対して垂直方向に広げるとともに、図3に示すように、左側および右側フラップ21、25を、矢印Dの方向である第2折曲体20Aの内側方向に移動させて、第1シート部材10の左側および右側スリット10a、10bに背面部13に対して平行な状態で背面部13に沿って挿入させる。
【0048】
なお、図2では、底面側フラップ11の領域と底面部12の領域との境界、および上面側フラップ15の領域と背面部14の領域との境界を略直角に折り曲げている。
【0049】
その後、図4に示すように、第2折曲体20Aを第1シート部材10に対して、矢印Eに示すように第1シート部材10の長手方向上方に移動させて、上端切り込み21a、25aを背面部13にかみ合わせる。
【0050】
その後、図5の矢印Fに示すように、底面側フラップ11の領域と底面部12の領域との境界を略直角に折り曲げるとともに、正面側スリット23aを正面部23に対して垂直方向に広げながら、底面側フラップ11を、第2折曲体20Aの正面側スリット23aに正面部23に対して平行な状態で正面部23に沿って挿入させる。
【0051】
これにより、蓋部としての上面部14を開けた状態の第1折曲体10Aが成形される。そして、背面部13の領域と上面部14の領域との境界を略直角に折り曲げることにより第1シート部材10は略コの字状に折り曲げられて、蓋部14を閉じた状態の第1折曲体10Aが成形される。
【0052】
なお、蓋部14を閉じた状態では、上面側フラップ15の先端と底面側フラップ11の先端とが当接するようになっており、蓋部14が箱体1Aの内部にまで折れ曲がってしまうことを抑制するようになっている。
【0053】
以上のように、第1折曲体10Aと第2折曲体20Aとを係合させることにより、本実施形態の蓋付き箱体1Aが組み立てられる。
【0054】
以上により、本実施形態によれば、針状接合部材としてのステープル、接着剤、粘着テープ等の接合手段を必要とせず、折り曲げのみで蓋付き箱体1Aを組み立てることができる。また、上述のように、本実施形態によれば接合手段を必要としないので、必要なときにシート部材1から箱体を組み立てて使用することができるため、図1に示す平面状の状態で母材シート1を保管でき、保管スペースの省スペース化を図ることができる。また、接合手段を必要としないので、箱体を解体してリサイクルするにあたり、その解体作業を容易にできる。
【0055】
そして、本実施形態によれば、左側および右側フラップ21、25は背面部13に対して平行な状態で重なり合うように位置するので、左側および右側フラップ21、25の挿入部分が箱体1Aの内側にて突起物とならないようにでき、箱体1Aの内容積を有効に使用できる。
【0056】
また、左側および右側フラップ21、25と同様にして、底面側フラップ11は、正面部23に対して平行な状態で重なり合うように位置するので、底面側フラップ11の挿入部分が箱体1Aの内側にて突起物とならないようにでき、箱体1Aの内容積を有効に使用できる。
【0057】
また、本実施形態によれば、各フラップ21、25、11は、背面部13または正面部23に対して平行な状態で背面部13または正面部23に沿って各スリット10a、10b、23aのそれぞれに挿入されるので、各スリット10a、10b、23aを背面部13または正面部23に対して垂直方向に広げながら挿入させることができる。
【0058】
従って、各スリット10a、10b、23aを穴形状にすることなく線状に形成しても各フラップ21、25、11の挿入を可能にできるので、第1および第2シート部材10、20に廃棄部分が生じないようにできるため、材料の節約が可能であるとともに廃棄物処理の工数を節約できる。また、母材シート1の形状が簡単であり打ち抜き加工を不要にできるため、安価な設備で第1および第2シート部材10、20を製作できる。
【0059】
また、本実施形態によれば、上端切り込み21a、25aを背面部13にかみ合わせるので、6面体の左右方向における両折曲体10A、20Aのずれを抑制できるとともに、左側および右側フラップ21、25が左側および右側スリット10a、10bから抜け出てしまうことを抑制できる。また、左側および右側フラップ21、25が6面体における上面部14と底面部12とに挟み込まれることとなるので、6面体の上下方向における両折曲体10A、20Aのずれを抑制できる。
【0060】
また、本実施形態によれば、各フラップ21、25、11を各スリット10a、10b、23aのそれぞれに挿入させるにあたり、各スリット10a、10b、23aを垂直方向に広げながら、各フラップ21、25、11を、背面部13または正面部23に対して平行な状態で挿入させるので、各スリット10a、10b、23aを穴形状にすることなく線状に形成しても各フラップ21、25、11の挿入を可能にできるので、第1および第2シート部材10、20に廃棄部分が生じないとともに打ち抜き工程も不要にでき、ひいてはコストダウンを図ることができる。
【0061】
なお、本実施形態では、左側および右側スリット10a、10bの矢印A方向の長さL1は、左側および右側フラップ21、25の矢印B方向の長さL2よりも長くなるように設定されているので、線状に形成された左側および右側スリット10a、10bを背面部13に対して垂直方向に広げながら左側および右側フラップ21、25を挿入させるにあたり、この挿入を容易に行うことができる。
【0062】
また、本実施形態によれば、シート部材10、20に、厚み方向につぶれるように変形可能な材質を適用させているので、上端切り込み21a、25aを背面部13にかみ合わせる際に、両シート部材10、20のかみ合わさる部分は厚み方向につぶされながらかみ合わさることとなる。よって、両シート部材10、20を隙間のないかみ合わせにより係合できる。よって、両シート部材10、20の結合を強固にでき、箱体1Aとしての剛性を高めることができる。
【0063】
また、本実施形態によれば、上端切り込み21a、25aが背面部13にかみ合わさることに加え、下端切り込み21b、25bが背面部13に引っ掛かることとなるので、左側および右側フラップ21、25のうち上面部14と対向する端面のみならず底面部12と対向する端面にて両折曲体10A、20Aの左右方向のずれを抑制できる。
【0064】
また、本実施形態によれば、底面側フラップ11が、第2シート部材10の正面側スリット23aに挿入され、左端切り込み11aおよび右端切り込み11bが引っ掛かるので、ステープル、接着剤、粘着テープ等の接合手段を必要とすることなく第1折曲体10Aの底面部12を第2折曲体20Aに容易に係合させることができ、底面部12の抜け落ち防止を容易に実現できる。
【0065】
また、本実施形態によれば、第2折曲体20Aと第1折曲体10Aとの重なる部分は、右側フラップ25、左側フラップ21および底面側フラップ11のみとなるので、第1および第2シート部材10、20の省資源化を図ることができる。
【0066】
(第2実施形態)
第1実施形態では、第2シート部材20のうち正面部23の領域に、正面側スリット23aを1本だけ形成しているのに対し、本実施形態では、正面部23の領域に正面側スリット23aを2本形成している。そして、下側の正面側スリット23aには第1実施形態と同様に底面側フラップ11が挿入され、上側の正面側スリット23aには上面側フラップ15が挿入されるようになっている。
【0067】
また、上面側フラップ15の領域のうち6面体において左および右側面22、24に対向する端面には、矢印B方向に延びる左端切り込み15aおよび右端切り込み15bが形成されている。
【0068】
これにより、上側の正面側スリット23aに上面側フラップ15が挿入された状態において、左端切り込み15aおよび右端切り込み15bが正面部23に引っ掛かることになるので、蓋部14を閉じた状態で保持させることができ、好適である。
【0069】
(他の実施形態)
上記第1実施形態では左側および右側スリット10a、10bを矢印A方向に平行に形成しているが、本発明の実施にあたり、矢印Aに対して傾いた方向に延びるように左側および右側スリット10a、10bを形成するようにしてもよい。
【0070】
また、本発明の実施にあたり、第1および第2シート部材10、20のうち少なくとも一方において、図1の一点鎖線に示す谷折りの折り線を山折りとして、第1および第2折曲体10A、20Aのうち少なくとも一方を左右逆に成形するようにしてもよい。
【0071】
また、上記第1実施形態では、正面側スリット23aを正面部23の領域の範囲内で形成しているが、正面側スリット23aを、正面部23から左右両側面部22、24に亘って延びるように形成してもよい。これによれば、6面体の左右方向において、正面側スリット23aの長さが底面側フラップ11の長さよりも長くなるので、線状に形成された正面側スリット23aを正面部23に対して垂直方向に広げながら底面側フラップ11を挿入させるにあたり、この挿入を容易に行うことができる。
【0072】
また、第1および第2実施形態では母材シート部材1の材質として段ボール紙を適用させているが、本発明の母材シート1は段ボール紙に限られることなく、ボール紙等その他の紙製であってもよい。因みに、段ボールとは、板紙の一種であり、波状に成形した紙の片面又は両面に厚紙を貼り合わせたものである。また、近年では、段ボールと同じ形状の樹脂製の部材が製作されるようになってきており、このような形状の部材その他の樹脂製であってもよい。
【0073】
また、本発明の箱体1Aを、機械部品や電機部品等の部品を内容物として収容する箱体に用いて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る母材シートを示す展開図である。
【図2】図1の母材シートから切り取られた第1シート部材および第2シート部材を折り曲げてなる第2折曲体を示す斜視図である。
【図3】図2の第1シート部材のスリットに第2折曲体のフラップを挿入した状態を示す斜視図である。
【図4】図3の第2折曲体の切り込みを第1シート部材の背面部にかみ合わせた状態を示す斜視図である。
【図5】図3の第1シート部材を折り曲げて第1折曲体を成形して蓋付き箱体を組み立てた状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る母材シートから切り取られた第1シート部材および第2シート部材を折り曲げてなる第2折曲体を示す斜視図である。
【図7】図6の第1シート部材を折り曲げて第1折曲体を成形して蓋付き箱体を組み立てた状態を示す斜視図である。
【図8】(a)は、実開平5−94114号公報に記載の箱体を示す斜視図であり、(b)は、実開昭59−51713号公報に記載の箱体を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…母材シート、1A…蓋付き箱体、10…第1シート部材、
10A…第1折曲体、10a…左側スリット(第1スリット)、
10b…右側スリット(第2スリット)、12…底面部、13…背面部、
14…上面部、20…第2シート部材、20A…第2折曲体、
21…左側フラップ、21a…上端切り込み、22…右側面部、
23…正面部、24…左側面部、25…右側フラップ、
25a…上端切り込み。
Claims (9)
- 6面体の蓋付き箱体であって、
前記6面体の底面部(12)、背面部(13)および蓋部となる上面部(14)をそれぞれ構成する領域が一方向に順に連なって設けられた第1シート部材(10)を備え、
前記第1シート部材(10)には、前記背面部(13)の領域から前記底面部(12)の領域にかけて延びる第1スリット(10a)および第2スリット(10b)が形成されており、
前記第1スリット(10a)に挿入されて前記背面部(13)と重なり合う左側フラップ(21)、前記6面体の右側面部(22)、正面部(23)、左側面部(24)および前記第2スリット(10b)に挿入されて前記背面部(13)と重なり合う右側フラップ(25)をそれぞれ構成する領域が一方向に順に連なって設けられた第2シート部材(20)を備え、
前記両フラップ(21、25)のうち前記6面体において前記上面部(14)と対向する端面には、前記第2シート部材(20)の前記一方向と直交する方向に延びる上端切り込み(21a、25a)が形成されており、
前記第2シート部材(20)を、前記両フラップ(21、25)、前記両側面部(22、24)および前記正面部(23)がそれぞれ構成されるように略コの字状に折り曲げて第2折曲体(20A)を成形し、
その後、前記両フラップ(21、25)を、前記第2折曲体(20A)の内側方向に移動させて、前記第1シート部材(10)の前記両スリット(10a、10b)に前記背面部(13)に対して平行な状態で前記背面部(13)に沿って挿入させ、
その後、前記第1シート部材(10)および前記第2折曲体(20A)の少なくとも一方を前記第1シート部材(10)の前記一方向に移動させて、前記上端切り込み(21a、25a)を前記背面部(13)にかみ合わせ、
その後、前記底面部(12)、前記背面部(13)および前記上面部(14)をそれぞれ構成するように前記第1シート部材(10)を略コの字状に折り曲げて第1折曲体(10A)を成形することにより、前記第1および第2折曲体(10A、20A)からなる蓋付き箱体形状が組み立てられていることを特徴とする蓋付き箱体。 - 前記第1シート部材(10)の前記一方向における前記両スリット(10a、10b)の長さ(L1)を、前記第2シート部材(20)の前記一方向と直交する方向における前記両フラップ(21、25)の長さ(L2)よりも長く設定したことを特徴とする請求項1に記載の蓋付き箱体。
- 前記両フラップ(21、25)のうち前記6面体において前記底面部(12)と対向する端面に、前記第2シート部材(20)の前記一方向と直交する方向に延びる下端切り込み(21b、25b)を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の蓋付き箱体。
- 前記第1および第2シート部材(10、20)に、厚み方向につぶれるように変形可能な材質を適用したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の蓋付き箱体。
- 前記正面部(23)には、前記第2シート部材(20)の前記一方向に延びる正面側スリット(23a)が形成されており、
前記第1シート部材(10)には、前記正面側スリット(23a)に挿入されて前記正面部(23)と重なり合う底面側フラップ(11)を構成する領域が、前記第1シート部材(10)の前記一方向に前記底面部(12)の領域から連なって設けられ、
前記底面側フラップ(11)の左右両端には、前記第2シート部材(10)の前記一方向と直交する方向に延びて前記正面側スリット(23a)に引っ掛かる左端切り込み(11a)および右端切り込み(11b)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の蓋付き箱体。 - 前記第1および第2シート部材(10、20)は矩形であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の蓋付き箱体。
- 前記第1シート部材(10)のうち前記第1シート部材(10)の前記一方向に延びる辺と、前記第2シート部材(20)のうち前記第2シート部材(20)の前記一方向に延びる辺とが同じ長さであることを特徴とする請求項6に記載の蓋付き箱体。
- 6面体の蓋付き箱体(1A)の組み立て方法であって、
前記6面体の底面部(12)、背面部(13)および蓋部となる上面部(14)をそれぞれ構成する領域が一方向に順に連なって設けられた第1シート部材(10)を備え、
前記第1シート部材(10)には、前記背面部(13)の領域から前記底面部(12)の領域にかけて延びる第1スリット(10a)および第2スリット(10b)が形成されており、
前記第1スリット(10a)に挿入されて前記背面部(13)と重なり合う左側フラップ(21)、前記6面体の右側面部(22)、正面部(23)、左側面部(24)および前記第2スリット(10b)に挿入されて前記背面部(13)と重なり合う右側フラップ(25)をそれぞれ構成する領域が一方向に順に連なって設けられた第2シート部材(20)を備え、
前記両フラップ(21、25)のうち前記6面体において前記上面部(14)と対向する端面には、前記第2シート部材(20)の前記一方向と直交する方向に延びる上端切り込み(21a、25a)が形成されており、
前記第2シート部材(20)を、前記両フラップ(21、25)、前記両側面部(22、24)および前記正面部(23)がそれぞれ構成されるように略コの字状に折り曲げて第2折曲体(20A)を成形し、
その後、前記両フラップ(21、25)を、前記第2折曲体(20A)の内側方向に移動させて、前記第1シート部材(10)の前記両スリット(10a、10b)に前記背面部(13)に対して平行な状態で前記背面部(13)に沿って挿入させ、
その後、前記第1シート部材(10)および前記第2折曲体(20A)の少なくとも一方を前記第1シート部材(10)の前記一方向に移動させて、前記上端切り込み(21a、25a)を前記背面部(13)にかみ合わせ、
その後、前記底面部(12)、前記背面部(13)および前記上面部(14)をそれぞれ構成するように前記第1シート部材(10)を略コの字状に折り曲げて第1折曲体(10A)を成形することにより、前記第1および第2折曲体(10A、20A)から前記蓋付き箱体(1A)を組み立てることを特徴とする蓋付き箱体の組み立て方法。 - 折り曲げられて6面体の蓋付き箱体(1A)を成形する材料となる1枚の母材シートであって、
一方向に延びる第1シート部材(10)を構成する領域と、前記一方向に延びる第2シート部材(20)を構成する領域とを互いに並列して設け、
前記第1シート部材(10)の領域に、前記6面体の底面部(12)、背面部(13)および蓋部となる上面部(14)をそれぞれ構成する領域を、前記一方向に順に連なって設け、
また、前記第1シート部材(10)の領域に、前記背面部(13)の領域から前記底面部(12)の領域にかけて延びる第1スリット(10a)および第2スリット(10b)を形成し、
前記第2シート部材(20)の領域に、前記第1スリット(10a)に挿入されて前記背面部(13)と重なり合う左側フラップ(21)、前記6面体の右側面部(22)、正面部(23)、左側面部(24)および前記第2スリット(10b)に挿入されて前記背面部(13)と重なり合う右側フラップ(25)をそれぞれ構成する領域を、前記一方向に順に連なって設け、
前記両フラップ(21、25)のうち前記6面体において前記上面部(14)と対向する端面に、前記一方向と直交する方向に延びる上端切り込み(21a、25a)を形成し、
前記第1シート部材(10)と前記第2シート部材(20)とに切断して切り離し、
前記第2シート部材(20)を、前記両フラップ(21、25)、前記両側面部(22、24)および前記正面部(23)がそれぞれ構成されるように略コの字状に折り曲げて第2折曲体(20A)を成形し、
その後、前記両フラップ(21、25)を、前記第2折曲体(20A)の内側方向に移動させて、前記第1シート部材(10)の前記両スリット(10a、10b)に前記背面部(13)に対して平行な状態で前記背面部(13)に沿って挿入させ、
その後、前記第1シート部材(10)および前記第2折曲体(20A)の少なくとも一方を前記第1シート部材(10)の前記一方向に移動させて、前記上端切り込み(21a、25a)を前記背面部(13)にかみ合わせ、
その後、前記底面部(12)、前記背面部(13)および前記上面部(14)をそれぞれ構成するように前記第1シート部材(10)を略コの字状に折り曲げて第1折曲体(10A)を成形することにより、前記第1および第2折曲体(10A、20A)から前記蓋付き箱体(1A)を組み立てるようになっていることを特徴とする母材シート。
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