JP3699266B2 - 建設機械用フロント装置に用いる作業装置の姿勢保持装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば土砂の掘削作業、建造物の解体作業等に好適に用いられる建設機械用フロント装置に用いる作業装置の姿勢保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、土砂等の掘削作業、建造物の解体作業に好適に用いられる油圧ショベル等の建設機械は、下部走行体と、下部走行体上に旋回可能に搭載された建設機械本体としての上部旋回体と、上部旋回体に設けられたフロント装置とから大略構成されている。
【0003】
そして、フロント装置は、上部旋回体に俯仰動可能に取付けられたブームと、ブームの先端側に俯仰動可能に取付けられたアーム、作業具等とからなり、土砂等の掘削作業を行うときにはバケット等の作業具が用いられ、建造物の解体作業を行うときにはカッター等の作業具が用いられる。
【0004】
ところで、従来では、例えば実開平1−28452号公報等に記載されている如く、長さ方向に分割可能となったブームを備えた油圧ショベルが知られている。そして、この種の分割可能なブームを備えた油圧ショベルでは、例えば継ぎブーム、アーム、バケット等からなる掘削作業用の作業装置と、継ぎブーム、アーム、カッター等からなる解体作業用の作業装置とを、作業内容に応じて上部旋回体に取付けられたブームの先端側に選択的に連結することにより、1台の油圧ショベルを土砂の掘削作業、建造物の解体作業等に兼用して用いることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来技術による油圧ショベルでは、例えば掘削作業から解体作業に転用する場合に、解体作業用の作業装置をクレーン等によって吊上げた状態で、上部旋回体側のブームと作業装置を構成する継ぎブームの基端側とにそれぞれ設けられたピン穴を位置合わせし、当該ピン穴に連結ピンを挿通することにより、作業装置をブームに連結する方法が採用されている。
【0006】
このため、クレーンによって吊上げた作業装置が上部旋回体側のブームに対して揺れ等を生じ易く、作業装置の継ぎブームと上部旋回体側のブームとのピン穴の位置合わせが難しくなり、作業装置をブームに連結するときの作業性が悪いという問題がある。
【0007】
また、従来では、継ぎブーム、アーム、作業具等を個別にトラック等に積載して作業現場に搬送した後、これら継ぎブーム、アーム、作業具等を作業現場で作業装置として組立てる方法が採用されているため、この作業装置の組立て作業に多大な時間が必要となるという問題がある。
【0008】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、建設機械本体側に取付けられた共通ブームの先端側に、作業内容に応じて選択的に作業装置を連結するときの作業性を向上できるようにした建設機械用フロント装置に用いる作業装置の姿勢保持装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明は、基端側が建設機械本体に俯仰動可能に取付けられた共通ブームと、前記共通ブームの先端側に作業内容に応じて選択的に連結される作業装置とを備え、前記作業装置は、基端側が前記共通ブームの先端側に着脱可能に取付けられる継ぎブームと、該継ぎブームの先端側に俯仰動可能に取付けられる中間アームと、該中間アームの先端側に俯仰動可能に取付けられるアームと、該アームの先端側に取付けられる作業具とから構成してなる建設機械用フロント装置に適用される。
【0014】
そして、請求項1の発明による建設機械用フロント装置に用いる作業装置の姿勢保持装置は、前記作業装置の横幅よりも広い横幅を有し前記作業具を取外した状態の作業装置が前記継ぎブームと中間アームとアームとが折畳まれ当該アームを下側にして載置される載置台と、載置台上に立設され前記継ぎブームを左,右方向から挟む複数の支柱と、前記継ぎブームと前記載置台との間に張設され作業装置を載置台上に繋留する繋留具とから構成したことにある。
【0015】
このように構成したことにより、載置台に載置された作業装置は、継ぎブームおよびアームが各支柱によって左,右方向から挟まれるようにして支持され、載置台との間に張設された繋留具によって固定される。従って、作業装置は、姿勢保持装置によって継ぎブームの基端側がほぼ一定の高さ位置となる姿勢に保持される。これにより、作業装置の基端側に建設機械本体側の共通ブームを容易に位置合わせすることができ、作業装置と共通ブームとを連結するときの作業性を向上することができる。
【0016】
また、請求項2の発明は、継ぎブームを左,右方向から挟む支柱間には、前記継ぎブームの基端側を下側から支持する横梁を設ける構成としたことにある。
【0017】
このように構成したことにより、継ぎブームを含むサブアセンブリ体として組立てられた作業装置を載置台上に載置し、横梁によって継ぎブームの基端側を下側から支持することにより、継ぎブームの基端側をほぼ一定の高さ位置に保持することができる。
【0018】
さらに、請求項3の発明は、各支柱は、その上部が継ぎブームの側面を挟む位置まで延びる構成としたことにある。
【0019】
このように構成したことにより、作業装置の継ぎブームの側面を各支柱によって左,右方向から挟みこむことができ、作業装置を確実に載置台上に固定することができる。
【0020】
また、請求項4の発明は、姿勢保持装置を構成する載置台には、当該載置台を走行可能に支持する車輪を設けたことにある。
【0021】
このように構成したことにより、作業装置を姿勢保持装置の載置台上に固定するときに、姿勢保持装置を走行させつつ作業を行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、解体作業用の作業装置を備えた油圧ショベルを例に挙げ、図1ないし図11を参照しつつ説明する。まず、図1ないし図9は本発明による第1の実施の形態を示している。
【0023】
図1において、1は履帯式の下部走行体、2は下部走行体1上に旋回可能に搭載された建設機械本体としての上部旋回体を示している。そして、上部旋回体2は、旋回フレーム3と、旋回フレーム3の前部左側に設けられたキャブ4と、キャブ4の後側に位置して旋回フレーム3上に設けられ、原動機、油圧ポンプ等を収容した機械室5と、機械室5の後側に位置して旋回フレーム3の後端側に搭載されたカウンタウエイト6とから大略構成されている。
【0024】
7は上部旋回体2の前部中央に設けられたフロント装置を示し、このフロント装置7は、旋回フレーム3の前部中央に俯仰動可能に取付けられ、ブームシリンダ9によって駆動される共通ブーム8と、この共通ブーム8の先端側に交換可能に連結された作業装置としての解体作業用サブアセンブリ10とからなっている。
【0025】
ここで、解体作業用サブアセンブリ10は、継ぎブーム11と、継ぎブーム11の先端側に俯仰動可能に取付けられ、中間アームシリンダ12によって駆動される中間アーム13と、中間アーム13の先端側に俯仰動可能に取付けられ、アームシリンダ14によって駆動されるアーム15と、アーム15の先端側に回動可能に取付けられ、作業具シリンダ16によって駆動される作業具としてのカッター17とから大略構成されている。そして、油圧ショベルの上部旋回体2側に取付けられた共通ブーム8の先端側に、継ぎブーム11の基端側を連結ピン18,18によって連結することにより、解体作業用サブアセンブリ10を備えたフロント装置7が組立てられる構成となっている。
【0026】
そして、このフロント装置7は、例えば図2に示すように、ブームシリンダ9、中間アームシリンダ12、アームシリンダ14を伸長させ、共通ブーム8、継ぎブーム11、中間アーム13、アーム15を俯仰動させることにより、アーム15の先端側に取付けられたカッター17によって建造物の鉄筋を切断する作業等を行う。
【0027】
次に、解体作業用サブアセンブリ10の継ぎブーム11と上部旋回体2側の共通ブーム8との連結作業に用いる姿勢保持装置について図3および図4を参照しつつ説明する。
【0028】
図において、21は姿勢保持装置を示し、この姿勢保持装置21は、図7に示すように解体作業用サブアセンブリ10の横幅よりも広い横幅を有し上面側に受板22が固着された平板状の載置台23と、補強梁24,24,…によって補強された状態で載置台23の上面側に上向きに立設されその上部が継ぎブーム11の基端側と先端側の側面を挟む位置まで延び、継ぎブーム11を左,右方向から挟む2本で一組をなす4本の支柱25,25,…と、各支柱25のうち後側(継ぎブーム11の基端側)に位置する2本の支柱25にブラケット26,26を介して連結され、継ぎブーム11の基端側を下側から支持する横梁27と、載置台23の四隅に固着され、後述のワイヤ30を固定するワイヤブラケット28,28,…(2個のみ図示)と等から構成されている。
【0029】
本実施の形態による姿勢保持装置21は、上述のように構成されるが、次に、この姿勢保持装置21を用いて、解体作業用サブアセンブリ10の継ぎブーム11を上部旋回体2側の共通ブーム8に連結する方法について以下に説明する。
【0030】
まず、図5に示すように、事前に継ぎブーム11、中間アーム13、アーム15等からなる解体作業用サブアセンブリ10を組立て、この解体作業用サブアセンブリ10の中間アームシリンダ12、アームシリンダ14、作業具シリンダ16を縮小させた状態で継ぎブーム11、中間アーム13、アーム15等をU字状に折畳む(事前組立工程)。
【0031】
そして、折畳んだ解体作業用サブアセンブリ10を、クレーン(図示せず)等を用いて姿勢保持装置21の載置台23上に固定する(図5参照)。この場合、折畳まれた解体作業用サブアセンブリ10は、継ぎブーム11の基端側を横梁27上に載置し、アーム15に立設されたシリンダ取付ブラケット15Aを載置台23の受板22に載置した状態で、継ぎブーム11およびアーム15が各支柱25によって左,右方向から挟まれるようにして支持される。そして、例えば継ぎブーム11にボルト等によって固着されたワイヤブラケット29と、載置台23に設けられたワイヤブラケット28との間に、繋留具としてのワイヤ30を張設することにより、解体作業用サブアセンブリ10が姿勢保持装置21に確実に固定され、このときに、継ぎブーム11の基端側に設けられたピン穴11Aが、載置台23の底面から距離Aとなる高さ位置に保持される(姿勢保持工程)。
【0032】
次に、図6および図7に示すように、解体作業用サブアセンブリ10を、姿勢保持装置21と共にトラック31の荷台32上に積載し、作業現場に搬送する。この場合、解体作業用サブアセンブリ10は姿勢保持装置21に固定されているから、解体作業用サブアセンブリ10がトラック31の荷台32上で荷崩れ等を生じるのを確実に防止でき、搬送時における解体作業用サブアセンブリ10の安定性を確保することができる。
【0033】
そして、解体作業現場において、例えばクレーン等を用いて解体作業用サブアセンブリ10を姿勢保持装置21と共にトラック31の荷台32から地面に降ろす。この場合にも、解体作業用サブアセンブリ10は、姿勢保持装置21によってその姿勢が保持されているから、クレーン等を用いた荷降し作業を安全に行うことができる。そして、姿勢保持装置21と共に地面に降ろされた解体作業用サブアセンブリ10の継ぎブーム11は、その基端側に設けられたピン穴11Aが地面から距離Aの高さ位置となる姿勢を保持している。
【0034】
次に、図8に示すように、姿勢保持装置21によって支持された解体作業用サブアセンブリ10に向けて下部走行体1を走行させ、上部旋回体2に取付けられた共通ブーム8の先端側を、解体作業用サブアセンブリ10の継ぎブーム11に接近させる。そして、継ぎブーム11の基端側を、ピン穴11Aが地面から距離Aとなる高さ位置に保持したまま、ブームシリンダ9を作動させて共通ブーム8を僅かに俯仰動させる。かくして、継ぎブーム11に設けたピン穴11Aの地面からの距離Aに対し、共通ブーム8先端側に設けたピン穴8Aの地面からの距離Bを一致させ、継ぎブーム11の基端側に設けられたピン穴11A,11Aに対して、共通ブーム8の先端側に設けられたピン穴8A,8Aを位置合わせする(位置合わせ工程)。
【0035】
そして、継ぎブーム11側の各ピン穴11Aと共通ブーム8側の各ピン穴8Aとの位置合わせが終了した後には、図9に示すように、連結ピン18,18によって継ぎブーム11の基端側と共通ブーム8の先端側とを連結する(連結工程)。
【0036】
この場合、継ぎブーム11の基端側は、姿勢保持装置21によって一定の高さ位置を保持しているから、例えば従来技術の如く、継ぎブームをクレーン等によって吊上げた状態で、当該継ぎブームの基端側と共通ブームの先端側とを連結する場合に比較して、継ぎブーム11が揺れ等を生じることがなく、継ぎブーム11の基端側と共通ブーム8の先端側との位置合わせ作業、および連結作業を容易に行うことができる。
【0037】
次に、共通ブーム8の先端側に解体作業用サブアセンブリ10の継ぎブーム11を連結した後には、姿勢保持装置21に解体作業用サブアセンブリ10を固定するワイヤ30を取外すと共に、横梁27を取外す。そして、継ぎブーム11からワイヤブラケット29を取外した後、ブームシリンダ9によって共通ブーム8を仰動させ、解体作業用サブアセンブリ10を持上げた状態で、姿勢保持装置21を取外すと共に、解体作業用サブアセンブリ10のアーム15先端側にカッター17を取付けることにより、図1に示すように、共通ブーム8の先端側に解体作業用サブアセンブリ10が連結された解体作業用のフロント装置7を組立てることができる。
【0038】
かくして、本実施の形態によれば、解体作業用サブアセンブリ10を構成する継ぎブーム11の基端側を、姿勢保持装置21を用いて一定の高さ位置となる姿勢に保持することにより、例えば従来技術の如く、継ぎブームをクレーン等によって吊上げた状態で、当該継ぎブームの基端側と共通ブームの先端側とを連結する場合に比較して、継ぎブーム11が揺れ等を生じるのを防止することができる。
【0039】
この結果、継ぎブーム11の基端側と共通ブーム8の先端側とを容易に連結することができ、上述の解体作業用サブアセンブリ10、あるいは掘削作業に適したアーム、継ぎブーム等を備えた掘削作業用サブアセンブリ(図示せず)等を予め組立ておき、これら種類の異なるサブアセンブリのうち作業内容に応じたものを上部旋回体2側の共通ブーム8に交換して連結するときの作業性を大幅に向上することができる。
【0040】
また、事前に解体作業用サブアセンブリ10を組立ておき、この解体作業用サブアセンブリ10を姿勢保持装置21に固定した状態で、トラック31等に積載して作業現場に搬送することにより、例えば作業現場において解体作業用サブアセンブリ10を組立てる作業を不要とすることができる。しかも、姿勢保持装置21によって解体作業用サブアセンブリ10を確実に固定することができるから、搬送時において解体作業用サブアセンブリ10がトラック31の荷台32上で荷崩れ等を生じるのを防止でき、搬送時における解体作業用サブアセンブリ10の安定性を確保することができる。
【0041】
次に、図10および図11は本発明による第2の実施の形態による姿勢保持装置を示している。
【0042】
図において、41は姿勢保持装置を示し、この姿勢保持装置41は、第1の実施の形態による姿勢保持装置21と同様に、受板42、載置台43、補強梁44、支柱45、ブラケット46、横梁47、ワイヤブラケット48等から構成されているものの、載置台43の下面側には4個の車輪49,49,…が設けられ、これら車輪49によって走行可能に構成されている。
【0043】
本実施の形態による姿勢保持装置41は上述の如き構成を有するもので、その基本的作用については、第1の実施の形態による姿勢保持装置21と格別差異はない。
【0044】
然るに、本実施の形態による姿勢保持装置41は、各車輪49によって走行可能に構成されているから、姿勢保持装置41に固定した解体作業用サブアセンブリ10を共通ブーム8の先端側に連結するときに、その作業場所が狭く、上部旋回体2を移動できない場合に、姿勢保持装置41を共通ブーム8に向けて走行させ、共通ブーム8の先端側と解体作業用サブアセンブリ10の継ぎブーム11との連結作業を行うことができる。
【0045】
また、例えばクレーン等によって吊上げた解体作業用サブアセンブリ10を、姿勢保持装置41の載置台43上に載置するときに、姿勢保持装置41側を走行させ、解体作業用サブアセンブリ10に対して微妙な位置調整を行うことができる。このため、姿勢保持装置41に対して解体作業用サブアセンブリ10を安定した位置に迅速に位置決めすることができる。
【0046】
なお、上述した第1の実施の形態では、トラック31によって作業現場に搬送された解体作業用サブアセンブリ10と姿勢保持装置21とを地面に降ろした後、解体作業用サブアセンブリ10の継ぎブーム11と、上部旋回体2側の共通ブーム8とを連結する場合を例に挙げたが、本発明はこれに限るものではなく、例えば解体作業用サブアセンブリ10を姿勢保持装置21と共にトラック31の荷台32上に積載した状態で、解体作業用サブアセンブリ10の継ぎブーム11と、上部旋回体2側の共通ブーム8とを連結してもよい。
【0047】
また、上述した第1の実施の形態では、作業内容に応じた作業装置として解体作業用サブアセンブリ10を共通ブーム8の先端側に連結した場合を例に挙げたが、本発明はこれに限るものではなく、例えば掘削作業に応じた作業装置等の他の作業装置を共通ブーム8の先端側に連結する場合にも適用することができる。さらに、上述した各実施の形態では、建設機械としてクローラ式の油圧ショベルを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えばホイール式の油圧ショベル、継ぎブームを有する油圧クレーン等の他の建設機械にも適用することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述した如く、請求項1の発明にかかる建設機械用フロント装置に用いる作業装置の姿勢保持装置によれば、作業装置の横幅よりも広い横幅を有し作業具を取外した状態の作業装置が載置される載置台と、載置台上に立設され継ぎブームを左,右方向から挟む複数の支柱と、継ぎブームと載置台との間に張設され作業装置を載置台上に繋留する繋留具とにより構成したから、この姿勢保持装置を用いて作業装置の基端側を一定の高さ位置となる姿勢に保持したまま、この作業装置の基端側に対して建設機械本体側に取付けた共通ブームの先端側を位置合わせしつつ連結することができる。これにより、例えば作業装置をクレーン等によって吊上げた状態で共通ブームの先端側に連結する場合に比較して、作業装置が揺れ等を生じるのを防止することができ、作業装置を建設機械本体側の共通ブームに連結するときの作業性を大幅に向上させることができる。
【0049】
また、継ぎブームを含む作業装置を事前にサブアセンブリ体として組立て、この作業装置を姿勢保持装置に固定して作業現場に搬送した後、作業装置の継ぎブームと建設機械本体側の共通ブームとを連結することができる。この結果、例えば掘削作業に適した作業装置、解体作業に適した作業装置等を予めサブアセンブリ体として組立ておき、これら種類の異なる作業装置のうち作業内容に応じたものを迅速に建設機械本体側の共通ブームに連結することができる。この場合、姿勢保持装置に作業装置を固定することにより、作業装置の基端側に建設機械本体側の共通ブームを容易に位置合わせすることができる。
【0051】
また、請求項2の発明によれば、継ぎブームを左,右方向から挟む支柱間に、継ぎブームの基端側を下側から支持する横梁を設ける構成としたから、作業装置を構成する継ぎブームの基端側をほぼ一定の高さ位置に保持することができ、この継ぎブームの基端側に共通ブームの先端側を容易に連結することができる。また、サブアセンブリ体として作業装置を事前に組立てておき、この作業装置を姿勢保持装置に固定した状態で作業現場に搬送することができるから、作業現場において作業装置を組立てる無駄な時間を不要とすることができる。
【0052】
さらに、請求項3の発明によれば、各支柱は、その上部が継ぎブームの側面を挟む位置まで延びる構成としたから、継ぎブームの側面が各支柱によって左,右方向から挟まれるようにして支持された状態で作業装置を各支柱間で繋留具によって載置台上に繋留することにより、作業装置を確実に載置台上に固定することができる。このため、作業装置を姿勢保持装置に固定した状態でトラック等に積載して作業現場へ搬送する場合に、この作業装置の安定性を向上させることができる。
【0053】
また、請求項4の発明によれば、姿勢保持装置の載置台には、当該載置台を走行可能に支持する車輪を設けたから、姿勢保持装置に固定した作業装置に建設機械本体側の共通ブームを連結するときに、建設機械本体を作業装置に向けて移動させることが困難な場合でも、姿勢保持装置を建設機械本体に向けて走行させ、作業装置を建設機械本体側の共通ブームに連結することができる。また、作業装置を姿勢保持装置の載置台上に載置するときに、姿勢保持装置を走行させることにより、作業装置に対する微妙な位置調整を行うことができ、作業装置を載置台上に載置するときの作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるフロント装置の組立方法が適用される解体作業用の油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】油圧ショベルのフロント装置が伸長した状態を示す正面図である。
【図3】第1の実施の形態に用いる姿勢保持装置を示す正面図である。
【図4】姿勢保持装置を示す図3の右側面図である。
【図5】事前組立工程において組立てられた解体作業用サブアセンブリを姿勢保持装置に固定した状態を示す正面図である。
【図6】解体作業用サブアセンブリを姿勢保持装置と共にトラックに積載した状態を示す正面図である。
【図7】解体作業用サブアセンブリを姿勢保持装置と共にトラックに積載した状態を示す図6の右側面図である。
【図8】姿勢保持装置によって保持された継ぎブームに対し、共通ブームを位置合わせする位置合わせ工程を示す正面図である。
【図9】継ぎブームと共通ブームとを連結する連結工程を示す正面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に用いる姿勢保持装置を示す正面図である。
【図11】姿勢保持装置を示す図10の右側面図である。
【符号の説明】
2 上部旋回体(建設機械本体)
7 フロント装置
8 共通ブーム
10 解体作業用サブアセンブリ(作業装置)
11 継ぎブーム
13 中間アーム
15 アーム
17 カッター(作業具)
21,41 姿勢保持装置
23,43 載置台
25 支柱(固定手段)
30 ワイヤ(固定手段)
49 車輪
Claims (4)
- 基端側が建設機械本体に俯仰動可能に取付けられた共通ブームと、前記共通ブームの先端側に作業内容に応じて選択的に連結される作業装置とを備え、前記作業装置は、基端側が前記共通ブームの先端側に着脱可能に取付けられる継ぎブームと、該継ぎブームの先端側に俯仰動可能に取付けられる中間アームと、該中間アームの先端側に俯仰動可能に取付けられるアームと、該アームの先端側に取付けられる作業具とから構成してなる建設機械用フロント装置であって、
前記作業装置の横幅よりも広い横幅を有し前記作業具を取外した状態の前記作業装置が前記継ぎブームと中間アームとアームとが折畳まれ当該アームを下側にして載置される載置台と、前記載置台上に立設され前記継ぎブームを左,右方向から挟む複数の支柱と、前記継ぎブームと前記載置台との間に張設され前記作業装置を前記載置台上に繋留する繋留具とから構成してなる建設機械用フロント装置に用いる作業装置の姿勢保持装置。 - 前記継ぎブームを左,右方向から挟む支柱間には、前記継ぎブームの基端側を下側から支持する横梁を設ける構成としてなる請求項1に記載の建設機械用フロント装置に用いる作業装置の姿勢保持装置。
- 前記各支柱は、その上部が前記継ぎブームの側面を挟む位置まで延びる構成としてなる請求項1または2に記載の建設機械用フロント装置に用いる作業装置の姿勢保持装置。
- 前記載置台には当該載置台を走行可能に支持する車輪を設けてなる請求項1,2または3に記載の建設機械用フロント装置に用いる作業装置の姿勢保持装置。
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