JP3698344B2 - 洗濯機注湯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は洗濯機注湯装置に関し、詳しくは全自動洗濯機に注湯する洗濯機注湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、湯、或は水、或は浴槽内の残り湯を洗濯機に供給するための洗濯機注湯装置が知られている。一般にこのような洗濯機注湯装置は外部操作を行なうためのリモコンを備え、リモコンからの注湯開始操作により湯、或は水、或は残り湯の何れかの供給路に設けられた電磁弁を開弁し、洗濯機への注湯流路を形成する。そのため、洗濯機の運転が開始されて洗濯機の入水口に設けられた受水弁が開弁されることにより注湯が開始される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで最近の全自動洗濯機では、予約操作から設定時間経過後に運転を開始するといった予約タイマー機能を備えたものがある。そのため上述したような洗濯機注湯装置では、注湯開始操作がされてから洗濯機の運転が開始されるまでの間、電磁弁を開弁状態に保持しなければならない。通常、予約タイマーの設定時間は翌日の朝に運転を開始するといったような長時間に設定されるため、長時間の開弁状態により消費電力が大きくなってしまうだけでなく、電磁弁に熱が発生して耐久性が悪くなってしまうといった問題があった。
本発明の洗濯機注湯装置は上記課題を解決し、電磁弁の消費電力を低減することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の洗濯機注湯装置は、
湯、或は水、或は浴槽内の残り湯の何れかを洗濯機へ供給する流路を開閉する電磁弁と、
上記洗濯機への注湯開始を指令する操作手段と、
上記注湯開始指令に基づいて上記洗濯機への湯、或は水、或は浴槽内の残り湯の何れかの供給制御を開始する供給制御手段と
を備えた洗濯機注湯装置において、
上記洗濯機への通水の有無を検出する通水検出手段を備え、
上記注湯開始指令後上記通水検出手段の検出値に基づいて上記洗濯機が運転開始前であると判断した場合には、上記電磁弁を所定の周期で一時的に開弁させるように制御して該洗濯機の運転が開始されるまで待機する待機制御に切替えることを要旨とする。
【0005】
上記構成を有する本発明の洗濯機注湯装置は、注湯開始指令に基づいて洗濯機への湯、或は水、或は浴槽内の残り湯の何れかの供給制御を開始する。そして、通水検出手段の検出値に基づいて洗濯機の動作状況を判断し、洗濯機が運転開始前であると判断した場合には、電磁弁を所定の周期で一時的に開弁させるように制御するといった待機制御に切替え、洗濯機の運転が開始されるまで待機する。そのため、洗濯機で設定時間経過後に運転を開始するといった予約タイマーがセットされている場合にも、長時間の待機に対する電磁弁の開弁時間を短くすることができる。また、電磁弁の開弁時に洗濯機への通水を検出することで、洗濯機の運転開始を検知できるため、洗濯機への供給制御を再開させることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の洗濯機注湯装置の好適な実施例について説明する。
図1は、本発明の一実施例としての洗濯機注湯装置を備えた洗濯機への注湯システムの概略構成図である。この注湯システムは大別して給湯器付風呂釜10と、洗濯機注湯装置60とにより構成される。
【0007】
給湯器付風呂釜10は、通水される水を加熱して出湯する出湯部20と、浴槽3内の湯を循環させて追い焚きする循環加熱部30と、これらを制御する給湯コントローラ40とからなる。
【0008】
出湯部20は、水道管1に接続される給水路21と、給水路21から供給される水をバーナ22の燃焼熱により加熱する熱交換器23と、熱交換器23で加熱された湯を送り出す流路となる出湯路24とを備え、出湯路24は台所やシャワー等に湯を供給するための外部出湯管2に接続される。
【0009】
循環加熱部30は、浴槽3に戻り流路4と往き流路5とを介して接続される循環路31と、浴槽水を循環路31に循環させるためのポンプ32と、循環される浴槽水をバーナ33の燃焼熱により加熱する熱交換器34とを備える。また、出湯部20の出湯路24と循環加熱部30の循環路31とは給水弁35を備えた落込み流路36で接続され、浴槽3への出湯を可能としている。
【0010】
給湯コントローラ40は、図示しない周知の算術論理演算回路を構成するCPU,RAM,ROMと、各種センサからの信号を入力する入力インタフェースと、各種アクチュエータに駆動信号を出力する出力インタフェース等から構成される。また、設定温度の設定等の外部操作を行なうための給湯リモコン50が接続される。
【0011】
給湯リモコン50は設定温度を設定するための温度設定スイッチを備える。そして給湯コントローラ40は、出湯部20への通水を検出することによりバーナ22の燃焼動作を開始させ、出湯部20の出湯温度を給湯リモコン50で設定された設定温度に近づけるようにバーナ22の燃焼量を制御するといった出湯温制御を行なう。
【0012】
洗濯機注湯装置60は、水道管1に接続される水供給路61と外部出湯管2に接続される湯供給路62とを備え、それぞれの流路を開閉する給水電磁弁63,給湯電磁弁64を備える。水供給路61と湯供給路62とはそれぞれの電磁弁63,64の下流側で合流し、通水流量を検出する流量センサ65と、縁切り弁としてのホッパー66とを介して主流路67に接続される。更に、往き流路5と主流路67とを接続する浴槽水供給路70が形成され、浴槽水供給路70には通水を検出する水流スイッチ68と、逆流防止のための逆止弁69とが設けられる。また、往き流路5の浴槽水供給路70との分岐部には、循環加熱部30からの浴槽水の流路を浴槽3に戻す浴槽側或は洗濯機90に送る洗濯機側の何れかに切替える切替弁71が設けられる。また主流路67の浴槽水供給路70との合流部より下流側には、温度を検出するための温度センサ72が設けられ、更にその下流側で洗濯機90に注湯するための注湯路91に接続される。また、これらを制御する注湯コントローラ73を備える。
尚、本実施例では、水流スイッチ68は水道圧が直接かかる箇所では耐久的に問題があることから湯及び水の通水検知には羽根車式の流量センサ65を用い、また流量センサ65は流水中の異物により故障する恐れがあることから残り湯の通水検知には水流スイッチ68を用いているが、このような構成に限ったものではなく、例えば湯,水,残り湯の共通流路に流量センサ或は水流スイッチを設けてもよい。
【0013】
切替弁71にはリミットスイッチが設けられ、このリミットスイッチからの情報により、注湯コントローラ73は切替弁71がどちら側に切り替わっているかを判断することができる。
【0014】
注湯コントローラ73は、図示しない周知の算術論理演算回路を構成するCPU,RAM,ROMと、各種センサからの信号を入力する入力インタフェースと、各種アクチュエータに駆動信号を出力する出力インタフェース等から構成される。また、注湯モードの切替え等の外部操作を行なうための注湯リモコン80が接続される。
【0015】
注湯リモコン80は、洗濯機注湯装置60の電源となる運転スイッチと、注湯モードを選択するための選択スイッチと、選択された注湯モード等を表示するための表示パネルと、注湯動作を開始させるためのスタートスイッチとを備える。注湯モードは、洗濯機90の洗い動作時の供給源と、すすぎ動作時の供給源との組合わせで、洗いモードとして水,湯,残り湯の3種類から選択でき、更にすすぎモードとして水,湯の2種類から選択できる。但し、洗いモードが水の場合にはすすぎモードも水に決定され、選択できる注湯モードのパターンは5種類となる。
【0016】
また、注湯コントローラ73と給湯コントローラ40とは通信線74で接続され、残り湯洗いモードの選択の有無を表わす接点情報を注湯コントローラ73から給湯コントローラ40に送信する。このように、単に接点情報を送るだけであるため、簡単な構成により通信することができる。また給湯コントローラ40は、残り湯洗いモードの選択時にポンプ32を駆動させることで、浴槽3内の残り湯を洗濯機90へ供給する。
【0017】
次に、注湯コントローラ73の行なう制御処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。
注湯リモコン80の運転スイッチがオンされると(S1)、運転ランプとモード選択ランプとを点灯させる(S2,S3)。その後、使用者により注湯モードが選択されてスタートスイッチが押されると(S4)、選択された洗いモードをチェックし、残り湯洗いモードである場合には(S5:YES)残り湯洗いルーチンに入り(S6)、スタートランプを点灯させる(S7)。そして、水流スイッチ68がオフしているかどうかチェックする。ここで水流スイッチ68がオンしている場合には(S8:NO)、水流スイッチ68の異常と判断してエラー表示を行なうが(S9)、水流スイッチ68が異常であっても洗濯機90への注湯は可能であるため、制御を継続させる。次に、切替弁71の切替位置をリミットスイッチの情報によりチェックする。浴槽水の追焚動作を行なうため切替弁71は通常浴槽側となるように制御されているため、このチェックにより洗濯機側である場合には(S10:NO)、異常と判断してエラー表示すると共に(S11)スタートランプを消灯し(S72)、更に1時間経過後モード選択ランプ,運転ランプを消灯して制御を終了する(S73,S74)。またステップ10にて切替弁71が浴槽側であれば(S10:YES)、正常であると判断し切替弁71を洗濯機側に切替えて(S12)、正常に切替わったかどうかをリミットスイッチの情報により同様にチェックする(S13)。このように切替弁71を注湯側に切替えることで、循環路31→浴槽水供給路70→主流路67→注湯路91といった残り湯の供給流路が形成される。
【0018】
こうして残り湯の流路を形成した状態でポンプ32を駆動させ(S14)、水流スイッチ68により通水ありの状態が5秒間継続して検出されるかどうかチェックすることで、洗濯機90に注湯されているかどうかを判断する。洗濯機90に注湯されていれば通水が検出されるが(S15:YES)、5分間経過しても通水が検出されない場合には(S16:YES)、洗濯機90の運転が開始されていないか、或は浴槽3内に残り湯がないと判断できるため、ポンプ32の駆動を停止させ(S17)、切替弁71を浴槽側に切替えて(S18)異常チェックし(S19)、給水電磁弁63を開弁して(S20)、待機ルーチンに移る(S21)。
【0019】
待機ルーチンでは、洗濯機90の受水弁92が開弁するまでの待機状態の制御を行なう。まず給水電磁弁63を開弁した状態で、流量センサ65により通水ありの状態が5秒間継続して検出されるかどうかをチェックする。ここで通水が検出された場合には(S22:YES)、浴槽3内に残り湯がなかったか、洗濯機90の運転が開始されたと判断して待機ルーチンを終了する(S23)。しかし、30分間経過しても通水を検出できない場合には(S24:YES)、洗濯機90が予約タイマーによる待機状態に入っていると判断して、周期的なチェックに切替える。このチェックでは、まず給水電磁弁63を閉弁し(S25)、その状態で3分間待機する。そして3分間経過後に(S26:YES)給水電磁弁63を開弁し(S27)、流量センサ65により通水ありの状態が5秒間継続して検出されるかどうかをチェックする。ここで通水が検出された場合には(S28:YES)受水弁92が開弁されたと判断して待機ルーチンを終了するが(S23)、10秒間経過しても検出されない場合には(S29:YES)、給水電磁弁63を再び閉弁して(S25)3分間待機する(S26)。このような制御を繰り返すことにより給水電磁弁63を周期的に開弁して受水弁92が開弁したかどうかチェックするのである。その後、18時間経過しても通水を検出できない場合には(S30:YES)、使用者による誤操作であったと判断し、給水電磁弁63を閉弁して(S31)スタートランプを消灯し(S72)、更に1時間経過後モード選択ランプ,運転ランプを消灯して制御を終了する(S73,S74)。
【0020】
一方、待機ルーチンにおいて通水が検出された場合には、洗濯機90の運転が開始されたと判断して洗いルーチンに戻り、給水電磁弁63を閉弁し(S32)切替弁71を洗濯機側に切替えて(S33)異常チェックした後(S34)ポンプ32を駆動させ(S35)、洗濯機90に残り湯を供給する。このようにポンプ32を駆動させた状態で水流スイッチ68により通水の有無を検出し続け、通水が検出されない状態が2分間継続した時点で(S36:YES)、洗濯機90の洗い動作が終了したと判断して、ポンプ32を停止させ(S38)切替弁71を浴槽側に切替えて(S39)異常チェックした後(S40)、給水電磁弁63を開弁して(S41)すすぎルーチンに移行する(S65)。つまり、洗濯機90の受水弁92が2分間以上継続して閉弁することで、洗濯機90が洗い動作を終了して排水動作を行ない、すすぎ動作に移ったと判断するのである。ここで、2分間の継続によりチェックするのは、洗濯機90の洗い動作中に受水弁92の開閉により断続的な注湯制御が行なわれた場合にも、すすぎ動作に移ったと誤判定しないようにするためである。また、通水されない状態が2分間継続しなかった場合にも(S36:NO)、通水開始から10分間経過した時点で洗濯機90の洗い動作が終了していると判断して(S37:YES)、すすぎルーチンに移行する(S65)。
【0021】
一方ステップ5において、湯洗いが選択されている場合には(S42:YES)、湯洗いルーチンに入る(S43)。そしてスタートランプを点灯させ(S44)、切替弁71の異常チェックの後(S45)、給湯電磁弁64を開弁する(S46)。このように給湯電磁弁64を開弁することで、出湯路24→外部出湯管2→湯流路62→主流路67→注湯路91といった湯の供給流路が形成される。そして、流量センサ65により通水ありの状態が5秒間継続して検出されるかどうかチェックすることで、洗濯機90の運転が開始されたかどうかを判断する。洗濯機90の運転が開始されていれば通水が検出されるが(S47:YES)、5分間経過しても通水を検出できない場合には(S48:YES)、洗濯機90の運転が開始されていないと判断できるため、給湯電磁弁64を閉弁し(S49:YES)給水電磁弁63を開弁して(S50)待機ルーチンに移り(S21)、通水が検出されるまで待機する。その後通水が検出された時点で洗濯機90の運転が開始されたと判断し、給水電磁弁63を閉弁し(S51)給湯電磁弁64を開弁する(S52)。そのため給湯器付風呂釜10の出湯部20に通水されてバーナ22が燃焼動作を開始し、給湯リモコン50で設定された温度に加熱された湯が洗濯機90に供給される。このように給湯電磁弁64の開弁状態を保持した状態で流量センサ65により通水の有無を検出し続け、通水が検出されない状態が2分間継続した時点で(S53:YES)、洗濯機90の洗い動作が終了したと判断して、給湯電磁弁64を閉弁し(S55)給水電磁弁63を開弁して(S56)すすぎルーチンに移行する(S65)。また給湯電磁弁64を閉弁することで、出湯部20への通水がなくなりバーナ22の燃焼動作が停止する。一方、ステップ53において通水されない状態が2分間継続しなかった場合にも(S53:NO)、通水開始から10分間経過した時点で洗濯機90の洗い動作が終了していると判断して(S54:YES)、すすぎルーチンに移行する(S65)。
【0022】
またステップ5において、水洗いが選択されている場合には(S42:NO)、水洗いルーチンに入る(S57)。そしてスタートランプを点灯させ(S58)、切替弁71の異常チェックの後(S59)、給水電磁弁63を開弁する(S60)。このように給水電磁弁63を開弁することで、水道管1→水流路61→主流路67→注湯路91といった水の供給流路が形成される。そして、流量センサ65により通水ありの状態が5秒間継続して検出されるかどうかチェックすることで、洗濯機90の運転が開始されたかどうかを判断する。洗濯機90の運転が開始されていれば通水が検出されるが(S61:YES)、5分間経過しても通水を検出できない場合には(S62:YES)、洗濯機90の運転が開始されていないと判断して待機ルーチンに移り(S63)、通水が検出されるまで待機する。その後通水が検出された時点で洗濯機90の運転が開始されたと判断し、給水電磁弁63の開弁状態をそのまま継続させて、洗濯機90に水を供給する。このように給水電磁弁63の開弁状態を保持した状態で流量センサ65により通水の有無を検出し続け、通水が検出されない状態が2分間継続した時点で(S64:YES)、洗濯機90の洗い動作が終了したと判断してすすぎルーチンに移行する(S65)。
【0023】
すすぎルーチンでは、まず待機ルーチンに移り(S21)、通水が検出されるまで待機する。そして通水が検出されると、洗濯機90ですすぎ動作が開始されたと判断して選択されているすすぎモードをチェックし、湯すすぎモードである場合には(S66)湯すすぎルーチンに入り(S67)、給水電磁弁63を閉弁して(S68)給湯電磁弁64を開弁する(S69)。そのため給湯器付風呂釜10の出湯部20に通水されてバーナ22が燃焼動作を開始し、給湯リモコン50で設定された温度に加熱された湯が洗濯機90に供給される。その後、流量センサ65により通水が検出されない状態が15分間継続した時点で(S70:YES)、すすぎ動作が終了したと判断して給湯電磁弁64を閉弁して(S71)スタートランプを消灯し(S72)、更に1時間経過後モード選択ランプ,運転ランプを消灯して制御を終了する(S73,S74)。一方ステップ66において、水すすぎモードである場合には(S66:NO)水すすぎルーチンに入り(S75)、給水電磁弁63の開弁状態をそのまま継続させる。その後流量センサ65により通水が検出されない状態が15分間継続した時点で(S76:YES)、すすぎ動作が終了したと判断して給水電磁弁63を閉弁して(S77)スタートランプを消灯し(S72)、更に1時間経過後モード選択ランプ,運転ランプを消灯して制御を終了する(S73,S74)。このように、すすぎ終了後にはスタートランプを消灯するが、その後1時間はモード選択ランプと運転ランプとを点灯した状態で待機することで、連続して洗濯を行なう場合の注湯リモコン80での操作はスタートスイッチを押すだけでよい。
【0024】
尚、残り湯洗いモードにおいて浴槽3内に残り湯がない場合には洗いルーチンにおいては注湯されないため、すすぎルーチンに移った後設定されているすすぎモードに基づいて湯或は水が供給され、洗い動作及びすすぎ動作が行なわれる。
【0025】
以上説明したように、本実施例の洗濯機注湯装置60によれば、洗濯機90が長時間予約待機している場合には、給水電磁弁63により3分間の閉弁状態と10秒間の開弁状態とを交互に繰り返し、洗濯機90で洗い動作が開始されたかどうかを周期的にチェックすることで、待機中に給水電磁弁63が開弁している時間を短くすることができるため、待機中常に開弁させる場合に比べ消費電力を大幅に低減させることができ、また発熱による劣化を防いで耐久性を良くすることができる。更に、待機ルーチンでも最初の30分間は給水電磁弁63を開弁状態に保持するため、単に洗い開始操作が遅れた場合には即座に注湯を開始させることができる。加えて、18時間経過した場合には使用者による誤操作と判断して制御を終了させるため、誤操作にもかかわらず給水電磁弁63を開閉し続けるといったことを少なくすることができる。
【0026】
また、残り湯洗いモードにおいても待機状態には給水電磁弁63の開弁状態で通水の有無を検出するといった制御により、待機中にポンプ32による騒音が発生することを防ぐことができる。また、切替弁71を浴槽側に切替えて待機するため、待機中にも浴槽水の追い焚きが可能となる。
【0027】
また、残り湯の供給時に給湯付風呂釜10のポンプ32を利用するため、新たにポンプを設ける必要がなく、構成を簡単にしてコストを低減することができる。更に、洗濯機90で洗い動作からすすぎ動作に移ったことを、2分間継続した通水なし状態を検出することにより判断することで、洗濯機90の洗い動作時に水電磁弁92の開閉により断続的な注湯制御がなされても洗い動作が終了したと誤判断することを少なくすることができる。加えて、注湯開始から10分間経過した場合には洗濯機90で洗い動作からすすぎ動作に移ったと判断することで、洗濯機90がすすぎ動作を行なっているにもかかわらずすすぎモードに移らないといった不具合を少なくすることができる。
【0028】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、洗濯機注湯装置は給湯器と別体のものに限らず、給湯器に組込まれて一体とした構成のものであってもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の洗濯機注湯装置によれば、洗濯機が運転開始前であると判断した場合には電磁弁を所定の周期で一時的に開弁させるといった待機制御に切替えることで、予約タイマーによる長時間の待機に対しても電磁弁の開弁時間を短くできるため、消費電力を小さくすることができると共に、電磁弁の劣化を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例としての洗濯機注湯装置を備えた洗濯機への注湯システムの概略構成図である。
【図2】注湯コントローラの行なう制御処理を表わすフローチャートである。
【図3】注湯コントローラの行なう制御処理を表わすフローチャートである。
【図4】注湯コントローラの行なう制御処理を表わすフローチャートである。
【図5】注湯コントローラの行なう制御処理を表わすフローチャートである。
【図6】注湯コントローラの行なう制御処理を表わすフローチャートである。
【図7】注湯コントローラの行なう制御処理を表わすフローチャートである。
【符号の説明】
10…給湯器付風呂釜、 20…出湯部、 30…循環加熱部、
40…給湯コントローラ、 50…給湯リモコン、 60…洗濯機注湯装置、
61…水供給路、 62…湯供給路、 63…給水電磁弁、
64…給湯電磁弁、 65…流量センサ、 67…主流路、
68…水流スイッチ、 70…浴槽水供給路、 72…温度センサ、
73…注湯コントローラ、 80…注湯リモコン、 90…洗濯機。
Claims (1)
- 湯、或は水、或は浴槽内の残り湯の何れかを洗濯機へ供給する流路を開閉する電磁弁と、
上記洗濯機への注湯開始を指令する操作手段と、
上記注湯開始指令に基づいて上記洗濯機への湯、或は水、或は浴槽内の残り湯の何れかの供給制御を開始する供給制御手段と
を備えた洗濯機注湯装置において、
上記洗濯機への通水の有無を検出する通水検出手段を備え、
上記注湯開始指令後上記通水検出手段の検出値に基づいて上記洗濯機が運転開始前であると判断した場合には、上記電磁弁を所定の周期で一時的に開弁させるように制御して該洗濯機の運転が開始されるまで待機する待機制御に切替えることを特徴とする洗濯機注湯装置。
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