JP3834389B2 - 風呂装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽湯水を追い焚き循環通路を介して循環させるための循環ポンプを備えた風呂装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5には循環ポンプを備えた風呂装置の一例が示されている。この図5に示す風呂装置は、追い焚き等の風呂機能に加えて、給湯や、浴槽の湯張り等の給湯機能を備えた風呂装置であり、追い焚き熱交換器2と、給湯熱交換器10とを器具ケース3内に有し、上記追い焚き熱交換器2と給湯熱交換器10は一体化され、これら一体化した追い焚き熱交換器2と給湯熱交換器10を共通に燃焼加熱するバーナが設けられている一缶二水路タイプのものである。
【0003】
上記追い焚き熱交換器2の一端側には往管11の一端側が接続され、該往管11の他端側は外部配管6を介して浴槽7に連通されている。また、追い焚き熱交換器2の他端側には通路12の一端側が接続され、この通路12の他端側は循環ポンプ14の吐出口側に接続され、循環ポンプ14の吸込口側には戻り管15の一端側が接続され、戻り管15の他端側は外部配管8を介して浴槽7に連通されている。上記往管11と追い焚き熱交換器2と通路12と循環ポンプ14と戻り管15により追い焚き循環通路16が構成されている。
【0004】
上記給湯熱交換器10の一端側には給水通路17の一端側が接続され、給水通路17の他端側は外部配管を介して水供給源に導かれている。さらに、給湯熱交換器10の他端側には給湯通路18の一端側が接続され、給湯通路18の他端側は外部配管を介して台所やシャワー等の給湯場所に導かれている。
【0005】
また、上記給湯通路18と前記往管11を連通する注湯通路20が設けられており、この注湯通路20には通路の開閉を行う注湯制御弁22が介設されていると共に、浴槽7の水位を水圧により検出する水位センサ24が設けられている。上記給湯熱交換器10から注湯通路20との接続部に至るまでの給湯通路18の部分と注湯通路20と追い焚き通路16により湯張り通路が構成されており、この湯張り通路を介して給湯熱交換器10は浴槽7に連通されている。
【0006】
なお、図中に示す25は追い焚き通路16の湯水温を浴槽7の湯水温として検出する風呂温度センサであり、26は給湯熱交換器10により作り出された湯温を検出する出湯サーミスタであり、27は給水通路17の通水流量を検知する水量センサである。
【0007】
この風呂装置には器具運転を制御する制御装置28が設けられており、この制御装置28にはリモコン30が接続され、このリモコン30には、風呂の温度を設定する風呂温度設定手段や、浴槽水位を設定する風呂水位設定手段や、給湯温度を設定する給湯温度設定手段等が設けられている。上記制御装置28には器具運転動作を制御するためのシーケンスプログラムが予め与えられており、制御装置28は水位センサ24等の様々なセンサのセンサ出力の情報や、リモコン30の情報を取り込み、それら取り込んだ情報に基づき上記シーケンスプログラムに従って給湯や湯張りや追い焚き等の器具運転制御を次のように行う。
【0008】
例えば、台所やシャワー等の給湯栓(図示せず)が開けられて、水量センサ27が給水通路17の通水を検知すると、バーナーの燃焼を開始させ、予め定められた給湯設定温度の湯を給湯することができるように燃焼能力を制御し、バーナーの燃焼火炎の熱により給湯熱交換器10の通水を加熱して湯を作り出し、この湯を給湯通路18を通して出湯場所に給湯する。そして、上記給湯栓が閉められ、水量センサ27が給水通路17の通水停止を検知すると、バーナーの燃焼を停止して給湯運転を終了し、次の給湯に備える。
【0009】
また、湯張り運転を行うときには、注湯制御弁22を開弁し、上記の如く、給湯熱交換器10で作り出した湯を給湯通路18と注湯通路20と追い焚き通路16を順に介して浴槽7に注湯し、水位センサ24により検出出力される浴槽水位が予め定められた設定の浴槽水位に達したと判断したときに注湯制御弁22を閉弁すると共にバーナ燃焼を停止して湯張り運転を終了する。
【0010】
さらに、追い焚き運転を行うときには、循環ポンプ14を駆動して浴槽7の湯水を戻り管15と循環ポンプ14と通路12と追い焚き熱交換器2と往管11とを順に通して浴槽7に戻す浴槽水の循環を行うと共に、バーナーを燃焼させ、このバーナーの燃焼火炎の熱により追い焚き熱交換器2の循環湯水を加熱することによって浴槽湯水の追い焚きが行われる。そして、風呂温度センサ25により検出された風呂温度が予め定めた設定の風呂温度に達したと判断したときにバーナ燃焼を停止すると共に循環ポンプを停止して上記追い焚き運転を終了することにより、設定の風呂温度に湯を沸かすことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、追い焚き循環通路16に該通路の通水を検出する水流スイッチ等の通水検出手段を設け、追い焚きを行うときには、上記の如く、循環ポンプ14を駆動させた後に、上記水流スイッチにより追い焚き循環通路16の通水を検知してから、バーナーを燃焼させるようにして空焚きを防止する構成にする場合がある。
【0012】
しかしながら、浴槽7から追い焚き循環通路16に入り込んだ浴槽湯水には髪等のゴミが含まれていることから、そのゴミが上記通水検出手段に詰まり、このゴミ詰まりに起因して通水検出手段が正常に機能しなくなり、例えば、追い焚き循環通路16を浴槽湯水が循環していないのにも拘らず、通水検出手段が上記ゴミ詰まりに起因して通水オン信号を出力し、この通水オン信号を受けてバーナ燃焼が開始されてしまい空焚きが生じてしまうという問題がある。
【0013】
また、近年、追い焚き時に、追い焚き循環通路16の循環湯水流量に応じて追い焚き燃焼制御を行うことが考えられているが、上記通水検出手段は追い焚き循環通路16の循環湯水流量を検出することができない。そこで、通水検出手段の代わりに、追い焚き循環通路16の循環湯水流量を検出できる流量検出センサを設けることが考えられるが、上記同様に、流量検出センサにもゴミ詰まりの問題が発生し、ゴミ詰まりに起因して正確な追い焚き循環通路16の循環湯水流量を上記流量検出センサにより得ることができなくなる虞がある。
【0014】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、追い焚き循環通路に流量検出センサを設けることなく、追い焚き循環通路の通水流量を検出することができる風呂装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成させるために、この発明は次のような構成をもって前記課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、浴槽湯水を追い焚き循環通路を通して循環させるための循環ポンプを備え、前記追い焚き循環通路の循環湯水をバーナの燃焼加熱によって追い焚きする追い焚き熱交換器が設けられた風呂装置において、上記循環ポンプに通電している電流に基づいて循環ポンプの消費電力を検出する電力検出手段と;循環ポンプの消費電力に基づいて追い焚き循環通路の循環湯水の流量を検出するための循環流量検出データが予め与えられ、上記電力検出手段により検出された循環ポンプの消費電力と、上記循環流量検出データとに基づき追い焚き循環通路を流れる循環湯水の流量を検出する循環流量検出手段と;が設けられており、また、追い焚き循環通路の循環湯水流量と、浴槽湯水温度とに基づき、追い焚き時のバーナの要求燃焼能力を決定するための追い焚き燃焼能力決定データが予め与えられ、風呂温度センサによって検出された浴槽湯水温度と前記循環流量検出手段によって検出された追い焚き循環通路を流れる循環湯水の流量とに対応する追い焚き要求燃焼能力が前記追い焚き燃焼能力決定データに基いて求められ、この求められた追い焚き要求燃焼能力となるようにバーナの燃焼が制御される構成としたことをもって前記課題を解決する手段としている。また、第2の発明は、浴槽湯水を追い焚き循環通路を通して循環させるための循環ポンプを備え、前記追い焚き循環通路の循環湯水をバーナの燃焼加熱によって追い焚きする追い焚き熱交換器と、給湯を行う給湯熱交換器とが共通のバーナにより燃焼加熱される一缶二水路タイプの風呂装置において、追い焚き要求燃焼能力と浴槽の湯水温度との組み合わせによって追い焚き循環通路の循環湯水流量を求めるためのデータと、上記循環ポンプへの供給電圧と追い焚き循環通路の循環流量との関係を示す供給電圧−流量関係データとが予め与えられ、追い焚き要求燃焼能力と風呂温度センサによって検出される浴槽の湯水温度と上記循環湯水流量を求めるためのデータとに基き循環湯水流量を検出する手段と;この検出された循環湯水流量に対応する循環ポンプへの供給電圧を上記供給電圧−流量関係データに照らし合わせて求める手段と;を有し、この求めた供給電圧を上記循環ポンプに供給して循環ポンプの消費電力を制御することで該消費電力に対応する追い焚き循環通路の循環流量を制御する構成をもって前記課題を解決する手段としている。さらに、第3の発明は、前記第2の発明の構成を備えた上で、給湯と追い焚きの同時使用のバーナ燃焼時に、給湯要求燃焼能力と追い焚き要求燃焼能力との合計燃焼能力が予め定まる風呂装置の最大燃焼能力を越えるときには、最大燃焼能力から給湯要求燃焼能力を差し引いて追い焚き要求燃焼能力が求められる構成をもって前記課題を解決する手段としている。さらに、第4の発明は、前記第2又は第3の発明の構成を備えた上で、供給電圧−流量関係データは、風呂装置から浴槽に至るまでの外部配管の長さに対応させて複数与えられ、操作部の切り換え設定により、複数の供給電圧−流量関係データのうちから唯1個のデータが選択・使用される構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0016】
の発明は、浴槽湯水を追い焚き循環通路を通して循環させるための循環ポンプを備えた風呂装置において、上記循環ポンプに通電している電流に基づいて循環ポンプの消費電力を検出する電力検出手段と;循環ポンプの消費電力に基づいて追い焚き循環通路の循環湯水の流量を検出するための循環流量検出データが予め与えられ、上記電力検出手段により検出された循環ポンプの消費電力と、上記循環流量検出データとに基づき追い焚き循環通路を流れる循環湯水の流量を検出する循環流量検出手段と;が設けられ、前記追い焚き循環通路の入口側にはフィルターが設けられており、循環ポンプへの供給電圧と、上記フィルターに目詰まりがない状態での追い焚き循環通路の循環流量との関係を示す基準データが予め与えられ、予め定めた設定の供給電圧を循環ポンプに供給したときに循環流量検出手段により検出された追い焚き循環流量が、上記基準データにより定まる上記設定の供給電圧に対する基準の循環流量よりも予め定められた流量分低めのしきい値以下であるときには上記フィルターに目詰まりがあることを示す目詰まり発生信号を出力する目詰まり検知部を設けた構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0017】
上記構成の発明において、追い焚き循環通路の循環湯水の流量と、循環ポンプの消費電力との関係は予め定まることから、その循環湯水流量と、循環ポンプの消費電力との関係を循環流量検出データとして予め与えておく。
【0018】
例えば、追い焚き運転により循環ポンプが駆動しているときに、電力検出手段が循環ポンプの消費電力を検出する。循環流量検出手段は、上記電力検出手段により検出された循環ポンプの消費電力を、上記循環流量検出データに参照し、循環ポンプの循環流量を検出する。
【0019】
追い焚き循環通路に該通路の通水流量を検出するための流量検出センサ等を設けなくても、上記のように、循環ポンプの消費電力に基づいて追い焚き循環通路の循環湯水流量を検出できるので、上記流量検出センサ等にゴミ詰まりが発生し、このゴミ詰まりに起因して流量検出センサが正常に機能せず、正確な追い焚き循環通路の循環湯水流量を得ることができないという問題が回避され、正確な追い焚き循環通路の循環湯水流量を得ることが可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づき説明する。
【0021】
第1の実施形態例では、循環ポンプ14の消費電力と、追い焚き循環通路16の循環湯水流量との関係は、図2の実線Aに示すように、予め定まることに着目し、その予め定まる循環ポンプ14の消費電力と追い焚き循環通路16の循環湯水流量との関係、および、循環ポンプ14の消費電力に基づき、追い焚き循環通路16の循環湯水流量を検出する制御構成を備えたことを特徴とし、追い焚き循環通路16に該通路の循環湯水流量を検出する流量検出センサ等を設けずに、追い焚き循環通路16の循環湯水流量を検出できる構成にした。それ以外の構成は、前記図5に示す装置構成と同様であり、その共通部分の重複説明は省略する。
【0022】
この実施形態例では、循環ポンプ14に、図5の点線に示すように、通電電流を検出する電流検出手段32が設けられると共に、図1に示すように、制御装置28は、追い焚き燃焼制御部34と、給湯燃焼制御部35と、データ格納部36と、循環流量検出手段37と、電力検出手段38とを有して構成されている。また、図5の点線に示すように、追い焚き循環通路16の入口側にフィルター33が設けられ、このフィルター33によって、追い焚き循環通路16に入り込んだ浴槽湯水に混在している髪等のゴミを取り除く構成になっている。
【0023】
電力検出手段38は、電流検出手段32により検出された循環ポンプ14の通電電流Ip と、電圧供給手段31により循環ポンプ14に供給された供給電圧Vp とを時々刻々と取り込み、それら供給電圧Vp と通電電流Ip とを取り込む度に、その取り込んだ供給電圧Vp と通電電流Ip とに基づき、循環ポンプ14の消費電力Wp を検出する。つまり、上記供給電圧Vp に通電電流Ip を乗算して得られる値を循環ポンプ14の消費電力Wp として検出する。そして、電力検出手段38は、循環ポンプ14の消費電力Wp を検出する度に、その求めた消費電力Wp を循環流量検出手段37に出力する。
【0024】
データ格納部36には次に示す循環流量検出データが予め定め与えられている。この循環流量検出データは、循環ポンプ14の消費電力に基づき追い焚き循環通路16の循環湯水流量を検出するためのデータであり、循環ポンプ14の消費電力と追い焚き循環通路16の循環湯水流量とには図2の実線Aに示すような関係が予め定まることから、その関係が予め実験や演算等により求められ、図2に示すようなグラフデータや、演算式データや、表データ等のデータ形式によりデータ格納部36に格納されている。
【0025】
循環流量検出手段37は、電力検出手段38から循環ポンプ14の消費電力Wp を受け取る度に、その循環ポンプ14の消費電力Wp と上記データ格納部36の循環流量検出データとに基づき、追い焚き循環通路16の循環湯水流量を検出する。具体的には、循環流量検出データが図2に示すようなグラフデータや、表データである場合には、上記電力検出手段38によって検出された循環ポンプ14の消費電力Wp を循環流量検出データに照らし合わせ、例えば、循環ポンプ14の消費電力が図2に示すWa であるときには、その消費電力Wa に対応する循環湯水流量はQa であるというように、追い焚き循環通路16の循環湯水流量を検出する。
【0026】
循環流量検出データが、循環ポンプ14の消費電力Wp をパラメータとして追い焚き循環通路16の循環湯水流量を求めるための演算式データである場合には、前記電力検出手段38によって検出された循環ポンプ14の消費電力Wp を使用し、上記循環流量検出データに従って、追い焚き循環通路16の循環湯水流量を演算算出する。
【0027】
上記のように、循環ポンプ14の通電電流に基づいて、電力検出手段38により循環ポンプ14の消費電力を求め、この求めた循環ポンプ14の消費電力に基づき循環流量検出手段37によって追い焚き循環通路16の循環湯水流量を検出できる構成にしたので、追い焚き循環通路16に流量検出センサ等を設けることなく、追い焚き循環通路16の循環湯水流量を検出でき、この検出された追い焚き循環通路16の循環湯水流量に基づき、新たな燃焼制御の展開を図ることが可能である。
【0028】
以下に、追い焚き循環通路16の循環湯水流量を利用した燃焼制御動作の一例を示す。
【0029】
給湯燃焼制御部35は、給湯や湯張り等の給湯機能の運転動作制御を行うものであり、給湯燃焼制御部35には、上記給湯や湯張りのシーケンスプログラムが予め定められており、給湯燃焼制御部35は、リモコン30の情報や、水量センサ27等のセンサ出力を取り込み、それら取り込んだ情報と、上記シーケンスプログラムに基づき、前述したように、給湯や湯張りの運転を制御する。
【0030】
上記追い焚き燃焼制御部34は、リモコン30の情報や、給湯燃焼制御部35の動作情報を取り込み、追い焚き指令信号を発せられたことを検知すると、電圧供給手段31により循環ポンプ14に予め定められた設定の電圧(例えば、100V)を供給し、循環ポンプ14の駆動を開始させる。
【0031】
また、追い焚き燃焼制御部34は、上記循環流量検出手段37の流量検出情報を時々刻々と取り込み、循環流量検出手段37により、予め定められた追い焚き作動流量(例えば、2.5リットル/min )未満の流量が検出されたときには、追い焚き循環通路16は通水オフ状態であると判断し、循環流量検出手段37によって上記追い焚き作動流量以上の流量が検出されたときには追い焚き循環通路16は通水オン状態であると判断する。
【0032】
データ格納部36には、追い焚き循環通路16の循環湯水流量と、浴槽湯水温度とに基づき、追い焚き時のバーナの要求燃焼能力を決定するための追い焚き燃焼能力決定データが予め定めてグラフデータや表データや演算式データ等のデータ形式で格納されている。
【0033】
追い焚き燃焼制御部34は、上記の如く、追い焚き循環通路16の通水オンを検知した後に、追い焚きのバーナ燃焼制御を開始し、上記循環流量検出手段37により検出された追い焚き循環通路16の循環湯水流量と、風呂温度センサ25により検出された浴槽7の湯水温度と、上記データ格納部36の追い焚き燃焼能力決定データとに基づいて求めた追い焚き要求燃焼能力となるように、バーナ燃焼を制御する。
【0034】
ところで、給湯と追い焚きが共に行われている同時燃焼中に、予め定められた給湯設定温度の湯を給湯するために必要な給湯要求燃焼能力と、上記の如く求められる追い焚き要求燃焼能力とを合計した燃焼能力が予め定まる風呂装置の最大燃焼能力を越えてしまう場合には、給湯優先の燃焼制御が行われる。つまり、一缶二水路タイプの風呂装置では、給湯要求燃焼能力と追い焚き要求燃焼能力との合計燃焼能力が最大燃焼能力を越えた場合には、最大燃焼能力から給湯要求燃焼能力を差し引いた残りの燃焼能力で追い焚き燃焼制御が行われる。
【0035】
追い焚き燃焼制御部34は、給湯燃焼制御部35の動作情報を取り込み、該情報に基づき、給湯と追い焚きが共に行われる同時燃焼であることを検知し、上記給湯燃焼制御部35から得られる給湯要求燃焼能力と、追い焚き要求燃焼能力との合計の燃焼能力が、予め定まる風呂装置の最大燃焼能力を越えていると判断したときには、風呂装置の最大燃焼能力から給湯要求燃焼能力を差し引いて追い焚きに利用可能な追い焚き要求燃焼能力を求め、該追い焚き要求燃焼能力と、風呂温度センサ25により検出される浴槽7の湯水温度と、以下に示す循環流量データとに基づき、同時燃焼中の追い焚き循環通路16の循環湯水流量を検出する。
【0036】
上記循環流量データとは、追い焚き要求燃焼能力がA、浴槽温度が18℃であるときには追い焚き循環通路16の循環湯水流量は6リットル/min というように、追い焚き要求燃焼能力と、浴槽温度との組合せによって、追い焚き循環通路16の循環湯水流量を求めるためのデータであり、予め定められてデータ格納部36に格納されている。
【0037】
追い焚き燃焼制御部34は、上記求めた循環湯水流量となるように循環ポンプ14の駆動制御を次のように行う。循環ポンプ14への供給電圧と、追い焚き循環通路16の循環流量とには、図4の実線La 等に示すような関係があることから、データ格納部36に、循環ポンプ14への供給電圧と、追い焚き循環通路16の循環湯水流量との関係が予め実験や演算等により求められて供給電圧−流量関係データとして、図4に示すようなグラフデータや、演算式データや、表データ等のデータ形式で格納されている。
【0038】
上記循環ポンプ14への供給電圧と、追い焚き循環通路16の循環湯水流量との関係は、風呂装置から浴槽7に至るまでの外部配管の長さによって異なることから、この実施形態例では、例えば、外部配管の長さが2m未満であるときには、図4に示す供給電圧−流量関係データLa が対応し、外部配管の長さが2〜4mであるときには、図4に示す供給電圧−流量関係データLb が対応し、外部配管の長さが4mよりも長いときには図4に示す供給電圧−流量関係データLc が対応するというように、外部配管の長さに対応させて複数の供給電圧−流量関係データLa ,Lb ,Lc が段階的にデータ格納部36に与えられている。器具ケース3には図5の点線に示すデータ切り換えスイッチ42が設けられており、このデータ切り換えスイッチ42は上記外部配管の長さに応じて操作部43の切り換え位置を可変設定することができるものであり、操作部43の切り換え位置の情報に基づき、上記データ格納部36の供給電圧−流量関係データのうちの唯1個のデータが選択・使用される構成になっている。
【0039】
追い焚き燃焼制御部34は、同時燃焼時に、上記の如く、追い焚き循環通路16の循環湯水流量を求めたときには、この求めた循環湯水流量を、上記外部配管の長さによって選択された供給電圧−流量関係データに照らし合わせ、循環ポンプ14への供給電圧を求め、この求めた供給電圧を電圧供給手段31により循環ポンプ14に供給して、循環ポンプ14の消費電力を制御する。つまり、追い焚き循環通路16の循環湯水流量を制御する。
【0040】
追い焚き燃焼制御部34は、風呂温度センサ25により検出される浴槽7の湯水温度が予め定められた風呂設定温度に達したと判断したときに、追い焚き燃焼制御を終了する。
【0041】
この実施形態例によれば、循環ポンプ14の消費電力と追い焚き循環通路16の循環湯水流量との関係は予め定まることから、循環ポンプ14の消費電力を求め、この求めた循環ポンプ14の消費電力と、上記予め定まる循環ポンプ14の消費電力と循環湯水流量との関係とに基づき追い焚き循環通路16の循環湯水流量を検出する構成にしたので、循環ポンプ14の消費電力を検出することによって、追い焚き循環通路16の通水オン・オフを検知できるのはもちろんのこと、追い焚き循環通路16の循環湯水流量を簡単に得ることができる。
【0042】
従って、追い焚き循環通路16に、通水流量を検出するための流量検出センサ等を設けることなく、追い焚き循環通路16の循環湯水流量を得ることができ、流量検出センサのゴミ詰まりに起因して循環湯水流量を精度良く検出することができないという問題発生を確実に回避することができる。
【0043】
以下に、第2の実施形態例を説明する。この実施形態例において特徴的なことは、前記第1の実施形態例の構成に加えて、図3に示すように、制御装置28に、目詰まり検知部40と、目詰まり報知手段41とを設け、追い焚き循環通路16の入口側に設けられているフィルター33の目詰まりを自動的に検知できる構成にしたことである。なお、図3では、前記図1に示す電圧供給手段31と循環ポンプ14と電流検出手段32と電力検出手段38と追い焚き燃焼制御部34と給湯燃焼制御部35の図示が省略されている。
【0044】
ところで、追い焚き循環通路16のフィルター33に浴槽湯水中の髪等のゴミが多く付着して目詰まりが発生すると、循環ポンプ14への供給電圧が変化していないのにも拘らず、追い焚き循環通路16の循環湯水流量が低下し、当然に、循環ポンプ14の消費電力が少なくなるという現象が生じる。このことに着目し、この実施形態例では、次のようにしてフィルター33の目詰まりを検知する構成を備えている。なお、付言すれば、循環ポンプ14の消費電力と、追い焚き循環通路16の循環湯水流量との関係は、フィルター33の目詰まりの有無に拘らず、変化しない。
【0045】
目詰まり検知部40は、予め定めた設定の供給電圧Vsp(例えば、100V)を電圧供給手段31により循環ポンプ14に供給して循環ポンプ14を駆動させ、循環ポンプ14の動作状態が安定した以降に、循環流量検出手段37によって検出された追い焚き循環通路16の循環湯水流量を取り込む。
【0046】
データ格納部36には前述したように複数の供給電圧−流量関係データが格納されており、風呂装置から浴槽7に至るまでの外部配管の長さによって唯一の供給電圧−流量関係データが基準データとして選択されている。この基準データは、循環ポンプ14への供給電圧と、フィルター33に目詰まりがない状態での追い焚き循環通路16の循環湯水流量との関係を示すものである。このデータから、前記循環ポンプ14への設定の供給電圧Vspに対するフィルター33に目詰まりがない状態での基準の循環湯水流量Qspが求められる。
【0047】
目詰まり検知部40は、上記循環流量検出手段37から取り込んだ循環湯水流量を上記データ格納部36の基準循環湯水流量Qspに比較し、上記検出流量が基準循環湯水流量Qspよりも予め定めた流量ΔQ分低めのしきい値以下であるときには、フィルター33にゴミが詰まって追い焚き循環通路16の循環湯水の流量が低下したので、効率良く追い焚きを行うためにはフィルター33のゴミの除去を促す必要があると判断し、目詰まり発生信号を目詰まり報知手段41に出力する。
【0048】
具体的には、例えば、前記データ切り換えスイッチ42の切り換え位置によって、基準データとして図4に示す実線Lc が選択されているときに、循環ポンプ14の設定の供給電圧Vspに対する基準循環流量Qspが得られ、循環流量検出手段37により検出された循環湯水流量が上記基準循環湯水流量Qspよりも設定の流量ΔQ分低めのしきい値Qsh以下であるときには、目詰まり検知部40は目詰まり発生信号を目詰まり報知手段41に出力する。
【0049】
目詰まり報知手段41は、上記目詰まり検知部40から目詰まり発生信号を受け取ると、リモコン30に設けられた表示部によりフィルター33の目詰まりを報知する表示を行ったり、フィルター33の目詰まりを報知するためにリモコン30に設けられた目詰まり報知ランプを点灯させる等、目詰まりを報知する適切な報知手法により、フィルター33の目詰まりを報知する。
【0050】
この実施形態例によれば、目詰まり検知部40を設けたので、自動的に、フィルター33の目詰まりを検知することができ、そのフィルター33の目詰まりを、フィルター33の掃除を促すのに適切なタイミングで、目詰まり報知手段41により器具の利用者に報知することができる。このことから、器具の利用者がフィルター33の目詰まりの状況を経験により判断してフィルター33の掃除を行う必要がなく、器具の利用者は、上記目詰まり報知手段41による目詰まり報知によってフィルター33を掃除すれば、フィルター33の掃除を行うのに適切なタイミングでフィルター33の掃除を行うことができる。
【0051】
なお、この発明は上記各実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記各実施形態例では、電力検出手段38は循環ポンプ14への供給電圧を電圧供給手段31から検出し、この検出した供給電圧と、電流検出手段32により検出された循環ポンプ14の通電電流とに基づき、循環ポンプ14の消費電力を求めていたが、循環ポンプ14への供給電圧を可変せずに常に予め定めた設定の供給電圧を供給する場合には、循環ポンプ14への供給電圧が予め定まるので、上記設定の供給電圧を電力検出手段38に予め与えておき、電力検出手段38は、電圧供給手段31から循環ポンプ14への供給電圧を検出することなく、上記与えられた設定の供給電圧と、電流検出手段32の検出電流とに基づき、循環ポンプ14の消費電力を求めるようにしてもよい。
【0052】
また、上記第2の実施形態例では、目詰まり検知部40は目詰まり発生信号を目詰まり報知手段41のみに出力し、目詰まり報知手段41により目詰まりを報知させるだけであったが、次に示す目詰まり発生時電圧可変設定手段を設け、目詰まり検知部40は目詰まり発生信号を上記目詰まり発生時電圧可変設定手段にも出力するようにしてもよい。
【0053】
フィルター33に目詰まりが発生しているときには、フィルター33に目詰まりがない状態時と等しい電圧を循環ポンプ14に供給しても、フィルター33に目詰まりがない状態時の流量よりも低下した流量しか得られず、求める追い焚き循環通路16の循環湯水流量を得ることができないことから、上記目詰まり発生時電圧可変設定手段はフィルター33に目詰まりが発生しているときに、その目詰まり状態に応じて循環ポンプ14への供給電圧を補正して、求められている循環湯水流量で浴槽湯水が追い焚き循環通路16を循環できるようにするものである。
【0054】
例えば、目詰まり検知部40によりフィルター33の目詰まりが検出されたときに、循環流量検出手段37により検出された流量が基準循環湯水流量Qspに対してずれているずれ分だけ、供給電圧−流量関係データ(基準データ)を下方に移動させ、データの補正が行われる。この補正されたデータに基づいて、循環ポンプ14への供給電圧が決定されるので、フィルター33に目詰まりが生じていても、要求される流量で浴槽湯水が追い焚き循環通路16を循環することができ、精度良い追い焚き燃焼制御を行うことができる。
【0055】
さらに、上記第2の実施形態例では、循環流量検出手段37により検出された流量に基づいて、目詰まり検知部40はフィルター33の目詰まりを検出していたが、前述したように、追い焚き循環通路16の循環湯水流量は循環ポンプ14の消費電力に対応させることができるので、目詰まり検知部40は、循環ポンプ14へ設定の供給電圧Vspを供給して駆動させたときに、電力検出手段38により検出された循環ポンプ14の消費電力を取り込み、該取り込んだ循環ポンプ14の消費電力と、設定の供給電圧Vspに対する循環ポンプ14の基準の消費電力Wspとを比較し、上記検出された循環ポンプ14の消費電力が基準消費電力Wspよりも予め定められた電力ΔW分だけ低めのしきい値Wsh以下であるときに、目詰まり発生信号を出力するようにしてもよい。
【0056】
さらに、上記各実施形態例では、図5に示す一缶二水路タイプの風呂装置を例にして説明したが、この発明は、図5に示す風呂装置に限定されるものではなく、浴槽湯水を追い焚き循環通路を通して循環させるための循環ポンプを備えていれば、図5以外の風呂装置に適用することができる。例えば、追い焚き熱交換器2を燃焼加熱するバーナーと、給湯熱交換器10を燃焼加熱するバーナーとがそれぞれ別個に設けられている風呂装置や、追い焚きのみを行う追い焚き単機能の風呂装置にも、この発明は適用することができる。
【0057】
【発明の効果】
環ポンプの消費電力を求め、該消費電力に基づき追い焚き循環通路の循環湯水流量を検出する構成とした発明においては、追い焚き循環通路に該通路の循環湯水流量を検出する流量検出センサ等を設けることなく、追い焚き循環通路の通水のオン・オフを検出できるのはもちろんのこと、追い焚き循環通路の循環湯水の流量を検出することができる。このことから、上記流量検出センサのゴミ詰まりに起因した問題、つまり、上記流量検出センサに浴槽湯水に混在している髪等のゴミが詰まり、このゴミ詰まりに起因して流量検出センサが正常に機能せず、正確な追い焚き循環通路の循環湯水流量を得ることができないという問題を確実に回避することができ、追い焚き循環通路の循環湯水流量に基づいて行われる装置の運転制御を精度良く行うことが可能となる。
【0058】
目詰まり検知部を設けたものにあっては、目詰まり検知部によって、自動的に、追い焚き循環通路の入口側に設けたフィルターの目詰まりを検知することができ、フィルターの掃除を装置利用者に促すことができ、装置利用者はフィルターの目詰まりの状況を経験等により判断してフィルターの掃除を行うのではなく、上記目詰まり検知部によってフィルターの目詰まりが検知されたときにフィルターの掃除を行えばよいので、フィルターに目詰まりが発生していないのにフィルターを取り外してフィルターの掃除を行うという無駄をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態例において特徴的な制御構成を示すブロック構成図である。
【図2】循環ポンプの消費電力と追い焚き循環通路の循環湯水流量との関係例を示すグラフである。
【図3】第2の実施形態例において特徴的な制御構成を示すブロック構成図である。
【図4】循環ポンプへの供給電圧と追い焚き循環通路の循環湯水流量との関係例を示すグラフである。
【図5】風呂装置の一例を示すモデル図である。
【符号の説明】
14 循環ポンプ
16 追い焚き循環通路
32 電流検出手段
33 フィルター
37 循環流量検出手段
38 電力検出手段
40 目詰まり検知部

Claims (5)

  1. 浴槽湯水を追い焚き循環通路を通して循環させるための循環ポンプを備え、前記追い焚き循環通路の循環湯水をバーナの燃焼加熱によって追い焚きする追い焚き熱交換器が設けられた風呂装置において、上記循環ポンプに通電している電流に基づいて循環ポンプの消費電力を検出する電力検出手段と;循環ポンプの消費電力に基づいて追い焚き循環通路の循環湯水の流量を検出するための循環流量検出データが予め与えられ、上記電力検出手段により検出された循環ポンプの消費電力と、上記循環流量検出データとに基づき追い焚き循環通路を流れる循環湯水の流量を検出する循環流量検出手段と;が設けられており、また、追い焚き循環通路の循環湯水流量と、浴槽湯水温度とに基づき、追い焚き時のバーナの要求燃焼能力を決定するための追い焚き燃焼能力決定データが予め与えられ、風呂温度センサによって検出された浴槽湯水温度と前記循環流量検出手段によって検出された追い焚き循環通路を流れる循環湯水の流量とに対応する追い焚き要求燃焼能力が前記追い焚き燃焼能力決定データに基いて求められ、この求められた追い焚き要求燃焼能力となるようにバーナの燃焼が制御される構成としたことを特徴とする風呂装置。
  2. 浴槽湯水を追い焚き循環通路を通して循環させるための循環ポンプを備え、前記追い焚き循環通路の循環湯水をバーナの燃焼加熱によって追い焚きする追い焚き熱交換器と、給湯を行う給湯熱交換器とが共通のバーナにより燃焼加熱される一缶二水路タイプの風呂装置において、追い焚き要求燃焼能力と浴槽の湯水温度との組み合わせによって追い焚き循環通路の循環湯水流量を求めるためのデータと、上記循環ポンプへの供給電圧と追い焚き循環通路の循環流量との関係を示す供給電圧−流量関係データとが予め与えられ、追い焚き要求燃焼能力と風呂温度センサによって検出される浴槽の湯水温度と上記循環湯水流量を求めるためのデータとに基き循環湯水流量を検出する手段と;この検出された循環湯水流量に対応する循環ポンプへの供給電圧を上記供給電圧−流量関係データに照らし合わせて求める手段と;を有し、この求めた供給電圧を上記循環ポンプに供給して循環ポンプの消費電力を制御することで該消費電力に対応する追い焚き循環通路の循環流量を制御することを特徴とする風呂装置。
  3. 給湯と追い焚きの同時使用のバーナ燃焼時に、給湯要求燃焼能力と追い焚き要求燃焼能力との合計燃焼能力が予め定まる風呂装置の最大燃焼能力を越えるときには、最大燃焼能力から給湯要求燃焼能力を差し引いて追い焚き要求燃焼能力が求められることを特徴とする請求項2記載の風呂装置。
  4. 供給電圧−流量関係データは、風呂装置から浴槽に至るまでの外部配管の長さに対応させて複数与えられ、操作部の切り換え設定により、複数の供給電圧−流量関係データのうちから唯1個のデータが選択・使用されることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の風呂装置。
  5. 浴槽湯水を追い焚き循環通路を通して循環させるための循環ポンプを備えた風呂装置において、上記循環ポンプに通電している電流に基づいて循環ポンプの消費電力を検出する電力検出手段と;循環ポンプの消費電力に基づいて追い焚き循環通路の循環湯水の流量を検出するための循環流量検出データが予め与えられ、上記電力検出手段により検出された循環ポンプの消費電力と、上記循環流量検出データとに基づき追い焚き循環通路を流れる循環湯水の流量を検出する循環流量検出手段と;が設けられ、前記追い焚き循環通路の入口側にはフィルターが設けられており、循環ポンプへの供給電圧と、上記フィルターに目詰まりがない状態での追い焚き循環通路の循環流量との関係を示す基準データが予め与えられ、予め定めた設定の供給電圧を循環ポンプに供給したときに循環流量検出手段により検出された追い焚き循環流量が、上記基準データにより定まる上記設定の供給電圧に対する基準の循環流量よりも予め定められた流量分低めのしきい値以下であるときには上記フィルターに目詰まりがあることを示す目詰まり発生信号を出力する目詰まり検知部を設けたことを特徴とする風呂装置。
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