JP3776983B2 - 燃焼機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は風呂の湯張り機能を備えた燃焼機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃焼機器として代表的な給湯器には、周知のように、給湯熱交換器と給湯バーナが設けられ、給湯熱交換器の入側には給水通路が、出側には給湯通路がそれぞれ接続され、給湯通路は台所等の給湯栓へ導かれている。給湯熱交換器は、給湯栓が開けられると、水供給源から給水通路を介して導かれた水を給湯バーナの給湯燃焼の熱を利用して加熱し、この加熱した湯を給湯通路を通し給湯栓を介して給湯出湯する。
【0003】
また、風呂の湯張り機能を備えた給湯器の給湯通路には該給湯通路と風呂(浴槽)を連通する通路が接続されており、風呂の湯張りを行うときには、給湯熱交換器で作られた湯が給湯通路と浴槽を連通する通路を介して浴槽に湯張り出湯し、風呂の湯張りが行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、給湯栓の閉栓後つまり給湯停止後(止湯後)、給湯熱交換器内に滞留した湯は、図3の実線カーブAに示すように、給湯停止後すぐに後沸き(給湯熱交換器の保有熱量が給湯熱交換器の滞留湯に伝わって滞留湯温が上昇する現象)によって止湯前の給湯熱交換器湯温より高い湯温(オーバーシュート)の湯となる。このオーバーシュートの湯が給湯栓が開けられて給湯熱交換器から流れ出ると、湯の利用者が定めた給湯設定温度より高めの湯が給湯出湯し、湯の利用者に不快感を与えてしまうという問題が生じる。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、簡単な構成で、給湯出湯開始時の高温給湯を確実に防止することができ、しかも、湯張りを自動的に行うことが可能な燃焼機器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって前記課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、給水通路より導かれる水を給湯バーナ燃焼の熱を利用して加熱し給湯通路へ流出する給湯熱交換器と、この給湯熱交換器の入側の給水通路と出側の給湯通路を短絡するバイパス通路と、該バイパス通路の開閉を行うバイパス通路開閉弁と、給湯熱交換器の出側の湯水温度を検出する給湯熱交換器出側湯温センサとを有し、上記給湯熱交換器で加熱された湯を用いて風呂の湯張りを自動的に行うことが可能なタイプの燃焼機器において、出湯開始時に上記給湯熱交換器出側湯温センサが検出した給湯熱交換器の出側の湯水温度が高温給湯の虞があると判断される予め設定される開弁温度以上のときには上記バイパス通路開閉弁を開弁させて給湯熱交換器から流れ出た高温の湯にバイパス通路から水をミキシングし湯温を下げて高温給湯を回避し、上記給湯熱交換器出側湯温センサにより検出される給湯熱交換器の出側の湯水温度が高温給湯の虞がなくなったと判断される予め設定される閉弁温度以下になったときに上記バイパス通路開閉弁を閉弁する出湯湯温安定化のシーケンス制御手順に従い上記バイパス通路開閉弁の開閉制御を行う開閉制御部と、出湯開始時に燃焼機器が風呂の湯張りを開始したか否かを監視する湯張り開始動作監視部と、この湯張り開始動作監視部の情報に基づき風呂の湯張りが開始されたと検知したときには上記開閉制御部の制御動作を停止させる動作停止部とを有する構成をもって前記課題を解決する手段としている。また、第2の発明は、給水通路より導かれる水を給湯バーナ燃焼の熱を利用して加熱し給湯通路へ流出する給湯熱交換器と、この給湯熱交換器の入側の給水通路と出側の給湯通路を短絡するバイパス通路と、該バイパス通路の開閉を行うバイパス通路開閉弁と、給湯熱交換器の出側の湯水温度を該給湯熱交換器の出側実測湯温として検出する給湯熱交換器出側湯温センサとを有し、上記給湯熱交換器で加熱された湯を用いて風呂の湯張りを自動的に行うことが可能なタイプの燃焼機器において、前回の燃焼停止時における給湯熱交換器の実測出側湯温に予め与えられる第1の嵩上げ温度を加算した開弁温度と、前記燃焼停止時における給湯熱交換器の実測出側湯温に前記第1の嵩上げ温度よりも小さい予め与えられる第2の嵩上げ温度を加算した閉弁温度とを設定し、再出湯開始時の実測出側湯温が開弁温度以上のときにはバイパス通路開閉弁を開いてバイパス通路から流出する水を給湯熱交換器から出た湯にミキシングし、再出湯開始時以降の実測出側湯温が前記閉弁温度以下となったときに前記バイパス通路開閉弁を閉じる出湯湯温安定化のシーケンス制御手順に従い上記バイパス通路開閉弁の開閉制御を行う開閉制御部と;出湯開始時に燃焼機器が風呂の湯張りを開始したか否かを監視する湯張り開始動作監視部と;この湯張り開始動作監視部の情報に基づき風呂の湯張りが開始されたと検知したときには上記開閉制御部の制御動作を停止させる動作停止部と;を有する構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0007】
の発明は、上記第1又は第2の発明の構成に加えて、給湯熱交換器の給水通路と給湯熱交換器の給湯通路を短絡する開閉弁を持たない常時バイパス通路が別途設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0008】
上記構成の発明において、例えば、バイパス通路開閉弁は出湯開始時だけ開弁制御される常時閉弁状態の開閉弁と成している。開閉制御部は、出湯開始時に給湯熱交換器出側湯温センサが検出した湯水温度に基づき、出湯湯温安定化のシーケンス制御手順に従って高温給湯の虞れがあると判断したときには、バイパス通路開閉弁を開弁し、給湯熱交換器から流れ出た高温の湯にバイパス通路から水をミキシングし、湯温を下げて高温給湯を回避する。
【0009】
また、出湯開始時に、湯張り開始動作監視部は燃焼機器が風呂の湯張りを開始したか否かを監視し、動作停止部は、上記湯張り開始動作監視部の情報に基づき、湯張りが開始されたと検知したときには、前記開閉制御部の制御動作を停止させる。
【0010】
湯張り開始時に、風呂の湯張りを行うために風呂側へ導かれ風呂(浴槽)へ吐出した湯は人体に直接当たることは殆どないことから、出湯開始時に風呂へ高温の湯が湯張り出湯しても、その高温の湯が人体に触れて不快感を与えてしまったり、火傷を負わせてしまうという問題は生じない。
【0011】
また、上記の如く、湯張り時に開閉制御部の制御動作を停止させることによって、湯張り出湯開始時には前記開閉制御部の制御動作に係る部分のシーケンス制御手順を飛ばして出湯開始時の燃焼機器の制御動作を行えるので、湯張り出湯開始時の制御動作の簡略化が図れると共に、湯張り出湯開始時にはバイパス通路開閉弁は開閉動作を行わなくて済むので、バイパス通路開閉弁の長寿命化が図れる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態例を図面に基づき説明する。
【0013】
この実施の形態例の燃焼機器である給湯器は、図4に示すように、給湯熱交換器1と風呂熱交換器26を有すると共に、給湯熱交換器1を燃焼加熱する図示されていない給湯バーナと、風呂熱交換器26を燃焼加熱する図示されていない風呂バーナとを別個に有している。
【0014】
図4に示すように、前記給湯熱交換器1の入側には給水通路3が接続され、出側には給湯通路4が接続されており、給湯通路4は台所やシャワー等の給湯栓19へ導かれている。前記給湯熱交換器1には入側の給水通路3と出側の給湯通路4を短絡する開閉弁を持たない常時バイパス通路5が並設され、この常時バイパス通路5は給湯熱交換器1側に流れる流量と常時バイパス通路5側に流れる流量の流量比が管路抵抗により予め定めた流量比(例えば7対3〜8対2)となるように形成されている。
【0015】
この常時バイパス通路5の出側接続部Xより下流側の給湯通路4と、常時バイパス通路入側接続部Yより上流側の給水通路3とを短絡するバイパス通路8が形成されている。このバイパス通路8には該通路の開閉を行うバイパス通路開閉弁であるバイパス弁10が介設されており、このバイパス弁10は通常の運転時には閉弁状態となっている。上記バイパス通路出側接続部Zより下流側の給湯通路4には流量を開弁量により制御する流量制御弁7が設けられている。
【0016】
また、前記風呂熱交換器26の一端側には管路29の一端側が接続され、この管路29の他端側は浴槽24に接続されている。風呂熱交換器26の他端側には管路31の一端側が接続され、この管路31の他端側はポンプ28の吐出口側に接続されており、ポンプ28の吸込口側には管路32の一端側が接続され、この管路32の他端側は浴槽24に接続されている。
【0017】
上記風呂熱交換器26とポンプ28と管路29,31,32により浴槽24内の浴槽水を循環しながら追い焚きを行う追い焚き循環路27が構成されており、この追い焚き循環路27と、前記流量制御弁7より下流側の給湯通路4とは湯張り通路30により接続され、この湯張り通路30には該通路30の開閉を行う注湯制御弁22が介設されている。この注湯制御弁22が開弁し、給湯熱交換器1で作り出された湯が湯張り通路30と追い焚き循環路27を介して浴槽24へ導かれることによって、風呂の湯張りが行われる。
【0018】
なお、図中、12は水供給源から給水通路3を介して導かれた入水流量を検出するための流量検出センサを示し、13は給水通路3の入水の温度を検出するためのサーミスタ等の入水温度センサを示し、14は給湯熱交換器1の出側の湯水の温度を検出するためのサーミスタ等の給湯熱交換器出側湯温センサである出側湯温センサを示すものである。
【0019】
また、この給湯器には該給湯器の運転動作を制御する制御装置20が設けられ、この制御装置20にはリモコン18が接続されており、リモコン18には給湯器の利用者が給湯温度を設定するための給湯温度設定手段21が形成されている。
【0020】
この実施の形態例に示す制御装置20には高温給湯防止手段が設けられており、図1にはその高温給湯防止手段の一例が示されている。この制御装置20は燃焼制御部36と高温給湯防止手段25を有して構成されている。上記燃焼制御部36は予め与えられるシーケンスプログラム(シーケンス制御手順)に従い給湯や湯張りや追い焚き等の運転動作を制御する。
【0021】
高温給湯防止手段25は、サンプリング部35と、データ格納部40と、動作停止部42と、湯張り開始動作監視部44と、開閉制御部50とを有して構成されており、この高温給湯防止手段25は出湯開始時の高温給湯を確実に防止するためにバイパス弁10の開閉制御を精度良く行うものである。
【0022】
サンプリング部35は予め定めたサンプリング時間間隔(例えば、1秒間隔)を設定するタイマ(図示せず)を内蔵しており、このタイマによって設定されたサンプリング時間間隔毎に、出側湯温センサ14等の様々なセンサ出力や、リモコン18の情報(例えば、給湯温度設定手段21に設定されている給湯設定温度)をサンプリングする。
【0023】
開閉制御部50は基準値取り込み部37と開閉判断部45とTOP・TCL算出部46を有して構成されている。この開閉制御部50には予め定められた出湯湯温安定化のシーケンス制御手順が与えられており、開閉制御部50の各制御構成部は上記シーケンス制御手順に従って制御動作を行う。この開閉制御部50の制御動作手法には様々な手法が考えられるが、ここでは、その一例を示す。
【0024】
基準値取り込み部37は、燃焼制御部36の制御動作の情報から給湯バーナの給湯燃焼が停止したと検知したときに、サンプリング部35がサンプリングした出側湯温センサ14の実測出側湯温を取り込み、この実測出側湯温を基準値SS として設定し、この基準値SS をTOP・TCL算出部46へ出力する。
【0025】
OP・TCL算出部46は上記基準値取り込み部37で設定された基準値SS を受け取ると、データ格納部40に予め格納されているTOP算出演算式データ(TOP=SS +α)およびTCL算出演算式データ(TCL=SS +β)を読み出し、上記基準値SS と、TOP算出演算式データおよびTCL算出演算式データとに基づき、開弁温度TOPと閉弁温度TCLを演算算出し、求めた開弁温度TOPと閉弁温度TCLをデータ格納部40に格納する。
【0026】
なお、上記TOP算出演算式データに示すαは第1の嵩上げ温度を表し、予め定められる定数(例えば、3℃)であり、また、TCL算出演算式データに示すβは第2の嵩上げ温度を表し、上記αより小さい予め定められる定数(例えば、2℃)である。また、算出した開弁温度TOPと閉弁温度TCLをデータ格納部40に書き込むときには、その開弁温度TOPと閉弁温度TCLより前に記憶されていた開弁温度TOP′と閉弁温度TCL′の位置に上書き保存される。
【0027】
開閉判断部45は、前記燃焼制御部36の制御動作の情報から出湯が開始されたと検知した以降に、サンプリング部35を介して出側湯温センサ14の実測出側湯温TOUT を取り込み、この実測出側湯温TOUT と前記データ格納部40の開弁温度TOPを比較する。図2の(a)に示すように、出湯開始後、まず、給湯熱交換器1の出側の給湯通路4に滞留していた温めの湯の湯温が出側湯温センサ14により検出されるが、後沸きが生じている場合には、その後、後沸きによる高温の湯が給湯熱交換器1から流出し始め、出側湯温センサ14で検出される湯の湯温が上昇する。
【0028】
そして、開閉判断部45は、実測出側湯温TOUT が開弁温度TOP以上である(TOUT ≧TOP)と判断したときには、バイパス弁10を閉弁したままでは給湯熱交換器1から流れ出た湯にミキシングされる水が常時バイパス通路5から流出する水だけのため、ミキシングする水量が不足となって給湯設定温度よりかなり高めの湯が出湯し、この高温給湯により湯の利用者に不快感を与えてしまうという問題や、非常に高温の湯が出湯して湯の利用者に火傷を負わせる危険が生じると判断し、バイパス弁駆動手段33へ開弁信号を出力し、バイパス弁駆動手段33が図2の(c)に示すバイパス弁開・閉信号の開弁信号(開弁駆動電圧)をバイパス弁10に加えてバイパス弁10を開弁させる。
【0029】
このように、バイパス弁10を開弁することによって、給湯熱交換器1から流れ出た高温の湯に常時バイパス通路5およびバイパス通路8から流出した水がミキシングされ、図2の(b)に示すように、出湯湯温が下げられ、高温給湯を回避することができる。
【0030】
開閉判断部45は、バイパス弁駆動手段33の動作情報からバイパス弁10が開弁していると検知している間(バイパス弁10の開弁期間中)、出側湯温センサ14の実測出側湯温TOUT と前記データ格納部40の閉弁温度TCLを比較し、図2の(a)に示すように、給湯熱交換器1から流れ出る湯温が下がり始め、実測出側湯温TOUT が閉弁温度TCL以下である(TOUT ≦TCL)と判断したときに、高温給湯の虞れがなくなったと判断し、バイパス弁駆動手段33へ閉弁信号を出力し、バイパス弁10を閉弁させる。
【0031】
上記の如く、バイパス通路8とそのバイパス弁10を設け、出湯開始後、出側湯温センサ14の実測湯温TOUT が開弁温度TOP以上であるとき、つまり、高温給湯の虞れがあるときにバイパス弁10を開弁する構成としたので、後沸きが生じているために給湯熱交換器1から流出する湯の湯温が給湯設定温度の湯を出湯させるための給湯熱交換器1の出側湯温よりもかなり高めであるときには、その高温の湯に、常時バイパス通路5から流出する水だけでなくバイパス通路8から流出する水もミキシングされ、給湯熱交換器1から流出した湯の湯温が下げられ、高温給湯を防止することができる。
【0032】
ところで、給湯熱交換器1から流出した湯水は台所やシャワー等へ導かれ給湯出湯する場合と、浴槽24へ導かれ湯張り出湯する場合とがある。湯張り開始時には、通常、浴槽が空で人が浴槽に入っていない状態であることから、浴槽24に吐出した湯が人体に直接当たることはない。したがって、前述したような出湯開始時の高温給湯により湯の利用者に不快感を与えるという問題や、湯の利用者に火傷を負わせるという問題は生じない。
【0033】
このことから、この実施の形態例では、前記の如く、動作停止部42と湯張り開始動作監視部44を設けて、湯張り開始時には前記開閉制御部50の制御動作を停止させる構成とした。そうすることによって、湯張り開始時には前記開閉制御部50の出湯開始時の制御動作(つまり、ここでは開閉判断部45の制御動作)に係る部分の前記シーケンス制御手順を飛ばすことになるので、湯張り開始時の給湯器の制御動作を簡略化することができる。また、湯張り開始時にはバイパス弁10は開閉動作を行わなくて済むので、バイパス弁10の長寿命化を図ることが可能となる。
【0034】
前記湯張り開始動作監視部44は、燃焼制御部36の制御動作の情報を取り込み、この情報に基づいて、湯張りが開始されたか否かを監視する。具体的には、注湯制御弁22を開弁させるための開弁信号が燃焼制御部36から出力されたか否かを検知して、湯張りが開始されたか否かを監視する。
【0035】
動作停止部42は、燃焼制御部36の制御動作の情報を取り込み、この情報により出湯が開始されたと検知したときに、上記湯張り開始動作監視部44の情報を取り込む。この湯張り開始動作監視部44の情報により、注湯制御弁22が開弁し湯張りが開始されたと検知したときには、前記開閉制御部50の開閉判断部45の制御動作を強制的に停止させるための停止信号を開閉判断部45へ出力し、開閉判断部45の制御動作を停止させる。
【0036】
この実施の形態例によれば、バイパス通路8およびそのバイパス弁10を設け、出湯開始後、高温給湯の虞れがあるときに(給湯熱交換器1の出側湯温TOUT が開弁温度TOP以上となったときに)バイパス弁10を開弁させる構成としたので、高温給湯の虞れがあるときには、給湯熱交換器1から流出する高温の湯に、常時バイパス通路5の水だけでなくバイパス通路8の水もミキシングされ、その高温の湯の湯温が下げられ、後沸きに起因した高温給湯を防止することができる。
【0037】
また、必要最低限のバイパス通路8とバイパス弁10を設け、バイパス弁10の開閉制御を行うだけで、上記の如く、出湯時の高温給湯を防止できるので、管路構成および制御構成の簡易化を図ることが容易であるという画期的な効果を奏することができる。
【0038】
さらに、動作停止部42と湯張り開始動作監視部44を設け、湯張り開始時には開閉制御部50の制御動作を停止させる構成としたので、湯張り開始時に開閉制御部50の制御動作は停止され、開閉制御部50の出湯開始時の制御動作に係る部分のシーケンス制御手順が飛ばされることになるから、湯張り開始時の給湯器の制御動作をより簡略化することが可能である。その上、湯張り開始時にはバイパス弁10は開閉動作を行わなくて済むので、バイパス弁10の長寿命化を図ることが可能である。
【0039】
なお、本発明は、上記実施の形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記実施の形態例では、燃焼制御部36の制御動作の情報に基づいて出湯開始を検知していたが、流量検出センサ12のセンサ出力を用いて出湯開始を検知するようにしてもよいし、給湯通路4の給湯栓19側に流水を検出するための流水スイッチ(給湯確認スイッチ)等のセンサを設け、このセンサのセンサ出力を用いて出湯開始を検知するようにしてもよい。
【0040】
また、図4に示した給湯器には常時バイパス通路5が設けられていたが、前記実施の形態例に示した高温給湯防止手段は常時バイパス通路5を省略した各種の燃焼機器にも適用できるものであり、上記実施の形態例の高温給湯防止手段25を設けて高温給湯防止動作を行うことによって、出湯時に給湯設定温度より許容範囲を越えた高温の湯が出湯し湯の利用者に不快感を与えるという問題および高温給湯による危険を回避できる。上記のように常時バイパス通路5を省略した場合にはその分管路構成を簡単にできる。
【0041】
ただ、常時バイパス通路5を設けることによって、バイパス弁10が閉じている通常運転時に、常時バイパス通路5を設けない場合に比べて給湯熱交換器1の通水量が減少し給湯熱交換器1の通水温が上昇するために、給湯熱交換器1の通水温の低下(つまり、給湯熱交換器1の水管表面温度の低下)に起因して給湯バーナ燃焼により発生した水蒸気が給湯熱交換器1の水管表面に付着する結露現象を回避することができ、結露現象の多発に起因した給湯熱交換器1の腐食等の弊害の問題を防止することができる。
【0042】
さらに、上記実施の形態例では、バイパス通路8およびそのバイパス弁10は1組しか設けられていなかったが、複数組設けてもよい。この場合には、それらバイパス弁を個々に制御するようにする。例えば、第1のバイパス弁には第1の開弁温度と第1の閉弁温度が対応し、第2のバイパス弁には上記第1の開弁温度より高い第2の開弁温度と第1の閉弁温度より高い第2の閉弁温度が対応するという如く、給湯熱交換器1の出側湯温が高くなるにしたがって、開弁しているバイパス弁の数が多くなるように、各バイパス弁に対応する開弁温度と閉弁温度を設定し、それら開弁温度と閉弁温度に基づいて各バイパス弁を個々に制御するようにしてもよい。この場合には後沸き等の度合に応じて給湯熱交換器1から流出する高温の湯量に対するミキシング水量の割合を可変することが可能となる。
【0043】
さらに、上記実施の形態例では常時バイパス通路5が1本だけ設けられていたが、常時バイパス通路5を複数本設けてもよい。この場合にも、前記の如く、給湯熱交換器1の流量とそれら常時バイパス通路の総流量の流量比が管路抵抗により予め定めた流量比となるように複数の常時バイパス通路5を形成する。
【0044】
さらに、上記実施の形態例では、湯張り開始動作監視部44は、燃焼制御部36の制御動作の情報(注湯制御弁22の開弁制御動作の情報)に基づいて、湯張りが開始されたか否かを監視していたが、注湯制御弁22に該制御弁22の開弁状態を検出するための開弁検出センサを設けて、このセンサ出力に基づき、湯張り開始動作監視部44は、湯張りが開始されたか否かを監視するようにしてもよい。
【0045】
さらに、バイパス弁10の開閉制御の手法は、出湯開始時に出側湯温センサ14が検出した給湯熱交換器1の出側の湯温に基づき、出湯湯温の安定化を行うためにバイパス弁10の開閉制御を行う制御手法であれば、上記実施の形態例に示した制御手法以外の制御手法でもよい。
【0046】
例えば、上記実施の形態例では、前回の給湯燃焼停止時に出側湯温センサ14が検出した湯温を取り込んで、その湯温を基準値SS とし、この基準値SS を用い、バイパス弁10の開閉制御を行っていたが、出湯開始時に、バイパス弁10が閉弁している状態で出湯湯温が給湯設定温度となるための給湯熱交換器1の出側湯温を次に示すSS 演算式データに従って演算算出し、この算出値を基準値SS とし、この基準値SS を用い、バイパス弁10の開閉制御を行ってもよい。
【0047】
上記SS 演算式データは予め与えられるもので、給湯温度設定手段21に設定されている給湯設定温度をTS 、入水温度センサ13で検出される入水温度をT1 、給湯器への総入水流量に対する予め定まる給湯熱交換器1の流量比をm(0<m<1)としたときに、次式(1)により与えられる。
【0048】
S =(TS −(1−m)・T1 )/m・・・・・(1)
【0049】
さらに、上記実施の形態例では、図4に示す給湯器を例にして説明したが、本発明は、給湯熱交換器と給湯熱交換器出側湯温センサとバイパス通路とバイパス通路開閉弁を有して風呂の湯張りを自動的に行うことが可能な燃焼機器であれば、図5や図6に示すような図4に示す給湯器以外の各種の燃焼機器にも適用するものである。
【0050】
【発明の効果】
この発明によれば、出湯開始時に出湯湯温安定化のシーケンス制御手順に従い、バイパス通路開閉弁の開閉制御を行う開閉制御部を設けたので、高温給湯の虞れがあるときにバイパス通路開閉弁を開弁して給湯熱交換器から流出した高温の湯にバイパス通路の水をミキシングすることができ、給湯熱交換器の後沸きに起因した高温の湯が出湯時に給湯出湯するのを確実に防止でき、湯の利用者に出湯時の高温給湯により不快感を与えてしまうという問題や高温給湯による危険を回避することができる。
【0051】
また、必要最低限のバイパス通路およびその開閉弁を設け、出湯開始時にバイパス通路開閉弁の開閉制御を行うだけで、出湯時の高温給湯を防止できるので、管路構成を簡易化することが可能であり、給湯器のコスト低減を図ることができるという画期的な効果を奏する。
【0052】
さらに、湯張り開始動作監視部と動作停止部を設け、湯張り出湯が開始されたときには前記のようなバイパス通路開閉弁の開閉制御動作を停止させる構成としたので、湯張り出湯開始時には、バイパス通路開閉弁の開閉制御動作に係る部分の燃焼機器の出湯開始時シーケンス制御手順を飛ばすことができ、湯張り出湯開始時の燃焼機器の制御動作をより簡略化することができる。その上、湯張り出湯開始時にはバイパス通路開閉弁は開閉動作を行わなくて済むので、バイパス通路開閉弁の長寿命化を図ることができる。
【0053】
給湯熱交換器の給水通路と給湯通路を短絡する開閉弁をもたない常時バイパス通路が別途設けられている構成にあっては、給湯通路の常時バイパス通路出側接続部で、給湯熱交換器で加熱された湯と常時バイパス通路側を通った水がミキシングされることになり、例えば、バイパス通路開閉弁を開弁してバイパス通路を通る水によって給湯熱交換器から流出した湯の温度を下げなければならないのにも拘わらず、バイパス通路開閉弁が故障して開弁しないという事態が発生しても、上記の如く、給湯熱交換器の湯は常時バイパス通路の水がミキシングされることによって湯温が下げられることから、高温の湯が出湯し湯の利用者に火傷を負わせてしまうというような重大な問題は回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において特有な高温給湯防止手段の実施の形態例を示すブロック構成図である。
【図2】バイパス弁の開閉制御の動作例を示すタイムチャートである。
【図3】給湯熱交換器の滞留湯の温度における時間的変化の一例を示すグラフである。
【図4】本発明の燃焼機器である給湯器の一システム構成例を示すモデル図である。
【図5】本発明に係る燃焼機器のその他のシステム構成例を示すモデル図である。
【図6】さらに本発明に係る燃焼機器のその他のシステム構成例を示すモデル図である。
【符号の説明】
1 給湯熱交換器
3 給水通路
4 給湯通路
5 常時バイパス
8 バイパス通路
10 バイパス弁
14 出側湯温センサ
42 動作停止部
44 湯張り開始動作監視部
50 開閉制御部

Claims (3)

  1. 給水通路より導かれる水を給湯バーナ燃焼の熱を利用して加熱し給湯通路へ流出する給湯熱交換器と、この給湯熱交換器の入側の給水通路と出側の給湯通路を短絡するバイパス通路と、該バイパス通路の開閉を行うバイパス通路開閉弁と、給湯熱交換器の出側の湯水温度を検出する給湯熱交換器出側湯温センサとを有し、上記給湯熱交換器で加熱された湯を用いて風呂の湯張りを自動的に行うことが可能なタイプの燃焼機器において、出湯開始時に上記給湯熱交換器出側湯温センサが検出した給湯熱交換器の出側の湯水温度が高温給湯の虞があると判断される予め設定される開弁温度以上のときには上記バイパス通路開閉弁を開弁させて給湯熱交換器から流れ出た高温の湯にバイパス通路から水をミキシングし湯温を下げて高温給湯を回避し、上記給湯熱交換器出側湯温センサにより検出される給湯熱交換器の出側の湯水温度が高温給湯の虞がなくなったと判断される予め設定される閉弁温度以下になったときに上記バイパス通路開閉弁を閉弁する出湯湯温安定化のシーケンス制御手順に従い上記バイパス通路開閉弁の開閉制御を行う開閉制御部と、出湯開始時に燃焼機器が風呂の湯張りを開始したか否かを監視する湯張り開始動作監視部と、この湯張り開始動作監視部の情報に基づき風呂の湯張りが開始されたと検知したときには上記開閉制御部の制御動作を停止させる動作停止部とを有する構成としたことを特徴とする燃焼機器。
  2. 給水通路より導かれる水を給湯バーナ燃焼の熱を利用して加熱し給湯通路へ流出する給湯熱交換器と、この給湯熱交換器の入側の給水通路と出側の給湯通路を短絡するバイパス通路と、該バイパス通路の開閉を行うバイパス通路開閉弁と、給湯熱交換器の出側の湯水温度を該給湯熱交換器の出側実測湯温として検出する給湯熱交換器出側湯温センサとを有し、上記給湯熱交換器で加熱された湯を用いて風呂の湯張りを自動的に行うことが可能なタイプの燃焼機器において、前回の燃焼停止時における給湯熱交換器の実測出側湯温に予め与えられる第1の嵩上げ温度を加算した開弁温度と、前記燃焼停止時における給湯熱交換器の実測出側湯温に前記第1の嵩上げ温度よりも小さい予め与えられる第2の嵩上げ温度を加算した閉弁温度とを設定し、再出湯開始時の実測出側湯温が開弁温度以上のときにはバイパス通路開閉弁を開いてバイパス通路から流出する水を給湯熱交換器から出た湯にミキシングし、再出湯開始時以降の実測出側湯温が前記閉弁温度以下となったときに前記バイパス通路開閉弁を閉じる出湯湯温安定化のシーケンス制御手順に従い上記バイパス通路開閉弁の開閉制御を行う開閉制御部と;出湯開始時に燃焼機器が風呂の湯張りを開始したか否かを監視する湯張り開始動作監視部と;この湯張り開始動作監視部の情報に基づき風呂の湯張りが開始されたと検知したときには上記開閉制御部の制御動作を停止させる動作停止部と;を有する構成としたことを特徴とする燃焼機器。
  3. 給湯熱交換器の給水通路と給湯熱交換器の給湯通路を短絡する開閉弁を持たない常時バイパス通路が別途設けられていることを特徴とした請求項1又は請求項2記載の燃焼機器。
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