JP3859830B2 - 湯張り機能付き給湯器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽へ自動的に湯を張ることができる湯張り機能を備えた湯張り機能付き給湯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5には湯張り機能付き給湯器の一例が示されている。この湯張り機能付き給湯器(器具)は、同図に示すように、給湯熱源器である給湯熱交換器1と追い焚き熱源器である追い焚き熱交換器2を有し、上記給湯熱交換器1の入側には水供給源から水を給湯熱交換器1に導くための給水通路3が接続され、給湯熱交換器1の出側には該給湯熱交換器1から流れ出た湯水を台所やシャワー等の給湯場所に導くための給湯通路4が接続されている。
【0003】
上記追い焚き熱交換器2の一端側には往管5の一端側が接続され、往管5の他端側は循環金具27を介して浴槽6に連通接続されている。また、追い焚き熱交換器2の他端側には通路7の一端側が接続され、この通路7の他端側は循環ポンプ8の吐出口に接続されている。循環ポンプ8の吸入口には戻り管10の一端側が接続され、戻り管10の他端側は上記循環金具27を介して浴槽6に連通接続されている。上記往管5と追い焚き熱交換器2と循環ポンプ8と戻り管10によって浴槽6の湯水を循環ポンプ8の駆動により循環させるための追い焚き循環通路11が構成されている。
【0004】
上記追い焚き循環通路11の通路7と給湯通路4とを連通接続する注湯通路12が設けられており、この注湯通路12には該通路の開閉を行う電磁弁により形成された湯張り制御弁13と、水圧により浴槽6の水位を検出する水位検出手段としての水位センサ14とが介設されている。上記給湯熱交換器1から給湯通路4と注湯通路12と追い焚き循環通路11とを順に通って浴槽6に至るまでの通路によって湯張り通路が構成されている。
【0005】
また、上記給湯熱交換器1を燃焼加熱する給湯バーナ15と、追い焚き熱交換器2を燃焼加熱する追い焚きバーナ16とが設けられており、上記各バーナ15,16には燃料ガス供給源に連通された通路(図示せず)から分岐されたガス供給通路17,18がそれぞれ接続されている。燃料ガス供給源から各バーナに至るまでの通路には弁開度でもってバーナへの供給燃料ガス量を可変制御する比例弁(図示せず)が介設されている。
【0006】
なお、図5に示す20は給水通路3の通水流量を検出する水量センサを示し、21は給湯熱交換器1に流れ込む入水温度を検出する入水温度検出手段としての入水サーミスタを示し、22は給湯熱交換器1から流れ出た湯水の温度を検出する出湯サーミスタを示し、23は追い焚き循環通路11を循環する浴槽湯水の温度を風呂の温度として検出する風呂温度センサを示し、24は追い焚き循環通路11の循環湯水流を検出する水流スイッチを示している。
【0007】
この湯張り機能付き給湯器には給湯運転や湯張り運転や追い焚き運転等の器具運転を制御する制御装置25が設けられており、この制御装置25にはリモコン26が接続されている。上記リモコン26には給湯(湯張り)温度を設定する給湯温度設定手段や、浴槽6の水位を設定する浴槽水位設定手段や、風呂の温度を設定する風呂温度設定手段等が設けられている。
【0008】
上記制御装置25は、水量センサ20等の様々なセンサ出力の情報や、給湯設定温度等のリモコン26の情報を取り込み、これら取り込んだ情報に基づき給湯運転や湯張り運転や追い焚き運転等を次のように制御する。例えば、台所やシャワー等の給湯場所に導かれた給湯通路4の給湯栓(図示せず)が開栓され、給水通路3の通水が水量センサ20によって検出されると、給湯運転による給湯バーナ15の燃焼を開始して、給湯される湯温がリモコン26に設定されている給湯設定温度となるように給湯バーナ15の加熱熱量を上記比例弁の弁開度を制御することで(つまり、給湯バーナ15への供給燃料ガス量を制御することで)制御し、その給湯バーナ15の燃焼火炎の熱によって給湯熱交換器1の通水を加熱して湯を作り出し該湯を給湯通路4を通して所望の給湯場所に給湯する。上記給湯栓が閉栓され、水量センサ20が給水通路3の通水停止を検知すると、給湯バーナ15の燃焼を停止して、次の給湯運転に備える。
【0009】
湯張り運転を行うときには、湯張り制御弁13を開弁し、上記同様に、給湯熱交換器1で湯を作り出し、給湯熱交換器1から給湯通路4と注湯通路12と追い焚き循環通路11を順に介して浴槽6にほぼ設定温度の湯を落とし込み、水位センサ14により検出される浴槽水位がリモコン26に設定されている浴槽設定水位に達したときに、湯張り制御弁13を閉弁して湯張り運転を終了する。
【0010】
追い焚き運転を行うときには、循環ポンプ8を駆動して追い焚き循環通路11の循環水流が水流スイッチ24により検出された以降に、追い焚きバーナ16の燃焼を開始させ、追い焚き熱交換器2を流れる循環湯水を加熱して追い焚きを行い、風呂温度センサ23により検出される風呂温度がリモコン26に設定されている風呂設定温度に達したときに追い焚きバーナ16の燃焼を停止させ、循環ポンプ8を停止して追い焚き運転を終了する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、湯張り運転時に、給水通路3から供給された水が給湯熱交換器1でほぼ湯張りの設定温度まで加熱されることにより、給水通路3から供給された水に溶存していた酸素や窒素等の大気成分が飽和して気泡が発生し、この発生した気泡は湯水の流れと共に給湯熱交換器1から流れ出ていくので、上記給湯通路4や注湯通路12や追い焚き循環通路11から成る湯張り通路内の湯中には気泡が点在してしまう場合が多々ある。
【0012】
上記のように湯張り通路内の湯中に気泡が多数点在すると、水圧によって浴槽水位を検出する水位センサ14は上記気泡により正確な浴槽水位を検出することができないという問題が生じ、このことによって、リモコン26に設定されている浴槽水位に精度良く湯を張ることができないという問題が発生する。
【0013】
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、湯張り通路内の湯水中に、加熱に起因した気泡が含有されていない状態で、水位検出手段による浴槽水位検出動作を行うように構成し、水位検出手段により正確な浴槽水位を得ることができて設定水位に精度良く湯張りを行うことが可能な湯張り機能付き給湯器を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は次のような構成をもって前記課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、供給された水を加熱して給湯する給湯熱源器と、該給湯熱源器を通った湯水を浴槽に落とし込むための湯張り通路と;該湯張り通路に設けられ浴槽水位を水圧によって検出する水位検出手段と;この水位検出手段により水位検出を行う前には前記給湯熱源器の加熱動作を停止して又は停止した状態により加熱されていない水を上記湯張り通路から浴槽に落とし込む注水制御部と;が設けられ、湯張り運転動作時に浴槽水位を検出するときには、上記注水制御部により給湯熱源器から加熱されていない水を浴槽に落とし込んで上記湯張り通路を加熱されていない水で満たした状態にして上記水位検出手段による浴槽水位の検出を行う構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0015】
第2の発明は、供給された水を加熱して給湯する給湯熱源器と、該給湯熱源器を通った湯水を浴槽に落とし込むための湯張り通路と、該湯張り通路に設けられ浴槽水位を水圧によって検出する水位検出手段とを有し、湯張り運転中に予め定められたタイミングで上記水位検出手段による浴槽水位検出動作を行う湯張り機能を備えた給湯器において、湯張りの注湯指令が発せられたときに、湯張り通路から給湯熱源器により給湯加熱された湯を浴槽に落とし込む注湯制御部と;注水指令が発せられたときに、前記給湯熱源器の加熱動作を停止して湯張り通路から給湯加熱されていない水を浴槽に落とし込む注水制御部と;湯張り運転中に水位検出手段による水位検出動作が行われる度に、その水位検出タイミング直前に、注水指令を発して上記注湯制御部による注湯動作から上記注水制御部による注水動作に切り換えて湯張り通路内を湯から水に置換し、この状態で水位検出手段による水位検出動作を行わせる注湯・注水切り換え制御部と;を設けた構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0016】
第3の発明は、上記第2の発明を構成する注湯・注水切り換え制御部は、浴槽の設定水位よりも予め定めた微小な水位分だけ低めの水位情報を検知したときにのみ、注水指令を発して上記注湯制御部による注湯動作から上記注水制御部による注水動作に切り換えて湯張り通路内を湯から水に置換し、この状態で水位検出手段による水位検出動作を行わせる構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0017】
第4の発明は、上記第2又は第3の発明の構成に加えて、湯張り運転中に、注湯制御部による注湯動作が行われているときには、湯張り通路から浴槽に落とし込まれる湯の温度を、注水制御部による注水動作によって浴槽湯水湯温が下げられる分、風呂設定温度よりも高めとなるように給湯熱源器の加熱熱量を制御し、浴槽水位が設定水位に達したときの浴槽水の温度を風呂設定温度に制御する注湯温度制御部を設けた構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0018】
第5の発明は、供給された水を加熱して給湯する給湯熱源器と、該給湯熱源器を通った湯水を浴槽に落とし込むための湯張り通路と;該湯張り通路に設けられ浴槽水位を水圧によって検出する水位検出手段と;前記給湯熱源器に流れ込む入水の温度を検出する入水温度検出手段と;前記水位検出手段により水位検出を行う前には上記入水温度検出手段により検出される入水温度よりも気泡飽和温度に達する前の予め定めた気泡が発生しない温度分だけ給湯熱源器により加熱して温度上昇した湯水を湯張り通路から浴槽に落とし込む注水制御部とを設けた構成をもって課題を解決する手段としている。
第6の発明は、上記第2または第3または第4の発明の構成を備え、給湯熱源器に流れ込む入水の温度を検出する入水温度検出手段が設けられており、注水制御部は、湯張り通路から給湯熱源器により加熱されていない水を浴槽に落とし込むのに代えて、上記入水温度検出手段により検出される入水温度よりも気泡飽和温度に達する前の予め定めた気泡が発生しない温度分だけ給湯熱源器により加熱して温度上昇した湯水を湯張り通路から浴槽に落とし込む構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0019】
上記構成の発明において、湯張り時に、注水制御部によって給湯熱源器の加熱動作を停止し、給湯熱源器により加熱されていない水を湯張り通路から浴槽に落とし込むことによって、湯張り通路内は給湯加熱されていない水で満たされることになる。換言すれば、給湯熱源器の通水は給湯加熱されないので、給湯熱源器で気泡が発生せず、湯張り通路内は気泡が含有されていない水によって満たされることになる。この状態で水位検出手段による浴槽水位検出動作を行うことによって、前記気泡に起因した問題が防止され、水位検出手段によって正確な浴槽水位を検出することが可能となり、水位検出手段により検出された浴槽水位に基づき設定水位に精度良く湯を張ることが可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づき説明する。
【0021】
第1の実施形態例は、前記図5に示すようなシステム構成を有し、図1にはこの第1の実施形態例において特徴的な制御構成が示されている。この第1の実施形態例に示す制御装置25は、図1に示すように、注水制御部30と、給湯バーナ燃焼制御部31と、湯張り時追い焚き制御部32とを有して構成されている。なお、図5のシステム構成の説明は前述したので重複説明は省略する。
【0022】
給湯バーナ燃焼制御部31は、水量センサ20によって給水通路3の通水が検知されると、ガス供給通路17に介設されている電磁弁(図示せず)を開弁して給湯バーナ15へ燃料ガスを供給し、給湯バーナ15の燃焼を開始する。そして、水量センサ20により検出される給水通路3の通水流量を給湯流量として取り込み、また、入水サーミスタ21により検出される入水温度と、出湯サーミスタ22により検出される出湯温度と、制御装置25に設定されている給湯(又は湯張り)の設定温度とを取り込み、給湯バーナ燃焼制御部31は、給湯バーナ15の燃焼開始後、それら取り込んだセンサ出力等に基づき、給湯される湯温が制御装置25に設定されている給湯設定温度となるように給湯バーナ15の燃焼加熱熱量を比例弁の弁開度でもって制御する。
【0023】
また、給湯バーナ燃焼制御部31は、水量センサ20により給水通路3の通水停止を検知すると、ガス供給通路17の電磁弁を閉弁して給湯バーナ15の燃焼を停止する。なお、上記給湯バーナ15の加熱熱量の制御には様々な制御手法があり、ここでは、それらの手法のうちのどの手法を用いてもよく、その説明は省略する。
【0024】
注水制御部30は、リモコン26に設けられている湯張り開始ボタン等が押されてリモコン26から湯張り開始指令が発せられると、この湯張り開始指令を受けて給湯バーナ燃焼制御部31に燃焼を停止させるための燃焼停止指令信号を発し、給湯バーナ燃焼制御部31は、上記燃焼停止指令を受けて、給湯バーナ15を給湯燃焼停止状態にする。
【0025】
また、注水制御部30は、上記湯張り開始指令が発せられたことを検知すると、給湯熱交換器1により加熱されていない水を浴槽6に注水し、制御装置25に設定されている浴槽設定水位に水を張る。
【0026】
例えば、次のようにして設定水位に水を張る。まず、循環ポンプ8を予め定められた時間(例えば、1分間)駆動して(図3に示すフローチャートのステップ102)、その循環ポンプ8の駆動による追い焚き循環通路11の循環水流を水流スイッチ24により検出したか否かを判断する(ステップ103)。循環水流を水流スイッチ24により検出できなかったときには浴槽6に湯水がない、又は、浴槽6の水位が循環金具27の配設位置よりも低いと判断し、湯張り制御弁13を開弁して給湯熱交換器1から給湯通路4と注湯通路12と追い焚き循環通路11を順に通して浴槽6に注水する。この注水中には、上記の如く、給湯バーナ15の燃焼加熱動作は停止状態にあるので、給湯熱交換器1から加熱されていない水が流れ出ることになり、浴槽6には給湯熱交換器1により加熱されていない水が溜まっていく。
【0027】
注水を開始してから水量センサ20により検出された流量を積算することによって注水開始時からの注水量が求められ、この求められた注水開始時からの注水量が予め定めた図2に示すxリットル(例えば、40リットル)に達したときに湯張り制御弁13を閉弁して浴槽6への注水を一旦停止する(ステップ104)。
【0028】
そして、上記同様に、循環ポンプ8を駆動し(ステップ105)、水流スイッチ24によって循環ポンプ8の駆動による追い焚き循環通路11の循環水流の有無を判断し(ステップ106)、追い焚き循環通路11の循環水流を水流スイッチ24により検出できなかったと判断したときには、湯張り制御弁13を開弁して上記同様に給湯熱交換器1により加熱されていない水を予め定めた図2に示すyリットル(例えば、10リットル)を浴槽6に注水する(ステップ107)。
【0029】
さらに、上記同様に、循環ポンプ8を駆動し(ステップ108)、循環ポンプ8の駆動による追い焚き循環通路11の循環水流の有無を水流スイッチ24によって判断し(ステップ109)、循環水流を検出できなかったときには、給湯熱交換器1により加熱されていない水を予め定めた図2に示すzリットル(例えば、15リットル)だけ浴槽6に注水する(ステップ110)。
【0030】
そして、再び、循環ポンプ8を駆動し(ステップ111)、循環ポンプ8の駆動による追い焚き循環通路11の循環水流の有無を水流スイッチ24によって判断する(ステップ112)。循環水流を検出できなかったときには、湯張り運転を開始してから循環金具27の配設位置を越えるのに十分な注水量を浴槽6に注水したのにも拘らず、循環水流を検出できないのは異常であると判断し、エラー信号を出力する(ステップ118)。
【0031】
上記循環ポンプ8の駆動による追い焚き循環通路11の循環水流の有無判断(ステップ103,106,109,112)の結果、水流スイッチ24によって循環水流を検出できたと判断したときには、浴槽6の水位が循環金具27の配設位置よりも上側の水位であると判断し、水位センサ14により浴槽6の水位を検出し(ステップ113)、この水位センサ14により検出された水位をリモコン26に予め設定されている浴槽設定水位に比較し、上記検出水位が浴槽設定水位に達しているか否かを判断し(ステップ114)、上記水位センサ14の検出水位が設定水位以下であると判断したときには、湯張り制御弁13を開弁して給湯熱交換器1により加熱されていない水を浴槽6に注水しながら、水位センサ14により検出される水位を監視し(ステップ116)、水位センサ14の検出水位が設定水位に達したと判断したときに湯張り制御弁13を閉弁して注水動作を停止する(ステップ117)。
【0032】
注水制御部30は、水位センサ14により検出される水位が設定水位に達したことを検知したときに、上記の如く湯張り制御弁13を閉弁して注水を停止すると共に、追い焚き開始指令を湯張り時追い焚き制御部32に出力する。また、注水制御部30は、浴槽6の水位が設定水位に達したことを検知した以降に、燃焼停止解除信号を給湯バーナ燃焼制御部31に出力し、給湯バーナ燃焼制御部31の燃焼停止状態を解除させる。
【0033】
湯張り時追い焚き制御部32は、上記注水制御部30から追い焚き開始指令を受けると、循環ポンプ8を駆動させ、水流スイッチ24のセンサ出力により追い焚き循環通路11の循環水流を検知した後に、ガス供給通路18に介設されている図示されていない電磁弁を開弁し、追い焚きバーナ16に燃料ガスを供給して追い焚きバーナ16の燃焼を開始し、上記循環ポンプ8の駆動による追い焚き循環通路11の循環水流を追い焚き熱交換器2で追い焚きバーナ16の燃焼火炎の熱により加熱して追い焚きを行う。
【0034】
また、湯張り時追い焚き制御部32は、風呂温度センサ23により検出される風呂の温度を制御装置25に予め定められている風呂設定温度に比較し、上記風呂温度センサ23の検出温度が風呂の設定温度に達したと判断したときに、上記追い焚きバーナ16の燃焼を停止して循環ポンプ8を停止し、浴槽6に設定水位の湯が張れて風呂の設定温度に沸き上がったことを報知するための沸き上がりブザー等の報知手段を作動させるための指令信号を出力する。
【0035】
この実施形態例によれば、湯張り運転時には、まず、注水制御部30によって給湯熱交換器1による加熱動作を停止し給湯加熱されていない水を浴槽6に設定水位まで注水してから、湯張り時追い焚き制御部32により風呂の設定温度まで浴槽6の水温を高める構成としたので、湯張り運転中に、給湯熱交換器1から流れ出る水には給湯加熱に起因した気泡が発生しておらず、このことによって、給湯熱交換器1の出側から注湯通路12と追い焚き循環通路11を通って浴槽6に至るまでの湯張り通路内の水中には気泡が含有されておらず、湯張り運転により水位センサ14による水位検出動作が行われるときには(例えば、図3に示すステップ113,116)、湯張り通路内の水中の気泡に起因して水位センサ14により正確な浴槽水位を検出できないという問題発生を抑制することができ、水位センサ14のセンサ出力により浴槽6の正確な水位を検出することができる。この結果、浴槽設定水位に精度良く湯張りを行うことが可能となる。
【0036】
なお、浴槽6に設定水位まで注水を行うための注水制御手法には、上記図3のフローチャートに示した注水動作を行わせる注水制御手法以外にも、様々な手法があり、それら手法のうちのいずれの手法を用いてもよく、例えば、注水制御部30は次のように浴槽への注水動作を制御してもよい。
【0037】
例えば、図6に示すような浴槽への注水量(注湯量)Qと水位センサ14により検出される浴槽水位Pとの関係データであるP−Qデータが予め与えられており、注水制御部30は、湯張り開始指令が発せられると、前述したように循環ポンプ8を駆動して水流スイッチ24により追い焚き循環通路11の循環水流が検知されるか否かを判断することで、浴槽6の水位が循環金具27よりも上側であるか否かを判断し、浴槽水位が循環金具27よりも上側でないと判断したときには、予め定められた注水量を浴槽6に注水し、再度、上記のように循環ポンプ8を駆動して追い焚き循環通路11の循環水流の有無判断を行う。
【0038】
循環ポンプ8の駆動による追い焚き循環通路11の循環水流を検出できたときには、浴槽水位が循環金具27よりも上側にあり水位センサ14による水位検出が可能であると判断し、水位センサ14により浴槽水位を検出し、この検出された水位を基準水位として確定する。そして、この基準水位から制御装置25に設定されている浴槽設定水位に達するのに必要な注水量を上記P−Qデータに基づき検出する。
【0039】
具体的には、基準水位が図6に示すPshに確定され、浴槽設定水位が図6に示すPstに設定されているときには、上記P−Qデータに基づき、上記浴槽設定水位Pstに対応する注水量Qstから基準水位Pshに対応する注水量Qshを差し引いて、基準水位Pshから浴槽設定水位Pstに達するまでに必要な注水量ΔQ(ΔQ=Qst−Qsh)を求めることができる。
【0040】
注水制御部30は、上記浴槽設定水位Pstに達するまでに要する注水量ΔQを求めた後に、湯張り制御弁13を開弁して上記求めた注水量ΔQだけを浴槽6に注水し、その後、水位センサ14により浴槽水位を検出し、検出された浴槽水位が浴槽設定水位に達しているか否かを判断・確認し、上記検出浴槽水位が浴槽設定水位に達したと判断したときには、上記同様に追い焚き開始指令を湯張り時追い焚き制御部32に出力し、湯張り時追い焚き制御部32の追い焚き動作により浴槽の水温を風呂設定温度まで高めさせる。
【0041】
また、上記検出浴槽水位が浴槽設定水位に達していないと判断したときには、注水制御部30は、上記P−Qデータに基づき、浴槽設定水位に達するまでに要する不足の注水量を求め、この求めた注水量だけ浴槽6に注水を行い、注水後、水位センサ14により検出される浴槽水位が設定水位に達したか否かを判断し、検出水位が設定水位に達したと判断したときには上記の如く追い焚き開始指令を湯張り時追い焚き制御部32に出力し、検出水位が設定水位に達していないと判断したときには上記の如く設定水位に達するまでの注水量を求めて該注水量だけ注水するという動作を繰り返し行わせる。
【0042】
上記のように、注水制御部30により注水動作を制御してもよい。この場合にも、水位センサ14により水位検出動作が行われるときには、湯張り通路内は給湯熱交換器1により加熱されていない水で満たされているので、湯張り通路内の水中には加熱に起因した気泡が含有されておらず、上記気泡に起因して水位センサ14により正確な水位を検出することができないという問題発生を防止することができ、水位センサ14により正確な浴槽水位を確実に得ることができ、このことによって、精度良く設定水位に湯張りを行うことができる。
【0043】
以下に、第2の実施形態例を説明する。この実施形態例は前記図5に示すシステム構成を有し、図4にはこの実施形態例において特徴的な制御構成が示されている。この第2の実施形態例では、湯張り運転によって給湯熱交換器1により加熱された湯を浴槽6に注湯し、浴槽設定水位に達する直前に注湯動作から注水動作に切り換えて設定水位まで注水を行い、この注湯から注水への切り換えによって、湯張り通路内の湯を給湯熱交換器1により加熱されていない水に置換し、この状態で水位センサ14により水位検出を行う構成を備えている。
【0044】
この実施形態例に示す制御装置25は、図4の実線に示すように、注水制御部34と、注湯・注水切り換え制御部35と、給湯バーナ燃焼制御部31と、注湯制御部36と、追い焚き制御部37とを有して構成されている。なお、上記給湯バーナ燃焼制御部31の制御構成は前記第1の実施形態例と同様であるので重複説明は省略する。
【0045】
注湯制御部36は、上記注湯・注水切り換え制御部35から注湯指令を受け取ると、湯張り制御弁13を開弁して給湯バーナ燃焼制御部31により給湯バーナ15の燃焼を開始させて給湯熱交換器1の通水を給湯バーナ15の燃焼熱によって加熱し、給湯熱交換器1から流れ出た湯を給湯通路4と注湯通路12と追い焚き循環通路11から成る湯張り通路を介して浴槽6に注湯させ、注湯・注水切り換え制御部35から注湯停止指令を受け取ると、湯張り制御弁13を閉弁して湯張り制御弁13の通水を停止し給湯バーナ燃焼制御部31による給湯バーナ15の燃焼動作を停止させて注湯動作を終了するように構成されている。
【0046】
注湯・注水切り換え制御部35は、リモコン26に設けられている湯張り開始ボタン等が押されて湯張り開始指令が発せられたことを検知すると、前述したような循環ポンプ8と水流スイッチ24を利用した浴槽6の湯水有無判断動作と、注湯指令又は注湯停止指令を注湯制御部36に発して注湯制御部36による注湯動作とを制御して、浴槽設定水位よりも低めの予め定められた切り換え水位まで浴槽6に湯を張る。つまり、上記第1の実施形態例に示した注水制御部30による注水動作を注湯動作に代えて、注湯・注水切り換え制御部35は、上記浴槽設定水位よりも低めの予め定めた切り換え水位まで浴槽6に湯を張る。
【0047】
上記切り換え水位は浴槽設定水位よりも予め定められた水位Δhだけ低めの水位であり、上記水位Δhは、給湯熱交換器1から注湯通路12と追い焚き循環通路11を順に通って浴槽6に至るまでの湯張り通路の容積に対応する予め定まる注水量(例えば、約5リットル)によって上昇する変化水位量であり、予め実験や演算等によって求まる。このことから、制御装置25に設定されている浴槽設定水位から上記設定の水位Δhを差し引くことによって、上記切り換え水位を求めることができる。
【0048】
注湯・注水切り換え制御部35は、水位センサ14により検出される浴槽水位の情報に基づき浴槽水位が浴槽設定水位よりも水位Δh分だけ低めの切り換え水位に達したことを検知したときに(又は、P−Qデータに基づいて注湯制御が行われるときには基準水位が確定された後にその確定した基準水位から切り換え水位に達するのに要する注湯量の落とし込みが終了したときに)、注湯制御部36に注湯停止指令を発すると同時に、注水指令を注水制御部34に発し、注湯制御部36による注湯動作から次に示す注水制御部34による注水動作に切り換える。
【0049】
注水制御部34は、上記注水指令を受け取ると、燃焼停止指令を給湯バーナ燃焼制御部31に出力し、給湯バーナ燃焼制御部31による給湯バーナ15の燃焼動作を停止させ、このように、給湯バーナ15の燃焼が停止している状態で、給湯熱交換器1から加熱されていない水を湯張り通路を通して浴槽6に注水し、湯張り通路内を湯から水に置換する。
【0050】
注湯・注水切り換え制御部35は、注湯動作から注水動作に切り換えて、上記切り換え水位から設定水位に達するのに要する予め定められた注水量(つまり、湯張り通路内の容積に対応する注水量)を注水制御部34による注水動作により浴槽6に注水し終えたときに、注水停止指令を注水制御部34に出力し、注水制御部34は湯張り制御弁13を閉弁して浴槽6への注水動作を終了する。
【0051】
注湯・注水切り換え制御部35は、この状態で、つまり、湯張り通路内が湯から水に置換し終え、湯張り通路の水中に給湯加熱に起因した気泡が含有されていない状態で水位センサ14により水位検出を行い、水位センサ14により検出された浴槽水位を設定水位に比較し、浴槽水位が設定水位に達していないと判断したときには、設定水位に対する不足分を注水制御部34により給湯加熱されていない水を注水し、湯張り通路内の水中に気泡がない状態を維持し、この状態で水位センサ14により水位検出を再び行い、水位センサ14の検出浴槽水位が設定水位に達したと判断したときに、湯張り終了信号を追い焚き制御部37に出力する。
【0052】
追い焚き制御部37は、上記湯張り終了信号を受けて、循環ポンプ8を駆動し、風呂温度センサ23により風呂温度を検出し、この検出された風呂の温度を制御装置25に設定されている風呂の設定温度に比較し、上記検出風呂温度が風呂設定温度よりも予め定めた許容温度(例えば、3℃)を越えて低いときには、追い焚きバーナ16の燃焼を開始させ浴槽6の湯温を風呂設定温度に高める。
【0053】
また、追い焚き制御部37は風呂温度センサ23による検出風呂温度が風呂設定温度であると判断したときに、風呂が沸き上がったことを知らせるために沸き上がり信号を出力して沸き上がりブザー等の報知手段によって風呂が沸き上がったことを報知させる。
【0054】
この実施形態例によれば、湯張り運転中の注湯により浴槽6の水位が設定水位に達する直前に、注湯動作から注水動作に切り換え、湯張り通路内が湯から水に置換された後に、水位センサ14による水位検出動作を行わせる構成を備えたので、設定水位に達したか否かの判断(確認)を行うための水位センサ14による水位検出動作時には、湯張り通路内は水であることから、つまり、湯張り通路内の水中には加熱に起因した気泡がないことから、気泡に起因して正確な浴槽水位を水位センサ14により得ることができないという問題を確実に回避することができ、このことによって、設定水位に精度良く湯張りを行うことができる。
【0055】
また、湯張り運転中に注湯から注水に切り換えることによって、湯張りが完了したときの風呂の温度が風呂設定温度よりも僅かに低めとなるが、例えば、195リットルの40℃の湯に5リットルの18℃の水が注水されるという如く、設定温度の湯量に対する注水量は非常に少なく、注水による湯温の低下は非常に僅かであり、ほぼ風呂設定温度に湯を張ることができる。仮に、浴槽水位が設定水位に達したときに風呂の温度が風呂設定温度よりも許容温度を越えて低めになってしまったときには、この実施形態例では、追い焚きを行う構成としたので、湯張り終了後に風呂設定温度に高めることができる。
【0056】
さらに、上記実施形態例では、設定水位に達する直前まで給湯熱交換器1により加熱された湯を浴槽6に注湯しており、給湯バーナ15の加熱熱量は通常追い焚きバーナ16の加熱熱量よりも格段に大きくすることができることから、前記第1の実施形態例に示すように設定水位まで水を張ってから追い焚きを行う場合に比べて、湯張り運転を開始してから設定水位に風呂設定温度の湯を張るのに要する時間を短くすることができる。
【0057】
以下に、第3の実施形態例を説明する。この実施形態例において特徴的なことは、前記第2の実施形態例の制御構成に加えて、図4の点線に示すような注湯温度制御部38を設けたことである。それ以外の構成は前記第2の実施形態例と同様であり、その供給部分の重複説明は省略する。
【0058】
ところで、上記第2の実施形態例のように、湯張り運転中に、風呂の設定温度の湯を給湯熱交換器1から浴槽6に供給する注湯動作から、給湯熱交換器1により加熱されていない水を浴槽6に供給する注水動作に切り換えた場合には、浴槽6の水位が設定水位に達したときに浴槽6の湯温が設定温度よりも僅かに低めになる虞がある。
【0059】
そこで、この実施形態例では、上記注水動作に起因した湯温の低下を考慮して、注湯中に給湯熱交換器1から浴槽6に供給される湯の温度を風呂設定温度よりも高めに制御し、浴槽6の水位が浴槽設定水位に達したときに浴槽6の湯温が風呂の設定温度となるように制御する注湯温度制御部38の構成を備えたことを特徴とする。
【0060】
上記注湯温度制御部38には、湯張り運転中における注湯制御部36による注湯動作中に、入水サーミスタ21により検出される入水温度Tinと、制御装置25に設定されている風呂設定温度Tstと、注湯制御部36の注湯動作により浴槽6に注湯される予め求まる注湯量Qyuと、注水制御部34の注水動作により浴槽6の注水される予め求まる注水量Qmzとに基づき、注湯制御部36による注湯温度Tyuを求めるための注湯温度検出データが次のように予め定め与えられている。
【0061】
Tyu=((Qyu+Qmz)・Tst−Qmz・Tin)/Qyu・・・・・(1)
【0062】
上記注湯制御部36の注湯動作により浴槽6に注湯される注湯量Qyuは次のようにして求めることができる。例えば、浴槽水位Pと浴槽6への注湯量Qとの関係を示す図6に示すようなP−Qデータは予め求めて与えられており、上記P−Qデータと制御装置25に設定されている浴槽設定水位とに基づき、例えば、浴槽設定水位が図6に示すPstに設定されているとき、図6に示すP−Qデータに基づき浴槽6への注湯量はQstであると求めることができ、また、注水制御部34による注水量Qmzは湯張り通路の容積に対応する予め定まる注水量であることから、上記設定注湯量Qstから上記注水量Qmzを差し引くことによって注湯量Qyuが求まる。
【0063】
注湯温度制御部38は、浴槽設定水位とP−Qデータに基づいて求めた注湯量Qyuと、予め与えられた注水量Qmzと、上記入水サーミスタ21により検出される入水温度Tinと、制御装置25に設定されている風呂設定温度Tstと、上記注湯温度検出データとに基づき、注湯温度Tyuを求め、この求めた注湯温度情報を給湯バーナ燃焼制御部31に出力し、給湯バーナ燃焼制御部31により給湯熱交換器1から流れ出る湯温が上記求めた注湯温度Tyuとなるように給湯バーナ15の加熱熱量を制御させる。
【0064】
この実施形態例によれば、前記第2の実施形態例と同様に、浴槽6の水位が設定水位に達する直前に注湯動作から注水動作に切り換え、湯張り通路内を湯から水に置換させ、この状態で、水位センサ14による検出動作を行うように構成されていることから、前記各実施形態例と同様に、設定水位直前の水位センサ14による水位検出動作時には、湯張り通路内の水中に加熱に起因した気泡は存在せず、気泡によって水位センサ14に基づき正確な水位を得ることができないという問題を確実に回避することができ、精度良く設定水位に湯を張ることができる。
【0065】
また、この実施形態例では、注水動作による注水によって低下する浴槽湯温を考慮して、注湯の温度を風呂設定温度よりも高めにし、浴槽水位が設定水位に達したときに浴槽温度が風呂設定温度となるように注湯中の給湯バーナ15の加熱熱量を制御するので、設定水位まで湯水が注がれたときに風呂の温度は設定温度になっており、浴槽水位が設定水位に達した以降に風呂温度を風呂設定温度に高めるための追い焚きが不要であり、追い焚きを行わなくて済む分、風呂の沸き上がりまでに要する時間の短縮を図ることができる。
【0066】
なお、この発明は上記各実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記各実施形態例では、注水制御部30,34により浴槽6に注水を行うときには、給湯熱交換器1により加熱されていない水を湯張り通路から浴槽6に注水したが、給湯熱交換器1により気泡が発生しない温度に加熱された湯を浴槽6に注水するようにしてもよい。
【0067】
気泡が発生する気泡飽和温度Tkhは、給湯熱交換器1に流れ込む入水温度Tinから、給水通路3の水に加えられている圧力Uに応じて定まる温度上昇分ΔT(ΔT=k・U(kは定数))だけ上昇した温度であり、次式(2)により示すことができる。
【0068】
Tkh=Tin+ΔT・・・・(2)
【0069】
給水通路3の水に加えられる圧力は通常予め定まるので、上記式(2)に示すΔTは予め定まり与えておくことができることから、注水制御部30,34は入水サーミスタ21により検出される入水温度Tinと上記式(2)に基づき、気泡飽和温度Tkhを求め、この求めた気泡飽和温度Tkhを越えない予め定めた温度(例えば、上記気泡飽和温度Tkhよりも予め定めた温度(例えば、3℃)だけ低めの温度)まで給湯熱交換器1により加熱された湯を湯張り通路から浴槽6に注水してもよい。
【0070】
この場合には、気泡が発生しない温度まで給湯熱交換器1により加熱された水が給湯熱交換器1から湯張り通路を通って浴槽6に注水されるので、この注水制御部による注水動作によって湯張り通路内を気泡がない水で満たすことができ、このように気泡がない水で湯張り通路が満たされている状態で、水位センサ14による水位検出動作を行うことによって、気泡に起因して正確な水位を得ることができないという問題を確実に回避することが可能である。
【0071】
また、上記第2又は第3の実施形態例では、注湯・注水切り換え制御部35によって、注湯制御部36による注湯動作から注水制御部34による注水動作に切り換えるタイミングは設定水位に達する直前であったが、湯張り運転中には上記設定水位の直前以外に水位センサ14により浴槽水位を検出するタイミングがあることから、それら湯張り運転中の水位センサ14による浴槽水位検出動作を行う度に、その水位検出タイミング直前に、上記注湯から注水への切り換えを行って湯張り通路内を気泡がない水で満たし、この状態で水位センサ14による水位検出動作を行ってもよいし、上記複数の水位検出動作タイミングのうちの予め定められたタイミングの直前だけに、上記注湯動作から注水動作に切り換え湯張り通路内を気泡がない水で満たし、この状態で水位センサ14による水位検出動作を行うようにしてもよい。
【0072】
さらに、上記第2又は第3の実施形態例では、注湯・注水切り換え制御部35は、注湯動作から注水動作に切り換えた後、水量センサ20のセンサ出力に基づいた注水量を監視しながら予め定められた注水量だけ注水制御部34により浴槽6に注水を行わせていたが、例えば、注水制御部34による注水動作によって湯張り通路内の容積に対応する注水量を注水するのに要する時間を予め求め、注湯動作から注水動作に切り換えてから上記求めた時間を経過するまで、注水制御部34により注水動作を行わせるようにしてもよい。
【0073】
さらに、上記第3の実施形態例では、注湯温度検出データは前記式(1)に示すような演算式データであったが、入水温度Tinと、風呂設定温度Tstと、注湯制御部36により浴槽6に注湯される注湯量Qyuと、注水制御部34の注水動作による注水量Qmzと、注湯制御部36により注湯の湯温Tyuに基づき、浴槽水位が設定水位に達したときに、浴槽6の湯温が風呂設定温度になるための注湯温度Tyuを求めるための注湯温度検出データを表データや、グラフデータ等により構成してもよい。
【0074】
さらに、上記各実施形態例では、図5に示すシステム構成の器具を例にして説明したが、給湯熱源器により加熱された湯を浴槽に落とし込む湯張り通路を備えた湯張り機能付き給湯器であれば、図5に示す器具以外のシステム構成の湯張り機能付き給湯器にも、この発明は適用することができる。例えば、上記図5に示す湯張り機能付き給湯器では、給湯熱交換器1と追い焚き熱交換器2にそれぞれ対応するバーナ15,16が別個に設けられた二缶二水路タイプのものであったが、上記給湯熱交換器1と追い焚き熱交換器2が一体的に形成され、その一体化した給湯熱交換器1と追い焚き熱交換器2を共通に燃焼加熱するバーナが設けられている一缶二水路タイプの湯張り機能付き給湯器にも、この発明は適用することができるし、また、水位センサ14は注湯通路12に配設されていたが、水位センサ14は湯張り通路に設けられていればよく、例えば、追い焚き循環通路11に水位センサ14を設けてもよい。また、図5に示す給湯熱交換器1と給湯バーナ15に代えて、給湯熱源器として電気温水器等の熱源器を設けてもよい。
【0075】
さらに、この発明は、図7に示すような湯張り機能付き給湯器にも適用することができる。この図7に示す湯張り機能付き給湯器は、前記図5に示す追い焚き循環通路11と追い焚きバーナ16と注湯通路12と湯張り制御弁13等が省略され、図7に示すように、給湯通路4から分岐して浴槽6に連通する通路40が設けられ、該通路40には浴槽6からの湯水の逆流を防止する逆止弁41,42と、通路40の開閉を行うと共に水位センサ14への湯水の流れを制御する三方弁43とが介設されている。
【0076】
この図7に示す湯張り機能付き給湯器では、給湯熱交換器1を通った水又は湯を浴槽6に落とし込むことができるように三方弁43を切り換えることによって、給湯熱交換器1を通った湯水を浴槽6に落とし込むことができ、また、給湯熱交換器1から浴槽6に湯水を落とし込んでいるときに水位センサ14側をも開状態とすることによって、注湯(又は湯水)を行いながら水位センサ14により水位検出を行うことができる。また、この図7に示す給湯器では、例えば50℃以上の高温湯を通路40を通して注湯する際に、三方弁43の水位センサ14側を閉状態とすることによって、水位センサ14へ高温が流れず、高温湯による水位センサ14の熱破損を回避することができる。
【0077】
上記のような図7に示す湯張り機能付き給湯器にも、この発明を適用することによって、上記各実施形態例と同様に、給湯加熱に起因して発生した気泡による問題を確実に回避することができる。
【0078】
【発明の効果】
湯張り動作時に水位検出手段により水位検出を行う前には、給湯熱源器の加熱動作を停止して給湯熱源器により加熱されていない水を湯張り通路から浴槽に注水する注水制御部を設けた構成を備えたものにあっては、例えば、上記注水制御部により浴槽設定水位まで水を落とし込み、この後に、追い焚きを行って風呂の設定温度まで高めることにより、注水中には、給湯熱源器の加熱動作は停止されているので、給湯熱源器により加熱されていない水が湯張り通路内を満たすことになり、湯張り通路内の水中に気泡が点在するのを回避することができる。
【0079】
これに対して、給湯熱源器により風呂設定温度まで加熱された湯水には、給湯熱源器に供給される水に溶存していた酸素等が給湯熱源器による加熱によって気泡となって含有されており、このような気泡を含有した風呂設定温度の湯水が湯張り通路内を満たす場合には、これら気泡に起因して水位検出手段により検出される水位が不正確なものとなり、このことによって、浴槽設定水位に精度良く湯を張ることができないという問題が生じるが、上記の如く、この発明では、湯張り通路内の水中に風呂設定温度まで加熱することに起因した気泡が点在するのを回避することができるので、水位検出手段により正確な浴槽水位を得ることができ、浴槽設定水位に精度良く湯を張ることができる。
【0080】
注湯・注水切り換え制御部を設け、該注湯・注水切り換え制御部によって水位検出動作を行うタイミングの直前に注湯動作から注水動作に切り換え、湯張り通路内が湯から水に切り換えられた状態で水位検出手段による水位検出動作を行う構成を備えたものにあっては、水位検出手段により水位検出を行うときには、湯張り通路内は気泡を含有していない水によって満たされているので、上記同様に、気泡に起因して正確な浴槽水位を水位検出手段によって得ることができないという問題を確実に回避することができ、水位検出手段によって正確な水位を得ることができ、このことによって、設定水位に精度良く湯を張ることができる。
【0081】
浴槽水位が設定水位に達する直前にのみ、上記注湯・注水切り換え制御部により注湯動作から注水動作に切り換える構成を備えたものにあっては、浴槽に注湯される注湯量に対する注水量が少なくなるので、その注水による浴槽湯温の低下を非常に少なく抑えることができ、湯張り運転によって浴槽水位に達したときに風呂温度をほぼ風呂設定温度にすることができる。
【0082】
上記注湯・注水切り換え制御部により注湯と注水を切り換える構成に加えて、注水により浴槽湯温が低下する温度低下分を考慮して、浴槽に注湯する湯温を風呂設定温度よりも高めに制御し、浴槽水位が設定水位に達したときの浴槽湯温を風呂設定温度に制御する注湯温度制御部の構成を設けたものにあっては、浴槽水位が設定水位に達したときに、そのときの浴槽温度が風呂設定温度になっているので、浴槽水位が設定水位に達した後に、注水によって低下した浴槽温度を風呂の設定温度まで高めるための追い焚きを行う必要がなく、追い焚きを行わなくて済む分、浴槽設定水位に風呂設定温度の湯を張るのに要する時間の短縮を図ることができる。
【0083】
気泡飽和温度を越えない温度に加熱された水を湯張り通路から浴槽に落とし込む注水制御部の構成を備えたものにあっては、気泡が発生しない温度に加熱された水を注水制御部によって浴槽に注水することができるので、給湯熱源器により加熱されていない水を湯張り通路から浴槽に注水する場合に比べて、注水による浴槽湯温の低下を抑制することができ、湯張り運転を開始してから設定水位に風呂設定温度の湯を張るのに要する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる第1の実施形態例を示す説明図である。
【図2】浴槽への注水動作例を示すための浴槽モデル図である。
【図3】湯張り運転動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】第2と第3の実施形態例を示す説明図である。
【図5】湯張り機能付き給湯器の一例を示すモデル図である。
【図6】注湯量と、水位検出手段により検出された浴槽水位との関係例を示すグラフである。
【図7】湯張り機能付き給湯器のその他の例を示すモデル図である。
【符号の説明】
1 給湯熱交換器
2 追い焚き熱交換器
6 浴槽
11 追い焚き循環通路
12 注湯通路
14 水位センサ
30 注水制御部
32 湯張り時追い焚き制御部
34 注水制御部
35 注湯・注水切り換え制御部
36 注湯制御部
38 注湯温度制御部

Claims (6)

  1. 供給された水を加熱して給湯する給湯熱源器と、該給湯熱源器を通った湯水を浴槽に落とし込むための湯張り通路と;該湯張り通路に設けられ浴槽水位を水圧によって検出する水位検出手段と;この水位検出手段により水位検出を行う前には前記給湯熱源器の加熱動作を停止して又は停止した状態により加熱されていない水を上記湯張り通路から浴槽に落とし込む注水制御部と;が設けられ、湯張り運転動作時に浴槽水位を検出するときには、上記注水制御部により給湯熱源器から加熱されていない水を浴槽に落とし込んで上記湯張り通路を加熱されていない水で満たした状態にして上記水位検出手段による浴槽水位の検出を行うことを特徴とする湯張り機能付き給湯器。
  2. 供給された水を加熱して給湯する給湯熱源器と、該給湯熱源器を通った湯水を浴槽に落とし込むための湯張り通路と、該湯張り通路に設けられ浴槽水位を水圧によって検出する水位検出手段とを有し、湯張り運転中に予め定められたタイミングで上記水位検出手段による浴槽水位検出動作を行う湯張り機能を備えた給湯器において、湯張りの注湯指令が発せられたときに、湯張り通路から給湯熱源器により給湯加熱された湯を浴槽に落とし込む注湯制御部と;注水指令が発せられたときに、前記給湯熱源器の加熱動作を停止して湯張り通路から給湯加熱されていない水を浴槽に落とし込む注水制御部と;湯張り運転中に水位検出手段による水位検出動作が行われる度に、その水位検出タイミング直前に、注水指令を発して上記注湯制御部による注湯動作から上記注水制御部による注水動作に切り換えて湯張り通路内を湯から水に置換し、この状態で水位検出手段による水位検出動作を行わせる注湯・注水切り換え制御部と;を設けたことを特徴とする湯張り機能付き給湯器。
  3. 注湯・注水切り換え制御部は、浴槽の設定水位よりも予め定めた微小な水位分だけ低めの水位情報を検知したときにのみ、注水指令を発して上記注湯制御部による注湯動作から上記注水制御部による注水動作に切り換えて湯張り通路内を湯から水に置換し、この状態で水位検出手段による水位検出動作を行わせる構成としたことを特徴とする請求項2記載の湯張り機能付き給湯器。
  4. 湯張り運転中に、注湯制御部による注湯動作が行われているときには、湯張り通路から浴槽に落とし込まれる湯の温度を、注水制御部による注水動作によって浴槽湯水湯温が下げられる分、風呂設定温度よりも高めとなるように給湯熱源器の加熱熱量を制御し、浴槽水位が設定水位に達したときの浴槽水の温度を風呂設定温度に制御する注湯温度制御部を設けたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の湯張り機能付き給湯器。
  5. 供給された水を加熱して給湯する給湯熱源器と、該給湯熱源器を通った湯水を浴槽に落とし込むための湯張り通路と;該湯張り通路に設けられ浴槽水位を水圧によって検出する水位検出手段と;前記給湯熱源器に流れ込む入水の温度を検出する入水温度検出手段と;前記水位検出手段により水位検出を行う前には上記入水温度検出手段により検出される入水温度よりも気泡飽和温度に達する前の予め定めた気泡が発生しない温度分だけ給湯熱源器により加熱して温度上昇した湯水を湯張り通路から浴槽に落とし込む注水制御部とを設けたことを特徴とする湯張り機能付き給湯器。
  6. 給湯熱源器に流れ込む入水の温度を検出する入水温度検出手段が設けられており、注水制御部は、湯張り通路から給湯熱源器により加熱されていない水を浴槽に落とし込むのに代えて、上記入水温度検出手段により検出される入水温度よりも気泡飽和温度に達する前の予め定めた気泡が発生しない温度分だけ給湯熱源器により加熱して温度上昇した湯水を湯張り通路から浴槽に落とし込む構成としたことを特徴とする請求項2または請求項3または請求項4記載の湯張り機能付き給湯器。
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