JP3834423B2 - 一缶多水路式燃焼機器 - Google Patents

一缶多水路式燃焼機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯機能と追い焚き機能を備えた一缶多水路式燃焼機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10には出願人が開発している一缶多水路式燃焼機器である一缶二水路風呂給湯器のシステム構成例が示されている。同図において、器具ケース1内には給湯運転用の給湯熱交換器2と追い焚き運転用の追い焚き熱交換器3とが一体化されて配設されている。すなわち、複数の共通のフィンプレート4に給湯側の水管を貫通装着して給湯熱交換器2と成し、同じくフィンプレート4に追い焚き側の水管を貫通装着して追い焚き熱交換器3と成している。
【0003】
これら一体化された熱交換器の下方側には給湯熱交換器2と追い焚き熱交換器3を共通に加熱するバーナ5が配置されており、このバーナ5の燃焼の給排気を行う燃焼ファン6がバーナの下側に配置されている。バーナ5にはガス通路9が接続されており、このガス通路9には通路の開閉を行う電磁弁7,8と、ガスの供給量(バーナの燃焼熱量)を開弁量によって制御する比例弁10とが介設されている。なお、前記比例弁10の開弁量制御は、具体的には、比例弁10に印加される電流(開弁駆動電流)の可変制御によって行われている。
【0004】
前記給湯熱交換器2の入側には給水管11が接続されており、この給水管11には給湯熱交換器2の入水温度(給水温度)を検出する給水温度検出センサ12と、給水(給湯)流量(湯張りの場合には湯張り流量)を検出する流量検出センサ13とが設けられている。なお、給水管11の入口側は水道管に接続されている。
【0005】
前記給湯熱交換器2の出側には給湯管14が接続されており、この給湯管14は外部配管を介して台所等の所望の給湯場所に導かれている。前記給湯熱交換器2の出側の流路には給湯温度を検出する給湯温度センサ15が設けられている。
【0006】
前記追い焚き熱交換器3の入側には管路16の一端側が接続され、管路16の他端側は循環ポンプ17の吐出側に接続されている。そして、循環ポンプ17の吸込側と浴槽(風呂)18は戻り管20によって接続されており、この戻り管20には浴槽18の循環湯水の温度を風呂温度として検出する風呂温度検出手段である風呂温度センサ21と、流水を検出する流量センサ又は流水センサ(流水スイッチ)19とが設けられている。前記追い焚き熱交換器3の出側には往管22の一端側が接続され、往管22の他端側は浴槽18に接続されており、浴槽18から戻り管20を介して循環ポンプ17、管路16、追い焚き熱交換器3および往管22を介して浴槽18に戻る通路は浴槽湯水が循環する追い焚き循環流路23を構成している。なお、上記戻り管20と往管22は図示されていない循環金具を用いて浴槽18の側壁に接続されている。
【0007】
前記給湯熱交換器2の給湯管14と追い焚き循環流路23(図10においては管路16)は湯張り通路24によって連通接続されており、この湯張り通路24には通路の開閉を行う電磁弁等により構成される注湯弁25が介設されている。
【0008】
前記流量検出センサ13、温度センサ12,15,21のセンサ検出信号は制御装置27に加えられており、この制御装置27にはリモコン28が接続されている。このリモコン28には給湯温度を設定する給湯温度設定手段や、風呂温度を設定する風呂温度設定手段や、自動運転、給湯運転、湯張り運転、追い焚き運転等を指令する各種運転ボタンや、必要な情報を表示する表示部等が設けられている。
【0009】
前記制御装置27は各種センサ検出信号とリモコン28の情報を取り込み、内部に与えられているシーケンスプログラムに従い、給湯運転と、湯張り運転と、追い焚き運転を次のように制御する。
【0010】
例えば、台所等に導かれた給湯通路の水栓30が開けられ、給湯運転を開始することが可能な予め定めた給湯作動流量(例えば、2.5リットル/min)以上の流量が流量検出センサ13により検出されると、燃焼ファン6を回転させ、電磁弁7,8を開弁させてバーナ5に燃料ガスが供給されると共に、点火器(図示せず)の点火によりバーナ5の燃焼を開始させ、給湯温度センサ15で検出される給湯温度がリモコン28で設定される給湯設定温度に一致するように比例弁10への開弁駆動電流を制御し、給湯熱交換器2を通る水をバーナ5の火炎により加熱して設定温度の湯を作り出し、この湯を給湯管14を介して給湯場所へ給湯する。そして、水栓30が閉められて、流量検出センサ13からオフ信号が出力されたときに、バーナ燃焼を停止し、給湯運転モードの動作を終了する。
【0011】
また、リモコン28により自動運転のモードや、湯張り運転モードが指令されると、まず、浴槽18内に湯水が残っているか否かの残水有無判断動作を行い、残水が無いと判断したときには、注湯弁25を開け、上記同様にバーナ5の燃焼により給湯熱交換器2で作り出された湯を、給湯管14と湯張り通路24と追い焚き循環流路23を順に通して浴槽18に供給し始める。
【0012】
そして、流量検出センサ13により検出される流量を積算していくことにより浴槽18への注湯量を検出する。一方、予め与えられた図4に示すような浴槽水位(P)と浴槽水量(Q)との関係データ(以下、P−Qデータと記す)に基づいて設定水位Pspに対応する設定水量Qspが求められており、上記検出注湯量に基づいて上記設定水量Qspを浴槽18に注湯し終えたと判断したときに、注湯弁25を閉弁して湯張り運転を終了する。
【0013】
また、上記浴槽残水有無判断動作によって、浴槽18に残水が有ると判断したときには残水量Qzqを求め、前記設定水量Qspから上記求めた残水量Qzqを差し引いて設定水位Pspまでの注湯量を求め、該求めた水量分を浴槽18に注湯して湯張り運転を終了する。
【0014】
ところで、上記残水量の検出は次のようにして行われる。例えば、循環ポンプ17を駆動させて浴槽湯水を追い焚き循環流路23を通して循環させ、バーナ5を燃焼させ、この状態で、上記バーナ5の燃焼により発生する燃焼熱量から追い焚き熱交換器3の通水が受け取る吸熱量を検出する。具体的には、比例弁10に加えられる開弁駆動電流iを燃料消費量Isとして、つまり、バーナ5の燃焼熱量として検出し、該検出した開弁駆動電流iに対応した燃料消費量Isに設定の追い焚き熱交換器3の熱効率ηを乗算して追い焚き熱交換器3の通水の吸熱量Jhr(Jhr=Is×η)を時々刻々と検出し、この検出した吸熱量Jhrを積算していき総通水吸熱量Jhrtotalを検出する。また、風呂温度センサ21を利用して上記追い焚き熱交換器3の総通水吸熱量Jhrtotalによる浴槽湯水の温度上昇量ΔTを検出し、上記検出した総通水吸熱量Jhrtotalを上記浴槽湯水の温度上昇量ΔTで割り算することで、残水量Qzq(Qzq=Jhrtotal/ΔT)が求められる。
【0015】
追い焚き運転モードの動作においては、注湯弁25が閉じられている状態で、循環ポンプ17を回転駆動させ、浴槽18内の湯水の循環が追い焚き循環流路23を通して行われ、風呂温度センサ21により検出される風呂検出温度が風呂設定温度よりも低いときには、流量センサ(流水センサ)19から流水オン信号を受けてバーナ5の燃焼を行わせ、追い焚き循環流路23を通して循環する浴槽湯水を追い焚き熱交換器3で加熱する。そして、風呂温度センサ21によって浴槽湯水の温度が風呂設定温度Tspに達したことが検出されたときに、循環ポンプ17の停止とバーナ5の燃焼停止を行って追い焚き運転モードの動作を終了する。
【0016】
ところで、この種の一缶二水路式の燃焼機器は、給湯熱交換器2と追い焚き熱交換器3とが一体化されているため、追い焚き単独運転が行われて、バーナ5の燃焼により追い焚きが行われると、滞留している給湯熱交換器2内の湯水が加熱されて、沸騰あるいは沸騰寸前の高温に加熱され、この状態から水栓30が開けられて給湯が開始する際に、その高温の湯水が出湯して危険な状態になるという高温出湯の問題が生じる。
【0017】
そこで、本出願人は、このような問題を解消するために、追い焚き単独運転中には、上記給湯側の滞留湯水の高温加熱を防止することが可能な非常に小さい弱燃焼熱量でもってバーナ5を連続的に燃焼させる燃焼駆動方式や、次に示すようなバーナ5の間欠燃焼の駆動方式を提案している。このバーナ5の間欠駆動方式は、給湯熱交換器2の水管に給湯熱交換器2内の湯温を検出する給湯熱交換器湯温検出手段である給湯熱交湯温センサ31を設け、図11に示すように、この給湯熱交湯温センサ31の検出情報をバーナ間欠燃焼制御部32に加え、このバーナ間欠燃焼制御部32によりバーナ5の間欠燃焼を制御するものである。
【0018】
すなわち、バーナ間欠燃焼制御部32は、追い焚き単独運転モードの動作(追い焚き単独オンの動作)であることを確認し、図12に示す如く、給湯熱交湯温センサ31で検出される給湯熱交湯温が予め与えられるオフ温度以上に上昇したときに、電磁弁7(8)を閉じてバーナ5の燃焼を停止(燃焼オフ)し、この燃焼停止中に給湯熱交湯温が予め与えられるオン温度以下に低下したときに、電磁弁7(8)を開けてバーナ5の燃焼を開始(燃焼オン)させるという如く、バーナ5の間欠燃焼を制御し、追い焚き単独運転中における給湯熱交換器2の滞留湯温が高温に加熱されるのを防止して給湯開始時の安全を図るものである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記湯張り運転の残水量検出動作による追い焚き燃焼中には、給湯と追い焚きが共に行われる同時運転と、追い焚き単独運転とを区別せずに、追い焚き単独運転中にも、同時運転と同一の検出用データを用いて残水量を検出していた。しかしながら、追い焚き単独運転中に、上記したようなバーナの弱燃焼熱量連続燃焼や間欠燃焼等の給湯側滞留湯の高温加熱回避動作が行われた場合には、同時運転と同一の検出用データを用いて残水量検出を行うと、残水量を正確に検出することが非常に困難になるという問題がある。
【0020】
それというのは、同時運転中にはバーナ5は連続的に燃焼するのに対して、追い焚き単独運転中に前記間欠燃焼が行われる場合にはバーナ燃焼がオン・オフしてしまうので、追い焚き単独運転中の追い焚き熱交換器3の熱効率η’は同時運転中の連続燃焼状態における追い焚き熱交換器3の熱効率ηと異なるものであり、このことにより、追い焚き単独運転の間欠燃焼中に、同時運転に対する追い焚き熱交換器3の熱効率ηを用いて検出された追い焚き熱交換器3の通水吸熱量は正確なものではなく、この不正確な通水吸熱量を用いて残水量が求められるため、浴槽18の残水量を正確に検出することができない。
【0021】
また、追い焚き単独運転中に、弱燃焼熱量でもって連続的にバーナを燃焼させたときにも、前記したように浴槽18の残水量を正確に検出することが困難であった。それというのは、一缶二水路タイプのものでは、図8や図9に示すように、給湯側水管の上側に追い焚き側水管が一体的に設けられ、それら給湯側水管と追い焚き側水管とはバーナ5の燃焼によって共通に加熱されるが、追い焚き側水管を通る水の熱交換の態様が同時運転中と追い焚き単独運転中とは異なる。図9に示すように、同時運転中には、バーナ5の燃焼熱量は大きく、給湯側水管と追い焚き側水管の各通水は両方共にバーナ燃焼熱量から直接的に熱量を受け取るのに対して、図8に示すように、追い焚き単独運転中における弱燃焼熱量連続燃焼中には、燃焼熱量が非常に小さいので、バーナ5の燃焼熱量はバーナ5に近い給湯側水管の通水に吸熱され、追い焚き側水管の通水は上記給湯側水管から熱量を吸熱する。
【0022】
上記のように、弱燃焼熱量連続燃焼が行われる追い焚き単独運転中と、同時運転中とは、追い焚き側水管の熱交換の態様が異なり、これに起因して、追い焚き単独運転中における追い焚き熱交換器熱効率η’は同時運転中の追い焚き熱交換器熱効率ηと異なることから、同時運転中に対する追い焚き熱交換器熱効率ηを用いて検出された追い焚き熱交換器3の通水吸熱量は正確でなく、浴槽18の残水量を精度良く検出することができない。
【0023】
そこで、追い焚き単独運転専用の追い焚き熱交換器の熱効率を与えることが考えられるが、上記間欠燃焼中における燃焼オン時間や燃焼オフ時間は一定ではなく、定まらないものなので、間欠燃焼中における追い焚き熱交換器の熱効率は時々刻々と変動し、一方、弱燃焼熱量連続燃焼中にも追い焚き熱交換器の熱効率は変動することが分かっていることから、追い焚き単独運転に対する一定の追い焚き熱交換器の熱効率を与えることは難しく、一定の追い焚き熱交換器の熱効率を与えて、追い焚き熱交換器3の通水吸熱量を正確に求めることはできず、浴槽18の残水量を正確に求めることが困難であった。
【0024】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、追い焚き単独運転に起因した給湯熱交換器滞留湯水の高温加熱の問題を回避することができる上に、風呂の水量を正確に検出することが可能な一缶多水路式燃焼機器を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は次のような構成をもって前記課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明は風呂の追い焚き運転用の追い焚き熱交換器と、給湯運転用の給湯熱交換器とが一体的に設けられ、それら一体化した給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を共通に燃焼加熱するバーナを備え、バーナの燃焼により発生した燃焼熱量から上記追い焚き熱交換器の通水が受け取る吸熱量と該吸熱量に対する風呂の温度上昇分とに基づき風呂の水量を検出するタイプの一缶多水路式燃焼機器において、給湯と追い焚きが共に行われる同時運転中に、バーナの燃焼により発生した燃焼熱量のうち、給湯熱交換器と追い焚き熱交換器の各通水に吸熱されて有効に利用される実効総燃焼熱量を検出する実効総燃焼熱量検出部と、給湯熱交換器に給水される水の入水温度と給水流量と給湯熱交換器から給湯される出湯温度をパラメータとして給湯熱交換器の通水吸熱量を求める給湯通水給熱量検出部と、バーナ燃焼熱量から追い焚き熱交換器の通水が受け取る吸熱量を検出する追い焚き通水給熱量検出部とを有し、該追い焚き通水給熱量検出部は追い焚きのみの追い焚き単独運転中にはバーナ燃焼熱量に基いて追い焚き熱交換器の通水が受け取る吸熱量を検出する追い焚き単独運転中吸熱量検出部と、給湯と追い焚きの同時運転中は上記実効総燃焼熱量検出部によって検出される実効総燃焼熱量から上記給湯通水給熱量検出部によって求められた給湯熱交換器の通水吸熱量を差し引いて追い焚き熱交換器の通水が受け取る吸熱量を検出する同時運転中吸熱量検出部とを有して構成され、上記追い焚き通水吸熱量検出部により求められた追い焚き熱交換器の通水の吸熱量に基づき風呂の水量を検出する構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0026】
第2の発明は、上記第1の発明を構成する追い焚き通水吸熱量検出部は、吸熱量検出開始指令を受けた後に設定のタイミング毎に追い焚き熱交換器の通水の吸熱量を検出する動作を開始し、この追い焚き熱交換器の通水吸熱量検出動作中に、追い焚き単独運転から同時運転に切り換わったときには同時運転中吸熱量検出部により追い焚き熱交換器の通水の吸熱量を検出し、また、同時運転から追い焚き単独運転に切り換わったときには追い焚き単独運転中吸熱量検出部により追い焚き熱交換器の通水の吸熱量を検出し、運転切り換え前に検出した追い焚き熱交換器の通水吸熱量と運転切り換え後に検出した追い焚き熱交換器の通水吸熱量とを積算した値を追い焚き熱交換器の通水総吸熱量として検出する構成と成し、この通水総吸熱量に基づき風呂の水量を検出する構成とした構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0027】
第3の発明は、上記第1又は第2の発明の構成に加えて、風呂の温度を検出する風呂温度検出手段が設けられ、追い焚き単独運転中吸熱量検出は、上記風呂温度検出手段により検出される風呂温度に基づいて定まる追い焚き熱交換器の熱効率と、バーナの燃焼熱量との組み合わせによって、追い焚き熱交換器の通水の吸熱量を検出する構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0029】
の発明は、上記第1〜第の発明のうちの何れか1つの発明の構成に加えて、給湯熱交換器内の湯温を検出する給湯熱交換器湯温検出手段と;オフ温度とオン温度とが予め与えられ、追い焚き単独運転中に上記給湯熱交換器湯温検出手段により検出される給湯熱交換器内の湯温が上記オフ温度以上に上昇したときにはバーナ燃焼を停止し、上記検出湯温がオン温度以下に低下したときにはバーナ燃焼を再開させるバーナ間欠燃焼制御部と;が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0030】
の発明は、上記第1〜第の発明のうちの何れか1つの発明の構成に加えて、給湯熱交換器内の湯温を検出する給湯熱交換器湯温検出手段と;オフ温度とオン温度とが予め与えられ、追い焚き単独運転中に上記給湯熱交換器湯温検出手段により検出される給湯熱交換器内の湯温が上記オフ温度以上に上昇したときにはバーナの燃焼熱量を減少させ、上記検出湯温がオン温度以下に低下したときにはバーナの燃焼熱量を増加させるバーナ間欠燃焼制御部と;が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0031】
上記構成の発明において、追い焚き通水吸熱量検出部は、追い焚き単独運転中には、追い焚き単独運転中吸熱量検出部によって追い焚き熱交換器の通水の吸熱量を検出し、また、給湯と追い焚きの同時運転中には、同時運転中吸熱量検出部によって追い焚き熱交換器の通水の吸熱量を検出する。
【0032】
例えば、追い焚き単独運転中には、追い焚き熱交換器の熱効率は風呂の温度変化に応じて変動することが分かったので、追い焚き単独運転中に、風呂の温度に基づいて定まる追い焚き熱交換器の熱効率とバーナの燃焼熱量との組み合わせによって、追い焚き熱交換器の通水吸熱量を求め、また、バーナの実効総燃焼熱量や給湯熱交換器の通水の吸熱量は正確に求めることが可能であることから、同時運転中に、上記バーナの実効総燃焼熱量から給湯熱交換器の通水の吸熱量を差し引いた差分熱量を追い焚き熱交換器の通水吸熱量として求めることによって、追い焚き熱交換器の通水吸熱量を精度良く検出することが可能となり、このことにより、浴槽湯水の残水量が正確に求められる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づき説明する。
【0034】
この実施形態例の一缶多水路式燃焼機器は前記図10に示した一缶二水路風呂給湯器のシステムを有し、特徴的なことは、追い焚き単独運転に起因した給湯熱交換器滞留湯の高温加熱問題を回避することができる上に、浴槽の残水量を正確に検出することを可能にする制御構成を備えていることである。なお、この実施形態例の説明において、図10のシステム構成は前述したので、その共通部分の重複説明は省略する。
【0035】
図1には本実施形態例において特徴的な主要な制御構成がブロック図により示されている。この制御装置27は、前記したバーナ間欠燃焼制御部32に加えて、湯張り運転制御部35と燃焼制御部36と給湯通水吸熱量検出部37と残水量検出部38とメモリ40と実効総燃焼熱量検出部41と追い焚き通水吸熱量検出部43と同時・単独運転判別部44とを有して構成されている。
【0036】
湯張り運転制御部35には湯張り運転のシーケンスプログラムが予め与えられており、湯張り運転制御部35はリモコン28等により自動運転開始や湯張り運転開始が指令されると、上記シーケンスプログラムに従って前述したように湯張り運転を制御する。
【0037】
燃焼制御部36は上記湯張り運転制御部35等から燃焼開始の指令が加えられたときには電磁弁7(8)を開弁して点火器(図示せず)によりバーナ5の燃焼を開始させ、燃焼停止の指令が加えられたときには電磁弁7(8)を閉弁してバーナ燃焼を停止させると共に、比例弁10に加える開弁駆動電流Isを変化させて燃焼熱量制御を行う構成を有している。
【0038】
同時・単独運転判別部44はバーナ5の燃焼中に、追い焚き単独運転中であるのか同時運転中であるのか判別する構成を備えている。つまり、例えばバーナ燃焼火炎を検知するフレームロッド電極によって燃焼火炎が検知されているバーナ燃焼中に、注湯弁25が閉弁しており、循環ポンプ17が駆動して流水センサ19によって追い焚き循環流路23の通水が検出されている追い焚き状態で、流量検出センサ13から給水管11の通水が検出されていないときには、給湯は行われておらず追い焚きのみの追い焚き単独運転中であると判断し、また、追い焚き燃焼中に流量検出センサ13から給水管11の通水が検出されているときには、給湯と追い焚きが共に行われている同時運転中であると判断して、バーナ燃焼中における追い焚き単独運転と同時運転とを判別する。
【0039】
メモリ40にはオフ温度と該オフ温度よりも低いオン温度とが予め格納されており、バーナ間欠燃焼制御部32は前記同時・単独運転判別部44の判別情報を時々刻々と取り込み、該情報に基づき追い焚き単独運転が行われていることを検知している間には、前記したように、給湯熱交湯温センサ31により検出される給湯熱交換器2内の湯温に基づきバーナ間欠燃焼を制御する。
【0040】
この実施形態例では、追い焚き単独運転中には設定の強燃焼熱量でもってバーナ燃焼が行われるように前記燃焼制御部36によって燃焼熱量制御が成され、このような場合に、給湯熱交換器2内の滞留湯水が沸騰に近い高温に上昇するのを防止することができるオフ温度とオン温度とが予め実験や演算等によって求められ、上記の如く、メモリ40に格納されている。
【0041】
実効総燃焼熱量検出部41は、同時運転中に、バーナ5の燃焼により発生した燃焼熱量のうち、給湯熱交換器2と追い焚き熱交換器3の各通水に吸熱されて有効に利用される実効総燃焼熱量Jalを検出する構成を有する。例えば、実効総燃焼熱量検出部41は、前記燃焼制御部36から比例弁10の開弁駆動電流iの情報を燃料消費量Is(バーナ5の燃焼熱量)として時々刻々と取り込む。メモリ40にはバーナ5の燃焼熱量を利用して上記実効総燃焼熱量を求めるためのデータが表データやグラフデータや演算式データ等のデータ形式で予め格納されており、実効総燃焼熱量検出部41は上記取り込んだ燃焼熱量を上記メモリ40のデータに照らし合わせて実効総燃焼熱量Jal(Jal=Is×a(aは給湯熱交換器の熱効率))を求める。
【0042】
給湯通水吸熱量検出部37は、例えば、バーナ5の燃焼中に、給水温度検出センサ12により検出される入水温度Tinと、流量検出センサ13により検出される給湯熱交換器2の通水流量Rと、給湯温度センサ15により検出される出湯温度Toutとの情報を時々刻々と取り込み、これら取り込んだ情報をメモリ40に格納されている給湯通水吸熱量検出用データに参照して、給湯熱交換器2の通水の吸熱量を検出する。
【0043】
具体的には、この実施形態例では、上記給湯通水吸熱量検出用データは上記入水温度Tinと、出湯温度Toutと、給水流量Rとをパラメータとして給湯熱交換器2の通水吸熱量Jyuを算出する下式(1)に示すような演算式データとして与えられており、給湯通水吸熱量検出部37は上記検出された上記入水温度Tinと、出湯温度Toutと、給水流量Rとをそれぞれ給湯通水吸熱量検出用データの所定のパラメータに代入し給湯熱交換器2の通水吸熱量Jyuを算出する。
【0044】
Jyu=R×(Tout−Tin)・・・・・(1)
【0045】
残水量検出部38は前記湯張り運転制御部35から残水量検出指令が加えられると、循環ポンプ17を駆動させて浴槽湯水を追い焚き循環流路23を介して循環させ、追い焚き循環流路23の通水が流水センサ19によって検知された以降に、前記燃焼制御部36に燃焼開始指令を発してバーナ5の燃焼を開始させる。
【0046】
残水量検出部38はバーナ5の燃焼を開始させた以降に、風呂温度センサ21により検出される風呂温度を取り込んで該風呂温度を残水量検出開始時温度Tstartとしてメモリ40に格納させ、同時に、追い焚き通水吸熱量検出部43に吸熱量検出開始指令を発する。
【0047】
追い焚き通水吸熱量検出部43は上記吸熱量検出開始指令を受けて、バーナ燃焼熱量から追い焚き熱交換器3の通水が受け取る吸熱量を検出する。この実施形態例では、追い焚き通水吸熱量検出部43は、図2に示すように、積算部46と同時運転中吸熱量検出部47と単独運転中吸熱量検出部48とモード切り換え部50とタイマ51を有して構成されている。
【0048】
上記モード切り換え部50は上記吸熱量検出開始指令を受けて、前記同時・単独運転判別部44の判別情報の取り込みを開始し、時々刻々と取り込まれる上記判別情報に基づいて、追い焚き単独運転から同時運転に切り換わったことを検知したときには同時運転中吸熱量検出部47に切り換え信号を出力し、同時運転中吸熱量検出部47による追い焚き熱交換器3の通水吸熱量検出動作を開始させ、また、同時運転から追い焚き単独運転に切り換わったことを検知したときには単独運転中吸熱量検出部48に切り換え信号を出力し、上記同時運転中吸熱量検出部47から単独運転中吸熱量検出部48に切り換えて追い焚き熱交換器3の通水吸熱量検出動作を行わせる。
【0049】
単独運転中吸熱量検出部48は、上記モード切り換え部50の切り換え信号を受けて、予め定められた第1のモードを行う。例えば、タイマ51には検出時間が予め設定されており、単独運転中吸熱量検出部48は、上記タイマ51に設定されている検出時間毎に、風呂温度センサ21により検出される風呂温度Thを取り込み、また、前記燃焼制御部36から比例弁10の開弁駆動電流Isの情報をバーナ燃焼熱量として取り込む。
【0050】
前記メモリ40には風呂温度Thと開弁駆動電流iに対応した燃料消費量Isとをパラメータとして追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを求めるための下式(2)に示すような演算式データである追い焚き単独運転中吸熱量検出用データが格納されている。
【0051】
Jhr=Is×(A×Th+B)・・・・・(2)
【0052】
ただし、上記A,Bはそれぞれ定数であり、予め与えられている。
【0053】
この実施形態例では、追い焚き単独運転中には前記したようにバーナ間欠燃焼制御部32による間欠燃焼が行われており、この間欠燃焼中における追い焚き熱交換器3の熱効率ηは、追い焚き熱交換器3に流れ込む湯水温度に基づき定まることが本発明者らの実験等によって分かったので、このことに着目し、風呂温度Thの変化に応じた追い焚き熱交換器3の熱効率ηの変化のデータを実験や演算等によって求め、この求めたデータに基づき、風呂温度Thをパラメータとして間欠燃焼中の追い焚き熱交換器3の熱効率ηを求めるための下式(3)に示すような演算式データを定めることができた。
【0054】
η=(A×Th+B)・・・・・(3)
【0055】
追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrは、バーナ燃焼熱量(開弁駆動電流)Isに追い焚き熱交換器3の熱効率ηを乗算して求めることができるので、前式(2)に示すような追い焚き熱交換器3の通水吸熱量検出用の演算式データが導き出された。
【0056】
ところで、追い焚き熱交換器3に流れ込む湯水の温度、つまり、風呂温度Thが高くなるに従ってバーナ燃焼熱量から追い焚き熱交換器3の通水が吸熱する熱量は低くなり、追い焚き熱交換器3の熱効率ηは下がることから、上式(2)、(3)に示す定数Aは負の値となっている。
【0057】
単独運転中吸熱量検出部48は、上記取り込んだ風呂温度Thと燃焼熱量Isをそれぞれ前式(2)に示す追い焚き単独運転中吸熱量検出用データの所定のパラメータに代入して追い焚き単独運転中における追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを算出する。このように通水吸熱量Jhrを検出する度に、単独運転中吸熱量検出部48は上記検出熱量Jhrを前記積算部46に出力する。
【0058】
積算部46は加えられた通水吸熱量Jhrを積算していく。
【0059】
上記同時運転中吸熱量検出部47は、上記切り換え信号を受けて、予め定められた第2のモードを行う。例えば、同時運転中吸熱量検出部47は上記タイマ51に設定されている検出時間毎に、前記実効総燃焼熱量検出部41により検出される実効総燃焼熱量Jalと、前記給湯通水吸熱量検出部37により検出される給湯熱交換器2の通水吸熱量Jyuとを取り込む。
【0060】
前記メモリ40には、上記実効総燃焼熱量Jalと、給湯熱交換器2の通水吸熱量Jyuとをパラメータとして追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを求めるための下式(4)に示すような演算式データである同時運転中吸熱量検出用データが格納されている。
【0061】
Jhr=Jal−Jyu・・・・・(4)
【0062】
上記同時運転中吸熱量検出部47は、上記取り込んだ実効総燃焼熱量Jalと給湯熱交換器2の通水吸熱量Jyuとをそれぞれ同時運転中吸熱量検出用データの所定のパラメータに代入して追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを算出し、この算出した通水吸熱量Jhrを積算部46に出力する。
【0063】
積算部46は前述したように加えられた熱量Jhrを積算していく。例えば、追い焚き熱交換器3の通水吸熱量検出動作中に、図3に示すように、前記単独運転中吸熱量検出部48の検出吸熱量を積算していた状態から、同時運転に切り換わった以降には、上記切り換え前の積算値に、上記同時運転中吸熱量検出部47から加えられる吸熱量を積算していき、再び、同時運転から追い焚き単独運転に切り換わった以降には、上記切り換え前の積算値に上記単独運転中吸熱量検出部48から加えられる吸熱量を積算していく。
【0064】
残水量検出部38には追い焚き熱交換器3の通水吸熱量検出終了条件が与えられており、その条件が満たされたときに追い焚き通水吸熱量検出部43に吸熱量検出終了指令を発する。この実施形態例では、吸熱量検出終了条件として次の2つの条件が与えられている。第1の条件は、風呂温度センサ21により検出される風呂温度Thがリモコン28に設定されている風呂設定温度Tspに達したときであり、第2の条件は、残水量検出開始時に検出した風呂温度Tstartに対する風呂の温度上昇量ΔTが設定値(例えば、20deg)に達したときである。
【0065】
残水量検出部38は、風呂温度センサ21の検出風呂温度Thを時々刻々と取り込み、該検出風呂温度Thと、前記メモリ40に格納した残水量検出開始時温度Tstartとに基づき、上記第1の条件と第2の条件のうちのどちらか一方が満たされたと判断したときに、吸熱量検出終了指令を追い焚き通水吸熱量検出部43に出力する。
【0066】
追い焚き通水吸熱量検出部43は上記吸熱量検出終了指令が加えられると、吸熱量検出動作を終了し、吸熱量検出開始指令が加えられてから上記吸熱量検出終了指令が加えられるまでの積算部46による積算値を追い焚き熱交換器3の通水総吸熱量Jtotalとして残水量検出部38に出力し、積算部46の積算値をクリアする。
【0067】
残水量検出部38は、上記追い焚き通水吸熱量検出部43から加えられた追い焚き熱交換器3の通水総吸熱量Jtotalを、吸熱量検出開始時温度Tstartに対する検出終了時風呂温度Thの温度上昇量ΔT(ΔT=Th−Tstart)で割り算して浴槽18の残水量Qzq(Qzq=Jtotal/ΔT)を求め、該求めた残水量Qzqを湯張り運転制御部35に出力し、湯張り運転制御部35は該残水量Qzqに基づき湯張り運転を継続する。
【0068】
この実施形態例において特徴的な制御構成は上記のように構成されており、以下に、上記制御構成における自動運転の制御動作の一例を図5、図6、図7の各フローチャートに基づき説明する。
【0069】
まず、自動運転の開始指令が加えられると(図5のステップ101)、給湯使用中か否かの判断が行われ(ステップ102)、給湯が使用されていないと判断したときには湯張り運転を開始し、反対に、給湯使用中であると判断した場合にはその状態のまま待機して湯張り運転に備える。このように、給湯使用中であるときに湯張り運転を開始しないのは次のような理由に因る。つまり、給湯と湯張りを同時に行うと、給湯熱交換器2により作られた湯は給湯側と湯張り側とに分岐して使用されることとなり、給湯の出湯量が大幅に減少し、給湯の利用者は出湯量の減少によって不快感を持つことが考えられるからである。
【0070】
上記ステップ102の判断動作によって、湯張り運転を開始することが可能であると判断したときには湯張り運転を開始する。湯張り運転は、浴槽18内に湯水が残っているか否かの残水判断動作から始められる。まず、循環ポンプ17を所定の駆動時間の間、駆動させ(ステップ103)、この駆動時間内に流水センサ19によって追い焚き循環流路23の通水が検知されたか否かを判断することで、浴槽18の水位が循環口水位(前記循環金具の配設位置近傍の水位)以下の水位であるか否かの判断が行われる(ステップ104)。この判断動作によって、浴槽水位が循環口水位よりも上側にあると判断したときには、浴槽18に残水が有ると判断し、後に詳細を示す残水量検出動作を行う(ステップ114)。
【0071】
また、前記ステップ104で浴槽水位が循環口水位以下であると判断したときには、注湯弁25を開弁し、給湯熱交換器2により作られた湯を追い焚き循環流路23を通して浴槽18に注ぎ始め、設定の水量Aリットル(例えば10リットル)を注湯し終えたと流量検出センサ13の検出流量に基づき判断したときに、注湯弁25を閉弁する(ステップ105)。
【0072】
そして、再び、循環ポンプ17を所定時間の間、駆動し(ステップ106)、このポンプ駆動による追い焚き循環流路23の通水が検知されたときには、浴槽水位は循環口水位よりも上側の水位であると判断して浴槽18に残水が有ると判断し(ステップ107)、上記同様に、後に詳細を示す残水量検出動作を行う(ステップ114)。
【0073】
また、上記ステップ107で、ポンプ駆動による追い焚き循環流路23の通水が検知されず、浴槽水位は循環口水位以下の水位であると判断したときには浴槽18に残水が無いものと判断し、注湯弁25を開弁して図4に示すP−Qデータに基づいて設定水位まで浴槽18に注湯し(ステップ108)、湯張り運転を終了する。
【0074】
その後、循環ポンプ17を駆動し、風呂温度センサ21によって風呂の温度Thを検出し(ステップ109)、風呂の設定温度Tspから上記風呂温度センサ21の誤差温度α(例えば、0.5deg)を差し引いた温度(Tsp−α)よりも上記検出風呂温度Thが低いか否かを判断し(ステップ110)、検出風呂温度Thが上記温度(Tsp−α)以上であると判断したときには、風呂の温度はほぼ設定温度Tspに達していると判断して、循環ポンプ17を停止し(図6のステップ112)、沸き上がりブザーを設定時間の間(例えば、10秒間)鳴らして風呂が沸き上がったことを報知すると共に、後述する保温動作が開始されたことを示す保温表示ランプ等を点灯させる(ステップ113)。
【0075】
また、上記ステップ110の判断動作で、検出風呂温度Thが上記温度(Tsp−α)よりも低いと判断したときには、引き続き、循環ポンプ17を駆動させてバーナ5の燃焼を開始させて追い焚きを行い(図6のステップ111)、風呂温度センサ21の検出風呂温度Thがほぼ設定温度Tspに達したことを検知したときに、バーナ5の燃焼を停止し、上記同様に、循環ポンプ17の駆動を停止し、沸き上がりブザーを鳴らし、保温表示ランプ等を点灯する(ステップ113)。
【0076】
保温動作は例えば次のように行われる。この保温動作を行うために、例えば、保温動作が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と、予め定めた追い焚きタイミングの時間間隔ts(例えば、30分)が設定されたタイマが設けられており、まず、上記時間計測手段を駆動させて保温動作が開始されてからの経過時間の計測を開始すると共に、上記タイマのカウントを開始する。
【0077】
そして、上記タイマがタイムアップしたか否かを判断することで上記追い焚きタイミングtsであるか否かを判断し(図6のステップ117)、追い焚きタイミングであると判断したときには上記タイマをリセットすると共に循環ポンプ17を駆動し、風呂温度センサ21により風呂温度Thを検出し、該検出風呂温度Thが風呂設定温度Tspよりも許容範囲(例えば、3deg)を越えて低下していると判断したときにはバーナ5の燃焼を開始させて追い焚きを行い風呂温度Thを設定温度Tspに高めて風呂の保温を行う。
【0078】
そして、再び、上記タイマを駆動させ、上記ステップ117の判断動作によって、追い焚きタイミングでないと判断したときには、前記時間計測手段の計測時間と、予め定められた保温限界時間tr(例えば、4時間)とを比較して、上記計測時間が限界時間trに達したか否かを判断し(ステップ118)、限界時間trに達していないと判断したときには前記ステップ117以降の動作を繰り返して行い、また、上記ステップ118の判断動作によって、時間計測手段の計測時間が限界時間trに達したと判断したときには、保温動作を終了し、保温表示ランプ等を消灯させる(ステップ120)。
【0079】
以下に、この実施形態例において最も特徴的な残水量検出動作の一例を示す。
【0080】
まず、湯張り運転制御部35から残水量検出部38に残水量検出指令が加えられると(図7のステップ201)、残水量検出部38は、循環ポンプ17を駆動させ、然る後に、風呂温度センサ21の検出風呂温度Thを取り込み(ステップ202)、該検出風呂温度Thと、風呂設定温度Tspから風呂温度センサ21の誤差温度β(例えば、0.5deg)を差し引いた差分温度(Tsp−β)とを比較し、上記差分温度(Tsp−β)よりも上記検出風呂温度Thが低いか否かを判断し(ステップ203)、検出風呂温度Thが上記差分温度(Tsp−β)以上であると判断したときには、風呂温度はほぼ設定温度Tspであるので、追い焚き燃焼を行うと風呂の湯温が設定温度Tspよりも高くなってしまうので追い焚き燃焼を行うことができず、追い焚き燃焼を伴う残水量検出を行うことができないと判断し、前記ステップ112以降の動作を行う。つまり、循環ポンプ17を停止させ、湯張り運転を終了し、前記したように沸き上がりブザーを鳴らして保温運転に移行する。
【0081】
また、前記ステップ203の判断動作によって、検出風呂温度Thが上記差分温度(Tsp−β)よりも低いと判断したときには、引き続き循環ポンプ17を駆動させて、バーナ5の燃焼を開始させる(ステップ204)。
【0082】
そして、前記同時・単独運転判別部44の情報に基づいて、追い焚き運転中に給湯が開始される給湯割り込みが行われたか否かを判断し(ステップ205)、つまり、追い焚き単独運転から同時運転に切り換わったか否かを判断し、給湯割り込みが行われていないと判断したときには、追い焚き単独運転は継続されていると判断し、前記追い焚き通水吸熱量検出部43のモード切り換え部50の切り換え制御により、単独運転中吸熱量検出部48による第1のモードで追い焚き熱交換器3の通水吸熱量が検出される(ステップ206)。
【0083】
その後、残水量検出部38は前記吸熱量検出終了条件が満たされたか否かを判断し(ステップ208)、吸熱量検出終了条件が満たされていないと判断したときには、前記ステップ205以降の動作を繰り返して行う。
【0084】
前記ステップ205で、給湯割り込みが行われたと判断したときには、追い焚き運転から同時運転に切り換わったと判断し、モード切り換え部50は上記単独運転中吸熱量検出部48による第1のモードから同時運転中吸熱量検出部47による第2のモードに切り換え、同時運転中吸熱量検出部47により追い焚き熱交換器3の通水吸熱量が検出される(ステップ207)。
【0085】
そして、再び、前記ステップ208で吸熱量検出終了条件が満たされたか否かの判断動作が行われ、吸熱量検出終了条件が満たされていないと判断したときには、再度、前記ステップ205以降の動作を繰り返して行い、また、上記ステップ208で吸熱量検出終了条件が満たされたと判断したときには、残水量検出部38は、吸熱量検出終了指令を発して上記追い焚き通水吸熱量検出部43による追い焚き熱交換器3の通水吸熱量検出動作を終了させ、また、このときの風呂温度Thを風呂温度センサ21から取り込む。
【0086】
その後、残水量を検出することが可能であるか否かを判断する(ステップ209)。この実施形態例では、残水量検出開始時の検出風呂温度Tstartに対する残水量検出終了時の検出風呂温度Thの温度上昇量ΔTを求め、該温度上昇量ΔTが設定値Sよりも小さいときには正確な残水量を検出することができない虞があるので、温度上昇量ΔTと設定値Sを比較して、上記温度上昇量ΔTが上記設定値Sよりも小さいときには残水量Qzqを正確に検出することができない虞があると判断し、残水量を検出しないと判断し、前記ステップ112以降の動作を行って、湯張り運転を終了して保温運転に移行する。
【0087】
また、上記ステップ209の判定動作によって、上記温度上昇量ΔTが設定値S以上であると判断し、残水量検出が可能であると判定したときには、残水量検出部38は、残水量検出開始時の検出風呂温度Tstartに対する残水量検出終了時の検出風呂温度Thの温度上昇量ΔTで、追い焚き通水吸熱量検出部43により検出された追い焚き熱交換器3の通水総吸熱量Jtotalを割り算して浴槽18の残水量Qzqを検出する。
【0088】
そして、上記検出した残水量Qzqと前記P−Qデータに基づいた設定水量Qspとを比較し、上記検出残水量Qzqが設定水量Qspよりも低いか否かを判断して注湯が必要であるか否かを判断し(図5に示すステップ115)、上記検出残水量Qzqが設定水量Qspよりも低いと判断したときには注湯が必要であると判断し、設定水量Qspから上記残水量Qzqを差し引いて設定水位Pspまでの残りの注湯量を検出し、該検出注湯量を浴槽18へ注湯し(ステップ116)、湯張り運転を終了する。湯張り運転終了後には、前記ステップ109以降の動作を行う。つまり、風呂温度がほぼ風呂設定温度Tspであるときにはそのまま、沸き上がりを報知し、風呂温度がほぼ風呂設定温度Tspよりも低いときには追い焚きを行って風呂の温度を風呂設定温度に高めて沸き上がりを報知する。その後、前記保温運転に移行する。
【0089】
この実施形態例によれば、追い焚き単独運転中専用の追い焚き通水吸熱量検出用データと、同時運転中専用の追い焚き通水吸熱量検出用データとを予め与えておき、残水量検出を行う際に、追い焚き単独運転が行われている場合には、上記追い焚き単独運転中専用の追い焚き熱交換器吸熱量検出用データを利用した第1のモードで、追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを検出し、同時運転が行われている場合には、上記同時運転中専用の追い焚き熱交換器吸熱量検出用データを利用した第2のモードで、追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを検出することから、追い焚き単独運転と同時運転とを区別せずに追い焚き熱交換器3の通水吸熱量を求める場合に比べて、正確な追い焚き熱交換器3の通水吸熱量を得ることが容易となる。
【0090】
このように、正確な追い焚き熱交換器3の通水吸熱量を得ることが可能となることから、精度良く残水量を検出することができ、このことによって、一缶二水路燃焼機器における湯張りの性能を向上させることができ、湯張り運転に対する信頼性を格段に高めることができる。
【0091】
また、この実施形態例では、追い焚き単独運転中にはバーナ間欠燃焼制御を行うので、追い焚き単独運転に起因した給湯側の滞留湯高温加熱問題を回避することが可能であり、前記したような危険な高温出湯を防止することができ、安全性に優れた一缶二水路燃焼機器を提供することができる。その上、この実施形態例では、風呂温度Thに基づいて上記バーナ間欠燃焼中における追い焚き熱交換器3の熱効率ηを精度良く求めることが可能であることに着目して、前記追い焚き単独運転中専用の追い焚き通水吸熱量検出用データを定め与えたので、バーナ間欠燃焼が行われても、正確な追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを検出することができる。
【0092】
また、この実施形態例では、同時運転中には、実効総燃焼熱量Jalから給湯通水吸熱量Jyuを差し引いて、追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを求める構成とし、上記実効総燃焼熱量Jalと給湯通水吸熱量Jyuの両方共に、精度良く検出することが可能であることから、同時運転中においても、追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを正確に検出することができる。
【0093】
上記のように、追い焚き単独運転中と同時運転中の両方共に、正確な追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを検出することができ、それら正確な検出吸熱量Jhrに基づいて残水量Qzqが求められるので、残水量Qzqを精度良く検出することができる。
【0094】
さらに、上記の如く、追い焚き単独運転中にはバーナ間欠燃焼を行う構成としたので、追い焚き単独運転中であっても、大きな燃焼熱量でもってバーナ燃焼を行うことが可能となり、このことによって、残水量検出に要する時間の短縮を図ることが可能となる。これに対して、残水量検出中の追い焚き燃焼中に、弱燃焼熱量でもってバーナ燃焼が行われた場合には、燃焼熱量が非常に小さいために、残水量を精度良く検出するために必要な温度まで風呂温度を高めるのに時間が掛かり、残水量を検出するのに非常に多くの時間が必要であるが、この実施形態例では、上記の如く、追い焚き単独運転中にバーナ間欠燃焼を行って、大きな燃焼熱量でもってバーナ燃焼を行うことを可能にしたので、残水量検出による追い焚き単独運転中に、残水量を精度良く検出するために必要な温度まで風呂温度を高めるのに要する時間が短くなり、このことによって、残水量検出に要する時間の短縮を図ることが可能となり、使い勝手を大幅に向上させることができる。
【0095】
さらに、この実施形態例では、バーナ5の燃焼熱量制御を行っている比例弁10の開弁駆動電流iに対応した燃料消費量Isと、給湯運転には必須の給水温度検出センサ12や流量検出センサ13や給湯温度センサ15により検出される検出値と、追い焚き運転には必須の風呂温度センサ21の検出値とを用いて、追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを検出するので、追い焚き熱交換器3の通水吸熱量検出専用のセンサ等の部品を設ける必要がなく、部品点数の増加を抑制することができる。
【0096】
なお、この発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記実施形態例では、追い焚き単独運転中に、給湯熱交湯温センサ31により検出される湯温が設定のオフ温度以上になったときにはバーナ燃焼を停止させ、上記検出湯温がオン温度以下に低下したときにはバーナ燃焼を再開させてバーナのオン・オフ燃焼を行っていたが、上記給湯熱交湯温センサ31の検出湯温がオフ温度以上になったときにはバーナ燃焼熱量を低下させ、上記検出湯温がオン温度以下に低下したときにはバーナ燃焼熱量を増加させるように、燃焼熱量の増減によるバーナ間欠燃焼制御を行ってもよい。
【0097】
また、上記実施形態例では、追い焚き単独運転中には、バーナ間欠燃焼運転を行っていたが、例えば、追い焚き単独運転に起因した高温出湯の問題を回避することができる予め定めた弱燃焼熱量でもって、追い焚き燃焼を行ってもよい。この場合にも、追い焚き熱交換器3に流れ込む浴槽湯水の温度に応じて追い焚き熱交換器3の熱効率ηが変化することから、残水量検出の追い焚き単独運転中に、風呂温度を考慮して追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを求めるように構成することによって、正確な浴槽18の残水量を求めることができる。
【0098】
さらに、上記実施形態例では、追い焚き単独運転中吸熱量検出用データとして演算式データが与えられていたが、例えば、風呂温度とバーナの燃焼熱量との組み合わせによって追い焚き単独運転中の追い焚き熱交換器3の通水吸熱量を求めるための表データやグラフデータによって追い焚き単独運転中吸熱量検出用データが構成されていてもよい。
【0099】
さらに、上記追い焚き単独運転中吸熱量検出用データは、風呂温度とバーナの燃焼熱量とに基づいて追い焚き熱交換器3の通水吸熱量を検出するデータであったが、風呂温度とバーナの燃焼熱量との一方又は両方を用いずに、追い焚き単独運転中における追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを正確に検出することができる場合には、上記風呂温度とバーナの燃焼熱量との一方又は両方を用いずに、追い焚き単独運転中における追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを正確に検出するためのデータを追い焚き単独運転中吸熱量検出用データとして定め与えてもよく、この場合には、そのデータを利用して前記同時運転中吸熱量検出部47は追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrの検出動作を行う。
【0100】
さらに、上記同時運転中吸熱量検出用データは演算式データによって与えられていたが、例えば、バーナの実効総燃焼熱量Jalと給湯熱交換器2の通水吸熱量Jyuとの組み合わせによって同時運転中の追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを求めるための表データやグラフデータによって同時運転中吸熱量検出用データが構成されていてもよい。
【0101】
さらに、上記同時運転中吸熱量検出用データはバーナの実効総燃焼熱量Jalと給湯熱交換器2の通水吸熱量Jyuとに基づいて同時運転中の追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを求めるためのデータであったが、バーナの実効総燃焼熱量Jalと給湯熱交換器2の通水吸熱量Jyuとの一方又は両方を用いずに、同時運転中の追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを正確に求めることが可能な場合には、バーナの実効総燃焼熱量Jalと給湯熱交換器2の通水吸熱量Jyuとの一方又は両方を用いずに、同時運転中の追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrを正確に求めるためのデータを上記同時運転中吸熱量検出用データとして定め与えてもよく、この場合には、そのデータを利用して前記単独運転中吸熱量検出部48は追い焚き熱交換器3の通水吸熱量Jhrの検出動作を行う。
【0102】
さらに、上記実施形態例は一缶二水路タイプの燃焼機器を例にして説明したが、本発明は、例えば、給湯と風呂と暖房の各機能を持つ一缶三水路タイプの燃焼機器等のように、給湯と風呂の両機能を少なくとも備えた一缶多水路式燃焼機器にも適用することができる。
【0103】
【発明の効果】
この発明によれば、追い焚き単独運転中には追い焚き単独運転中吸熱量検出部によって追い焚き熱交換器の通水吸熱量を検出し、同時運転中には同時運転中吸熱量検出部によって追い焚き熱交換器の通水吸熱量を検出する構成としたので、残水量検出に必要な追い焚き燃焼中に、追い焚き単独運転が行われても、同時運転が行われても、追い焚き熱交換器の通水吸熱量を精度良く検出することが可能となる。
【0104】
このように追い焚き熱交換器の通水吸熱量を精度良く検出することが可能であり、その正確な検出通水吸熱量に基づいて風呂の水量検出が成されるので、風呂の水量を正確に検出することができ、このことによって、一缶多水路式燃焼機器における湯張りの性能を向上させることができ、湯張りの信頼性を高めることができる。
【0105】
設定のタイミング毎に追い焚き熱交換器の通水吸熱量を検出し、この追い焚き熱交換器の通水吸熱量検出動作中に、追い焚き単独運転と同時運転とが切り換わったときには運転切り換え前に検出した追い焚き熱交換器の通水吸熱量と、運転切り換え後に検出した追い焚き熱交換器の通水吸熱量とを積算した値を追い焚き熱交換器の通水総吸熱量として検出し、該検出通水総吸熱量に基づいて風呂の水量を検出する構成としたものにあっては、追い焚き熱交換器の通水吸熱量検出動作中に、追い焚き単独運転と同時運転とが切り換わっても、追い焚き熱交換器の通水吸熱量を正確に求めることが可能であり、追い焚き熱交換器の通水吸熱量検出動作中における運転切り換えの悪影響を受けずに、精度良く風呂の水量を検出することができる。
【0106】
追い焚き単独運転中に、風呂温度検出手段により検出される風呂温度を用いて追い焚き熱交換器の通水吸熱量を求める構成のものにあっては、風呂温度に基づいて、追い焚き単独運転中における追い焚き熱交換器の熱効率を正確に求めることが可能であることから、この正確に求められる追い焚き熱交換器の熱効率に、バーナの燃焼熱量を乗算することで簡単に、しかも、正確に追い焚き熱交換器の通水吸熱量を求めることが可能である。
【0107】
本発明においては、同時運転中に、給湯熱交換器の通水吸熱量と、バーナの実効総燃焼熱量とに基づいて、追い焚き熱交換器の通水吸熱量を検出する構成のものであり、正確、かつ、簡単に求めることができる給湯熱交換器の通水吸熱量と、バーナの実効総燃焼熱量とに基づいて、追い焚き熱交換器の通水吸熱量を検出するので、同時運転中における追い焚き熱交換器の通水吸熱量も、簡単、かつ、正確に検出することが可能となる。
【0108】
また、上記の如く、追い焚き単独運転中には風呂温度検出手段の検出風呂温度に基づき、また、同時運転中には給湯熱交換器の通水吸熱量と、バーナの実効総燃焼熱量とに基づいて、それぞれ追い焚き熱交換器の通水吸熱量を検出する構成のものにあっては、上記給湯熱交換器の通水吸熱量は給湯運転に必須の温度検出手段等の部品を利用して求めることができ、また、バーナの実効総燃焼熱量はバーナ燃焼制御に必須の部品を利用して求めることができ、上記風呂温度検出手段は追い焚き運転に必須の部品であることから、追い焚き熱交換器の通水吸熱量検出専用の部品を設ける必要がなく、部品点数の増加を抑制することができる。その上、上記の如く、追い焚き熱交換器の通水吸熱量を精度良く検出することができる。
【0109】
また、追い焚き単独運転中に、バーナ間欠燃焼制御部による燃焼制御が行われる構成のものにあっては、バーナ間欠燃焼によって、給湯熱交換器の滞留湯の高温上昇を抑制することができ、追い焚き単独運転に起因した給湯側の滞留湯高温加熱問題を回避することができるので、追い焚き単独運転に起因した危険な高温出湯を防止することができ、安全性に優れた一缶多水路式燃焼機器を提供することができる。その上、上記の如く、追い焚き単独運転中に給湯熱交換器の滞留湯の高温上昇を抑制しながら、大きな燃焼熱量でもってバーナ燃焼を行うことが可能となるので、風呂の水量を正確に検出するのに必要な温度まで風呂の温度を上昇させるのに要する時間を短くすることが容易となり、風呂の水量検出に要する時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態例において特徴的な制御構成を示すブロック構成図である。
【図2】追い焚き通水吸熱量検出部を抜き出してその構成例を示すブロック構成図である。
【図3】追い焚き熱交換器の通水吸熱量の検出動作例を時系列的に示す説明図である。
【図4】P−Qデータの一例を示すグラフである。
【図5】本実施形態例に示す自動運転動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】図5に引き続き自動運転動作の一例を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態例において特徴的な残水量検出動作の一例を示すフローチャートである。
【図8】バーナの燃焼熱量が小さいときの追い焚き熱交換器の熱交換態様を示すための説明図である。
【図9】バーナの燃焼熱量が大きいときの追い焚き熱交換器の熱交換態様を示すための説明図である。
【図10】一缶二水路燃焼機器の一例を示すモデル図である。
【図11】バーナ間欠燃焼の制御構成の一例を示すブロック図である。
【図12】バーナ間欠燃焼制御を行った場合の給湯熱交換器の滞留湯の温度変化を示すグラフである。
【符号の説明】
2 給湯熱交換器
3 追い焚き熱交換器
5 バーナ
10 比例弁
18 浴槽
21 風呂温度センサ
31 給湯熱交湯温センサ
32 バーナ間欠燃焼制御部
37 給湯通水吸熱量検出部
38 残水量検出部
41 実効総燃焼熱量検出部
43 追い焚き通水吸熱量検出部
46 積算部
47 同時運転中吸熱量検出部
48 単独運転中吸熱量検出部
50 モード切り換え部

Claims (5)

  1. 風呂の追い焚き運転用の追い焚き熱交換器と、給湯運転用の給湯熱交換器とが一体的に設けられ、それら一体化した給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を共通に燃焼加熱するバーナを備え、バーナの燃焼により発生した燃焼熱量から上記追い焚き熱交換器の通水が受け取る吸熱量と該吸熱量に対する風呂の温度上昇分とに基づき風呂の水量を検出するタイプの一缶多水路式燃焼機器において、給湯と追い焚きが共に行われる同時運転中に、バーナの燃焼により発生した燃焼熱量のうち、給湯熱交換器と追い焚き熱交換器の各通水に吸熱されて有効に利用される実効総燃焼熱量を検出する実効総燃焼熱量検出部と、給湯熱交換器に給水される水の入水温度と給水流量と給湯熱交換器から給湯される出湯温度をパラメータとして給湯熱交換器の通水吸熱量を求める給湯通水給熱量検出部と、バーナ燃焼熱量から追い焚き熱交換器の通水が受け取る吸熱量を検出する追い焚き通水給熱量検出部とを有し、該追い焚き通水給熱量検出部は追い焚きのみの追い焚き単独運転中にはバーナ燃焼熱量に基いて追い焚き熱交換器の通水が受け取る吸熱量を検出する追い焚き単独運転中吸熱量検出部と、給湯と追い焚きの同時運転中は上記実効総燃焼熱量検出部によって検出される実効総燃焼熱量から上記給湯通水給熱量検出部によって求められた給湯熱交換器の通水吸熱量を差し引いて追い焚き熱交換器の通水が受け取る吸熱量を検出する同時運転中吸熱量検出部とを有して構成され、上記追い焚き通水吸熱量検出部により求められた追い焚き熱交換器の通水の吸熱量に基づき風呂の水量を検出する構成としたことを特徴とする一缶多水路式燃焼機器。
  2. 追い焚き通水吸熱量検出部は、吸熱量検出開始指令を受けた後に設定のタイミング毎に追い焚き熱交換器の通水の吸熱量を検出する動作を開始し、この追い焚き熱交換器の通水吸熱量検出動作中に、追い焚き単独運転から同時運転に切り換わったときには同時運転中吸熱量検出部により追い焚き熱交換器の通水の吸熱量を検出し、また、同時運転から追い焚き単独運転に切り換わったときには追い焚き単独運転中吸熱量検出部により追い焚き熱交換器の通水の吸熱量を検出し、運転切り換え前に検出した追い焚き熱交換器の通水吸熱量と運転切り換え後に検出した追い焚き熱交換器の通水吸熱量とを積算した値を追い焚き熱交換器の通水総吸熱量として検出する構成と成し、この通水総吸熱量に基づき風呂の水量を検出する構成としたことを特徴とする請求項1記載の一缶多水路式燃焼機器。
  3. 風呂の温度を検出する風呂温度検出手段が設けられ、追い焚き単独運転中吸熱量検出は、上記風呂温度検出手段により検出される風呂温度に基づいて定まる追い焚き熱交換器の熱効率と、バーナの燃焼熱量との組み合わせによって、追い焚き熱交換器の通水の吸熱量を検出する構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の一缶多水路式燃焼機器。
  4. 給湯熱交換器内の湯温を検出する給湯熱交換器湯温検出手段と;オフ温度とオン温度とが予め与えられ、追い焚き単独運転中に上記給湯熱交換器湯温検出手段により検出される給湯熱交換器内の湯温が上記オフ温度以上に上昇したときにはバーナ燃焼を停止し、上記検出湯温がオン温度以下に低下したときにはバーナ燃焼を再開させるバーナ間欠燃焼制御部と;が設けられている構成としたことを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1つに記載の一缶多水路式燃焼機器。
  5. 給湯熱交換器内の湯温を検出する給湯熱交換器湯温検出手段と;オフ温度とオン温度とが予め与えられ、追い焚き単独運転中に上記給湯熱交換器湯温検出手段により検出される給湯熱交換器内の湯温が上記オフ温度以上に上昇したときにはバーナの燃焼熱量を減少させ、上記検出湯温がオン温度以下に低下したときにはバーナの燃焼熱量を増加させるバーナ間欠燃焼制御部と;が設けられている構成としたことを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1つに記載の一缶多水路式燃焼機器。
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