JP3117593B2 - 給湯器付風呂釜 - Google Patents

給湯器付風呂釜

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JP3117593B2
JP3117593B2 JP05269606A JP26960693A JP3117593B2 JP 3117593 B2 JP3117593 B2 JP 3117593B2 JP 05269606 A JP05269606 A JP 05269606A JP 26960693 A JP26960693 A JP 26960693A JP 3117593 B2 JP3117593 B2 JP 3117593B2
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佳克 辻
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、給湯器により加熱され
た湯を浴槽へ給湯し、また浴槽内の湯を循環加熱して追
い焚きすることのできる給湯器付風呂釜において、残り
湯量を算出し不足する湯を自動的に給湯して浴槽を所望
の湯量とする給湯器付風呂釜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、浴槽に入れた水をポンプによ
り強制的に循環させ、循環管路途中に設けた熱交換器に
より加熱する循環加熱回路と、上水道等から取り入れ別
の熱交換器により加熱した湯を循環回路を経由して浴槽
に供給する給湯回路とを備えた給湯器付風呂釜が使用さ
れている。この種の給湯器付風呂釜には、所定水位まで
注湯するため水位センサを備えたもの(いわゆるフルオ
ートタイプ)や、水位センサを備えずに常に所定量の注
湯を行うもの(いわゆるセミオートタイプ)等が知られ
ている。ところが、所定量の注湯を行うタイプのもので
は浴槽内に残り湯がある状態で自動スイッチを操作する
と所定の水位を超えてしまう。そこで、残り湯量を検出
するために注湯する前に残り湯を追い焚きし、追い焚き
した時の温度上昇から残り湯量を算出し、不足する分量
の湯を自動的に給湯して所望の水位とする自動給湯装置
を備えたものがある。
【0003】このような制御を行う例として、特開昭6
1−15047号公報に記載されているものが挙げられ
る。同号公報に開示される制御方法は、残り湯を一定時
間加熱し、そのときの温度上昇から残り湯量を算出し、
その算出値に基づいて浴槽への湯の給湯量を決定するこ
とをその要点とする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報に示される従来の給湯器制御には、以下の問題点があ
った。即ち、残り湯量算出のための浴槽水加熱を一定時
間行うこととしているので、初期水温が比較的高い場合
にはその加熱により浴槽水温が設定温度を超えてしまう
ことがあり好ましくない。
【0005】一方、加熱時間を短くすると、浴槽水温の
上昇幅がわずかとなり水温センサによる温度検出の少し
の精度誤差でも残り湯量の算出に大きな影響を与える。
また、循環による撹拌や熱拡散が不十分で浴槽内の水温
不均一も大きく影響する。このため残り湯量の算出精度
が悪く、加熱や給湯の過不足が起こりやすかった。過度
の加熱や給湯が水やガスの無駄使いであることはもちろ
んである一方、加熱や給湯の不足があると入浴者は再度
の操作を強いられ煩雑である。また、浴槽に水位センサ
を設け残り湯量を直接測定することも考えられるが、現
在知られている水位センサは、精度やコスト、浴槽への
取付性等の点でかかる用途には必ずしも適していない。
【0006】本発明は、前記従来技術の問題点を解決
し、初期水温が比較的高い場合であっても浴槽水温を過
度に加熱することなく残り湯量を正しく推定し、適切な
給湯・追い焚きをすることができる給湯器付風呂釜を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の給湯器付風呂釜は、浴槽へ湯を供給する給湯手
段と、浴槽内の湯を循環加熱する循環加熱手段と、浴槽
内の湯の温度を検出しその湯温が設定温度になるまで循
環加熱手段に循環加熱を指令する加熱制御手段とを有す
る給湯器付風呂釜において、浴槽への給湯を開始するに
先立って浴槽内の残り湯の有無を判断する残湯判断手段
と、前記残り湯が検出された場合に浴槽内の残り湯を前
記循環加熱手段により前記設定温度より少し高い温度ま
で循環加熱しその過程で与えた熱量と残り湯の上昇温度
とから残り湯量を算出する残り湯 量演算手段と、残り湯
量演算手段の算出結果に基づき前記給湯手段により不足
湯量を自動的に足し湯する給湯指令手段とを有すること
を有することを要旨とするものである。
【0008】また、本発明の給湯器付風呂釜は、浴槽へ
湯を供給する給湯手段と、浴槽内の湯を循環加熱する循
環加熱手段と、浴槽内の湯の温度を検出しその湯温が設
定温度になるまで循環加熱手段に循環加熱を指令する加
熱制御手段とを有する給湯器付風呂釜において、浴槽へ
の給湯を開始するに先立って浴槽内の残り湯の有無を判
断する残湯判断手段と、前記残り湯が検出された場合に
残り湯の初期温度と設定温度とを比較する温度比較手段
と、温度比較手段により残り湯の初期温度が前記設定温
度から離れていると判断されたときに浴槽の残り湯を前
記循環加熱手段により前記設定温度まで循環加熱しその
過程で与えた熱量と残り湯の上昇温度とから残り湯量を
算出する第1残り湯量演算手段と、温度比較手段により
残り湯の初期温度が前記設定温度に近いと判断されたと
きに浴槽の残り湯を前記循環加熱手段により前記設定温
度より少し高い温度まで循環加熱しその過程で与えた熱
量と残り湯の上昇温度とから残り湯量を算出する第2残
り湯量演算手段と、第1残り湯量演算手段又は第2残り
湯量演算手段の算出結果に基づき前記給湯手段により不
足湯量を自動的に足し湯する給湯指令手段とを有するこ
とを要旨とする。
【0009】
【作用】前記構成を有する本出願の請求項1の発明に係
る給湯器付風呂釜では、浴槽への給湯を開始するに先立
って浴槽内の残り湯の存在の有無を残湯判断手段が判断
する。浴槽内に残り湯が検出された場合には、循環加熱
手段により残り湯が設定温度より少し高い温度まで追い
焚きされ、その過程で与えた熱量と残り湯の上昇温度と
から残り湯量演算手段が浴槽内の残り湯の量を算出す
る。そして、給湯手段が不足分を自動的に給湯し、加熱
制御手段の指令により循環加熱手段が設定温度まで循環
加熱する。
【0010】また、本出願の請求項2の発明に係る給湯
器付風呂釜では、残湯判断手段によ り浴槽内に残り湯が
存在すると判断された場合、温度比較手段が初期温度と
設定温度とを比較する。そして、初期温度が設定温度か
ら離れていると判断された場合には、循環加熱手段によ
り残り湯が設定温度まで追い焚きされ、その過程で与え
た熱量と残り湯の上昇温度とから第1残り湯量演算手段
が残り湯の量を算出する。一方、初期温度が設定温度に
近いと判断された場合には、循環加熱手段により残り湯
が設定温度より少し高い温度まで追い焚きされ、その過
程で与えた熱量と残り湯の上昇温度とから第2残り湯量
演算手段が残り湯の量を算出する。そして、第1残り湯
量演算手段又は第2残り湯量演算手段により算出された
残り湯量に不足がある場合には給湯手段が不足分を自動
的に給湯し、加熱制御手段の指令により循環加熱手段が
設定温度まで循環加熱する。
【0011】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例である給
湯器付風呂釜を図面を参照して説明する。図1に給湯器
付風呂釜の全体構成を示す。風呂釜1は、浴槽2の湯を
循環加熱する循環加熱部10と、水道水等をガス燃焼に
より加熱して得た湯を循環加熱部10を経由して浴槽2
に供給する給湯器部30とより構成され、これらの動作
を制御するコントローラ50を有している。
【0012】給湯器部30は、水道水等の冷水が供給さ
れる給水路31と、給水路31に接続される熱交換器3
2と、熱交換器32の下流側に接続される出湯路33
と、出湯路33をA点で分岐して設けられる風呂給湯路
34、一般給湯路35とで流路を構成する。給水路31
には流量を検出する流量センサ36と、入水温を検出す
るサーミスタ37とが、出湯路33には出湯温を検出す
るサーミスタ39がそれぞれ設けられる。熱交換器32
の下方にはバーナ40が設けられると共に、そのガス導
管41にはガス流路を開閉する元電磁弁42とガス流量
調整用の比例制御弁43と主電磁弁38とが設けられ
る。
【0013】出湯路33から分岐した風呂給湯路34
は、その開閉を行う給水弁44と、浴槽2への給湯流量
を検出する流量センサ45と、縁切り弁46と、循環加
熱部10から給湯器部30への逆流を防止する逆止弁4
7とを備え、循環加熱部10にB点で接続される。一
方、出湯路33から分岐した一般給湯路35には、洗面
所、シャワー等の給湯栓5に通じる外部給湯管4が接続
される。
【0014】循環加熱部10は、浴槽2の湯を循環させ
る釜内循環路11が流路をなし、その途中にバーナ12
により加熱される熱交換器13を有している。そして、
釜内循環路11の熱交換器13より上流側には、水流の
有無を検知する水流スイッチ14、浴槽2の湯を釜内循
環路11に循環させる循環ポンプ15、浴槽2からの入
水温を検出するサーミスタ18が備えられ、釜内循環路
11の熱交換器13より下流側には、バーナ12により
加熱された湯温を検出するサーミスタ19が備えられ
る。バーナ12のガス導管20には、元電磁弁21、主
電磁弁22が設けられている。釜内循環路11は、往き
配管6、戻り配管7に接続され浴槽2と連通される。
尚、循環加熱部10及び給湯器部30には、図示しない
が燃焼用空気を供給するファンや、点火装置、燃焼安全
スイッチ等が設けられる。
【0015】コントローラ50は、自動風呂給湯制御、
循環加熱制御、一般給湯制御等を司るものであって、公
知の論理演算回路を構成するCPUと、各種プログラム
類を記憶しておくROMと、データの一時記憶を行うR
AMと、各種センサ類からの信号を入力する入力インタ
ーフェースと、各種アクチュエータ類に駆動信号を出力
する出力インターフェースと等により構成される。そし
て後述する残り湯制御を行うためROMには、水量算出
プログラム、給湯指令プログラム、温度決定プログラム
等や数値等が記憶されている。同様にRAMには、温度
メモリエリア、時間メモリエリア等の各種エリアが設け
られている。
【0016】前記構成を有する風呂釜1の基本的な動作
を説明する。まず、浴槽2に湯を供給する場合には、風
呂給湯路34の給水弁44を開き、給湯器部30の元電
磁弁42と主電磁弁38とを開いてバーナ40に点火す
る。すると、上水道等から供給水圧により給水路31に
流入した冷水は、熱交換器32を通過するときにバーナ
40におけるガスの燃焼熱により加熱され所定温度の湯
となり、出湯路33に送出され、A点から風呂給湯路3
4を経由してB点で釜内循環路11に流入し、往き配管
6及び戻り配管7を通って浴槽2に供給される。
【0017】ここで、コントローラ50により、サーミ
スタ39が検出した出湯温度と予め設定された設定温度
とに基づくフィードバック制御と、サーミスタ37が検
出した入水温度と流量センサ36が検出した入水流量と
に基づくフィードフォワード制御との併用で燃焼量(比
例制御弁43)を制御することができる。尚ここで、給
水弁44を閉じてかわりに外部の給湯栓5を開けば、熱
交換器32で加熱された湯は、出湯路33から一般給湯
路35を経由して外部給湯管4へ流れ、洗面所やシャワ
ー等で湯を利用することができる。
【0018】浴槽2の湯を循環加熱、いわゆる追い焚き
する場合は、給水弁44を閉じ釜内循環路11の循環ポ
ンプ15を駆動すると、浴槽2の湯が戻り配管7から釜
内循環路11に流入し、往き配管6を経由して浴槽2に
循環される。ここで、風呂給湯路34に逆止弁47が設
けられているので、浴槽2の湯が給湯器部30に逆流し
て給湯栓5に至ることはない。そして、主電磁弁22、
元電磁弁21を開いてバーナ12に点火すれば、釜内循
環路11の熱交換器13を流れる水が燃焼熱により加熱
される。前記各動作は手動若しくはコントローラ50に
より行われ、使用者は公知のリモコン装置等によりコン
トローラ50に種々の指令をすることができる。
【0019】次に、前記の構成及び基本動作を有する風
呂釜1における、本発明としての特徴であるコントロー
ラ50により実行される残り湯制御について説明する。
残り湯制御は、浴槽2に残り湯がある場合にこれを追い
焚きし、その際の熱量と上昇温度とから残り湯の量を算
出して、湯量の不足分を給湯器部30から給湯して補充
し、浴槽2の湯を適温適量にするものである。かかる残
り湯制御ルーチンには2種類があり、以下順次説明す
る。
【0020】まず、第1の残り湯制御ルーチンについ
て、図2のフローチャートを参照して説明する。このル
ーチンにはいると、まず釜内循環路11に設けられてい
る循環ポンプ15を駆動する(S21)。浴槽2に残り
湯があるかどうかを判断するためである。次に、水流ス
イッチ14がオンされたか否かをコントローラ50が判
断する(S22)。S22で水流スイッチ14がオンさ
れていない場合(S22:No)には浴槽2に残り湯が
ないと判断し、循環ポンプ15を停止する(S23)。
循環ポンプ15の空転を止めるためである。そしてこの
場合には残り湯制御を行わず、コントローラ50のRO
Mに予め記憶されている設定湯量の湯を給湯器部30か
ら浴槽2へ供給する(S24)。その後、後述するS3
へ移行する。
【0021】S22で水流スイッチ14がオンされた場
合(S22:Yes)には、浴槽2に残り湯があると判
断し、サーミスタ18の検出温度を読みとる(S2
)。残り湯の初期温度T1 を知るためである。測定し
た初期温度T1 は、コントローラ50のRAMの温度メ
モリエリアに記憶される。次に、主電磁弁22、元電磁
弁21を開いてバーナ12に点火し、追い焚きを開始す
る(S26)。この追い焚きは、サーミスタ18の検出
温度の検出温度が、浴槽2内の水温不均一等による誤差
を含んでいることを考慮し、残り湯量Qの算出のための
加熱を設定温度Tsより少し高い温度まで行うこととし
てその誤差の影響を緩和しようとするものである。この
とき、コントローラ50のCPUに内蔵されているタイ
マーをスタートする(S27)。追い焚きに要する時間
を測定するためである。
【0022】次に、サーミスタ18の検出温度を読みと
り、設定温度Ts より少し高い温度Ts +αと等しいか
否かを判断する(S28)。尚、温度αは通常1℃程度
であって、コントローラ50のROMに予め記憶されて
いる。S28でサーミスタ18の検出温度が温度Ts +
αに達していない場合(S28:No)には、何度でも
サーミスタ18の検出温度を読みとり、温度Ts +αに
達するまで追い焚きを継続する。S28でサーミスタ1
8の検出温度が温度Ts +αに達した場合(S28:Y
es)には、追い焚きを停止し(S29)、S27でス
タートしたタイマーを停止する(S30)。このときの
タイマーの値t2 (秒)が追い焚きに要した時間であ
る。
【0023】次に、残り湯量Qの算出を行う(S3
1)。残り湯量Q(リットル)の算出は、次式に従って行わ
れる。 Q = (INPxηxt2 )/(Ts +α−T1 ) (2) ここで、INP、ηは、前記(1)式の場合と同様であ
る。かかる計算プログラムは、コントローラ50のRO
Mに記憶されている。残り湯量Qが算出されたら、不足
する分量の湯を給湯器部30から浴槽2へ供給する(S
32)。そして、S24の場合と同様S33へ移行す
る。S33では、追い焚きを開始する。そして、サーミ
スタ18の検出温度を読みとり、設定温度Ts と等しい
か否かを判断する(S34)。
【0024】S34でサーミスタ18の検出温度が設定
温度Ts に達していない場合(S34:No)には、何
度でもサーミスタ18の検出温度を読みとり、設定温度
Tsに達するまで追い焚きを継続する。S34でサーミ
スタ18の検出温度が設定温度Ts に達した場合(S3
4:Yes)には、追い焚きを停止する(S35)。
くして浴槽2の湯は適温適量となり、第1の残り湯制御
ルーチンは終了する。
【0025】以上説明した第1の残り湯制御ルーチンで
は、残り湯量Qの算出のための加熱(S26〜S29)
を温度Ts +αまで行うことにより、浴槽2内の水温不
均一によるサーミスタ18の検出温度の誤差の影響が緩
和され、より正確な残り湯量Qを算出がなされる。特
に、浴槽2の初期温度T1 が設定温度Ts に比較的近い
場合には、残り湯量Qの算出のための加熱時間が短く、
浴槽2における循環撹拌や熱拡散が不十分なため水温不
均一の程度が大きいことから、第1の残り湯制御ルーチ
ンを採用することの効果が大きい。また、加熱する温度
Ts +αは、設定温度Ts より1℃程度しか高くないの
で、浴槽2の湯が過度に加熱されることはない。かくし
て適切な給湯・追い焚きがなされる。
【0026】次に、第2の残り湯制御ルーチンについ
て、図3のフローチャートを参照して説明する。第2の
残り湯制御ルーチンは、第1の残り湯制御ルーチンが残
り湯の初期温度T1 が設定温度Ts から比較的近い場合
に適していることに鑑み、残り湯の初期温度T1 が設定
温度Ts から比較的遠い場合にも適するように、1つの
制御ルーチンでこれらの長所を活かすように融合したも
のである。このルーチンにはいると、まず循環ポンプ1
5を駆動する(S41)。
【0027】次に、水流スイッチ14がオンされたか否
かをコントローラ50が判断する(S42)。S42で
水流スイッチ14がオンされていない場合(S42:N
o)には、循環ポンプ15を停止する(S43)。そし
てこの場合には残り湯制御を行わず、設定湯量の湯を給
湯器部30から浴槽2へ供給する(S44)。その後、
後述するS55へ移行する。S42で水流スイッチ14
がオンされた場合(S42:Yes)には、サーミスタ
18の検出温度を読みとる(S45)。残り湯の初期温
度T1 を知るためである。次に、追い焚きを開始し(S
46)、タイマーをスタートする(S47)。追い焚き
に要する時間を測定するためである。ここまでは、第1
の残り湯制御ルーチンの場合と違いはない。
【0028】次に、コントローラ50のCPUが、RO
Mに記憶されている温度決定プログラムに基づき、S4
5で測定した初期温度T1 を、設定温度Ts より低い基
準温度Ts −xと比較し、温度Ts −xより高いかどう
かを判断する(S48)。第1の制御ルーチンの方式を
採用するか否かを判断するためである。尚、このときの
設定温度と基準温度との温度差xは、コントローラ50
のROMに予め記憶されている。S48で初期温度T1
が温度Ts −xより高くないと判断された場合(S4
8:No)には、S49に移行する。
【0029】S49では、サーミスタ18の検出温度を
読みとり設定温度Ts と等しいか否かを判断する。S4
9でサーミスタ18の検出温度が設定温度Ts に達して
いない場合(S49:No)には、何度でもサーミスタ
18の検出温度を読みとり、設定温度Ts に達するまで
追い焚きを継続する。S49でサーミスタ18の検出温
度が設定温度Ts に達した場合(S49:Yes)に
は、追い焚きを停止する(S51)。
【0030】S48で初期温度T1 が温度Ts −xより
高いと判断された場合(S48:Yes)には、S50
に移行する。S50では、サーミスタ18の検出温度を
読みとり、設定温度Ts より少し高い温度Ts +αと等
しいか否かを判断する。S50でサーミスタ18の検出
温度が温度Ts +αに達していない場合(S50:N
o)には、何度でもサーミスタ18の検出温度を読みと
り、温度Ts +αに達するまで追い焚きを継続する。S
50でサーミスタ18の検出温度が温度Ts +αに達し
た場合(S50:Yes)には、追い焚きを停止する
(S51)。即ち、S48で初期温度T1 が温度Ts −
xより高いと判断された場合には、第1の残り湯制御ル
ーチンと同様の方式で追い焚き時間を測定するのであ
る。
【0031】S51で追い焚きを停止すると、S47で
スタートしたタイマーを停止する(S52)。このとき
のタイマーの値t3 (秒)が追い焚きに要した時間であ
る。次に、残り湯量Qの算出を行う(S53)。残り湯
量Q(リットル)の算出は、前記(1)式又は(2)式に従
って行われる。このように第2の残り湯制御ルーチンで
は、初期温度T1 により、残り湯量Qの算出方法を使い
分けるのである。残り湯量Qが算出されたら、不足する
分量の湯を給湯器部30から浴槽2へ供給する(S5
4)。そして、S44の場合と同様S55へ移行する。
S55では、追い焚きを開始する。そして、サーミスタ
18の検出温度を読みとり、設定温度Ts と等しいか否
かを判断する(S56)。
【0032】S56でサーミスタ18の検出温度が設定
温度Ts に達していない場合(S56:No)には、何
度でもサーミスタ18の検出温度を読みとり、設定温度
Tsに達するまで追い焚きを継続する。S56でサーミ
スタ18の検出温度が設定温度Ts に達した場合(S5
6:Yes)には、追い焚きを停止する(S57)。こ
のように残り湯量Qの算出以降は、第1の残り湯制御ル
ーチンの場合と違いはない。かくして浴槽2の湯は適温
適量となり、第2の残り湯制御ルーチンは終了する。
【0033】以上説明した第2の残り湯制御ルーチンで
は、残り湯量Qの算出のための加熱(S46〜S51)
を温度Ts まで行うか温度Ts +αまで行うかを初期温
度T1 により判断することとにより、初期温度T1 が設
定温度Ts から比較的遠い場合には、温度Ts までの加
熱により正しく残り湯量Qを算出し、適切な給湯・追い
焚きがなされる。初期温度T1 が設定温度Ts に比較的
近い場合には、温度Ts +αまでの加熱により水温不均
一の影響を緩和して、より正確な残り湯量Qの算出を行
う。かくして適切な給湯・追い焚きがなされる。
【0034】以上詳細に説明したとおり本実施例の給湯
器付風呂釜では、浴槽へ湯を供給する給湯手段と、浴槽
の湯を循環加熱する循環加熱手段とを有する給湯器付風
呂釜の制御を前記残り湯制御ルーチンにより行うことと
したので、浴槽の残り湯の初期温度にかかわらず残り湯
量を精度よく算出し、過不足のない適切な給湯・追い焚
きをすることができるものである。以上、実施例につい
て本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定
されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるも
のである。
【0035】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
出願の請求項1の発明に係る給湯器付風呂釜によれば、
浴槽へ湯を供給する給湯手段と、浴槽内の湯を循環加熱
する循環加熱手段と、浴槽内の湯の温度を検出しその湯
温が設定温度になるまで循環加熱手段に循環加熱を指令
する加熱制御手段とを有する給湯器付風呂釜において、
浴槽内に残り湯がある場合には、残り湯量算出のための
追い焚きを一定時間でなく設定温度より少し高い温度ま
で行うこととしたので、残り湯の初期温度が比較 的高
く、設定温度に近い場合であっても浴槽の湯を過度に加
熱することなく、かつ浴槽水温の不均一による誤差が緩
和され高精度で残り湯量を算出し、適切な給湯・追い焚
きをすることが可能である。
【0036】また、本出願の請求項2の発明に係る給湯
器付風呂釜によれば、浴槽内に残り湯がある場合には、
浴槽の残り湯の初期温度と設定温度とを比較して、初期
温度が設定温度から離れている場合には残り湯を設定温
度まで追い焚きして残り湯量を算出し、初期温度が設定
温度に近い場合には残り湯を設定温度より少し高い温度
まで追い焚きして残り湯量を算出することとしたので、
残り湯の初期温度にかかわらず浴槽の湯を過度に加熱す
ることなく残り湯量を高精度で算出し、適切な給湯・追
い焚きをすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】給湯器付風呂釜の構成を示す図面である。
【図2】給湯器付風呂釜における第1の残り湯制御ルー
チンを示すフローチャートである。
【図3】給湯器付風呂釜における第2の残り湯制御ルー
チンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 給湯器付風呂釜 2 浴槽 10 循環加熱部 14 水流スイッチ 15 循環ポンプ 18 サーミスタ 30 給湯器部 50 コントローラ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽へ湯を供給する給湯手段と、浴槽内
    の湯を循環加熱する循環加熱手段と、浴槽内の湯の温度
    を検出しその湯温が設定温度になるまで循環加熱手段に
    循環加熱を指令する加熱制御手段とを有する給湯器付風
    呂釜において、 浴槽への給湯を開始するに先立って浴槽内の残り湯の有
    無を判断する残湯判断手段と、 前記残り湯が検出された場合に浴槽内の残り湯を前記循
    環加熱手段により前記設定温度より少し高い温度まで循
    環加熱しその過程で与えた熱量と残り湯の上昇温度とか
    ら残り湯量を算出する残り湯量演算手段と、 残り湯量演算手段の算出結果に基づき前記給湯手段によ
    り不足湯量を自動的に足し湯する給湯指令手段とを有す
    ることを特徴とする給湯器付風呂釜。
  2. 【請求項2】 浴槽へ湯を供給する給湯手段と、浴槽内
    の湯を循環加熱する循環加熱手段と、浴槽内の湯の温度
    を検出しその湯温が設定温度になるまで循環加熱手段に
    循環加熱を指令する加熱制御手段とを有する給湯器付風
    呂釜において、 浴槽への給湯を開始するに先立って浴槽内の残り湯の有
    無を判断する残湯判断手段と、 前記残り湯が検出された場合に残り湯の初期温度と設定
    温度とを比較する温度比較手段と、 温度比較手段により残り湯の初期温度が前記設定温度か
    ら離れていると判断されたときに浴槽の残り湯を前記循
    環加熱手段により前記設定温度まで循環加熱しその過程
    で与えた熱量と残り湯の上昇温度とから残り湯量を算出
    する第1残り湯量演算手段と、 温度比較手段により残り湯の初期温度が前記設定温度に
    近いと判断されたときに浴槽の残り湯を前記循環加熱手
    段により前記設定温度より少し高い温度まで循環加熱し
    その過程で与えた熱量と残り湯の上昇温度とから残り湯
    量を算出する第2残り湯量演算手段と、 第1残り湯量演算手段又は第2残り湯量演算手段の算出
    結果に基づき前記給湯手段により不足湯量を自動的に足
    し湯する給湯指令手段とを有することを特徴とする給湯
    器付風呂釜。
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