JP2002349951A - 1缶2回路式給湯器の制御方法及び制御装置 - Google Patents

1缶2回路式給湯器の制御方法及び制御装置

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JP2002349951A
JP2002349951A JP2001153486A JP2001153486A JP2002349951A JP 2002349951 A JP2002349951 A JP 2002349951A JP 2001153486 A JP2001153486 A JP 2001153486A JP 2001153486 A JP2001153486 A JP 2001153486A JP 2002349951 A JP2002349951 A JP 2002349951A
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water supply
temperature
heat exchange
hot
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JP2001153486A
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Takehiro Shimizu
武浩 清水
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】給湯待機中でかつ追い焚き循環回路の単独加熱
運転中に又は単独加熱運転後に給湯運転が開始された時
に、高温出湯の発生を確実に回避する。 【解決手段】給湯待機中であっても、風呂追い焚き単独
運転の時には、バイパス制御弁の待機位置について位置
制御を行う(S1,S2で共にYES)。給湯側熱交換
器の沸騰防止センサの検出温度Tbと、出湯管路の缶体
温度センサの検出温度Taとの高低判定を行い(S
3)、バイパス管路からの入水を混合したと仮定した場
合に混合後の出湯温度が設定給湯温度以下になるバイパ
ス制御弁の開度演算式に対し、出湯温度としてTb及び
Taの内の高温側の値を代入して待機位置を求める(S
3でYES→S4,S3でNO→S5)。給湯開始の
際、追い焚き運転中もしくは終了直後であれば、設定時
間の経過までS4又はS5の待機位置と同じ制御位置と
し、設定時間経過後に通常の位置制御と給湯制御を行う
(S6〜S8)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1缶2回路式給湯
器において給湯回路以外の他の熱交換回路の単独加熱運
転時に、給湯回路側の水混合による温調のためのバイパ
ス制御弁の待機位置を制御するために用いられる制御方
法及び制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1缶2回路式給湯器として、給湯
回路と追い焚き循環回路とを備え、両回路の熱交換部が
共に共通の熱交換缶体により加熱される1缶2回路式に
構成された給湯器付き風呂釜が知られている。そして、
通常、上記給湯回路には入水路管路から給湯側熱交換部
をバイパスして入水を加熱せずに出湯管路に供給するた
めのバイパス管路と、このバイパス管路を通過する入水
の入水流量(バイパス流量)を変更調整するためのバイ
パス制御弁とが付設されている。そして、給湯運転時に
は上記バイパス制御弁の開度を位置制御してバイパス流
量を変更調整することにより、熱交換部で加熱された出
湯に対し所定の混合比で入水を混合して混合後に給湯栓
に供給される湯水が設定給湯温度になるように温調する
バイパス流量制御が行われるようになっている。
【0003】このバイパス流量制御は、混合前の出湯温
度と入水温度とに基づいて、混合により設定給湯温度に
温調するために必要な入水の混合比を演算し、演算され
た入水の必要混合比に対応する開度になるように上記バ
イパス制御弁の位置制御を行うようになっている。この
際、上記混合前の出湯温度は、給湯運転により熱交換部
で加熱された湯水が出湯管路に出湯された後、上記バイ
パス管路との合流部(混合部)に到達するまでの出湯管
路に設置された出湯温度センサにより検出するようにな
っている。
【0004】また、上記のバイパス流量制御は給湯運転
制御の一部として行われるものであり、給湯運転制御が
行われないとき、すなわち給湯運転停止(給湯待機)中
には行われず、給湯待機時には上記バイパス制御弁は非
制御位置に固定されて次回の給湯運転開始まで待機する
ことになる。上記給湯運転制御は、ユーザが給湯栓を開
操作して給湯回路に対する所定の最低作動流量(MO
Q)以上の入水を検出することにより開始され、ユーザ
が上記給湯栓を閉操作して入水が上記最低作動流量未満
になると給湯運転制御は停止される。つまり、バイパス
制御弁は、入水流量が最低作動流量以上になると上記バ
イパス流量制御により制御状態になり、最低作動流量未
満になると非制御状態になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、1缶2回路
式給湯器においては、給湯回路と追い焚き循環回路との
両熱交換部が共通の熱交換缶体により加熱される構成と
なっているため、給湯回路がたとえ給湯待機中であって
も、追い焚き循環回路による追い焚き運転が開始される
とその追い焚き運転により追い焚き側熱交換部のみなら
ず、給湯側熱交換部も同時に加熱されてしまうことにな
る。そして、この追い焚きの単独運転による加熱を受け
て給湯側熱交換部内の湯水は昇温し他の位置の給湯回路
内、すなわち出湯管路内よりも高温になる。
【0006】このような給湯待機状態からユーザが給湯
栓を開いて給湯運転制御が開始されると、その開始初期
は上記の如く低温状態の出湯管路内の湯水温度に基づい
てバイパス流量制御が行われるにも拘わらず、実際には
その出湯管路の上流側の熱交換部から高温の湯水が流れ
てくるため、給湯栓から設定給湯温度を超える高温湯水
が出湯されてしまうおそれがある。特に、上記給湯運転
開始、すなわち、最低作動流量以上の入水になり給湯運
転制御が開始されて適切な水混合により給湯栓から出湯
する湯水温度が適切に制御されるまでの間に給湯栓から
出湯する温度が設定給湯温度を超える高温度になるおそ
れがある。また、給湯待機状態であっても、給湯栓が僅
かに緩んでいて最低作動流量未満の流れ(漏れ出湯)が
給湯回路内に生じている場合には、給湯栓の開操作によ
り上記設定給湯温度を超える高温湯水が出湯するおそれ
は増大する。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、1缶2回路式
給湯器において他の熱交換回路の単独加熱運転中又は単
独加熱運転直後の給湯運転の開始に伴う給湯栓からの高
温出湯の発生を確実に回避し得る制御方法及び制御装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明では、給湯回路の熱交換部と他
の熱交換回路の熱交換部とが共通の熱交換缶体において
加熱されるよう配設され、上記給湯回路はその給湯側熱
交換部をバイパスさせて入水を上記給湯側熱交換部から
の出湯に混合するためのバイパス管路とこのバイパス管
路を通過する入水のバイパス流量を変更調整するバイパ
ス制御弁とを備えている1缶2回路式給湯器の制御方法
を対象として、以下の特定事項を備えることとした。
【0009】すなわち、上記給湯回路への入水流量が最
低作動流量未満の給湯待機中に上記他の熱交換回路が単
独加熱運転された際には上記バイパス制御弁の待機位置
を位置制御するようにし、まず、上記単独加熱運転によ
る加熱を上記給湯側熱交換部が受けることにより給湯回
路内で高温域となる湯水温度を検出する一方、上記給湯
回路への入水温度を検出し、次に、検出した高温湯温度
と入水温度とに基づいて、上記バイパス管路からの入水
と上記給湯側熱交換部からの出湯とを混合したと仮定し
た場合に混合後の湯水が設定給湯温度以下になる上記バ
イパス制御弁の開度を演算し、この演算された開度にな
るよう上記待機位置の位置制御を行うこととした。
【0010】この請求項1の制御方法によれば、給湯待
機中であっても他の熱交換回路の単独加熱運転が開始さ
れれば、給湯回路のバイパス制御弁の待機位置について
の位置制御が開始されることになる。つまり、給湯待機
中であっても、バイパス制御弁の待機位置が変更調整さ
れることになる。そして、その待機位置が上記単独加熱
運転により加熱されて給湯回路内で高温域となった高温
湯温度に基づいて決定されて変更される。つまり、バイ
パス管路により入水と混合される部分に供給される出湯
側の温度としてより高い出湯温度を用いてバイパス制御
弁の開度が決定されるため、待機位置がより大きい開度
に変更されて入水がより大きい混合比で混合可能とな
る。これにより、たとえ最低作動流量未満の流れ(漏れ
出湯)が給湯回路内に生じていたとしても、給湯栓側に
流れる湯水温度は確実に設定給湯温度以下に制限される
ことになる。また、漏れ出湯が生じていない場合におい
ても、次に給湯栓が開かれて入水流量が最低作動流量以
上になって通常の給湯運転制御が開始されるまでの間
に、それまでの他の熱交換回路の単独加熱運転により給
湯側熱交換部で加熱されて高温になった湯水が給湯栓の
側に流れたとしても、上記の待機位置の位置制御により
バイパス制御弁がその高温湯水に対応した待機位置に制
御されているため、給湯栓から出湯する湯水を確実に設
定給湯温度以下に制限することが可能になる。以上によ
り、いずれの場合においても、給湯栓から出湯する湯水
が設定給湯温度を超える事態が発生するおそれを確実に
回避し得ることになる。
【0011】なお、上記の「1缶2回路式給湯器」とし
ては、他の熱交換回路として追い焚き循環回路を採用す
る追い焚き機能付き給湯器(給湯器付き風呂釜)や、他
の熱交換回路として温水循環式暖房用の暖房回路を採用
する温水暖房機能付き給湯器等が挙げられる(以下の他
の請求項においても同じ)。また、上記の「高温域とな
る湯水温度の検出」は給湯回路内の湯水の温度を直接に
計測して検出してもよいし、給湯回路の管自体(例えば
表面温度)の温度を計測し、この計測した管の温度に基
づいて内部の湯水の温度を間接的に検出するようにして
もよい。
【0012】以下の請求項2〜請求項4に係る発明は、
上記請求項1の制御方法を実施するための制御装置に係
り、いずれも次に示す制御装置を対象として種々の特定
事項を備えることとした。
【0013】すなわち、請求項2〜請求項4に係る発明
はいずれも、給湯回路の熱交換部と他の熱交換回路の熱
交換部とが共通の熱交換缶体において加熱されるよう配
設され、上記給湯回路はその給湯側熱交換部をバイパス
させて入水を上記給湯側熱交換部からの出湯に混合する
ためのバイパス管路とこのバイパス管路を通過する入水
のバイパス流量を変更調整するバイパス制御弁とを備え
ている1缶2回路式給湯器の制御装置を対象とする。
【0014】そして、請求項2に係る発明では、上記給
湯回路への入水の入水流量を検出する入水流量センサ
と、上記給湯回路への入水の入水温度を検出する入水温
度センサと、上記給湯回路への入水流量が最低作動流量
未満である給湯待機中に上記他の熱交換回路の単独加熱
運転が行われたときその単独加熱運転による加熱を受け
て給湯回路内の湯水が高温域となる位置の湯水温度を検
出する高温湯検出センサと、上記給湯待機中に上記他の
熱交換回路の単独加熱運転が開始されたときその単独加
熱運転中における上記バイパス制御弁の待機位置を位置
制御するバイパス流量制御手段とを備えることとした。
そして、上記バイパス流量制御手段として、上記入水温
度センサによる検出入水温度と、上記高温湯検出センサ
による検出高温湯温度とに基づいて、上記バイパス管路
からの入水と上記給湯側熱交換部からの出湯とを混合し
たと仮定した場合に混合後の湯水が設定給湯温度以下に
なるように演算された上記バイパス制御弁の開度を上記
待機位置として出力する構成を採用した。
【0015】この請求項2の制御装置によれば、請求項
1の制御方法を確実に実施し得ることになり、この制御
方法に基づく上記の作用を確実に得られることになる。
ここで、上記の「高温域となる位置の湯水温度」として
は上記他の熱交換回路の単独加熱運転により直接的に加
熱を受ける給湯側熱交換部における湯水温度を対象とす
ればよく、この場合の「高温湯検出センサ」としては、
その給湯側熱交換部のいずれかの位置に設置した1つの
温度センサにより、あるいは2以上の温度センサにより
構成すればよい。特に、上記熱交換部の上下流方向中間
位置もしくはその中央位置から出口を挟む近傍位置まで
の範囲が高温域になると考えられ、このような位置に温
度センサを設置すればよい。また、上記「高温湯検出セ
ンサ」の構成としては、給湯回路内の湯水の温度を電気
的手段等により直接に計測して検出するものであっても
よいし、給湯回路の管自体(例えば表面温度)の温度を
計測することにより内部の湯水の温度を間接的に検出す
るものであってもよい(以下の各請求項の「温度セン
サ」においても同じ)。
【0016】請求項3に係る発明では、上記給湯回路へ
の入水の入水流量を検出する入水流量センサと、上記給
湯回路への入水の入水温度を検出する入水温度センサ
と、上記給湯側熱交換部から給湯回路の下流側範囲にお
いてその熱交換部位置を含み互いに離れた2以上の各位
置で湯水の温度を検出する2以上の温度センサと、上記
入水流量センサによる検出入水流量が最低作動流量未満
となる給湯待機中に上記他の熱交換回路の単独加熱運転
が開始されたときその単独加熱運転中における上記バイ
パス制御弁の待機位置を制御するバイパス流量制御手段
とを備えこととした。そして、上記バイパス流量制御手
段として、上記入水温度センサによる検出入水温度と、
上記2以上の温度センサによる各検出温度の内の最も高
温の検出温度とに基づいて、上記バイパス管路からの入
水と上記熱交換部からの出湯とを混合したと仮定した場
合に混合後の湯水が設定給湯温度になるように演算され
た上記バイパス制御弁の開度を上記待機位置として出力
する構成を採用した。
【0017】この請求項3によっても請求項1の制御方
法を確実に実施することが可能となり、この制御方法に
基づく上記の作用を確実に得ることが可能になる。ま
た、この請求項3の場合には、待機位置決定の基礎とな
る検出温度として給湯側熱交換部位置と、その下流側範
囲の互いに離れた位置との2以上の位置の湯水温度の内
の最も高温の湯水温度を採用しているため、たとえ漏れ
出湯が生じていて高温域が熱交換部から下流側に流動し
ていたとしても、給湯栓からの出湯温度を確実に設定給
湯温度以下に制限し得ることになる。加えて、漏れ出湯
が生じていない場合であっても、上記の2以上の温度セ
ンサを用いることにより、確実に最も高温域の湯水温度
の検出が可能となり、給湯栓の次の開操作の際における
高温出湯の発生のおそれをより確実にしかも具体的に回
避し得る。
【0018】請求項4に係る発明では、上記給湯回路へ
の入水の入水流量を検出する入水流量センサと、上記給
湯回路への入水の入水温度を検出する入水温度センサ
と、上記給湯側熱交換部における湯水の温度を検出する
第1温度センサと、上記給湯側熱交換部よりも下流側位
置における湯水の温度を検出する第2温度センサと、上
記入水流量センサによる検出入水流量が最低作動流量未
満となる給湯待機中に上記他の熱交換回路の単独加熱運
転が開始されたときその単独加熱運転中における上記バ
イパス制御弁の待機位置を位置制御するバイパス流量制
御手段とを備えることとした。そして、上記バイパス流
量制御手段として、上記入水温度センサによる検出入水
温度と、上記第1及び第2の両温度センサによる両検出
温度の内の高温側検出温度とに基づいて、上記バイパス
管路からの入水と上記熱交換部からの出湯とを混合した
と仮定した場合に混合後の湯水が設定給湯温度になるよ
うに演算された上記バイパス制御弁の開度を上記待機位
置として出力する構成を採用した。
【0019】この請求項4によれば、上記の如く具体的
な位置における湯水温度を検出する第1及び第2の両温
度センサを設置することにより、請求項1の制御方法を
より具体的にかつ簡易に実施することが可能となる一
方、この制御方法に基づく上記の作用を確実に得ること
が可能になる。
【0020】以上の請求項2〜請求項4のいずれかの制
御装置においては、次の構成を付加することにより、給
湯栓からの設定給湯温度を超える出湯回避を、より高い
確実性をもって実現し得る。すなわち、バイパス流量制
御手段として、待機位置についての位置制御の実行中又
は終了直後に検出入水流量が最低作動流量以上となって
給湯運転が開始されたとき、給湯運転の開始から設定時
間が経過するまでは給湯運転中における通常の位置制御
をキャンセルして所定開度を制御位置として出力する構
成を付加する(請求項5)。
【0021】この請求項5によれば、給湯回路内の湯水
の温度むらに起因して給湯待機状態から給湯運転状態に
移行した際に給湯栓からの出湯温度の温度変動が生じる
おそれを回避することが可能になる。すなわち、給湯待
機中に他の熱交換回路の単独加熱運転が開始された場合
には、それまでの給湯回路の給湯運転の如何の違いによ
り給湯回路内の湯水は様々な温度状態で給湯待機状態に
入り滞留状態になっている上に、その滞留状態の湯水の
内でも給湯側熱交換部に存在する湯水が上記単独加熱運
転により受動的に加熱を受けるため、給湯回路内の湯水
温度には温度むらが生じる可能性がある。この温度むら
が生じると、給湯運転制御の開始によりこの温度むらの
ある出湯温度の検出に基づいてバイパス制御弁の位置制
御が行われてしまい、給湯栓からの出湯温度に変動を生
じるおそれがある。このため、給湯運転が開始されてか
ら設定時間が経過するまではバイパス制御弁の制御位置
を所定開度に設定すれば、上記の出湯温度の変動発生が
回避されることになる。
【0022】なお、上記の「待機位置についての位置制
御の実行中に給湯運転が開始されたとき」とは、他の熱
交換回路の単独加熱運転中に給湯待機状態から給湯運転
が開始されたときのことであり、「位置制御の終了直後
に給湯運転が開始されたとき」とは、他の熱交換回路の
単独加熱運転の終了直後に給湯待機状態から給湯運転が
開始されたときのことである。
【0023】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の1缶
2回路式給湯器の制御方法によれば、給湯待機中であっ
ても他の熱交換回路の単独加熱運転が開始された場合に
は、給湯回路のバイパス制御弁の待機位置を変更調整す
ることができ、その待機位置として給湯回路内で高温域
の高温湯温度に基づいて決定される開度に変更すること
ができる。これにより、待機位置をより大きい開度に変
更して入水をより大きい混合比で混合し得る状態にする
ことができ、次に給湯栓が開かれた際に、給湯栓から出
湯する湯水を確実に設定給湯温度以下に制限することが
できる。その上に、たとえ最低作動流量未満の漏れ出湯
が給湯回路内に生じていたとしても、給湯栓側に流れる
湯水温度を確実に設定給湯温度以下に制限することがで
きる。以上により、給湯栓から出湯する湯水が設定給湯
温度を超える事態が発生するおそれを確実に回避するこ
とができるようになる。
【0024】請求項2〜請求項4のいずれかの1缶2回
路式給湯器の制御装置によれば、いずれの制御装置によ
っても請求項1の制御方法を確実に実施することがで
き、その制御方法に基づく効果を確実に得ることができ
る。すなわち、請求項2では高温湯検出手段により検出
される高温湯温度に基づいて、請求項3では2以上の温
度センサによる検出温度の内の最も高温の湯水温度に基
づいて、請求項4では第1及び第2の両温度センサによ
る検出温度の内の高温側の検出温度に基づいてそれぞれ
待機位置を変更調整することにより、請求項1の制御方
法を実現させることができる。
【0025】請求項5の制御装置によれば、上記請求項
2〜請求項4のいずれかの制御装置において、給湯待機
状態から給湯運転が開始された際に、他の熱交換回路の
単独加熱運転により給湯回路内に生じることのある温度
むらを検出してしまうことに起因する給湯栓からの出湯
温度の変動発生を確実に防止することができる。これに
より、給湯栓からの設定給湯温度を超える出湯回避を、
より高い確実性をもって実現させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0027】図1は、本発明の実施形態に係る1缶2回
路式給湯器としての給湯器付き風呂釜200を示す。こ
の給湯器付き風呂釜200は、給湯回路2と、浴槽10
0内の湯水の追い焚きを行う他の熱交換回路としての追
い焚き循環回路3と、上記給湯回路2及び追い焚き循環
回路3の双方を熱交換加熱するための共通の熱交換缶体
4と、これらの各運転作動を制御するコントローラ5と
を備えたものである。つまり、この給湯器付き風呂釜2
00は、上記の共通の熱交換缶体4において2つの熱交
換回路(給湯回路2及び追い焚き循環回路3)に対する
熱交換加熱が共通の燃焼バーナ13の燃焼熱により行わ
れるという1缶2回路式に構成されたものである。
【0028】上記給湯回路2は、水道管に接続された入
水管路11から熱交換部としての給湯側熱交換器12に
導入された水を上記の共通の燃焼バーナ13の燃焼熱に
より熱交換加熱し、加熱後の湯水を出湯管路14を通し
て下流端の給湯栓15まで給湯させるようになってい
る。上記熱交換器12はフィン付きチューブにより構成
され、このチューブはその入口が上記入水管路11の下
流端に連通された下側チューブ12aを上記熱交換缶体
4に対し例えば一方から他方に向けて通し、ベンド部1
2bにより上側位置に折り返して上側チューブ12cを
逆向きに通した後、その出口が出湯管路14の上流端に
連通されるというように配設されている。上記入水管路
11と出湯管路14との間には上記熱交換器12をバイ
パスするバイパス管路16が設けられて、バイパス制御
弁17の位置制御による開度調整により上記出湯管路1
4からの出湯に対する水の混合比が変更調整されて上記
給湯栓15等に対する温度調整が行われるようになって
いる。
【0029】上記入水管路11には入水流量センサ18
と、入水温度センサ19とが配設されている一方、上記
出湯管路14には給湯流量制御弁20と、上記給湯栓1
5もしくは後述の注湯管路41に供給される湯水の温度
を検出する給湯温度センサ21とが配設されている。ま
た、上記熱交換器12には沸騰防止センサ22が設けら
れる一方、上記熱交換器12の出口の下流側近傍位置の
出湯管路14には熱交換缶体4から出湯管路14に出湯
される出湯温度を検出するための缶体温度センサ23が
設けられている。
【0030】上記沸騰防止センサ22は、給湯側熱交換
器12内の湯水温度が沸騰防止処理用の所定の高温度に
なれば、燃焼バーナ13の燃焼作動を強制的に低減もし
くは停止させて上記熱交換器12内での沸騰発生を防止
するようになっている。つまり、給湯器付き風呂釜20
0が1缶2回路式に構成されて燃焼バーナ13の燃焼作
動により給湯回路2及び追い焚き循環回路3の両熱交換
器12、33が共に加熱されてしまうため、特に給湯回
路2による給湯運転の停止中に追い焚き循環回路3によ
る追い焚き運転が行われた際に上記給湯器側熱交換器1
2での沸騰防止を図るようにしている。この沸騰防止セ
ンサ22は上記熱交換器12の入口と出口との中間位置
であって燃焼バーナ13からの燃焼熱を受けて高温に加
熱された状態の湯水の温度を検出し得る位置(熱交換器
12を構成するチューブのベント部12b位置)に配設
されるため、この沸騰防止センサ22を本発明の第1温
度センサとして利用する。加えて、上記第1温度センサ
よりも下流側位置に配設されて出湯温度を検出する上記
缶体温度センサ23を本発明の第2温度センサとして利
用する。
【0031】上記追い焚き循環回路3は循環管路31
と、循環ポンプ32と、熱交換部としての追い焚き側熱
交換器33とを備えている。上記循環管路31は浴槽1
00内の湯水を上記熱交換器33に戻す戻り管路31a
と、熱交換器33で加熱された湯水を上記浴槽100に
供給する往き管路31bとから構成されている。そし
て、上記追い焚き循環回路3は、循環ポンプ32の作動
により戻り管路31aを通して上記熱交換器33に戻さ
れる浴槽100内の湯水を上記の共通の燃焼バーナ13
の燃焼熱により熱交換加熱し、加熱後の湯水を往き管路
31bを通して再び上記浴槽100内に供給して追い焚
き循環加熱させるようになっている。上記戻り管路31
aには、循環湯水の循環方向上流側から順に、上記循環
ポンプ32と、循環流の通過によりフラップが開いて循
環判定のON指令が出力される水流スイッチ34と、浴
槽100内の湯水温度として循環湯水の温度を検出する
風呂湯温度センサ35とが配設されている。
【0032】また、上記給湯回路2の出湯管路14と上
記循環管路31との間には、出湯管路14からの湯水を
上記循環管路31を通して浴槽100に注湯して湯張り
するための注湯管路41が設けられている。上記注湯管
路41には、注湯流量を検出する注湯流量センサ42
と、開閉制御により湯張り実行又は停止の切換を行う開
閉制御弁としての注湯電磁弁43と、給湯回路2側への
逆流入を阻止するための二段配置の逆止弁44とが配設
されている。
【0033】さらに、上記熱交換缶体4には燃焼バーナ
13に対し燃焼用空気を供給する送風ファン61が配設
され、上記燃焼バーナ13には燃料ガスを供給するガス
供給管62が接続されている。このガス供給管62には
元ガス電磁弁63及び電磁比例弁64が介装されてい
る。
【0034】上記の給湯器付き風呂釜200は、MP
U、メモリ等を備え各種の制御用プログラムが格納され
たコントローラ5によって、給湯運転、注湯運転及び追
い焚き運転等の各種の通常運転制御に加え、特に給湯待
機中に追い焚き運転が単独で実行された際に上記バイパ
ス制御弁17の待機位置についての位置制御がリモコン
51からの出力及び上記の各種センサからの出力等に基
づいて行われるようになっている。
【0035】すなわち、上記コントローラ5は、図2に
特に給湯制御、追い焚き制御やバイパス流量制御に係る
部分を抜き出して示すように、給湯回路2により給湯栓
15に対する給湯運転を行う給湯制御部52と、追い焚
き循環回路3により浴槽100内の湯水を所定温度まで
焚き上げる追い焚き運転を行う追い焚き制御部53と、
バイパス制御弁17の位置制御を行うことによりバイパ
ス流量の変更調整を行うバイパス流量制御部54とを備
えている。このバイパス流量制御部54は、上記給湯制
御部52による給湯制御に連携してバイパス制御弁17
の位置制御を行う通常時処理部541と、上記給湯制御
が停止されて給湯回路2が給湯待機状態のときに上記バ
イパス制御弁17の待機位置について位置制御を行う待
機時処理部542とを備えている。
【0036】上記給湯制御部52による給湯運転制御は
次のようにして行われる。すなわち、給湯栓15の開操
作により入水管路11に水道管から入水され、入水流量
センサ18により最低作動流量(MOQ;例えば3リッ
トル/分)以上の入水流量が検出されると、送風ファン
61、元ガス電磁弁63、電磁比例弁64及び燃焼バー
ナ13からなる加熱系60の作動制御(例えばFF制
御)により燃焼作動を開始する。次に、入水温度センサ
19からの入水温度及び給湯温度センサ21からの給湯
温度の各検出値に基づいてリモコン51にユーザが設定
した設定給湯温度になるように上記の燃焼作動量が制御
(例えばFB制御)される。
【0037】上記の給湯運転制御の際、上記燃焼作動に
より熱交換器12から出湯される湯水の出湯温度が上記
設定給湯温度よりも所定量高くされ、上記通常時処理部
541によるバイパス制御弁17の位置制御によりバイ
パス管路16からの入水が出湯管路14からの出湯に所
定の混合比で混合され、これにより、給湯栓15に対す
る給湯温度を上記設定給湯温度にする制御も行われる。
すなわち、上記のバイパス制御弁17の位置(開度)と
しては、上記の加熱系60による燃焼作動により熱交換
器12からの出湯の出湯温度として設定される設定出湯
温度Tvsと、入水温度センサ19により検出される入水
温度Tiと、リモコン51に対しユーザにより入力設定
された設定給湯温度Tsと、缶体温度センサ23により
検出される出湯温度Tvdとに基づいて、混合後の湯水温
度を設定給湯温度Tsにするのに必要な入水の混合比
(開度)が設定される。具体的には次の式(1)により演
算される制御位置Vcに変更調整される。
【0038】 Vc=β1(Tvs−Ts)/(Ts−Ti)+β2(Tvd−Ts)/(Ts−Ti) …(1) ここで、β1及びβ2は共に定数であり、β1はいわゆる
固定率と称され、β2はいわゆる可動率と称されるもの
である。
【0039】そして、上記給湯栓15がユーザにより閉
操作されると、入水管路11からの入水流量が最低作動
流量未満、ひいてはゼロになるため、上記の燃焼作動を
停止して給湯運転制御を終了する。この給湯運転制御が
終了すると、上記通常時処理部541によるバイパス制
御弁17の位置制御も終了して給湯待機状態になり、バ
イパス制御弁17は上記待機時処理部542により出力
される待機位置に位置制御されることになる。
【0040】上記追い焚き制御部53による追い焚き運
転制御は次のようにして行われる。すなわち、リモコン
51の追い焚きスイッチをユーザがON操作するか、あ
るいは、前段階に自動風呂スイッチをユーザがON操作
して注湯制御により浴槽100内に所定水位までの湯張
りが終了すると追い焚き指令が出力され、この追い焚き
指令を受けて循環ポンプ32が作動される。この作動開
始により水流スイッチ34がONすると、上記加熱系6
0により燃焼バーナ13が燃焼作動される。そして、こ
の燃焼作動が風呂湯温度センサ35により風呂設定温度
が検出されるまで継続され、上記風呂湯温度センサ35
の検出温度が風呂設定温度に到達すれば上記燃焼作動が
停止されて追い焚き制御が終了する。
【0041】上記バイパス流量制御部54の待機時処理
部542は、入水流量が最低作動流量未満で給湯運転制
御の停止中(給湯待機中)になれば処理が開始され、バ
イパス制御弁17の待機位置を所定の条件に基づき変更
調整する位置制御を行うようになっている。
【0042】以下、主として上記給湯制御部52及びバ
イパス流量制御部54の各処理について図3のフローチ
ャートを参照しつつ以下に説明する。
【0043】入水流量センサ18により検出される入水
流量が最低作動流量未満か否かを判定し、入水流量が最
低作動流量未満であれば上記給湯運転制御が停止された
給湯待機中であるため、上記待機時処理部542による
位置制御が開始され、まず、風呂側で追い焚き運転が単
独で行われているか否かを判定する(ステップS1でY
ES、ステップS2)。追い焚き指令が出力されている
か否か等に基づき追い焚き運転の単独運転開始に伴い燃
焼バーナ13が燃焼中と判定されれば、缶体温度センサ
23の検出温度Ta(=Tvd)と沸騰防止センサ22の
検出温度Tbとの内、いずれが高温かを判定する(ステ
ップS2でYES、ステップS3)。Tbの方が高けれ
ばこのTbに基づき待機位置Vwを演算し、演算したVwに
なるようにバイパス制御弁17の待機位置を変更して次
回の給湯運転開始による再出湯に備える(ステップS3
でYES、ステップS4)。待機位置Vwの演算は上記
式(1)の検出出湯温度Tvdの代わりに上記のTbの値を代
入することにより行う。すなわち、下記の如くである。 Vw=β1(Tvs−Ts)/(Ts−Ti)+β2(Tb−T
s)/(Ts−Ti) 逆に、Taの方が高ければこのTaに基づき待機位置Vwを
演算し、演算したVwになるようにバイパス制御弁17
の待機位置を変更して次回の給湯運転開始による再出湯
に備える(ステップS3でNO、ステップS5)。この
場合の待機位置Vwの演算は上記式(1)の通り検出出湯温
度Tvd(=Ta )を用いて行えばよい。
【0044】以上の高温側の検出温度に基づく待機位置
の設定により、再出湯時において給湯栓15からの出湯
を確実に設定給湯温度以下に制限することができるよう
になる。
【0045】そして、リターンした後、ステップS1の
入水流量の判定で最低作動流量以上となって給湯運転が
開始される場合には、まず、追い焚き運転による燃焼作
動が継続中であるか、又は、その追い焚き運転が終了直
後であるかの判定を行う(ステップS1でNO、ステッ
プS6)。追い焚き運転継続中又は終了直後でなけれ
ば、ステップS7を飛ばして給湯制御部52及び通常時
処理部541に基づく通常の給湯運転制御を行う(ステ
ップS6でNO、ステップS8)。逆に追い焚き運転継
続中又は終了直後であれば(ステップS6でNO)、給
湯運転開始から設定時間が経過するまでは上記の通常時
処理部541による制御をキャンセルしてステップS3
での2つの検出温度の高低判定によりステップS4又は
S5の高温側検出温度に基づく位置制御を行う(ステッ
プS6でYES、ステップS7でNO)。つまり、Tb
又はTaに基づき設定された待機位置と同じ開度を制御
位置として設定する。そして、上記設定時間の経過後に
上記の給湯制御部52及び通常時処理部541に基づく
通常の給湯運転制御に移行する(ステップS7でYE
S、ステップS8)。
【0046】以上の処理を行う理由は次の通りである。
給湯運転開始による出湯を開始させる際に、追い焚き運
転中もしくはそれまで追い焚き単独運転が行われていた
場合には、給湯回路2の状態、特に熱交換器12近傍の
湯水の状態が追い焚き運転による加熱によって温度むら
が生じているおそれがある。そして、通常時処理部54
1により検出出湯温度に基づく位置制御を行うと、上記
温度むらの検出によりバイパス制御弁17に位置変動が
生じてしまうことになる。このため、上記の設定時間内
は、ステップS3〜S5の高温側検出温度に基づく位置
制御を継続するようにしたものである。
【0047】なお、上記の温度むらに起因する位置変動
を防止する処理としては以下の処理を採用するようにし
てもよい。例えば、上記の設定時間が経過するまでは
(ステップS7でNO)、上記のステップS3〜S5に
代えて、給湯運転開始の直前(ステップS1で最低作動
流量未満から最低作動流量以上に変わる直前)の待機時
処理部542による待機位置(ステップS4又はS5の
待機位置)に対応する開度に固定してもよいし、あるい
は、安全を見込んで予め設定した後述の中間待機位置に
対応する開度に固定するようにしてもよい。
【0048】一方、上記ステップS2での判定で追い焚
き運転の単独運転が行われていないときには、前回の給
湯運転の終了から所定の設定時間(例えば10分間)が
経過したか否かの判定を行う(ステップS2でNO、ス
テップS9)。設定時間が経過していない、つまり前回
の給湯運転が終了してからあまり時間が経過していなけ
れば(ステップS9でNO)、上記のステップS3での
2つの検出温度の高低判定により高温側検出温度に基づ
く待機位置の位置制御を行う(ステップS4又はS
5)。逆に上記設定時間が経過していれば、さらに、前
回の追い焚き運転の終了から所定の設定時間(例えば1
0分間)が経過したか否かの判定を行う(ステップS9
でYES、ステップS10)。設定時間が経過していな
い、つまり前回の追い焚き運転が終了してあまり時間が
経過していなければ(ステップS10でNO)、上記の
ステップS9でNOの場合と同様にステップS3での2
つの検出温度の高低判定により高温側検出温度に基づく
待機位置の位置制御を行う(ステップS4又はS5)。
逆に設定時間が経過していれば、バイパス制御弁17を
所定の中間待機位置(全閉と全開との中間開度)に変更
調整する(ステップS10でYES、ステップS1
1)。
【0049】つまり、給湯側熱交換器12や給湯回路2
内の湯水の温度状態の如何により、2つの検出温度T
a,Tbの内の高温側検出温度に基づく待機位置の決定を
行うか、予め定めた中間待機位置に設定するかに制御を
異ならせたものである。すなわち、給湯待機状態にある
現在の給湯回路2の状態、特に熱交換器12近傍の湯水
の状態が前回に行われた給湯運転もしくは追い焚き運転
による加熱によって温度むらが生じているおそれがある
と考えられる上記の設定時間内は、上記の高温側検出温
度に基づく待機位置の位置制御を継続する一方、給湯運
転及び追い焚き運転が共に停止された状態が上記の設定
時間以上経過していれば、次回の給湯運転開始まで安全
側を見込んだ上記の中間待機位置に固定するものであ
る。
【0050】<他の実施形態>なお、本発明は上記実施
形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態
を包含するものである。すなわち、上記実施形態では第
1及び第2の2つの温度センサ22,23の検出温度の
内の高温側検出温度に基づいて待機位置を決定するよう
にしているが、これに限らず、給湯側熱交換器12に対
しその上下流範囲に2以上の温度センサを配設しそれら
の検出温度の内の最高温度に基づいて待機位置を決定す
るようにしてもよい。また、少なくとも上記熱交換器1
2において燃焼バーナ13の燃焼作動により最も加熱さ
れる部位に温度センサを1つ設け、この検出温度に基づ
いて待機位置を決定するようにしてもよい。
【0051】
【試験例】図1に示す1缶2回路式の給湯器付き風呂釜
200を用い、追い焚き運転を単独で実行させた場合の
給湯回路2側での沸騰防止センサ22(第1温度セン
サ)の検出温度Tb、缶体温度センサ23(第2温度セ
ンサ)の検出温度Ta、給湯温度センサ21の検出温度
To、及び、給湯栓15(器具から5m先の位置)から
の出湯温度Tkの温度変化をそれぞれ計測した。なお、
Tiは入水温度である。
【0052】図4は給湯栓15からの漏れ出湯量を0.
5リットル/分に設定し、かつ、バイパス制御弁17を
全閉にした場合の試験結果を示す。これによれば、追い
焚きの単独運転を開始させると、その直後は検出温度T
bの方が加熱を受けて検出温度Taよりも高いが、その
後、高低関係が逆転しTaの方がTbよりも高くなってそ
の状態が続く。このように漏れ出湯が発生していると、
給湯器側熱交換器12が加熱されても最高温度の湯水は
下流側に流動してしまい、次に給湯栓が開かれた場合に
は高温出湯のおそれが生じることになる。
【0053】従って、2以上の温度センサによる検出温
度の内の高温側検出温度を採用することにより漏れ出湯
の場合であっても高温域の湯水の検出が可能となり、給
湯待機中であってもこのような待機位置にバイパス制御
弁17の待機位置を変更調整することにより次回の給湯
開始時の高温出湯の発生を回避し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態が適用される1缶2回路式給
湯器付き風呂釜を示す模式図である。
【図2】コントローラの内容を示すブロック図である。
【図3】コントローラの制御内容を示すフローチャート
である。
【図4】試験例を示す関係図である。
【符号の説明】
2 給湯回路 3 追い焚き循環回路(他の熱交換回
路) 4 熱交換缶体 5 コントローラ 12 給湯側熱交換器(熱交換部) 14 出湯管路 16 バイパス管路 17 バイパス制御弁 22 沸騰防止センサ(第1温度センサ) 23 缶体温度センサ(第2温度センサ) 33 追い焚き側熱交換器(他の熱交換回
路の熱交換部) 54 バイパス流量制御部(バイパス流量
制御手段) 200 給湯器付き風呂釜(1缶2回路式給
湯器) 542 待機時処理部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給湯回路の熱交換部と他の熱交換回路の
    熱交換部とが共通の熱交換缶体において加熱されるよう
    配設され、上記給湯回路はその給湯側熱交換部をバイパ
    スさせて入水を上記給湯側熱交換部からの出湯に混合す
    るためのバイパス管路とこのバイパス管路を通過する入
    水のバイパス流量を変更調整するバイパス制御弁とを備
    えている1缶2回路式給湯器の制御方法であって、 上記給湯回路への入水流量が最低作動流量未満の給湯待
    機中に上記他の熱交換回路が単独加熱運転された際には
    上記バイパス制御弁の待機位置を位置制御するように
    し、 上記単独加熱運転による加熱を上記給湯側熱交換部が受
    けることにより給湯回路内で高温域となる湯水温度を検
    出する一方、上記給湯回路への入水温度を検出し、 検出した高温湯温度と入水温度とに基づいて、上記バイ
    パス管路からの入水と上記給湯側熱交換部からの出湯と
    を混合したと仮定した場合に混合後の湯水が設定給湯温
    度以下になる上記バイパス制御弁の開度を演算し、この
    演算された開度になるよう上記待機位置の位置制御を行
    うようにすることを特徴とする1缶2回路式給湯器の制
    御方法。
  2. 【請求項2】 給湯回路の熱交換部と他の熱交換回路の
    熱交換部とが共通の熱交換缶体において加熱されるよう
    配設され、上記給湯回路はその給湯側熱交換部をバイパ
    スさせて入水を上記給湯側熱交換部からの出湯に混合す
    るためのバイパス管路とこのバイパス管路を通過する入
    水のバイパス流量を変更調整するバイパス制御弁とを備
    えている1缶2回路式給湯器の制御装置であって、 上記給湯回路への入水の入水流量を検出する入水流量セ
    ンサと、 上記給湯回路への入水の入水温度を検出する入水温度セ
    ンサと、 上記給湯回路への入水流量が最低作動流量未満である給
    湯待機中に上記他の熱交換回路の単独加熱運転が行われ
    たときその単独加熱運転による加熱を受けて給湯回路内
    の湯水が高温域となる位置の湯水温度を検出する高温湯
    検出センサと、 上記給湯待機中に上記他の熱交換回路の単独加熱運転が
    開始されたときその単独加熱運転中における上記バイパ
    ス制御弁の待機位置を位置制御するバイパス流量制御手
    段とを備え、 上記バイパス流量制御手段は、 上記入水温度センサによる検出入水温度と、上記高温湯
    検出センサによる検出高温湯温度とに基づいて、上記バ
    イパス管路からの入水と上記給湯側熱交換部からの出湯
    とを混合したと仮定した場合に混合後の湯水が設定給湯
    温度以下になるように演算された上記バイパス制御弁の
    開度を上記待機位置として出力するように構成されてい
    ることを特徴とする1缶2回路式給湯器の制御装置。
  3. 【請求項3】 給湯回路の熱交換部と他の熱交換回路の
    熱交換部とが共通の熱交換缶体において加熱されるよう
    配設され、上記給湯回路はその給湯側熱交換部をバイパ
    スさせて入水を上記給湯側熱交換部からの出湯に混合す
    るためのバイパス管路とこのバイパス管路を通過する入
    水のバイパス流量を変更調整するバイパス制御弁とを備
    えている1缶2回路式給湯器の制御装置であって、 上記給湯回路への入水の入水流量を検出する入水流量セ
    ンサと、 上記給湯回路への入水の入水温度を検出する入水温度セ
    ンサと、 上記給湯側熱交換部から給湯回路の下流側範囲において
    その熱交換部位置を含み互いに離れた2以上の各位置で
    湯水の温度を検出する2以上の温度センサと、 上記入水流量センサによる検出入水流量が最低作動流量
    未満となる給湯待機中に上記他の熱交換回路の単独加熱
    運転が開始されたときその単独加熱運転中における上記
    バイパス制御弁の待機位置を制御するバイパス流量制御
    手段とを備え、 上記バイパス流量制御手段は、 上記入水温度センサによる検出入水温度と、上記2以上
    の温度センサによる各検出温度の内の最も高温の検出温
    度とに基づいて、上記バイパス管路からの入水と上記熱
    交換部からの出湯とを混合したと仮定した場合に混合後
    の湯水が設定給湯温度になるように演算された上記バイ
    パス制御弁の開度を上記待機位置として出力するように
    構成されていることを特徴とする1缶2回路式給湯器の
    制御装置。
  4. 【請求項4】 給湯回路の熱交換部と他の熱交換回路の
    熱交換部とが共通の熱交換缶体において加熱されるよう
    配設され、上記給湯回路はその給湯側熱交換部をバイパ
    スさせて入水を上記給湯側熱交換部からの出湯に混合す
    るためのバイパス管路とこのバイパス管路を通過する入
    水のバイパス流量を変更調整するバイパス制御弁とを備
    えている1缶2回路式給湯器の制御装置であって、 上記給湯回路への入水の入水流量を検出する入水流量セ
    ンサと、 上記給湯回路への入水の入水温度を検出する入水温度セ
    ンサと、 上記給湯側熱交換部における湯水の温度を検出する第1
    温度センサと、 上記給湯側熱交換部よりも下流側位置における湯水の温
    度を検出する第2温度センサと、 上記入水流量センサによる検出入水流量が最低作動流量
    未満となる給湯待機中に上記他の熱交換回路の単独加熱
    運転が開始されたときその単独加熱運転中における上記
    バイパス制御弁の待機位置を位置制御するバイパス流量
    制御手段とを備え、 上記バイパス流量制御手段は、 上記入水温度センサによる検出入水温度と、上記第1及
    び第2の両温度センサによる両検出温度の内の高温側検
    出温度とに基づいて、上記バイパス管路からの入水と上
    記熱交換部からの出湯とを混合したと仮定した場合に混
    合後の湯水が設定給湯温度になるように演算された上記
    バイパス制御弁の開度を上記待機位置として出力するよ
    うに構成されていることを特徴とする1缶2回路式給湯
    器の制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項2〜請求項4のいずれかに記載の
    1缶2回路式給湯器の制御装置であって、 バイパス流量制御手段は、待機位置についての位置制御
    の実行中又は終了直後に検出入水流量が最低作動流量以
    上となって給湯運転が開始されたとき、給湯運転の開始
    から設定時間が経過するまでは給湯運転中における通常
    の位置制御をキャンセルして所定開度を制御位置として
    出力するように構成されている、1缶2回路式給湯器の
    制御装置。
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JPH0791737A (ja) * 1993-09-28 1995-04-04 Toto Ltd 1缶2水路給湯装置

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