JP3710611B2 - 自動湯張り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術の分野】
本発明は、浴槽に所定目標水位までの給湯を行う、自動湯張り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、浴槽の側面下方に設けられた給湯口に、給湯配管を介して給湯器を接続し、該給湯器から浴槽に給湯するようにした自動湯張り装置が知られている。かかる自動湯張り装置にあっては、給湯配管中に、浴槽内の水位を水圧により検出する水位センサと、浴槽への給湯流量を検出する流量センサが設けられ、該流量センサの検出値から浴槽への累積給湯量が算出される。
【0003】
また、所謂追焚きを行うため、給湯配管の一部をその構成の一部とする循環回路と、浴槽内の湯を該循環回路を介して循環させる循環ポンプと、該循環回路に流れる湯を加熱する熱交換器とを備えたものもある。
【0004】
このような自動湯張り装置においては、所定の目標水位までの湯張りを行うため、初回の湯張り時に、浴槽断面積を算出する処理が行われる。そして、2回目以降の湯張り時には、先ず浴槽の給湯口を超えるまで給湯し、その時の水位と目標水位との差と、初回の湯張り時に算出した浴槽断面積との積から、目標水位まで浴槽内の水位を上昇させるのに必要な目標給湯量を算出する。
【0005】
尚、給湯配管中に設置された前記水位センサは、浴槽内の水からの圧力により浴槽内の水位を検出するため、浴槽内の水位の検出時には、浴槽への給湯や循環ポンプの作動を停止してこれらの影響をなくす必要がある。それに対して流量センサで浴槽への供給流量を検出するときには、このように浴槽への給湯を停止する必要はない。
【0006】
そのため、上述したように目標水位を目標給湯量に置き換え、浴槽への給湯量の累積値を流量センサの検出値から算出しながら、該目標給湯量分の給湯を行うようにすることで、水位センサにより浴槽の水位を検出するために給湯を中断することなく、目標水位まで速やかに湯張りを行うことができる。
【0007】
ここで、上述した浴槽断面積は以下の処理により算出される。
【0008】
先ず、一定量(例えば10リットル)づつ、給湯器から浴槽に給湯し、該一定量の給湯が終了する毎に循環ポンプを作動させ、循環回路に設けられた水流スイッチがONするか否かを確認する。水流スイッチがONしたときには、浴槽の給湯口の高さまで給湯されたと判断し、その時点の浴槽の水位を基準水位とする(第1工程)。
【0009】
次に、所定量(例えば40リットル)の湯を浴槽に追加給湯する(第2工程)。
【0010】
そして、該第2工程での追加給湯が終了した時の浴槽の水位上昇量(現在水位−基準水位)を算出し、この水位上昇量と、前記第2工程で給湯した一定給湯量(40リットル)とから、浴槽断面積を算出する(第3工程)。
【0011】
このように、従来の自動湯張り装置においては、前記基準水位から一定量の追加給湯を行い(前記第2工程)、該追加給湯終了時の浴槽の水位の上昇量と、追加給湯量とから浴槽断面積を算出(前記第3工程)しているが、この場合、以下に示す不都合があった。
【0012】
即ち、前記第2工程における所定量(追加給湯量)を比較的少量に設定すると、容積が大きい浴槽では、前記追加給湯による浴槽の水位の上昇が僅かなものとなる。そして、水位センサにより検出される浴槽の水位には、多少の検出誤差が含まれるが、このように水位の上昇が僅かであると、追加給湯終了時の水位センサの検出値に対する検出誤差の影響が大きくなるため、浴槽断面積を正確に算出することができないという不都合があった。
【0013】
また、逆に、前記第2工程における所定量(追加給湯量)を比較的多量に設定すると、容積が小さい浴槽では、追加給湯による水位上昇が大きくなり、目標水位を超えて追加給湯が行われる場合がある。この場合には、初回(断面積算出時)の湯張り水位と、2回目以降の湯張り水位とが異なるため、使用者に違和感を与えてしまうという不都合があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記不都合を解消し、浴槽の容積によらずに、浴槽断面積を正確に算出することができ、また、浴槽断面積算出時の湯張り水位と、通常の湯張り時の湯張り水位とが異なることのない自動湯張り装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明と関連する実施態様は、浴槽に設けられた給湯口と給湯路を介して接続され、該浴槽への給湯を行う給湯手段と、前記給湯路に設けられて該浴槽内の水位を検出する水位センサと、前記給湯口から浴槽に供給される湯の量を検出する流量センサと、該流量センサの検出値から浴槽への累積給湯量を算出する給湯量累積手段と、浴槽の水位が前記給湯口を超えたことを検出する給湯口水位検出手段を有し、前記給湯手段を介して前記浴槽に所定目標水位の給湯を行う湯張り制御手段とを備え、該湯張り制御手段は、前記浴槽への給湯開始後、前記給湯口水位検出手段により浴槽の水位が前記給湯口に達したことが検出された時点の前記水位センサによる浴槽の検出水位を基準水位とし、該基準水位から所定量の追加給湯を行い、該追加給湯終了時の前記水位センサによる浴槽の検出水位と前記基準水位との差、及び前記所定量に基づいて、浴槽の断面積を算出する断面積算出手段と、該断面積算出手段により算出された浴槽の断面積に基づいて、前記基準水位と前記目標水位との差に応じた目標給湯量を算出する目標給湯量算出手段とを有し、浴槽への給湯開始後、浴槽の水位が前記基準水位に達してからの前記累積値算出手段による給湯量の累積値が、前記目標給湯量に達するまで給湯を行うことで、前記目標水位までの給湯を行う自動湯張り装置において、前記断面積算出手段は、前記所定量を、浴槽の容積が大きいほど、多く設定することを特徴とする。
【0016】
かかる実施態様によれば、前記断面積算出手段は、前記基準水位から追加給湯する前記所定量を、予め与えられている浴槽の容積が大きいほど多く設定する。そのため、浴槽の容積が大きいときには、前記基準水位から多量の追加給湯がなされ、浴槽の水位の上昇が小さくなることがない。これにより、水位センサの検出誤差の影響が小さくなり、前記断面積算出手段によって算出される浴槽断面積の正確性を高めることができる。
【0017】
一方、浴槽の容積が小さいときには、前記断面積算出手段は、前記所定量を少量に設定するため、追加給湯による浴槽の水位の上昇が非常に大きくなることはない。そのため、前記断面積算出手段による、浴槽の断面積の算出時に、多量の追加給湯により所定の目標水位を超えてしまうことを防止することができる。これにより、初回(浴槽断面積算出時)の湯張り水位と、2回目以降の湯張り水位とが異なり、使用者に違和感を生じさせることを防止することができる。
【0018】
また、前記実施態様の自動湯張り装置は、使用者又は設置者の操作により浴槽の容積が指定される浴槽容積指定手段を備え、前記断面積算出手段は、該浴槽容積指定手段により浴槽の容積が指示されることを特徴とする。
【0019】
かかる実施態様によれば、前記断面積算出手段は、前記浴槽容積設定手段の指定内容により、浴槽の容積が指示される。
【0020】
また、前記実施態様の前記断面積算出手段は、浴槽が空の状態から、前記給湯口水位検出手段により浴槽内の水位が前記給湯口を超えたことが検出されるまで給湯を行ったときの累積給湯量により、浴槽の容積が指示されることを特徴とする。
【0021】
かかる実施態様によれば、前記断面積算出手段は、前記累積給湯量から浴槽の容積が指示されるため、使用者或いは設置者が浴槽の容積を指定する作業が不要となる。
【0022】
また、前記実施態様の前記第断面積算出手段は、前記基準水位から前記所定量の追加給湯を行う途中において、該基準水位から一定量の給湯が行われた時点で、前記水位センサにより浴槽内の水位を検出し、検出した水位と該基準水位との差、及び前記一定量とに基づいて浴槽の略断面積を算出し、該略断面積により浴槽の容積を認識することを特徴とする。
【0023】
かかる実施態様によれば、前記断面積算出手段は、前記基準水位から前記所定の追加給湯を行なう途中で浴槽の略断面積を算出し、該略断面積により浴槽の容積を認識する。そのため、使用者或いは設置者が浴槽の容積を指定する作業が不要となる。
【0024】
次に、本発明は、上記目的を達成するため、浴槽に設けられた給湯口と給湯路を介して接続され、該浴槽への給湯を行う給湯手段と、前記給湯路に設けられて浴槽内の水位を検出する水位センサと、前記給湯口から浴槽に供給される湯の流量を検出する流量センサと、該流量センサの検出値から浴槽への累積給湯量を算出する給湯量累積手段と、浴槽の水位が前記給湯口を超えたことを検出する給湯口水位検出手段を有し、前記給湯手段を介して前記浴槽に所定目標水位の給湯を行う湯張り制御手段とを備え、該湯張り制御手段は、前記浴槽への給湯開始後、前記給湯口水位検出手段により浴槽の水位が前記給湯口に達したことが検出された時点の前記水位センサによる浴槽の検出水位を基準水位とし、該基準水位から所定量の追加給湯を行い、該追加給湯終了時の前記水位センサによる浴槽の検出水位と前記基準水位との差、及び前記所定量に基づいて、浴槽の断面積を算出する断面積算出手段と、該断面積算出手段により算出された浴槽の断面積に基づいて、前記基準水位と前記目標水位との差に応じた目標給湯量を算出する目標給湯量算出手段とを有し、浴槽への給湯開始後、浴槽の水位が前記基準水位に達してからの前記累積値算出手段による給湯量の累積値が、前記目標給湯量に達するまで給湯を行うことで、前記目標水位までの給湯を行う自動湯張り装置において、前記断面積算出手段は、浴槽の断面積の算出を2回行い、1回目の浴槽の断面積算出時は、前記所定量を予め定めた基準量に設定し、2回目の浴槽の断面積算出時には、前記所定量を、1回目の断面積算出時に算出された浴槽の断面積が大きいほど、多く設定することを特徴とする。
【0025】
上述した本発明に関連する実施態様においては、前記断面積算出手段は、断面積の算出を行う際に、前記浴槽の容積が予め指示されている必要があったが、本発明においては、前記断面積算出手段は、初回の断面積算出時に、前記所定量を前記基準量に固定して算出した浴槽の断面積によって、浴槽の容積が指示される。
【0026】
そのため、本発明によれば、予め浴槽の容積を指示する処理が不要となる。そして、2回目の浴槽の断面積の算出時には、前記断面積算出手段は、初回の断面積算出時に算出された浴槽断面積(浴槽の容積に比例)が大きい程、前記所定量を多く設定する。そのため、2回目の浴槽断面積の算出時には、浴槽の容積が大きいときでも前記所定量の追加給湯による浴槽の水位の上昇が小さくなることがない。これにより、2回目の浴槽断面積の算出時においては、上述した本発明に関連する実施態様の場合と同様、水位センサの検出誤差の影響を抑え、前記断面積算出手段によって算出される浴槽断面積の正確性を高めることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の説明に先立って、本発明に関連する自動湯張り装置の実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。図1は本発明に関連する自動湯張り装置の全体構成図、図2は浴槽の湯張り水位の説明図、図3,図4は図1に示した自動湯張り装置における浴槽断面積の算出処理を示したフローチャートである。
【0028】
図1を参照して、本発明に関連する自動湯張り装置は、給湯手段1と、追焚き手段2とを備え、コントローラ3により給湯手段1と追焚き手段2の作動を制御する構成となっている。
【0029】
給湯手段1は、給湯用熱交換器4内を貫通する通水管5を備え、通水管5に図示しない水道管から供給される水を給湯用熱交換器4(図示しないガスバーナにより加熱される)で加熱して出湯する。通水管5の下流端部は、台所や洗面所等の給湯栓(図示しない)に連接された常用通水管6と、循環路14(後述する)に連接された浴槽用通水管8とに分岐し、通水管5から常用通水管6を介して台所等に給湯可能とする一方、通水管5から浴槽用通水管8を介して浴槽9に給湯可能としている。
【0030】
尚、通水管5の上流部には、入水温サーミスタ10と入水流量センサ11とが設けられ、下流部には、給湯流量を制御するための湯量サーボ12と出湯温サーミスタ13とが設けられている。
【0031】
浴槽用通水管8は、電磁弁15、給湯流量センサ16(本発明の流量センサに相当)、ホッパー17、逆止弁18、及び三方弁19を順に備え、浴槽9内の湯を循環させるための循環路14に連接されている。給湯流量センサ16は、浴槽用通水管8に流れる湯の流量に応じた信号を出力する。
【0032】
追焚き手段2は、循環路14、循環ポンプ20、及び浴槽用熱交換器21により構成され、循環路14は、三方弁19から循環ポンプ20及び風呂用熱交換器21を介して浴槽9に至る往路14aと、三方弁19から直接的に浴槽9に至る復路14bとから成り、往路14a及び復路14bは、浴槽9の下部の側面に設けられた給湯口22に接続されている。
【0033】
往路14aの途中箇所には、循環路14における水流の有無を検出する水流スイッチ23及び浴槽用湯温サーミスタ24が設けられ、復路14bの途中箇所には、浴槽9内の水位を給湯口22を介して検出する水位センサ25が設けられている。
【0034】
水位センサ25は、浴槽9内の水位を、その水位に応じた静水圧として検出する圧力センサにより構成されるものであり、浴槽9内の湯が給湯口22以上の水位にあるときに、その水位に応じた信号を出力する。
【0035】
このように構成された、給湯手段1及び追焚き手段2においては、浴槽9に湯張りを行う場合には、電磁弁15が開かれた状態で、給湯手段1の通水管5から浴槽用通水管8及び循環路14を介して浴槽9に給湯が行われる。この場合、浴槽用通水管8から三方弁19を介して循環路14に流入する湯は、三方弁19から循環路14の往路14a及び復路14bの両者を通って浴槽9に至り、所謂両搬送により浴槽9に給湯が行われる。
【0036】
また、浴槽9内の湯を加熱する、所謂追焚きを行う場合には、電磁弁15が閉じられた状態で、循環ポンプ20を作動させることにより、浴槽9内の湯を循環路14を介して循環させ、この時、浴槽用熱交換器21(図示しないガスバーナにより加熱される)を作動させることで、浴槽9内の湯を加熱するようにしている。
【0037】
コントローラ3は、CPU、RAM、ROM等により構成され、湯張り制御手段30と、給湯量累積手段31とを有する。湯張り制御手段30は、浴槽9内の水位が給湯口22に達したことを検出する給湯口水位検出手段32、浴槽9の断面積を算出する断面積算出手段33、及び浴槽9に所定目標水位の湯張りを行うときに、該目標水位から目標給湯量を算出する目標給湯量算出手段34を有する。また、コントローラ3には、操作器35と表示器36とが接続されている。
【0038】
コントローラ3には、入水温サーミスタ10、入水流量センサ11、出湯温サーミスタ13、給湯流量センサ16、水流スイッチ23、浴槽用湯温サーミスタ24、及び水位センサ25からの出力信号、並びに操作器35からの運転指示データや給湯温度の設定データ等が入力される。そして、コントローラ3は、これらの入力データに従って、給湯手段1の、湯量サーボ12、電磁弁15、及び給湯用熱交換器4への加熱量、並びに追焚き手段2の循環ポンプ20、及び浴槽用熱交換器21への加熱量を制御する。
【0039】
また、操作器35には、“自動湯張り運転”等の各種運転モードを設定するスイッチや、“自動湯張り運転”における浴槽9の目標水位や給湯目標温度の設定スイッチ等が備えられ、表示器36には、給湯温度や、湯張り水位等が表示される。
【0040】
次に、上述した自動湯張り装置により、浴槽9に所定目標水位の自動湯張り運転を行う場合の動作について、図3,図4のフローチャートを参照して説明する。
【0041】
図3,図4は、初めて自動湯張り運転を行ったときの動作フローチャートである。STEP1で、使用者が操作器35に備えられた湯張りスイッチ(図示しない)を操作すると、湯張りモードとなり、湯張り制御手段30による浴槽9への湯張り動作が開始されて、STEP2で浴槽9に50リットルの給湯が行われる。この50リットルという量は、浴槽9が空の状態から給湯を開始したときに、給湯口22の水位に達しない程度に設定したものである。
【0042】
STEP3〜STEP4のループは、湯張り制御手段30に備えられた給湯口水位検出手段32による、給湯口22の水位の検出動作である。給湯口水位検出手段32は、STEP23で10リットルずつ給湯を行い、STEP3で循環ポンプ20を作動させたときに、STEP4で水流スイッチ23がONするか否かを確認することで、浴槽9の水位が給湯口22に達したことを検出する。
【0043】
即ち、浴槽9内の水位が給湯口22に達すると、浴槽9への給湯を停止(電磁弁15閉弁)しても、循環路14に湯が満ちた状態となるので、この状態で循環ポンプ20を作動させると、循環路14中を湯が還流し、水流スイッチ23がONする。一方、浴槽9内の水位が給湯口22に達していないときには、浴槽9への給湯を停止すると、循環路14内は空となるため、循環ポンプ20を作動させても水流スイッチ23はONしない。そのため、STEP4で水流スイッチ23がONしたことが検出されたときは、浴槽9内の水位が給湯口22に達したと判断することができる。
【0044】
尚、給湯口22の水位の検出中に、STEP21で給湯量累積手段31による給湯量の累積値が300リットル以上となったときには、浴槽9の排水口(図示しない)が開いているおそれがあるので、この場合にはSTEP22に進んで湯張り運転を中止し、表示器36にエラー表示をする。
【0045】
STEP4で、水流スイッチ23がONしたことが検出されたときは、湯張り制御手段30は、STEP5で循環ポンプ20の作動を停止し、STEP6でその時点の水位センサ25の検出水位を基準水位H0 (図2参照)とする。
【0046】
STEP7〜STEP11は、湯張り制御手段30に備えられた断面積算出手段33による、浴槽9の断面積の算出フローである。
【0047】
図2を参照して、断面積算出手段33は、上述した基準水位H0 から所定量Vx 分の追加給湯を行い、該追加給湯を行ったときの水位センサ25の検出水位Hr から、追加給湯による水位の上昇量h1 (h1 =Hr −H0 )でVx を割ることで、浴槽9の断面積を算出する。
【0048】
ここで、所定量Vx を固定値とすると、Vx 分の追加給湯を行ったときの、浴槽9内の水位の上昇量h1 は、浴槽9の容積の大小によって変化する。即ち、浴槽9の容積が大きいときはh1 が小さくなり、浴槽9の容積が小さいときにはh1 が大きくなる。そして、h1 が小さいと水位センサ25の検出誤差の影響が大きくなり、浴槽9の断面積の算出誤差も大きくなってしまうという不都合がある。また、浴槽9の容積が小さいときには、Vx 分の追加給湯を行ったときの水位Hr が、湯張り目標水位Ha を超えてしまうという不都合がある。
【0049】
そこで、このような不都合が生じることを防ぐため、断面積算出手段33は、STEP7で、浴槽9の容積が大きいほど、STEP8で追加給湯する所定量Vx を多く設定する。そして、STEP9で追加給湯終了時の水位Hr を水位センサ25で検出し、STEP10で基準水位H0 からの上昇量h1 を算出し、STEP11で浴槽9の断面積Ms (Ms =Vx /h1 )を算出する。
【0050】
そして、湯張り制御手段30は、STEP12で目標水位Ha を浴槽8の断面積Ms に基づいて目標給湯量Va に変換し(Va =h2 ×Ms 、図2参照)、STEP13で該目標給湯量Va 分の給湯を行って湯張り動作を終了する。
【0051】
尚、断面積算出手段33に浴槽9の容積を指示する方法としては、浴槽9が空の状態からSTEP4で水流スイッチ22がONするまでに、給湯量累積手段31により累積された給湯量が多い程、浴槽9の容積が大きいと指示する方法や、使用者又は設置者により浴槽の容積が指定される浴槽容積指定手段を設ける方法が採用される。
【0052】
或いは、断面積算出手段33は、STEP4で水流スイッチ22がON(基準水位H0 )してから前記追加給湯を行なう途中において、基準水位H0 から一定量の給湯が行われた時点で水位センサ25により浴槽9内の水位を検出し、検出した水位と基準水位H0 との差と、前記一定量とから浴槽の略断面積を算出し、該略断面積が大きい程、浴槽9の容積が大きいと判断する方法が採用される。
【0053】
また、2回目以降の自動湯張り運転では、浴槽9の断面積Ms は初回の自動湯張り運転時に既に算出済みであるので、STEP6〜STEP11の処理は不要となり、STEP12で目標水位Ha を目標給湯量Vb に変換し(Vb =ha ×Ms 、図2参照)、STEP13で該目標給湯量Vb 分の給湯を行うことで、湯張りが実行される。
【0054】
次に、本発明の実施の形態について説明する。本発明の実施の形態の自動湯張り装置の構成は、上述した本発明に関連する自動湯張り装置と同様であり、浴槽9の断面積の算出方法が異なる。
【0055】
即ち、本発明の実施の形態では、浴槽9の断面積の算出を2回実行する。1回目(初回)の自動湯張り運転実行時には、図3,図4のフローチャートのSTEP7で追加給湯を行う所定量Vxを固定値として浴槽9の断面積Mslを算出する。この1回目の浴槽9の断面積の算出は、断面積算出手段33に浴槽9の容積を指示するための処理である。
【0056】
そして、2回目の湯張り運転実行時に、断面積算出手段33は、STEP7で、1回目の湯張り運転実行時に算出した浴槽9の断面積Ms1(浴槽の容積に比例)が大きいほど、STEP8で追加給湯を行う所定量Vx を多く設定して、浴槽9の断面積Ms を算出する。
【0057】
これにより、上述した本発明に関連する自動湯張り装置の実施の形態と同様、浴槽9の容積が大きいときに、Vxの追加給湯による浴槽9の水位上昇が小さくなることを防止して、水位センサ24の検出誤差の影響を抑え、浴槽9の断面積Msを正確に算出することができる。
【0058】
尚、上述した本発明に関連する自動湯張り装置及び本発明の自動湯張り装置の実施の形態では、断面積が一定である浴槽9を例に説明したが、浴槽の断面積が上部になるほど大きくなっている場合には、浴槽の断面積の増加率を求め、該増加率を考慮して浴槽の水位に応じた給湯量を決定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動湯張り装置の一例の全体構成図。
【図2】浴槽に湯張りをする際の水位変化の説明図。
【図3】自動湯張り動作を説明するためのフローチャート。
【図4】自動湯張り動作を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
1…給湯手段、2…追焚き手段、3…コントローラ、4…給湯用熱交換器、5…通水管、6…常用通水管、8…浴槽用通水管、9…浴槽、10…入水温サーミスタ、11…入水流量センサ、12…湯量サーボ、13…出湯温サーミスタ、14…循環路、15…電磁弁、16…給湯流量センサ、17…ホッパー、18…逆止弁、19…三方弁、20…循環ポンプ、21…浴槽用熱交換器、22…給湯口、23…水流スイッチ、24…浴槽用湯温サーミスタ、25…水位センサ、30…湯張り制御手段、31…給湯量累積手段、32…給湯口水位検出手段、33…断面積算出手段、34…目標給湯量算出手段、35…操作器、36…表示器
Claims (1)
- 浴槽に設けられた給湯口と給湯路を介して接続され、該浴槽への給湯を行う給湯手段と、前記給湯路に設けられて浴槽内の水位を検出する水位センサと、前記給湯口から浴槽に供給される湯の流量を検出する流量センサと、該流量センサの検出値から浴槽への累積給湯量を算出する給湯量累積手段と、浴槽の水位が前記給湯口を超えたことを検出する給湯口水位検出手段を有し、前記給湯手段を介して前記浴槽に所定目標水位の給湯を行う湯張り制御手段とを備え、
該湯張り制御手段は、前記浴槽への給湯開始後、前記給湯口水位検出手段により浴槽の水位が前記給湯口に達したことが検出された時点の前記水位センサによる浴槽の検出水位を基準水位とし、該基準水位から所定量の追加給湯を行い、該追加給湯終了時の前記水位センサによる浴槽の検出水位と前記基準水位との差、及び前記所定量に基づいて、浴槽の断面積を算出する断面積算出手段と、該断面積算出手段により算出された浴槽の断面積に基づいて、前記基準水位と前記目標水位との差に応じた目標給湯量を算出する目標給湯量算出手段とを有し、浴槽への給湯開始後、浴槽の水位が前記基準水位に達してからの前記累積値算出手段による給湯量の累積値が、前記目標給湯量に達するまで給湯を行うことで、前記目標水位までの給湯を行う自動湯張り装置において、
前記断面積算出手段は、浴槽の断面積の算出を2回行い、1回目の浴槽の断面積算出時は、前記所定量を予め定めた基準量に設定し、2回目の浴槽の断面積算出時には、前記所定量を、1回目の断面積算出時に算出された浴槽の断面積が大きいほど、多く設定することを特徴とする自動湯張り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28884597A JP3710611B2 (ja) | 1997-10-21 | 1997-10-21 | 自動湯張り装置 |
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- 1997-10-21 JP JP28884597A patent/JP3710611B2/ja not_active Expired - Lifetime
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