JP2553418B2 - 自動湯はり方法 - Google Patents

自動湯はり方法

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JP2553418B2
JP2553418B2 JP3127678A JP12767891A JP2553418B2 JP 2553418 B2 JP2553418 B2 JP 2553418B2 JP 3127678 A JP3127678 A JP 3127678A JP 12767891 A JP12767891 A JP 12767891A JP 2553418 B2 JP2553418 B2 JP 2553418B2
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秀彦 高木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動湯はり装置によ
り、浴槽に湯はりを行い、さらに、足し湯を行う方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の自動湯はり装置として
は、例えば特開平2−267459号公報に開示されて
いるものが知られている。
【0003】この湯はり装置は、浴槽下部の側壁部に設
けた給湯口(バスアダプター)に給湯路を介して接続さ
れた給湯器を備え、給湯路には、浴槽内の湯を熱交換器
を介して循環させつつ追炊きするための循環路が形成さ
れると共に、浴槽内の水位を水圧により検出する水位セ
ンサが設けられている。
【0004】そして、この湯はり装置においては、前記
給湯口の位置を基準として浴槽への湯はりの設定水位を
あらかじめ記憶されており、その設定水位までの湯はり
は次のように行われる。
【0005】すなわち、まず、浴槽への初回の湯はりに
おいて、定量(例えば10リットル)づつ給湯器から浴
槽に給湯を行うと共に、その給湯毎に、循環路をポンプ
により作動させ、この時、循環路に設けた水流スイッチ
により循環の有無を検出することにより浴槽内の湯が前
記給湯口以上の水位に達したか否かを検出する。
【0006】浴槽内の湯が前記給湯口以上の水位に達し
たことが検出されると、この時、水位センサにより検出
される水位を前記設定水位に対する基準水位として記憶
した後に、所定量(例えば40リットル)の湯を浴槽に
給湯すると共に、この給湯時の水位上昇量を水位センサ
を介して検出する。
【0007】そして、この水位上昇量と所定量とによ
り、その水位上昇後における浴槽断面積を求め、これを
求めた後には、現在水位と前記設定水位との差に浴槽断
面積を乗算して得られる湯量を浴槽に給湯する。
【0008】この場合、仮に浴槽の断面積が高さによら
ず一定であるとすれば、この給湯により、浴槽内の水位
は設定水位に達するはずであるが、一般には、浴槽の断
面積は上部側ほど大きくなっているため、浴槽内の水位
は設定水位に達しない。
【0009】このため、この湯はり装置においては、さ
らに、上記の乗算により得られた湯量とこの時の水位上
昇量とにより、その水位上昇後における浴槽断面積を求
め、その求めた浴槽断面積を現在水位と前記設定水位と
の差に乗算して得られる湯量を浴槽に給湯し、あるい
は、この給湯を数回、繰り返し、これにより、浴槽内の
最終的な水位が設定水位に近づくようにしている。
【0010】また、かかる湯はり装置においては、前記
設定水位は、前記基準水位を基準とした水位として設定
されるので、設定水位までの湯はりを行うためには、初
回の湯はりの際に、上記のように基準水位を検出して記
憶しておく必要がある。
【0011】このため、この湯はり装置においては、初
回の湯はりの際に、前記所定量の湯はりを行う前の残湯
の有無の判定において、最初から“残湯有”と判定され
た場合、すなわち、浴槽内の湯が最初から前記給湯口以
上の水位にある場合には、基準水位を確定することがで
きないので、上記の湯はり運転を停止するようにしてい
る。
【0012】一方、この種の湯はり装置においては、通
常、自動足し湯運転も行うことができるようになってお
り、この足し湯運転においても、使用者が上記のように
検出・記憶された基準水位を基準として足し湯を行うべ
き水位を設定するようにしている。そして、湯はり装置
は、その設定された水位、前記基準水位及び浴槽断面積
等を用いて足し湯を行うべき給湯量を求め、その求めた
給湯量を浴槽に給湯することにより足し湯を行うように
している。
【0013】しかしながら、この種の湯はり装置におい
ては、特に、かかる足し湯運転を行うに際して次のよう
な不都合があった。
【0014】すなわち、この種の湯はり装置において
は、湯はりを行っている際や、浴槽を使用している際の
停電等により、上記の基準水位や設定水位、浴槽断面積
等の記憶データが消滅してしまうことがある。そして、
このような場合には、使用者にとっては、停電等の終了
後に、自動的な足し湯を行えることが好ましいものの、
使用者が改めて足し湯の水位を設定して足し湯を行おう
としても、基準水位や浴槽断面積が確定していないた
め、自動的な足し湯運転を行うことができない。このた
め、このような場合には、使用者は一度、浴槽内の湯を
排出して浴槽をほぼ空の状態とし、改めて前記の湯はり
を行い、これによって、前記基準水位や浴槽断面積等を
確定させてやらなければならない。
【0015】また、浴槽の設置の際等に、施工業者等に
より、上記の湯はり運転を行う前に給湯口の水位以上の
水位に水が浴槽内に入れられていることもあり、このよ
うな場合にも、使用者にとっては、浴槽に設定水位まで
自動的に足し湯を行えることが好ましいものの、上記の
ように、一度、浴槽内の湯を排出して浴槽をほぼ空の状
態として通常的な湯はりを行った後でなければ、自動的
な足し湯運転を行うことができない。
【0016】従って、従来の湯はり装置においては、停
電した時や、浴槽の設置の際等に給湯口以上の水位に湯
や水が浴槽に入れられている場合に、改めて通常的な湯
はりを行わなければならず、使用者にとって使用しづら
いものとなっていると共に、既に浴槽に入れられていた
湯や水が無駄になるという不都合があった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消し、停電した時や、浴槽の設置の際等に給湯口以
上の水位に湯や水が浴槽に入れられている場合にも、浴
槽内の湯や水を排出せずとも、継続して自動的な足し湯
を行うことができる方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる目的を達
成するために、浴槽下部に形成された給湯口に給湯路を
介して接続された給湯手段と、該浴槽内の水位を前記給
湯口を介して検出すべく前記給湯路に設けられた水位検
出手段と、該浴槽内の湯が前記給湯口以上の水位に有る
か否かを検出する残湯検出手段と、該浴槽に対する湯は
りの設定水位を前記給湯口以上の所定の水位を基準とし
た水位上昇量としてあらかじめ記憶した記憶手段とを備
えた湯はり装置を用い、該浴槽に湯はりを行い、さらに
足し湯を行う方法であって、該浴槽への湯はりの際に、
前記残湯検出手段により浴槽内の湯が前記給湯口以上の
水位に有るか否かを検出する第1検出工程と、該検出に
より浴槽内の湯が前記給湯口以上の水位にあることが検
出された時に、前記水位検出手段により検出される現在
水位を前記記憶手段に記憶させる第1記憶工程と、該記
憶後に前記給湯手段により浴槽にその水位が現在水位の
近傍で上昇するようあらかじめ定めた所定量の給湯を行
う第1給湯工程と、該給湯後に前記水位検出手段により
検出される現在水位を前記記憶手段に記憶させる第2記
憶工程と、該記憶後に当該給湯後の現在水位から前記設
定水位を減算して得た水位を前記設定水位の仮基準水位
として前記記憶手段に記憶させると共に、前記第1給湯
工程において前記水位検出手段を介して検出される水位
上昇量により前記所定量を割ることにより該所定量の給
湯を行った水位における浴槽断面積を求めて記憶手段に
記憶させる第3記憶工程と、該記憶後に足し湯を行う際
に、前記仮基準水位を基準とした水位上昇量として足し
湯を行うべき足し湯水位を設定する設定工程と、該設定
後に前記水位検出手段により現在水位を検出する第2検
出工程と、該検出により検出された現在水位と前記足し
湯水位と前記仮基準水位とにより現在水位から足し湯水
位までの水位上昇量を求め、その求めた水位上昇量と前
記浴槽断面積とを乗算することにより、足し湯水位まで
水位を上昇させるのに必要な不足湯量を求める演算工程
と、その求めた不足湯量を前記給湯手段により浴槽に給
湯する第2給湯工程とからなることを特徴とする。
【0019】
【作用】本発明によれば、例えば停電や浴槽の設置直後
等において前記浴槽に湯はりを行う場合に、前記残湯検
出手段により浴槽内の湯が前記給湯口以上の水位にある
ことが検出された時には、まず、この時の水位を記憶し
た後に、浴槽に前記所定量の給湯を行い、この給湯後に
おける水位と、水位上昇量と、前記設定水位とにより前
記仮基準水位及び浴槽断面積を求めて記憶する。
【0020】この場合、停電や浴槽の設置直後等におい
て前記浴槽に湯はりを行う場合に、浴槽内の湯が前記給
湯口以上の水位にある時には、一般に、前記設定水位に
近い水位となっていることが多く、従って、上記給湯の
所定量を水位が現在水位の近傍で上昇するよう比較的少
量なものに定めておくことで、その給湯後における水位
から設定水位を減算して得られる値は、本来の基準水位
に近似するものとなり、これを前記仮基準水位とする。
そして、上記の給湯の所定量を比較的少量なものとして
おくことで、その所定量をその給湯による水位上昇量に
より割って得られた値は、その所定量の給湯を行った水
位における浴槽の断面積を示すものとなり、これを前記
浴槽断面積とする。
【0021】次いで、足し湯を行う際には、使用者等に
より前記足し湯水位が設定されると、まず、この時、前
記水位検出手段により検出された現在水位と、前記仮基
準水位と足し湯水位とにより現在水位から足し湯水位ま
での水位上昇量とを求める。
【0022】この場合、具体的には、前記足し湯水位は
仮基準水位を基準とした水位であるので、上記水位上昇
量は、前記現在水位と、仮基準水位に足し湯水位を加算
して得られた値との差を演算することにより求められ
る。
【0023】次いで、その求めた水位上昇量と前記浴槽
断面積とを乗算することにより、足し湯水位まで水位を
上昇させるのに必要な不足湯量を求める。
【0024】この場合、浴槽の断面積は、一般には水位
によって異なるものの、通常、足し湯を行う場合には、
前記設定水位に比較的近い水位で行われることが多く、
従って、前記のように求めた浴槽断面積は、上記足し湯
を行う水位における浴槽の断面積に近似するものと考え
られる。このため、上記のように求めた不足湯量は、実
際に前記足し湯水位まで水位を上昇させるのに必要な湯
量に概略近似する。
【0025】そして、このように不足湯量を求めた後に
は、この不足湯量が浴槽に給湯され、この給湯後に水位
は前記足し湯水位に近いものとなる。
【0026】
【実施例】本発明の湯はり方法の一例を図1乃至図9に
従って説明する。
【0027】図1は自動湯はり装置の概略的構成を説明
するための説明図、図2乃至図6は湯はり方法を説明す
るためのフローチャート、図7乃至図9は浴槽に湯はり
をする際の水位の変化の様子を説明するための説明図で
ある。
【0028】図1で、1は給湯手段、2は浴槽、3は給
湯手段1から浴槽2にかけて設けられた浴槽用給湯路、
4は給湯手段1等の作動を制御する制御手段である。
【0029】給湯手段1は、給湯用熱交換器5内を貫通
する通水管6を備え、この通水管6に図示しない水道管
等から供給される水を熱交換器5により加熱して出湯す
るようにしている。この場合、通水管6の下流端部は、
台所や洗面所等の給湯栓(図示しない)に連接された常
用通水管7と浴槽用給湯路8に連接された浴槽用通水管
8とに分岐され、使用者の選択等により、通水管6から
常用通水管7を介して台所等へ給湯可能とする一方、通
水管6から浴槽用通水管8及び浴槽用給湯路3を介して
浴槽2へ給湯可能としている。
【0030】尚、通水管6の上流部には、入水温サーミ
スタ9と入水量検出器10とが設けられ、下流部には、
給湯量を制御するための湯量サーボ11と出湯温サーミ
スタ12とが設けられている。
【0031】浴槽用給湯路3は、浴槽2内の湯を循環さ
せるための循環路13を備え、この循環路13には、浴
槽用通水管8が電磁弁14、給湯量検出器15、ホッパ
ー16、逆止弁17及び三方弁18を順に介して循環路
13に連接されている。給湯量検出器15は、浴槽用通
水管8における単位時間当たりの流量に応じた信号を出
力する。
【0032】循環路13は、三方弁18から循環ポンプ
19及び浴槽用熱交換器20を介して浴槽2に至る往路
13aと、三方弁18から直接的に浴槽2に至る復路1
3bとから成り、往路13a及び復路13bは、浴槽2
の下部の側壁部に形成された給湯口21に循環金具22
を介して接続されている。そして、往路13aの途中箇
所には、循環路13における水流の有無を検出する水流
スイッチ23及び浴槽用湯温サーミスタ24が設けら
れ、復路13bの途中箇所には、浴槽2内の水位を給湯
口21を介して検出する水位検出手段25が設けられて
いる。この場合、水位検出手段25は、例えば浴槽2内
の水位をその水位に応じた静水圧として検出する圧力セ
ンサにより構成されるものであり、浴槽2内の湯が給湯
口21以上の水位にあるときに、その水位に応じた信号
を出力するようにしている。
【0033】かかる浴槽用給湯路3においては、例えば
浴槽2に湯はりを行う場合には、電磁弁14が開かれた
状態で、前記給湯手段1の通水管6から浴槽用通水管8
及び循環路13を介して浴槽2に給湯が行われる。この
場合、浴槽用通水管8から三方弁18を介して循環路1
3に流入する湯は、三方弁18から往路13a及び復路
13bの両者を通って浴槽2に至り、所謂、両搬送によ
り浴槽2に給湯が行われる。
【0034】また、例えば浴槽2内の湯を沸き上げる際
には、電磁弁14が閉じられた状態で、循環ポンプ19
を作動させることにより、浴槽2内の湯を循環路13を
介して循環させ、この時、浴槽用熱交換器20を作動さ
せることにより、浴槽2内の湯を循環路13の往路13
aにおいて加熱するようにしている。
【0035】尚、循環路13は、循環ポンプ19及び水
流スイッチ23を併せて、浴槽2内の湯が給湯口21以
上の水位にあるか否か(残湯の有無)を検出する残湯検
出手段26を構成するものであり、循環ポンプ19を作
動させた時に、水流スイッチ23により水流の有無を検
出することにより、残湯の有無を検出するようにしてい
る。
【0036】前記制御手段4は、CPU27、RAM
(記憶手段)28及びROM29等を有する制御回路部
30と、制御回路部30に接続された操作器31及び表
示器32とを備えている。
【0037】この制御手段4の制御回路部30には、前
記入水温サーミスタ9、入水量検出器10、出湯温サー
ミスタ12、給湯量検出器15、水流スイッチ23、浴
槽用湯温サーミスタ24及び水位検出手段25の出力信
号、並びに操作器31による設定データ等が入力され、
CPU27は、これらの入力データやROM29にあら
かじめ格納されたプログラム等に従って、給湯手段1の
給湯用熱交換器5及び湯量サーボ11、電磁弁14、循
環ポンプ19、浴槽用熱交換器20並びに表示器32等
の作動を制御すると共に、後述する各種演算等を行うよ
うにしている。
【0038】この場合、操作器31においては、例え
ば、“全自動運転”や“自動湯はり運転”、“自動沸き
上げ運転”、“自動足し湯運転”等、各種運転メニュー
を選択可能とし、特に“全自動運転”を選択した場合に
は、後述するように、湯はり、沸き上げ(保温を含む)
及び足し湯等が自動的に行われる。
【0039】さらに、操作器31においては、湯はり及
び足し湯に係わる浴槽2の設定水位や、沸き上げもしく
は保温に係わる設定湯温等、各種設定データを入力可能
としている。
【0040】この場合、設定水位には、浴槽2の設置直
後等に施工業者や使用者等により標準的な湯はりの水位
として設定される標準設定水位と、後述の基準水位から
標準設定水位までの範囲で、使用者が任意に数段階に設
定し得る可変設定水位とがあり、これらは基準水位を基
準とした水位として設定される。
【0041】次に、かかる自動湯はり装置において、例
えば“全自動運転”を選択した場合の作動を図1を参照
しつつ図2乃至図9に従って説明する。
【0042】使用者が前記操作器31により、“全自動
運転”を選択すると、図2乃至図6のフローチャートに
従って、湯はり、沸き上げ、保温及び足し湯が行われ
る。
【0043】この場合、あらかじめ浴槽2の設置直後等
に施工業者や使用者等により操作器31を介して標準設
定水位hs (図7参照)が入力され、この設定水位hs
は制御手段4のRAM28に記憶されている。
【0044】尚、標準設定水位hs は、図7に示すよう
に、浴槽2の給湯口21における水位(後述の基準水位
0 )を基準とした水位である。
【0045】また、この“全自動運転”を行うに際し
て、基準水位H0 から標準設定水位h S までの範囲で数
段階に可変な可変設定水位も使用者により入力され、こ
の設定水位も制御手段4のRAM28に記憶されてい
る。
【0046】以下、説明に際しては、可変設定水位とし
て例えば、標準設定水位hs を設定した場合について説
明し、これらの設定水位を単に設定水位hS という。
【0047】図1及び図2において、“全自動運転”が
選択されると、給湯手段1から浴槽用給湯路3を介して
浴槽2にあらかじめ定められた所定量v1 (例えば5リ
ットル)の湯はり(給湯)が行われる。
【0048】すなわち、制御手段4は、電磁弁14を開
かせると共に給湯手段1を作動させることにより、浴槽
2への給湯を行うと共に、この時、前記給湯量検出器1
5により検出される単位時間当たりの給湯量を積算し、
その積算値が所定量v1 に達した時に電磁弁14を閉じ
て浴槽2への給湯を停止する。そして、この所定量v 1
の湯はりにより、浴槽用通水管8及び浴槽用給湯路3に
湯が充填される。
【0049】所定量v1 の湯はりが行われると、次に、
制御手段4は、浴槽2の自動湯はりが初めて行われたか
否か、換言すれば“全自動運転”あるいは“自動湯はり
運転”が初めて選択されたか否かを判定する。すなわ
ち、制御手段4のRAM28は、浴槽2の設置後、現時
点までに“全自動運転”等が選択されたことがあるか否
を記憶しており、制御手段4は、このRAM28の記憶
により、“全自動運転”等が初めて選択されたか否かを
判定する。
【0050】尚、この場合、例えば停電等により、湯は
り装置のシステムダウン等が生じた後に、“全自動運
転”等を選択した場合には、初めての湯はりと判定され
る。
【0051】そして、初めての湯はりである場合には、
さらに、前記残湯検出手段26により浴槽2内の残湯の
有無(浴槽2内の湯が給湯口21以上の水位にあるか否
か)が判定され、残湯が無い場合には、図2乃至図4に
示すフロチャートに従って“全自動運転”を進行させ
る。
【0052】この場合、残湯の有無の判定は、電磁弁1
4を閉じた状態で循環ポンプ19を作動させることによ
り行われ、この時、浴槽2内の湯が給湯口21以下の水
位である場合には、循環路13内を湯が循環しないの
で、前記水流スイッチ23がONとならず、これにより
“残湯無”と判定される。逆に、浴槽2内の湯が給湯口
21以上の水位である場合には、循環路13内を湯が循
環して水流スイッチ23がONとなり、これにより“残
湯有”と判定される。
【0053】尚、湯はりが初めて行われたか否かの判定
において、初回でないと判定された場合と、残湯の有無
の判定において、“残湯有”と判定された場合とは、そ
れぞれ図6及び図5に示すフローチャートに従って“自
動湯はり運転”が進行され、これらについては後述す
る。
【0054】上記の判定において、“残湯無”と判定さ
れた場合には、次に、あらかじめ定められた所定量v2
(例えば10リットル)づつ、浴槽2に湯はりを行い、
この所定量v2 づつの湯はりは、浴槽2内の湯が給湯口
21以上の水位になるまで繰り返し行われる。
【0055】すなわち、制御手段4は、前記所定量v1
の湯はりの場合と同様に給湯手段1及び電磁弁14を作
動させることにより、所定量v2づつの湯はりを行うと
共に、この湯はり毎に、上記と同様に、残湯検出手段2
6により残湯の有無の判定を行う。そして、この所定量
2 の湯はり毎の判定において、2回続けて“残湯有”
と判定された場合には、この所定量v2 づつの湯はり作
動を終了し、次のステップに移行する。
【0056】また、この所定量v2 づつの湯はりにおい
ては、制御手段4は、その所定量v 2 の湯はりの回数を
カウントし、そのカウント数があらかじめ定められた所
定回数N(例えば20回)以上となっても“残湯有”と
判定されない場合には、浴槽2の排水口(図示しない)
が開いている虞れがあるので、この場合には、前記表示
器32によりエラー表示を行って使用者に知らしめた後
に、“全自動運転”を停止する。
【0057】上記のように、所定量v2 づつの湯はり作
動を終了すると、次に、制御手段4は、図3に示すよう
に、前記水位検出手段25により現在水位H0 の検出を
行うと共に、現在浴槽水量V0 の算出を行う。
【0058】この場合、現在水位H0 は、“残湯有”と
判定された後の水位であるので、図7に示すように、給
湯口21以上の水位に達しており、特に、2回続けて
“残湯有”と判定された後の水位であるので、確実に給
湯口21を越える水位に達している。従って、前記循環
路13等(図1参照)においても、残湯判定のために浴
槽2の湯を循環させた時に混入する空気が除去されて湯
が充満されており、前記水位検出手段25により確実に
現在水位H0 が検出される。
【0059】また、現在浴槽水量V0 は、前記所定量v
2 の湯はりの最終的な回数nを用いて、次式により算出
される。
【0060】 V0 =n・v2 +v1 ……(1) 尚、この(1)式において、所定量v1 は、前記したよ
うに、基本的には浴槽用給湯路3等に湯を満たすための
ものであるから、v1 の項を省略してもよい。
【0061】このように、検出された現在水位H0 及び
算出された現在浴槽水量V0 は、図3に示すように、そ
れぞれ基準水位H0 及び基準浴槽水量V0 として制御手
段4のRAM28に記憶される。
【0062】次いで、図3及び図7において、制御手段
4は、給湯手段1によりあらかじめ定められた所定量V
1 (例えば20リットル)の湯はりを浴槽2に行い、こ
の湯はり後に、現在水位H20を水位検出手段25により
検出してRAM28に記憶させる。
【0063】そして、この現在水位H20及び基準水位H
0 を用いて、次式により、水位H0 及びH20間における
浴槽2の平均断面積(浴槽基準断面積S0 )を算出して
RAM28に記憶させる。
【0064】 S0 =V1 /(H20−H0 )=V1 /h20 ……(2) ここでh20は所定量V1 の湯はりによる水位上昇量H20
−H0 である。尚、所定量V1 は、この湯はりによる水
位H0 から水位H20への水位上昇量h20が、これらの水
位H0 ,H20の間で浴槽2の断面積を略一定とみなせる
程度に比較的小さな値となるように、定められている。
【0065】次いで、制御手段4は、水位H20以上の水
位において浴槽2の断面積がこの浴槽基準断面積S0
等しく、一定であるものと仮定して、現在水位H20から
前記設定水位hs まで浴槽2に湯を満たすのに必要な湯
量(仮不足湯量V2 )を求める。この場合、設定水位h
s は、前記したように基準水位H0 を基準とした水位で
あるので(図7参照)、仮不足湯量V2 は次式により求
められる。
【0066】 V2 =(hs −h20)・S0 ……(3) そして、制御手段4は、給湯手段1により、この仮不足
湯量V2 の湯はりを浴槽2に行い、この湯はり後に、現
在水位Hx を水位検出手段25により検出し、さらに、
この現在水位Hx 、前記水位H20、不足湯量V2 及び浴
槽基準断面積S 0 を用いて、以下に説明するように、単
位水位上昇量(例えば1cm)当たりの浴槽2の断面積
の増加率dSを算出する。
【0067】すなわち、図7において、浴槽2は、上広
がりの形状となっており、その断面積は、浴槽2の下部
から上部に向かって徐々に増加している。このため、仮
不足湯量V2 の湯はり後における基準水位H0 からの水
位hx =Hx −H0 は、設定水位hsに達せず、この設
定水位hs よりも小さな値となる。
【0068】そして、この場合、図7から明らかに、上
記(3)式により求められた仮不足湯量V2 は、図中、
破線で囲まれた部分の湯量であり、この湯量は、水位H
20及びHX 間における実際の湯量に等しい。
【0069】また、この場合、通常の浴槽においては、
その単位水位上昇量当たりの断面積の増加率は、略一定
とみなすことができる。
【0070】そこで、浴槽2において、単位水位上昇量
当たりの断面積の増加率dSを未知数とすれば、水位H
X における断面積SX は、この未知数dSと浴槽基準断
面積S0 とを用いて、次式により表され、 Sx =S0 +dS・hX ……(4) さらに、水位H20及びHX 間における実際の湯量(=仮
不足湯量V2 )は、この断面積SX 及び浴槽基準断面積
0 を用いて、次式により表される。
【0071】 V2 ={(SX +S0 )/2}・(HX −H20) ……(5) ここで(5)式において、(SX +S0 )/2は水位H
20及びHX 間の平均断面積を示すものであり、水位H20
における断面積は浴槽基準断面積S0 と等しいものとす
る。
【0072】従って、上記(4),(5)式から成る連
立方程式をdSについて解けば、断面積増加率dSは、
次式により算出される。
【0073】 dS=2{V2 −S0 ・(HX −H20) }/{hX ・(HX −H20) } ……(6) あるいは、(6)式に前記(3)式を代入して得られる
次式により算出される。
【0074】 dS=2S0 ・(hs −hx )/{hX ・(HX −H20) } ……(6)’ 制御手段4は、上記(6)式あるいは(6)’式によ
り、断面積増加率dSを算出した後に、次に、この増加
率dSを用いて、現在水位HX から設定水位hS まで水
位を上昇させるのに必要な最終的な不足湯量VXを次式
により算出する。
【0075】 VX = (hs −hx )・( 水位hX 及び設定水位hS 間の平均断面積) =(hs −hx )・〔{(hs +hx )/2}・ dS+S0 〕 ……(7) そして、制御手段4は、図3に示すように、このように
算出した不足湯量VX の湯はりを前記給湯手段1により
行い、これにより、浴槽2に設定水位hs まで湯はりが
行われる。
【0076】尚、かかる湯はりにおいて、前記可変設定
水位を標準設定水位よりも小さく設定した場合には、上
記と全く同様の手順で可変設定水位までの湯はりが行わ
れる。
【0077】かかる湯はり後には、次に、図4に示すフ
ローチャートに従って、沸き上げ、足し湯及び保温が行
われる。
【0078】すなわち、前述したように湯はりが終了す
ると、まず、浴槽2内に湯の沸き上げが行われる。この
場合、図1において、この沸き上げは、浴槽2内の湯を
循環ポンプ19により循環路13において循環させると
共に、浴槽用熱交換器20により適宜加熱することによ
り行われ、浴槽用熱交換器20は、湯温があらかじめ前
記操作器31を介して設定された設定温度となるように
制御手段4により制御される。
【0079】尚、この時、湯温の検出は、循環路13に
設けられた前記浴槽用湯温サーミスタ24により行われ
る。
【0080】次いで、制御手段4は、浴槽用熱交換器2
0の作動が開始された時点から例えば、4時間経過した
か否かを判定し、4時間以上経過した場合には、“全自
動運転”を一旦、停止する。これは、熱交換器20はガ
スを用いたものであるので、あまり長時間作動させるこ
とは好ましくないからである。
【0081】一方、制御手段4は、上記の時間判定にお
いて4時間を経過していない場合には、次に、現在水位
X を水位検出手段25により検出し、さらに、現在水
位h X (=HX −H0 )が設定水位hS からあらかじめ
定められた所定の水位変化量Δh(例えば、3.5cm)
を引いた値よりも小さいか否かを判定する。
【0082】そして、この判定により、hX ≧hS −Δ
hである場合、すなわち、現在水位hX が設定水位hS
に近い値である場合には、次に、前記循環路13におい
て循環ポンプ19を作動させることにより浴槽2内の湯
を循環させた後に、前記浴槽用湯温サーミスタ24によ
り湯温Tを検出する。
【0083】また、上記の判定において、hX <hS
Δhである場合(例えば、入浴者等により浴槽2内の湯
が汲み出された場合等)には、さらに残湯の有無の判定
を行い、この判定結果が“残湯無”であるときには、浴
槽2の排水口(図示しない)が開いている虞れがあるの
で、前記表示器32によりエラー表示を行って使用者に
知らしめた後に、“全自動運転”を停止する。
【0084】他方、残湯の判定結果が“残湯有”である
ときには、前記(7)式に従って、水位を設定水位hS
まで上昇させるのに要する不足湯量VX (図7参照)を
算出し、さらに、この不足湯量VX を給湯手段1により
浴槽2に給湯することにより、設定水位hS までの足し
湯を行い、しかる後に、上記と同様に、浴槽2内の湯を
循環させ、さらに湯温Tを検出する。
【0085】次いで、かかる湯温Tの検出後に、制御手
段4は、その湯温Tが、設定温度からあらかじめ定めら
れた所定の温度変化量ΔT(例えば、0.5度)を引い
た値よりも小さいか否かを判定する。
【0086】そして、この判定により、T<設定温度−
ΔTである場合(湯温Tが設定温度より低い場合)に
は、再び、沸き上げ運転を行って、湯温Tを設定温度に
維持するように保温し、以下、上述のステップを繰り返
す。
【0087】また、T≧設定温度−ΔTである場合(湯
温Tが設定温度と略同一の場合)には、再び、前記した
ように時間経過の判定を行い、以下、上述のステップを
繰り返す。
【0088】“全自動運転”は、通常的には、以上説明
した作動により行われ、湯はり、沸き上げ、足し湯及び
保温が自動的に行われる。
【0089】尚、かかる作動において、“全自動運転”
を途中でOFFにした場合には、湯はり装置の作動は停
止される。
【0090】次に、図2に示すフローチャートにおい
て、初回の湯はりであると判定された後に、最初の残湯
の有無の判定結果が“残湯有”であった時の作動を説明
する。このような場合は、例えば、浴槽2の設置時に施
工業者等により、浴槽2に水が入れられた場合、あるい
は、浴槽2に一旦、湯はりがされた後に、停電等によ
り、湯はり装置がシステムダウンした場合等に生ずる。
そして、この場合には、図5及び図4に示すフローチャ
ートに従って“全自動運転”が進行される。
【0091】すなわち、“全自動運転”による湯はりが
初回の湯はりである場合において、最初の残湯の有無の
判定結果が“残湯有”である場合には、図5に示すよう
に、制御手段4は、まず、前述の通常的な“全自動運
転”の場合と同様の制御により、浴槽2内の湯温が設定
温度となるように前記浴槽用熱交換器20により沸き上
げ運転を行った後に、現在水位HX を検出して記憶し、
次いで、あらかじめ定められた所定量V4 (例えば20
リットル)の給湯を行った後に、残湯の判定を行う。こ
の場合、所定量V4 はその給湯による浴槽2の水位上昇
量が比較的小さなものとなるように定められている。そ
して、この残湯判定において、“残湯無”と判定された
ときには、浴槽2の排水口(図示しない)が開いている
虞れがあるので、エラー表示を行って使用者に知らしめ
た後に、“全自動運転”を停止する。
【0092】一方、“残湯有”と判定されたときには、
現在水位Hy を検出し、この水位H y を基に、前記基準
水位H0 に対応する仮基準水位Haと、前記浴槽基準断
面積S0 に対応する仮浴槽基準断面積Saとを以下に説
明するように算出して記憶する。
【0093】すなわち、この場合、制御手段4は、前記
所定量V4 の湯はりにより、浴槽2内の水位が設定水位
s に達したものとみなし、仮基準水位Haを次式によ
り算出する。
【0094】 Ha=Hy −hS ……(9) このとき、前記のように、浴槽2の設置直後の初回の湯
はりにおいて残湯が有る場合や、停電後の初回の湯はり
において残湯が有る場合には、一般には、前記設定水位
S に比較的近い水位となっていることが多い。従っ
て、図8に示すように、上記(9)式により求められる
仮基準水位Haは前記基準水位H0 と比較的近い値とな
る。
【0095】また、仮浴槽基準断面積Saは、前記水位
X 及びHy 間における浴槽2の平均断面積として、前
記浴槽基準断面積S0を算出するための(2)式と同様
に、次式により算出する。
【0096】 Sa=V4 /(Hy −HX ) ……(10) この場合、(10)式により求められる仮浴槽基準断面
積Saは、水位HX,Hy の間における平均断面積であ
り、これらの水位HX ,Hy は上述のように、前記設定
水位hS に比較的近い水位となっていることが多ので、
仮浴槽基準断面積Saは、設定水位hsの付近における
浴槽2の断面積を近似的に表すものとなる。
【0097】このようにして、仮基準水位Ha及び仮浴
槽基準断面積Saを算出・記憶した後には、制御手段4
は、さらに、前記断面積増加率dsを零として確定さ
せ、従って、少なくとも水位HX ,Hy 近くの水位にお
いては、浴槽2の断面積は仮浴槽基準断面積Saに等し
く一定であるとみなす。
【0098】次いで、制御手段4は、図4に示すフロー
チャートに従って、前述の場合と同様に、沸き上げ、足
し湯及び保温を行う。
【0099】この場合、足し湯を行う場合には、前記
(7)式において、前記基準水位H0 及び浴槽基準断面
積S0 の代わりに、それぞれ仮基準水位Ha及び仮浴槽
基準断面積Saを用い、さらに断面積増加率ds=0と
することにより、(7)式に従って足し湯を行うべき不
足湯量VX を求め、この不足湯量VX の足し湯を行う。
【0100】このとき、このようにして求めた不足湯量
X は、正規の基準水位H0 及び浴槽基準断面積S0
用いて求めたものでないので、必ずしも精度の良いもの
ではないが、足し湯は、通常、前記水位HX ,Hy の近
くの水位において行われるので、上記の不足湯量VX
足し湯を行うことにより、比較的設定水位hs に近い水
位までの足し湯を行うことができる。
【0101】例えば、図8において、現在水位がHX
なった場合に、足し湯を行った場合には、不足湯量VX
は(7)式により、 VX =(hS −hX )・Sa であり、この不足湯量VX の足し湯により、水位はHy
となる。
【0102】このように、この湯はり装置においては、
正規の基準水位H0及び浴槽基準断面積S0 を求めるこ
とができず、これらを確定することができない場合であ
っても、仮基準水位Ha及び仮浴槽基準断面積Saを求
め、これらを用いて足し湯に係わる不足湯量VX を求め
るようにしているので、近似的には設定水位hs までの
足し湯を行うことができる。
【0103】尚、かかる“全自動運転”の後に、改め
て、通常的な“全自動運転”を行った場合には、前述の
初回の“全自動運転”と同一の手順に従って“全自動運
転”が進行される。次に、“全自動運転”が初回でない
場合の作動を説明する。この場合には、前記基準水位H
0 等が正規のものとして確定しており、前記所定量v1
の湯はり(図2参照)の後に、図6に示すフローチャー
トに従って“自動湯はり運転”が進行される。
【0104】すなわち、この場合には、まず、前記制御
手段4は、残湯の有無を判定し、この判定結果が“残湯
無”であるときには、前記基準浴槽水量V0に、さら
に、前記基準水位H0 から水位をあらかじめ定められた
所定量だけ上昇させるのに必要な湯量ΔVを加算した湯
量を給湯手段1により一度に浴槽2に湯はりする(図9
参照)。この場合、湯量ΔVは、上記所定量(所定水位
上昇量)をΔhとすると、前記断面積増加率dS及び浴
槽基準断面積S0 を用いて次式により算出される。
【0105】 ΔV={(Δh/2)・dS+S0 }・Δh ……(8) ここで、(8)式の中括弧内の項は、水位H0 及びH0
+Δh間における平均断面積である。
【0106】このように、基準浴槽水量V0 に湯量ΔV
を加算した湯量の湯はりを行うのは、この湯はりにおい
て確実に水位が浴槽2の給湯口21を越えるようにし、
これにより、この湯はり後における後述の水位検出を確
実に行うことができるようにするためである。
【0107】尚、上記したことから明らかに、この湯は
りにおいては、湯量ΔVを加算した湯はりは必ずしも必
要ではなく、基準浴槽水量V0 のみを湯はりするように
することも可能である。
【0108】次いで、制御手段4は、このV0 +Δvの
湯はり後に、再び残湯の有無を判定し、その判定結果が
“残湯有”である場合には、前記水位検出手段25によ
り現在水位HX を検出する。
【0109】この場合、制御手段4は、V0 +Δvの湯
はり前に、“残湯有”と判定されたときには、V0 +Δ
vの湯はりを省略して現在水位HX を検出する。
【0110】また、制御手段4は、V0 +Δvの湯はり
後に、“残湯無”と判定されたときには、浴槽2の排水
口(図示しない)が開いている虞れがあるので、前記表
示器32によりエラー表示を行って使用者に知らしめた
後に、“全自動運転”を停止する。
【0111】上記のように、現在水位HX を検出する
と、次に、制御手段4は、現在水位H X から設定水位h
S まで水位を上昇させるのに必要な最終的な不足湯量V
X を前記(7)式により算出し、さらに、この不足湯量
X を給湯手段1により浴槽2に湯はりし、これによ
り、設定水位hS まで浴槽2に湯はりが行われる。
【0112】従って、2回目以降の“自動湯はり運転”
においては、図9に示すように、湯量V0 +Δv及び不
足湯量VX の2回の湯はりにより短時間で行われる。
【0113】そして、かかる後には、図4に示すフロー
チャートに従って、沸き上げ、足し湯及び保温が行われ
る。
【0114】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、浴槽に湯はりを行う際に、既に給湯口以上の
水位に浴槽内に湯があって、足し湯に係わる不足湯量を
求めるための基準水位や浴槽基準断面積、水位に対する
断面積の増加率等が確定していない場合であっても、ま
ず、少量の所定量の湯はりを行うことにより、基準水位
に相当する仮基準水位を求めると共に、この所定量の湯
はりを行った時の水位における浴槽断面積を求めて記憶
し、換言すれば、少量の前記所定量の湯はりによって、
以後の足し湯を行うために、本来の基準水位に近い仮基
準水位と、設定水位に近い水位での浴槽断面積とを求め
て記憶しておき、しかる後に、新たに足し湯を行う際に
は、これらの仮基準水位や浴槽断面積を用いて足し湯水
位までの不足湯量を求め、この求めた不足湯量の足し湯
を行うようにしたことによって、停電した時や、浴槽の
設置の際等に給湯口以上の水位に湯や水が浴槽に入れら
れている場合にも、浴槽内の湯や水を排出して改めて通
常的な湯はりを行わなくとも、浴槽に湯はりしたままで
必要に応じて概略設定水位までの足し湯を適正に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動湯はり方法の一例を適用した自動
湯はり装置の概略的構成を説明するための説明図、
【図2】該湯はり方法を説明するためのフローチャー
ト、
【図3】該湯はり方法を説明するためのフローチャー
ト、
【図4】該湯はり方法を説明するためのフローチャー
ト、
【図5】該湯はり方法を説明するためのフローチャー
ト、
【図6】該湯はり方法を説明するためのフローチャー
ト、
【図7】浴槽に湯はりをする際の水位の変化の様子を説
明するための説明図、
【図8】浴槽に湯はりをする際の水位の変化の様子を説
明するための説明図、
【図9】浴槽に湯はりをする際の水位の変化の様子を説
明するための説明図。
【符号の説明】
1…給湯手段 2…浴槽 3…浴
槽用給湯路 21…給湯口 25…水位検出手段 26…
残湯検出手段 28…RAM(記憶手段)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】浴槽下部に形成された給湯口に給湯路を介
    して接続された給湯手段と、該浴槽内の水位を前記給湯
    口を介して検出すべく前記給湯路に設けられた水位検出
    手段と、該浴槽内の湯が前記給湯口以上の水位に有るか
    否かを検出する残湯検出手段と、該浴槽に対する湯はり
    の設定水位を前記給湯口以上の所定の水位を基準とした
    水位上昇量としてあらかじめ記憶した記憶手段とを備え
    た湯はり装置を用い、該浴槽に湯はりを行い、さらに足
    し湯を行う方法であって、該浴槽への湯はりの際に、前
    記残湯検出手段により浴槽内の湯が前記給湯口以上の水
    位に有るか否かを検出する第1検出工程と、該検出によ
    り浴槽内の湯が前記給湯口以上の水位にあることが検出
    された時に、前記水位検出手段により検出される現在水
    位を前記記憶手段に記憶させる第1記憶工程と、該記憶
    後に前記給湯手段により浴槽にその水位が現在水位の近
    傍で上昇するようあらかじめ定めた所定量の給湯を行う
    第1給湯工程と、該給湯後に前記水位検出手段により検
    出される現在水位を前記記憶手段に記憶させる第2記憶
    工程と、該記憶後に当該給湯後の現在水位から前記設定
    水位を減算して得た水位を前記設定水位の仮基準水位と
    して前記記憶手段に記憶させると共に、前記第1給湯工
    程において前記水位検出手段を介して検出される水位上
    昇量により前記所定量を割ることにより該所定量の給湯
    を行った水位における浴槽断面積を求めて記憶手段に記
    憶させる第3記憶工程と、該記憶後に足し湯を行う際
    に、前記仮基準水位を基準とした水位上昇量として足し
    湯を行うべき足し湯水位を設定する設定工程と、該設定
    後に前記水位検出手段により現在水位を検出する第2検
    出工程と、該検出により検出された現在水位と前記足し
    湯水位と前記仮基準水位とにより現在水位から足し湯水
    位までの水位上昇量を求め、その求めた水位上昇量と前
    記浴槽断面積とを乗算することにより、足し湯水位まで
    水位を上昇させるのに必要な不足湯量を求める演算工程
    と、その求めた不足湯量を前記給湯手段により浴槽に給
    湯する第2給湯工程とからなることを特徴とする自動湯
    はり方法。
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