JPH06169853A - 自動風呂釜の配管洗浄方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 風呂の使用がおわったことを検出して、次回
の湯張りに備え、配管内を洗浄してつねに清潔な温水を
湯張りできるようにする自動風呂釜の配管洗浄方法を提
供すること。 【構成】 浴槽水位を検出する検出手段を備え、設定水
位になるように、配管を介して浴槽内に湯や水を供給す
る自動風呂釜の配管洗浄方法であって。上記浴槽内の水
位が、上記配管が接続された循環金具よりも下降したこ
とを確認して、配管内に洗浄用の湯もしくは水を流す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動風呂釜から配管を
介して浴槽に自動的に湯張りを行う、自動風呂釜の配管
洗浄の方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、このような自動風呂釜１は、たと
えば図４に示すように構成されている。この自動風呂釜
は、本体内に給湯用の熱交換器２と、追焚き用の熱交換
器３とを備えており、給湯用の出湯管路４から分岐して
追焚き管路６に接続された分岐管路５を備えており、こ
の分岐管路５には注湯電磁弁９が設けられている。追焚
き管路６は浴槽７の循環金具８に接続されて追焚き循環
管路を形成しており、この追焚き管路６には水位センサ
としての圧力センサ１１と、ポンプ１０と、風呂サーミ
スタ１３とが配置されている。このような自動風呂釜１
では、浴槽７に湯張りを行う場合、注湯電磁弁９を開
き、追焚き管路６を介して温水を供給している。

【０００３】具体的には、図示しない自動スイッチをオ
ンすると、先ず、電磁弁９を開いて温水を供給する。予
め設定された水位まで湯張りし、圧力センサ１１によ
り、浴槽中の水位が設定水位に達したことを検出する
と、電磁弁９を閉じ、ポンプ１０を駆動して設定温度ま
で追焚き運転を行う。そして、浴槽中の湯温が設定温度
に達したことを風呂サーミスタ１３により検出すると、
ポンプ１０を止めるようにしている。

【０００４】この自動運転は、図示しない制御部による
制御のもとにおこなわれ、この制御は、浴槽水位（Ｐ）
と注湯水量（Ｑ）によるＰ−Ｑ特性に基づいて行われ
る。このＰ−Ｑ特性とは、注湯水量と浴槽水位に基づく
圧力センサの出力電圧を検出することにより作成される
ものである。そして、実際には、圧力センサ１１が設定
水位に対応した圧力を検出すると、自動的に湯張りを停
止する。また、このＰ−Ｑ特性は、自動風呂釜が接続さ
れる浴槽の形状等によりそれぞれ異なるものであるか
ら、器具の設置の際に各浴槽に対応して作成し、その自
動風呂釜のコンピュータに記憶させるものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
自動風呂釜１では、入浴のあと、浴槽７の排水弁７ａに
より浴槽７内の湯を抜いて、次回の入浴前に上述の自動
運転にて浴槽７内に湯張りを行うと、配管である追焚き
管路６内の残水が浴槽７内に入ってしまうことがある。

【０００６】具体的には、自動風呂釜１は種々の設置条
件のもとにあるから、場合によっては器具本体が浴槽７
より相対的に低い場所に置かれたりすることがある。あ
るいは、たとえば配管である追焚き管路６は、いわゆる
鳥居配管のように、器具本体から浴槽７に延びる途中で
起伏をもって配管されることがある。このため、このよ
うな自動風呂釜１では、前回使用時に追焚き運転がされ
ると、この配管である追焚き管路６内には、浴槽７内で
使われた入浴剤等が混入した温水が残ることがある。

【０００７】この配管６内の残水は、次回の自動運転に
よる湯張りの際に、新しい湯とともに浴槽７内に注湯さ
れてしまい、入浴するための湯が濁ってしまうという問
題があった。

【０００８】この発明は、以上の点を解決するためにな
されたもので、風呂の使用がおわったことを検出して、
次回の湯張りに備え、配管内を洗浄してつねに清潔な温
水を湯張りできるようにする自動風呂釜の配管洗浄方法
を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、浴槽水位を検出する手段を備え、設定水位になる
ように、配管を介して浴槽内に湯や水を供給する自動風
呂釜の配管洗浄方法であって。上記浴槽内の水位が、上
記配管が接続された循環金具よりも下降したことを確認
して、配管内に洗浄用の湯もしくは水を流す自動風呂釜
の配管洗浄方法により、達成される。

【００１０】

【作用】上記方法によれば、浴槽内の水位が循環金具よ
り下がったことを確認することにより、風呂の使用が終
了したことを知ることができる。これにより、次回の湯
張りにそなえて、配管内に所定量の湯もしくは水を流せ
ば、配管内の汚れた残水を流してしまうことができる。

【００１１】

【実施例】以下、この発明の好適な実施例を添付図面を
参照しながら、詳細に説明する。尚、以下に述べる実施
例は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ま
しい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以
下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない
限り、これらの態様に限られるものではない。

【００１２】図１はこの実施例に適用される自動風呂釜
の主な構成を示す系統図である。図において、自動風呂
釜２０は、本体内に給湯用の熱交換器２１と、追焚き用
の熱交換器２３とを備えており、給湯管４５から分岐し
て追焚き管路２６に接続された分岐管路２５を備えてい
る。この追焚き管路２６は浴槽２７の循環金具２８に接
続されて追焚き管路を形成しており、その戻り管２６ａ
には追焚き流水スイッチ３１と、ポンプ３２と、風呂サ
ーミスタ３３とが接続されている。また、水が供給され
る給水管４１にはフローセンサ４２と、入水サーミスタ
４３が接続されており、この給水管４１から給湯用熱交
換器２１を経て延びる給湯管４５には、給湯サーミスタ
４６とが接続されている。

【００１３】給湯管４５から分岐した分岐管路２５には
電磁弁３７と水位検出手段としての圧力センサ３８とが
接続されている。そして、これらの各動作部，もしくは
検出部である流水スイッチ３１，ポンプ３２，風呂サー
ミスタ３３、圧力センサ３８、電磁弁３７、給湯サーミ
スタ４６、入水サーミスタ４３、フローセンサ４２、ガ
ス弁５３、ガス弁５４は、図２に示すように制御部５０
と接続されており、所定の検出値をこの制御部５０にお
くったり、制御部５０からの指示による制御を受けたり
できるようになっている。

【００１４】このような自動風呂釜２０にあっては、以
下のようにして浴槽２７に湯張りが行われる。先ず、こ
の自動風呂釜２０を設置して、図示しないリモコンの自
動運転ボタンをオンすると、制御部５０は、既に記憶さ
れたＰ−Ｑ特性に基づくデータ有無を判断する。この段
階で、Ｐ−Ｑデータや、特定の流量に対応した圧力のデ
ータがない時は、Ｐ−Ｑデータと、特定の流量に対応し
た圧力のデータの記憶が行われる。このＰ−Ｑ特性デー
タの作成は従来と同様の方法で行われるので、ここでは
その説明は省略する。

【００１５】自動運転による湯張りが完了したあとは、
たとえば４時間程度保温モードが行われ、浴槽７の湯が
冷めたときには、これを追焚き管路６を使って設定温度
まで追焚きし、つねに快適な温度の入浴ができるように
なっている（保温モード）。また、入浴が行われて、浴
槽２７のお湯を使った場合には補水し、浴槽水位を一定
に保つとともに、浴槽２７の湯を設定温度まで追焚きす
るようになっている（保水モード）。

【００１６】この場合、入浴を終えて、浴槽２７の排水
弁２７ａを開き、浴槽内の湯を排水した場合には、その
翌日などの次回の入浴に先立って、上述した自動運転に
よる湯張りが行われる。この際、浴槽２７と器具本体の
設置高さの関係や、追焚き管路２６の配管の状態によ
り、浴槽２７内の湯が排水されても、追焚き管路２６内
に追焚きの際引き込んだ浴槽２７内の湯が残ってしまう
ことがある。

【００１７】この状態で上述の自動運転により湯張りを
行うと、この追焚き管路２６内の残り湯が先ず浴槽２７
内に注湯されることになり、新しく湯張りをおこなった
にもかかわらず、浴槽２７内の湯が濁ってしまう等の不
都合がある。

【００１８】そこで、本実施例の自動風呂釜２０では、
図３のフローチャートに示すような配管洗浄が行われ
る。まず、本実施例の洗浄は、制御部５０によるメモリ
ー表示の確認によりスタートする（ＳＴＰ１）。メモリ
ー表示がなければ、自動運転による浴槽水位と注湯量の
記憶データがあることを示し、実行運転のモードでたち
あがっている。そして追焚き流水スイッチ３１が過去に
オンされたことが確認されることにより、過去に追焚き
循環を行っていて、追焚き管路２６内には浴槽２７内か
ら湯が引き込まれたことがあると判断する（ＳＴＰ
２）。

【００１９】次に、圧力センサが検圧状態か否かの確認
を行う（ＳＴＰ３）。すなわち、制御部５０から注湯弁
３７への開弁指令やポンプ３２への動作指令のないとき
に検圧状態であると判断する。

【００２０】ひき続き、制御部５０は、圧力センサ３８
の検出値をみて浴槽水位の降下を確認し（ＳＴＰ４）、
検出値の降下が安定した状態で（ＳＴＰ５）、そこが循
環金具２８以下の水位であるか否かをみる（ＳＴＰ６，
７）。ここで、浴槽水位の降下が循環金具２８より上で
止まった場合は、使用者が浴槽の湯の張り替えを行うた
めに排水をしたことにより生じた水位降下ではなく、む
しろ、入浴にともない、浴槽の湯を使うことで、その水
位が減ったと判断できる。したがって、配管洗浄を行わ
ない。

【００２１】そうでなく、浴槽水位が循環金具２８以下
まで降下した場合には、排水弁２７ａを開いて排水する
ことにより水位降下したと制御部５０は判断できるか
ら、次のステップへ進む。

【００２２】次いで、制御部５０は追焚き管路２６を含
めた自動風呂釜２０の配管内を洗浄するために、自動運
転モードを切って、配管洗浄を行う（ＳＴＰ８）。すな
わち、給水管４１により水を導き、熱交換器２１を介し
て加熱した温水を給湯管４５から電磁弁３７を開いて分
岐管路２５に通す。この温水を追焚き管路２６を通し
て、浴槽２７に注湯することにより、配管内の残水は浴
槽２７内に流しだされることになる。

【００２３】したがって、浴槽内の湯を排水弁２７ａを
開いて排水すれば、次回の湯張りにおいて新しい温水を
注湯するだけで、浴槽内に清潔な湯が湯張りされること
になる。なお、ＳＴＰ７において、追焚き流水スイッチ
がオンするようであれば、制御部５０は保温中であると
判断し、設定水位まで補水するとともに、設定温度まで
追焚きをおこなう（ＳＴＰ８）。

【００２４】このように、本実施例によれば、自動風呂
釜２０の湯張りに先立って、その配管内を洗浄するの
で、つねに清潔な湯張りを行うことができるものであ
る。

【００２５】なお、排水弁２７ａは図示しないリモコン
等に設けられたボタンにより動作させてもよい。あるい
は、自動排水ではなく、使用者等が浴槽に設けた排水栓
を抜くようにしてもよい。

【００２６】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、風
呂の使用がおわったことを検出して、次回の湯張りに備
え、配管内を洗浄することができる。このため、自動風
呂釜において、つねに清潔な温水を湯張りできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の好適な実施例に適用される自動風呂釜
の要部の構成を示す系統図。

【図２】制御部と各要素の接続を示す図。

【図３】本発明の実施例に係る自動風呂釜の配管洗浄方
法を表すフロー図。

【図４】従来の自動風呂釜の要部の構成を示す系統図。

【符号の説明】

２０ 自動風呂釜 ４１ 給水管 ２１ 給湯用熱交換器 ２３ 風呂用（追焚き用）熱交換器 ２４ 給湯管 ２５ 分岐管路 ２６ 追焚き管路 ２７ 浴槽 ２８ 循環口 ３２ ポンプ ３７ バルブ ３８ 圧力センサ ４７ 水量調整手段 ５０ 制御部 ５５ 記憶部

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【手続補正書】

【提出日】平成５年８月３日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【図２】

【図４】

【図３】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福沢 清 神奈川県大和市深見台３丁目４番地 株式 会社ガスター内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽水位を検出する検出手段を備え、設
   定水位になるように、配管を介して浴槽内に湯や水を供
   給する自動風呂釜の配管洗浄方法であって。上記浴槽内
   の水位が、上記配管が接続された循環金具よりも下降し
   たことを確認して、配管内に洗浄用の湯もしくは水を流
   すことを特徴とする、自動風呂釜の配管洗浄方法。