JP7176984B2 - 風呂給湯装置 - Google Patents

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本発明は、浴槽内に張られた水(湯)の水位が予め決められた補水開始判定水位よりも低くなった場合、補水運転を開始する補水運転手段を備えた風呂給湯装置に関するものである。
従来より、この種の予め任意に設定された給湯温度で、設定された設定水位になるように湯を供給する補水運転を含む自動湯張り運転機能を備えた風呂給湯装置においては、補水運転で湯を供給した補水量を積算し、その積算補水量が予め決めた所定の上限量を超えた場合、浴槽に備えた排水栓が開いており、水が抜けていることを判定し、補水運転を中止するものが知られていた。
特開2003-42534号公報
しかし、この特許文献1のようなものでは、予め決めた所定の上限量を超えるまでは排水栓が開いているにもかかわらず補水運転を行うので、所定の上限量分の湯を捨ててしまうという課題があった。
本発明は上記課題を解決するため、浴室内に設置された浴槽内における圧力変化から水位を検出する水位センサと、前記浴室内における人の有無を検出する人感センサと、前記人感センサの検出結果に基づいて、人が入室したか否かを判定する入室判定手段と、前記水位センサにより水位を監視し、予め決められた補水開始判定水位よりも前記浴槽の水位が下がった場合、前記浴槽に連通する配管を介して予め任意に定められた設定水位まで湯を供給する補水運転を行う補水運転制御手段とを有した制御装置と、備えた風呂給湯装置において、前記制御装置には、前記浴槽に設けられた浴槽に溜まった水を排水する排水栓が抜けているか否かを判定する栓抜け判定手段を設け、前記補水開始判定水位よりも前記浴槽の水位が下がったとき、前記入室判定手段が前記浴室に人がいると判定している場合、前記補水運転制御手段は補水運転を開始し、前記補水開始判定水位よりも前記浴槽の水位が下がったとき、前記入室判定手段が前記浴室に人がいないと判定している場合、前記栓抜け判定手段は前記浴槽に溜まった水を排水する排水栓が抜けていると判定する。
また、前記制御装置には、前記排水栓を自動で開閉することができる栓開閉手段を設け、前記栓抜け判定手段で前記浴槽の栓が抜けていると判定した場合、前記栓開閉手段は、前記浴槽の栓を閉じるようにした。
本発明によれば、入室判定手段で浴室に人がいないと判定している場合、人が浴室にいないので掛け湯等の外乱が無いにも関わらず現在水位が低下していることから排水栓4が開いていることで、現在水位が低下していると判断するため、栓抜け判定手段37は排水栓4が開いていることを判定する事ができる。
また、入室判定手段で浴室に人がいないと判定している場合、現在水位が低下したことで、栓抜け判定手段37は栓抜け判定をおこなっているので、予め決められた量の湯が排水されるまで栓抜け判定を行わないものと違い、早急に栓抜けを知ることができ、無駄に浴槽の湯を捨ててしまうことを防止することができる。
本発明の第1実施形態の概略説明図 本発明の補水運転の動作を表すフローチャート
次に、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
1は温水を貯湯する貯湯タンク、2は温水を加熱する加熱手段としてのヒートポンプユニット、3は浴槽、4は浴槽3の底面にある浴槽の水を排水する排水栓である。
5は貯湯タンク1とヒートポンプユニット2を循環可能に接続する加熱循環回路で、加熱循環ポンプ6を有し貯湯タンク1の下部に接続されたヒーポン往き管及び貯湯タンク1上部に接続されたヒーポン戻り管より構成され、貯湯タンク1下部の冷水を、ヒーポン往き管を介してヒートポンプユニット2で加熱し、加熱された高温の温水をヒーポン戻り管で貯湯タンク1上部に戻して貯湯タンク1内に温水を加熱貯湯するものである。なお、貯湯タンク1の外周面には貯湯温度センサ7を有しており、この貯湯温度センサ7が所定温度以上を検出することで貯湯量を検知するものである。
8は貯湯タンク1に水を供給する給水管、9は貯湯タンク1内の温水を出湯する出湯管、10は給水管8から分岐し、貯湯タンク1を迂回する給水バイパス管、11は給水バイパス管10からの冷水と出湯管9からの温水を設定温度になるように混合する給湯混合弁、12は混合された設定温度の温水を給湯する給湯管、13は給湯管12の端部に設けられる給湯栓である。14は給湯混合弁11の下流に設けた給湯温度センサ、15は給湯量をカウントする給湯流量センサである。なお、16は水道圧を所定の圧力に減圧する減圧弁、17は加熱されることによる過圧を逃がす圧力逃し弁である。
18は風呂循環回路で、貯湯タンク1内の湯水と循環する風呂の湯水とを熱交換させる風呂熱交換器19と浴槽3とを、浴槽3から風呂熱交換器19に向かう風呂往き管18a及び風呂熱交換器19から浴槽3に向かう風呂戻り管18bとで循環可能に接続するものである。そして、20は浴槽3と風呂循環回路18を接続する循環口である。
21は風呂循環回路18に設けられた風呂循環ポンプ、22は流水の有無を検出する流水センサ、23は風呂循環回路18を流れる風呂の温度を検出する風呂温度センサ、24は湯水の水圧から浴槽3内の水位を検出する水位センサであり、風呂循環回路18途中の風呂循環ポンプ21よりも上流側に設けられている。この水位センサ24は、湯水の水圧から浴槽3内の水位を検出しているので、循環口20が露出してしまうと水位検出が行えないため、水位を検出するためには循環口20よりも水位が上である必要がある。
25は給湯管12途中から分岐されて風呂循環回路18に接続され浴槽3への湯張りを行うための湯張り管、26はこの湯張り管25に設けられ浴槽3への湯張りの開始、停止を行う湯張り弁、27は浴槽3への湯張り量をカウントする風呂流量センサである。
28はヒートポンプユニット2の加熱制御を行う加熱制御部、29は給湯および風呂の制御を行う制御装置であり、制御装置29は、貯湯温度センサ7、給湯温度センサ14、給湯流量センサ15、流水センサ22、風呂温度センサ23、水位センサ24、風呂流量センサ27、の検出値が入力され、加熱循環ポンプ6、給湯混合弁11、風呂循環ポンプ21、湯張り弁26を駆動するものである。制御装置29は、補水運転時の動作を制御する補水運転制御手段30が備えられている。
31は制御装置29と通信可能で、浴室内に設けられた浴室内リモコンであり、補水運転の目標水位である設定水位を設定する操作部32と、設定内容を表示する表示部33と、浴室内における人の有無を検出する人感センサ34とが設けられている。
人感センサ34は、検出エリア内の熱源の温度変化量を検出する焦電センサであり、浴室に人がいることを検出する。具体的には、人感センサ34は、人が移動したときや手足などを動かすことによる検出エリアの温度変化を検出することにより、浴室内に人が在室しているか否かを検出するものであり、人感センサ34の検出結果に基づいて、制御装置29に設けられた入室判定手段35で浴室内への入室と浴室外への退室との判定を行う。
そして、36は制御装置29と通信可能で、浴室外に設けられた浴室外リモコンであり、浴室内リモコン31と同様に操作部32、表示部33を有している。
37は排水栓4が開いていることを後述するフローチャートの条件で判定する栓抜け判定手段であり、38は排水栓4と連動し、自動で開閉することができる栓開閉手段であり、この栓開閉手段38が制御装置29の判断で排水栓4の開閉をした場合は、浴室外リモコン36に排水栓4が開いていたので排水栓閉じた旨を報知するようにしている。
次に、沸き上げ運転について説明する。
沸き上げ要求があると、制御装置29は、貯湯タンク1とヒートポンプユニット2を繋ぐ配管の途中にある加熱循環ポンプを駆動して、貯湯タンク1内下部から水をくみ上げ、ヒートポンプユニット2で温めて貯湯タンク1上部に戻す動作を続ける事により徐々に貯湯タンク1内の水が高温水へと沸き上げる。
次に、給湯動作ついて説明する。
給湯栓13が開かれると給水管8から給水され、貯湯タンク1下部に流入すると共に給水バイパス管10を通り、貯湯タンク1上部から押し出された高温水と給水バイパス管10の給水が給湯混合弁11で混ぜ合わされ、給湯設定温度と給湯温度センサ14で検出された温度が同じなるように調整された湯水が給湯栓13から給湯される。
また、湯張り動作について説明する。
浴室内リモコン31および浴室外リモコン36の湯張りスイッチが押されると制御装置29は湯張り弁26を開弁し、給水管8から給水を供給し、貯湯タンク1下部に流入すると共に給水バイパス管10を通り、貯湯タンク1上部から押し出された高温水と給水バイパス管10の給水が給湯混合弁11で混ぜ合わされ、風呂設定温度と風呂温度センサ23で検出された温度が同じになるように調整された湯水が浴槽3に流入されることで湯張りが開始される。そして、風呂流量センサ27で流れた流量を検出して、流れた流量の合計積算値が湯張り設定量分流れたら制御装置29が湯張り弁26を閉状態にすることで湯張りを完了する。
次に、補水運転について説明する。
湯張り運転が完了したあと、浴槽3の水位が補水運転の開始水位である補水開始判定水位を下回ると、補水運転制御手段30は、補水運転を開始させ、予め浴室内リモコン31または浴室外リモコン36で設定された設定水位に達するように、補水運転制御手段30は、現在の水位と設定水位の差分を計算し、その差分と予め求めておいた浴槽断面積とから設定水位に達するのに必要な補水量を求め、浴槽3への給湯を行うことで補水運転を行っている。そして、この補水運転は、湯張り完了後から浴室内リモコン31または浴室外リモコン36で予め設定された浴槽の湯を一定温度に繰り返し沸き上げる自動保温運転の設定時間(ここでは約3時間)の間、繰り返し行われる。このように浴槽3の水位が補水開始判定水位を下回ると行われる動作を補水運転とする。
そして、この湯張り運転が完了したあとの自動保温運転が開始されることで、補水運転制御手段30と入室判定手段35と栓抜け判定手段37と栓開閉手段38との動作による本実施例の動作が開始するものであり、浴室内リモコン31または浴室外に設けられた浴室外リモコン36の電源を切ること、または、所定期間の自動保温運転が終了することで、補水運転制御手段30と入室判定手段35と栓抜け判定手段37と栓開閉手段38との動作による本実施例の動作が停止するようにしている。また、ユーザーが任意で自動保温運転の実行を選択するスイッチで開始もしくは解除するようにしてもよい。
次に補水運転の動作について図のフローチャートに基づいて詳しく説明する。
まず、湯張り運転が完了すると(S1がYes)、自動保温運転を開始する(S2)。この自動保温運転中に補水運転制御手段30は、現在の水位が補水開始判定水位よりも低いかどうか確認する(S3)。
現在の水位が補水開始判定水位よりも低くなり(S3がYes)、入室判定手段35が浴室に人がいることを確認すると(S4がYes)、補水運転制御手段30は、補水運転を開始する(S5)。この補水運転中に、補水運転制御手段30は、補水運転の補水積算量が設定湯張り量に達したかどうかを確認し(S6)、補水積算量が設定湯張り量に達すると(S6がNo)、栓抜け判定手段37は栓抜けエラーと判定し(S7)、排水栓4を閉止することを促す旨の報知を行う(S8)。
このように、栓抜け判定手段37は、入室判定手段35が浴室に人がいることを判定している場合、現在の水位が補水開始判定水位よりも低くなったのは、掛け湯等で浴槽の湯を使用したものと判断し、排水栓4が開いていても浴室に人がいる場合なら排水栓4を閉じていると判断できるため、この水位低下は排水栓4が開いていることによるものではないと判定することができ、補水積算量が設定湯張り量するまで補水運転を継続する。
また、予め設定された設定水位まで水位を上昇させ、補水運転の補水積算量が設定湯張り量に達しないまま(S6がYes)、設定水位に達するのに必要な補水量分を注湯すると(S9がYes)、補水運転を終了し(S10)、S3に戻って自動保温運転を継続する。
そして、S4で浴室に人がいないことを入室判定手段35で判定している場合は(S4がNo)、制御装置29の栓開閉手段38と排水栓4とが連動して排水栓4を閉めることができるかを確認し(S11)、栓開閉手段38と排水栓4とが連動していない場合は(S11がNo)、栓抜け判定手段37は栓抜けエラーと判定し(S7)、浴室内リモコン31及び浴室外リモコン36で排水栓4を閉止することを促す旨の報知を行う(S8)。
このように、入室判定手段35が浴室に人がいることを判定していない場合、人が浴室にいないにも関わらず現在水位が低下していることから排水栓4が開いていることで、現在水位が低下していることが考えられるため、栓抜け判定手段37は排水栓4が開いていることを判定する事ができる。
また、入室判定手段35で浴室に人がいないと判定している場合、現在水位が低下したことで、栓抜け判定手段37は栓抜け判定をおこなっているので、補水積算量が設定湯張り量に達するまで栓抜け判定を行わないものと違い、早急に栓抜けを知ることができ、無駄に浴槽の湯を捨ててしまうことを防止することができる。
また、この排水栓4が栓開閉手段38と連動していない場合、ユーザーに排水栓4を閉じるように促す旨を浴室内リモコン31及び浴室外リモコン36で報知することで、早急に排水栓4を閉めることができる。
また、制御装置29の栓開閉手段38と排水栓4とが連動して排水栓4を閉めることができるかを確認し(S11)、栓開閉手段38と排水栓4とが連動している場合は(S11がYes)、栓開閉手段38は排水栓4を閉める(S12)。その後、制御装置29は浴室内リモコン31及び浴室外リモコン36で排水栓4が開いていた旨を報知すると共に、排水栓4を閉じた旨の報知を行う(S13)。
このように、この排水栓4が栓開閉手段38と連動している場合、栓抜け判定手段37で栓抜けの判定がされると、制御装置29は栓開閉手段38で排水栓4を閉め、その後浴室内リモコン31及び浴室外リモコン36で排水栓4が開いていたので閉じた旨の報知を行うことで、余計に湯が捨てられることを防止することができる。
そして、補水運転制御手段30と栓抜け判定手段37は連動させているので、自動保温運転を切り忘れた状態でユーザーが浴槽水を抜くために排水栓4を開けた場合、現在水位の低下から自動保温運転の動作で補水運転が開始されてしまう前に、栓抜け判定手段37は排水栓4が抜けていることを報知するので、無駄に湯が消費されることを防ぐことができる。
また、もう浴槽3の湯に浸からないとき、自動保温運転を切った状態でユーザーが浴槽水を抜くために排水栓4を開けた場合、補水運転制御手段30と連動している栓抜け判定手段37は栓抜け判定を行わず、ユーザーが任意に排水栓4を抜いても排水栓4を閉じるよう促す旨の報知や栓開閉手段38で排水栓4を閉じてしまうような煩わしい動作を行わないようにすることができる。
なお、本発明は本実施例に限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲で改変する事を妨げるものではなく、例えば、今回はヒートポンプ式貯湯給湯機を用いて説明したが、貯湯タンク1内にヒーターを設けたものやバーナなどの熱源で湯水を加熱する給湯機でもよいものである。
1 貯湯タンク
3 浴槽
4 排水栓
17 風呂循環回路
18 風呂熱交換器
27 風呂流量センサ
29 制御装置
30 補水運転制御手段
31 浴室内リモコン
34 人感センサ
35 入室判定手段
36 浴室外リモコン
37 栓抜け判定手段
38 栓開閉手段

Claims (2)

  1. 浴室内に設置された浴槽内における圧力変化から水位を検出する水位センサと、
    前記浴室内における人の有無を検出する人感センサと、
    前記人感センサの検出結果に基づいて、人が入室したか否かを判定する入室判定手段と、前記水位センサにより水位を監視し、予め決められた補水開始判定水位よりも前記浴槽の水位が下がった場合、前記浴槽に連通する配管を介して予め任意に定められた設定水位まで湯を供給する補水運転を行う補水運転制御手段とを有した制御装置と、
    備えた風呂給湯装置において、
    前記制御装置には、前記浴槽に設けられた浴槽に溜まった水を排水する排水栓が抜けているか否かを判定する栓抜け判定手段を設け、
    前記補水開始判定水位よりも前記浴槽の水位が下がったとき、前記入室判定手段が前記浴室に人がいると判定している場合、前記補水運転制御手段は補水運転を開始し、
    前記補水開始判定水位よりも前記浴槽の水位が下がったとき、前記入室判定手段が前記浴室に人がいないと判定している場合、前記栓抜け判定手段は前記浴槽に溜まった水を排水する排水栓が抜けていると判定することを特徴とする風呂給湯装置。
  2. 前記制御装置には、前記排水栓を自動で開閉することができる栓開閉手段を設け、
    前記栓抜け判定手段で前記浴槽の栓が抜けていると判定した場合、前記栓開閉手段は、前記浴槽の栓を閉じるようにしたことを特徴とする請求項1記載の風呂給湯装置。
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