JP3808691B2 - 浴槽の湯はり方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽の湯はり方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
浴槽の湯張り等を自動で行なう装置では、浴槽の側壁下部に開設した循環口に循環路が連接され、この循環路には、浴槽の湯水を該循環路を介して循環させるための循環ポンプや、該循環路を循環する浴槽の湯水を加熱するための熱交換器等が介装されている。さらに、湯張りや足し湯の等の際に、浴槽に給水(給湯を含む)するための給水路が上記循環路に連接されている。
【0003】
この種の装置では、浴槽の自動湯はり運転を例えば次のように行なうものが知られている。
【0004】
まず、循環路に所謂呼び水を行なう。この呼び水は、次に行なう残水の有無の判定に際して、循環ポンプが円滑に該循環ポンプの吸入口側の循環路内に存する湯水を吸入して、該湯水を循環路で流すことができるようにするために行なうものであり、少なくとも浴槽の循環口から循環ポンプの吸入口側にかけての循環路内に湯水を大略満たすことができるようにあらかじめ定めた所定量の湯水を循環路に給水することで行なわれる。
【0005】
次いで、浴槽内に残水があるか否か(詳しくは浴槽内に循環口以上の水位の残水が有るか否か)の判定が行われる。この判定では、循環ポンプを作動させながら、循環路にあらかじめ備えた水流スイッチ(通水の有無に応じてON/OFFするセンサ)の出力を監視する。そして、循環ポンプの作動を開始してからあらかじめ定めた残水有無判定時間を経過したときに、水流スイッチがON状態となっているかOFF状態となっているかによって、浴槽内に残水が有るか否かを判定する。すなわち、浴槽内に循環口以上の水位の残水が有る場合には、循環ポンプの作動中、基本的には浴槽内の湯水が連続的に循環路を流れて循環するため、水流スイッチがON状態に維持される。また、浴槽内に残水が無い場合には、循環路内で循環ポンプの吸入口側に存する湯水が循環ポンプの吐出口側の循環路を介して浴槽内に送出されると、循環路内を湯水が流れなくなり、水流スイッチが継続的にOFF状態となる。
【0006】
従って、上記のように、循環ポンプの作動を開始してから所定の残水有無判定時間を経過したときに、水流スイッチのON/OFF状態を観ることで、残水の有無を判定することができる。
【0007】
そして、この判定によって、浴槽内に残水が無いことが確認された場合には、使用者等によってリモコン等の操作器を介して設定される浴槽の目標水位に応じた水量の給水(給湯)を給水路から循環路を介して浴槽に行い、これにより浴槽の湯はりがなされる。
【0008】
尚、上記の残水の有無の判定によって、残水が有ることが確認された場合には、通常、浴槽の残水量を適宜の手段によって把握し、さらに、前記目標水位に対する不足湯量が求められる。そして、その不足湯量の給水が浴槽に対して行なわれる。
【0009】
ところで、前述のように浴槽の湯はりの際に最初に行なう呼び水は、少なくとも浴槽の循環口から循環ポンプの吸入口側にかけての循環路内に湯水を大略満たすために行なわれるが、浴槽の循環口から循環ポンプの吸入口側にかけての循環路の長さ、ひいては、循環路の全体の長さは、浴槽の設置場所付近の家屋構造等に起因して種々様々なものとなる。
【0010】
このため、従来は、循環路の長さが浴槽の設置上、最も長くなる場合を考慮して、呼び水の給水量を設定していた。すなわち、循環路の長さが最も長い場合でも、少なくとも循環ポンプの吸入口側の循環路内に湯水を大略満たすことができるように、呼び水の給水量を設定していた。
【0011】
しかしながら、このように呼び水の給水量を設定している従来の湯はり技術では、循環路の長さが比較的短い場合には、必要以上に多くの呼び水の給水を行なうこととなり、その給水に必要以上に時間がかかってしまう。そして、このように呼び水の給水に時間がかかるため、特に、浴槽内に残水が無い場合の湯はりでは、浴槽の目標水位に対応した水量の給湯を開始するタイミングが遅くなり、ひいては、浴槽の湯はりに必要以上に長い時間がかかるという不都合があった。
【0012】
また、循環路の長さが比較的短い場合には、余剰分の呼び水は、浴槽内に貯まることとなるため、その後に、浴槽の目標水位に対応した水量の給湯を行なったとき、浴槽の水位が本来の目標水位よりも高くなるという不都合がある。
【0013】
さらに、従来の湯はり技術では、呼び水の給水後に行なう残水の判定処理においても次のような不都合があった。
【0014】
すなわち、従来の湯はり技術では、循環路の長さが最も長い場合でも、浴槽に残水が無いときには、循環ポンプの作動を開始してから、前記残水有無判定時間が経過した時には確実に水流スイッチがOFFするような時間に該残水有無判定時間をあらかじめ設定していた。
【0015】
しかしながら、このように残水有無判定時間を設定したため、循環路の長さが比較的短い場合であっても、残水の有無の判定は、循環ポンプの作動開始後、上記残水有無判定時間を経過しなければ行なわれないこととなるのに対し、浴槽に残水が無い場合には、該残水有無判定時間を経過する前に、水流スイッチはOFF状態となっている。従って、循環路の長さが比較的短い場合には、残水の有無の判定に必要以上に長い時間を要するものとなっていた。そして、このように残水の有無の判定に必要以上の時間がかかっていたため、最終的に湯はりが終了するまでに、必要以上の時間がかかるという不都合があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、浴槽の湯はりの際の呼び水の給水を必要限の短時間で行うことができ、ひいては湯はりに要する時間を必要限に短縮することができると共に、所望の水位への湯はりを精度よく行うことができる浴槽の湯はり方法を提供することを目的とする。
【0017】
さらに、湯はりに際しての残水の有無の判定に要する時間も必要限に短縮することができ、湯はりに要する時間をより短縮することができる浴槽の湯はり方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の浴槽の湯はり方法は、かかる目的を達成するために、浴槽の側壁に開設された循環口に連接され、循環ポンプにより該浴槽の湯水を循環させる循環路と、該循環路における水流の有無を検出する水流検出手段と、該循環路を介して前記浴槽に給水可能に該循環路に接続された給水路とを備えた風呂装置において、前記浴槽の湯張りを行うとき、少なくとも循環路の前記循環口から前記循環ポンプの吸入口側にかけての箇所に水を略満たすべく前記給水路から該循環路に呼び水給水を行わしめる呼び水給水工程と、前記循環ポンプを作動させながら前記水流検出手段の出力を監視することにより、前記浴槽内に前記循環口以上の水位の残水が有るか否かを判定する残水有無判定工程とを順に実行し、該残水有無判定工程で前記残水が無いと判定されたときに、前記浴槽に所定量の給水を前記給水路から行なわしめる浴槽の湯はり方法において、前記浴槽が略空の状態で、少なくとも前記循環路の前記循環口から循環ポンプの吸入口にかけての箇所に水を満たすべく前記給水路から前記循環路にあらかじめ定めた所定量の給水を行なう第1工程と、該第1工程の後に前記循環ポンプを作動させ、その作動を開始してから前記水流検出手段により前記循環路における水流が無いことが検出されるまでの時間を検出する第2工程とを備え、該第2工程の後に前記浴槽の湯はりを行なうとき、前記呼び水給水工程において、前記第2工程で検出した時間に応じて設定した量の呼び水給水を前記循環路に対して行なうことを特徴とする。
【0019】
かかる本発明によれば、前記第1工程において前記循環路に所定量の呼び水給水を行なった後に、前記第2工程において循環ポンプを作動させ、その作動を開始してから、前記水流検出手段により循環路における通水が無いことが検出されるまでの時間を計測したとき、その計測時間は、循環路の長さ(詳しくは循環路の循環口から循環ポンプの吸入口側にかけての箇所の長さ)に応じたものとなり、循環路の長さが長い程、該計測時間が長くなる。そして、本発明では、浴槽の湯はりを行うときには、前記呼び水給水工程において、上記計測時間に応じて設定した水量の呼び水の給水が循環路に対して行われるので、その呼び水の給水量を循環路の長さに対応した必要限の量に留めることができる。具体的には、第2工程で計測される時間が短い程、呼び水の給水量を少なくすることで、該呼び水の給水量を循環路の長さに適合させた必要限の量にすることができる。そして、このように必要限の量の呼び水の給水を行うことで、その給水の要する時間(前記呼び水給水工程に要する時間)が必要限の時間に短縮されることとなる。このため、浴槽の湯はりに際しての呼び水給水工程の後の残水有無判定工程で、残水が無いと判定された場合に、所定量の給水を浴槽に行って該浴槽の湯はりを完了するまでの時間を必要限の時間に留めることができる。
【0020】
また、呼び水の給水量を必要限に留めることができるため、循環路の長さが短い場合であっても、前記呼び水給水工程で、浴槽内に循環路から流出する余剰分の水を少なくすることができる。このため、前記残水有無判定工程後に、所定量の給水を行って浴槽の湯はりを完了したときの浴槽の水位を、該所定量に対応した所望の水位に精度よく一致させることができる。
【0021】
従って、本発明によれば、浴槽の湯はりの際の呼び水の給水を必要限の短時間で行うことができ、ひいては湯はりに要する時間を必要限に短縮することができると共に、所望の水位への湯はりを精度よく行うことができる。
【0022】
尚、本発明において、前記第1工程で前記循環路に給水する呼び水の所定量は、基本的には最も長いと考えられる循環路でも、少なくとも該循環路の循環口から循環ポンプの吸入口にかけての箇所を大略満たすことが可能であるような給水量とすることが好ましい。また、浴槽の目標水位を使用者等が設定することができる場合には、残水有無判定工程で前記残水が無いと判定されたときに、前記浴槽に対して行う給水の所定量は、目標水位に応じた所定量である。
【0023】
かかる本発明では、さらに、前記第2工程の後の前記浴槽の湯はりの際における前記残水有無判定工程は、前記循環ポンプの作動を開始してから前記第2工程で計測した時間に応じて設定した残水有無判定時間が経過した際における前記水流検出手段の検出出力に基づき、前記残水の有無を判定することが好適である。
【0024】
これによれば、前記第2工程の後の浴槽の湯はりの際における前記残水有無判定工程で残水の有無を判定するための前記残水有無判定時間、すなわち前記循環ポンプの作動を開始してから浴槽の残水の有無の判定を行なうまでの時間を上記計測時間に応じて設定するので、循環路の長さに対応した残水有無判定時間を設定することができ、該残水有無判定時間の長さを必要限に留めることができる。具体的には、第2工程で計測される時間が短い程、前記残水有無判定時間を短い時間に設定することで、循環路の長さが短い程、循環ポンプの作動を開始してから残水の有無の判定を短時間で行なうことができることとなる。従って、浴槽の湯はりの際における呼び水給水工程後の残水有無判定工程を必要限の短時間で行なうことができる。この結果、最終的に湯はりが完了するまでの時間をより一層、短縮することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1〜図5を参照して説明する。図1は本発明の方法を適用する装置の全体的システム構成図、図2〜図5は図1の装置の作動を説明するためのフローチャートである。
【0026】
図1を参照して、本実施形態における装置は、風呂給湯装置であり、浴槽1等に給水(給湯を含む)する給水路2と、浴槽1の湯水を循環させる循環路3とを具備している。
【0027】
給水路2は、ガスバーナ4により加熱される給湯用熱交換器5を経由して設けられ、その上流側は図示しない水道管に接続されている。また、給水路2は、給湯用熱交換器5の下流側で、浴槽1に給湯するための風呂用給水路2aと、台所や洗面所等に給湯するための常用給水路2bとに分流されている。そして、風呂用給水路2aは、これを開閉する電磁弁6や、循環路3から風呂用給水路2aへの湯水の逆流を防止する逆止弁7、風呂用給水路2aの通水量(通水の流量)を検出する流量センサ8を介して循環路3に連接されている。尚、常用給水路2bは、台所や洗面所等の図示しない給湯栓に連接されている。
【0028】
循環路3は、浴槽1の側壁下部に設けられた循環口1aに連接され、ガスバーナ9により加熱される風呂用熱交換器10を経由して設けられている。そして、循環路3の、循環口1aから風呂用熱交換器10の流入口側に至る箇所には、浴槽1の湯水を循環路3に流して循環させる循環ポンプ11と、循環路3における通水の有無を検出する水流検出手段としての水流スイッチ12と、風呂用熱交換器10に流入する浴槽1の湯水の温度を検出する温度センサ13とが浴槽1側から順番に設けられている。尚、前記水流スイッチ12は、これを備えた箇所での通水(水流)が有るとONし、通水が無いとOFFするセンサである。
【0029】
また、本実施形態の装置は、後述する浴槽1の自動湯はり運転等、風呂給湯装置全体の運転制御を担うコントローラ15と、使用者が装置の運転形態等をコントローラ15に指示するためのリモコン16とが備えられている。
【0030】
コントローラ15は、マイクロコンピュータを用いて構成されたもので、前記水流スイッチ12、温度センサ13、流量センサ8等の各種センサの検出信号やあらかじめ定められたプログラム、リモコン16による指示データ等に基づいて、前記循環ポンプ11や電磁弁6、ガスバーナ4,9の燃焼運転の制御等を行うものである。
【0031】
この場合、リモコン16では、図示を省略するスイッチの操作によって、例えば浴槽1に自動的に湯張りをするための自動湯張り運転モードや、本実施形態の風呂給湯装置の設置直後等に業者等が装置の動作確認等を行なうための試運転モード等の運転モードを選択可能とされている。さらに、例えば浴槽1の目標水位や目標湯温、給水路2の目標出湯温度等を設定可能とされている。
【0032】
尚、図示は省略するが、各ガスバーナ4,9に関連して、これらのガスバーナ4,9へのガス供給路に、ガス供給量を調整するためのガス比例電磁弁やガス供給路を開閉するための開閉電磁弁が備えられると共に、各ガスバーナ4,9に点火するための点火器、各ガスバーナ4,9の燃焼炎を検出する炎検出器、各ガスバーナ4,9に燃焼用空気を供給するための送風ファン等が備えられている。そして、各ガスバーナ4,9の燃焼運転は、これらの機器を介して制御されるようになっている。
【0033】
次に、本実施形態の装置の作動を図2〜図5のフローチャートを参照して説明する。
【0034】
例えば、本実施形態の装置(浴槽1を含む)の設置直後に、リモコン16により試運転モードの運転モードを選択して、それをコントローラ15に指示すると、該コントローラ15の制御処理によって、風呂給湯装置の試運転が図2のフローチャートに示すように行なわれる。
【0035】
すなわち、まず、STEP1において、循環路3の循環口1aから循環ポンプ11の吸入口側にかけての箇所に水を大略充填するために、所定量(例えば10リットル)の呼び水の給水が浴槽1側に対して行なわれる。すなわち、コントローラ15が、風呂用給水路2aの電磁弁6を開弁して、給湯用熱交換器5側のガスバーナ4の燃焼運転を行なわせながら、給湯用熱交換器5で加熱された湯を循環路3に給水(給湯)する。そして、この給水を風呂用給湯路2aの流量センサ8で検出される流量の積算量が10リットルに達するまで行なう。
【0036】
このとき、風呂給湯装置の設置直後は、基本的には、浴槽1や循環路3は空となっている。また、このSTEP1における呼び水の給水量(10リットル)は、循環路3の長さが本実施形態の風呂給湯装置で許容し得る最大の長さ(以下、循環路3の許容最大長という)であっても、少なくとも循環路3の循環口1aから循環ポンプ11の吸入口側にかけての箇所に水を概ね満たすことができる程度の給水量にあらかじめ定められている。
【0037】
尚、このSTEP1では、ガスバーナ4の燃焼運転を行わずに循環路3への呼び水の給水を行なうようにしてもよい。
【0038】
次に、STEP2において、コントローラ15が循環ポンプ11を制御して該循環ポンプ11の作動を開始せしめると共に、該循環ポンプ11の作動開始時からの経過時間を計時するタイマをスタートさせる。
【0039】
そして、コントローラ15は、上記のように循環ポンプ11及びタイマを作動させながら、STEP3にて水流スイッチ12の出力を監視し、該水流スイッチ12がOFF状態となったか否かを判断する。
【0040】
このとき、浴槽1がほぼ空となっている状態(詳しくは、浴槽1内に、循環口1aのレベルを上回るような量の水が無い状態)である場合には、循環路3内の湯水は、循環ポンプ11の作動によって、循環路3内を流れつつ、浴槽1内に送出される。そして、このとき、前記STEP1で循環路3内の湯水が循環ポンプ11の作動によって循環路3を流れている間は、水流スイッチ12がONし、循環路3内の湯水が浴槽1内に送出されて循環路3内を湯水が流れなくなると、水流スイッチ12がOFFする。
【0041】
そして、コントローラ15は、STEP3で水流スイッチ12がOFFすると、前記STEP2で起動したタイマのカウント時間、すなわち、循環ポンプ11の作動開始後、水流スイッチ12がOFFするまでの経過時間(以下、水流OFF時間という)をSTEP4にて、あらかじめ定めた所定時間(例えば60秒)と比較する。
【0042】
この場合、本実施形態の装置では、循環路3の長さが前記許容最大長であっても、浴槽1がほぼ空の状態では、基本的には上記水流OFF時間は、上記所定時間(60秒)を超えることはないことがあらかじめ実験等により確かめられている。このため、STEP4で前記水流OFF時間が60秒を越えている場合には、コントローラ15は、STEP5にて図示しない表示器等にエラー情報を出力せしめた後、風呂給湯装置の試運転を停止する。
【0043】
一方、STEP4で、水流OFF時間が60秒以下である場合には、コントローラ15は、STEP6において、該水流OFF時間(STEP3で水流スイッチ12がOFFした時のタイマのカウント時間)をパラメータTmの値として記憶保持する。そして、STEP7において、この水流OFF時間Tmから、例えば次の表1に示すようにあらかじめ定めたデータテーブルに従って、後述する自動湯はり運転に際しての呼び水の給水量Wを設定する。
【0044】
【表1】
【0045】
この場合、呼び水の給水量Wは、基本的には、水流OFF時間が短い程(循環路3の長さが短い程)、少ない量に設定される。
【0046】
さらに、STEP7では、コントローラ15は、STEP6で確定された水流OFF時間Tmから、例えば次の表2に示すようにあらかじめ定めたデータテーブルに従って、第1及び第2の二種類の残水有無判定時間Ta,Tbを設定する。
【0047】
【表2】
【0048】
ここで、第1及び第2残水有無判定時間Ta,Tbは、それぞれ後述する浴槽1の残水の有無の判定処理において、浴槽1内に残水が有ると判定する場合、残水が無いと判定する場合に用いられるものであり、いずれの残水有無判定時間Ta,Tbも、基本的には前記水流OFF時間Tmが短い程(循環路3が短い程)、短い時間に設定される。
【0049】
尚、上記のように設定された呼び水の給水量Wと残水有無判定時間Ta,Tbとは、停電時等にもデータが失われることがないように例えばEEPROM等の不揮発性メモリに記憶保持される。
【0050】
次いで、コントローラ15は、STEP8にて循環ポンプ11の作動を停止せしめた後、STEP9の処理を実行する。このSTEP9では、リモコン16により設定されている現在の目標水位に対応する湯量、すなわち、浴槽1の空の状態から目標水位まで湯はりするための目標湯量の給水(給湯)を浴槽1に対して行わしめる。この場合、コントローラ15が、前記STEP1の場合と同様に、風呂用給水路2aの電磁弁6を開弁して、給湯用熱交換器5側のガスバーナ4の燃焼運転を行なわせながら、給湯用熱交換器5で加熱された湯を循環路3を介して浴槽1に給水(給湯)する。そして、この給水を、風呂用給湯路2aの流量センサ8で検出される流量の積算量が上記目標湯量に達するまで行なう。
【0051】
尚、上記目標湯量は、例えばあらかじめ設定されたデータテーブル等を用いて目標水位から求められる。
【0052】
次いで、コントローラ15は、浴槽1内の湯の沸き上げ運転を行なうための処理をSTEP10で実行した後、風呂給湯装置の試運転を終了する。
【0053】
この沸き上げ運転の詳細な処理の説明及び図示は、ここでは省略するが、その概要は次の通りである。すなわち、温度センサ13により検出される浴槽1の湯水の温度がリモコン16で設定されている目標湯温よりも低い場合には、循環ポンプ11により浴槽1の湯水を循環路3を介して循環させながら、風呂用熱交換器10側のガスバーナ9の燃焼運転が行なわれる。そして、この燃焼運転によって、温度センサ13により検出される浴槽1の湯の温度が上記目標湯温に上昇すると、ガスバーナ9の燃焼運転及び循環ポンプ11の作動が停止され、風呂給湯装置の試運転が終了する。尚、沸き上げ運転の開始時に、浴槽1の湯温が目標湯温とほぼ同等の温度になっている場合には、ガスバーナ9の燃焼運転等を行うことなく、風呂給湯装置の試運転が終了する。
【0054】
次に、以上説明したようにして風呂給湯装置の試運転を行なった後に、通常的な自動湯はり運転を行なう場合の作動を説明する。
【0055】
前述のように風呂給湯装置の試運転を行なった後に、リモコン16により自動湯はり運転モードの運転モードを選択して、それをコントローラ15に指示すると、該コントローラ15の制御処理によって、自動湯はり運転が図3のフローチャートに示すように行なわれる。
【0056】
まず、STEP20において、前述した試運転におけるSTEP7で設定された呼び水給水量Wの給水が循環路3に対して行われる。すなわち、コントローラ15が、前記STEP1の場合と同様に、給湯用熱交換器5側のガスバーナ4の燃焼運転を行なわせながら、風呂用給水路2aの電磁弁6を開弁して、給湯用熱交換器5で加熱された湯を循環路3を介して浴槽1に給水(給湯)する。そして、この給水を、風呂用給湯路2aの流量センサ8で検出される流量の積算量が前記試運転におけるSTEP7で設定した呼び水給水慮Wに達するまで行なう。
【0057】
この場合、呼び水給水量Wは、前述のように、前記水流OFF時間が短い程、すなわち、循環路3の長さが短い程、少ない量に設定されているので(表1参照)、循環路3の循環口1aから循環ポンプ1の吸入口側にかけての箇所に水を大略満たすべく行う呼び水の給水を、その給水を開始してから、必要限の短時間で行うことができる。
【0058】
次いで、STEP21にて、浴槽1の残水の有無(循環口1a以上の水位の湯水が浴槽1内に有るか否か)の判定がコントローラ15により行なわれる。
【0059】
この判定は、図4のフローチャートに示すように行なわれる。
【0060】
すなわち、コントローラ15は、まず、STEP40にて、循環ポンプ11の作動を開始せしめると共に、その作動開始時からの経過時間を計時するタイマをスタートさせた後、STEP41にて、水流スイッチ12の状態を監視する。
【0061】
このとき水流スイッチ12がON状態となっている場合には、さらに、STEP40で起動したタイマの現在のカウント時間を、前記試運転におけるSTEP7で設定した前記第1残水有無判定時間Taと比較する(STEP42)。そして、該カウント時間(循環ポンプ11の作動開始後の経過時間)が第1残水有無判定時間Ta以上である場合には、浴槽1内に前記循環口1a以上のレベルの残水が有ると判定する(STEP43)。また、STEP42でタイマのカウント時間が第1残水有無判定時間Taに満たない場合には、STEP41に戻り、水流スイッチ12の出力の監視を継続する。
【0062】
一方、STEP41で水流スイッチ12がOFF状態となっている場合には、コントローラ15は、タイマの現在のカウント時間を、前記試運転におけるSTEP7で設定した前記第2残水有無判定時間Tbと比較する(STEP44)。そして、該カウント時間(循環ポンプ11の作動開始後の経過時間)が第2残水有無判定時間Tb以上である場合には、浴槽1内に残水が無いと判定する(STEP45)。また、STEP44でタイマのカウント時間が第2残水有無判定時間Tbに満たない場合には、STEP41に戻って、水流スイッチ12の出力の監視を継続する。
【0063】
尚、上述のように残水の有無の判定を行なった後には、STEP46にてコントローラ15は、循環ポンプ11の作動を停止させる。
【0064】
以上のような処理により、循環ポンプ11の作動を開始してから、第1残水有無判定時間Taが経過したときに、水流スイッチ12がON状態となっておれば、浴槽1内に循環口1a以上のレベルの残水が有ると判定される。また、循環ポンプ11の作動を開始してから、第2残水有無判定時間Tbが経過したときに、水流スイッチ12がOFF状態となっておれば、浴槽1内に残水が無いと判定される。
【0065】
このとき、第1残水有無判定時間Ta及び第2残水有無判定時間Tbは、前述のように、前記水流OFF時間が短い程、すなわち循環路3の長さが短いほど、短い時間に設定されるので(前記表2を参照)、循環ポンプ11の作動を開始してから、必要限の短い時間で残水有無の判定を行なうことができる。
【0066】
また、本実施形態では、前記表2に示されるように、第1残水有無判定時間Taは、第2残水有無判定時間Tbよりも長い時間に設定される。このため、次のような効果がある。すなわち、浴槽1内に循環口1a以上のレベルの残水が有る場合であっても、循環路3内に部分的にエアが存在していることがあり、このような場合には、循環路3内のエアの影響で、水流スイッチ12が一時的にOFF状態となることもある。しかるに、本実施形態では、残水有りの判定を行なう場合に係わる第1残水有無判定時間Taを長めの時間に設定しているため、循環路3内のエアが循環路3から浴槽1側に排出されて該循環路3内を湯水のみが流れる状態で、残水有りの判定を行なうことができ、その判定を正確に行なうことができる。このように、残水有りの判定を正確に行なうようにするのは、その判定結果が風呂給湯装置の正常な運転を行なう上で大きな影響を及ぼすからである。
【0067】
さらに、本実施形態では、前記表2に示されるように、第2残水判定時間Tbには、下限値(本実施形態では30秒)が定められ、該第2残水判定時間Tbは、その下限値以上の時間で、前記水流OFF時間に応じて設定されている。尚、本実施形態では、第1残水有無判定時間Taは、第2残水有無判定時間Tbよりも長い時間に設定しているので、結果的に第1残水有無判定時間Taも上記下限値(30秒)以上の時間に設定される。そして、このように第1及び第2残水有無判定時間Ta,Tbに下限値を設けておくことで、次のような効果がある。すなわち、特に浴槽1内に循環口1a以上のレベルの残水が無い場合には、循環路3内には、一般にエアと湯水とが混在していることが多いため、循環ポンプ11の作動の初期段階では、水流スイッチ12がON/OFF状態が頻繁に切り換わる状態が多い。しかるに、本実施形態では、循環ポンプ11の作動を開始してから上記下限値(30秒)の時間が経過する前に残水有無の判定が行なわれることがないため、水流スイッチ12の状態が安定した段階で残水有無の判定を行なうことができる。このため、その判定結果の信頼性を高めることができる。
【0068】
図3のフローチャートの説明に戻って、上述のようにSTEP21で残水の有無の判定処理を行った後、コントローラ15は、STEP22においてその判定結果を確認する。このとき、残水が無いと判定した場合には、前記試運転におけるSTEP9,10の場合と全く同様の処理をSTEP23,24で順次実行し、自動湯はり運転を終了する。すなわち、リモコン16で設定されている目標水位に対応する目標湯量の給水(給湯)を前記STEP9の場合と同様に、STEP23にて浴槽1に対して行い、さらに、浴槽1の湯水の沸き上げ運転を前記STEP10の場合と同様にSTEP24にて行う。
【0069】
一方、前記STEP22にて、浴槽1に循環口1a以上の水位の残水が有るという判定結果が得られた場合には、STEP25にて、浴槽1に例えば10リットルの給水(給湯)が行われる。すなわち、STEP1,9等の場合と同様に、コントローラ15が、風呂用給水路2aの電磁弁6を開弁して、給湯用熱交換器5側のガスバーナ4の燃焼運転を行なわせながら、給湯用熱交換器5で加熱された湯を循環路3を介して浴槽1に給水(給湯)する。そして、この給水を、風呂用給湯路2aの流量センサ8で検出される流量の積算量が10リットルに達するまで行なう。
【0070】
次いで、STEP26において、コントローラ15は、浴槽1の残水の有無(循環口1a以上のレベルの湯水が浴槽1内に有るか否か)の判定を前記STEP21の場合と全く同様のやり方で行う。この場合、STEP21の場合と同様に、残水の有無の判定を循環路3の長さに整合した必要限の短い時間で行なうことができると共に、信頼性の高い判定結果を得ることができる。
【0071】
そして、STEP27にて、コントローラ15が残水の有無の定結果を確認する。このとき、残水が無いという判定結果である場合には、浴槽1の湯水の漏れ等が生じている虞れがあるので、コントローラ15は、図示しない表示器等にエラー情報を出力した後(STEP28)、装置の試運転を停止する。
【0072】
一方、STEP27で、残水が有るという判定結果が得られた場合には、コントローラ15は、浴槽1の残水量を検出処理をSTEP29で行う。尚、この検出処理では以下に説明するように浴槽1内の湯水の沸き上げも並行して行われる。
【0073】
上記STEP29の処理は、図5のフローチャートに示すように行われる。
【0074】
すなわち、まず、STEP50において、コントローラ15は、循環ポンプ11の作動を開始せしめると共に、風呂用熱交換器10側のガスバーナ9の燃焼運転を開始せしめる。そして、STEP51にて、現在の浴槽1の湯温(ガスバーナ9の燃焼運転の開始時の湯温)を前記温度センサ13により検出し、それをパラーメタTSの値として記憶保持する。
【0075】
次いで、コントローラ15は、所定の単位時間毎(例えば1秒毎)に、STEP52〜54のループ処理を実行する。
【0076】
このループ処理では、上記単位時間毎に、ガスバーナ9から、循環路3を循環する浴槽1の湯水に風呂用熱交換器10を介して与えられる熱量q(単位時間当たりの熱量)をSTEP52で算出する。この場合、より具体的には、該熱量qは、ガスバーナ9の発生熱量と、ガスバーナ9から循環路2を流れる浴槽1の湯水への熱量伝達率、すなわち風呂用熱交換器10の熱効率とから、それらの積(乗算値)として求められる。そして、熱量qを求めるために要するガスバーナ9の発生熱量[J/sec]は、本実施形態では、例えばガスバーナ9へのガス供給路に設けられているガス比例電磁弁(図示しない)の通電量(これは、ガスバーナ9へのガス供給量を規定する)からあらかじめ定めたデータテーブル等を用いて求める。また、風呂用熱交換器10の熱効率は、本実施形態では、風呂用熱交換器10に流入する湯水の温度、すなわち、温度センサ13により検出される温度に応じて逐次所定の演算式等により設定され、この熱効率を上記のように求められるガスバーナ9の発生熱量に乗算することにより前記熱量qが求められる。
【0077】
そして、コントローラ15は、このようにして単位時間毎に求める熱量qをSTEP53にて上記単位時間毎に積算(累積加算)することにより、積算熱量Σqを求め、さらに、STEP54において、温度センサ13により検出される浴槽1の現在の湯温をリモコン16で設定されている目標湯温と比較する。そして、このSTEP54で、浴槽1の湯温が目標湯温以上に上昇するまでは、STEP52,53を繰返し実行する。
【0078】
これにより、ガスバーナ9の燃焼運転を開始してから、浴槽1の湯水の湯温が目標湯温に上昇するまでの期間に、浴槽1の湯水に与えられた総熱量が、最終的にSTEP53で得られる積算熱量Σqとして求められる。
【0079】
次に、前記STEP54で浴槽1の湯水が目標湯温以上に上昇すると、コントローラ15は、STEP55において、温度センサ13により検出される浴槽1の現在の湯温(≒目標湯温)をパラメータTEの値として記憶保持した後、STEP53で最終的に得られた積算熱量Σqと、前記パラメータTS,TEの偏差ΔT、すなわちガスバーナ9の燃焼運転を開始してから浴槽1の湯温が目標湯温以上になるまでの温度上昇量ΔTと、水の比熱C(定数)とから、次式(1)により、浴槽1の残水量を求める。
【0080】
残水量=Σq/(ΔT・C) ……(1)
これにより浴槽1の残水量が検出されることとなると同時に、浴槽1の湯水(残水)の沸き上げが行われる。尚、上記のようにSTEP56で残水量を算出した後には、コントローラ15は、STEP57にて、循環ポンプ11を停止させると共に、ガスバーナ9の燃焼運転を終了せしめ、図3のフローチャートの処理に復帰する。
【0081】
図3の説明に戻って、上述のようにしてSTEP29の処理を行って、浴槽1の残水量を検出した後、コントローラ15は、STEP30において、この残水量を、リモコン16で設定されている目標水位に対応する目標湯量から減算することにより、目標水位までの不足湯量を求める。
【0082】
そして、コントローラ15は、この不足湯量が略「0」であるか否か、すなわち、浴槽1の現在の残水量がほぼ目標湯量に等しいか否かをSTEP31で判断し、不足湯量≒0であるときには、自動湯はり運転を停止する。
【0083】
また、不足湯量≒0でなく、浴槽1の現在の残水量が目標湯量に対して不足している場合には、コントローラ15は、STEP32にて、その不足湯量を浴槽1に給水(給湯)せせしめる。すなわち、STEP1,9等の場合と同様に、コントローラ15は、風呂用給水路2aの電磁弁6を開弁して、給湯用熱交換器5側のガスバーナ4の燃焼運転を行なわせながら、給湯用熱交換器5で加熱された湯を循環路3を介して浴槽1に給水(給湯)する。そして、この給水を、風呂用給湯路2aの流量センサ8で検出される流量の積算量がSTEP30で求めた不足湯量に達するまで行なう。
【0084】
その後は、STEP33において、コントローラ15は、前記STEP10,24と全く同様に浴槽1の湯水の沸き上げ運転の処理を行って、自動湯はり運転を終了する。
【0085】
以上説明したように本実施形態の装置によれば、前記試運転を行った後の自動湯はり運転では、その運転の開始時に行われる呼び水の際における給水量は、循環路3の長さに対応する水流OFF時間に応じて設定され、循環路3の長さが短い程、呼び水の給水量は少なくなる。このため、呼び水の給水を、循環路3の長さに対応した必要限の短時間で行うことができる。その結果、特に、浴槽1がほぼ空の状態で自動湯はり運転を行った場合、すなわち、前記図3のSTEP23の処理を実行して浴槽1の湯はりを行った場合には、目標水位までの湯はりを必要限の短時間で行うことができる。
【0086】
また、呼び水の給水量が必要限りに留められることで、循環路3の長さが短い場合であっても、該呼び水の給水によって浴槽1内に貯まる余剰分の湯水が少なくなるとと共に、その余剰分の湯水の量が循環路3の長さによらずにほぼ同等ものとなる。このため、前記STPE23で、目標水位に対応する目標湯量の給水を浴槽1に行ったとき、循環路3の長さによらずに、目標水位の湯はりを精度よく行うことができる。
【0087】
また、本実施形態では、自動湯はり運転における呼び水の給水後に行われる残水の有無の判定処理(図3のSTEP21)では、循環ポンプ11の作動を開始してから、前記試運転で水位OFF時間Tmに応じて設定した残水有無判定時間Ta,Tbが経過したときの水流スイッチ12のON/OFF状態によって、浴槽1に残水が有るか否かを判定する。このため、循環路3の長さに対応した必要限の短い時間で、図3のSTEP21の残水有無の判定を行なうことができる。この結果、特に循環路3の長さが短い場合には、STEP21の判定結果が残水有り、残水無しのいずれの場合であっても、最終的に浴槽1内に目標水位に対応した目標湯量の湯はりを完了するまでに要する時間を短縮することができる。
【0088】
さらに、図3のSTEP21での判定結果が残水有りの場合にあっては、その後に、STEP26においても残水の有無の判定処理が行われるが、このときの判定処理に要する時間も、循環路3の長さに対応した必要限の短時間で行うことができる。このため、循環路3の長さが短い場合には、最終的に浴槽1内に目標水位に対応した目標湯量の湯はりを完了するまでに要する時間をより一層短縮することができる。
【0089】
尚、以上説明した実施形態では、風呂給湯装置の設置直後の試運転の際に、水流OFF時間Tmの計測処理(図2のSTEP1〜6の処理)を行なうようにしたが、該水流OFF時間の計測処理を行なうタイミングは、前述のような試運転の際に限られるものではなく、例えば第1回目の自動湯はり運転の際に行うようにしてもよく、水流OFF時間Tmを計測するための専用的な運転モードで該水流OFF時間Tmの計測処理を行なうようにしてもよい。浴槽1が略空の状態から水流OFF時間の計測処理を行なえば、その計測処理をどのようなタイミングで行なっても、以後の自動湯はり運転を必要限の短い時間で行なうことができる。
【0090】
また、前記実施形態では自動湯はり運転における図3のSTEP29において、前記図5に示した手法により浴槽1内の残水量を検出するものを示したが、該残水量は、例えば水位センサを用いて検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を適用する装置の全体的システム構成図。
【図2】図1の装置の作動を説明するためのフローチャート。
【図3】図1の装置の作動を説明するためのフローチャート。
【図4】図1の装置の作動を説明するためのフローチャート。
【図5】図1の装置の作動を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
1…浴槽、1a…循環口、2…給水路、3…循環路、12…循環ポンプ、13…水流スイッチ(水流検出手段)。
Claims (2)
- 浴槽の側壁に開設された循環口に連接され、循環ポンプにより該浴槽の湯水を循環させる循環路と、該循環路における水流の有無を検出する水流検出手段と、該循環路を介して前記浴槽に給水可能に該循環路に接続された給水路とを備えた風呂装置において、前記浴槽の湯張りを行うとき、少なくとも循環路の前記循環口から前記循環ポンプの吸入口側にかけての箇所に水を略満たすべく前記給水路から該循環路に呼び水給水を行わしめる呼び水給水工程と、前記循環ポンプを作動させながら前記水流検出手段の出力を監視することにより、前記浴槽内に前記循環口以上の水位の残水が有るか否かを判定する残水有無判定工程とを順に実行し、該残水有無判定工程で前記残水が無いと判定されたときに、前記浴槽に所定量の給水を前記給水路から行なわしめる浴槽の湯はり方法において、
前記浴槽が略空の状態で、少なくとも前記循環路の前記循環口から循環ポンプの吸入口にかけての箇所に水を満たすべく前記給水路から前記循環路にあらかじめ定めた所定量の給水を行なう第1工程と、該第1工程の後に前記循環ポンプを作動させ、その作動を開始してから前記水流検出手段により前記循環路における水流が無いことが検出されるまでの時間を検出する第2工程とを備え、
該第2工程の後に前記浴槽の湯はりを行なうとき、前記呼び水給水工程において、前記第2工程で検出した時間に応じて設定した量の呼び水給水を前記循環路に対して行なうことを特徴とする浴槽の湯はり方法。 - 前記第2工程の後の前記浴槽の湯はりの際における前記残水有無判定工程は、前記循環ポンプの作動を開始してから前記第2工程で計測した時間に応じて設定した残水有無判定時間が経過した際における前記水流検出手段の検出出力に基づき、前記残水の有無を判定することを特徴とする請求項1記載の浴槽の湯はり方法。
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