JP3091808B2 - 給湯器付風呂釜 - Google Patents

給湯器付風呂釜

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JP3091808B2
JP3091808B2 JP05269631A JP26963193A JP3091808B2 JP 3091808 B2 JP3091808 B2 JP 3091808B2 JP 05269631 A JP05269631 A JP 05269631A JP 26963193 A JP26963193 A JP 26963193A JP 3091808 B2 JP3091808 B2 JP 3091808B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、給湯器により加熱され
た湯を浴槽へ給湯し、また浴槽内の湯を循環加熱して追
い焚きすることのできる給湯器付風呂釜において、浴槽
内の湯量を算出し不足する分量の湯を自動的に給湯して
浴槽を所望の湯量とする給湯器付風呂釜に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来から、浴槽に入れた水をポンプによ
り強制的に循環させ、循環管路途中に設けた熱交換器に
より加熱する循環加熱回路と、上水道等から取り入れ別
の熱交換器により加熱した湯を循環回路を経由して浴槽
に供給する給湯回路とを備えた給湯器付風呂釜が使用さ
れている。この種の給湯器付風呂釜には、水温センサを
有し、追い焚きしたときの温度上昇から浴槽内の湯量を
算出し、不足する分量の湯を自動的に給湯して所望の水
位とするものもある。このような制御を行う例として、
特開昭61−15047号公報に記載されているものが
挙げられる。同号公報に開示される制御方法は、浴槽内
の湯を一定時間加熱し、そのときの温度上昇から浴槽内
の湯量を算出し、その算出値に基づいて湯の給湯量を決
定することをその要点とする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報に示される従来の給湯器制御には、以下の問題点があ
った。即ち、前記公報の給湯器制御では、基本的に一定
時間加熱したときの供給熱量をそのときの温度上昇で除
して湯量の算出を行うのであるが、湯に加えられた熱量
の算定に当たり熱交換器の熱効率は考慮しても配管や浴
槽等各部分で放熱があることを考慮していない。この放
熱量が常に一定であるならば、熱交換器の熱効率にその
分を見込んでおけばよいが、実際には同一機種の風呂釜
でも設置状況に応じた配管長等により異なり、更に同じ
風呂釜でも水温や外気温により異なる。特に問題なの
は、季節により外気温に20℃を超える差があるため冬
季と夏期とで放熱量が大きく異なり、その影響が無視で
きないことである。
【0004】例えば夏期には、外気温が30℃近くある
場合があり、その場合湯温と外気温との差は10℃程度
しかない。従って放熱量は少なく、バーナからの供給熱
量の大半は水温上昇に使われることとなる。このため水
温上昇幅が大きく、浴槽内の湯量が小さめに算出され、
多量の給湯がなされることになる。一方、冬季の夜間に
は、外気温が0℃程度まで下がり、その場合湯温と外気
温との差は40℃近くに達し、放熱量が多い。従って、
バーナからの供給熱量が同じであっても夏期と比較して
水温上昇幅が小さく、結果的に浴槽内の湯量が実際より
かなり大きく算出されてしまうので、給湯量が過小とな
ることとなる。即ち、充分な量の湯を必要とする冬季に
逆に湯不足になる傾向がある。
【0005】本発明は、前記従来技術の問題点を解決
し、配管や浴槽等からの放熱を考慮に入れることによ
り、外気温の影響を受けずに浴槽内の湯量を算出し、季
節に関係なく高精度に給湯量を決定して適切な足し湯を
することができる給湯器付風呂釜を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の給湯器付風呂釜は、浴槽へ湯を供給する給湯手
段と、浴槽内の湯を循環加熱する循環加熱手段と、浴槽
内の湯温を検知する湯温検知手段と、湯温検知手段が検
知した湯温に基づいて前記循環加熱手段を制御する加熱
制御手段とを有する給湯器付風呂釜において、浴槽内の
湯の有無を判断する湯有無判断手段と、外気温度等の影
響による放熱量を演算する放熱量演算手段と、前記放熱
量を考慮して浴槽内の湯量を算出する湯量演算手段と、
湯量演算手段の算出結果に基づき前記給湯手段により不
足湯量を自動的に足し湯する給湯指令手段とを有するこ
とを要旨とするものである。
【0007】ここにおいて、前記放熱量演算手段は、前
記循環加熱手段の循環配管からの配管放熱量及び/又は
浴槽からの浴槽放熱量を演算するものであって、前記配
管放熱量はある温度まで浴槽内の湯を循環加熱したとき
及び/又は一定時間浴槽内の湯を循環したときの循環流
量と外気温度と循環加熱時間及び循環時間とにより演算
されるものであり、前記浴槽放熱量は外気温度と経過時
間とにより演算されるものである。そして、前記湯量演
算手段は、 Q = (IP×η×t1 −W)/(Y+T2 −T1 ) (IPはガスインプット量、ηは熱効率、t1 は循環加
熱時間、Wは循環配管からの配管放熱量、Yは浴槽から
の放熱による温度降下、T2 −T1 は循環加熱の温度上
昇)なる式により浴槽内の湯量Qを算出するものであ
る。
【0008】
【作用】前記構成を有する本発明の給湯器付風呂釜で
は、まず浴槽内の浴槽内の湯の存在の有無を湯有無判断
手段が判断する。浴槽内に湯がある場合には湯温検知手
段が湯の初期温度を検知し、加熱制御手段の制御により
循環加熱手段が浴槽内の湯を設定温度まで循環加熱し、
更に所定時間浴槽内の湯を循環し、湯温検知手段が浴槽
内の湯の温度を再び検知する。そして、放熱量演算手段
が外気温度等により影響される放熱量を演算し、その放
熱量を考慮して湯量演算手段が浴槽内の湯量を算出し、
不足ある場合には給湯指令手段の指令により給湯手段が
不足分を自動的に給湯する。
【0009】ここにおいて請求項2の発明に係る給湯器
付風呂釜では、放熱量演算手段は、ある温度まで浴槽内
の湯を循環加熱したとき及び/又は一定時間浴槽内の湯
を循環したときの循環流量と外気温度と循環加熱時間及
び循環時間とにより配管放熱量を演算し、及び/又は、
外気温度と経過時間とにより浴槽放熱量を演算する。ま
た請求項3の発明に係る給湯器付風呂釜では、湯量演算
手段は、ガスインプット量IP、熱効率η、循環加熱時
間t1 、配管放熱量W、浴槽放熱による温度降下Y、循
環加熱の温度上昇T2 −T1 から、 Q = (IP×η×t1 −W)/(Y+T2 −T1 ) なる式により浴槽内の湯量Qを算出する。
【0010】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例である給
湯器付風呂釜を図面を参照して説明する。図1に給湯器
付風呂釜の全体構成を示す。風呂釜1は、浴槽2の水を
循環加熱する循環加熱部10と、水道水等をガス燃焼に
より加熱して得た湯を循環加熱部10を経由して浴槽2
に供給する給湯器部30とより構成され、これらの動作
を制御するコントローラ50を有している。
【0011】給湯器部30は、水道水等の冷水が供給さ
れる給水路31と、給水路31に接続される熱交換器3
2と、熱交換器32の下流側に接続される出湯路33
と、出湯路33をA点で分岐して設けられる風呂給湯路
34、一般給湯路35とで流路を構成する。給水路31
には流量を検出する流量センサ36と、入水温を検出す
るサーミスタ37とが、出湯路33には出湯温を検出す
るサーミスタ39がそれぞれ設けられる。
【0012】熱交換器32の下方にはバーナ40が設け
られると共に、そのガス導管41にはガス流路を開閉す
る元電磁弁42とガス流量調整用の比例制御弁43とが
設けられる。出湯路33から分岐した風呂給湯路34
は、その開閉を行う給水弁44と、浴槽2への給湯流量
を検出する流量センサ45と、縁切り弁46と、循環加
熱部10から給湯器部30への逆流を防止する逆止弁4
7とを備え、循環加熱部10にB点で接続される。一
方、出湯路33から分岐した一般給湯路35には、洗面
所、シャワー等の給湯栓5に通じる外部給湯管4が接続
される。
【0013】循環加熱部10は、浴槽2の水を循環させ
る釜内循環路11が流路をなし、その途中にバーナ12
により加熱される熱交換器13を有している。そして、
釜内循環路11の熱交換器13より上流側には、水流の
有無を検知する水流スイッチ14、浴槽2の水を釜内循
環路11に循環させる循環ポンプ15、浴槽2からの入
水温を検出するサーミスタ18が備えられ、釜内循環路
11の熱交換器13より下流側には、バーナ12により
加熱された湯温を検出するサーミスタ19が備えられ
る。バーナ12のガス導管20には、元電磁弁21、主
電磁弁22が設けられている。釜内循環路11は、往き
配管6、戻り配管7に接続され浴槽2と連通される。
尚、循環加熱部10及び給湯器部30には、図示しない
が燃焼用空気を供給するファンや、点火装置、燃焼安全
スイッチ等が設けられる。そしてこれらの他、外部の気
温を検知する外気温センサ9が設けられている。
【0014】コントローラ50は、自動風呂給湯制御、
循環加熱制御、一般給湯制御等を司るものであって、公
知の論理演算回路を構成するCPUと、各種プログラム
を記憶しておくROMと、データの一時記憶を行うRA
Mと、各種センサ類からの信号を入力する入力インター
フェースと、各種アクチュエータ類に駆動信号を出力す
る出力インターフェースと等により構成される。そして
後述する自動給湯制御を行うためROMには、浴槽内の
湯量算出プログラム、給湯指令プログラムや各種数値等
が記憶されている。同様にRAMには、温度メモリエリ
ア、時間メモリエリア等が設けられている。
【0015】前記構成を有する風呂釜1の基本的な動作
を説明する。まず、浴槽2に湯を供給する場合には、風
呂給湯路34の給水弁44を開き水流を検知すると、給
湯器部30の元電磁弁42を開いてバーナ40に点火す
る。すると、熱交換器32を通過するときにバーナ40
におけるガスの燃焼熱により加熱され所定温度の湯とな
り、出湯路33に送出され、A点から風呂給湯路34を
経由してB点で釜内循環路11に流入し、往き配管6及
び戻り配管7を通って浴槽2に供給される。
【0016】ここで、コントローラ50により、サーミ
スタ39が検出した出湯温度と予め設定された設定温度
とに基づくフィードバック制御と、サーミスタ37が検
出した入水温度と流量センサ36が検出した入水流量と
に基づくフィードフォワード制御との併用で燃焼量(比
例制御弁43)を制御することができる。尚ここで、給
水弁44を閉じてかわりに外部の給湯栓5を開けば、熱
交換器32で加熱された湯は、出湯路33から一般給湯
路35を経由して外部給湯管4へ流れ、洗面所やシャワ
ー等で湯を利用することができる。
【0017】浴槽2の水を循環加熱、いわゆる追い焚き
する場合は、給水弁44を閉じ釜内循環路11の循環ポ
ンプ15を駆動すると、浴槽2の水が戻り配管7から釜
内循環路11に流入し、往き配管6を経由して浴槽2に
循環される。ここで、風呂給湯路34に逆止弁47が設
けられているので、浴槽2の水が給湯器部30に逆流し
て給湯栓5に至ることはない。そして、元電磁弁21、
主電磁弁22を開いてバーナ12に点火すれば、釜内循
環路11の熱交換器13を流れる水が燃焼熱により加熱
される。前記各動作は手動若しくはコントローラ50に
より行われ、使用者は公知のリモコン装置等によりコン
トローラ50に種々の指令をすることができる。
【0018】次に、前記の構成及び基本動作を有する風
呂釜1における、本発明としての特徴であるコントロー
ラ50により実行される自動給湯制御について説明す
る。自動給湯制御は、浴槽2に浴槽内の湯がある場合に
これを追い焚きし、その際の放熱を加味した供給熱量と
上昇温度とから浴槽内の湯の量を算出して、湯量の不足
分を給湯器部30から給湯して補充し、浴槽2の湯を適
温適量にするものである。
【0019】自動給湯制御ルーチンについて、図2のフ
ローチャートを参照して説明する。このルーチンにはい
ると、まず釜内循環路11に設けられている循環ポンプ
15を駆動する(S1)。浴槽2に浴槽内の湯があるか
どうかを判断するためである。次に、水流スイッチ14
がオンされたか否かをコントローラ50が判断する(S
2)。S2で水流スイッチ14がオンされていない場合
(S2:No)には浴槽2に浴槽内の湯がないと判断し
この場合には、コントローラ50のROMに予め記憶さ
れている設定湯量の湯を給湯器部30から浴槽2へ供給
する(S3)。
【0020】そして、サーミスタ18の検出温度を読み
とり(S4)、設定温度Ts 以上であるか否かをコント
ローラ50が判断する(S5)。設定温度Ts は入浴適
温であって、コントローラ50のROMに予めテーブル
として記憶されている中から入浴者が好みにより選択す
るものである。設定温度Ts 以上である場合(S5:Y
es)には、そのまま後述するS16の保温モードへ移
行する。設定温度Ts 以下である場合(S5:No)に
は、循環加熱部10により設定温度Ts まで循環追い焚
きする(S6)。湯が設定温度Ts になった後は、攪拌
のため所定時間循環を続け(S7)てから、後述するS
16の保温モードへ移行する。
【0021】S2で水流スイッチ14がオンされた場合
(S2:Yes)には、浴槽2に浴槽内の湯があると判
断し、このルーチンの特徴である浴槽内の湯量Qの算出
を、浴槽2や循環配管(釜内循環路11、往き配管6、
戻り配管7、以下単に「配管」という)からの放熱を加
味して行う。浴槽内の湯量Qの算出は、湯の循環や循環
加熱に要した時間やその間の温度変化等を基に行う。こ
のためまず、循環ポンプ15を停止しないで循環を継続
しつつサーミスタ18の検出温度を読みとる(S8)。
浴槽内の湯の初期温度T1 を知るためである。測定した
初期温度T1 は、コントローラ50のRAMの温度メモ
リエリアに記憶される。後述する浴槽内の湯量演算のた
めである。
【0022】次に、循環加熱部10により設定温度Ts
まで追い焚きする(S9)。この追い焚きの際に、バー
ナ12への戻り湯温θ1 をサーミスタ18により検出
し、バーナ12からの往き湯温θ2 をサーミスタ19に
より検出し、これらをコントローラ50のRAMの温度
メモリエリアに記憶する。また、追い焚きに要した時間
t1 (分)をRAMの時間メモリエリアに記憶する。後
述する浴槽内の湯量演算のためである。設定温度Ts ま
での追い焚きの終了後、循環ポンプ15による循環を所
定時間t2 (分)継続する(S10)。循環時間t2 は
コントローラ50のROMに予め記憶されている。そし
て循環終了時に、サーミスタ18の検出温度を読みとる
(S11)。浴槽内の湯の温度T2 を知るためである。
測定した温度T2 は、コントローラ50のRAMの温度
メモリエリアに記憶される。後述する浴槽内の湯量演算
のためである。
【0023】ここで、浴槽内の湯量Qの算出を行う(S
12)。浴槽内の湯量Qの算出は、温度T1 、T2 、θ
1 、θ2 、時間t1 、t2 等を基に行うのであるが、詳
細は後述する。そして、算出された湯量がコントローラ
50のROMに予め記憶されている設定湯量以上あるか
否かを判断する(S13)。設定湯量以上ある場合(S
13:Yes)には、そのまま後述するS16の保温モ
ードへ移行する。設定湯量以上ないと判断された場合
(S13:No)には、不足する分量の湯を給湯器部3
0から足し湯する(S14)。そして、足し湯により若
干湯温が下がるので、設定温度Ts になるまで追い焚き
し(S15)てからS16の保温モードへ移行する。S
16の保温モードでは、適当な頻度でサーミスタ18に
より浴槽温度を読みとり、設定温度Ts より低い場合に
は設定温度Ts まで追い焚きすることにより、浴槽2の
湯温を設定温度Ts に維持する。
【0024】続いて、前記S12で行う浴槽内の湯量Q
(リットル)の算出の詳細を説明する。浴槽内の湯量Qの算
出は、基本的には次の(1)式に基づいて行う。 Q = (Z−W)/(X+Y) (1) ここで、Zはバーナ12による湯への加熱量(kcal)で
あって熱交換器13の熱効率を加味したもの、Wは配管
からの放熱量(kcal)、Xは追い焚きによる湯の上昇温
度(度)、Yは浴槽2からの放熱による湯の温度降下
(度)を表す。
【0025】即ち、加熱量Zを上昇温度Xで割れば、水
の比熱が1(kcal/(度・リットル))であるからおおよそ
の湯量Qが求められるのであるが、加熱量Zの一部が配
管から放熱して温度上昇Xに貢献しないことと、実測さ
れる温度上昇Xは浴槽2からの放熱による温度降下Yの
分小さいこととを考慮してより高精度な浴槽内の湯量Q
の算出を行うものである。これら放熱は、特に季節によ
る外気温度To の違いにより大きく左右され、給湯制御
の誤差を招くことから、これを緩和して高精度な給湯制
御を行うためである。以下順に説明する。
【0026】Zは(2)式により計算される。 Z = IP×η×t1 (2) ここで、IPは時間当りの供給熱量(kcal/分)であっ
てガス流量により定まるものであり、コントローラ50
のROMにテーブルとして記憶されている。ηは供給熱
量のうち水温上昇に使われる熱効率であって風呂釜ごと
に既知の値であり、コントローラ50のROMに記憶さ
れている。t1 は前記S9でした追い焚き時間(分)で
ある。
【0027】次にWは、追い焚き(S9)時の配管放熱
W1 と、その後の循環(S10)時の配管放熱W2 との
和(W=W1 +W2 )である。追い焚き時にはバーナ1
2を通過した直後の高温の湯から大きな放熱があるのに
対し、循環のみ行っているときには放熱が小さいことか
ら、W1 とW2 とを区別して考慮する必要がある。追い
焚き時の配管放熱W1 は、(3)式により計算される。 W1 = K2 ×R×t1 (3)
【0028】ここで、K2 は追い焚き時における配管の
放熱温度降下(度)、Rは配管の循環流量(リットル/分)
を表す。K2 は外気温度To と配管距離Lとの関数であ
る。外気温度To が低いほど、また配管距離Lが長いほ
ど配管からの放熱が大きいからである。外気温度To と
配管距離Lとの種々の値に対するK2 の値がコントロー
ラ50のROMにテーブルとして記憶されている。外気
温度To が5℃又は30℃であるときのK2 の値を図3
のグラフに示す。外気温度To は外気温センサ9により
測定され、配管距離L及び循環流量Rは後述する手順で
計算される。尚、水の比熱が1(kcal/(度・リットル))
であるからこれを掛ければ、(3)式の左辺の単位は
(kcal)となる。
【0029】循環時の配管放熱W2 は、(4)式により
計算される。 W2 = K3 ×R×t2 (4) ここで、K3 は循環時における配管の放熱温度降下
(度)、t2 は前記S10の循環時間(分)である。K
3 は、前記K2 と同様に外気温度To と配管距離Lとの
関数である。外気温度To と配管距離Lとの種々の値に
対するK3 の値がコントローラ50のROMにテーブル
として記憶されている。外気温度To が5℃又は30℃
であるときのK3 の値を図4のグラフに示す。外気温度
To 及び配管距離Lが等しいとき、K3 の値はK2 の値
より小さい。バーナ12を通過した直後の大きな放熱が
ないからである。尚、水の比熱が1(kcal/(度・リット
ル))であるからこれを掛ければ、(4)式の左辺の単
位は(kcal)となる。
【0030】続いて、配管放熱W1 、W2 の算出に必要
な循環流量Rと配管距離Lとの導出について説明する。
循環流量Rは、循環ポンプ15の出力と配管の流路抵抗
とにより定まる。循環ポンプ15の出力はポンプの機種
ごとに既知の値であるが、配管の流路抵抗は主として配
管距離Lにより定まり、配管距離Lは浴室の構造や風呂
釜の配置等の違いにより個別に異なる。そこで本ルーチ
ンでは、追い焚きの加熱による湯温上昇値から循環流量
Rを算出し、その算出値から配管距離Lを求める。
【0031】循環流量Rは、(5)式により計算され
る。 R = OUT/(θ2 −θ1 ) (5) ここで、OUTはバーナ12の出力を表す係数であっ
て、単位は((度・リットル)/分)であり、コントローラ
50のROMに予め記憶されている。θ1 、θ2は前記
S9で測定された、バーナ12への戻り湯温(サーミス
タ18)、バーナ12からの往き湯温(サーミスタ1
9)である。即ち(5)式は、バーナ12の出力が一定
であっても流量が大きければ湯温の上昇が小さいことを
考慮し、これから逆算して流量を求めるものである。
【0032】そして、配管距離Lは循環流量Rと図5の
グラフに示すように概略反比例の関係にあり、循環流量
Rの各値ごとの配管距離Lがコントローラ50のROM
に予めテーブルとして記憶されている。従って、(5)
式に基づき循環流量Rが算出されていれば、図5のグラ
フにより配管距離Lも求められる。かくして循環流量R
及び配管距離Lが求められ、これにより前記の配管放熱
W1 、W2 が求められる。
【0033】(1)式のX(湯の上昇温度)は、(6)
式により計算される。 X = T2 −T1 (6) ここで、T1 は前記S8で測定した初期温度であり、T
2 は前記S11で測定した追い焚き及び循環後の温度で
ある。
【0034】(1)式のY(浴槽からの放熱による湯の
温度降下)は、(7)式により計算される。 Y = K1 ×(t1 +t2 ) (7) ここで、K1 は浴槽2からの放熱による湯の温度降下率
(度/分)であり、外気温度To の関数である。種々の
外気温度To に対するK1 の値がコントローラ50のR
OMにテーブルとして記憶されている。K1 の値は、外
気温度To が低いほど大きい。浴槽の放熱による湯の温
度降下の様子を図6のグラフに示す。浴槽の放熱は、バ
ーナ12で加熱が行われているか否かによっては殆ど影
響されないので、追い焚き時間t1 と循環時間t2 との
合計にK1 を掛けることによりYを求めることができ
る。以上により(1)式のZ、W、X、Yがすべて求め
られ、浴槽内の湯量Qが計算される。この後、前記した
S13以降の給湯等が行われる。
【0035】以上詳細に説明したとおり本実施例の給湯
器付風呂釜では、浴槽内の湯量Qの算出に当たり、外気
温度To の影響を大きく受ける配管や浴槽からの放熱を
考慮して浴槽内の湯量Qを算出し、不足ある場合には不
足分を自動的に給湯する。このため、季節にかかわらず
浴槽内の湯量Qの算出が高精度になされ過不足のない適
切な給湯・追い焚きがなされるものである。以上、実施
例について本発明を説明したが、本発明は上記実施例に
何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しな
い範囲で種々の変形改良が可能であることは容易に推察
できるものである。例えば、本実施例では外気温を検出
するセンサ9を用いたが、入水温を検出する温度センサ
で兼用させて簡略化してもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の給湯器付風呂釜によれば、浴槽内の湯量の算出を
浴槽・配管からの放熱があることを考慮して行うことと
したので、外気温度の高低の影響を受けずに高精度に浴
槽内の湯量の算出を行い、季節にかかわらず年中過不足
のない適切な給湯・追い焚きをすることができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】給湯器付風呂釜の構成を示す図面である。
【図2】給湯器付風呂釜における浴槽内の湯制御ルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図3】追い焚き時における配管温度降下(K2 )を示
すグラフである。
【図4】循環時における配管温度降下(K3 )を示すグ
ラフである。
【図5】配管距離と循環流量との関係を示すグラフであ
る。
【図6】浴槽温度降下(K1 )を示すグラフである。
【符号の説明】
1 給湯器付風呂釜 2 浴槽 9 外気温センサ 10 循環加熱部 14 水流スイッチ 15 循環ポンプ 18 サーミスタ 19 サーミスタ 30 給湯器部 50 コントローラ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽へ湯を供給する給湯手段と、浴槽内
    の湯を循環加熱する循環加熱手段と、浴槽内の湯温を検
    知する湯温検知手段と、湯温検知手段が検知した湯温に
    基づいて前記循環加熱手段を制御する加熱制御手段とを
    有する給湯器付風呂釜において、 浴槽内の湯の有無を判断する湯有無判断手段と、 外気温度等の影響による放熱量を演算する放熱量演算手
    段と、 前記放熱量を考慮して浴槽内の湯量を算出する湯量演算
    手段と、 湯量演算手段の算出結果に基づき前記給湯手段により不
    足湯量を自動的に足し湯する給湯指令手段とを有するこ
    とを特徴とする給湯器付風呂釜。
  2. 【請求項2】 前記放熱量演算手段は、前記循環加熱手
    段の循環配管からの配管放熱量及び/又は浴槽からの浴
    槽放熱量を演算するものであって、前記配管放熱量はあ
    る温度まで浴槽内の湯を循環加熱したとき及び/又は一
    定時間浴槽内の湯を循環したときの循環流量と外気温度
    と循環加熱時間及び循環時間とにより演算されるもので
    あり、前記浴槽放熱量は外気温度と経過時間とにより演
    算されるものであることを特徴とする請求項1に記載す
    る給湯器付風呂釜。
  3. 【請求項3】 前記湯量演算手段は、 Q = (IP×η×t1 −W)/(Y+T2 −T1 ) (IPはガスインプット量、ηは熱効率、t1 は循環加
    熱時間、Wは循環配管からの配管放熱量、Yは浴槽から
    の放熱による温度降下、T2 −T1 は循環加熱の温度上
    昇)なる式により浴槽内の湯量Qを算出するものである
    ことを特徴とする請求項2に記載する給湯器付風呂釜。
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