JP3836954B2 - 洗濯注湯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、全自動洗濯機に注湯する洗濯注湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、湯、水、浴槽残り湯等の異種の洗濯供給水のうち所望の洗濯供給水を選択的に注湯する洗濯注湯装置が知られている。一般にこのような装置では、リモコンから注湯開始操作されることで、洗濯供給水として湯或いは水が選択されている場合にはその流路を開き、また残り湯が選択されている場合にはその流路を開くと共にポンプを駆動させる。このような状態で洗濯機の入水口に設けられる受水弁が開弁されることにより、選択された洗濯供給水が洗濯機に供給開始される。また洗濯機への注湯流路に水流スイッチを備え、洗濯機への通水を検出することで受水弁が開弁したことを検出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで最近の全自動洗濯機では、予約操作から設定時間経過後に運転を開始するといった予約タイマー機能を備えたものがある。そのため、洗濯機で予約操作がされると、設定時間が経過して洗濯機の運転が開始されるまで注湯可能な状態を維持しなければならない。最近では、通水のない状態が所定時間継続した場合には選択された洗濯供給水に関係なく水流路の注水電磁弁を開弁して待機するといった技術が知られており、このような構成により洗濯供給水として残り湯が選択されている場合にポンプを駆動し続けて待機するといった不具合を防ぐことができる。しかしながら、このような構成でも注湯開始操作されてから洗濯機の運転が開始されるまでの間注水電磁弁を開弁状態に保持しなければならない。一般に、このような水流路の電磁弁には非通電時に閉弁し通電することで開弁する所謂ノーマルクローズ型の水電磁弁が使用されるため、予約タイマーの設定時間が長時間に設定されると電力を浪費するだけでなく、発熱により水電磁弁の耐久性が悪くなってしまう。このような問題を解決するためには、非通電時に開弁し通電することで閉弁する所謂ノーマルオープン型の水電磁弁を用いればよいが、ノーマルオープン型の水電磁弁は通電時に水道圧に対して弁を閉じる構造のため、ノーマルクローズ型の水電磁弁に比べて大型でしかもコストが高くなり好ましくない。
本発明の洗濯注湯装置は上記課題を解決し、電力を浪費することなく洗濯機の運転状態を検出可能とすることを目的とする。
【0004】
上記課題を解決する本発明の洗濯注湯装置は、
湯、水、浴槽残り湯等の異種の洗濯供給水を、受水弁を設けた入水口を通して洗濯機に供給する流路を形成する供給路と、
それぞれの洗濯供給水の流路を開閉する開閉手段と、
選択された洗濯供給水の流路を上記開閉手段により開いて該洗濯供給水を上記洗濯機に供給する供給手段と
を備えた洗濯注湯装置において、
上記洗濯供給水の流路のうち少なくとも1つに形成され、上記開閉手段の閉弁時にも該洗濯供給水を小流量バイパスさせるバイパス流路と、
上記バイパス流路での通水の有無を検出する通水検出手段と、
上記通水検出手段の検出値に基づいて上記受水弁の開閉状態を検出し、もって上記洗濯機の運転状態を判断する判断手段と
を備えたことを特徴とする。
【0005】
上記構成を有する本発明の洗濯注湯装置は、選択された洗濯供給水の流路を開閉手段により開くことで、その洗濯供給水を洗濯機に供給する。このように、開閉手段により流路を開くことで洗濯機に洗濯供給水を供給するが、開閉手段により全ての洗濯供給水の流路を閉じた状態でも、洗濯機の入水口に設けられる受水弁の開弁中はバイパス流路から小流量の洗濯供給水が洗濯機に供給される。そのため、このバイパス流路での通水の有無を検出することで、開閉手段の状態に関係なく洗濯機の受水弁の開閉状態を知ることができる。即ち、開閉手段により全ての洗濯供給水の流路を閉じた状態であっても洗濯機の運転状態を知ることができるのである。一般に、水流路の開閉弁には非通電時に閉弁し通電時に開弁する構造の水電磁弁が用いられるが、このような水電磁弁を用いた構成により洗濯機の受水弁が開弁されるまで待機するといった場合にも、水電磁弁に通電し続けて開弁状態を保持する必要がない。また、このバイパス流路からの洗濯供給水は、選択された洗濯供給水の供給時にはそれに混合して供給されることになるが、選択された洗濯供給水に比べ小流量とすることでその影響を少なくすることができる。
尚、ここでいうバイパス流路とは、開閉手段の閉弁時にも洗濯供給水を小流量流す流路、即ち常に洗濯機側に通水する流路を意味する。そのため、例えば開閉手段を介さない流路でもよく、開閉手段自体の構造によるものであってもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の洗濯注湯装置の好適な実施例について説明する。
図1は、本発明の一実施例としての洗濯注湯装置を備えた洗濯機への注湯システムの概略構成図である。この注湯システムは大別して給湯器付風呂釜10と、洗濯注湯装置60とにより構成される。
【0007】
給湯器付風呂釜10は、通水される水を加熱して出湯する出湯部20と、浴槽3内の湯を循環させて追い焚きする循環加熱部30と、これらを制御する給湯コントローラ40とからなる。
【0008】
出湯部20は、水道管1に接続される給水路21と、給水路21から供給される水をバーナ22の燃焼熱により加熱する熱交換器23と、熱交換器23で加熱された湯を送り出す流路となる出湯路24とを備え、出湯路24は台所やシャワー等に湯を供給するための外部出湯管2に接続される。
【0009】
循環加熱部30は、浴槽3に戻り流路4と往き流路5とを介して接続される循環路31と、浴槽水を循環路31に循環させるためのポンプ32と、循環される浴槽水をバーナ33の燃焼熱により加熱する熱交換器34とを備える。また、出湯部20の出湯路24と循環加熱部30の循環路31とは給水弁35を備えた落とし込み流路36で接続され、浴槽3への出湯を可能としている。
【0010】
給湯コントローラ40は、図示しない周知の算術論理演算回路を構成するCPU,RAM,ROMと、各種センサからの信号を入力する入力インタフェースと、各種アクチュエータに駆動信号を出力する出力インタフェース等から構成される。また、設定温度の設定等の外部操作を行なうための給湯リモコン50が接続される。
【0011】
給湯リモコン50は設定温度を設定するための温度設定スイッチを備える。そして給湯コントローラ40は、出湯部20への通水を検出することによりバーナ22の燃焼動作を開始させ、出湯部20の出湯温度を給湯リモコン50で設定された設定温度に近づけるようにバーナ22の燃焼量を制御するといった出湯温制御を行なう。
【0012】
洗濯注湯装置60は、水道管1に接続される水供給路61と外部出湯管2に接続される湯供給路62とを備え、それぞれの流路には逆止弁63,64が設けられ、その下流側には流路を開閉する給水電磁弁65,給湯電磁弁66が設けられる。また、水供給路61には給水電磁弁65をバイパスするバイパス路67を形成する。そして、水供給路61と湯供給路62とはそれぞれの電磁弁65,66の下流側で合流し、通水流量を検出する流量センサ68と逆止弁69とを介して主流路70に接続される。更に、往き流路5と主流路70とを接続する浴槽水供給路71が形成され、浴槽水供給路71には通水を検出する水流スイッチ72が設けられる。また往き流路5の浴槽水供給路71との分岐部には、循環加熱部30からの浴槽水の流路を浴槽3に戻す浴槽側或は洗濯機90に送る洗濯機側の何れかに切替える切替弁73が設けられる。そして、主流路70の下流側には洗濯機90に注湯するための注湯路91が接続される。また、これらを制御する注湯コントローラ74を備える。
尚、本実施例では、上水の湯及び水の通水検知には羽根車式の流量センサ68を用い、また流水中に異物が多い箇所では羽根車式の流量センサは故障する恐れがあることから残り湯の通水検知には水流スイッチ72を用いているが、このような構成に限ったものではなく、例えば湯,水,残り湯の共通流路に流量センサ或は水流スイッチを設けてもよい。
【0013】
給水電磁弁65及び給湯電磁弁66には、非通電時には閉弁して流路を遮断し、通電時には開弁して流路を形成するといったノーマルクローズ型の電磁弁が用いられる。
【0014】
注湯コントローラ74は、図示しない周知の算術論理演算回路を構成するCPU,RAM,ROMと、各種センサからの信号を入力する入力インタフェースと、各種アクチュエータに駆動信号を出力する出力インタフェース等から構成される。また、注湯モードの切替え等の外部操作を行なうための注湯リモコン80が接続される。
【0015】
注湯リモコン80は、洗濯注湯装置60の電源をオン/オフする運転スイッチと、注湯モードを選択するための選択スイッチと、選択された注湯モード等を表示するための表示パネルと、電源のオン/オフを表示するための運転ランプとを備える。注湯モードは、洗濯機90の洗い動作時の洗濯供給水と、すすぎ動作時の洗濯供給水との組合わせで、洗いモードとして水,湯,残り湯の3種類から選択でき、更にすすぎモードとして水,湯の2種類から選択できる。但し、洗いモードが水の場合にはすすぎモードも水に自動的に決定されるため、選択できる注湯モードのパターンは5種類となる。
【0016】
また、注湯コントローラ74と給湯コントローラ40とは通信線75で接続され、残り湯洗いモードの選択の有無を表わす接点情報を注湯コントローラ74から給湯コントローラ40に送信する。このように、単に接点情報を送るだけであるため、簡単な構成により通信することができる。また給湯コントローラ40は、残り湯洗いモードの選択時にポンプ32を駆動させることで、浴槽3内の残り湯を洗濯機90へ供給する。
【0017】
バイパス路67は、流量センサ68により通水が検出可能な最低レベルの小流量を流すように設けられる。そのため、給水電磁弁65を閉弁した状態でも水道管1→水供給路61→バイパス路67→主流路70→注湯路91といった水の供給流路が形成され、洗濯機90の受水弁92が開弁された状態では流量センサ68により常に通水が検出される。
【0018】
次に、注湯コントローラ74の行なう制御処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。
洗濯注湯装置60の図示しない電源プラグがコンセントに投入されると(S1)、流量センサ68により通水を検出することで洗濯機90の給水動作開始を検出するか、或いは注湯リモコン80の運転スイッチがオンされるまで待機する。この状態で注湯リモコン80の運転スイッチがオンされると(S2:NO,S3:YES)、注湯リモコン80の運転ランプを点灯させて(S4)電源がオンしたことを示すと共に、表示パネルにモード選択ランプを点灯させて(S5)注湯モードの選択が可能な状態となる。この状態で、使用者は選択スイッチの操作により所望の注湯モードを選択することができる。
【0019】
そして、洗濯機90の運転が開始される前は受水弁92が閉弁しており流量センサ68により通水が検出されないため、通水が検出されるまで待機する。その後、通水なし状態が18時間継続した場合には(S6:NO,S7:YES)、使用者による誤操作であったと判断し、モード選択ランプ,運転ランプを消灯して制御を終了する(S50,S51)。ここで、18時間といった長時間待機するのは、洗濯機90で予約操作がされている場合を想定しているためである。一方、ステップ6において、流量センサ68により通水を検出した場合には(S6:YES)、洗濯機90の運転が開始されたと判断して、選択された注湯モードに応じた洗いルーチンに移行する。
尚、運転スイッチがオフされた場合には、モードランプ,運転ランプを消灯して制御を終了する(S50,S51)。
【0020】
洗いモードとして残り湯が選択されている場合には(S8:残湯)残り湯洗いルーチンに移行し(S9)、切替弁73を洗濯機側に切替え(S10)、循環路31→浴槽水供給路71→主流路70→注湯路91といった残り湯の供給路を形成する。こうして残り湯の供給路を形成した状態でポンプ32を駆動させ(S11)、洗濯機90に残り湯を供給する。この時バイパス路67からの水も残り湯に混合されて供給されるが、残り湯に対する比率が非常に小さいためほとんど影響がない。その後は、供給運転開始から10分間が経過するか水流スイッチ72がオフすることにより通水なしと検出するまでポンプ32の駆動を継続させる。尚、ポンプ32を駆動開始してから水流スイッチ72により通水を検出するまでにはある程度時間がかかるが、駆動開始から所定時間内或いは所定時間後に通水の有無を検出することで、残り湯が存在するにもかかわらず存在しないと誤判断することを防ぐことができる。
【0021】
このようにポンプ32を駆動している状態で水流スイッチ72がオフした場合には(S13:NO)、洗濯機90の受水弁92が閉弁したか、或いは残り湯が無くなったと判断できるため、流量センサ68により通水を検出しているかどうかをチェックする。ここで、流量センサ68により通水を検出している場合には(S14:YES)、洗濯機90の受水弁92は開弁していると判断できるため、浴槽3内の残り湯が無くなったと判断してポンプ32の駆動を停止させ(S15)、切替弁73を浴槽側に切替えて(S16)すすぎルーチンに移行する(S40)。このようにすすぎルーチンに移行させることで、すすぎモードとして選択されている洗濯供給水で洗い動作の給水を継続させるのである。
【0022】
一方、ステップ14において、流量センサ68により通水を検出していない場合には(S14:NO)、洗濯機90の受水弁92が閉弁したと判断できるため、一旦ポンプ32の駆動を停止させ(S17)、切替弁73を浴槽側に切替えて(S18)待機する。この間に、通水が検出されない状態が3分間継続した場合には(S19:YES)、洗濯機90の洗い動作の給水が終了したと判断してすすぎルーチンに移行する(S40)。つまり、洗濯機90の受水弁92が3分間以上継続して閉弁することで、洗濯機90が洗い動作の給水を終了して排水動作を行ない、すすぎ動作に移ったと判断するのである。ここで、3分間の継続によりチェックするのは、洗濯機90の洗い動作中に受水弁92の開閉により断続的な注湯制御が行なわれた場合にも、すすぎ動作に移ったと誤判定しないようにするためである。また、通水が検出されない状態が3分間継続しなかった場合にも(S19:NO)、供給運転開始(洗濯機90への注湯動作開始)から10分間経過した時点で(S20:YES)洗濯機90の洗い動作の給水が終了していると判断して、すすぎルーチンに移行する(S40)。
【0023】
一方、流量センサ68により再び通水が検出された場合には(S21:YES)、切替弁73を洗濯機側に切替え(S10)、ポンプ32を駆動させて(S11)残り湯の供給を再開する。そして、残り湯を供給中でも、供給運転開始から10分間が経過した時点で(S12:YES)洗濯機90の洗い動作の給水が終了していると判断して、ポンプ32の駆動を停止させ(S15)、切替弁73を浴槽側に切替えて(S16)すすぎルーチンに移行する(S40)。
【0024】
一方、ステップ8において、洗いモードとして湯が選択されている場合には(S8:湯)湯洗いルーチンに移行し(S22)、給湯電磁弁66を開弁し(S23)、出湯路24→外部出湯管2→湯供給路62→主流路70→注湯路91といった湯の供給路を形成する。そのため給湯器付風呂釜10の出湯部20に通水されてバーナ22が燃焼動作を開始し、給湯リモコン50で設定された温度に加熱された湯が洗濯機90に供給される。この時バイパス路67からの水も湯に混合されて供給されるが、湯に対する比率が非常に小さいためほとんど影響がない。その後は、供給運転開始から10分間が経過するか流量センサ68により通水を検出しなくなるまで給湯電磁弁66の開弁状態を継続させる。
【0025】
流量センサ68により通水を検出しなくなった場合には(S25:NO)、洗濯機90の受水弁92が閉弁したと判断できるため、一旦給湯電磁弁66を閉弁して(S26)待機する。このように給湯電磁弁66を閉弁することで、出湯部20への通水がなくなりバーナ22の燃焼動作が停止する。この間に、通水が検出されない状態が3分間継続した場合には(S27:YES)、洗濯機90の洗い動作の給水が終了したと判断してすすぎルーチンに移行する(S40)。また、通水が検出されない状態が3分間継続しなかった場合にも(S27:NO)、供給運転開始から10分間経過した時点で(S28:YES)洗濯機90の洗い動作の給水が終了していると判断して、すすぎルーチンに移行する(S40)。
【0026】
一方、流量センサ63により再び通水が検出された場合には(S29:YES)、給湯電磁弁66を開弁して(S23)湯の供給を再開する。そして、湯を供給中でも、供給運転開始から10分間が経過した時点で(S24:YES)洗濯機90の洗い動作の給水が終了していると判断し、給湯電磁弁66を閉弁して(S30)すすぎルーチンに移行する(S40)。
【0027】
一方、ステップ8において、洗いモードとして水が選択されている場合には(S8:水)水洗いルーチンに移行し(S31)、給水電磁弁65を開弁し(S32)、水道管1→水供給路61→主流路70→注湯路91といった水の供給路を形成し、洗濯機90に水を供給する。その後は、供給運転開始から10分間が経過するか流量センサ68により通水を検出しなくなるまで給水電磁弁65の開弁状態を継続させる。
【0028】
流量センサ68により通水を検出しなくなった場合には(S34:NO)、洗濯機90の受水弁92が閉弁したと判断できるため、一旦給水電磁弁65を閉弁して(S35)待機する。この間に、通水が検出されない状態が3分間継続した場合には(S36:YES)、洗濯機90の洗い動作の給水が終了したと判断してすすぎルーチンに移行する(S40)。また、通水が検出されない状態が3分間継続しなかった場合にも(S36:NO)、供給運転開始から10分間経過した時点で(S37:YES)洗濯機90の洗い動作の給水が終了していると判断して、すすぎルーチンに移行する(S40)。
【0029】
一方、流量センサ63により再び通水が検出された場合には(S38:YES)、給水電磁弁65を開弁して(S32)水の供給を再開する。そして、水を供給中でも、供給運転開始から10分間が経過した時点で(S33:YES)洗濯機90の洗い動作の給水が終了していると判断し、給水電磁弁65を閉弁して(S39)すすぎルーチンに移行する(S40)。
【0030】
すすぎルーチンでは、まず流量センサ68により通水が検出されるまで待機する。その後、通水なし状態が1時間継続した場合には(S41:NO,S42:YES)、洗濯機90の運転が終了していると判断し、モード選択ランプ,運転ランプを消灯して制御を終了する(S50,S51)。
【0031】
一方、ステップ41において、流量センサ68により通水を検出した場合には(S41:YES)、洗濯機90の運転が開始されたと判断し、選択されているすすぎモードに応じたすすぎルーチンに移行する。
【0032】
すすぎモードとして湯が選択されている場合には(S43:湯)、湯すすぎルーチンに移行し(S44)、給湯電磁弁66を開弁して(S45)、出湯路24→外部出湯管2→湯供給路62→主流路70→注湯路91といった湯の供給路を形成する。そのため給湯器付風呂釜10の出湯部20に通水されてバーナ22が燃焼動作を開始し、給湯リモコン50で設定された温度に加熱された湯が洗濯機90に供給される。この時バイパス路67からの水も湯に混合されて供給されるが、湯に対する比率が非常に小さいためほとんど影響がない。その後は、流量センサ68により通水を検出しなくなるまで給湯電磁弁66の開弁状態を継続させる。
【0033】
流量センサ68により通水を検出しなくなった場合には(S46:NO)、洗濯機90の受水弁92が閉弁したと判断できるため、一旦給湯電磁弁66を閉弁して(S47)待機する。このように給湯電磁弁66を閉弁することで、出湯部20への通水がなくなりバーナ22の燃焼動作が停止する。その後、流量センサ63により再び通水が検出された場合には(S49:YES)、給湯電磁弁66を開弁して(S45)湯の供給を再開するが、通水が検出されない状態が15分間継続した時点で(S48:YES)、洗濯機90のすすぎ動作が終了したと判断して、モード選択ランプ,運転ランプを消灯して制御を終了する(S50,S51)。
【0034】
一方、ステップ43において、すすぎモードとして水が選択されている場合には(S43:水)、水すすぎルーチンに移行し(S52)、給水電磁弁65を開弁して(S53)、水道管1→水供給路61→主流路70→注湯路91といった水の供給路を形成し、洗濯機90に水を供給する。
【0035】
そして、流量センサ68により通水を検出しなくなった場合には(S54:NO)、洗濯機90の受水弁92が閉弁したと判断できるため、一旦給水電磁弁65を閉弁して(S55)待機する。その後、流量センサ63により再び通水が検出された場合には(S57:YES)、給水電磁弁65を開弁して(S53)水の供給を再開するが、通水が検出されない状態が15分間継続した時点で(S56:YES)、洗濯機90のすすぎ動作が終了したと判断して、モード選択ランプ,運転ランプを消灯して制御を終了する(S50,S51)。
【0036】
一方、ステップ1において、図示しない電源プラグがコンセントに投入されており(S1)、注湯リモコン80の運転スイッチがオンされていない状態で流量センサ68により通水を検出すると(S2:YES)、洗濯機90の受水弁92が開弁したと判断して、注湯モードを水洗い水すすぎに設定して自動的に注湯動作を開始する。このように、運転スイッチがオンされていない状態であっても通水を検出することでオートスタートするため、水洗い水すすぎで洗濯を行なう場合にはわざわざ注湯リモコン80で操作する必要がない。また、運転ランプやモード選択ランプを点灯させないことにより、使用者にとっては洗濯機を一般的に使用した場合(洗濯注湯装置を介さずに水道管と直結されている場合)と同様に自然な感じで使用することができるため、戸惑うことがない。
尚、本実施例では、オートスタート時には水洗いルーチンに移行したが、これに限ったものではなく、例えば運転スイッチがオンされていない状態では通水を検出している場合にのみ給水電磁弁65を開弁するように制御してもよい。
また、本実施例では、オートスタート時には注湯モードを水洗い水すすぎに設定して注湯動作を開始したが、これに限ったものではない。例えば、オートスタート時には前回の設定と同じ注湯モードで注湯動作を開始するようにすれば、連続して洗濯する際等に使用開始毎に注湯リモコン80で開始操作しなければいけないといった煩わしさを解消することができるため便利である。また、使用者によりオートスタート時の注湯モードを予め設定できるようにすれば、使用頻度の高い注湯モードを自動開始時の注湯モードとして予め設定しておくことで、注湯リモコン80を操作する必要があるのはそれ以外の注湯モードで洗濯する場合だけとなり、操作にかかる手間が少なくなって使い勝手を向上させることができる。また、オートスタート時にも水洗い水すすぎ以外の注湯モードに設定されている場合には、運転ランプやモード選択ランプを点灯して設定された注湯モードで注湯していることを報知するようにしてもよい。
【0037】
以上説明したように、本実施例の洗濯注湯装置60によれば、給水電磁弁65をバイパスするバイパス路67を設け、洗濯機90に小流量の水を常時供給可能とする流路を形成しておくことで、給水電磁弁65及び給湯電磁弁66を閉弁した状態であっても洗濯機90の受水弁92の開閉状態をチェックすることができるため、常に給水電磁弁65或いは給湯電磁弁66を開弁させた状態で受水弁92の開弁を検出する構成に比べ消費電力を大幅に低減させることができ、また長時間の通電により発熱して劣化することを防ぐことで耐久性を良くすることができる。また、受水弁92の開閉状態を常時チェックしているため、受水弁92の開弁時には即座に注湯動作を開始することができる。しかも、残り湯供給時には、水流スイッチ72と流量センサ68との検出値から浴槽3内の残り湯の有無を判断することができるため、残り湯が無くなったにもかかわらずポンプを駆動し続けるといった不具合を防ぐことができると共に、直ちに洗濯供給水を切替えて動作を継続させることができる。加えて、18時間経過した場合には使用者による誤操作と判断して制御を終了させるため、誤操作にもかかわらず待機し続けるといったことを少なくすることができる。
【0038】
また、給水電磁弁65及び給湯電磁弁66は、洗濯機90の受水弁92の開弁時にのみ開弁する構成により、給水電磁弁65及び給湯電磁弁66の開弁に要する消費電力を必要最小限まで低減させることができる。また、残り湯洗いモードにおいても、洗濯機90の受水弁92の閉弁時及び残り湯が無くなった時にはポンプ32の駆動を停止させるため、ポンプ32の駆動による消費電力及び騒音を必要最小限に抑えることができる。しかも、受水弁92の開弁時にのみ切替弁73を洗濯機側に切替える構成により、浴槽水の追い焚き動作への影響を最小限に抑えることができる。
【0039】
また、残り湯の供給時に給湯付風呂釜10のポンプ32を利用するため、新たにポンプを設ける必要がなく、構成を簡単にしてコストを低減することができる。更に、洗濯機90で洗い動作の給水が終了したことを、3分間継続した通水なし状態を検出することにより判断することで、洗濯機90の洗い動作時に受水弁92の開閉により断続的な注湯制御がなされても洗い動作の給水が終了したと誤判断することを少なくすることができる。加えて、供給運転開始から10分間経過した場合には洗濯機90による洗い動作の給水が終了したと判断することで、洗濯機90がすすぎ動作を行なっているにもかかわらずすすぎモードに移らないといった不具合を少なくすることができる。
【0040】
尚、本実施例では、洗濯機90の受水弁92の開弁時にのみ注湯流路を形成したが、これに限ったものではなく、例えば洗い動作中やすすぎ動作中は注水流路を形成したままにしてもよい。このような構成によれば、受水弁92が頻繁に開閉する場合にも給水電磁弁65,給湯電磁弁66,切替弁73を頻繁に開閉する必要が無くなると共に、受水弁92の開弁動作に対して素早く注湯させることができる。
【0041】
また、本実施例では、供給運転開始から洗い動作の給水が終了したと判断する所定時間(本実施例では10分間)が経過した場合には、残り湯或いは湯或いは水の供給中であってもすすぎルーチンに移行したが、これに限ったものではなく、例えば所定時間経過時に供給中であれば供給が停止した時点ですすぎルーチンに移行するように制御してもよい。
【0042】
また、本実施例では、通水を検出するための流量センサ68を水供給路61と湯供給路62との合流部より下流側に設けたが、これに限ったものではなく、バイパス路67を流れる水が通過する流路であればよい。例えば、流量センサ68をバイパス路67に設けてもよい。この場合、バイパス路67の流量に合わせて小型化して小流量での検出精度を向上させることで、バイパス量を更に小さくすることができる。
【0043】
また、本実施例では、給水電磁弁65をバイパスするバイパス路67を設けたが、これに限ったものではなく、例えば給湯電磁弁66をバイパスするバイパス路を設けてもよい。その際には、バイパス路での流量を出湯部20が燃焼動作を開始する流量より小さくすることで、水或いは残り湯の注湯中にバイパス路67から湯が混合されることを防ぐことができる。
【0044】
また、注湯流路形成時の流量センサ68による検出流量から電磁弁の故障チェックをするようにしてもよい。例えば、バイパス路67での通水を流量センサ68により検出している状態、即ち洗濯機90の受水弁92が開弁している状態で、電磁弁に通電しているにもかかわらずその検出流量が所定値以下の場合には、電磁弁が故障のため開弁していないと判断することができる。また、検出流量の値に限らず、電磁弁に通電した時或いは通電を停止した時の検出流量の変化量或いは変化率からも判断することができる。このような判断が可能なのも、洗濯機90の受水弁92の開閉状態がバイパス路67での通水の有無により確実に検出できるためである。
【0045】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、洗濯機90に常時注湯する流路は管等を形成することによって電磁弁をバイパスするバイパス路に限らず、要するに電磁弁閉弁時にも洗濯機90側に通水する流路であればよい。例えば弁体の前後の流路を仕切る壁を貫通する孔を空けた構造の電磁弁を用いてもよく、また弁体自体に孔を空けた構造の電磁弁を用いてもよく、また弁体が完全に閉じない構造の電磁弁を用いてもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の洗濯注湯装置によれば、開閉手段により全ての洗濯供給水の流路を閉じた状態であっても洗濯機の受水弁の開閉状態を検出できるため、開弁手段として非通電時に閉弁し通電時に開弁する水電磁弁を用いた場合にも、受水弁が開弁されるまで閉弁状態で待機することができ、水電磁弁の消費電力の浪費を防ぐと共に、発熱による劣化を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例としての洗濯注湯装置を備えた洗濯機への注湯システムの概略構成図である。
【図2】注湯コントローラの行なう制御処理を表わすフローチャートである。
【図3】注湯コントローラの行なう制御処理を表わすフローチャートである。
【図4】注湯コントローラの行なう制御処理を表わすフローチャートである。
【図5】注湯コントローラの行なう制御処理を表わすフローチャートである。
【図6】注湯コントローラの行なう制御処理を表わすフローチャートである。
【符号の説明】
60…洗濯注湯装置、 61…水供給路、 62…湯供給路、
65…給水電磁弁、 66…給湯電磁弁、 67…バイパス路、
68…流量センサ、 70…主流路、 71…浴槽水供給路、
72…水流スイッチ、 73…切替弁、 74…注湯コントローラ。
Claims (1)
- 湯、水、浴槽残り湯等の異種の洗濯供給水を受水弁を設けた入水口を通して洗濯機に供給する流路を形成する供給路と、
それぞれの洗濯供給水の流路を開閉する開閉手段と、
選択された洗濯供給水の流路を上記開閉手段により開いて該洗濯供給水を上記洗濯機に供給する供給手段と
を備えた洗濯注湯装置において、
上記洗濯供給水の流路のうち少なくとも1つに形成され、上記開閉手段の閉弁時にも該洗濯供給水を小流量バイパスさせるバイパス流路と、
上記バイパス流路での通水の有無を検出する通水検出手段と、
上記通水検出手段の検出値に基づいて上記受水弁の開閉状態を検出し、もって上記洗濯機の運転状態を判断する判断手段と
を備えたことを特徴とする洗濯注湯装置。
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JP (1) | JP3836954B2 (ja) |
-
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- 1997-07-28 JP JP21810197A patent/JP3836954B2/ja not_active Expired - Fee Related
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