JP3687515B2 - 電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電池に関するものであり、特にエネルギー密度が高く、高容量、軽量で安定性に優れた電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
電池は、正極、負極で起きる酸化還元反応を利用して化学エネルギーを電気エネルギーとして取り出し、あるいは逆に電気エネルギーを化学エネルギーとして貯蔵するものであり、各種の装置において電源として利用されている。
近年、携帯電子機器の急速な普及に伴い、軽くて高容量の電池に対する要求が高まってきた。この要求に応えるために、電荷当たりの質量が小さなアルカリ金属イオンを用いた電池が開発されている。なかでもリチウムイオン電池は、安定性に優れた高容量電池として種々の携帯機器に利用されている。リチウムイオン電池は、正極にリチウム含有重金属酸化物、負極に炭素電極を用いたものであり、リチウムイオンの挿入および脱離反応を利用している。
【0003】
しかしながら、この電池は、特に正極において比重の高い重金属を含む化合物を利用しているため、単位質量あたりの電池容量が小さく、高容量電池への要求を十分に満たすことはできなかった。そこで高容量電池の開発に向けて、重金属化合物を用いる必要のない電池が検討されている。
例えば、米国特許第4,833,048号、日本国特許第2715778号公報には、ジスルフィド結合を有する有機化合物を正極に用いた電池が開示されている。これは、ジスルフィド結合の生成、解離を伴う電気化学的酸化還元反応を電池の原理として利用したものである。硫黄や炭素といった比重の軽い元素を主成分とした正極であるため、高容量電池という点において一応の効果を奏している。
【0004】
一方、同じく有機化合物を利用した電池として、導電性高分子を用いた電池が提案されている。これは、導電性高分子に対する電解質イオンのドープ、脱ドープ反応を原理とした電池である。ここで述べるドープ反応とは、導電性高分子の酸化もしくは還元によって生ずる荷電ソリトンやポーラロン等のエキシトンを、対イオンによって安定化させる反応のことである。一方、脱ドープ反応とはその逆反応に相当し、対イオンによって安定化されたエキシトンを電気化学的に酸化もしくは還元する反応のことを示している。
【0005】
米国特許第4,442,187号には、このような導電性高分子を正極もしくは負極とする電池が開示されている。この電池は、炭素や窒素といった比重の軽い元素のみから構成されたものであり、高容量電池として開発が期待された。しかしながら、導電性高分子には、酸化還元によって生じるエキシトンがπ電子共役系の広い範囲に亘って非局在化し、それらが相互作用するという性質がある。これは発生するエキシトンの濃度に限界をもたらすものであり、電池の容量を制限するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べてきたように、高容量電池を実現するために、重金属酸化物を利用しない種々の提案がなされている。しかし、エネルギー密度が高く、高容量で安定性に優れた電池は未だ得られていない。
また、上記したように、正極に重金属酸化物を用いるリチウムイオン電池では、元素の比重が大きいため、現状を上回る高容量電池の製造が原理的に困難であった。
【0007】
よって、本発明の目的は、エネルギー密度が高く、高容量、軽量で、安定性に優れた新規な電池を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前述の課題を解決するために鋭意検討した結果、活物質に中性炭素ラジカル化合物を利用することで、質量が小さく、環境に対しても負荷が少ない炭素から主に構成される電池の製造が可能となることを見出し、本発明に至った。
【0009】
すなわち、本発明の電池は、活物質の電極反応を利用する電池において、少なくとも一つの活物質として下記一般式[1]で示される中性炭素ラジカル化合物を含有することを特徴とする。
【0010】
【化2】
【0011】
(式中、ラジカル炭素の置換基R1 〜R3 は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換の芳香族基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアシル基、又はカルボキシル基を表しており、また、R1 〜R3 のうちの2つで環を形成している置換基も含む。また、これらの置換基のうち一個以上の原子が硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、またはホウ素原子で置き換えられていてもよく、R1 〜R3 がヒドロキシル基を含む場合、ヒドロキシル基は金属原子と塩を形成していてもよい。R1 〜R3 は、それぞれ独立に他分子のR1 、R2 、またはR3 と結合してポリラジカルを形成してもよい。また、R1 〜R3 は、それぞれ独立に一つまたはそれ以上の他分子のR1 、R2 、またはR3 を兼ねてもよく、この場合、置換基がラジカル炭素と結合することによりポリラジカルを形成してもよい。ポリラジカルの形状は鎖状であっても環状であっても、また分岐して網目状であってもよい。)
【0012】
また、一般式[1]で示される中性炭素ラジカル化合物において、R1 〜R3 のうち少なくとも一つは、置換または無置換のアルケニル基であることが望ましい。
また、一般式[1]で示される中性炭素ラジカル化合物において、R1 〜R3 のうち少なくとも一つは、置換または無置換の芳香族基であることが望ましい。
また、この芳香族基は、フェニル基であることが望ましい。
また、この芳香族基は、フルオレニル基であることが望ましい。
【0013】
また、一般式[1]で示される中性炭素ラジカル化合物において、R1 〜R3 は、それぞれ独立に置換または無置換の芳香族基であることが望ましい。
また、この芳香族基は、フェニル基であることが望ましい。
また、前記中性炭素ラジカルは、置換または無置換の9−フルオレニルラジカルであることが望ましい。
【0014】
また、前記中性炭素ラジカル化合物は、高分子ラジカル化合物であることが望ましい。
また、前記高分子ラジカル化合物は、ポリオレフィン構造を有する化合物であることが望ましい。
また、前記高分子ラジカル化合物は、ポリアセチレン構造を有する化合物であることが望ましい。
また、前記中性炭素ラジカル化合物のスピン濃度は、1021spins/g以上であることが望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の電池の一例を示す上面図であり、図2は、図1の断面図である。この電池1は、負極端子2が接続された負極集電体3および負極層4からなる負極5と、正極端子6が接続された正極集電体7および正極層8からなる正極9とを、電解質を含むセパレーター10を介して重ね合わせて積層体とし、この積層体を、負極端子と正極端子とが外部に露出した状態で外装フィルム11によって封止したものである。
そして、負極層4、正極層8およびセパレータ10の電解質のうちの少なくとも1つに、活物質として中性炭素ラジカル化合物が含まれている。
【0016】
活物質とは、充電反応、放電反応といった電極反応に、直接寄与する物質のことであり、電池システムの中心的役割を果たすものである。
本発明における活物質は、固体状態であっても、電解質に溶解または分散した状態であってもかまわない。
また、中性炭素ラジカルとは、炭素原子上に不対電子を有する化学種であり、この化学種を持つ化合物が、中性炭素ラジカル化合物である。ラジカルは一般的に、反応性に富んだ化学種であり、各種反応の中間体として発生する不安定なものが多い。これら不安定なラジカルは、反応系に存在する周辺物質と結合を作り、ある程度の寿命をもって消失する。
【0017】
本発明における中性炭素ラジカル化合物としては、任意のスピン濃度のものを用いることができる。しかし電池の容量の点から、スピン濃度は常に1019spins/g以上に保たれていることが好ましく、さらには1021spins/g以上に保たれていることがより好ましい。
中性炭素ラジカル化合物のスピン濃度は、例えば、電子スピン共鳴スペクトル等によって評価することができる。また、電池の安定性を考慮すると、中性炭素ラジカル化合物は安定な化合物であることが望まれる。中性炭素ラジカルの寿命は長いほどよいが、これは中性炭素ラジカル自体の反応性と共に溶剤等の周囲の環境によっても影響を受ける。
【0018】
中性炭素ラジカル化合物の中には、周辺物質との結合を作らず、比較的長い時間に亘って安定に存在するものもある。これらの化合物は、例えば、有機保護基による立体障害やπ電子の非局在化によって中性炭素ラジカルを安定化させている。これらは一般に、電子スピン共鳴分析で測定されたスピン濃度が長時間にわたって、1019〜1023spins/gの範囲内にある。本発明に用いられる中性炭素ラジカル化合物は、平衡状態におけるスピン濃度が1021spins/g以上である状態が、1秒以上継続されるものであることが望ましい。
【0019】
本発明に用いられる中性炭素ラジカル化合物は、上記一般式[1]で示される化合物である。このような中性炭素ラジカル化合物は、質量当たりのエネルギー密度が大きく、安定性に優れた高容量電池の活物質として、好適に用いることができる。
本発明に用いられる中性炭素ラジカル化合物のラジカル炭素の置換基としては、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換の芳香族基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアミノ基、置換または無置換のアシル基、又はカルボキシル基が挙げられ、また置換基のうちの2つで環を形成していてもよい。また、これらの置換基のうち一個以上の原子が硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、またはホウ素原子で置き換えられていてもよく、これらの置換基がヒドロキシル基を含む場合、ヒドロキシル基は金属原子と塩を形成していてもよい。
【0020】
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
置換若しくは無置換のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基等が挙げられる。
【0021】
置換若しくは無置換のアルケニル基の例としては、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、1−メチルビニル基、スチリル基、4−ジフェニルアミノスチリル基、4−ジ−p−トリルアミノスチリル基、4−ジ−m−トリルアミノスチリル基、2,2−ジフェニルビニル基、1,2−ジフェニルビニル基、1−メチルアリル基、1,1−ジメチルアリル基、2−メチルアリル基、1−フェニルアリル基、2−フェニルアリル基、3−フェニルアリル基、3,3−ジフェニルアリル基、1,2−ジメチルアリル基、1−フェニル−1−ブテニル基、3−フェニル−1−ブテニル基等が挙げられる。
置換若しくは無置換のシクロアルキル基の例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基等が挙げられる。
【0022】
置換若しくは無置換の芳香族基の例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−フルオレニル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、p−(2−フェニルプロピル)フェニル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−アントリル基、4’−メチルビフェニルイル基、4”−t−ブチル−p−ターフェニル−4−イル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、
【0023】
2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基、1−フェナンスリジニル基、2−フェナンスリジニル基、3−フェナンスリジニル基、4−フェナンスリジニル基、6−フェナンスリジニル基、7−フェナンスリジニル基、8−フェナンスリジニル基、9−フェナンスリジニル基、10−フェナンスリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、
【0024】
1,7−フェナンスロリン−2−イル基、1,7−フェナンスロリン−3−イル基、1,7−フェナンスロリン−4−イル基、1,7−フェナンスロリン−5−イル基、1,7−フェナンスロリン−6−イル基、1,7−フェナンスロリン−8−イル基、1,7−フェナンスロリン−9−イル基、1,7−フェナンスロリン−10−イル基、1,8−フェナンスロリン−2−イル基、1,8−フェナンスロリン−3−イル基、1,8−フェナンスロリン−4−イル基、1,8−フェナンスロリン−5−イル基、1,8−フェナンスロリン−6−イル基、1,8−フェナンスロリン−7−イル基、1,8−フェナンスロリン−9−イル基、1,8−フェナンスロリン−10−イル基、1,9−フェナンスロリン−2−イル基、1,9−フェナンスロリン−3−イル基、1,9−フェナンスロリン−4−イル基、1,9−フェナンスロリン−5−イル基、1,9−フェナンスロリン−6−イル基、1,9−フェナンスロリン−7−イル基、1,9−フェナンスロリン−8−イル基、1,9−フェナンスロリン−10−イル基、1,10−フェナンスロリン−2−イル基、1,10−フェナンスロリン−3−イル基、1,10−フェナンスロリン−4−イル基、1,10−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−1−イル基、2,9−フェナンスロリン−3−イル基、2,9−フェナンスロリン−4−イル基、2,9−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−6−イル基、2,9−フェナンスロリン−7−イル基、2,9−フェナンスロリン−8−イル基、2,9−フェナンスロリン−10−イル基、2,8−フェナンスロリン−1−イル基、2,8−フェナンスロリン−3−イル基、2,8−フェナンスロリン−4−イル基、2,8−フェナンスロリン−5−イル基、2,8−フェナンスロリン−6−イル基、2,8−フェナンスロリン−7−イル基、2,8−フェナンスロリン−9−イル基、2,8−フェナンスロリン−10−イル基、2,7−フェナンスロリン−1−イル基、2,7−フェナンスロリン−3−イル基、2,7−フェナンスロリン−4−イル基、2,7−フェナンスロリン−5−イル基、2,7−フェナンスロリン−6−イル基、2,7−フェナンスロリン−8−イル基、2,7−フェナンスロリン−9−イル基、2,7−フェナンスロリン−10−イル基、
【0025】
1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、10−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、10−フェノキサジニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4−イル基、2−メチルピロール−5−イル基、3−メチルピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メチル−3−インドリル基、2−t−ブチル−1−インドリル基、4−t−ブチル−1−インドリル基、2−t−ブチル−3−インドリル基、4−t−ブチル−3−インドリル基等が挙げられる。
【0026】
置換若しくは無置換のアラルキル基の例としては、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルイソプロピル基、2−フェニルイソプロピル基、フェニル−t−ブチル基、α−ナフチルメチル基、1−α−ナフチルエチル基、2−α−ナフチルエチル基、1−α−ナフチルイソプロピル基、2−α−ナフチルイソプロピル基、β−ナフチルメチル基、1−β−ナフチルエチル基、2−β−ナフチルエチル基、1−β−ナフチルイソプロピル基、2−β−ナフチルイソプロピル基、1−ピロリルメチル基、2−(1−ピロリル)エチル基、p−メチルベンジル基、m−メチルベンジル基、o−メチルベンジル基、p−クロロベンジル基、m−クロロベンジル基、o−クロロベンジル基、p−ブロモベンジル基、m−ブロモベンジル基、o−ブロモベンジル基、p−ヨードベンジル基、m−ヨードベンジル基、o−ヨードベンジル基、p−ヒドロキシベンジル基、m−ヒドロキシベンジル基、o−ヒドロキシベンジル基、p−アミノベンジル基、m−アミノベンジル基、o−アミノベンジル基、p−ニトロベンジル基、m−ニトロベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−シアノベンジル基、m−シアノベンジル基、o−シアノベンジル基、1−ヒドロキシ−2−フェニルイソプロピル基、1−クロロ−2−フェニルイソプロピル基等が挙げられる。
【0027】
置換若しくは無置換のアミノ基は、−NX1X2と表される基であり、X1 、X2 の例としては、それぞれ独立に、水素原子、前記の置換若しくは無置換のアルキル基、前記の置換若しくは無置換のアルケニル基、前記の置換若しくは無置換のシクロアルキル基、前記の置換若しくは無置換の芳香族基、前記の置換若しくは無置換のアラルキル基等が挙げられる。
置換若しくは無置換のアルコキシ基は、−OX3 で表される基であり、X3 の例としては、前記の置換若しくは無置換のアルキル基、前記の置換若しくは無置換のシクロアルキル基、前記の置換若しくは無置換のアラルキル基等が挙げられる。
【0028】
置換若しくは無置換のアリールオキシ基は、−OX4 で表される基であり、X4 の例としては、前記の置換若しくは無置換の芳香族基が挙げられる。
置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基は、−COOX5 と表され、X5 の例としては、前記の置換若しくは無置換のアルキル基、前記の置換若しくは無置換のシクロアルキル基、前記の置換若しくは無置換のアラルキル基等が挙げられる。
置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基は−COOX6 で表される基であり、X6 の例としては、前記の置換若しくは無置換の芳香族基が挙げられる。
【0029】
置換若しくは無置換のアシル基は、−C(=O)X7 で表される基であり、X7 の例としては、水素原子、前記の置換若しくは無置換のアルキル基、前記の置換若しくは無置換のアルケニル基、前記の置換若しくは無置換のシクロアルキル基、前記の置換若しくは無置換の芳香族基、前記の置換若しくは無置換のアラルキル基等が挙げられる。
これらの置換基がヒドロキシル基を含む場合に、ヒドロキシル基が塩を形成する金属原子としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属等が挙げられる。
【0030】
本発明に用いられる中性炭素ラジカル化合物の例を以下に示すが、本発明はその要旨を越えない限りこれらに限定されるものではない。中性炭素ラジカルの具体例としては、化合物式[2]に示すようなトリアリールメチルラジカル化合物、化合物式[3]〜[18]に示すようなポリ(トリアリールメチル)ラジカル化合物、化合物式[19]〜[21]に示すような高分子トリアリールメチルラジカル化合物、化合物式[22]に示すような1,3−ビスフェニレン−2−フェニルアリルラジカル化合物、化合物式[23]〜[24]に示すような高分子1,3−ビスフェニレン−2−フェニルアリルラジカル化合物、化合物式[25]に示すようなペンタフェニルシクロペンタジエニルラジカル化合物、化合物式[26]に示すようなウンデカクロルジフェニルメチルラジカル化合物、化合物式[27]に示すようなヘプタフェニルシクロヘプタトリエニルラジカル化合物、化合物式[28]〜[29]に示すようなピリジニルラジカル化合物、化合物式[30]に示すようなビスフルオレニルメチルラジカル化合物等が挙げられ、これ以外にも化合物式[31]〜[32]に示すような中性炭素ラジカル化合物も挙げられる。また、カルベン化合物を用いてもよい。また、中性炭素ラジカル化合物としては低分子化合物、高分子化合物いずれをも挙げることができ、これらの化合物が構造中に存在する高分子化合物等も挙げることができる。また、中性炭素ラジカル化合物は2種類以上混合して用いてもよい。
【0031】
【化3】
【0032】
【化4】
【0033】
【化5】
【0034】
【化6】
【0035】
【化7】
【0036】
【化8】
【0037】
【化9】
【0038】
【化10】
【0039】
【化11】
【0040】
本発明の電池においては、正極における電極反応および負極における電極反応の両方、またはどちらか一方に中性炭素ラジカル化合物からなる活物質を用いるが、このうち、どちらか一方に用いた場合には、もう一方の電極での電極反応の活物質として従来公知のものが利用できる。例えば、負極活物質に中性炭素ラジカル化合物を用いる場合、正極活物質としては、金属酸化物粒子、ジスルフィド化合物、導電性高分子等が利用できる。ここで、金属酸化物としては、例えばLiMnO2 、LixMn2O4 (0<x<2)等のマンガン酸リチウムあるいはスピネル構造を有するマンガン酸リチウム、MnO2 、LiCoO2 、LiNiO2 、あるいはLixV2O5 (0<x<2)等が挙げられる。また、導電性高分子としては、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリアニリン、ポリピロール等が挙げられる。本発明ではこれらの正極活物質を単独、もしくは組み合わせて使用することもできる。また、従来公知の活物質と中性炭素ラジカル化合物とを混合して複合活物質として用いてもよい。
【0041】
一方、正極活物質に中性炭素ラジカル化合物を用いた場合、負極活物質としては、グラファイトや非晶質カーボン、リチウム金属やリチウム合金、リチウムイオン吸蔵炭素、導電性高分子等が利用できる。これらの形状としては、例えばリチウム金属では薄膜状のものに限らず、バルク状のもの、粉末を固めたもの、繊維状のもの、フレーク状のもの等の任意のものを用いることができる。本発明ではこれらの負極活物質を単独、もしくは組み合わせて使用することもできる。また、従来公知の活物質と中性炭素ラジカル化合物とを混合して複合活物質として用いてもよい。
【0042】
なお、本発明における活物質は、正極活物質、負極活物質のいずれにも用いることができるが、金属酸化物系の活物質に比べて、質量が小さいという特徴を有しており、金属酸化物系に比べてエネルギー密度が優れているので、正極活物質として用いるのがより好ましい。
さらに、安定性の観点から、正極での電極反応のうち、放電時の電極反応が中性炭素ラジカル化合物を反応物とする電極反応であることが、特に好ましい。しかも、この反応の生成物が、後述の電解質カチオンとの結合を形成する反応であれば、さらなる安定性の向上が期待される。この場合、電解質カチオンは任意のものを用いることができるが、容量の点から特にリチウムイオンが好ましい。
【0043】
本発明の電池においては、中性炭素ラジカル化合物を含む電極層を形成する際に、インピーダンスを低下させる目的で、導電補助材やイオン伝導補助材を混合させてもよい。これらの材料としては、導電補助材として、グラファイト、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質微粒子、もしくはポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリアセン等の導電性高分子が、また、イオン伝導補助材として、ゲル電解質、もしくは固体電解質が挙げられる。
【0044】
本発明の電池においては、各構成材料間の結びつきを強めるために、結着剤を用いてもよい。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド等の樹脂バインダーが挙げられる。
【0045】
本発明の電池においては、電極反応をより円滑に行うために触媒を用いてもよい。触媒としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリアセン等の導電性高分子、ピリジン誘導体、ピロリドン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、アクリジン誘導体等の塩基性化合物、金属イオン錯体等が挙げられる。
【0046】
本発明の電池においては、負極集電体3、正極集電体7として、ニッケルやアルミニウム、銅、金、銀、アルミニウム合金、ステンレス等の金属箔や金属平板、メッシュ状電極、炭素電極等を用いることができる。また、集電体に触媒効果を持たせたり、活物質と集電体とを化学結合させたりしてもよい。一方、上記の正極、および負極が接触しないように多孔質フィルムからなるセパレーターや不織布を用いることもできる。
【0047】
本発明における電解質は、電極間の荷電担体輸送を担うものであり、一般的に室温で10-5から10-1S/cmのイオン伝導性を有している。本発明における電解質としては、例えば、電解質塩を溶媒に溶解した電解液を利用することができる。本発明における電解質塩としては、例えば、LiClO4、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiC(CF3SO2)3、LiC(C2F5SO2)3等のリチウム塩のような金属塩を用いることができる。
【0048】
また、溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒を用いることができる。また、これらの溶媒を単独または2種類以上混合して用いることもできる。
【0049】
さらに、本発明における電解質として、高分子電解質を用いることもできる。高分子電解質に用いられる高分子化合物としては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−モノフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン三元共重合体等のフッ化ビニリデン系高分子化合物、アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体、アクリロニトリル−アクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ビニルアセテート共重合体等のアクリルニトリル系高分子化合物、ポリエチレンオキサイド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体、またはこれらのアクリレート体やメタクリレート体の高分子化合物等が挙げられる。これら高分子化合物に電解液を含ませてゲル状にしたものを用いても、高分子のみを用いてもよい。
【0050】
本発明の電池の形状は、従来公知の形状を採用することができる。電池形状としては、電極積層体、あるいは巻回体を金属ケース、樹脂ケース、あるいはアルミニウム箔などの金属箔と合成樹脂フィルムからなるラミネートフィルム等によって封止したものが挙げられる。また外観としては、円筒型、角型、コイン型、およびシート型等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明における正極層、および負極層の積層方法は任意の方法を用いることができる。また、積層形態としては、多層積層体、集電体の両面に積層したものを組み合わせたものや巻回したもの等が利用できる。
【0051】
本発明の電池の製造方法としては従来公知の方法を用いることができる。例えば、活物質に溶剤を加えスラリー状にして電極集電体に塗布し、セパレータを介して対極と積層したもの、あるいはこれを巻回したものを外装体で包み、電解液を注入して封止するといった方法である。電池を製造する際には、中性炭素ラジカル化合物そのものを用いて電池を製造する場合と、電池反応によって中性炭素ラジカル化合物に変化する化合物を用いて電池を製造する場合とがある。本発明では、電池反応の結果中性炭素ラジカル化合物に変化する化合物を用いて電池を製造してもよい。
【0052】
本発明は、中性炭素ラジカル化合物が電極活物質として非常に有用であることを見出したものである。特に中性炭素ラジカル化合物が、炭素や水素、酸素など、質量の小さい物質のみから構成される場合には、質量当たりのエネルギー密度が大きな電池を得ることが期待される。しかも、本発明の電池では中性炭素ラジカル部位のみが反応に寄与するため、サイクル特性が活物質の拡散に依存しない安定性に優れた電池を得ることができる。また中性炭素ラジカル化合物は、広範囲に非局在化したエキシントンを有する導電性高分子とは異なり、反応する不対電子が炭素原子に局在化して存在するため、反応部位の濃度を増大させることができ、高容量電池が期待できる。
【0053】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。本発明はこれらの例によって何ら制限されるものではない。
(実施例1)
ガス精製装置を備えたドライボックス中でアルゴンガス雰囲気下、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体60mgに1mol/lのLiPF6 電解質塩を含むエチレンカーボネート/プロピレンカーボネート混合溶液(混合比1:1)からなる電解液140mgを混合し、テトラヒドロフラン1130mgを加えて室温で溶解させ、ゲル電解質テトラヒドロフラン溶液を作製した。
【0054】
ガラス製容器に、中性炭素ラジカル化合物として、前記化合物[25]30mgを入れ、導電補助材としてグラファイト粉末60mgを混合し、そこにイオン伝導補助材として前述のゲル電解質テトラヒドロフラン溶液200mgを加えて混合した。その後、テトラヒドロフラン1000mgを加えて全体が均一になるまで混合したところ、黒色のスラリーが得られた。得られたスラリー200mgを、リード線を備えたアルミニウム箔(面積:1.5cm×1.5cm、厚さ:100μm)の表面に滴下し、ワイヤーバーで全体が均一な厚さとなるように展開した。室温で60分放置したところ、溶剤のテトラヒドロフランが気化し、アルミニウム箔上に化合物[25]を含む有機化合物の層が形成された。
この塗膜の一部を取って電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1021spin/g以上であり、初期状態でラジカルを形成していることがわかった。
【0055】
次に、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体600mgに、1mol/lのLiPF6 を含むエチレンカーボネート/プロピレンカーボネート混合溶液(混合比1:1)からなる電解液1400mgを混合し、テトラヒドロフラン11.3gを加えて室温で攪拌した。フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体が溶解した後、段差をつけたガラス板上に塗布し、厚さが1mmとなるようにした。1時間放置し、溶剤のテトラヒドロフランを自然乾燥させると、ガラス板上に厚さ150μmのゲル電解質膜が得られた。
次に、上記の化合物[25]を含む有機化合物の層を形成したアルミニウム箔に、2.0cm×2.0cmに切り出したゲル電解質膜を積層し、さらに、リード線を備えたリチウム張り合わせ銅箔(リチウム膜厚30μm、銅箔の膜厚20μm)を重ね合わせた。全体を厚さ5mmのポリテトラフルオロエチレン製シートで挟み、圧力を加えて電池を作製した。
【0056】
以上のように作製した電池に対して、化合物[25]を含む有機化合物の層を形成したアルミニウム箔を正極、リチウム張り合わせ銅箔を負極として、0.1mAの定電流で放電を行ったところ、2.2V付近に電圧平坦部がみとめられ、電池として動作していることがわかった。また、放電後の試料から化合物[25]を含む化合物の層を一部切取り、電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1019spin/g以下であった。このことから、化合物[25]は、放電が終わった状態において、電池反応に有効な中性炭素ラジカルが消失したものと考えられた。
さらに同様にして電池を作製し、充放電に伴う電圧の変化を測定した。その結果、10サイクルに渡り繰り返し充放電が可能で二次電池としても動作していることがわかった。
【0057】
(比較例1)
実施例1のガラス製容器に化合物[25]を含めない以外は、実施例1と同様の方法で黒色のスラリーを得た。その後、実施例1と同様の方法でアルミニウム箔上に化合物[25]を含まない化合物の層を形成した。この層の一部を取って電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1019spin/g以下であり、ラジカルの濃度は小さいことがわかった。
次に、上記の化合物[25]を含まない化合物の層を形成したアルミニウム箔に、実施例1のゲル電解質膜を積層し、さらに実施例1のリチウム張り合わせ銅箔を重ね合わせた。最後に実施例1と同様に全体をポリテトラフルオロエチレン製シートで挟み、圧力を加えて電池とした。
【0058】
以上のように作製した電池に対して、化合物[25]を含まない化合物の層を形成したアルミニウム箔を正極、リチウム貼り合わせ銅箔を負極として、0.1mAの定電流で放電を行ったところ、電圧は急速に低下し電池としての挙動を示さなかった。また、0.1mAの定電流を流し充電を試みたところ、電圧は瞬間的に上昇して3.0Vを超え、再び放電しても電圧曲線に平坦部は認められなかった。このことから、この電池の構成は二次電池として動作しないことがわかった。
【0059】
(実施例2)
化合物[25]に代えて、前記化合物[30]を用いる以外は、実施例1と同様の方法で黒色のスラリーを得た。その後、実施例1と同様の方法でアルミニウム箔上に化合物[30]を含む化合物の層を形成した。この層の一部を切り取って電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1021spin/g以上であり、初期状態でラジカルを形成していることがわかった。
【0060】
次に、実施例1と同様に作製した電池に対して、化合物[30]を含む化合物の層を形成したアルミニウム箔を正極、リチウム張り合わせ銅箔を負極として、0.1mAの定電流で放電を行ったところ、電池として動作していることがわかった。また、放電後の試料から[30]を含む化合物の層を一部切取り、電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1019spin/g以下であった。このことから、化合物[30]は放電が終わった状態において、電池反応に有効なラジカルが消失したものと考えられる。
さらに実施例1と同様の方法で充放電に伴う電池電圧の変化を測定した。その結果、10サイクルに渡り繰り返し充放電が可能で二次電池としても動作していることがわかった。
【0061】
(実施例3)
化合物[25]に代えて、前記化合物[2]を用いる以外は、実施例1と同様の方法で黒色のスラリーを得た。その後、実施例1と同様の方法でアルミニウム箔上に化合物[2]を含む化合物の層を形成した。この層の一部を切り取って電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1021spin/g以上であり、初期状態でラジカルを形成していることがわかった。
【0062】
次に、実施例1と同様に作製した電池に対して、化合物[2]を含む化合物の層を形成した銅箔を正極、リチウム張り合わせ銅箔を負極として、0.1mAの定電流で放電を行ったところ、電池として動作していることがわかった。また、放電後の試料から化合物[2]を含む化合物の層を一部切取り、電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1019spin/g以下であった。このことから、化合物[2]は放電が終わった状態において、電池反応に有効なラジカルは消失したものと考えられる。
さらに実施例1と同様の方法で充放電に伴う電池電圧の変化を測定した。その結果、10サイクルに渡り繰り返し充放電が可能で二次電池としても動作していることがわかった。
【0063】
(実施例4)
化合物[25]に代えて、前記化合物[5]を用いる以外は、実施例1と同様の方法で黒色のスラリーを得た。その後、実施例1と同様の方法でアルミニウム箔上に化合物[5]を含む化合物の層を形成した。この層の一部を切り取って電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1021spin/g以上であり、初期状態でラジカルを形成していることがわかった。
【0064】
次に、実施例1と同様に作製した電池に対して、化合物[5]を含む化合物の層を形成した銅箔を正極、リチウム張り合わせ銅箔を負極として、0.1mAの定電流で放電を行ったところ、電池として動作していることがわかった。また、放電後の試料から化合物[5]を含む化合物の層を一部切取り、電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1019spin/g以下であった。このことから、化合物[5]は放電が終わった状態において、電池反応に有効なラジカルは消失したものと考えられる。
さらに実施例1と同様の方法で充放電に伴う電池電圧の変化を測定した。その結果、10サイクルに渡り繰り返し充放電が可能で二次電池としても動作していることがわかった。
【0065】
(実施例5)
化合物[25]に代えて、前記化合物[7]を用いる以外は、実施例1と同様の方法で黒色のスラリーを得た。その後、実施例1と同様の方法でアルミニウム箔上に化合物[7]を含む化合物の層を形成した。この層の一部を切り取って電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1021spin/g以上であり、初期状態でラジカルを形成していることがわかった。
【0066】
次に、実施例1と同様に作製した電池に対して、化合物[7]を含む化合物の層を形成した銅箔を正極、リチウム張り合わせ銅箔を負極として、0.1mAの定電流で放電を行ったところ、電池として動作していることがわかった。また、放電後の試料から化合物[7]を含む化合物の層を一部切取り、電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1019spin/g以下であった。このことから、化合物[7]は放電が終わった状態において、電池反応に有効なラジカルは消失したものと考えられる。
さらに実施例1と同様の方法で充放電に伴う電池電圧の変化を測定した。その結果、10サイクルに渡り繰り返し充放電が可能で二次電池としても動作していることがわかった。
【0067】
(実施例6)
化合物[25]に代えて、前記化合物[22]を用いる以外は、実施例1と同様の方法で黒色のスラリーを得た。その後、実施例1と同様の方法でアルミニウム箔上に化合物[22]を含む化合物の層を形成した。この層の一部を切り取って電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1021spin/g以上であり、初期状態でラジカルを形成していることがわかった。
【0068】
次に、実施例1と同様に作製した電池に対して、化合物[22]を含む化合物の層を形成した銅箔を正極、リチウム張り合わせ銅箔を負極として、0.1mAの定電流で放電を行ったところ、電池として動作していることがわかった。また、放電後の試料から化合物[22]を含む化合物の層を一部切取り、電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1019spin/g以下であった。このことから、化合物[22]は放電が終わった状態において、電池反応に有効なラジカルは消失したものと考えられる。
さらに実施例1と同様の方法で充放電に伴う電池電圧の変化を測定した。その結果、10サイクルに渡り繰り返し充放電が可能で二次電池としても動作していることがわかった。
【0069】
(実施例7)
化合物[25]に代えて、前記化合物[23]を用いる以外は、実施例1と同様の方法で黒色のスラリーを得た。その後、実施例1と同様の方法でアルミニウム箔上に化合物[23]を含む化合物の層を形成した。この層の一部を切り取って電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1021spin/g以上であり、初期状態でラジカルを形成していることがわかった。
【0070】
次に、実施例1と同様に作製した電池に対して、化合物[23]を含む化合物の層を形成した銅箔を正極、リチウム張り合わせ銅箔を負極として、0.1mAの定電流で放電を行ったところ、電池として動作していることがわかった。また、放電後の試料から化合物[23]を含む化合物の層を一部切取り、電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1019spin/g以下であった。このことから、化合物[23]は放電が終わった状態において、電池反応に有効なラジカルは消失したものと考えられる。
さらに実施例1と同様の方法で充放電に伴う電池電圧の変化を測定した。その結果、10サイクルに渡り繰り返し充放電が可能で二次電池としても動作していることがわかった。
【0071】
(実施例8)
化合物[25]に代えて、前記化合物[21]を用いる以外は、実施例1と同様の方法で黒色のスラリーを得た。その後、実施例1と同様の方法でアルミニウム箔上に化合物[21]を含む化合物の層を形成した。この層の一部を切り取って電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1021spin/g以上であり、初期状態でラジカルを形成していることがわかった。
【0072】
次に、実施例1と同様に作製した電池に対して、化合物[21]を含む化合物の層を形成した銅箔を正極、リチウム張り合わせ銅箔を負極として、0.1mAの定電流で放電を行ったところ、電池として動作していることがわかった。また、放電後の試料から化合物[21]を含む化合物の層を一部切取り、電子スピン共鳴スペクトルを測定したところ、スピン濃度は1019spin/g以下であった。このことから、化合物[21]は放電が終わった状態において、電池反応に有効なラジカルは消失したものと考えられる。
さらに実施例1と同様の方法で充放電に伴う電池電圧の変化を測定した。その結果、10サイクルに渡り繰り返し充放電が可能で二次電池としても動作していることがわかった。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電池は、活物質の電極反応を利用する電池において、少なくとも一つの活物質として前記一般式[1]で示される中性炭素ラジカル化合物を含有するので、質量当たりのエネルギー密度が高く、高容量で安定性に優れる。また、電極活物質として重金属を含まないので、軽くて安全な元素から構成される電池となる。
【0074】
また、一般式[1]で示される中性炭素ラジカル化合物において、R1 〜R3 のうち少なくとも一つが、置換または無置換のアルケニル基であれば、得られる電池のエネルギー密度がさらに高く、容量がさらに大きく、そして安定性がさらに良好となる。
また、一般式[1]で示される中性炭素ラジカル化合物において、R1 〜R3 のうち少なくとも一つが、置換または無置換の芳香族基であれば、得られる電池のエネルギー密度がさらに高く、容量がさらに大きく、そして安定性がさらに良好となる。
また、この芳香族基が、フェニル基であれば、得られる電池のエネルギー密度がさらに高く、容量がさらに大きく、そして安定性がさらに良好となる。
また、この芳香族基が、フルオレニル基であれば、得られる電池のエネルギー密度がさらに高く、容量がさらに大きく、そして安定性がさらに良好となる。
【0075】
また、一般式[1]で示される中性炭素ラジカル化合物において、R1 〜R3 は、それぞれ独立に置換または無置換の芳香族基であれば、得られる電池のエネルギー密度がさらに高く、容量がさらに大きく、そして安定性がさらに良好となる。
また、この芳香族基が、フェニル基であれば、得られる電池のエネルギー密度がさらに高く、容量がさらに大きく、そして安定性がさらに良好となる。
また、前記中性炭素ラジカルが、置換または無置換の9−フルオレニルラジカルであれば、得られる電池のエネルギー密度がさらに高く、容量がさらに大きく、そして安定性がさらに良好となる。
【0076】
また、前記中性炭素ラジカル化合物が、高分子ラジカル化合物であれば、得られる電池のエネルギー密度がさらに高く、容量がさらに大きく、そして安定性がさらに良好となる。
また、前記高分子ラジカル化合物が、ポリオレフィン構造を有する化合物であれば、得られる電池のエネルギー密度がさらに高く、容量がさらに大きく、そして安定性がさらに良好となる。
また、前記高分子ラジカル化合物が、ポリアセチレン構造を有する化合物であれば、得られる電池のエネルギー密度がさらに高く、容量がさらに大きく、そして安定性がさらに良好となる。
また、前記中性炭素ラジカル化合物のスピン濃度が、1021spins/g以上であれば、得られる電池の容量がさらに大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電池の構成の一例を示す正面図である。
【図2】 本発明の電池の構成の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…電池、5…負極、9…正極
Claims (12)
- 活物質の電極反応を利用する電池において、少なくとも一つの活物質として下記一般式[1]で示される中性炭素ラジカル化合物を含有することを特徴とする電池。
- 一般式[1]で示される中性炭素ラジカル化合物において、R1 〜R3 のうち少なくとも一つが、置換または無置換のアルケニル基であることを特徴とする請求項1に記載の電池。
- 一般式[1]で示される中性炭素ラジカル化合物において、R1 〜R3 のうち少なくとも一つが、置換または無置換の芳香族基であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電池。
- 前記芳香族基が、フェニル基であることを特徴とする請求項3に記載の電池。
- 前記芳香族基が、フルオレニル基であることを特徴とする請求項3に記載の電池。
- 一般式[1]で示される中性炭素ラジカル化合物において、R1 〜R3 が、それぞれ独立に置換または無置換の芳香族基であることを特徴とする請求項1に記載の電池。
- 前記芳香族基が、フェニル基であることを特徴とする請求項6に記載の電池。
- 前記中性炭素ラジカルが、置換または無置換の9−フルオレニルラジカルであることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項に記載の電池。
- 前記中性炭素ラジカル化合物が、高分子ラジカル化合物であることを特徴とする請求項1ないし8いずれか一項に記載の電池。
- 前記高分子ラジカル化合物が、ポリオレフィン構造を有する化合物であることを特徴とする請求項9に記載の電池。
- 前記高分子ラジカル化合物が、ポリアセチレン構造を有する化合物であることを特徴とする請求項9に記載の電池。
- 前記中性炭素ラジカル化合物のスピン濃度が、1021spins/g以上であることを特徴とする請求項1ないし11いずれか一項に記載の電池。
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