JP3687336B2 - 電子部品供給装置における空テープの回収装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品供給装置における空テープの回収装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品を基板に実装する電子部品実装装置は、パーツフィーダの電子部品を移載ヘッドでピックアップし、基板に移送搭載するようになっている。パーツフィーダは、電子部品実装装置に付設された電子部品供給装置に備えられている。基板には、多品種・大量の電子部品が実装されることから、パーツフィーダは電子部品供給装置のテーブル上に多数個並設されている。
【0003】
パーツフィーダとして、テープフィーダが多用されている。テープフィーダは、供給リールに巻回されたテープをテープフィーダの先端部へ繰り出し、先端部において、テープのポケットに収納された電子部品を移載ヘッドのノズルに真空吸着してピックアップし、基板に移送搭載するようになっている。また電子部品がピックアップされたことにより空になった空テープは、トンネル状のガイド体に案内されてテープフィーダの下方に配設されたボックスに回収されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
テープは多品種あり、その横幅寸法や腰の強さは様々である。比較的幅広で腰の強い空テープは、比較的スムーズにガイド体内に進入し、ボックスに回収される。しかしながら比較的幅狭で腰の弱い空テープは旨くガイド体内に進入しにくく、ガイド体の入り口付近でせり上りやすいものである。このように空テープがせり上ると、相隣る空テープ同士がぶつかって干渉し合い、またテープフィーダの先端部における電子部品のピックアップ位置まで到来した移載ヘッドのノズルに当り、ピックアップ動作の邪魔をするなどのトラブルが発生しやすいものであった。
【0005】
したがって本発明は、横幅や腰の強さの異る多品種の空テープを確実かつスムーズに回収できる電子部品供給装置における空テープの回収装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、テーブル上に並設されたテープフィーダの先端部から送り出される空テープの回収装置であって、テープフィーダの先端部に設けられて空テープを下方へ案内するガイド体と、このガイド体の下方にあってこのガイド体から排出された空テープを回収する回収部とを備え、前記ガイド体の空テープの通路を仕切壁により前側の第1の通路と後側の第2の通路に分割し、第1の通路を幅広で腰の強い空テープの通路とするとともに、第2の通路を幅狭で腰の弱い空テープの通路としたことを特徴とする電子部品供給装置における空テープの回収装置である。
【0007】
また好ましくは、空テープを前記第1の通路と前記第2の通路に選択的に案内するガイド部材を前記テープフィーダの先端部と前記ガイド体の上端部の間に設けた。
【0008】
また好ましくは、前記第2の通路内に、第2の通路を横方向に仕切るサブ仕切壁を設けた。
【0009】
上記構成において、電子部品がピックアップされた空テープのうち、幅広で腰の弱い空テープはガイド体の第1の通路を通り、回収部に回収される。また幅狭で腰の弱い空テープは第2の通路を通り、回収部に回収される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施の形態の電子部品供給装置の斜視図、図2は同電子部品供給装置の側面図、図3は同電子部品供給装置のガイド体の部分斜視図、図4は同テープの断面図である。
【0011】
図1において、横長のテーブル1上にはテープフィーダ2が多数個並設されている。図2において、テープフィーダ2は、棒状の基体3を主体にしている。基体3の後部には供給リール4を保持するホルダー5が装着されている。また基体3の先端部には、テープをピッチ送りするためのスプロケット6が設けられている。7,8,9はスプロケット6をピッチ回転させるための駆動手段を構成するレバーである。基体3の上方には巻取りリール10が設けられている。11は巻取りリール10を回転させるためのレバーである。レバー9とレバー11はスプリング12で連結されている。
【0012】
スプロケット6が回転すると、供給リール4からテープ13が繰り出される(図2の矢印A)。テープ13は、主テープ14にカバーテープ15を貼着して成っており、主テープ14のポケットに電子部品16が収納されている(図4)。カバーテープ15はテープフィーダ2の先端部付近で折り返されて主テープ14から剥ぎ取られ、巻取りリール10に巻取られる(図1および図4の矢印B)。カバーテープ15が剥ぎ取られることにより、主テープ14のポケットに収納された電子部品16は露呈する。この電子部品16を電子部品実装装置の移載ヘッド17のノズル18で真空吸着してピックアップし、基板(図外)に移送搭載する(矢印C)。電子部品16がピックアップされたことにより空になった主テープ(以下、空テープという)14は、テープフィーダ2の先端部から下方へ送り出される(矢印D)。以上説明したテープフィーダ2の構造や動作は周知のものである。なお図1では、テープフィーダ2は簡略に描いている。
【0013】
図1および図2において、テーブル1の下方には空テープの回収部である横長のボックス20が設けられている。またテープフィーダ2の先端部とボックス20の間にはトンネル状のガイド体21が設けられている。ガイド体11は略L字形に屈曲する薄箱形であり、その上端入口部はテープフィーダ2の先端部の直下に位置し、またその下端出口部はボックス20の上部に位置している。
【0014】
図3において、ガイド体21は、横方向の仕切壁22により第1の通路23と第2の通路24に前後に分割されている。第1の通路23は前側にあり、幅広の腰の強い空テープ14aを下方へ案内する(矢印a)。また後側の第2の通路24はサブ仕切壁25により横方向に多数分割されており、幅狭の腰の弱い空テープ14bを下方へ案内する(矢印b)。なお本発明では、テープフィーダ2の前方(図2において左方)を前側とし、テープフィーダ2側(図2において右方)を後側とする。
【0015】
図2において、26はテープフィーダ2の先端部に設けられたガイド部材である。このガイド部材26は、図2において破線で示す第1位置(上方位置)と、実線で示す第2位置(下方位置)に選択的にその姿勢が変えられる。第1位置のガイド部材26は、テープフィーダ2から送り出された空テープ14aを前側の第1の通路23へ案内し、また第2位置のガイド部材26は空テープ14bを後側の第2の通路24へ案内する。なおこのように空テープ14a,14bの進路を第1の通路23と第2の通路24に振り分けるガイド部材は、ガイド体21側に設けることもできる。
【0016】
この電子部品供給装置は上記のような構成より成り、次に全体の動作を説明する。図1において、スプロケット6がピッチ回転することにより、テープ13は供給リール4から繰り出され(矢印A)、基体3の上面を左方へピッチ送りされる。テープフィーダ2の先端部近くでカバーテープ15は空テープ14から折り返し剥離され巻取りリール10に巻取られる(矢印B)。
【0017】
移載ヘッド17は、カバーテープ15が剥ぎ取られたことにより露呈した主テープ14のポケット内の電子部品16をノズル18で真空吸着してピックアップし、基板に移送搭載する(矢印C)。
【0018】
電子部品16がピックアップされたことにより空になった主テープ(空テープ)14は、テープフィーダ2の先端部から下方へ送り出される(矢印D)。空テープ14のうち、幅広の腰の強い空テープ14aは破線で示す第1位置のガイド部材26に案内されて第1の通路23へ進入し、ボックス20へ排出される。また幅狭の腰の弱い空テープ14bは実線で示す第2位置のガイド部材26に案内されて第2の通路24に進入し、ボックス20に排出される。
【0019】
以上のようにして各空テープ14a,14bはガイド体21内を通ってボックス20に回収されるが、ガイド体21には仕切壁22やサブ仕切壁25を設けて通路を区分しているので、各空テープ14a,14bが互いに干渉し合うことはなく、また特に幅狭の腰の弱い空テープ14bもスムーズに第2の通路24へ進入し、ボックス20に確実に回収することができる。
【0020】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、幅広で腰の強い空テープや、幅狭で腰の弱い空テープを、互いに干渉することなくスムーズかつ確実に回収部に回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の電子部品供給装置の斜視図
【図2】本発明の一実施の形態の電子部品供給装置の側面図
【図3】本発明の一実施の形態の電子部品供給装置のガイド体の部分斜視図
【図4】本発明の一実施の形態のテープの断面図
【符号の説明】
1 テーブル
2 テープフィーダ
3 基体
4 供給リール
6 スプロケット
10 巻取りリール
13 テープ
14,14a,14b 主テープ(空テープ)
15 カバーテープ
16 電子部品
17 移載ヘッド
20 ボックス(回収部)
21 ガイド体
22 仕切壁
23 第1の通路
24 第2の通路
25 サブ仕切壁
Claims (3)
- テーブル上に並設されたテープフィーダの先端部から送り出される空テープの回収装置であって、テープフィーダの先端部に設けられて空テープを下方へ案内するガイド体と、このガイド体の下方にあってこのガイド体から排出された空テープを回収する回収部とを備え、前記ガイド体の空テープの通路を仕切壁により前側の第1の通路と後側の第2の通路に分割し、第1の通路を幅広で腰の強い空テープの通路とするとともに、第2の通路を幅狭で腰の弱い空テープの通路としたことを特徴とする電子部品供給装置における空テープの回収装置。
- 空テープを前記第1の通路と前記第2の通路に選択的に案内するガイド部材を前記テープフィーダの先端部と前記ガイド体の上端部の間に設けたことを特徴とする請求項1記載の電子部品供給装置における空テープの回収装置。
- 前記第2の通路内に、第2の通路を横方向に仕切るサブ仕切壁を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の電子部品供給装置における空テープの回収装置。
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