JP3685411B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、たとえば磁気カード、磁気定期券、磁気切符等の磁気記録媒体に関し、とくに磁気バーコードによる識別情報を設けた磁気カードに関する。
【0002】
【従来の技術】
各種のクレジットカード等をはじめとするの磁気記録媒体類は、資産価値を有したり、また高い機密保持性が必要とされるために、偽造や改ざんに対して十分な安全性を有していることが必須である。このような要求に対応して、個々の磁気記録媒体に識別情報を設けることが行われている。
【0003】
この識別情報を付与する手段の一つとして、磁気記録媒体に磁気バーコードを形成する方法がある。通常、この磁気バーは印刷法により作製し、磁性粉を含む磁気インキで所望のパターンを形成した磁気バーと、磁性をもたない顔料を含む非磁性インキで形成したダミーバーコードを適宜に配列して識別情報としている。この磁気バーコードを読み取るには、適当な大きさの外部磁界を印加し、磁気センサーにより磁気バーコードの磁化を検出したり、磁気抵抗の変化を検出する方法が一般に用いられている。
【0004】
しかしながら、磁気バーコードの残留磁化が大きい場合は、磁気バーコードを読み取った後に磁気バーコードを消磁しておかないと、磁気テープの磁化パターンを目視するために普通に用いられている磁気現像方法、たとえば鉄粉をふりかけたり、市販のマグネティック・ヴュア(3M社製)を密着させることで、磁気バーコードの磁化パターンが目視されてしまう。これを防ぐために、特開平1−109524号公報に示されるように、低保磁力の磁性材料を用いた磁気バーコードがある。
【0005】
またこの他には、保磁力の異なる磁気バーコードを組み合わせた特開昭63−259829号公報、保磁力の異なる磁性体の混合物からなる磁気バーコードと、通常の磁気記録に用いられる磁性材料からなる磁気バーコードを組み合わせた特開平5−89453号公報等がある。これらの磁気バーコードは全て、所定の磁気特性をもつ磁気バーと、磁性をもたないダミーバーとを所定の配列にして構成させ、表面から目視しても磁気バーの配置を読み取ることができないようにして、機密保持性の向上に努めている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述のような従来の磁気記録媒体において、ダミーバーに必要とされる条件は、非磁性であること、およびバー形状が磁気バーと酷似していることが挙げられる。このため従来、ダミーバー用顔料として、クレイ粉、シリカ粉等の、印刷インキの増量材もしくは顔料として一般的な物質が使用されてきた。
【0007】
しかしながら、これらの物質を用いて構成されたダミーバーは、目視による外観の点では、磁気バーとかなり類似させることはできるが、顔料形状が全く異なるため、表面状態が異なり、注意深く観察すれば判別できる。また顕微鏡等を用いて拡大すれば容易に判別が可能であり、組成分析を行えばさらに明確に判別できる。したがってダミーバーとして十分に機能しているとはいえない。また磁気バーコードの上に視覚的な隠蔽層を設けた場合でも、色調の差は隠せても、磁性粒子とダミーバー用の顔料の形状的な差に起因する凹凸の差は隠せないので、やはり十分な機密保持性は得られない。
【0008】
本発明の目的は、こうした従来の磁気カード等の磁気記録媒体に設けられていた磁気バーコードに伴なう前述のような欠点をなくし、バーコードを構成している各バーを外観で区別することがきわめて困難であり、したがって磁気記録媒体の機密保持性の面できわめて安全性の高いバーコードを備えた磁気記録媒体を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、バーコードからなる識別情報を有し、且つ、前記バーコードが磁性材料粒子を含有する任意の数の第1のバーと磁性をもたない固体粒子を含有する任意の数の第2のバーとの組合せからなる磁気記録媒体において、
前記組合せが、前記第1のバーに含有される磁性材料粒子が針状マグヘマイト粒子であり、前記第2のバーに含有される固体粒子が針状ヘマタイトまたは針状ゲーサイトであり、前記磁性材料粒子と前記固体粒子とが同等の形状および大きさを有する
ことを特徴とする磁気記録媒体が提供される。
【0010】
すなわち本発明では、磁気記録媒体に識別情報手段として設けられる磁気バーコードは、磁気的性質は異なるが、外観はきわめて近似している複数種のバーから構成されている。このような複数種のバーは、磁気的性質は各々異なるが、形状および大きさは類似している粒子をそれぞれ含有しているインキを用いて構成される。
【0011】
理解を容易にするために、所定の磁気特性を有する磁気バーと、磁性をもたないダミーバーとの組合せでバーコードを構成した場合を例として説明する。磁気バーは、一般に使用されている磁性材料、たとえば針状マグヘマイト(γ−Fe2O3)、カルボニル鉄粉等の中から適当な材料を選択し、その微粉末をビヒクル、溶剤等の成分と混合したインキの形態で、スクリーン印刷等の手段で磁気記録媒体に印刷し、一方、ダミーバーは、磁気バーを構成するために使用された磁性材料粒子と形状および大きさができるだけ類似している磁性を持たない固体粒子を使用し、ビヒクル、溶剤等の成分と混合したインキの形態で、スクリーン印刷等の手段で磁気記録媒体に印刷することによりバーコードを構成する。
【0012】
代表的な高保磁力磁性材料である針状マグヘマイト粒子は、保磁力300[Oe]、長さ約1μm、幅約0.01μmの細長い針状粒子であり、これにきわめて類似した形状および大きさを有するが、磁性を持たない固体粒子として、針状ヘマタイト(針状α−Fe2O3)および針状ゲーサイト(針状α−FeOOH)がある。したがって針状マグヘマイト粒子を使用して磁気バーを構成し、針状ヘマタイトまたは針状ゲーサイトを顔料として使用してダミーバーを形成した場合には、得られた磁気バーとダミーバーは、各々が含有している粒子の形状および大きさが酷似している。
【0013】
また低保磁力磁性材料として一般的なカルボニル鉄粉、センダスト、パーマロイ等の球形または球形に近いものは、保磁力が約30[Oe]以下と小さく、残留磁化も小さいため、これを磁性材料として使用した磁気バーは、読み取った後に消磁しなくても市販のマグネティック・ヴュア等で観察することはできない。これらの磁性材料の形状は球形またはほぼ球形であり、したがってこれを磁性材料として使用して磁気バーを形成した場合には、ダミーバーに混入される磁性を持たない固体粒子は球形の粒子、たとえば粒状ヘマタイト(粒状α−Fe2O3)、ガラスビーズ、シリカビーズ、アルミナビーズ、樹脂ビーズ等が選択される。これらの球形または球形に近い非磁性粒子は、平均アスぺクト比が2以下である。
【0014】
このような磁気バーおよびダミーバーは、目視による外観観察や走査型電子顕微鏡を使用して破断面を拡大観察しても、視覚的に両者を区別することはきわめて困難であり、磁気記録媒体の機密保持性が向上する。特に、ダミーバーに使用する固体粒子として、針状ヘマタイト、針状ゲーサイト、粒状ヘマタイトを使用した場合には、粒子の形状および大きさのみならず、組成も極めて類似しているため、組成分析を行っても、磁気バーとダミーバーの判別が著しく困難になる。したがって、ガラスビーズ、シリカビーズ、アルミナビーズ、樹脂ビーズ等の、カルボニル鉄粉と組成が大幅に異なるものをダミーバーに使用する場合でも、粒状ヘマタイトと混合して使用すれば、組成分析において、磁気バーとダミーバーの判別が困難である。またダミーバーに使用された固体粒子によっては、磁気バーと表面状態が一致していても、色調が相違する場合もあるが、このような場合には、形成された磁気バーコードの上に隠蔽層を設けることにより、十分な機密保持性を維持することができる。
【0015】
本発明では、バーコードを構成する複数のバーに、2もしくはそれ以上の段階にわたって異なる磁束密度をもたせることが可能である。このような磁束密度の異なるバーは、添加される磁性材料の量をバーごとに変えて形成される。たとえば2種のバー(A)と(B)で含有する針状マグヘマイトの量を2:1にしてバーを構成する。このとき、このままではバー(A)とバー(B)でバーの厚さが異なって外観の目視により識別されてしまうので、厚さが同一になるように、針状マグヘマイト粒子の含有量を減らしたバー(B)に針状ヘマタイト粒子または針状ゲーサイトを含有させる。さらに針状ヘマタイト粒子のみを含有するバーは、前述のバー(A)およびバー(B)と外観はきわめて類似しているが、磁性をもたないのでダミーバーとすることができる。したがってこの組合せでは、各バーは針状粒子で構成されるので、外観の目視、破断面の走査型電子顕微鏡による拡大観察等で視覚的に区別することは困難であり、各バーの組成も極めて類似しているため、組成分析を行っても区別することが困難であることに加えて、磁束密度が異なる3種のバーを構成することができる。
【0016】
また、針状マグヘマイト粒子に代えて、カルボニル鉄粉を、針状ヘマタイトに代えて粒状ヘマタイト等を使用すれば、市販のマグネティック・ヴュアで磁気バーを観察されるのを防ぐことができる。
【0017】
このように磁束密度が異なるバーで構成したバーコードは、各種のバーにより再生出力が異なるため、磁気バーコードに情報として従来から用いられてきた、バーの幅および位置の他に、情報読み取りの際の各バーの出力レベルの差を利用することが可能になる。したがってバーコードの情報量を格段に増大させることができ、機密保持性の大幅な向上が実現される。
【0018】
さらに本発明では、バーコードを構成する複数のバーに、2もしくはそれ以上の段階にわたって異なる保磁力をもたせることが可能である。このような保磁力の異なるバーは、添加される磁性材料として、保磁力の異なる2種以上の磁性材料を含有させることにより形成することができる。たとえば針状マグヘマイト粒子と粒状ヘマタイト粒子を含有するバーと、同程度の粒度のカルボニル鉄粉と針状ヘマタイト粒子の両方を含有するバーとでは、外観はきわめて類似しているが、保磁力は著しく異なる。また針状ヘマタイト粒子と粒状ヘマタイト粒子を含有するバーは、前述の2種のバーと外観はきわめて類似しているが、磁性を有さないので、ダミーバーとなる。
【0019】
したがってこの組み合せでは、各バーは針状粒子と球形に近い粒子で構成されるので、外観の目視、破断面の走査型電子顕微鏡による拡大観察等で視覚的に区別することは困難であり、各バーの組成も極めて類似しているため、組成分析を行っても区別することが困難であることに加えて、保磁力が異なる3種のバーを構成することができる。
【0020】
これらの組合せの一例として、下記のようなものが挙げられる。
【0021】
高保磁力バー用粒子:針状マグヘマイト+粒状ヘマタイト
低保磁力バー用粒子:カルボニル鉄+針状ヘマタイト、および
カルボニル鉄+針状ゲーサイト
非磁性バー用粒子:粒状ヘマタイト+針状ヘマタイト、および
粒状ヘマタイト+針状ゲーサイト
このように保磁力の異なるバーで構成した磁気バーコードは、直流バイアス電流が供給された磁気ヘッドで読み取ると、高保磁力のバーおよび低保磁力のバーから再生出力が得られ、ダミーバーからは再生出力は発生しない。また、磁気バーコードを読み取り方向に磁化した後、磁気ヘッドにより磁気バーコードを読み取ると、高保磁力のバーのみから再生出力が得られ、低保磁力のバーおよびダミーバーからは再生出力が発生しない。したがって、保磁力の異なるバーで磁気バーコードを構成することによっても、バーコードの情報量を格段に増大させることができ、機密保持性の大幅な向上が実現される。
【0022】
さらに本発明においては、異なる2種の粒子を含有するバーを構成する場合に、2種の粒子を混合して1つのバーを形成する他に、一方の粒子を含有する第1の層と、他方の粒子を含有する第2の層とを重ね合わせて1つのバーを形成することもできる。
【0023】
これについて上述の保磁力の異なるバーで構成した磁気バーコードを例にとると、第一層として、高保磁力バーおよびダミーバーからなる部分は粒状ヘマタイト粒子を含有するインキで印刷し、低保磁力バーとなる部分にカルボニル鉄粉を含有するインキで印刷し、次に第二層として、高保磁力バーとなる部分に前記第一層の上から針状マグヘマイトまたは針状ゲーサイトを含有するインキで印刷し、低保磁力バーおよびダミーバーとなる部分に前記第一層の上から針状ヘマタイトを含有するインキで印刷して磁気バーコードを構成することができる。こうすると各バーは第一層が球形に近い粒子で構成され、第二層は針状粒子で構成されるので、2種の粒子を混合して一層で構成した場合と同様に、各バーを外観の目視、あるいは破断面の走査型電子顕微鏡による拡大観察等で視覚的に区別することは困難であり、また各バーの組成も非常に似ているため、組成分析を行っても区別することが困難である。
【0024】
上述の例に限らず、例えば磁気バーとして高保磁力の磁性粒子と低保磁力の磁性粒子を混合したもの等があり、これと上述のような高保磁力バー、低保磁力バーやダミーバーと必要に応じて組み合わせて磁気バーコードを構成したもの等、他にもさまざまな例があるが、そのような場合でも各バーに含まれる粒子の形状や大きさが同一もしくはほぼ同一になるように非磁性粒子を適宜選択して使用することにより、本発明の効果が得られる。
【0025】
また、各バーの幅を種々に変更することにより、前述の磁気特性による情報に加えて、幅の情報も加えることが可能になり、情報をさらに複雑化することによる機密保持性の向上が得られる。
【0026】
各バーを構成するために使用された磁性または非磁性粒子は、形状および大きさが類似していても、色調が異なる場合がある。このような場合には、色調の差を隠すために、特定の色調を有する、もしくは不透明な隠蔽層でバーコードを被覆することが望ましい。
【0027】
【実施例】
以下に本発明の磁気記録媒体の一実施例としての磁気カードについて図面を参照して説明する。
【0028】
(実施例1)
図1に示した磁気カードは、たとえばポリエチレンテレフタレート、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート等の合成樹脂シート、あるいは合成紙等からなる基材1の片面に、磁性体を含有する塗料を用いて磁気記録層2(保磁力2750 Oe、残留磁束密度1.4Mx/cm、角型比0.85)を設け、この磁気記録層2の表面に、磁気カード1の長さ方向にのびる帯状の磁気トラックに沿って、2種のバー(A)(磁気バー)とバー(B)(ダミーバー)を任意の順序で配列したバーコード3を設けた。さらにバーコード3を覆うように隠蔽層4を設け、最上層として、保護層5を設けた。
【0029】
磁気記録層2、バー(A),(B)および隠蔽層4を形成するために使用された塗料の組成は下記のとおりである。
【0030】
<磁気記録層2>
Baフェライト 30重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10重量部
メチルエチルケトン 30重量部
トルエン 30重量部
硬化剤 1重量部
<バー(A)>
針状マグヘマイト
(戸田工業社製、商品名「MX−450」) 40重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
(U.C.C.社製、商品名「VMCH」 20重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
<バー(B)>
針状ゲーサイト
(チタン工業社製、商品名「LL−XLO」) 40重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
(U.C.C.社製、商品名「VMCH」 20重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
<隠蔽層>
Al粉ペースト 15重量部
アルキッド樹脂 45重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
なおこの例では、バー(A),(B)は、上記の組成からなるインキを3本ロールで混練したのち、メッシュ250線の刷板を用いて、線幅0.5mm、長さ5.0mm、厚さ10μmのバー状に、シルクスクリーン印刷で形成した。
【0031】
隠蔽層4は、上記の組成の材料を高速攪拌機で十分に攪拌後、シルクスクリーン(メッシュ300)印刷で厚さ3μmの層として形成した。
【0032】
また保護層5は、UV硬化型塗料(T&K TOKA社製商品名「UVハクリOPニスUP−2」)を、オフセット印刷機で厚さ2μmに印刷して形成された。
【0033】
以上のようにして構成した原反を、規定のサイズ(JISII型)に打ち抜いて磁気カードを作製した。
【0034】
得られた磁気カードにおいて、2種のバー(A),(B)は、目視では外観上ほとんど区別できなかった。さらに破断面を走査型電子顕微鏡による拡大観察では、顔料粒子形状がほとんど同一で、判別することが困難であった。また図2(a)および(b)に、針状マグヘマイトおよび針状ゲーサイトの分析結果を示すように、破断面のエネルギー分散型X線分析装置(EDS)による元素分析の結果でも、バー(A)と(B)はほとんど判別できなかった。
【0035】
(比較例1)
バー(B)を形成するためのインキとして、下記の組成のものを使用した以外は実施例1と同様に操作して、バー(A),(B)を有する2種の比較試料1を作製した。
【0036】
<バー(B)>
シリカ(徳山ソーダ社製商品名「E−50」) 20重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
(U.C.C.社製、商品名「VMCH」) 40重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
(比較例2)
バー(B)を形成するためのインキとして、下記の組成のものを使用した以外は実施例1と同様に操作して、バー(A),(B)を有する2種の比較試料2を作製した。
【0037】
比較例1および2でそれぞれ得られた比較試料1,2は、含有する固体粒子の形状の相違から、目視で外観に差異が認められ、また走査型電子顕微鏡で拡大観察することで、バー(A)とバー(B)を容易に判別することができた。また破断面のエネルギー分散型X線分析装置(EDS)による元素分析では、バー(B)には鉄が存在しないため、針状マグヘマイトと容易に判別することができた。
【0038】
(実施例2)
図1に示した磁気カードにおいて、2種のバー(A)、(B)および隠蔽層4は、下記の組成のインキを使用して形成された。
【0039】
<バー(A)>
カルボニル鉄 40重量部
粒状ヘマタイト 10重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20重量部
シクロヘキサノン 15重量部
ブチルセロソルブ 15重量部
<バー(B)>
ガラスビーズ 20重量部
粒状ヘマタイト 10重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20重量部
シクロヘキサノン 15重量部
ブチルセロソルブ 15重量部
<隠蔽層>
Al粉ペースト 15重量部
アルキッド樹脂 45重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
なおこの例では、バー(A),(B)は、上記の組成からなるインキを3本ロールで混練したのち、メッシュ250線の刷板を用いて、線幅0.5mm、長さ5.0mm、厚さ10μmのバー状に、シルクスクリーン印刷で形成した。
【0040】
隠蔽層4は、上記の組成の材料を高速攪拌機で十分に攪拌後、シルクスクリーン(メッシュ300)印刷で厚さ3μmの層として形成した。
【0041】
また保護層5は、UV硬化型塗料(T&K TOKA社製商品名「UVハクリOPニスUP−2」)を、オフセット印刷機で厚さ2μmに印刷して形成された。
【0042】
以上のようにして構成した原反を、規定のサイズ(JISII型)に打ち抜いて磁気カードを作製した。
【0043】
得られたバー(A)および(B)について、実施例1と同様のテストを行った結果、両者の判別はほとんど不可能であった。さらに市販のマグネティック・ヴュアを密着させても、磁気バーコードのパターンを観察することはできなかった。
【0044】
(実施例3)
図3に示した磁気カードは、基材1の片面に磁気記録層2(保磁力2750 Oe、残留磁束密度1.4Mx/cm、角型比0.85)を設け、この磁気記録層2の表面に、3種のバー(A),(B),(C)を図示の順序で配列したバーコード3を設け、このバーコード3を覆うように隠蔽層4を設け、最上層として、保護層5を設けたものである。
【0045】
磁気記録層2、バー(A),(B),(C)および隠蔽層4を形成するために使用された塗料の組成は下記のとおりである。
【0046】
<磁気記録層2>
Baフェライト 30重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10重量部
メチルエチルケトン 30重量部
トルエン 30重量部
硬化剤 1重量部
<バー(A)>
針状マグヘマイト(保磁力300[Oe]) 40重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
<バー(B)>
針状マグヘマイト(保磁力300[Oe]) 20重量部
針状ヘマタイト 20重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
<バー(C)>
針状ヘマタイト 40重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
<隠蔽層>
Al粉ペースト 15重量部
アルキッド樹脂 45重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
なおこの例では、バー(A),(B),(C)は、上記の組成からなるインキを3本ロールで混練したのち、メッシュ250線の刷板を用いて、線幅0.5mm、長さ5.0mm、厚さ10μmのバー状に、シルクスクリーン印刷で形成した。
【0047】
隠蔽層4は、上記の組成の材料を高速攪拌機で十分に攪拌後、シルクスクリーン(メッシュ300)印刷で厚さ3μmの層として形成した。
【0048】
また保護層5は、UV硬化型塗料(T&K TOKA社製商品名「UVハクリOPニスUP−2」)を、オフセット印刷機で厚さ2μmに印刷して形成された。
【0049】
以上のようにして構成した原反を、規定のサイズ(JISII型)に打ち抜いて磁気カードを作製した。
【0050】
得られた磁気カードにおいて、3種のバー(A),(B),(C)は、目視による観察では、形状および表面状態が全く同一で区別することができなかった。また破断面の走査型電子顕微鏡による拡大観察では、顔料粒子形状がほとんど同一で判別することができなかった。またエネルギー分散型X線分析装置による元素分析の結果でも、バー(A),(B),(C)を判別することはできなかった。
【0051】
つぎに、得られた磁気カードのバー(A),(B),(C)を、磁気記録層2には書き込めない程度の大きさの一定の周波数のパルス電流を印加した磁気ヘッドに通過させた。この後、図4(a)に示すように、磁気カードを矢印方向に搬送しながら、磁気ヘッド(MH)により再生出力を測定した。この再生出力電圧(e0)の波形を図4(b)に示す。また図5(a)に示すように、直流バイアス電流(IB)が供給されている磁気ヘッドMHにより得られた再生出力電圧(e0)の波形を図5(b)に示す。
【0052】
図4(b)および図5(b)に示すように、3種のバーが(A)(B)(C)(A)(B)の順序で配列されている磁気バーコードの場合、バー(A)からは高い出力電圧が、またバー(B)からはこれよりも低い出力電圧が得られる。ここで、スライスレベルとして、電圧V2を設定した場合、磁気ヘッドがバー(A)の位置を通過するごとに、複数のパルス列からなる出力が得られる。また電圧V2よりも低い電圧V1を設定した場合には、磁気ヘッドがバー(A)および(B)の位置を通過するごとに、複数のパルス列からなる出力が得られる。したがってスライスレベルを適宜に選択することにより、磁気バーコードに記録できる情報量が増加するという効果が得られる。
【0053】
(実施例4)
図3に示すように、基材1の片面に、下記の組成の塗料を用いて磁気記録層2(保磁力2750 Oe、残留磁束密度1.4Mx/cm、角型比0.85)を設け、この磁気記録層2の表面に、磁気カード1の長さ方向にのびる帯状の磁気トラックに沿って、3種のバー(A),(B),(C)を所定の順序で配列したバーコード3を設けた。さらにバーコード3を覆うように隠蔽層4を設け、最上層として、保護層5を設けた。
【0054】
磁気記録層2、バー(A),(B),(C)および隠蔽層4を形成するために使用された塗料の組成は下記のとおりである。
【0055】
<磁気記録層2>
Baフェライト 30重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10重量部
メチルエチルケトン 30重量部
トルエン 30重量部
<バー(A)>
カルボニル鉄 40重量部
粒状シリカ 10重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20重量部
シクロヘキサノン 15重量部
ブチルセロソルブ 15重量部
<バー(B)>
カルボニル鉄 20重量部
粒状ヘマタイト 20重量部
ガラスビーズ 10重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20重量部
シクロヘキサノン 15重量部
ブチルセロソルブ 15重量部
<バー(C)>
ガラスビーズ 25重量部
粒状ヘマタイト 25重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
<隠蔽層>
Al粉ペースト 15重量部
アルキッド樹脂 45重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
なおこの例では、バー(A),(B),(C)は、上記の組成からなるインキを3本ロールで混練したのち、メッシュ250線の刷板を用いて、線幅0.5mm、長さ5.0mm、厚さ10μmのバー状に、シルクスクリーン印刷で形成した。
【0056】
隠蔽層4は、上記の組成の材料を高速攪拌機で十分に攪拌後、シルクスクリーン(メッシュ300)印刷で厚さ3μmの層として形成した。
【0057】
また保護層5は、UV硬化型塗料(T&K TOKOA社製商品名「UVハクリOPニスUP−2」)を、オフセット印刷機で厚さ2μmに印刷して形成された。
【0058】
以上のようにして構成した原反を、規定のサイズ(JISII型)に打ち抜いて磁気カードを作製した。
【0059】
得られた磁気カードにおいて、3種のバー(A),(B)および(C)は、目視による観察では、形状および表面状態が全く同一で区別することができなかった。また、走査型電子顕微鏡(SEM)による拡大観察では、粒子形状はほとんど同一で判別できず、エネルギー分散型X線分析(EDS)による元素分析においても判別は困難であった。さらに市販のマグネティック・ヴュアを密着させても、磁気バーコードのパターンを観察することは不可能であった。
【0060】
また実施例3と同様に、図5(a)に示す方法で再生出力電圧(e0)を観察すると、実施例3の図5(b)に示す波形とほぼ同等の結果が得られた。
【0061】
(実施例5)
図3に示す磁気カードにおいて、下記の組成からなるインキを使用して、3種のバー(A),(B),(C)からなるバーコード3と隠蔽層4を形成した。
【0062】
<バー(A)>
針状マグヘマイト 40重量部
粒状ヘマタイト 10重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 35重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
<バー(B)>
カルボニル鉄 30重量部
針状ヘマタイト 30重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 25重量部
シクロヘキサノン 15重量部
ブチルセロソルブ 15重量部
<バー(C)>
針状ヘマタイト 40重量部
粒状ヘマタイト 10重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 35重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
なおこの例では、バー(A),(B),(C)は、上記の組成からなるインキを3本ロールで混練したのち、メッシュ250線の刷板を用いて、線幅0.5mm、長さ5.0mm、厚さ10μmのバー状に、シルクスクリーン印刷で形成した。
【0063】
隠蔽層4は、上記の組成の材料を高速攪拌機で十分に攪拌後、シルクスクリーン(メッシュ300)印刷で厚さ3μmの層として形成した。
【0064】
また保護層5は、UV硬化型塗料(T&K TOKA社製商品名「UVハクリOPニスUP−2」)を、オフセット印刷機で厚さ2μmに印刷して形成された。
【0065】
以上のようにして構成した原反を、規定のサイズ(JISII型)に打ち抜いて磁気カードを作製した。
【0066】
得られた磁気カードにおいて、3種のバー(A),(B)および(C)は、目視による観察では、いずれも固体粒子の形状および表面状態が全く同一で区別することができなかった。また、SEMによる拡大観察、エネルギー分散型X線分析装置(EDS)による元素分析においても、FeとO以外の元素はほとんど検出されないため、判別はできなかった。
【0067】
つぎに、得られた磁気カードのバー(A),(B),(C)を、磁気記録層2には書き込めない程度の大きさの一定の周波数のパルス電流を印加した磁気ヘッドに通過させた。この後、図6(a)に示すように、磁気カードを矢印方向に搬送しながら、磁気ヘッド(MH)により再生出力を測定した。この再生出力の波形を図6(b)に示す。
【0068】
図6(b)に示すように、3種のバーが(A)(B)(C)(A)(B)の順序で配列されている磁気バーコードの場合、磁気バー(B)は保磁力が小さく、残留磁化もきわめて小さいので、バー(A)のみから出力電圧が得られる。
【0069】
また図7(a)に示すように、直流バイアス電流(IB)が供給されている磁気ヘッド(MH)を使用して再生出力を測定した。ここで得られた再生出力電圧(e0)の波形を図7(b)に示す。
【0070】
図7(b)に示すように、3種のバー(A)(B)(C)(A)(B)の順序で配列されているバーコードの場合、バー(A)およびバー(B)から出力電圧が得られ、電圧出力の大きさはバー(A)と(B)は同等であった。
【0071】
さらに市販のマグネティック・ヴュアで観察すると、バー(A)のみが観察され、バー(B)および(C)は観察できなかった。
【0072】
このように保磁力の異なるバーで磁気バーコードを構成することによっても、バーコードの情報量を増加することができ、市販のマグネティック・ヴュアを使用しても磁気バーコードのパターンの判別は困難であるという効果が得られる。
【0073】
実施例5において、針状マグヘマイト粒子を含有するバー(A)は、カルボニル鉄粉を含有するバー(B)と同等の大きさの出力電圧を得ているが、針状マグヘマイト粒子の方がカルボニル鉄粉と比較して、バーの中でより大きい体積を占めている(つまり、より大きい厚さを必要とする)。またバー(A)とバー(B)の厚さを均一にし、各バーに含まれる粒子の形状をそろえて破断面の走査型電子顕微鏡(EDS)による拡大観察で判別できなくするため、バー(A)にさらに粒状ヘマタイトを含有させ、バー(B)にはバー(A)と厚さが同じになるように含有量を調整して針状ヘマタイト、または針状ゲーサイトを含有させている。
【0074】
ここで、各バーの厚さをより薄く形成して、バーそのものの存在を目立たなくすることを望む場合には、含有される磁性粒子の全体の体積が大きいバー(A)は、粒状ヘマタイト等の球形か、それに近い形状の非磁性粒子を含有させずに構成し、バー(B)およびバー(C)は、バー(A)と厚さが等しくなるように針状ヘマタイト等の針状の非磁性粒子の量を調整して構成すると、出力電圧を小さくすることなく、各バーの厚さをより薄く形成することができる。これについての実施例を以下に示す。
【0075】
(実施例6)
図3に示す磁気カードにおいて、下記の組成からなるインキを使用して、3種のバー(A),(B),(C)からなるバーコード3および隠蔽層4を形成した。
【0076】
<バー(A)>
針状マグヘマイト 40重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 30重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
<バー(B)>
カルボニル鉄 30重量部
針状ヘマタイト 20重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20重量部
シクロヘキサノン 15重量部
ブチルセロソルブ 15重量部
<バー(C)>
針状ヘマタイト 40重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 30重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
<隠蔽層>
Al粉ペースト 15重量部
アルキッド樹脂 45重量部
シクロヘキサノン 20重量部
ブチルセロソルブ 20重量部
なおこの例では、バー(A),(B),(C)は、上記の組成からなるインキを3本ロールで混練したのち、メッシュ250線の刷板を用いて、線幅0.5mm、長さ5.0mm、厚さ8μmのバー状に、シルクスクリーン印刷で形成した。
【0077】
隠蔽層4は、上記の組成の材料を高速攪拌機で十分に攪拌後、シルクスクリーン(メッシュ300)印刷で厚さ3μmの層として形成した。
【0078】
また保護層5は、UV硬化型塗料(T&K TOKA社製商品名「UVハクリOPニスUP−2」)を、オフセット印刷機で厚さ2μmに印刷して形成された。
【0079】
以上のようにして構成した原反を、規定のサイズ(JISII型)に打ち抜いて磁気カードを作製した。
【0080】
得られた磁気カードは、実施例5と同様の記録、再生テストで、実施例5と同等の結果を示し、特にバー(A)および(B)は、実施例5のバー(A),(B)とそれぞれ同等の大きさの出力電圧が得られた。
【0081】
また実施例5のバー(A),(B)および(C)の厚さがそれぞれ10μmであるのに対し、本実施例のバー(A),(B)および(C)の厚さは、それぞれ8μmと薄く形成することができ、3種のバー(A),(B)および(C)は、目視による外観観察ではいずれも判別ができないとともに、バーそのものの存在が、より目立たないものが得られた。
【0082】
さらに破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した結果、バー(B)は、針状粒子の中に、一部粒状の粒子が混入しているのが観察されたが、バー(A)およびバー(C)は全て針状粒子で、バー(A)とバー(C)を判別することはできなかった。また、エネルギー分散型X線分析(EDS)による元素分析の結果、バー(A),(B)および(C)ともに鉄および酸素以外の元素は検出されず、判別できなかった。
【0083】
したがって、出力電圧の大きさを損なうことなく、各バーの厚さを薄くすることができるため、目視による外観観察や元素分析では判別することができないことに加えて、バーそのものの存在が、より目立たなくなるという効果が得られる。
【0084】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、磁気記録媒体に識別情報として設けられたバーコードは、互いに異なる磁気特性をもつ複数種のバーから構成されているが、各バーに含有されている固体粒子は、すべてのバーについて同等の形状および大きさのものである。したがって走査型電子顕微鏡のような高性能顕微鏡を使用しても、その粒子の形状、大きさがほとんど同一で、両者を区別することはほとんど不可能である。また化学組成が同じ、または近似しているが、磁気特性の異なる固体粒子を使用すれば、元素分析でも区別することが困難であり、機密保持性はさらに向上する。
【0085】
また各バーの磁性粒子の含有量を異ならせた場合には、磁気ヘッドで読み取りを行う際に、各バーで異なったレベルの出力が得られる。したがって読み取り時にスライスレベルを適当な値に設定しておくことにより、バーの幅や配列以外の情報を読み取ることも可能になり、情報量の増加による機密保持性の向上が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による磁気記録媒体の、バーコード部分における断面図。
【図2】エネルギー分散型X線分析装置(EDS)から得られたチャートで、(a)は針状マグヘマイト、(b)は針状ゲーサイトの分析結果を示す。
【図3】本発明の他の一実施例による磁気記録媒体の、バーコード部分における断面図。
【図4】(a)は本発明の実施例3における磁気記録媒体のバーコードから磁気情報を読み取る際のバーと磁気ヘッドとの関係を示す説明図、(b)は磁気ヘッドの出力波形を示す波形図。
【図5】(a)は本発明の実施例3における磁気記録媒体のバーコードから磁気情報を読み取る際のバーと磁気ヘッドとの関係を示す説明図、(b)は磁気ヘッドの出力波形を示す波形図。
【図6】(a)は本発明の実施例5における磁気記録媒体のバーコードから磁気情報を読み取る際のバーと磁気ヘッドとの関係を示す説明図、(b)は磁気ヘッドの出力波形を示す波形図。
【図7】(a)は本発明の実施例5における磁気記録媒体のバーコードから磁気情報を読み取る際のバーと磁気ヘッドとの関係を示す説明図、(b)は磁気ヘッドの出力波形を示す波形図。
【符号の説明】
1 基材
2 磁性層
3 バーコード
4 隠蔽層
5 保護層
Claims (5)
- バーコードからなる識別情報を有し、且つ、前記バーコードが磁性材料粒子を含有する任意の数の第1のバーと磁性をもたない固体粒子を含有する任意の数の第2のバーとの組合せからなる磁気記録媒体において、
前記組合せが、前記第1のバーに含有される磁性材料粒子が針状マグヘマイト粒子であり、前記第2のバーに含有される固体粒子が針状ヘマタイトまたは針状ゲーサイトであり、前記磁性材料粒子と前記固体粒子とが同等の形状および大きさを有する
ことを特徴とする磁気記録媒体。 - 前記第1のバーは、含有される磁性材料粒子の量が互いに異なる複数種の磁気バーの組合せである請求項1に記載の磁気記録媒体。
- 前記第1および第2のバーは、複数の層を重ね合わせることにより構成されている請求項1〜2のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
- バーコードからなる識別情報を有し、且つ、前記バーコードが互いに磁気的性質の異なる磁性材料粒子をそれぞれ含有する複数種の磁気バーと磁性をもたない固体粒子を含有する任意の数のダミーバーとの組合せからなる磁気記録媒体において、
前記組合せが、前記磁気バーに含有される磁性材料粒子が針状マグヘマイト粒子であり、前記ダミーバーに含有される固体粒子が針状ヘマタイトまたは針状ゲーサイトであり、前記磁性材料粒子と前記固体粒子とが同等の形状および大きさを有する
ことを特徴とする磁気記録媒体。 - 前記複数種の磁気バーは、互いに保磁力の異なる磁性材料粒子をそれぞれ含有することを特徴とする請求項4に記載の磁気記録媒体。
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