JP2632275B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は買物カード、預貯金カー
ド、定期券、乗車券、回数券、プリペイドカード、クレ
ジットカード、キャシュカード、ポイントカード、身分
証明書、診察券等において有用なものとして用いられる
磁気記記録体の製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】近時前記のような磁気カードが、あらゆ
る分野で便利なものとして用いられ、その用途種類も非
常に増大している。その基本構造は非磁性体からなる基
体の上に、1層もしくは複数層の磁性体の層を設け、こ
れに磁気記録を行うものである。ここにこの種カードの
磁気情報が改ざんされたり、複製されたりして不正に使
用されることを如何にして防止するかが問題である。こ
のため様々な不正使用防止策が用いられているが、その
うち最も簡単なものは磁気記録情報を暗号化するソフト
ウエアによる方法であるが、不正防止効果はそれほど高
くない。
【0003】そのためより不正防止効果の高い、磁気カ
ードそのものの構造に不正使用防止機能を持たせるとい
う方法が提案されている。これらは大別すると二種類と
なる。即ち第1の方法は記録された磁気情報を隠ぺいし
て読み取れなくすることにより磁気情報の改ざんや複製
を困難にする方法であり、第2の方法は磁気カードが正
規の物か否かを判定するための識別情報をカードそのも
のに入れておくことにより偽造を防ぐ方法である。例え
ば第1の方法の不正防止策として知られているものに
は、磁気記録部を多層化する事により、正規の情報を遮
へいして読み取れなくしたり、ダミー情報を重畳し、正
規の情報の解析を困難にするものがある。また、第2の
方法の不正防止策としては、光学バーコードや磁気バー
コードを設けたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれらの方法は
それぞれ欠点があり、未だ十分とは言えない。即ち第1
の方法は製造工程が複雑でありかつ記録の書き込み読み
だし装置が複雑になる等の欠点がある。また隠ぺいする
方法の詳細が判かってしまえば、磁気記録に詳しいもの
であれば、情報を読みだし解析することは可能であり、
従って複製も可能になってしまう。第2の方法の不正防
止策を施したものは正しい判定情報を持った正規のカー
ドでなければ例え磁気情報を偽造できたとしても実際に
は使用できない。しかもこの方法も、製造工程が複雑に
なったり、判定情報の読みだし装置が複雑になるという
欠点がある。本発明、前記第2の方法による不正使用
防止機能を有するものであって、従来の方法の欠点を克
服し、不正使用が非常に困難な磁気記録媒体の製造方法
を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、非磁性体から
なる基体上に、磁気記録材料として通常使用されるもの
よりも高い保磁力、即ち4000エルステッドよりも高
い保磁力の磁性体からなり、かつ予め磁性塗料の乾燥前
に偽造防止用の識別磁気情報が書き込まれた第1の磁性
層および磁気記録材料として通常使用される磁性体、即
ち200エルステッド以上3700エルステッド以下の
保磁力の磁性体からなる第2の磁性層とを順次積層した
磁気記録媒体を得るものであり、好ましくは、1の磁
性層と第2の磁性層の配向方向を変えて順次積層したこ
とを特徴とする磁気記録媒体の製造方法である。そし
て、両磁性層の配向方向は、何れか一方が第1もしくは
第2の磁性層の塗布体の塗布方向に、他の一方が前記塗
布方向に対して40゜〜50゜もしくは130゜〜14
0゜である配向関係か、又は、何れか一方が第1もしく
は第2の磁性層の塗布体の塗布方向に対して40゜〜5
0゜で、他の一方が前記塗布方向に対して130゜〜1
40゜である配向関係にあることが好ましい。その理由
は、第1の磁性層の磁場配向方向を塗布方向と異なった
方向に行うことにより第1の磁性層の塗布方向(原反を
カード化した場合の磁気記録方向)への保磁力が見かけ
上高められるため、偽造防止情報の耐外部磁界特性が向
上しよりセキュリティー性を高めることができる。また
第1の磁性層と第2の磁性層の配向方向を相異なるもの
とすることにより第2の磁性層に通常の磁気記録を行っ
た場合の第1の磁性層の磁化(記録)を抑えることが可
能となり通常の磁気記録の記録特性の向上を果すことが
できる。すなわち、正規の情報も偽造防止情報も各々記
録される磁性層の配向方向に特に限定されるものではな
く、また、正規情報と偽造防止情報とは重畳する位置関
係となることもあるが、平行で重畳しない位置関係とな
ることもあり、その位置関係には限定はない。磁気カー
ドにおいて偽造防止情報のトラックと正規情報のトラッ
クとが重畳するような場合は、磁性体の配向方向を90
゜ずらせて直交させ、記録・読み取りの磁気ヘッドもそ
の配向方向に一致させておけば、第1、第2の各磁性層
の情報をそれぞれ別個に独立して読み取ることができ
る。一方、重畳させない場合は、磁性体の配向方向は同
一でも相違してもよい。なお、相違する場合は磁気ヘッ
ドの方向(読取、記録方向)との位置関係において、よ
り優れたセキュリティー性を得ることができる。
【0006】尚前記第1もしくは第2の磁性層の塗布体
の流れ方向は、磁気カードに裁断加工後の該カードの長
手方向に対応するものとする。本発明の磁気記録媒体の
製造方法は、4000エルステッド以上の高保磁力の磁
性体からなる第1の磁性層の塗工に際し、磁性塗料が乾
燥する前に磁気配向処理を行い、続いて磁気ヘッドまた
は永久磁石により基体の塗工面の反対側から書き込みを
行い、その後磁性層を乾燥させた後、前記第1の磁性層
の上に250エルステッド以上3700エルステッド以
下の磁性体からなる第2の磁性層を設けるものであり、
その際代表的なものは表1に示すように磁気配向方向を
変えた6通りの組合せがあげられる。
【0007】
【表1】
【0008】以下本発明について図面を参照しつつ説明
する。本発明により得られた磁気記録媒体は、ポリエス
テルフィルム等の非磁性体からなる基体の上に、第1の
磁性層と、第2の磁性層とが設けられている。図1は本
発明により得られた磁気記録媒体の断面図にして、基体
1の上に4000エルステッド以上の高保持力の磁性体
からなり、予め偽造防止用の識別磁気情報が書き込まれ
た第1の磁性層2と、250エルステッド以上3700
エルステッド以下の保磁力の磁性体からなる第2の磁性
層3を順次積層し、その表面に保護層4が設けられ、磁
気記録媒体を構成している。このような構成の磁気記録
媒体は第1の磁性層が第2の磁性層により、記録媒
体の表面から遠ざけられており、かつ配向方向が異なる
ものである。従って磁気記録媒体は実際の使用に当た
り、後から磁気記録を行なったり、書き込まれている磁
気情報を消去することは一層困難である。
【0009】本発明による磁気記録媒体の製造方法を更
に詳細に説明する。本発明により得られた磁気記録媒体
は前記の如く少なくとも2層の磁性層を持っている。ま
ず、第1の磁性層は磁気記録材料として通常使用される
よりも高い4000エルステッド以上の保磁力の磁性体
からなる磁性層であり、その塗工工程の概略は図2に示
すようにフィルム等からなる非磁性体の基体を巻いた送
り出しリール11から基体が送り出され、第1の磁性塗
料の入った塗料槽を備えた塗工ヘッド12で塗布され、
ロール13を経て所定の角度に設定された磁場配向装置
14で基体の塗布方向に対し一定角度に配向処理が行な
われ、ついで乾燥装置16に入る直前の記録位置15
で、偽造防止情報の記録を行い、乾燥装置16で乾燥さ
れ、ロール17を経て巻取りロールに巻き取られ、第1
の磁性層の塗布体が巻回されたロール18が得られる。
前記において基体に塗布された第1の磁性層に対して磁
場配向する方法は、図3のとおりで第1の磁性層の塗布
体19が磁場配向装置14により配向方向20に磁化さ
れる。
【0010】偽造防止情報の記録は図5に示すような磁
気ヘッド21または図6に示すような永久磁石22によ
り基体の反塗工面から磁場を与えればよい。磁気ヘッド
21を用いる場合の磁気記録を行う状態は図4に示す説
明図のとおりであり、磁気ヘッドに流すパルス電流は例
えば図7または図8に示したように行えばよい。永久磁
石22を用いる場合は、図4に示された磁気ヘッドに代
えて図6のようなロール状永久磁石を反塗工面から押当
てればよい。又、第2の磁性層を形成するには、第1の
磁性層を塗布した原反ロールを図2の基体の送り出しロ
ール11にセットし、磁性塗料の塗工ヘッド12にて第
2の磁性層を塗布し、磁場配向装置14にて所定の方向
に配向処理し、乾燥装置16にて乾燥させることにより
なされる。
【0011】次に本発明により得られる磁気記録媒体を
構成する材料について述べる。先ず非磁性体からなる基
体としては、厚さ150μm〜1mmのポリエステルフ
ィルム、塩化ビニルフィルム、合成紙、木材パルプ紙、
ラミネート紙等のシート状の非磁性体が適用できる。第
1の磁性層に用いる磁性体としては、ストロンチウムフ
ェライト、バリウムフェライト等の4000エルステッ
ド以上の高保磁力のものが適用され、これらの磁性体を
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体,塩化ビニル・酢酸ビ
ニル・ビニルアルコール共重合体,ポリウレタン樹脂,
ポリエステル樹脂.エポキシ樹脂,ポリイソシアネート
樹脂等の結着剤に顔料等他の添加剤とともに分散した塗
液を基体上に塗布することによって第1の磁性層を形成
することができる。又、第2の磁性層に用いる磁性体と
しては、γ−酸化鉄,コバルトドープのγ−酸化鉄,酸
化クロム,バリウムフェライト,ストロンチウムフェラ
イト等が適用され、これらの磁性体を前記第1の磁性層
に用いると同様の結着剤に顔料等他の添加剤とともに分
散した塗液を第1の磁性層上に塗布することによって第
2の磁性層を形成することができる。又、前記第2の磁
性層の上には必要に応じて被覆層を設けることができ
る。その場合の被覆層は、 (a)前記磁性層の着色を隠蔽するためのアルミニウム
粉末,白色顔料等を含んだ着色層 (b)ロイコ染料型感熱記録層,錫,アルミニウム等の
金属蒸着層からなる放電記録層等の印字記録層 (c)紫外線硬化型樹脂からなる保護層のうちの1層も
しくは複数層を順次積層して形成することができる。
【0012】本発明による製造方法を用い製造された磁
気記録の第1の磁性層は、磁気記録材料として通常使用
されるものよりも高い保磁力の磁性体からなる上に磁気
配向方向が第2の磁性層と異なっているため、一般に用
いられる磁気ヘッドまたは永久磁石では磁気記録も、そ
の記録の消去も非常に困難となる。偽造防止用識別情報
を書き込むための磁気記録は、例えば図5に示したよう
なヘッド18を図4のように用い、記録電流としては図
7または図8の様なパルス電流を磁気ヘッドに加えれば
よい。又、図6のような永久磁石のロールを図4の磁気
ヘッド20に代えて用いてもよい。このようにして、第
1の磁性層に対して後で追加することも消去することも
非常に困難な偽造防止用識別磁気情報を書き込み、該第
1の磁性層を乾燥させた後、第2の磁性層を塗工する
が、該第2の磁性層は磁気記録材料として通常使用され
る保磁力の磁性体からなり、塗工方法も通常の磁気記録
媒体を製造する場合と同様に行えばよい。このようにし
て製造された磁気記録媒体において第1の磁性層は第2
の磁性層により、媒体表面から遠ざけられており、かつ
配向方向が異なっている。即ち、該記録媒体は実際に使
用に際し、第1の磁性層は第2の磁性層により磁気ヘッ
ドから遠ざけられ、かつ配向方向が異なるために、後か
ら磁気記録を行ったり、書き込まれている磁気情報を消
去することが更に困難であり、ほとんど不可能である。
このようにして製造された磁気記録媒体の第1の磁性層
に記録された識別情報には、偽造防止のための真偽の識
別情報としての機能が保持され、一方、通常の書換え可
能な磁気記録情報を第2の磁性層に有する磁気記録媒体
を製造できることになる。
【0013】
【作用】次に本発明における磁気層について考察する。
磁性体微粒子は、磁性塗料中にあって自由に動き回るこ
とのできる状態では、見かけ上、保磁力が低くなり、非
常に弱い磁場を与えただけで着磁、即ち磁気記録するこ
とができる。例えば保磁力8000エルステッドの磁性
体を分散し磁気塗料とした後、塗料の状態のままの乾燥
しない状態で、VSM(振動試料型磁力計)を用いてヒ
ステリシスカーブを測定すると、外部磁場500エルス
テッドで磁気飽和する。しかし、塗料を非磁性体上に塗
布、乾燥し、磁気ヒステリシスカーブを測定すると、た
とえ磁性層の塗布方向に対して磁場配向し、その方向に
10000エルステッドの外部磁場を加えても磁気飽和
しない。即ち、磁性塗料が乾燥し磁性体微粒子が固定化
されると、保磁力に応じ十分強い磁場を与えなければ着
磁させることはできない。更に、第1の磁性層の塗布体
塗布方向に対して40°〜50°または130°〜14
0°の磁場配向を行った場合は、見かけ上の抗磁力が上
がるため、第1の磁性層の塗布体の塗布方向から磁気飽
和させることは更に困難になる。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述する。な
お、配合部は全て重量部を示す。 実施例1 第1の磁性層の塗料を以下の配合で調整した。 ストロンチウムフェライト SrO・6Fe2 3 (保磁力8000エルステッド比表面積5m2 /g) 100重量部 カーボンブラック 3重量部 レシチン 1重量部 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体 20重量部 ポリウレタン樹脂 20重量部 トルエン 60重量部 メチルエチルケトン 60重量部 メチルイソブチルケトン 60重量部 上記混合物をボールミルで8時間分散した後、ポリイソ
シアネート樹脂を5部添加し、更に1時間分散を行い第
1の磁性層用磁気塗料を得た。次に図3に示す装置を使
用して、ポリエステルフィルムからなる基体の片面に乾
燥後の塗布厚が15ミクロンになるように第1の磁性層
用の塗料を塗布した。塗工ヘッドで塗布された磁性層
は、第1の磁性層の塗布体の流れ方向(カードの長手方
向となる)に対して、40°〜50°または130°〜
140°に設定された磁場配向装置14を通過し、配向
処理を行った後、乾燥装置に入る前の記録位置15で磁
気ヘッドを用いて磁気情報の記録を行った。磁気情報
は、磁気カードに於て100FCIの記録密度となるよ
う、塗工装置のラインスピードと磁気ヘッドに流すパル
ス電流を同期させながら記録した。磁気ヘッドにより識
別磁気情報を書き込まれた後は、乾燥装置内を通過する
間に乾燥され、巻取りリールに巻き取ることによって第
1の磁性層の塗布を終了した。
【0015】第1の磁性層を塗布した後の該磁性層は磁
場配向装置を通過することにより、磁場配向装置を傾け
た方向即ち第1の磁性層の塗布体の流れ方向に対して、
40°〜50°または130°〜140°の方向に一様
に着磁される。磁気記録は、磁気ヘッドにより前記着磁
方向と逆向きの磁場が磁性層に加わるよう電流の極性を
選んで行なう。実施例では磁性層に対して500エルス
テッドの磁場を与えることができるように磁気ヘッド
と、電流強度を選定した。
【0016】第2の磁性層は第1層の磁性層の塗布後、
下記の方法で作成した。即ち図3に示す方法に準じて、
下記に示す第2の磁性層用塗料を乾燥後の塗布厚が15
ミクロンとなるように塗布し、本発明の磁気記録媒体を
得た。第2の磁性層の塗料を以下の配合で調整した。 バリウムフェライト BaO・6Fe (保磁力2750エルステッド,比表面積8m/g) 100重量部 カーボンブラック 3重量部 レシチン 1重量部 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体 20重量部 ポリウレタン樹脂 20重量部 トルエン 60重量部 メチルエチルケトン 60重量部 メチルイソブチルケトン 60重量部 上記混合物をボールミルで8時間分散した後、ポリイソ
シアネート樹脂5部を添加し、更に1時間分散を行い第
2の磁性層用塗料を得た。第2の磁性層は通常の磁気記
録を行うための磁性層であるため、塗布も通常の方法に
従って行えばよい。このようにして製造した本発明の
法による磁気記録媒体を、JISサイズに打ち抜き、磁
気カードを得、高保磁力対応の磁気カード記録/再生装
置を用いて第1の磁性層に磁性層の塗布時に記録された
100FCIの磁気情報を再生した。同装置を用いてこ
の情報にオーバーライト、直流消去を試みたが、オーバ
ーライトによって新たな情報を記録することも、塗布時
に記録された情報を消去することもできなかった。第2
の磁性層には通常に磁気記録ができた。
【0017】実施例2 非磁性体であるアルミニウム製のペーパーロールに1/
10インチ幅の板状のゴム磁石を並べて貼り付けること
により断面が図6のような形状をした磁石ロールを作成
した。磁石は磁性層を塗布する際、500エルステッド
の磁場を与えることができるよう選定した。この磁石ロ
ールを偽造防止情報を書込むための磁気ヘッドの代わり
にセットし実施例1と同様にして本発明の方法による
気記録媒体を作成し、さらに磁気カードに加工した。こ
の様にして製造したJISサイズの磁気カードから高保
磁力対応の磁気カード記録/再生装置を用いて、第1の
磁性層に磁性塗料の塗布時に記録された100FCIの
磁気記録情報を再生した。同装置を用いてこの情報にオ
ーバーライトを試みたが、オーバーライトによって新た
な記録をすることも、塗布時に記録された情報を消去す
ることもできなかった。第2の磁性層には通常に記録が
できた。
【0018】
【発明の効果】本発明磁気記録媒体の製造方法は、後
で追加したり消去したりすることのできない判定情報
を、磁性塗料の塗布時に入れることができるため、極め
て偽造、不正使用が困難である。また通常の磁気記録媒
体の製造装置に簡単な磁気記録装置を追加するだけで
造が可能であり、特殊な技術も必要ないため生産性も高
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により得られた磁気記録媒体の断
面図
【図2】本発明の磁気記録媒体を製造するラインの概略
【図3】磁気配向時の状態を示す平面図
【図4】識別磁気情報を書き込んだ状態の説明図
【図5】磁気ヘッドの側面図
【図6】永久磁石の斜視図
【図7】磁気ヘッドに加えるパルス電流グラフ
【図8】磁気ヘッドに加えるパルス電流グラフ
【符号の説明】
A 第1の磁性層のトラック B 第2の磁性層のトラック 1 非磁性体からなる基体 2 第1の磁性層 3 第2の磁性層 4 保護層 11 基体の送り出しリール 12 磁性塗料の塗工ヘッド 13 ロール 14 磁場配向装置 15 記録位置 16 乾燥装置 17 ロール 18 第1の磁性層の塗布体が巻回されたロール 19 第1の磁性層の塗布体 20 配向方向 21 磁気ヘッド 22 永久磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−9016(JP,A) 特開 昭58−80783(JP,A) 実開 昭55−132734(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性体からなる基体上に、4000エ
    ルステッド以上の高保磁力の磁性体からなり、予め偽造
    防止用の識別情報が書き込まれた第1の磁性層と、25
    0エルステッド以上3700エルステッド以下の保持力
    の磁性体からなる第2の磁性層を設けるに際し、第1の
    磁性層用塗料が乾燥する前に塗布方向に対し、一定方向
    に磁場配向処理をおこない、しかる後に磁気ヘッドまた
    は永久磁石により前記基体の塗工面の反対側から識別情
    報の書き込みを行なった後、該第1の磁性層を乾燥さ
    せ、次に第2の磁性層用塗料を塗布し、第2の磁性層用
    塗料が乾燥する前に磁場配向処理を行ない、その後第2
    の磁性層を乾燥させることを特徴とする磁気記録媒体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 第1の磁性層と第2の磁性層とがそれぞ
    れ磁気配向方向が相違することを特徴とする請求項1記
    載の磁気記録媒体の製造方法
  3. 【請求項3】 第1の磁性層の磁気配向方向と、第2の
    磁性層の磁気配向方向のいずれか一方が第1もしくは第
    2の磁性層の塗布体の塗布方向に、他の一方が前記塗布
    方向に対して40゜〜50゜もしくは130゜〜140
    ゜であることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体
    の製造方法
  4. 【請求項4】 第1の磁性層の磁気配向方向と、第2の
    磁性層の磁気配向方向のいずれか一方が第1もしくは第
    2の磁性層の塗布体の塗布方向に対して40゜〜50゜
    で、他の一方が前記塗布方向に対して130゜〜140
    ゜であることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体
    の製造方法
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