JP3051644B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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Description
に、偽造や変造等の不正な使用に対して高い安全性を要
求される磁気記録媒体の製造方法に関するものであり、
特に複数の磁性層を積層して成り、その内の少なくとも
一つの磁性層に書換不能な固定パターンを形成した磁気
記録媒体の製造方法に関するものである。
はじめとする各種磁気カードは、その普及にともなって
偽造や変造などの不正な使用に対する安全性が強く求め
られるようになってきている。磁気記録媒体の安全性を
高めるための手段としては、通常の磁気記録再生領域と
は別の箇所に、書き換えが困難な媒体固有の識別情報を
付与する方法が知られている。具体的には、特公昭49
−37529号公報にあるように、針状磁性粉の磁化容
易軸の配列方向を媒体の読み取り方向に対して規則的に
変化させて磁気パターンを設ける方法や、特開昭50−
79311号公報にあるように、通常の磁性層に磁気記
録された情報の磁界の作用下に、磁性粒子を分散した磁
性塗料を塗布して下層の情報に支配された磁性粒子の配
向を物理的に固定し、この固定情報を識別に使用すると
か、特開平5−318974号公報にあるように、通常
の磁性層に磁気記録された情報を、その上に積層された
保磁力が4500エルステッド以上の高保磁力の磁性粒
子を有する磁性層に転写させることにより、通常用いら
れる磁気ヘッドでは書き換えが困難な情報を媒体に付与
する方法などが知られている。
性粉の磁化容易軸の配列方向を媒体の読み取り方向に対
して規則的に変化させて磁気パターンを設ける方法は、
読み取りに当たって特殊な部品や装置を必要とし、更に
媒体を製造する時には特殊な配向装置を必要とするの
で、製造コストおよび読み取り装置のコストがアップす
るという問題を有している。一方高保磁力の磁性層に、
通常の磁性層に磁気記録された情報を転写するという特
開平5−318974号公報の方式においては、識別出
力が低いという問題を有している。
特願平6−209329号により、少なくとも2つの磁
性層を積層してなる磁気記録媒体の製造方法であって、
第1の磁性層を形成後、該磁性層に信号を磁気記録して
おき、その上から第2の磁性層を塗布し、乾燥固化する
前に塗布面において実質的に一定方向の直流配向磁界を
印加することにより、第1の磁性層に記録された信号磁
界並びに配向磁界の影響により作製された書換不能な固
定信号を第2の磁性層に形成する方法を提案した。しか
し、その後更に研究を続けた結果、第2の磁性層を所定
の強さおよび方向の配向磁界の影響下で塗布すると、更
によい特性が得られるという事実を見いだした。本発明
は上記従来技術の改良を目的とする。
上に少なくとも2つの磁性層を積層して成る磁気記録媒
体の製造方法は、先ず非磁性基体上に磁気記録再生可能
な磁性材料から成る第1の磁性塗料を塗布乾燥して第1
の磁性層を形成し、次いで第1の磁性層に所定の信号を
磁気記録し、その後第2の磁性塗料を、塗布面において
実質的に一定方向の配向磁界の影響下で塗布し、しかる
後に第2の磁性塗料を乾燥固化することにより、第1の
磁性層に記録された信号による磁界並びに配向磁界の影
響により形成された書換不能な固定信号を第2の磁性層
に形成することを特徴とする。また、さらなる特性の向
上を得るには第2の磁性塗料を塗布した後、該磁性塗料
が乾燥固化する前に、塗布面において実質的に一定方向
の直流磁界を印加して第2の配向処理を行っても良い。
本発明が意図した効果を得るためには一定方向の直流配
向磁界を使用することが必須である。磁気配向を行うた
めに従来から使用されている同極対向磁石による直流配
向磁界では磁性粒子に印加される磁界に反転が生じるた
め、所期の効果が充分に得られない。
能な固定パターンを形成する。そのためにはまず第1の
磁性層に異なる極性で交互に磁化された固定パターン作
製用の信号を記録する。第1の磁性層の上に第2の磁性
塗料を塗布し、それと同時に所定の方向の直流のなるべ
く一定の配向磁界を印加する。なお、第2の配向磁界を
磁性層の乾燥前および/または乾燥中に印加すれば更な
る改善が得られる。第1の磁性層から発生する信号磁界
の向きと配向磁界の向きが同一の場合には両者が強めあ
って第2の磁性層4に加わる磁界の強さは強くなり、一
方両者の向きが逆方向の箇所では両者の磁界が打ち消し
あって第2の磁性層に加わる磁界の強さが弱くなる。そ
のため、流動状態にある磁性粒子は、磁界の強い箇所に
集中するので、この状態で乾燥すると、第2の磁性層に
は磁性粒子が集中して磁性粒子の含有率が高く、よって
単位面積あたりの磁気出力が高い箇所と、磁性粒子の含
有率が低く、よって単位面積あたりの磁気出力が低い箇
所とが交互に形成される。このようにして、第1の磁性
層に記録された信号パターンが、第2の磁性層中に、単
位面積あたりの磁気出力の違いにより符号化された固定
パターンとして複製される。本発明の方法によると、第
2の磁性層の塗布に続いて配向磁界を印加する場合より
も特性が向上する。
明する。図7は本発明の方法により作製した磁気記録媒
体の一例を示す断面図である。図において、磁気記録媒
体1は非磁性基体2、第1の磁性層3、第2の磁性層4
から構成されている。第2の磁性層4には単位体積あた
りの磁性粒子の含有率が高く、従って磁気出力が高い部
分4aと、磁性粒子の含有率が低く、従って磁気出力が
低い部分4bとが所定の寸法で交互に形成された書換不
能な固定パターンが設けられている。
ート(PET)、硬質塩化ビニル(PVC)、合成紙、
紙等、通常の磁気カード、磁気テープ、磁気シート等に
使われる材料が使用される。第1の磁性層3は、公知の
磁気記録用の磁性材料、例えばCo含有γFe2 O3 、
Baフェライト、Srフェライト等が、公知の方法で4
〜20μm程度の厚みとなるよう形成されている。ただ
し、この第1の磁性層3に使用される磁性材料の保磁力
は、第2の磁性層4を形成する際に印加する配向磁界よ
りも高い必要がある。
または異なる磁性材料を高分子樹脂バインダ中に分散し
て作製した磁性塗料を公知の方法で塗布、乾燥して形成
した第2の磁性層4が設けられている。第2の磁性層4
に使用される磁性材料としては第1の磁性層3に記録さ
れた信号から発生する磁界によって磁化されるものであ
ればよく、例えばパーマロイ、センダスト、アモルファ
スなどの鱗片状高透磁率磁性金属粉や、鉄粉などの軟磁
性金属粉、及びMn−Zn、Ni−Znなどの軟磁性フ
ェライト粉を使用することができる。これらの低保磁力
磁性材料を用いると、読み取った後の固定パターンには
残留磁化が生じないので、磁気現像液等で固定パターン
を目視することは不可能であると共に、第1の磁性層3
に記録した磁気情報を磁気的に遮蔽することができると
いう特別の効果もあるので一層好ましい。しかしγFe
2 O3 、Co含有γFe2 O3 、Baフェライトなど、
磁気記録用として用いられる材料であっても、塗料状態
において磁性粒子の流動性が高く、且つ配向磁界の強度
を適当に選択することにより、第1の磁性層3に磁気記
録された信号の影響による磁性粒子の集中が起きる。磁
性塗料の流体での保磁力は、磁性粒子の形状にもよるが
一般には乾燥固化した後の保磁力に比べてかなり低い。
従って、第2の磁性層4の乾燥後の保磁力が、第1の磁
性層3の乾燥後の保磁力よりも低い必要はない。
は、第1の磁性層3の所定の位置には、例えば媒体を特
定するための識別情報や、媒体で使用することが出来る
金額や度数を表す価値情報等が磁気記録されている必要
がある。前記の媒体を特定するための識別情報として
は、製造ロット毎または同一種別毎に適当な番号を記録
しても、任意の桁数の連続番号またはランダムな番号
等、媒体毎に異なる番号を記録してもよい。そしてこれ
らの信号は、例えば残留磁化の極性が媒体の走行方向に
対して交互に反転するよう、磁気ヘッドを用いて磁気記
録することにより形成されており、RZ、NRZ、F
M、PM、MFM等の公知の方式で符号化されている。
る。図1は第1の磁性層を形成する工程を示す概略断面
図である。送り出し装置10より送り出された非磁性基
体は、塗工ヘッド11で第1の磁性層が塗布され、その
後配向装置12で配向処理が施され、乾燥装置13を経
て乾燥後、巻き取り装置14で巻き取られる。図2は第
2の磁性層を形成する工程を示す概略断面図である。第
1の磁性層が塗布された磁気ロールは、送り出し装置1
5から送り出され、磁気ヘッド16で所定の信号が磁気
記録される。続いて塗工ヘッド17で第2の磁性層が塗
布されるが、その際塗工部には、第1の配向装置18か
ら発生した少なくとも10エルステッドの配向磁界が印
加されている。その後第1の配向装置18、乾燥装置1
9を経て乾燥後、巻き取り装置20で巻き取られる。第
2の磁性層を塗布する際に塗工部に印加する磁界は、該
塗工部を通過中に塗布面に対して方向が変化しないこと
が望ましく、そのため第1の配向装置18にはソレノイ
ドコイルが用いられ、塗工ヘッド17の出口直近に設け
られている。第1の配向装置18から発生する磁界の強
さ、方向が乱されないよう、塗工ヘッド17は非磁性材
料で構成されるのが望ましい。なお、図3および図4に
示すようにソレノイドコイル、または永久磁石の同極同
志を対向配置した第1の配向装置を、塗工ヘッド17の
入口直近に設けてもよい。更に図5(a)および(b)
に示すように、ヨーク付きの電磁石または永久磁石を、
発生磁界が塗布面に対して平行となるように、塗工ヘッ
ド17を覆って設けても、また塗工ヘッド17に対向し
て配置してもよい。
形成する際の磁場配向は、行うことが好ましいが必要条
件ではない。また第1の磁性層への信号の記録は、第2
の磁性層を塗布する直前に行うのみならず、第1の磁性
層が塗布・乾燥され、巻き取り装置14で巻き取られる
前に行ってもよいし、また第1の磁性層を塗布する工程
と第2の磁性層を塗布する工程の間に、信号を記録する
工程を単独に設けてもよい。
めの図であり、第2の磁性層を塗布する工程を示す概略
断面図である。図1と同様な方法で形成された第1の磁
性層の上に、第2の磁性層が塗布されるが、図2の方法
と異なり、第1の配向装置18と乾燥装置19の間に設
けられた第2の配向装置21により所定の強さの直流配
向磁界が印加される。この第2の配向装置も第1の配向
装置と同様に、通過中に磁界の方向が塗布面に対して変
化しないことが望ましく、ソレノイドコイルまたは図5
に示した構造のヨーク付きの電磁石または永久磁石を用
いることが好ましい。また、前記第2の配向装置21
は、少なくともその一部が乾燥装置19の中に設けられ
ていてもよい。
4に書換不能な固定パターンを形成する過程を摸式的に
示したものである。図8−(a)は、第2の磁性層4が
塗布される前の状態を示したものであり、第1の磁性層
3には、矢印の向きで示したように異なる極性で交互に
磁化された固定パターン作製用の信号が、所定の寸法で
記録されている。図8−(b)は、この第1の磁性層3
の上に第2の磁性塗料を塗布し、乾燥前に所定の方向の
配向磁界が印加されたときの、第2の磁性層4に加わる
磁界の強さを模式的に表したものである。参照番号5a
で示した箇所では、第1の磁性層3から発生する信号磁
界の向きと配向磁界の向き(図8−(b)では右向きに
表示)が一致するので第2の磁性層4に加わる磁界の強
さは両者が強めあっている。参照番号5bで示した箇所
では、第1の磁性層3から発生する信号磁界の向きと配
向磁界の向きとが打ち消しあって第2の磁性層4に加わ
る磁界の強さが弱くなっている。つまり第2の磁性層4
には、第1の磁性層3に記録された信号の磁化方向に従
って、磁界が強い箇所5aと弱い箇所5bとが交互に現
れる。流動状態にある磁性粒子は、磁界の強い箇所に集
中するので、第2の磁性塗料中の磁性粒子は、図8−
(c)に示すように強い磁界が加わった箇所5aに集中
する。この状態で乾燥すると、第2の磁性層4には磁性
粒子が集中して磁性粒子の含有率が高く、よって磁気出
力が高い箇所4aと、磁性粒子の含有率が低く、よって
磁気出力が低い箇所4bとが交互に形成される。このよ
うにして、第1の磁性層3に記録された信号パターン
が、第2の磁性層4中に、磁性粒子の含有率の違いによ
り形成された固定パターンとして複製される。
界が印加されるまでの間に、図9に示すように、第2の
磁性層中の磁性粒子は第1の磁性層に記録した信号の磁
化反転部分に集中する。その後配向磁界の影響により、
図8に示した過程を経て磁性粒子が再移動する。しかし
第2の磁性層を塗布してから時間が経過するとともに、
磁性塗料中の溶剤が乾燥し磁性粒子の流動性は悪くな
り、図8(c)に示した磁性粒子の集中状態は得難くな
る。従って、塗布してから配向磁界を印加するまでの時
間が短いほどよりよい特性が得られ、特に磁性塗料を塗
布する時にも配向磁界が印加されていることが望まし
い。ただし、磁性粒子を集中させるためには、10〜数
100エルステッド程度の磁界強度で充分効果がある。
ただし、第2の磁性層に書換不能な固定パターンを形成
するのみならず、第2の磁性層を磁気隠蔽層として使用
する場合や、第2の磁気記録層として使用する場合には
更に強い配向磁場を必要とする。その場合には塗工部と
乾燥装置の間に第2の配向装置を設け、所定の強さで塗
布面に対して実質的に一定方向の直流磁界を印加する。
磁界の方向は、第1の配向装置により印加する磁界と同
じ方向にする必要がある。
パターンの読み取りにあたっては以下の方法で行う。先
ず第1の磁性層3に記録されている固定パターン作製用
信号を直流消去する。次に読み取りヘッド(図示せず)
からバイアス磁界を発生させながら、第2の磁性層4に
形成された固定パターン部分を走査する。このとき第2
の磁性層4の磁気出力が高い部分4aと低い部分4bと
の境界で磁気抵抗が変化するので、読み取りヘッドのコ
イルには磁束の変化に比例した出力波形が発生する。こ
うして第2の磁性層4に形成された固定パターンを読み
取ることができる。しかもこの固定パターンは、磁性層
の物理的構造の違いとして形成されたものなので、磁気
ヘッドによる消去や書き換えは全く不可能である。
れず、第2の磁性層の上に着色隠蔽層、印刷層、保護層
などを適宜設けてよいし、必要に応じて印字層を設けて
もよい。また例えば3層以上の磁性層を有する磁気記録
媒体においては、最初に形成される磁性層以外の任意の
磁性層に書換不能な固定パターンを形成することができ
る。更にシリコンなどの剥離剤を塗布した基体の上に前
述した方法で少なくとも第1の磁性層及び書換不能な固
定パターンを含む第2の磁性層を形成し、その上に接着
剤を塗布したカード用転写テープの製造方法にも適用で
きる。
に詳細に説明する。 (実施例1)厚さ188μmの白色ポリエステルフィル
ム基体の一方の面全面に、保磁力が2750エルステッ
ドのBaフェライト磁性粉をバインダ樹脂、分散剤、硬
化剤、その他添加剤と溶剤とを混合・分散して作製した
磁性塗料をグラビア法で塗布し、乾燥後の厚みが8μm
の第1の磁性層を形成した。次に第1の磁性層の所定の
領域に、記録密度が25FCIおよび400FCIの連
続信号と、105BPIのFM変調された信号とをそれ
ぞれ飽和記録した。その上に、保磁力が20エルステッ
ドで平均粒径が1.5μmのカルボニル鉄粉をバインダ
樹脂、分散剤、硬化剤、その他添加剤と溶剤とを混合・
分散して作製した磁性塗料をグラビア法で塗布した。そ
の際にはソレノイドコイルによる配向装置を塗工部直近
に置き、塗工部での磁界強度が50エルステッドとなる
ようにした。その後乾燥装置で乾燥し、厚みが5μmの
第2の磁性層を形成した。
た第1の磁性層に、実施例1と同じ方法で信号を記録し
た。その上に、保磁力が20エルステッドで平均粒径が
12μmの高透磁率のFe−Si系合金の鱗片状粉末を
バインダ樹脂、分散剤、硬化剤、その他添加剤と溶剤と
を混合・分散して作製した磁性塗料をナイフコート法で
塗布した。その際にはソレノイドコイルによる配向装置
を塗工部出口近傍に置き、600エルステッドの直流磁
界を発生し、塗工部での磁界強度が30エルステッドと
なるようにした。塗布後は前記配向装置を通過して60
0エルステッドの磁場配向をかけ、その後乾燥装置で乾
燥し、厚みが10μmの第2の磁性層を形成した。
た第1の磁性層に、実施例1と同じ方法で信号を記録し
た。その上に、保磁力が300エルステッドのγFe2
O3 をバインダ樹脂、分散剤、硬化剤、その他添加剤と
溶剤とを混合・分散して作製した磁性塗料をグラビア法
で塗布した。その際にはソレノイドコイルによる第1の
配向装置を塗工部入口直近に置き、塗工部での磁界強度
が100エルステッドとなるようにした。その後、乾燥
装置手前に配置したソレノイドコイルによる第2の配向
装置で最大強度が1500エルステッドの磁場配向をか
け、その後乾燥装置で乾燥し、厚みが8μmの第2の磁
性層を形成した。
塗工部出口直近から乾燥装置の手前に移設し、塗工部に
おいては磁界が加わらないようにした以外は実施例1と
同様にした。
シートを86×54mmのサイズに打ち抜き磁気カード
を作製し、それらを以下の方法で読み取った。保磁力が
2750エルステッドの磁気媒体を飽和書き込みできる
磁気ヘッドを装着したリーダー・ライターで、先ず第1
の磁性層に書き込まれた信号を直流消去した。次に同じ
リーダー・ライターに装着されたバイアスコイル付き読
み取りヘッドにバイアス電流を流し、ヘッドの前部ギャ
ップから800エルステッドのバイアス磁界を発生しな
がら各カードの再生出力を読み取った。各カードの25
FCIおよび400FCIの連続信号の再生出力レベル
と105BPIのFM信号を復調した結果は、実施例1
〜3は何れの場合も25FCI及び400FCIの各信
号は十分な出力レベルが得られ、また105BPIの変
調信号はSN比もよく問題なく信号を復調することがで
きた。しかし比較例の場合は、各信号は実施例2の場合
と比較して低い出力レベルしか得られず、また105B
PIのFM信号の再生波形も歪や雑音が多かった。以上
のことから、第2の磁性層を塗布する際に、塗工部に直
流配向磁界を印加することの有効性が確認された。
層が積層された磁気記録媒体の第2の磁性層には、第1
の磁性層に磁気記録された信号磁界と配向磁界との影響
により形成された書換不能な固定パターンを形成するこ
とができる。この固定パターンを媒体を特定するための
識別情報等として使用すれば、前記パターンは媒体処理
装置等によっては書き換えることができず、消去するた
めには媒体を破壊するしか方法がないので、媒体の偽造
や変造に対して極めて安全性の高い磁気記録媒体を供給
することができる。更に、本発明の方法は、磁気バーコ
ードや光学バーコード等のような固定信号を印刷等で付
与する従来の方法と比べ、特殊な材料や複雑な工程を必
要とせず安価に媒体を製造できるという特長をも有して
いる。
工程の一例を示す。
工程の一例を示す。
の構成例を示す。
の他の構成例を示す。
の更に他の構成を示す図で、(a)は配向装置内に塗工
ヘッドを設けた例を示し、(b)は配向装置の磁界発生
部に対向させて塗工ヘッドを設けた例を示す。
工程の他の例を示す。
例の断面図である。
程を模式的に示す断面図であり、(a)は第2の磁性層
が塗布される直前の磁化状態を示し、(b)は第2の磁
性層の塗布と同時に一定方向の配向磁界が印加された時
の磁化状態を示し、また(c)は得られた磁気記録媒体
の第2の磁性層内の磁性粒子密度の分布状態を示す。
れる前の状態を示す断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 非磁性基体上に少なくとも2つの磁性層
を積層して成る磁気記録媒体の製造方法であって、 先ず非磁性基体上に磁気記録再生可能な磁性材料から成
る第1の磁性塗料を塗布乾燥して第1の磁性層を形成
し、次いで第1の磁性層に所定の信号を磁気記録し、そ
の後第2の磁性塗料を、塗布面において実質的に一定方
向の配向磁界の影響下で塗布し、しかる後に第2の磁性
塗料を乾燥固化することにより、第1の磁性層に記録さ
れた信号による磁界並びに配向磁界の影響により形成さ
れた書換不能な固定信号を第2の磁性層に形成すること
を特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項2】 前記第2の磁性塗料を塗布した後、該磁
性塗料が乾燥固化する前に、塗布面において実質的に一
定方向の直流磁界を印加して第2の配向処理を行うこと
を特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方
法。
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