JP3685345B2 - ホログラムラベルの製造方法 - Google Patents

ホログラムラベルの製造方法 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ホログラムを有したラベルの製造方法に関する。
【0002】
詳しくは、加工性および生産性の向上に供しうるものであり、更に、回収・再生を必要とする容器に貼り付けられた場合、アルカリ溶液により、容易にラベルの剥離除去が可能なホログラムラベルの製造方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
レリーフ型ホログラムはレーザー光の二光束干渉法など既知の方法により、感光性樹脂の表面に干渉縞を凹凸形状で記録する事により、マスター・ホログラムが形成される。
【0004】
ホログラムスタンパーは、主として金属製のものであり、前記マスター・ホログラム表面の微小な凹凸形状に、既知の手法により金属層を形成、次いでそれを剥離すること等によって得られる。
【0005】
かかるスタンパーを、樹脂の溶融押し出し成形機の冷却ロール表面に装着して、押し出された溶融状態の樹脂に押しつけることによって、表面にレリーフ型ホログラムが形成された樹脂シート(ホログラム形成シートと称する)を製造する方法は公知である(特開昭62−191872号公報)。
【0006】
一方、回収し再使用を必要とする容器(例えば、日本酒・ビールなど各種アルコール飲料用ガラス瓶)に使用されるラベルは、回収後のアルカリ溶液などによる洗瓶時に剥離除去が可能でなければならない。
【0007】
しかし、前記のホログラム形成シートをこれら容器のラベルとして用いると、アルカリ可溶性に乏しく洗瓶適性に乏しいため剥離除去が難しく、使用が困難であった。
【0008】
つまり、洗浄およびラベルの剥離を目的として、容器をアルカリ溶液中に浸漬しても、ラベルの外層は主に熱可塑性樹脂であるため、前記樹脂が妨げとなって溶液がラベルの内側にまで浸透せず、容器との接着に用いられている接着剤がアルカリ可溶のものだとしても、溶液がラベルの端面側からしか内部に浸透しないので接着剤を溶解するのに長時間を要するという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の問題に鑑みなされたもので、溶融押し出し成形機を用いて生産性の高い製造ができ、外観が良好でしかも回収する容器からの洗浄剥離が容易なホログラムラベルの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載のホログラムラベルの製造方法は、基材シートの片面に、溶融押出成形機のT−ダイより押し出された熱可塑性樹脂を積層するとともに、レリーフ型ホログラムのスタンパーが表面に装着された冷却ロールにて押圧し、冷却することにより、前記樹脂の表面にレリーフ型ホログラムが形成された積層樹脂シートを得、前記積層樹脂シートのホログラム形成面に、金属反射層を設け、さらにアルカリ可溶性の接着樹脂層を介して、紙質基材とラミネートし、ホログラム形成シートを作製した後、このホログラム形成シートより前記積層樹脂シートを剥離して得られるホログラムラベルの製造方法において、前記ホログラム形成シートから前記積層樹脂シートを剥離する前に、予め前記ホログラム形成シートの紙質基材面に剥離剤を塗工し、該剥離剤を、紙質基材、アルカリ可溶性接着樹脂、金属反射層を通して、金属反射層と熱可塑性樹脂の界面へ移行させ両者のラミネート強度を低下させることにより、積層樹脂シートを金属反射層との界面より剥離させることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に記載のホログラムラベルの製造方法は、前記剥離剤として、酢酸エチル、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトン、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン等の1種または2種以上を用いたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に記載のホログラムラベルの製造方法は、前記基材シートとして、二軸延伸ポリプロピレンまたは二軸延伸ポリエステルを用いることを特徴とする。
【0013】
また、請求項4に記載のホログラムラベルの製造方法は、前記熱可塑性樹脂として、ポリオレフィン系樹脂を用いることを特徴とする。
【0014】
また、請求項5に記載のホログラムラベルの製造方法は、前記熱可塑性樹脂として、乾燥時の表面張力が33dyn/cm以下のポリオレフィン系樹脂を用いることを特徴とする。
【0015】
また、請求項6に記載のホログラムラベルは、前記積層樹脂シート剥離後の金属反射層上に、プライマー層、インキによる印刷層、ワニスによるオーバーコート層を、この順に設けたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項7に記載のホログラムラベルの製造方法は、前記紙質基材として、水に浸漬した際の水中伸度が2.5%以下のコート紙を用いたことを特徴とする。
【0017】
また、請求項8に記載のホログラムラベルの製造方法は、前記アルカリ可溶性の接着樹脂として、アクリル/酢酸ビニル共重合系樹脂を用いたことを特徴とする。
【0018】
また、請求項9に記載のホログラムラベルの製造方法は、前記アルカリ可溶性の接着樹脂として、塩素化ポリプロピレン系樹脂を用いたことを特徴とする。
【0019】
また、請求項10に記載のホログラムラベルの製造方法は、前記アルカリ可溶性の接着樹脂として、ポリウレタン系樹脂を用いたことを特徴とする。
【0020】
また、請求項11に記載のホログラムラベルの製造方法は、前記ポリウレタン系樹脂として、ポリエステル系ポリオール樹脂成分とポリイソシアネート樹脂成分とを反応させてなる樹脂を用いたことを特徴とする。
【0021】
以下、本発明を図面によって詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明において使用される、表面にレリーフ型ホログラムが形成された積層樹脂シートの製造ラインの概略を示す説明図である。
【0023】
即ち、基材シート30の片面に溶融押し出し成形機1のT−ダイ2より押し出された熱可塑性樹脂11aが供給されると同時にその表面をレリーフ型ホログラムのスタンパー5が表面に装着された冷却ロール3およびニップロール4にて押圧し、冷却することにより熱可塑性樹脂11の表面にレリーフ型ホログラムが連続的に得られ、引き取りロール6を通って巻き取りロール7にて巻き取られる。
【0024】
その結果、図2にその断面図を示すような、表面にレリーフ型ホログラムが形成された積層樹脂シート40が連続的に形成される。
【0025】
本発明に用いる基材シート30としては、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ナイロンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、セロファンフィルム等のフィルムが使用できるが、表面平滑性、透明性、表面耐性、汎用性、加工性、経済性等の特性から、厚さ12μm〜150μmの二軸延伸ポリエステルフィルムまたは二軸延伸ポリプロピレンフィルムが好ましい。
【0026】
本発明に使用できる熱可塑性樹脂11としては、冷却ロール3に装着されたレリーフ型ホログラムのスタンパー5上の微細な凹凸を精度良く再現することが必要で、これらを満たすものとしてポリオレフィン系樹脂、中でもポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂が好ましいものとして使用できる。なお好ましくは、後でホログラム形成シート50から積層樹脂シート40を剥離するのが容易であるように、乾燥時の表面張力が33dyn/cm以下のポリオレフィン系樹脂、中でもポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂が使用できる。
【0027】
ただし、レリーフ型ホログラムを形成する際、スタンパーに付着あるいはスタンパーを汚染したり、樹脂の表面張力を上昇させる可能性のあるような添加剤は含有しないものが好ましい。また、この熱可塑性樹脂11の厚みとしては、加工性の点で10〜100μmが最も好ましい。
【0028】
次に、図3に示すように、積層樹脂シート40のホログラム形成面に金属反射層12およびアルカリ可溶性の接着樹脂層13を介して、紙質基材17を積層し、ホログラム形成シート50を得る。
【0029】
金属反射層12即ち金属蒸着層は、紙質基材17とラミネートし、積層樹脂シート40を剥離した後のホログラム形成層となるものであり、表面の反射率が高い金属が望ましい。具体的にはアルミニウム、金、銀、銅などおよびこれらの金属を含む合金を使用することができ、通常よく知られている真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの方法によって設けることができる。厚みとしては100オングストロームから10,000オングストロームの範囲が適当である。
【0030】
接着樹脂層13としては、アルカリ可溶性であり、また金属反射層12との接着性および熱可塑性樹脂11の軟化点温度以下で紙質基材17にラミネート可能な接着性を有することが必要である。このような接着樹脂としては、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ロジンエステル樹脂、セルロース誘導体、ポリ酢酸ビニル、塩素化ポリプロピレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エチレン共重合体、アクリルノ酢酸ビニル共重合系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニルなどの1種または2種以上を用いることができ、適当な溶剤にて塗料化したものを、グラビアコート法、ロールコート法、ブレードコート法等公知の方法にて、膜厚1〜10μm程度塗布形成した後、紙質基材とロール熱プレス等の方式によりラミネートすれば良い。
【0031】
また、これらの接着樹脂以外にも前記の性能を有するものであれば、任意の樹脂が使用可能であり、ラミネート方式として、ドライラミネート、ウェットラミネート、ホットメルトラミネート、ノンソルベントラミネート等の手法を用いれば、接着樹脂層13の積層と紙質基材17のラミネートが一工程で実施可能である。
【0032】
図7は、ドライラミネート法により、金属反射層12を形成した積層樹脂シート40と紙質基材17を積層する製造ラインの概略を示したものである。
【0033】
ドライラミネート用接着剤としてはポリウレタン系樹脂が使用できる。ポリウレタン系接着樹脂には、一液反応型と二液反応型の二つのタイプがあるが、主に二液反応型のものが用いられる。二液反応タイプは、高分子の末端に水酸基を有するポリオール成分とイソシアネート基を有するポリイソシアネート成分からなる。
【0034】
このうち、ポリオール成分は、ポリエステル系とポリエーテル系に分けられ、本発明に用いる場合にはアルカリ可溶性を考慮し、ポリエステル系ポリオールを用いた構成がより好ましい。これはポリエステル系ポリオールのエステル基がアルカリ溶液によって加水分解を生じやすいためである。
【0035】
このようなポリエステル系ポリオールとしては、ポリエチレンアジペート、ポリジエチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリテトラメチレンアジペート、あるいはこれらの2種以上の共重合体等が例示できる。
【0036】
ウェットラミネート用接着剤としては、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、酢酸ビニル共重合体エマルジョン、アクリル酸エステル共重合体エマルジョン、ポリウレタンエマルジョン等が使用できる。
【0037】
ホットメルト用接着剤としては、エチレン系共重合体(EVA、EEA、EMMA)、ポリオレフィン系樹脂等が使用できる。また、ノンソルベントラミネート用接着剤としては、主に一液あるいは二液反応型のポリウレタン系接着剤が使用できる。
【0038】
次にこのようにして得られた前記ホログラム形成シート50の紙質基材17面に、図4に示すように剥離剤14を塗工し、熱可塑性樹脂11と金属反射層12との界面に移行させることで、ラミネート強度を低下させ、図5に示すように積層樹脂シート40を金属反射層12との界面より剥離することで、本発明のホログラムラベル20が得られる。
【0039】
なお、紙質基材17としては、幅広い範囲での選択が可能であるが、図3に示したように、原紙15にクレーコート層16を設けたコート紙、アート紙、キャストコート紙等、平滑性の良いものを使用することがより好ましい。また、水に浸漬した際の水中伸度が2.5%以下、好ましくは1.5%以下であることが必要である。
【0040】
前記水中伸度が2.5%を越える紙質基材17を用いると、ビール瓶等に粘着し冷蔵庫等で冷やすと瓶表面に付着する水滴により紙質基材17上の金属反射層12に亀裂が生じ、外観が低下する可能性がある。
【0041】
本発明に用いる剥離剤14はホログラムラベルを得る最終工程において、剥離剤の成分を熱可塑性樹脂11と金属反射層12との界面に移行させ(図5を参照)、両者のラミネート強度を低下させることにより、積層樹脂シート40を金属反射層12との界面より良好に剥離させるために塗工するものであり、紙質基材17、アルカリ可溶性接着樹脂13、金属反射層12を通して、金属反射層12と熱可塑性樹脂11の界面へ移行できる成分を含有していることが必要である。本発明に用いる剥離剤14としては、溶剤、中でも酢酸エチル、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトン、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン等の1種または2種以上を用いた構成が好ましいものとして使用できる。これらの剥離剤のコート方式として、グラビアコート法、ロールコート法、ブレードコート法等の手法を用いることができる。
【0042】
ホログラム形成シート50からの積層樹脂シート40の剥離に関しては、剥離剤14を用いているため、金属反射層12との界面より、容易に、安定的かつ良好に剥離可能である。
【0043】
なお、剥離剤14を用いない場合、積層樹脂シート40と金属反射層12とのラミネート強度が金属反射層12と接着樹脂層13とのラミネート強度よりも大きくなり、積層樹脂シート40と金属反射層12との界面にて良好に剥離しない可能性がある。
【0044】
図6は、こうして得られたホログラムラベル20の金属反射層12上に、プライマー層21、印刷層22、オーバーコート層23を設けて表面耐性、ディスプレイ効果をさらに高めた構成のものである。
【0045】
この場合のプライマー層21は、アルカリ可溶性の良い樹脂で、シェラック、ニトロセルロース系樹脂、ニトロセルロース系樹脂に樹脂酸エステルを添加した混合樹脂、該混合樹脂にさらにアルキッド樹脂を添加した樹脂のいずれかが好ましい。
【0046】
印刷層22は、ニトロセルロース系樹脂、ポリアミド樹脂またはこれらの混合樹脂をビヒクルとするインキでさらにマレイン酸を添加インキからなる。
【0047】
オーバーコート層23は、前記印刷層22に用いたインキのビヒクルからなる樹脂からなり、アルカリ可溶性層である。
【0048】
【作用】
本発明の方法によると、ホログラム形成には、溶融押出成形機を用いるので、ホログラムの成形性が良好であると共に、ホログラム形成シートの紙質基材面に塗工された剥離剤の成分が紙質基材、アルカリ可溶性接着樹脂、金属反射層を通して、金属反射層と熱可塑性樹脂の界面に移行し、両者のラミネート強度低下させるため、ホログラム形成シートより積層樹脂シートを容易に、安定的かつ良好に剥離できる。さらに、積層樹脂シートは、その上に金属反射層、接着樹脂層および紙質基材を順次積層した後に剥離してしまうため、出来たホログラムラベルの外層には、内層へのアルカリ溶液の浸透の妨げになる積層樹脂シートが存在せず、回収容器からのアルカリ溶液による洗浄剥離が容易に行える。
【0049】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。
【0050】
図1に示した装置を用い、基材シート上に、熱可塑性樹脂としてポリプロピレン樹脂(FL25T;三菱油化(株)製)を、下記条件(A)にてT−ダイより厚み30μmとなる様に押出し、表面にレリーフ型ホログラムのスタンパーが装着された冷却ロール(ロール温度15℃)及びニップロールとの間で押圧・冷却することにより、図2にその断面を示すような表面にレリーフ型ホログラムが形成された積層樹脂シートを連続して得た。
【0051】
(A)押出加工条件
(a)装置…図1の装置。
【0052】
(b)押出機…φ=60mm、L/D=26
(c)ニップロール…ウレタンゴムロール(ゴム硬度85度)
(d)押出温度…280℃
(e)冷却ロール温度…15℃
(f)押出厚み…50μm
(g)エアーギャップ…90mm
(h)ニップ圧(エアーゲージ圧)…4kgf/cm2
得られた積層樹脂シートのレリーフ型ホログラム形成面に、真空蒸着法によって、厚さ約1000オングストロームのアルミニウム蒸着層を形成した。
【0053】
次いで、前記積層樹脂シートのアルミニウム蒸着層側に、ポリエステル系ポリオール成分(AD806;東洋モートン(株)製)とポリイソシアネート成分(CAT−RT8;東洋モートン(株)製)からなるアルカリ可溶性のポリウレタン系接着剤を介して坪量64g/cm2 のコート紙(コーモラントVMTS;富士加工(株)製)を、図7に示した様な装置によるドライラミネート法により、下記の加工条件(B)にてラミネートしてホログラム形成シートを得た。
【0054】
次いで、得られたホログラム形成シートの紙質基材面に剥離剤として酢酸エチル(NC401;東洋インキ製造(株))を塗工し、40℃で10秒間乾燥後、常温で10分間放置した後、積層樹脂シートを剥離し、図6の断面図に示すようなホログラムラベルを得た。
【0055】
(B)ドライラミネート条件
(a)装置…図7の装置。
【0056】
(b)接着剤塗工方法…グラビアコート法
(c)接着剤塗工量…2g/m2
(d)乾燥温度…80℃
(e)加熱ロール温度…60℃
(f)加工スピード…50m/min
(g)エージング…50℃、4日
〔比較例1〕
上記実施例と同様の装置、樹脂及び加工条件にてホログラム形成シートを作製した後、剥離剤は塗工せずに直ちに積層樹脂シートを剥離し、ホログラムラベルを得た。
〔比較例2〕
上記実施例と同様の装置、樹脂及び加工条件にて図2にその断面を示す様な積層樹脂シートを作製し、ホログラム形成面にコロナ放電処理後、約1000オングストロームの厚さにアルミニウム蒸着を施し、この蒸着面に上記実施例で用いたものと同様のコート紙をポリウレタン系接着剤によりドライラミネートしてホログラムラベルを得た。
【0057】
実施例、比較例1および比較例2のホログラムラベルのアルミニウム蒸着層の転写性(VM転写性)、ホログラム成形性、耐水性、洗瓶性の評価結果を上記表1に示す。
【0058】
表1よりわかる通り、本発明の実施例によるホログラムラベルは、VM転写性、ホログラム成形性、耐水性、洗瓶性のすべてにおいて優れた性能を有するものであった。これに対し、比較例1は、VM転写性が劣っていた。また、比較例2は、表面にアルカリ浸透性の低い積層樹脂シートが存在するため、洗瓶性が劣っていた。
【0059】
【表1】
Figure 0003685345
【0060】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、樹脂の溶融押出成形機を用いてホログラムの成形を行うことにより、成形性の良好なホログラムを効率良く、簡便に、安価に得られると共に、ホログラム形成シートの紙質基材面に剥離剤を塗工することで安定的にホログラムラベルを生産することができる。これを回収・再使用を必要とする容器のラベルに使用した際には、アルカリ溶液により、容易に剥離除去可能なホログラムラベルが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における積層樹脂シートの製造ラインの概略を示す説明図である。
【図2】表面にレリーフ型ホログラムが形成された積層樹脂シートの断面図である。
【図3】積層樹脂シートのホログラム形成面に、金属反射層、接着樹脂層および紙質基材を順次、積層したホログラム形成シートの断面図である。
【図4】ホログラム形成シートに剥離剤を塗工した状態を示す断面図である。
【図5】ホログラム形成シートから積層樹脂シートを剥離する状態を示す断面図である。
【図6】ホログラムラベルへ、プライマー層、印刷層、オーバーコート層を設けた構成の断面図である。
【図7】ドライラミネート装置の概略を示す説明図である。
【符号の説明】
1 溶融押し出し成形機
2 T−ダイ
3 冷却ロール
4,64 ニップロール
5 レリーフ型ホログラムスタンパー
6 引き取りロール
7,66 巻き取りロール
11a 溶融押し出しされた熱可塑性樹脂
11 熱可塑性樹脂
12 金属反射層
13 アルカリ可溶性の接着樹脂層
14 剥離剤層
15 原紙
16 クレーコート層
17,62 紙質基材
20 ホログラムラベル
21 プライマー層
22 印刷層
23 オーバーコート層
30 基材シート
40 積層樹脂シート
50 ホログラム形成シート
61 金属反射層を形成した積層樹脂シート
63 接着剤塗工部
65 乾燥オーブン
67 加熱金属ロール

Claims (11)

  1. 基材シートの片面に、溶融押出成形機のT−ダイより押し出された熱可塑性樹脂を積層するとともに、レリーフ型ホログラムのスタンパーが表面に装着された冷却ロールにて押圧し、冷却することにより、前記樹脂の表面にレリーフ型ホログラムが形成された積層樹脂シートを得、前記積層樹脂シートのホログラム形成面に、金属反射層を設け、さらにアルカリ可溶性の接着樹脂層を介して、紙質基材とラミネートし、ホログラム形成シートを作製した後、このホログラム形成シートより前記積層樹脂シートを剥離して得られるホログラムラベルの製造方法において、前記ホログラム形成シートから前記積層樹脂シートを剥離する前に、予め前記ホログラム形成シートの紙質基材面に剥離剤を塗工し、該剥離剤を、紙質基材、アルカリ可溶性接着樹脂、金属反射層を通して、金属反射層と熱可塑性樹脂の界面へ移行させ両者のラミネート強度を低下させることにより、積層樹脂シートを金属反射層との界面より剥離させることを特徴とするホログラムラベルの製造方法。
  2. 前記剥離剤として、酢酸エチル、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトン、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン等の1種または2種以上を用いたことを特徴とする請求項1に記載のホログラムラベルの製造方法。
  3. 前記基材シートとして、二軸延伸ポリプロピレンまたは二軸延伸ポリエステルを用いることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のホログラムラベルの製造方法。
  4. 前記熱可塑性樹脂として、ポリオレフィン系樹脂を用いることを特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れかに記載のホログラムラベルの製造方法。
  5. 前記熱可塑性樹脂として、乾燥時の表面張力が33dyn/cm以下のポリオレフィン系樹脂を用いることを特徴とする請求項4に記載のホログラムラベルの製造方法。
  6. 前記積層樹脂シート剥離後の金属反射層上に、プライマー層、インキによる印刷層、ワニスによるオーバーコート層を、この順に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載のホログラムラベルの製造方法。
  7. 前記紙質基材として、水に浸漬した際の水中伸度が2.5%以下のコート紙を用いたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載のホログラムラベルの製造方法。
  8. 前記アルカリ可溶性の接着樹脂として、アクリル/酢酸ビニル共重合系樹脂を用いたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載のホログラムラベルの製造方法。
  9. 前記アルカリ可溶性の接着樹脂として、塩素化ポリプロピレン系樹脂を用いたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載のホログラムラベルの製造方法。
  10. 前記アルカリ可溶性の接着樹脂として、ポリウレタン系樹脂を用いたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載のホログラムラベルの製造方法。
  11. 前記ポリウレタン系樹脂として、ポリエステル系ポリオール樹脂成分とポリイソシアネート樹脂成分とを反応させてなる樹脂を用いたことを特徴とする請求項10に記載のホログラムラベルの製造方法。
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