JP3862814B2 - 薄膜アクリルインサート成形品とその製造方法 - Google Patents

薄膜アクリルインサート成形品とその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンソールパネル、センタークラスター、スイッチベース等の自動車内装部品、塗装模様のサイドマットガード、バンパー、ホイルキャップやモール等の自動車外装部品等の用途に用いられる薄膜アクリルインサート成形品とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のインサート成形品を製造するには、次のようにしていた。
約200μm〜300μmの厚膜アクリルフィルム上に、絵柄層等の印刷層が積層されたインサートフィルムを加熱し、真空吸引等により射出成形用の金型のキャビティ形成面に密着させて三次元形状に加工した後、型閉めしてキャビティに成形樹脂を射出し、樹脂成形品の成形と同時に印刷層を挟んでインサートフィルムと成形樹脂を一体化接着させて、樹脂成形品からはみ出たインサートフィルムを有するインサート成形品を得、インサートフィルムのはみ出た部分(この部分のことを「箔バリ」ともいう。)を除去する。
厚膜アクリルフィルムを用いる理由は印刷適性の点にある。つまり、インサートフィルムの印刷層の形成は、印刷用紙としてのアクリルフィルムをロール状に巻き取ったものを適用する輪転印刷機等にて行なわれる。輪転印刷機によれば、テンションがかかった状態のアクリルフィルムがロールから巻き出されて別のロールに巻き取られる。巻き出しから巻き取りまでの間にアクリルフィルムに印刷が施され、印刷層の乾燥や冷却を経てインサートフィルムが作成される。前記テンションのため、印刷用紙としてのアクリルフィルムが薄すぎると無用な延伸や熱シワ、見当不良や切断等が起こってしまう。よって、従来のインサートフィルムのアクリルフィルムは、約200μm〜300μmの厚膜でないと対応できない場合があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来はインサートフィルムのアクリルフィルムが厚膜であるため、次のような問題があった。
(a)完成品の歩留りが悪かった。
アクリルフィルムが厚膜であるとフィルム自体簡単に切断できないめ、インサートフィルムのはみ出た部分の除去の際、樹脂成形品に接着している部分(剥離されては困る部分)のアクリルフィルムも一緒に除去されてしまい不良品となりやすいからである。
また、印刷適性を充たす限りでアクリルフィルムを薄膜にすることも考えられるが、かえってアクリルフィルムの変形性が良くなりすぎ、射出成形用の金型のキャビティ形成面に直接密着させる際の加熱や真空吸引によって、アクリルフィルムにシワや膜厚のムラ、破れが発生しやすくなるからである。
【0004】
(b)インサート成形品の生産コストが大きかった。
アクリルフィルムが厚膜であるときれいに切断するのに鋭い刃物や強い切断力を発生する高出力のレーザー光線処理装置等が必要となり、インサート成形品の完成品を生産するのに手間と時間、コストがかかるからである。また、アクリルフィルムは材質上高価であるため、膜厚が大きいほど材料コストが高くつくからである。
【0005】
(c)インサート成形品のリサイクル効率の低下を招いていた。
アクリルフィルムとは質の異なる成形樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂等)を用いる場合は、得られたインサート成形品をリサイクルする際、アクリルフィルムの膜厚が大きいほど、成形樹脂のリサイクルの妨害物質比率が高くなるからである。
【0006】
(d)アクリル表面本来の艶が損なわれたインサート成形品が発生し易くなる。
アクリルフィルムはデリケートな材質であるため、射出成形用の金型のキャビティ形成面に直接密着させると、キャビティ形成面の微細な凹凸の跡形や擦傷が付く等してアクリルフィルムに微細な凹凸や傷等が付くからである。
【0007】
この発明は上記の欠点を解決し、樹脂成形品上のインサートフィルムの箔バリを簡単に除去することができる薄膜アクリルインサート成形品の製造方法と、アクリルフィルム表面の艶が損なわれないアクリルインサート成形品を提供することを目的とする。
【0008】
この発明の薄膜アクリルインサート成形品の製造方法は、上記目的を達成するために、保護フィルム上に、保護フィルムから剥離可能で厚み10μm〜100μmの薄膜アクリルフィルムが積層され、その上に印刷によって形成された絵柄層が少なくとも積層された多層フィルムを射出成形用の金型内に送り込み、型閉めしてキャビティに成形樹脂を射出し、樹脂成形品の成形と同時に多層フィルムの絵柄層側に成形樹脂を一体化接着させて、樹脂成形品からはみ出た多層フィルムを有するインサート成形品を得、多層フィルムのはみ出た部分において保護フィルムを剥離した後、薄膜アクリルフィルムのはみ出た部分を除去することを特徴とするものである。また、上記発明において、金型内に送り込む前の多層フィルムを、射出成形用の金型外において、射出成形用の金型のキャビティ形成面に合致する三次元形状に加工するようにしてもよい。あるいは、金型内に送り込まれた多層フィルムを射出成形用の金型のキャビティ形成面に密着させて三次元形状に加工した後、型閉めするようにしてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明についてさらに詳しく説明する。
この発明の薄膜アクリルインサート成形品の製造方法は、保護フィルム上に、保護フィルムから剥離可能で厚み10μm〜100μmの薄膜アクリルフィルムが積層され、その上に印刷によって形成された絵柄層が少なくとも積層された多層フィルムを射出成形用の金型内に送り込み、型閉めしてキャビティに成形樹脂を射出し、樹脂成形品の成形と同時に多層フィルムの絵柄層側に成形樹脂を一体化接着させて、樹脂成形品からはみ出た多層フィルムを有するインサート成形品を得、多層フィルムのはみ出た部分において保護フィルムを剥離した後、薄膜アクリルフィルムのはみ出た部分を除去するものである。
【0010】
この製造方法に適用する多層フィルムを説明する。
多層フィルム4は、保護フィルム1上に、保護フィルム1から剥離可能で厚み10μm〜100μmの薄膜アクリルフィルム2が積層され、その上に印刷によって形成された絵柄層が少なくとも積層されたものがある(図1等参照)。
【0011】
保護フィルム1は、熱によって伸縮しにくいフィルムであり、後述する射出成形用の金型のキャビティ形成面7の三次元形状に成形しやすいものである。
例えば、20〜500μmのポリ塩化ビニルフィルム、非晶性または低結晶性のポリエステルフィルム、非晶性または低結晶性のポリプロピレンフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、未延伸または低延伸性のエチレンビニルアルコールフィルム等がある。
保護フィルム1は、後述する薄膜アクリルフィルム2に粘着してラミネートされ、薄膜アクリルフィルム2との積層物としてロールに巻かれて印刷原反として使用されるフィルムロールとなり、印刷原反の表面に絵柄層等を印刷する際のフィルムロール間のテンションと乾燥時の熱とによって薄膜アクリルフィルム2の表面が伸縮しないようにするためのものである。保護フィルム1は、後述する薄膜アクリルフィルム2と剥離可能とするために低粘着処理されたものでもよい。低粘着処理された保護フィルム1は、たとえば、保護フィルム1として、ロジン系、テンペル系、石油系等の粘着付与樹脂とポリオレフィン、ポリスチレン等のホットメルト樹脂とが混入されたものを用いることによって、保護フィルム1自体が低粘着性樹脂からなるものがある。低粘着処理は低粘着層を形成することによって行ってもよい。低粘着層は、天然ゴム系、合成ゴム系、シリコーン系、アクリル系等のホットメルト樹脂からなる粘着剤をリバースコート、ロールコート、グラビア印刷等で保護フィルム1上に形成する方法がある。低粘着処理によって、印刷時には、保護フィルム1と後述する薄膜アクリルフィルム2とは粘着されているが、1cm幅あたり1g重〜100g重の力をかけると、保護フィルム1と後述する薄膜アクリルフィルム2とを剥離することができるようになる。保護フィルム1と薄膜アクリルフィルム2とは、全面に渡って剥離可能であってもよいし、一部のみ剥離可能であってもよい。
【0012】
薄膜アクリルフィルム2は、10μm〜100μmの厚みを有する。薄膜アクリルフィルム2は、後述する射出成形用の金型のキャビティ形成面7の三次元形状に成形しやすく、前記保護フィルム1から剥離可能で、切断しやすい薄手のフィルムのことである。薄膜アクリルフィルム2は、保護フィルム1上の全面または部分的に積層されたものである。薄膜アクリルフィルム2は、例えば、ポリメチルメタクリレート80〜90重量部と、ポリブチルアクリレート20〜5重量部と添加剤(紫外線吸収剤等)0〜5重量部とからなる厚さ30〜80μmのものがある。または、ポリメチルメタクリレート50〜80重量部と、ポリブチルアクリレート15〜50重量部と添加剤(紫外線吸収剤等)0〜5重量部とからなる厚さ50〜100μmのものがある。
【0013】
薄膜アクリルフィルム2は耐候性を有してもよい。薄膜アクリルフィルム2の耐候性は、薄膜アクリルフィルム2にもともと備わっている場合もある。この場合は、紫外線吸収剤が混入された樹脂等からなるフィルムを用いる。薄膜アクリルフィルム2の耐候性は、薄膜アクリルフィルム2上に耐候性層を形成することによって得る場合がある。耐候性層は、フッ素またはアクリル樹脂からなる低温乾燥性の透明コート剤をロールコート、リバースコート、オフセット印刷、グラビア印刷等で薄膜アクリルフィルム2上に形成するものである。また、薄膜アクリルフィルム2は、保護フィルム1剥離後のアクリルフィルムの表面摩擦強度を高めるためにオーバーコート層やオーバーコートフィルムを形成することもある。オーバーコート層やオーバーコートフィルムは、ハードコート層やハードコートフィルムであってもよい。また、薄膜アクリルフィルム2は、保護フィルム1剥離後の薄膜アクリルフィルム2の表面が塩化ビニルフィルムとの接触によって可塑化し固着されてしまうのを防止するための耐可塑剤保護層や耐可塑剤保護フィルムを形成することもある。これらのオーバーコート層やオーバーコートフィルム、あるいは耐可塑剤保護層や耐可塑剤保護フィルムが低粘着機能を有するようにしてもよい。保護フィルム1と薄膜アクリルフィルム2とは、低粘着層を介してラミネート法等により積層するとよい。積層した後に薄膜アクリルフィルム2には、ミシン目等を入れておいてもよい。
【0014】
絵柄層は、薄膜アクリルフィルム2の表面の全面または部分に印刷によって形成される。この絵柄層は、インサート成形品表面に文字や図形、記号等を表したり、着色表面を表したりするためのものである。なお、文字や図形、記号等を表したり、着色表面を表したりすることは、蒸着膜からなる金属蒸着層によってもできる。絵柄層は、顔料と樹脂バインダーからなる顔料インキ層、パール顔料と樹脂バインダーからなる光輝性顔料層、染料と樹脂バインダーからなる染料インキ層の群から選ばれる少なくとも一層によって構成される。なお、この発明において使用する多層フィルムは、絵柄層以外に、例えば接着層が印刷により形成される。このように、印刷により形成される層を総称するときは、以下印刷層と称する。接着層は、後述する成形樹脂10つまり樹脂成形品12との接着性を向上させるため層である。接着層は、ポリ塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂等からなっていてもよい。印刷層3は、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法等の通常の印刷法や、ロールコート法、スプレーコート法等のコート法等により形成するとよい。
【0015】
この発明の薄膜アクリルインサート成形品の製造方法は、以上説明した多層フィルム4を射出成形用の金型内に送り込み、型閉めしてキャビティに成形樹脂10を射出し、樹脂成形品12の成形と同時に絵柄層などの印刷層3を挟んで多層フィルム4と成形樹脂10とを一体化接着させて、樹脂成形品12からはみ出た多層フィルム4を有するインサート成形品を得、多層フィルム4のはみ出た部分において保護フィルム1を剥離した後、薄膜アクリルフィルム2のはみ出た部分を除去するものである。
【0016】
まず、前記多層フィルム4を射出成形用の金型内に送り込む(図1参照)。
送り込みの具体例としては、射出成形用の金型上部のロール軸に長尺の多層フィルム4を一旦巻き取ってロール状巻物とし、ロール状巻物から多層フィルム4を巻き出しながら、金型内を通過させ、射出成形用の金型上部の多層フィルム巻き取り手段のロール軸により多層フィルム4を巻き取るようにするとよい。別の例としては、多層フィルムの端部が樹脂成形品12からはみ出るような大きさの枚葉の多層フィルム4を用いてもよい。
射出成形用の金型は、樹脂を射出するゲート部9を有する固定型6と可動型5等からなり、固定型6と可動型5とが型閉めされることによって、固定型6および可動型5のキャビティ形成面7によって囲まれた単数あるいは複数のキャビティが形成されるものがある。キャビティは樹脂成形品12に孔部を形成するものであってもよい。キャビティを形成する凹部は固定型6あるいは可動型5のいずれに形成されていてもよい。金型は、凹部の周囲で多層フィルム4を固定するクランプ部材8を有してもよい(図1〜3参照)。クランプ部材8は固定型6あるいは可動型5に設置されてもよい。多層フィルム4は、その印刷層3側が固定型6のキャビティ形成面7に対向するように送り込んでもよいし、その印刷層3側が可動型5のキャビティ形成面7に対向するように送り込んでもよい。
【0017】
多層フィルム4は、射出成形用の金型内に送り込まれる前に、射出成形用の金型とは別の金型において、射出成形用の金型のキャビティ形成面7に合致する三次元形状に加工しておいてもよい。この加工は、一般の真空成形法等によって行うとよい。一般の真空成形法とは、フィルムまたはシートを軟化点以上に加熱して軟化させ、型内の空気を排気して減圧にし、フィルムまたはシートを型に密着させて希望の型に成形する方法である。
【0018】
多層フィルム4は、射出成形用の金型内に送り込まれた後、多層フィルム4を射出成形用の金型のキャビティ形成面7に密着するように三次元形状に加工してもよい(図2参照)。
多層フィルム4を三次元形状に加工するためには、多層フィルム4を加熱し軟化させ、金型のキャビティ形成面7に密着させるとよい。
加熱は、多層フィルム4の熱分布が均一となり全体がまんべんなく軟化するようにおこなうとよい。また、キャビティ形成面7に形成された真空吸引孔13から多層フィルム4を真空吸引してもよい。真空吸引する前に、キャビティ形成面7の周囲でクランプ部材8等により多層フィルム4を固定して、キャビティ形成面7と多層フィルム4との間を密閉してもよい。多層フィルム4が長尺である場合は、クランプ部材8でクランプする際、あるいは、クランプした後真空吸引する前に、多層フィルム4の端部が樹脂成形品12からはみ出るような大きさに多層フィルム4を切断するとよい。
多層フィルム4は、熱によって伸縮しにくい保護フィルム1と、薄膜アクリルフィルム2との積層物である。薄膜アクリルフィルム2単体では強すぎる加熱である場合でも、多層フィルム4すなわち薄膜アクリルフィルム2が必要以上に変形することがない。また、保護フィルム1の存在により、薄膜アクリルフィルム2が金型のキャビティ形成面7に直接接触することを回避しているので、金型表面の微細な凹凸や跡形が薄膜アクリルフィルム2に付くことはない。
【0019】
次に、型閉めしてキャビティに成形樹脂10を射出し、樹脂成形品12の成形と同時に印刷層3を挟んで多層フィルム4と成形樹脂10とを一体化接着させる(図3参照)。
成形樹脂10としては、ポリプロピレン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン樹脂等がある。多層フィルムを三次元形状に加工していない場合は、成形樹脂10の射出圧等によって、多層フィルムを金型のキャビティ形成面7に密着させることになる。
樹脂成形品12を冷却した後、型開きして樹脂成形品12からはみ出た多層フィルム4を有するインサート成形品を取り出す(図4、5参照)。
【0020】
次に、多層フィルム4のはみ出た部分において保護フィルム1を剥離した後(図5参照)、薄膜アクリルフィルム2のはみ出た部分を除去する(図6参照)。
はみ出た部分とは、例えば樹脂成形品の外周部において樹脂成形品に接着せずにベロ状となった部分や、樹脂成形品の孔部を覆った部分等がある。
除去は、例えば、前記型開きの時に、保護フィルム1だけを可動型側に引っ張って、樹脂成形品12からはみ出た部分11において保護フィルム1と薄膜アクリルフィルム2の不要部を剥離してもよい。あるいは、型開きの後に、樹脂成形品12からはみ出た部分11において保護フィルム1と薄膜アクリルフィルム2の不要部を剥離してもよい。薄膜アクリルフィルム2のはみ出た部分の除去は、手ではぎ取る方法、粘着テープ法、バリ吸引装置等、簡単な装置、小さい力で除去できる。レーザー光線処理なら極めて短時間、低出力での処理が可能である。得られた薄膜アクリルインサート成形品は、印刷によって形成された絵柄層が積層された厚み10μm〜100μmの薄膜アクリルフィルムが、三次元形状の樹脂成形品表面に一体化接着されたものである。
なお、この発明の製造方法において薄膜アクリルフィルムを真空成形等によって三次元形状に加工する場合は、フィルムの伸びのために膜厚が小さく変化した部分を有する薄膜アクリルフィルムが樹脂成形品に一体接着される場合もあるが、その薄膜アクリルフィルムの膜厚は、10μm〜100μmの範囲より大きくなることはない。
【0021】
【実施例】
実施例1
以下の条件で、自動車外装部品用のモールを製造した。
多層フィルムの保護フィルムは、ウレタン樹脂により低粘着処理された厚さ200μmの非晶質ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。薄膜アクリルフィルムは、厚さ30μmの三菱レイヨン社製HBS006(エッチビーエスゼロゼロロク)を用いた。多層フィルム上に、金属蒸着層、光輝性顔料層、接着層を形成した。金属蒸着層は、厚さ400Åのクロム蒸着膜とした。光輝性顔料層は、アルミ顔料入りアクリル樹脂系インキを用いてグラビア印刷法で形成した。接着層は、塩素化ポリプロピレン樹脂系インキを用いてグラビア印刷法で形成した。印刷においては、100℃の温度で乾燥後常温に冷却した。この多層フィルムをロール軸に一旦巻き取ってロール状巻物とした。このロール状巻物を、射出成形用の金型の上部に設置した。次に、ロール状巻物から多層フィルムを巻き出し、連続して多層フィルムを前記金型の可動型のキャビティ形成面の正面に挿入した。次に、キャビティ形成面の周囲でクランプ部材により多層フィルムを固定して、この多層フィルムを三次元形状に真空成形加工し金型のキャビティ形成面に密着させた後、多層フィルムをヒートカッターで分断して、ロール状巻物の多層フィルムから切り離した。真空成形加工は、250℃のヒーターで多層フィルムを160度程度に加熱しながら、1.5気圧の真空吸引力でセンターオーナメントの表面形状に真空成形で行った。次に固定型と可動型とを型閉めして形成されたキャビティに、成形温度220℃〜240℃、金型温度30℃〜50℃で、ポリプロピレン樹脂を成形樹脂として射出成形した。ポリプロピレン樹脂成形品を冷却した後、保護フィルムおよび低粘着層と、薄膜アクリルフィルムおよび印刷層との剥離を行った。ポリプロピレン樹脂成形品の外周のベロ状となった薄膜アクリルフィルムを手で切除した。
薄膜アクリルフィルムから保護フィルムを剥離する力は、1cm幅あたり50g重と非常に弱い力で設定した。また、薄膜アクリルフィルムを切除する力は、1cm幅あたり20g重と非常に弱い力でできた。これは、同種200μm厚のアクリルフィルム(約1.1Kg重)の約10分の1の力であった。高温加熱にも拘らず薄膜アクリルフィルムには伸縮が発生しなかった。薄膜アクリルフィルム表面は傷一つ無かった。
これにより、金属色の薄膜アクリルフィルムが最表面に現れた15mm厚のモールを得た。
【0022】
実施例2
以下の条件で、木目柄のコンソーラを製造した。
多層フィルムの低粘着処理された保護フィルムは、厚さ25μmの低延伸エチレンビニルアルコールフィルムを用いた。薄膜アクリルフィルムは、厚さ50μmの三菱レイヨン社製HBS006(エッチビーエスゼロゼロロク)を用いた。多層フィルム上に木目導管柄層、木目下地層、接着層を形成した。木目導管柄層は、カーボンブラック入りアクリル樹脂系インキを用いてグラビア印刷法で形成した。木目下地層は、ベンガラ入りアクリル樹脂系インキを用いてスクリーン印刷法で形成した。接着層は、ビニル樹脂系インキを用いてスクリーン印刷法で形成した。印刷においては、105℃の温度で乾燥後常温に冷却した。この多層フィルムをロール軸に一旦巻き取ってロール状巻物とした。このロール状巻物を、射出成形用の金型の上部に設置した。次に、ロール状巻物から多層フィルムを巻き出し、連続して多層フィルムを前記金型の可動型のキャビティ形成面の正面に挿入した。次に、キャビティ形成面の周囲でクランプ部材により多層フィルムを固定する際に、多層フィルムをヒートカッターで分断し、この多層フィルムを三次元形状に真空成形加工し金型のキャビティ形成面に密着させた。真空成形加工は、250℃のヒーターで多層フィルムを加熱しながら、1.5気圧の真空吸引力でコンソーラの表面形状に真空成形で行った。次に固定型と可動型とを型閉めして形成されたキャビティに、成形温度255℃〜285℃、金型温度40℃〜70℃で、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂を成形樹脂として射出成形した。アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂成形品を冷却した後、保護フィルムを剥離した。薄膜アクリルフィルムから保護フィルムを剥離する力は、1cm幅あたり50g重と非常に弱い力で設定した。アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂成形品の外周のベロ状となった薄膜アクリルフィルムを手で剥がした。このとき手で剥がす力は、1cm幅あたり100〜200g重と非常に弱い力でできた。高温加熱にも拘らず薄膜アクリルフィルムには伸縮が発生しなかった。薄膜アクリルフィルム表面は傷一つ無かった。
これにより、木目柄の薄膜アクリルフィルムが最表面に現れた8mm厚のコンソーラを得た。
【0023】
実施例3
以下の条件で、シルバー色のサイドマットガードを製造した。
多層フィルムの保護フィルムは、低粘着処理された厚さ200μmの塩化ビニルフィルムを用いた。薄膜アクリルフィルムは、厚さ75μmの三菱レイヨン社製HBX-N-47を用いた。多層フィルム上に光輝性顔料層、下地顔料層、接着層を形成した。光輝性顔料層は、アルミ顔料入りウレタン樹脂系インキを用いてリバースコート法で形成した。下地顔料層は、グレー色のウレタン樹脂に、酸化チタン10部/カーボンブラック1部の割合で混ぜ合わせたインキを用いてリバースコート法で形成した。接着層は、塩素化ポリプロピレン樹脂系インキを用いてリバースコート法で形成した。印刷においては、85℃の温度で乾燥後常温に冷却した。この多層フィルムをロール軸に一旦巻き取ってロール状巻物とした。このロール状巻物を、射出成形用の金型の上部に設置した。次に、ロール状巻物から多層フィルムを巻き出し、連続して多層フィルムを前記金型の可動型のキャビティ形成面の正面に挿入した。次に、キャビティ形成面の周囲でクランプ部材により多層フィルムを固定して、この多層フィルムを三次元形状に真空成形加工し金型のキャビティ形成面に密着させた後、多層フィルムをヒートカッターで分断した。真空成形加工は、250℃のヒーターで多層フィルムを130度程度に加熱しながら、1.5気圧の真空吸引力でセンターオーナメントの表面形状に真空成形で行った。成形加工時間は約10秒であった。次に固定型と可動型とを型閉めして形成されたキャビティに、成形温度220℃〜240℃、金型温度30℃〜50℃で、ポリプロピレン樹脂を成形樹脂として射出成形した。ポリプロピレン樹脂成形品を冷却した後、ポリプロピレン樹脂成形品の外周のベロ状となった部分の保護フィルムを手で剥がした。薄膜アクリルフィルムから保護フィルムを剥離する力は、1cm幅あたり100g重と非常に弱い力で設定した。このとき手で剥がす力は、1cm幅あたり200〜500g重であった。これは、同種200μm厚のアクリルフィルムの約3分の1の弱い力であった。高温加熱にも拘らず薄膜アクリルフィルムには伸縮が発生しなかった。薄膜アクリルフィルム表面は傷一つ無かった。
これにより、シルバー色の薄膜アクリルフィルムが最表面に現れた大きさが0.7平方メートルのサイドマットガードを得た。
【0024】
以上のいずれの実施例でも、多層フィルムの印刷時には、薄膜アクリルフィルムに絵柄の伸縮や見当不良、熱シワ等は見受けられなかった。また、多層フィルムが金型に接触しても、金型表面の微細な凹凸や跡形は保護フィルムが吸収したため薄膜アクリルフィルムには影響が及ばなかった。多層フィルムの加熱は保護フィルムが吸収するため、高温加熱となっても薄膜アクリルフィルムが伸縮することはなかった。また、薄膜アクリルフィルムの除去は、保護フィルムが除去された後に行ったので、薄膜のアクリルフィルムは切断しやすかった。
【0025】
【発明の効果】
この発明の製造方法は、保護フィルム上に、保護フィルムから剥離可能で厚み10μm〜100μmの薄膜アクリルフィルムが積層され、その上に印刷によって形成された絵柄層が少なくとも積層された多層フィルムを射出成形用の金型内に送り込み、型閉めしてキャビティに成形樹脂を射出し、樹脂成形品の成形と同時に多層フィルムの絵柄層側に成形樹脂を一体化接着させて、樹脂成形品からはみ出た多層フィルムを有するインサート成形品を得、多層フィルムのはみ出た部分において保護フィルムを剥離した後、薄膜アクリルフィルムのはみ出た部分を除去するものである。また、この発明の薄膜アクリルインサート成形品は、印刷によって形成された絵柄層が少なくとも積層された厚み10μm〜100μmの薄膜アクリルフィルムが、三次元形状の樹脂成形品表面に一体化接着されていることを特徴とする。
【0026】
(a)完成品の歩留りが良くなる。
つまり、樹脂成形品からはみ出た部分が薄膜であるため、軽い力で簡単にきれいに切断できる。また、切断が軽い力で済むため、樹脂成形品に接着している部分(剥離されては困る部分)のアクリルフィルムも一緒に除去されてしまうことはない。保護フィルムと薄膜アクリルフィルムとの多層フィルムであるため、射出成形用の金型のキャビティ形成面に直接密着させる際の加熱や真空吸引によって、薄膜アクリルフィルムにシワや膜厚のムラ、破れが発生することが無くなる。
【0027】
(b)インサート成形品の生産コストが抑えられる。
つまり、樹脂成形品からはみ出た部分が薄膜であるので、切断するのに鋭い刃物や強い切断力を発生する高出力のレーザー光線処理装置等が不要となり、インサート成形品の完成品を生産するのに手間と時間、コストが抑えられる。また、アクリルフィルムは材質上高価であるが、薄膜であるため材料コストも低く抑えられる。
【0028】
(c)インサート成形品のリサイクル効率が向上する。
つまり、アクリルフィルムとは質の異なる成形樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂等)を用いる場合は、得られたインサート成形品をリサイクルする際でも、アクリルフィルムの膜厚が小さく少量で済むため、成形樹脂のリサイクルの妨害物質比率が低く抑えられる。
【0029】
(d)アクリルフィルム表面本来の艶が損なわれないインサート成形品を得やすくなる。
つまり、アクリルフィルムはデリケートな材質であるが、保護フィルムによって、アクリルフィルムと金型との直接密着を避けることができるため、薄膜アクリルフィルムであっても、金型面の微細な凹凸による跡形や傷が付くことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の薄膜アクリルインサート成形品の製造方法の工程の一つを示す断面図である。
【図2】この発明の薄膜アクリルインサート成形品の製造方法の工程の一つを示す断面図である。
【図3】この発明の薄膜アクリルインサート成形品の製造方法の工程の一つを示す断面図である。
【図4】この発明の薄膜アクリルインサート成形品の製造方法の工程の一つを示す断面図である。
【図5】この発明の薄膜アクリルインサート成形品の製造方法の工程の一つを示す断面図である。
【図6】この発明の薄膜アクリルインサート成形品の製造方法の工程の一つを示す断面図である。
【符号の説明】
1 保護フィルム
2 薄膜アクリルフィルム
3 印刷層
4 多層フィルム
5 可動型
6 固定型
7 キャビティ形成面
8 クランプ部材
9 ゲート部
10 成形樹脂
11 樹脂成形品からはみ出た部分
12 樹脂成形品
13 真空吸引孔

Claims (3)

  1. 保護フィルム上に、保護フィルムから剥離可能で厚み10μm〜100μmの薄膜アクリルフィルムが積層され、その上に印刷によって形成された絵柄層が少なくとも積層された多層フィルムを射出成形用の金型内に送り込み、型閉めしてキャビティに成形樹脂を射出し、樹脂成形品の成形と同時に多層フィルムの絵柄層側に成形樹脂を一体化接着させて、樹脂成形品からはみ出た多層フィルムを有するインサート成形品を得、多層フィルムのはみ出た部分において保護フィルムを剥離した後、薄膜アクリルフィルムのはみ出た部分を除去することを特徴とする薄膜アクリルインサート成形品の製造方法。
  2. 金型内に送り込む前の多層フィルムを、射出成形用の金型外において、射出成形用の金型のキャビティ形成面に合致する三次元形状に加工する請求項1に記載の薄膜アクリルインサート成形品の製造方法。
  3. 金型内に送り込まれた多層フィルムを射出成形用の金型のキャビティ形成面に密着させて三次元形状に加工した後、型閉めする請求項1に記載の薄膜アクリルインサート成形品の製造方法。
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