JPH07121109A - ホログラムラベルおよびその製造方法 - Google Patents

ホログラムラベルおよびその製造方法

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JPH07121109A
JPH07121109A JP14309294A JP14309294A JPH07121109A JP H07121109 A JPH07121109 A JP H07121109A JP 14309294 A JP14309294 A JP 14309294A JP 14309294 A JP14309294 A JP 14309294A JP H07121109 A JPH07121109 A JP H07121109A
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hologram
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JP14309294A
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Takeshi Takahara
健 高原
Masanobu Okamura
正信 岡村
Yoshinori Yamada
義則 山田
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】加工性および生産性の向上に供しうるものであ
り、更に、回収・再生を必要とする容器に貼り付けられ
た場合、アルカリ溶液等により、容易にラベルの剥離除
去が可能なホログラムラベルおよびその製造方法を提供
する。 【構成】紙質基材上に、少なくとも、アルカリ可溶性の
接着樹脂層、レリーフ型ホログラムを構成する金属反射
層が、この順に設けられた構成のホログラムラベル。溶
融押し出し成形機を用いて製造したホログラム形成シー
トに、金属反射層・アルカリ可溶性の接着剤層・紙質基
材を設けた後、ホログラム形成シートを剥離して、ラベ
ルとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホログラムを有したラ
ベルおよびその製造方法に関する。詳しくは、加工性お
よび生産性の向上に供しうるものであり、更に、回収・
再生を必要とする容器に貼り付けられた場合、アルカリ
溶液により、容易にラベルの剥離除去が可能なホログラ
ムラベルおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レリーフ型ホログラムは、レーザー光の
二光束干渉法など既知の方法により、感光性樹脂の表面
に干渉縞を凹凸形状で記録する事により、マスター・ホ
ログラムが形成される。
【0003】ホログラムスタンパーは、主として金属製
のものであり、前記マスター・ホログラム表面の微小な
凹凸形状に、既知の手法により金属層を形成、次いでそ
れを剥離すること等によって得られる。
【0004】かかるスタンパーを、樹脂の溶融押し出し
成形機の冷却ロール表面に装着して、押し出された溶融
状態の樹脂に押しつけることによって、表面にレリーフ
型ホログラムが形成された樹脂シート(ホログラム形成
シートと称する)を製造する方法は公知である。(特開
昭62−191872号公報)
【0005】一方、回収し再使用を必要とする容器(例
えば、日本酒・ビールなど各種アルコール飲料用ガラス
ビン)に使用されるラベルは、回収後のアルカリ溶液な
どによる洗ビン時に剥離除去が可能でなければならな
い。
【0006】しかし、前記のホログラム形成シートをこ
れら容器のラベルとして用いると、洗ビン適性に乏しい
ため剥離除去が難しく、使用が困難であった。
【0007】つまり、洗浄およびラベルの剥離を目的と
して、容器をアルカリ溶液中に浸漬しても、ラベルの外
層は主に熱可塑性樹脂であるため、前記樹脂が妨げとな
って溶液がラベルの内層まで容易に浸透せず、容器との
接着に用いられている接着剤がアルカリ可溶なものだと
しても、溶液が接着剤を溶解するのに長時間を要すると
いう問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の事情を
鑑み、溶融押し出し成形機を用いて製造でき、しかも回
収する容器からの洗浄剥離が容易なホログラムラベルお
よびその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載のホログラムラベルは、紙質基材
上に、少なくとも、アルカリ可溶性の接着樹脂層、レリ
ーフ型ホログラムを構成する金属反射層が、この順に設
けられた構成である。
【0010】また、請求項2に記載のホログラムラベル
は、さらに、金属反射層上に、インキによる印刷層、ワ
ニスによるオーバーコート層が、この順に設けられた構
成である。
【0011】請求項3に記載のホログラムラベルは、紙
質基材として、水に浸漬した際の水中伸度が2.5%以
下のコート紙を用いた構成である。
【0012】請求項4に記載のホログラムラベルは、ア
ルカリ可溶性の接着樹脂として、アクリル/酢酸ビニル
共重合系樹脂を用いた構成である。
【0013】請求項5に記載のホログラムラベルは、ア
ルカリ可溶性の接着樹脂として、塩素化ポリプロピレン
系樹脂を用いた構成である。
【0014】請求項6に記載のホログラムラベルは、ア
ルカリ可溶性の接着樹脂として、ポリウレタン系樹脂を
用いた構成である。
【0015】請求項7に記載のホログラムラベルは、請
求項6記載のポリウレタン系接着樹脂として、ポリエス
テル系ポリオール樹脂成分とポリイソシアネート樹脂成
分とを反応させてなる樹脂を用いた構成である。
【0016】上記ラベルを製造する方法として、請求項
8に記載の発明では、溶融押し出し成形機のT−ダイよ
り押し出された熱可塑性樹脂の表面を、レリーフ型ホロ
グラムのスタンパーが表面に装着された冷却ロールにて
押圧し、冷却することにより得られた、表面にレリーフ
型ホログラムが形成された、乾燥時の表面張力が33d
yn/cm以下の樹脂シートのホログラム形成面に、金
属反射層、アルカリ可溶性の接着樹脂層を順次積層し、
次いで、紙質基材をラミネートした後、前記樹脂シート
を剥離して得ることを特徴とする。
【0017】また、他の製造方法として、請求項9に記
載の発明では、基材シートの片面に、溶融押し出し成形
機のT−ダイより押し出された熱可塑性樹脂をコーティ
ングするとともに、レリーフ型ホログラムのスタンパー
が表面に装着された冷却ロールにて押圧し、冷却するこ
とにより得られた、前記樹脂の表面にレリーフ型ホログ
ラムが形成された、乾燥時の表面張力が33dyn/c
m以下の積層樹脂シートのホログラム形成面に、金属反
射層、アルカリ可溶性の接着樹脂層を順次積層し、次い
で、紙質基材をラミネートした後、前記積層樹脂シート
を剥離して得ることを特徴とする。
【0018】上記請求項9に記載の製造方法において、
請求項10に記載の発明では、基材シートとして、二軸
延伸ポリプロピレンまたは二軸延伸ポリエステルを用い
る。
【0019】上記請求項8〜10の何れかに記載の製造
方法において、請求項11に記載の発明では、熱可塑性
樹脂として、ポリオレフィン系樹脂を用いる。
【0020】以下、本発明を図面によって詳細に説明す
る。図1は、本発明にて使用される、表面にレリーフ型
ホログラムが形成された樹脂シートの製造ラインの概略
を示す説明図である。
【0021】すなわち、溶融押し出し成形機1のT−ダ
イ2より押し出された熱可塑性樹脂11aの表面を、レ
リーフ型ホログラムのスタンパー5が表面に装着された
冷却ロール3およびニップロール4にて押圧し、冷却す
ることにより熱可塑性樹脂11aの表面にレリーフ型ホ
ログラムが連続的に形成される。
【0022】その結果、図2にその断面図を示すよう
な、表面にレリーフ型ホログラムが形成された樹脂シー
ト11が連続的に得られる。
【0023】本発明に利用できる熱可塑性樹脂11aと
しては、冷却ロール3に装着されたレリーフ型ホログラ
ムのスタンパー5上の微細な凹凸を精度良く再現し、乾
燥時の表面張力が33dyn/cm以下であることが必
要で、これらを満たすものとしてポリオレフィン系樹
脂、中でもポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂が好
ましいものとして使用できる。
【0024】ただし、レリーフ型ホログラムを形成する
際、スタンパに付着・あるいはスタンパを汚染したり、
樹脂の表面張力を上昇させる可能性のあるような添加剤
は含有しないものが好ましい。また、この樹脂シート1
1の厚みとしては、加工性の点で10〜100μmが最
も好ましい。
【0025】なお、前記の方法および樹脂を用いて得ら
れた、表面にレリーフ型ホログラムが形成された樹脂シ
ート11の乾燥時の表面張力は、通常33dyn/cm
以下であり、表面張力の調整に特別な操作は必要としな
い。
【0026】表面張力を数値特定したのは、後工程にお
いて、樹脂シート11を剥離する際に、金属反射層12
との界面から良好に剥離する上での特性を考慮してのこ
とである。
【0027】次に、図3に示すように、樹脂シート11
のホログラム形成面に金属反射層12および接着樹脂層
13を順次積層し、積層シート14を得る。
【0028】金属反射層12すなわち金属蒸着層は、紙
質基材とラミネートし、樹脂シート11を剥離した後の
ホログラム形成層となるものであり、表面の反射率が高
い金属が好ましい。具体的にはアルミニウム、金、銀、
銅等及びこれらの金属を含む合金を使用することがで
き、通常よく知られている真空蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法などの方法によって設ける
ことができる。厚みとしては100Åから10,000
Åの範囲が適当である。
【0029】接着樹脂層13としては、アルカリ可溶性
であり、また金属反射層12との接着性および樹脂シー
ト11の軟化点温度以下で紙質基材にラミネート可能な
接着性を有することが必要である。接着樹脂としては、
アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ロジンエステル樹脂、
セルロース誘導体、ポリ酢酸ビニル、塩素化ポリプロピ
レン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エチレン共重合体、
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体等の1種又は2種以上
を用いることができ、適当な溶剤にて塗料化したもの
を、グラビアコート法、ロールコート法、ブレードコー
ト法等公知の方法にて、膜厚1〜10μm程度塗布形成
した後、紙質基材とロール熱プレス等の方式によりラミ
ネートすればよい。
【0030】また、これらの接着樹脂以外にも前記の性
能を有するものであれば、任意の樹脂が使用可能であ
り、ラミネート方式として、ドライラミネート、ウェッ
トラミネート、ホットメルトラミネート、ノンソルベン
トラミネート等の手法を用いれば、接着樹脂層13の積
層と紙質基材のラミネートが一工程で実施可能である。
【0031】ドライラミネート用接着剤としては、ポリ
ウレタン系樹脂が使用できる。ポリウレタン系接着樹脂
には、一液反応型と二液反応型の二つのタイプがある
が、主に二液反応型のものが用いられる。二液反応型タ
イプは、高分子の末端に水酸基を有するポリオール成分
とイソシアネート基を有するポリイソシアネート成分と
からなる。
【0032】このうち、ポリオール成分は、ポリエステ
ル系とポリエーテル系とに分けられ、本発明に用いる場
合にはアルカリ可溶性を考慮し、ポリエステル系ポリオ
ールを用いた構成がより好ましい。これは、ポリエステ
ル系ポリオールのエステル基がアルカリ溶液によって加
水分解を生じやすいためである。
【0033】このようなポリエステル系ポリオールとし
ては、ポリエチレンアジペート、ポリジエチレンアジペ
ート、ポリプロピレンアジペート、ポリテトラメチレン
アジペート、あるいはこれらの2種以上の共重合体など
が例示できる。
【0034】ウェットラミネート用接着剤の代表的なも
のとしては、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、酢酸ビニル
共重合体エマルジョン、アクリル酸エステル共重合体エ
マルジョン、ポリウレタンエマルジョンなどが利用され
る。
【0035】ホットメルト用接着剤の代表的なものとし
ては、エチレン系共重合体(EVA、EEA、EMM
A)、ポリオレフィン系樹脂などが利用される。また、
ノンソルベントラミネート用接着剤としては、主に一液
あるいは二液反応型のポリウレタン系接着剤が利用され
る。
【0036】次に図4に示すように、該積層シート14
と紙質基材17とをラミネートした後、樹脂シート11
を剥離することにより、本発明のホログラムラベル20
が得られる。
【0037】紙質基材17としては、幅広い範囲での選
択が可能であるが、図4に示したように、原紙15にク
レーコート層16を設けたコート紙、アート紙、キャス
トコート紙等、平滑性の良いものを使用することがより
好ましい。また、水に浸漬した際の水中伸度が2.5%
以下、好ましくは1.5%以下であることが必要であ
る。
【0038】前記水中伸度が2.5%以上の伸びを有す
る紙質基材17を用いると、ビールビン等に粘着し冷蔵
庫等で冷やすとビン表面に付着する水滴により紙質基材
17上の金属反射層12に亀裂が生じ、外観が低下する
可能性がある。
【0039】なお、積層シート14と紙質基材17との
ラミネート後の、樹脂シート11の剥離に関しては、樹
脂シート11の乾燥時の表面張力が33dyn/cm以
下であるため、金属反射層12との界面より、容易に剥
離可能である。
【0040】前記表面張力が33dyn/cmを超える
と、樹脂シート11と金属反射層12との接合強度が、
金属反射層12と接着樹脂層13との接合強度よりも大
きくなり、樹脂シート11と金属反射層12との界面に
て良好に剥離しない場合がある。
【0041】図5は、こうして得られたホログラムラベ
ル20へ、プライマー層21、印刷層22、オーバーコ
ート層23、を設けて表面耐性・ディスプレイ効果をさ
らに高めた構成のものである。
【0042】この場合のプライマー層21は、アルカリ
可溶性の良い樹脂で、シェラック、ニトロセルロース系
樹脂、ニトロセルロース系樹脂に樹脂酸エステルを添加
した混合樹脂、該混合樹脂にさらにアルキッド樹脂を添
加した樹脂のいずれかが好ましい。
【0043】印刷層22は、ニトロセルロース系樹脂、
ポリアミド樹脂またはこれらの混合樹脂をビヒクルとす
るインキでさらにマレイン酸を添加したインキからな
る。オーバーコート層23は、前記印刷層22に用いた
インキのビヒクルからなる樹脂からなり、アルカリ可溶
な層である。
【0044】なお、これまでは、請求項8に対応するホ
ログラムラベルの製造方法を、その工程順に説明してき
たが、請求項9に対応する前記製造方法でも同様のこと
が言えることについては、その説明は省略する。
【0045】図6は、本発明の他の製造方法にて使用さ
れる、表面にレリーフ型ホログラムが形成された積層樹
脂シートの製造ラインの概略を示す説明図である。
【0046】前述した工程と異なるのは、熱可塑性樹脂
11aを、基材シート30の片面に押し出しコーティン
グする点である。これは、熱可塑性樹脂11aを基材シ
ート30で支持することにより、以後の一連の加工工程
でも十分耐えうる機械的強度を確保するためである。
【0047】この場合、特に留意しなければならないの
は、ホログラムラベルを得る最終工程(図7を参照)に
おいて、積層樹脂シートを剥離するにあたって、熱可塑
性樹脂と基材シートとのラミネート強度が十分に高くな
いと、金属反射層との界面より良好に剥離せず、熱可塑
性樹脂と基材シートとの界面においても、剥離を引き起
こす場合が生じてしまい、所望のラベルが得られなくな
る点である。
【0048】このため、両者のラミネート強度を考慮し
た、熱可塑性樹脂と基材シートとの組み合わせ、また
は、ラミネート強度を付与するための補助的処理(アン
カー処理・プライマー処理等)について考慮する必要が
ある。
【0049】熱可塑性樹脂と基材シートとが、同種の樹
脂の場合、ラミネート強度は大きいが、基材シート側の
樹脂として、二軸延伸加工が施されたものを用いること
によって、支持部材としての機械的強度が付与される。
【0050】
【作用】ホログラム形成に、溶融押し出し成形機を用い
るので、ホログラムの成形性が良好であると共に、積層
シートを紙質基材とラミネート後、樹脂シートを剥離し
てしまうため、ラベルの外層には、内層への溶液の浸透
の妨げになる樹脂シートが存在せず、回収容器からのア
ルカリ溶液による洗浄剥離が容易に行なえる。
【0051】
【実施例】以下、本発明を実施例により、更に詳細に説
明する。
【0052】<実施例1>図1に示した装置を用い、熱
可塑性樹脂としてポリプロピレン樹脂(FL25T;三
菱油化(株)製)を、下記の加工条件(A)にてT−ダ
イより厚み50μmとなる様に押出し、表面にレリーフ
型ホログラムのスタンパーが装着された冷却ロール(ロ
ール温度15℃)及びニップロールとの間で押圧・冷却
することにより、図2にその断面図を示すような樹脂シ
ートを連続して得た。
【0053】(A)押出し加工条件 (a)装置・・図1の装置。 (b)押出機・・φ=60mm、L/D=26 (c)ニップロール・・ウレタンゴムロール(ゴム硬度
85度) (d)押出機の温度設定 (イ)シリンダー1温度・・180℃ (ロ)シリンダー2温度・・240℃ (ハ)シリンダー3温度・・270℃ (ニ)アダプター温度 ・・280℃ (ホ)T−ダイ温度 ・・280℃ (e)冷却ロール温度・・15℃ (f)押し出し厚み ・・50μm (g)エアーギャツプ・・90mm (h)ニップ圧(エアーゲージ圧)・・4kgf/cm
2
【0054】次いで、この樹脂シートのホログラム形成
面に約500Åの厚さにアルミニウム蒸着を施し、さら
に感熱接着樹脂としてポリアミド系樹脂をグラビアコー
ターにて塗工し、厚さ約2μmの感熱接着樹脂層を形成
し、図3にその断面図を示すような積層シートを得た。
【0055】さらにこの積層シートと64g/m2 のコ
ート紙(コーモラントVMTS;富士加工(株)製)と
を、ロール熱プレス装置(図示せず)を用いて加熱温度
100℃、圧力3kgf/cm2 にてラミネートした
後、樹脂シートを剥離し、図4にその断面図を示すよう
なホログラムラベルを得、これを試料1とした。
【0056】また、得られた試料1のアルミニウム蒸着
面へ、ニトロセルロース系樹脂によるプライマー層、ポ
リアミド系樹脂およびニトロセルロース系樹脂の混合樹
脂をビヒクルとするインキによる印刷層、そしてニトロ
セルロース系樹脂にアルキッド系樹脂を混合して成るワ
ニスにてオーバーコート層をグラビアコート法にて順次
形成し、図5にその断面図を示すようなホログラムラベ
ルを得、これを試料2とした。
【0057】また、比較例として、実施例と同様の装
置、樹脂及び加工条件にて図2にその断面図を示す様な
樹脂シートを作成し、ホログラム形成面にコロナ放電処
理後、約500Åの厚さにアルミニウム蒸着を施し、こ
の蒸着面に実施例で用いたものと同様のコート紙とをウ
レタン接着剤によりドライラミネートしてホログラムラ
ベルを得、これを試料6とした。
【0058】<実施例2>図6に示した装置を用い、基
材シートである厚さ30μmの二軸延伸ポリプロピレン
フィルム(P2108;東洋紡績(株)製)上に、熱可
塑性樹脂としてポリプロピレン樹脂(FL25T;三菱
油化(株)製)を、下記の加工条件(B)にてT−ダイ
より厚み30μmとなる様に押出し、表面にレリーフ型
ホログラムのスタンパーが装着された冷却ロール(ロー
ル温度15℃)及びニップロールとの間で押圧・冷却す
ることにより、図8にその断面図を示すような表面にレ
リーフホログラムが形成された積層樹脂シートを連続し
て得た。
【0059】(B)押出し加工条件 (a)装置・・図6の装置。 (b)押出機・・φ=60mm、L/D=26 (c)ニップロール・・ウレタンゴムロール(ゴム硬度
85度) (d)押出機の温度設定 (イ)シリンダー1(図示せず)温度・・180℃ (ロ)シリンダー2(図示せず)温度・・240℃ (ハ)シリンダー3(図示せず)温度・・270℃ (ニ)アダプター (図示せず)温度・・280℃ (ホ)T−ダイ温度 ・・280℃ (e)冷却ロール温度・・15℃ (f)押し出し厚み ・・50μm (g)エアーギャツプ・・90mm (h)ニップ圧(エアーゲージ圧)・・4kgf/cm
2
【0060】得られた積層樹脂シートのレリーフホログ
ラム形成面に、真空蒸着法によって、厚さ約1000Å
のアルミニウム蒸着層を形成した。次いで、前記積層樹
脂シートのアルミニウム蒸着層側に、アクリル/酢酸ビ
ニル共重合樹脂系接着剤(MC−10;サイデン化学
(株)製)を介して坪量64g/cm2 のコート紙(コ
ーモラントVMTS;富士加工(株)製)を、図9に示
したような装置によるウェットラミネート法により、下
記の加工条件(C)にてラミネートした後、積層樹脂シ
ートを剥離し、図7の断面説明図に示すようなホログラ
ムラベルを得た。
【0061】(C)ウェットラミネート条件 (a)装置・・図9の装置。 (b)接着剤塗工方法・・ロールコート法 (c)接着剤塗工量 ・・2g/m2 (d)乾燥温度 ・・120℃ (e)加工スピード ・・80m/min
【0062】得られたホログラムラベルのアルミニウム
蒸着面へ、実施例1と同様のプライマー層、印刷層、オ
ーバーコート層をグラビアコート法にて順次形成し、図
5の断面説明図に示すようなホログラムラベルを得、こ
れを試料3とした。
【0063】<実施例3>実施例1において用いた、感
熱接着樹脂であるポリアミド系樹脂に換えて、塩素化ポ
リプロピレン系の感熱接着樹脂(K071接着Sレジウ
サー;東洋インキ(株)製)を用いて接着樹脂層を形成
した以外は実施例1と同様にして、図5の断面説明図に
示すようなホログラムラベルを得、これを試料4とし
た。
【0064】<実施例4>実施例2と同様の押出し加工
条件によって得られた、表面にレリーフホログラムが形
成された積層樹脂シートのレリーフホログラム面に、真
空蒸着法によって、厚さ約1000Åのアルミニウム蒸
着層を形成した。
【0065】次いで、前記積層樹脂シートのアルミニウ
ム蒸着層側に、ポリエステル系ポリオール成分(A61
6;武田薬品工業(株)製)とポリイソシアネート成分
(A−65;武田薬品工業(株)製)からなるポリウレ
タン系接着剤を介して、坪量64g/cm2 のコート紙
(コーモラントVMTS;富士加工(株)製)を、図面
10に示すような装置によるドライラミネート法によ
り、下記の条件(D)にてラミネートした後、50℃に
て4日間エージングを行った。その後、積層樹脂シート
を剥離し、図7の断面説明図に示すような構成のホログ
ラムラベルを得た。
【0066】(D)ドライラミネート条件 (a)装置・・図10の装置。 (b)接着剤塗工方法・・グラビアコート法 (c)接着剤塗工量 ・・2g/m2 (d)乾燥温度 ・・80℃ (e)加熱ロール温度・・60℃ (f)加工スピード ・・50m/min
【0067】得られたホログラムラベルのアルミニウム
蒸着面へ、実施例1と同様のプライマー層、印刷層、オ
ーバーコート層を順次形成し、図5の断面説明図に示す
ようなホログラムラベルを得、これを試料5とした。
【0068】これら試料1〜試料6の評価結果を表1に
示す。表1よりわかる通り、本発明の実施例による試料
1〜試料5はホログラム成形性、耐水性、洗ビン性のす
べてにおいて優れた性能を有するものであった。
【0069】
【表1】
【0070】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、樹脂
の溶融押し出し成形機を用いてホログラムの成形を行う
ことにより、成形性の良好なホログラムを効率良く、簡
便に、安価に得られると共に、回収・再使用を必要とす
る容器のラベルに使用した際には、アルカリ溶液によ
り、容易に剥離除去可能なホログラムラベルが得られ
た。
【0071】さらに、本発明では、特にビン用のラベル
として、ホログラムの装飾効果により、従来にない高級
感が得られると共に、加工性の向上、経済性の向上に効
果がある。
【0072】本発明のラベルを、一般の包装紙として適
用しても、パッケージ分野、書籍、カタログ類等広く使
用が可能であり、産業上有効なものである。
【0073】
【図面の簡単な説明】
【図1】樹脂シートの製造ラインの概略を示す説明図。
【図2】表面にレリーフ型ホログラムが形成された樹脂
シートの断面図。
【図3】樹脂シートのホログラム形成面に、金属反射層
および接着樹脂層を順次積層した状態の積層シートの断
面図。
【図4】積層シートを、紙質基材とラミネート後、樹脂
シートを剥離する状態を示す断面図。
【図5】ホログラムラベルへ、プライマー層、印刷層、
オーバーコート層を設けた構成の断面図。
【図6】他の方法による、樹脂シートの製造ラインの概
略を示す説明図。
【図7】他の製造方法による、積層樹脂シートを剥離す
る状態を示す断面図。
【図8】表面にレリーフホログラムが形成された積層樹
脂シートの断面図。
【図9】ウェットラミネート装置の概略を示す説明図。
【図10】ドライラミネート装置の概略を示す説明図。
【符号の説明】
1…溶融押し出し成形機 2…T−ダイ 3…冷却ロール 4,54…ニップロール 5…レリーフ型ホログラムスタンパー 6…引き取りロール 7…巻き取りロール 11a …溶融押出しされた熱可塑性樹脂 11,51…樹脂シート 12…金属反射層 13…接着樹脂層 14…積層シート 15…原紙 16…クレーコート層 17,52…紙質基材 20…ホログラムラベル 21…プライマー層 22…印刷層 23…オーバーコート層 30…基材シート 53…接着剤塗工部 55…乾燥オーブン 56…巻取りロール 57…加熱金属ロール

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙質基材上に、少なくとも、アルカリ可溶
    性の接着樹脂層、レリーフ型ホログラムを構成する金属
    反射層が、この順に設けられた構成のホログラムラベ
    ル。
  2. 【請求項2】金属反射層上に、プライマー層、インキに
    よる印刷層、ワニスによるオーバーコート層が、この順
    に設けられた構成の請求項1に記載のホログラムラベ
    ル。
  3. 【請求項3】紙質基材として、水に浸漬した際の水中伸
    度が2.5%以下のコート紙を用いた構成である請求項
    1または請求項2に記載のホログラムラベル。
  4. 【請求項4】アルカリ可溶性の接着樹脂として、アクリ
    ル/酢酸ビニル共重合系樹脂を用いた構成である請求項
    1〜請求項3の何れかに記載のホログラムラベル。
  5. 【請求項5】アルカリ可溶性の接着樹脂として、塩素化
    ポリプロピレン系樹脂を用いた構成である請求項1〜請
    求項3の何れかに記載のホログラムラベル。
  6. 【請求項6】アルカリ可溶性の接着樹脂として、ポリウ
    レタン系樹脂を用いた構成である請求項1〜請求項3の
    何れかに記載のホログラムラベル。
  7. 【請求項7】ポリウレタン系接着樹脂として、ポリエス
    テル系ポリオール樹脂成分とポリイソシアネート樹脂成
    分とを反応させてなる樹脂を用いた構成である請求項6
    記載のホログラムラベル。
  8. 【請求項8】少なくとも、以下の工程を具備することを
    特徴とする、ホログラムラベルの製造方法。 (a)溶融押し出し成形機のT−ダイより押し出された
    熱可塑性樹脂の表面を、レリーフ型ホログラムのスタン
    パーが表面に装着された冷却ロールにて押圧し、冷却す
    ることにより、表面にレリーフ型ホログラムが形成され
    た、乾燥時の表面張力が33dyn/cm以下の樹脂シ
    ートを得る工程。 (b)前記樹脂シートのホログラム形成面に、金属反射
    層、アルカリ可溶性の接着樹脂層を順次積層する工程。 (c)工程(b)にて得られたシートの接着樹脂層側
    に、紙質基材をラミネートした後、樹脂シートを剥離し
    て、ホログラムラベルを得る工程。
  9. 【請求項9】少なくとも、以下の工程を具備することを
    特徴とする、ホログラムラベルの製造方法。 (a)基材シートの片面に、溶融押し出し成形機のT−
    ダイより押し出された熱可塑性樹脂をコーティングする
    とともに、レリーフ型ホログラムのスタンパーが表面に
    装着された冷却ロールにて押圧し、冷却することによ
    り、前記樹脂の表面にレリーフ型ホログラムが形成され
    た、乾燥時の表面張力が33dyn/cm以下の積層樹
    脂シートを得る工程。 (b)前記積層樹脂シートのホログラム形成面に、金属
    反射層、アルカリ可溶性の接着樹脂層を順次積層する工
    程。 (c)工程(b)にて得られたシートの接着樹脂層側
    に、紙質基材をラミネートした後、前記積層樹脂シート
    を剥離して、ホログラムラベルを得る工程。
  10. 【請求項10】基材シートとして、二軸延伸ポリプロピ
    レンまたは二軸延伸ポリエステルを用いることを特徴と
    する、請求項9に記載のホログラムラベルの製造方法。
  11. 【請求項11】熱可塑性樹脂として、ポリオレフィン系
    樹脂を用いることを特徴とする請求項8〜請求項10の
    何れかに記載のホログラムラベルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009078357A (ja) * 2007-09-25 2009-04-16 Tokai Kakoshi Kk 金属光沢ラミネート加工紙

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