JP3682994B2 - フェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物の製造法 - Google Patents

フェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物の製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、フェニルアラニンの摂取を制限する必要のあるアミノ酸代謝異常症、特にフェニルケトン尿症患者が日常的に摂取することが可能であるフェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物を、常に安定した状態で、一定の品質で製造する方法に関する。
本明細書において、百分率は、特に断りのない限り重量による表示である。
【0002】
【従来の技術】
フェニルケトン尿症(以下PKUと記載することがある)は、アミノ酸の一つであるフェニルアラニン(以下Pheと記載することがある)をチロシンに変換するフェニルアラニン水酸化酵素が先天的に欠如しているため、Pheが、血中に蓄積され、神経系の障害、発育障害を惹起する先天性代謝異常症である。従って、PKU患者は、体内にPheが蓄積しないよう医師の指導のもとに、Pheの摂取量を厳密に制御しなければならないのである。
【0003】
一方、Pheは、蛋白質に通常3〜5%程度含まれている普通のアミノ酸であるため、従来、PKU患者は、食品若しくは乳児用調製乳の蛋白質成分の一部又は全部を、Pheを含まないアミノ酸混合物に置換して摂取しなければならなかった。しかしながら、このようなアミノ酸混合物は、アミノ酸特有の不快な風味を呈するとともに、腸管での浸透圧が高いために下痢を惹起する等の欠点があった。そのため、風味が良く、かつ食事療法に好適なPKU患者用蛋白質源が、患者、その家族又は医師から待望されていた。
【0004】
その一つの方法として、PKU患者用蛋白質源としてκ−カゼイングリコマクロペプチド(以下GMPと記載することがある)を用いる方法が開示されている(特開平4−126051号公報)。GMPは、そのアミノ酸配列中にPheを全く含まず、また分子量が8,000ダルトンと大きく浸透圧上昇の問題もほとんどないためPKU患者用蛋白源として有効である。しかしながら、GMPを単離するための操作が極めて繁雑であり、工業的生産のためには不都合であった。しかも、最近の栄養学的知見によれば、蛋白質よりもオリゴペプチドの方が消化吸収に優れていることが明らかになっている。
【0005】
PKU患者用蛋白質源にオリゴペプチドを用いた他の例として、蛋白質を蛋白分解酵素で分解し、Phe含量の少ない画分をゲル濾過により回収し、低フェニルアラニンペプチド(以下LPPと記載することがある)を用いる方法がある[ジャーナル・オブ・フード・サイエンス(Journal of Food Science)、第41巻、第1029〜1032ページ、1976年及び特開昭61−68426号公報]。
【0006】
更に、蛋白質を水系下で、エキソペプチダーゼで処理するか、又はエンドペプチダーゼで処理後エキソペプチダーゼで処理し、芳香族アミノ酸をほとんど含まないポリペプチドと遊離芳香族アミノ酸又は芳香族アミノ酸を末端に有する低分子ペプチドを活性炭を用いて吸着し、逆浸透膜又はイオン交換性電気透析膜を用いて低分子物質を分離し、LPPを製造する方法が開示されている(特公平2−54070号公報)。これらの方法により、LPPを工業的に製造することが可能となった。
【0007】
一方、蛋白分解酵素で原料の蛋白質を分解してペプチドを製造する場合、いくつかの従来技術を例示すれば次のとおりである。
1)蛋白質をエンド型蛋白分解酵素及びエキソ型蛋白分解酵素共存の水系下で、0.5〜10時間酵素分解し、苦味の極めて少ない平均鎖長3〜10のオリゴペプチドを得ることを特徴とするオリゴペプチド混合物の製造法が開示されている(特開昭62−143697号公報)。
【0008】
2)カゼイン溶液をカラムに充填した固定化酵素で部分分解する方法において、カゼイン溶液の通液速度を制御してカゼインの部分分解物を製造する方法が開示されている(特公平3−31421号公報)。
【0009】
3)原料蛋白質の抗原性を認めなくなるまで、かつ、原料蛋白質に含まれる芳香族アミノ酸が、90%以上遊離アミノ酸になるまで分解し、ゲル濾過法によりペプチド部分を回収することことにより、抗原性を呈さず、分子量1,000ダルトン以下、遊離アミノ酸含有量が20%以下、芳香族アミノ酸含有量が全アミノ酸の1.0%以下の低分子量ペプチドの製造法が開示されている(特開平2−138991号公報)。
【0010】
4)獣乳κ−カゼイン由来のグリコポリペプチドの蛋白分解酵素加水分解物であって、フィッシャー値が30から60の範囲であるペプチド混合物を製造する方法において、分解率が5〜25%となった時点で加熱処理し、酵素を失活させる方法が開示されている(特開平2−300137号公報)。
【0011】
5)牛乳ホエー蛋白質を、生体内で生ずる蛋白質消化をシミュレーションし得る蛋白質分解酵素と接触させることにより、加水分解を、生成物中に残留蛋白質がほとんど含有しなくなるまで、即ち、12%トリクロル酢酸に沈殿しうる窒素を含有しなくなるまで、及び少なくとも50%のペプチドが2〜5のアミノ酸を含有し、遊離アミノ酸の量が15%以下であるペプチド混合物を得るまで継続することを特徴とする牛乳ホエー蛋白質からのペプチド混合物の製造法が開示されている(特公昭62−61039号公報)。
【0012】
6)乳蛋白質の加水分解物が、分子量1,000以下であり、芳香族アミノ酸の90%以上が遊離アミノ酸であって、ヒト皮膚細胞に対して増殖賦活作用を有し乳蛋白質の抗原性を有しないことを特徴とする化粧料及び皮膚外用剤が開示されている(特開平4−26604号公報)。
【0013】
7)乳蛋白質を固定化蛋白分解酵素で分解して蛋白分解物を製造する方法において、ペプチドセンサーでペプチド濃度を測定する方法及びペプチドの平均鎖長を測定する方法が開示されている(食品産業バイオリアクターシステム技術研究組合編、「実践バイオリアクター」、第166〜184ページ、食品産業バイオリアクターシステム技術研究組合発行、1990年)。
【0014】
8)小麦グルテンを固定化蛋白分解酵素で分解してグルテン分解物を製造する方法において、グルテン分解物の疎水性を逆相クロマトグラフィーで経時的に計測して泡末安定性に優れたグルテン分解物が製造できることが開示されている(食品産業バイオリアクターシステム技術研究組合編、「実践バイオリアクター」、第106〜126ページ、食品産業バイオリアクターシステム技術研究組合発行、1990年)。
【0015】
9)味噌、醤油等の発酵食品の製造、リジン、グルタミン酸等のアミノ酸発酵における工程管理において、目的生産物である遊離アミノ酸量を測定することが知られている(食品工業、第34巻、第16号、第1〜11ページ、1991年)。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来技術に示されるように、従来、蛋白質分解酵素で原料の蛋白質を分解してペプチド混合物を製造する場合、分解反応の終点を、反応時間、蛋白溶液の通液速度等を指標とするか、又は分解物の分解率、疎水度等の測定により決定するか、のいずれかであったが、これらの方法では、刻々変化する分解物の理化学的性状、特に遊離のアミノ酸量を正確に把握することが極めて困難であった。
【0017】
従って、従来のペプチド混合物の製造法においては、製造バッチごとにペプチド混合物が含有する遊離アミノ酸量及び組成が異なり、ペプチド混合物の品質が一定しないという致命的な欠点があった。しかも、酵素反応を再現性よく実施するためには、反応温度、pH、酵素力価、基質濃度等を厳密に制御しなければならず、そのため工業的スケールでは作業性も劣り、一定のアミノ酸遊離率を得ることは事実上困難であった。
【0018】
このことは、高品質のLPPを製造する場合においても次のような致命的な欠点を有することを意味している。前記のとおり、蛋白質を蛋白分解酵素で分解する工程を含むLPPの製造法において、ペプチド混合物のPhe含量を低下させるための方法は、蛋白分解酵素により蛋白質を加水分解することにより蛋白質から十分量のPheを遊離させ、遊離したPheをゲル濾過、活性炭吸着等により除去するという原理に基づいており、蛋白質の蛋白分解酵素による加水分解工程の制御が高品質のLPPを製造するための重要な技術となっている。
【0019】
即ち、Pheの遊離が不十分であった場合には、酵素分解反応に続くゲル濾過又は活性炭処理により除去されるPhe量が少なくなるため、ペプチド混合物のPhe含量が高くなり、これはPKU患者用として不適当なものとなる。また、Pheの遊離が過剰の場合(換言すれば酵素分解反応が過度に進行した場合)、Phe以外のアミノ酸遊離率も高くなるために風味が著しく悪化し、浸透圧も高くなるため、不快な味、下痢症状の発生等のため治療効果が極めて低下する不都合があり、その改善が強く要請されている状況にあった。即ち、高品質のLPPを製造するためには、蛋白質の蛋白分解酵素による加水分解工程において得られるペプチド混合物の遊離Phe量が、常に一定となることが極めて重要な課題である。
【0020】
本発明者らは、常に一定の品質が得られるペプチド混合物の製造法を発明し、既に特許出願(出願番号未着。以下先願と記載することがある)した。先願の方法は、「一定品質のペプチド混合物の製造法であって、1種若しくは2種以上の蛋白質からなる原料蛋白質の水溶液又は予め軽度に加水分解した原料蛋白質の水溶液に、1種若しくは2種以上の蛋白分解酵素を添加し、原料蛋白質又は予め軽度に加水分解した原料蛋白質の加水分解を開始し、加水分解により分解液中に遊離した特定アミノ酸の量を経時的に、かつ短時間で測定し、原料蛋白質又は予め軽度に加水分解した原料蛋白質に含まれる特定アミノ酸の総量に対する遊離した特定アミノ酸の量の割合を算出し、その算出した値が予め設定された特定の範囲内に達したとき直ちに加水分解を停止することを特徴とするペプチド混合物の製造法。」である。
【0021】
このような状況の中で、本発明者らは、前記従来技術に鑑みて、常に安定した状態で、一定の品質のPhe含量の少ないペプチド混合物を得るために、鋭意研究を行なった結果、蛋白質の蛋白分解酵素による加水分解工程において、分解液中に遊離したPheの量を、経時的、かつ短時間で測定し、原料蛋白質に含まれているPheの総量との割合を算出し、その値が予め設定した特定の範囲内に達したときに直ちに分解反応を停止し、遊離したPheを除去することにより、簡便に、Phe含量の少ないペプチド混合物が得られることを見い出し、本発明を完成した。
【0022】
本発明の目的は、特にPKU患者が日常的に摂取することが可能である、品質が良好なフェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物を簡便に製造し得る新規な方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明は、フェニルアラニンの摂取が制限された患者が日常的に摂取することが可能な、フェニルアラニン含量の少ない一定品質のペプチド混合物の製造法であって、1種若しくは2種以上の蛋白質からなる原料蛋白質の水溶液又は予め軽度に加水分解した原料蛋白質の水溶液に、1種又は2種以上の蛋白分解酵素を添加し、原料蛋白質又は予め軽度に加水分解した原料蛋白質の加水分解を開始し、加水分解により分解液中に遊離したアミノ酸から選択されたフェニルアラニンの量を経時的に、かつ短時間で測定し、原料蛋白質又は予め軽度に加水分解した原料蛋白質に含まれるフェニルアラニンの総量に対する遊離したフェニルアラニンの量の割合を算出し、その算出した値が予め設定された特定の範囲の85〜95%内に達したときに直ちに加水分解を停止し、分解液中の遊離したフェニルアラニンを適宜の方法で除去してフェニルアラニン含有量を低い値で一定にした一定品質のペプチド混合物を製造することを特徴とするフェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物の製造法であり、遊離したフェニルアラニンの量の測定が、酵素膜センサーを用いて行われることを望ましい態様としてもいる。
【0024】
次に本発明について詳述する。
本発明の出発原料として使用する原料蛋白質は、獣乳、卵、魚肉、畜肉等に由来する動物性蛋白質、大豆、小麦等に由来する植物性蛋白質、又はこれらの任意の混合物であり、特に限定されるものではない。また、蛋白質を予め軽度に加水分解した分解物であって、更に蛋白分解酵素により分解し得る大きい分子量のペプチド混合物を出発原料とすることもできる。
【0025】
原料蛋白質又は予め軽度に加水分解した原料蛋白質を、蛋白質換算で10%前後の濃度で水に溶解し、殺菌及び蛋白質の酵素分解を効率よく行うため、65〜90℃の温度範囲で5〜30分間加熱処理してもよい。次いで溶液のpHをアルカリ又は酸溶液を用いて使用する蛋白分解酵素の至適pH付近に調整し、原料水溶液を調製する。
【0026】
次いで、前記原料水溶液に蛋白分解酵素を添加するが、蛋白分解酵素の添加は一括添加、又は少量に分割して添加する逐次添加であってもよい。使用する蛋白分解酵素としては、動物由来(例えば、パンクレアチン、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン等)、植物由来(例えば、パパイン、ブロメライン等)、微生物由来(例えば、酵母、カビ、細菌、放線菌、乳酸菌等)のエンドプロテアーゼ及びエキソプロテアーゼがあげられるが、エンドプロテアーゼとしては、Phe等の芳香族アミノ酸に対して親和性のあるものが好ましく、例えば、ペプシン、キモトリプシン等が望ましい。エキソプロテアーゼとしては、Phe等の芳香族アミノ酸を末端に有するペプチドに対してペプチダーゼ活性を示すものが好ましく、黒麹菌、放線菌、酵母等に由来するエキソペプチダーゼを好適な例として示すことができる。
【0027】
Pheを十分に遊離させるためには、前記のエンドプロテアーゼとエキソプロテアーゼとを組み合わせて用いることが望ましく、原料蛋白質溶液に一括添加により、又はエンドプロテアーゼを添加した後一定時間経過後にエキソプロテアーゼを添加し、段階的に、分解反応を実施することもできる。添加する酵素量は、例えば、エンドペプチダーゼを原料蛋白質1g当たり5000〜10000PUN単位、エキソペプチダーゼを原料蛋白質1g当たり10〜50活性単位の添加を、望ましい態様として例示することができる(PUN単位及び活性単位については後記する)。
【0028】
所定量の酵素を添加した原料水溶液を、通常、酵素の至適温度に所定時間保持して蛋白質の酵素による分解を開始するが、分解中に微生物の増殖が懸念される場合は、必要に応じて酵素の至適温度より高温域または低温域の温度に所定時間保持して蛋白質の酵素による加水分解を行なうこともできる。しかしながら、酵素の至適温度よりも極端に異なる温度範囲では、加水分解反応の効率が低下するので、通常40〜60℃の温度範囲が望ましい。
【0029】
加水分解の開始後、分解液中に遊離したPheの量を経時的に、かつ短時間に測定するが、例えば、高速液体クロマトグラフィー(以下HPLCと記載することがある)、酵素膜センサー[例えば、バイオテックアナライザー(旭化成工業社製)]等を用いることができ、特に望ましい態様としてオンラインにより測定する方法を例示することができる。これらにより、分解液中に遊離したPheの量を経時的に、かつ短時間に測定し、出発原料である蛋白質又は予め軽度に加水分解した蛋白質に含まれるPheの総量に対する遊離したPheの量の割合が予め設定された特定の範囲に達したとき、ただちに分解液中の酵素を失活又は除去し、加水分解を停止する。該ペプチド混合物をPKU患者に供することを考慮すると、原料蛋白質又は予め軽度に加水分解した蛋白質に含まれるPheを高度に遊離して除去する必要があるので、前記特定の範囲は、85〜95%を例示することができ、望ましくは88〜92%である。
【0030】
分解液中の酵素の失活又は除去は、常法による加熱処理、限外濾過膜等を用いる分解液からの酵素の除去等により実施することができる。加熱処理の加熱温度と保持時間は使用した酵素の熱安定性を考慮し、十分に失活できる条件を適宜設定することができる。加熱処理又は濾過処理による酵素の失活又は除去工程には、相当の時間を要し、この間に分解が進行するおそれがある場合には、所定の条件のもとに、分解の進行程度(Pheの遊離速度)を、試験により予め測定し、その結果に基づいて加水分解を停止する前記特定の範囲を決定し、設定するのが望ましい。
【0031】
分解液中の酵素の失活又は除去後、常法により分解液を冷却し、セライト濾過、精密濾過、限外濾過、遠心分離等の方法により分解液から沈殿を除去する。得られた分解液からのPhe等の芳香族アミノ酸の除去は、適宜の方法、例えば、ゲル濾過法、吸着樹脂法、活性炭吸着法等を単独又は組合わせて実施することができる。ゲル濾過剤としては、排除限界分子量10,000ダルトン以下、望ましくは2,500ダルトン以下のものを使用し、芳香族アミノ酸に吸着性をもつ疎水性側鎖、例えば、カルボキシル基、ブチル基、フェニル基、疎水性部位をもつゲル担体を、特に好適な例として示すことができる。このようなゲル濾過剤としては、セファデックスG−10(ファルマシア社製)、セルロファインGCL−25(生化学工業社製)等、また、活性炭としては、例えば、白鷺(武田薬品工業社製)等を例示することができる。
【0032】
ゲル濾過剤又は活性炭をカラムに充填し、このカラムに分解液を通液する。溶出液としては水又は芳香族アミノ酸の吸着性を高めるため2〜15%のエタノール水溶液を使用することができる。芳香族アミノ酸の除去操作は、分解液にゲル濾過剤又は活性炭を投入し、所定時間静置し、芳香族アミノ酸を吸着させるバッチ法式により実施することもできる。
【0033】
前記の方法によって得られたフェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物の溶液を、公知の方法により濃縮して濃縮液とすることもでき、また、この濃縮液を公知の方法により乾燥して粉末とすることもできる。得られたフェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物の溶液、その濃縮液又はその粉末は、通常の食品原料と同様にPKU患者用の食品原料として使用し、各種PKU患者用の食品を製造することができる。
【0034】
前記PUN単位及び活性単位は、次のとおりである。
エンドペプチダーゼのPUN単位は、カゼイン[ハマーシュタイン(Hammerstein) 。メルク社製]にエンドペプチダーゼを作用させ、30℃で1分間に1μgのチロシンに相当するアリルアミノ酸のフォリン試薬での呈色反応を示す酵素活性が1PUN単位である。
【0035】
また、エキソペプチダーゼの活性単位は、次の方法により測定した。エキソペプチダーゼを含有する粉末を0.2g/100mlの割合で0.1モルのリン酸緩衝液(pH7.0)に分散又は溶解し酵素溶液とする。一方、ロイシルパラニトロアニリド(国産化学社製。以下Leu−pNAと記載する)を0.1モルのリン酸緩衝液(pH7.0)に溶解して2mMの基質溶液を調製する。酵素溶液1mlに基質溶液1mlを加え37℃で5分間反応させた後、30%の酢酸溶液2mlを加えて反応を停止させる。反応液をメンブランフィルターで濾過し、波長410nmで濾液の吸光度を測定する。エキソペプチダーゼの活性単位は、1分間に1μmolのLeu−pNAを分解するのに必要な酵素量が1活性単位であり、次式により算出した。
活性単位(粉末1g当たり)=20×(A/B)
(ただし、前記の式において、A及びBは、それぞれ波長410nmにおける試料の吸光度及び0.25mMパラニトロアニリンの吸光度である)
【0036】
次に試験例を示して本発明を詳述するが、本発明においては、次の試験方法を採用した。
(1)アミノ酸組成の測定方法
トリプトファン、システイン及びメチオニン以外のアミノ酸については、試料を6N塩酸で110℃、24時間加水分解し、トリプトファンについては、水酸化バリウムで110℃、22時間アルカリ分解し、システイン及びメチオニンについては、過ぎ酸処理後、6N塩酸で110℃、18時間加水分解し、それぞれアミノ酸自動分析機(日立製作所製。835型)により分析し、アミノ酸の質量を測定した。
【0037】
(2)遊離アミノ酸組成の測定方法
スルホサリチル酸で試料を除蛋白し、アミノ酸自動分析機(日立製作所製。835型)により分析し、遊離アミノ酸の質量を策定した。そして前記アミノ酸組成の分析で得られた各アミノ酸の質量に対する遊離アミノ酸質量の百分率を算出した。
【0038】
(3)遊離Phe量の測定方法
遊離アミノ酸濃度測定用酵素膜センサー(旭化成工業社製)を装着したバイオテックアナライザー(旭化成工業社製)により遊離アミノ酸量を測定し、この値と予め予備実験により求めた遊離Phe率との相関値から分解液中の遊離Phe量を測定した。
【0039】
(4)HPLC
Inertsil PREP-ODSカラム(GLサイエンス社製。6.5×250mm)をHPLC(島津製作所製)に装着し、分解液0.1mlを供給し、溶離液(0.1%トリフルオロ酢酸溶液)に対する溶離B(0.1%トリフルオロ酢酸溶液)の割合が100分間で50%となる濃度勾配で1.5ml/分の流速で溶出を行った。
【0040】
(5)分解率
ケルダール法により試料の全窒素を、ホルモール滴定法により試料のホルモール態窒素を、それぞれ測定し、これらの値から次式により算出した。
分解率(%)=(ホルモール態窒素)/(全窒素)×100
【0041】
試験例1
この試験は、従来から採用されているペプチド混合物の製造方法、即ち、▲1▼反応時間を指標にして酵素分解を停止する方法、▲2▼分解率を指標にして酵素分解を停止する方法、及び▲3▼本発明の方法[酵素膜センサー(バイオテックアナライザー。旭化成工業社製)]とにより、ペプチド混合物を製造し、得られたペプチド混合物中の遊離Phe量、及びこのペプチド混合物から遊離Pheを除去して得られるPhe含量の少ないペプチド混合物のPhe含量に及ぼす影響を比較検討した。
【0042】
1)試料の調製
前記▲1▼の方法では、酵素分解反応を15時間で停止したこと、前記▲2▼の方法では、酵素分解を分解率が30%に達したときに停止したこと、及び前記▲3▼の本発明の方法では、分解液中の遊離Phe濃度を経時的に、かつ短時間で測定し、Pheの遊離率が90%に達した時点で酵素分解を停止したことを除き、実施例1と同一の方法により牛乳乳清蛋白質溶液の加水分解をそれぞれ5回反復して実施し、合計15種類のペプチド混合物を調製した。更に、これらの3種類の方法により得られた分解液から、それぞれ、実施例1と同一の方法により遊離Pheを除去し、試料を調製した。
【0043】
2)試験方法
各分解液の遊離Phe及び各試料中の全Phe量を、それぞれ前記の方法により測定し、5回の結果の平均値と標準偏差を算出した。
【0044】
3)試験結果
この試験結果は表1に示すとおりである。表1から明らかなように、各方法で得られた試料の遊離Phe量の標準偏差は、▲3▼の本発明の方法が最も小さく、5回反復して製造した場合でも品質が安定しており、次いで▲2▼の方法の変動が少なく、▲1▼の方法は最も変動が大きく品質が不安定であることが認められた。また、これらの3種類の方法により製造した試料中の全Pheの値及び標準偏差も、▲3▼の本発明の方法が最も低値を示し、品質が安定していることが認められた。
尚、酵素の種類、原料蛋白質の種類を変更して試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0045】
【表1】
Figure 0003682994
【0046】
試験例2
この試験は、試験例1とは異なる原料蛋白質及び分解条件で加水分解を行った場合の各方法を比較するために実施した。
1)試料の調製
前記試験例1の▲1▼の方法では、酵素分解反応を20時間で停止したこと、前記試験例1の▲2▼の方法では、酵素分解を分解率が35%に達したときに停止したこと、前記試験例1の▲3▼の本発明の方法では、分解液中の遊離Phe濃度を経時的に、かつ短時間で測定し、Pheの遊離率が90%に達した時点で酵素分解を停止したこと、を除き、実施例2と同一の方法により牛乳カゼインの加水分解をそれぞれ5回反復して実施し、合計15種類の分解液を調製した。更に、これらの3種類の方法により得られた分解液から、それぞれ、実施例2と同一の方法により遊離Pheを除去して試料を調製した。
【0047】
2)試験方法
試験例1と同一の方法によった。
【0048】
3)試験結果
この試験結果は表2に示すとおりである。表2から明らかなように、各方法で製造した分解液の遊離Phe量の標準偏差は、▲3▼の本発明の方法が最も小さく、5回反復して製造した場合でも品質が安定しており、次いで▲2▼の方法の変動が少なく、▲1▼の方法は最も変動が大きく品質が不安定であることが認められた。また、これらの3種類の方法により製造した試料中の全Pheの値及び標準偏差も、▲3▼の本発明の方法が最も低値を示し、品質が安定していることが認められた。
尚、酵素の種類、原料蛋白質の種類を変更して試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0049】
【表2】
Figure 0003682994
【0050】
【実施例】
次に実施例を示して本発明を更に詳述するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
市販の乳清蛋白質濃縮物(ラクプロダン80。デンマークプロテイン社製。蛋白質含量75%)100gを10%の濃度で脱イオン水に溶解し、65℃で30分間加熱殺菌し、45℃に保持し、水酸化ナトリウムでpHを8.5に調整し、パンクレアチンF(天野製薬社製)15万PUN単位(乳清蛋白質1g当たり2000PUN単位)、プロテアーゼNアマノ(天野製薬社製)15万PUN単位(乳清蛋白質1g当たり2000PUN単位)、アクチナーゼAS(科研ファルマ社製)単位(乳清蛋白質1g当たり5000PUN単位)、プロテアーゼAアマノ(天野製薬社製)800活性単位(乳清蛋白質1g当たり10.7活性単位)を添加し、加水分解を開始し、酵素膜センサー[バイオテックアナライザー(旭化成工業社製)]を用いて経時的に、かつ短時間でこの分解液の遊離Phe量を測定し、遊離Phe率が90%に達した時点で85℃、10分間加熱して酵素を失活させ、酵素分解を停止し、セライト濾過法により沈殿物を除去し、常法により凍結乾燥し、ペプチド混合物約73gを得た。
【0051】
得られた凍結乾燥物5gを10%の濃度で水に溶解し、セファデックスG−10(ファルマシア社製)を充填した5cm×15cmカラムに通液し、脱イオン水を用いて溶出し、フェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物を回収し、溶出液を凍結乾燥し、フェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物約2.2gを得た。
【0052】
前記製造法を3回反復して得られたフェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物を前記試験方法により試験した結果、Phe含有量は全アミノ酸当たり0.2%であり、3回の製造におるPheの量にはほとんど差異が認められなかった。
【0053】
実施例2
市販牛乳カゼイン(ALACID。ニュージーランドデイリーボード製。蛋白質含量90%)200gを脱イオン水に懸濁し、10%水酸化ナトリウムでpH8.0に調整して溶解し、脱イオン水で12%の濃度に調整し、90℃で5分間加熱殺菌し、50℃に保持し、パンクレアチンF(天野製薬社製)72万PUN単位(カゼイン蛋白質1g当たり4000PUN単位)を添加して加水分解を開始し、開始5時間後にアクチナーゼAS(科研ファルマ社製)90万単位(カゼイン蛋白質1g当たり5000PUN単位)を添加し、加水分解を継続し、HPLC(島津製作所製)を用いて、経時的に、かつ短時間でこの分解液の遊離Phe量を測定し、遊離Phe率が90%に達した時点で、85℃で10分間加熱して酵素を失活し、酵素分解を停止させ、分画分子量が3000ダルトンの限外濾過膜(旭化成工業社製)により沈殿物を除去し、常法により凍結乾燥し、ペプチド混合物約165gを得た。
【0054】
得られた凍結乾燥物150gを20%の濃度で水に溶解し、粉末活性炭[白鷺(武田薬品社製)]35gを投入し、4℃で15時間静置し、のち濾過して活性炭を除去し、吸着樹脂(KS−35。北越炭素工業社製)190mlを充填したカラムに5ml/分の流速で通液し、溶出液を凍結乾燥し、フェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物約112gを得た。
【0055】
前記製造法を3回反復して得られたフェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物を前記試験方法により試験した結果、Phe含有量は全アミノ酸当たり0.3%であり、3回の製造におるPheの量にはほとんど差異が認められなかった。
【0056】
実施例3
市販の乳清蛋白質濃縮物(ラクプロダン80。デンマークプロテイン社製。蛋白質含量75%)500g及び市販の大豆蛋白粉末(SUPRO。不二製油社製。蛋白質含量90%)500gを脱イオン水に10%の濃度で溶解し、70℃で5分間加熱殺菌し、55℃に保持し、水酸化カリウムでpHを9に調整し、パンクレアチンF(天野製薬社製)123万7500PUN単位(蛋白質1g当たり1500PUN単位)、パパインW−40(天野製薬社製)165万PUN単位(蛋白質1g当たり2000PUN単位)、アクチナーゼAS(科研ファルマ社製)330万PUN単位(蛋白質1g当たり4000PUN単位)及びプロテアーゼAアマノ(天野製薬社製)16500活性単位(蛋白質1g当たり20活性単位)を添加して加水分解を開始し、酵素膜センサー(バイオテックアナライザー(旭化成工業社製))を用いて経時的に、かつ短時間でこの分解液の遊離Phe量を測定し、遊離Phe率が88%に達した時点で、90℃で10分間加熱して酵素を失活させ、セライト濾過法により沈殿物を除去し、常法により凍結乾燥し、ペプチド混合物約720gを得た。
【0057】
得られた凍結乾燥物100gを10%の濃度で水に溶解し、セルロファインGCL−25(生化学工業社製)を充填した37cm×15cmカラムに通液し、脱イオン水を用いて溶出し、フェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物を回収し、凍結乾燥し、フェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物約52gを得た。
【0058】
前記製造法を3回反復して得られたフェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物を前記試験方法により試験した結果、Phe含有量は全アミノ酸当たり0.4%であり、3回の製造におるPheの量にはほとんど差異が認められなかった。
【0059】
【発明の効果】
以上詳記したとおり、本発明は、フェニルケトン尿症患者の摂取に適当したフェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物の新規な製造法であり、本発明の方法により、フェニルアラニン含有量が低い値で一定し、高品質の製品を簡便に製造することが可能であり、本発明方法により製造されるフェニルアラニン含有量の少ない一定品質のペプチド混合物は、従来製品にみられるような風味及び浸透圧上の欠点がなく、フェニルケトン尿症の乳幼児、成人、及び妊産婦の食事における蛋白源として広く利用できる。

Claims (2)

  1. フェニルアラニンの摂取が制限された患者が日常的に摂取することが可能な、フェニルアラニン含量の少ない一定品質のペプチド混合物の製造法であって、1種若しくは2種以上の蛋白質からなる原料蛋白質の水溶液又は予め軽度に加水分解した原料蛋白質の水溶液に、1種又は2種以上の蛋白分解酵素を添加し、原料蛋白質又は予め軽度に加水分解した原料蛋白質の加水分解を開始し、加水分解により分解液中に遊離したアミノ酸から選択されたフェニルアラニンの量を経時的に、かつ短時間で測定し、原料蛋白質又は予め軽度に加水分解した原料蛋白質に含まれるフェニルアラニンの総量に対する遊離したフェニルアラニンの量の割合を算出し、その算出した値が予め設定された特定の範囲の85〜95%内に達したときに直ちに加水分解を停止し、分解液中の遊離したフェニルアラニンを適宜の方法で除去してフェニルアラニン含有量を低い値で一定にした一定品質のペプチド混合物を製造することを特徴とするフェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物の製造法。
  2. 遊離したフェニルアラニンの量の測定が、酵素膜センサーを用いて行われる請求項1に記載のフェニルアラニン含量の少ないペプチド混合物の製造法。
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