JP3682553B2 - 積層体の分離方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば壁紙等の建物の内装材等に使用される積層体の分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば壁紙等の建物の内装材等としては、複数層からなるシート状積層体が使用されることが知られている。このシート状積層体の意匠面を構成する表層には、凹凸模様等により所定のデザインで模様形成層等が形成されるが、製造過程でこの模様形成層等にキズやシワ等の製造不良が発生することがある。
【0003】
また、製造不良のない完成品でも、市場におけるデザインの流行の変遷等により、出荷や使用等されることなく、そのまま在庫として残ることがある。
【0004】
しかしながら、上記のような不良品や在庫品は、有効に利用されることなく産業廃棄物として廃棄処分となるため、資源が無駄になるという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、建物の内装材等のシート状積層体を構成する各層の再利用を図ることができる積層体の分離方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1の手段とするところは、複数層のうちの少なくとも1層が軽比重物からなるシート状積層体を、吸引用エアダクトを所定部位に設けてなる衝撃粉砕機により粉砕し、この衝撃粉砕機の内部を前記吸引用エアダクトから吸引することによって、前記粉砕により生じ且つスクリーンを通過した粉砕混合物の中から前記軽比重物を吸引分離することにある。
請求項2の手段とするところは、複数層のうちの少なくとも1層が軽比重物からなるシート状積層体を、吸引用エアダクトを所定部位に設けてなる衝撃粉砕機により粉砕し、この衝撃粉砕機の内部を前記吸引用エアダクトから吸引することによって、前記粉砕により生じる粉砕混合物の中から前記軽比重物を吸引分離する積層体の分離方法であって、前記衝撃粉砕機の回転体の下方に横断面が半円状のスクリーンを設けておき、前記回転体の回転により粉砕されて生じ且つ前記スクリーンを通過した粉砕混合物の中から前記軽比重物を吸引分離することにある。
【0007】
請求項3の手段とするところは、前記吸引用エアダクトにあらかじめ風力分離機を接続しておくと共に、該風力分離機により、前記吸引分離された軽比重物の中から該軽比重物に含まれる重比重分を風力分離することにある。
【0008】
請求項4の手段とするところは、前記軽比重物が、紙、織物、編物、不織布、及びガラス繊維マットからなる群から選択される繊維状物質で構成された基材であることにある。
【0009】
請求項5の手段とするところは、前記シート状積層体が、前記基材と、発泡及び/又は非発泡の合成樹脂からなる模様形成層とを少なくとも備えたことにある。
【0010】
請求項6の手段とするところは、前記基材が紙からなると共に、前記模様形成層が発泡塩化ビニル系組成物からなる表層材であることにある。
【0011】
請求項7の手段とするところは、前記衝撃粉砕機がハンマーミルであることにある。
【0012】
請求項8の手段とするところは、前記ハンマーミルの回転体に該回転体の軸方向に対して平行の軸心回りに一端側が回動自在に固定される複数の衝撃ハンマーをそれぞれ板状に形成しておくと共に、これら複数の衝撃ハンマーが少なくとも2枚を1組として、それぞれの面方向が前記回転体の軸方向に対して直角で、且つ、互いに所定間隔を開けて配置されていることにある。
請求項9の手段とするところは、前記衝撃ハンマー同士の間隔が10mm以下であることにある。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1乃至図3に示すように、この実施形態に係る積層体の分離方法は、例えば、紙(繊維状物質)からなる基材(軽比重物)1と、発泡塩化ビニル系組成物からなる表層材(模様形成層)2との2層で構成された壁紙(シート状積層体)3を、吸引用エアダクト4をその排出側5aの側方に設けてなるハンマーミル(衝撃粉砕機)5により粉砕し、このハンマーミル5の内部6を前記吸引用エアダクト4から吸引することによって、前記粉砕により生じて排出側5aへ排出される粉砕混合物7の中から軽比重物である前記基材1を吸引分離するものである。
【0014】
前記壁紙3は、図3に示すように、例えば、紙からなる基材1の表面1aに、模様形成層として発泡塩化ビニル系組成物からなる表層材2を積層することにより、数mmの厚さに形成されている。
【0015】
なお、前記軽比重物としては、この実施形態のような紙等の繊維状物質で構成された基材1に限定されるものではなく、前記表層材2等の他の層と比較して粉砕時の比重が小さいものであればよい。また、前記繊維状物質としては、紙の他、ガラス繊維マットや、あるいは木綿等の天然繊維、ポリエステル等の合成繊維、アスベストやガラス繊維等の無機繊維等の適宜の繊維から構成された織物、編物、不織布を使用してもよい。更に、前記模様形成層も、発泡塩化ビニル系組成物からなる表層材2の他、各種の発泡及び/又は非発泡の、即ち、所定倍率で発泡させた又は発泡させていない合成樹脂、あるいはこれら発泡合成樹脂と非発泡合成樹脂を積層又は分散等により適宜に複合化したものが挙げられる。加えて、シート状積層体も壁紙3の他、2層又は3層以上の複数層のうちの少なくとも1層が前記基材1等の軽比重物からなる各種のシート状の積層体が挙げられる。
【0016】
前記ハンマーミル5は、図1及び図2に示すように、その投入側5bにモータ等により高速回転する回転体8を備えていると共に、排出側5aがケース状に形成されている。そして、前記回転体8の上方には原料を投入するための投入口9が設けられていると共に、下方にはメッシュ径が数mmで且つ横断面が例えば半円状のスクリーン10が設けられている。即ち、前記回転体8の高速回転により粉砕されて生じ、そのサイズが前記スクリーン10のメッシュ径とほぼ同じか小さくなった粉砕混合物7は、このスクリーン10を通過して下方の排出側5aに排出される。
【0017】
前記回転体8は、図4に示すように、例えば、モータ等により水平方向の軸心回りに高速回転する回転軸11と、該回転軸11の軸方向に対して直角に互いに所定間隔を開けてこの回転軸11に外嵌等された複数枚の回転板12と、これら複数枚の回転板12を貫通するようにして前記回転軸11の軸方向に対して平行に取付けた例えば4本の固定用ポール12aの軸心回りにその一端側13aが回動自在に固定された複数の衝撃ハンマー13とを備えた、スイングハンマー方式のいわゆるバルツ型である。
【0018】
前記衝撃ハンマー13は、図1及び図2に示すように、例えば矩形板状に形成されていると共に、図4に示すように、2枚を1組として、それぞれの面方向がこの回転体8の軸方向に対して直角で、且つ、例えばスペーサ12b,12c等で互いに所定間隔Lを開けて配置されている。この場合、衝撃ハンマー13は3枚以上を1組としてもよく、またその平面視形状も矩形状に限定されるものではない。
【0019】
なお、衝撃粉砕機としては、上記のようなハンマーミル5に限定されるものではなく、例えばインパクトクラッシャー、ケージミル、衝撃板クラッシャー等を使用してもよい。
【0020】
前記吸引用エアダクト4は、図1に示すように、前記ハンマーミル5の例えば排出側5aの側方に設けられ、輸送ブロワ14等によりこのハンマーミル5の内部6を吸引できるようになっている。
【0021】
ここで、この吸引用エアダクト4には、必要に応じてあらかじめ適宜の風力分離機15を接続しておくことができる。図1に示す風力分離機15は、密閉循環式で内部に所定断面形状の誘導壁15aが設けられていると共に、所定位置に取付けられたシロッコファン15bの回転により、風力分離が可能となっている。
【0022】
なお、風力分離機15としては、このような密閉循環式のものに限定されるものではなく、図5に示すように、他に例えば、前記輸送ブロワ14等をその下方側に接続した風力分離塔16と、該風力分離塔16の上方側に接続されたバグフィルタ17とからなる風力分離機18等を使用してもよい。
【0023】
次に、図1に示すハンマーミル5や風力分離機15の動作について説明する。
まず、所定の大きさの壁紙3を前記ハンマーミル5の投入口9から投入し、前記回転体8を高速回転させれば、前記衝撃ハンマ13により壁紙3が粉砕される。
【0024】
なお、衝撃粉砕機としてハンマーミル5を使用すれば、大きい衝撃力や剪断力等により粉砕できるので、投入する壁紙3の大きさとしては、前記投入口9から投入可能な程度であればよい。従って、あらかじめ小さいサイズに切断等しておかなくてもよいという利点がある。
【0025】
前記壁紙3は、上記のようにして衝撃ハンマー13の衝撃力や剪断力等により粉砕されていき、前記基材1と表層材2に分離する。
【0026】
ここで、前記衝撃ハンマー13は、2枚1組で所定間隔Lを開けて配置されているので、これら基材1と表層材2とをいずれも高い純度で分別できるという利点がある。これは、これら2枚の衝撃ハンマー13の間に、粉砕されて断片化した所定の大きさの壁紙3が所定時間挿入されて、この際の衝撃ハンマー13と壁紙3との摩擦力、又は壁紙3同士の摩擦力が大きく寄与するためであると考えられる。
【0027】
なお、前記2枚の衝撃ハンマー13の間隔Lとしては、シート状積層体の種類や厚さ等に応じて適宜に調整すればよいが、この実施形態のような厚さが数mmの壁紙3の場合には、10mm程度以下、より好ましくは5mm程度以下であることが望ましい。
【0028】
前記基材1は紙からなるので、上記のような操作によって、紙を構成する非常に軽い繊維状に粉砕、分離される。一方、前記表層材2は、前記スクリーン10のメッシュ径とほぼ同じか小さいサイズの小片に断片化されていく。そして、これら基材1と表層材2は、前記スクリーン10を通過して下方の排出側5aへ順次排出される。なお、所定時間経過後のスクリーン10を通過せずに残った壁紙3においても、前記表層材2から基材1がほぼ完全に分離されている。
【0029】
このようにして、これら基材1と表層材2とをいずれも高い純度で分別するためには、前記スクリーン10のメッシュ径も、上記の衝撃ハンマー13同士の間隔Lと同様にシート状積層体の種類や厚さ等に応じて適宜に調整すればよく、厚さが数mmの壁紙3の場合には、5mm程度以下、より好ましくは3mm程度以下であることが望ましい。
【0030】
ここで、前記粉砕の前にあらかじめ前記輸送ブロワ14等を作動させておいて、前記吸引用エアダクト4からハンマーミル5の内部6を吸引しておけば、前記表層材2の小片はその重さにより下方へ落下するが、繊維状に粉砕された軽比重物である基材1は、前記吸引用エアダクト4から吸引分離される。その結果、これら排出側5aへ落下する表層材2側と、前記吸引用エアダクト4から吸引分離される基材1側とを、いずれも95%(重量率)程度以上の高い純度で分別できるという利点がある。
【0031】
次いで、前記吸引分離された基材1は、前記風力分離機15内へ輸送されて風力分離が行われる。即ち、前記基材1中に、重比重分である細片状又は粉末状等の表層材2が混入した場合でも、これを風力分離により取り除くことができると共に、作業を連続的に行えるので効率が良いという利点がある。
【0032】
このように、前記粉砕混合物7の中から基材1等の軽比重物を吸引分離するので、この吸引分離される軽比重物と、前記ハンマーミル5等の衝撃粉砕機に残る表層材2等の重比重物とを簡単に分別することができる。そのため、これらを廃棄処分することなく他の用途への再利用等が可能となり、資源の有効利用を図ることができるという利点がある。
【0033】
なお、前記軽比重物が、この実施形態のような紙、織物、編物、不織布、及びガラス繊維マットからなる群から選択される繊維状物質で構成された基材1である場合には、既述のように、衝撃粉砕機によりそれらを構成する非常に軽い繊維状に粉砕されるので、前記吸引用エアダクト4から吸引分離される軽比重物の純度をより高くできるという利点がある。
【0034】
また、前記シート状積層体が、上記のような紙等の基材1と、前記表層材2等の発泡及び/又は非発泡の合成樹脂からなる模様形成層とを少なくとも備えている場合には、従来から大量に廃棄されてきた建物の内装材等の各層の再利用を図ることができるという利点がある。この場合、前記基材1が紙からなると共に、前記模様形成層が発泡塩化ビニル系組成物からなる表層材2である時には、従来から大量に廃棄されてきた壁紙3等の各層の再利用を図ることができるという利点がある。
【0035】
以上、この実施形態で説明したハンマーミル5等の衝撃粉砕機や風力分離機15,18は、単に一例を示すものであって、従来公知の各種の装置等を利用することができる。
【0036】
また、前記吸引用エアダクト4を設ける位置も特に限定されるものではなく、前記基材1等の軽比重物を支障なく吸引分離できる位置であればよい。例えば、図6に示すように、この吸引用エアダクト4をハンマーミル5の投入側5bの上方等に設けておいた場合にも、前記基材1等の軽比重物を上方から吸引分離することができる。
【0037】
【実施例】
次に、この発明を実施例により更に詳細に説明するが、この発明は係る実施例に限定されるものではない。
【0038】
〔実施例1〕
シート状積層体として、紙からなる基材(難燃紙)と、発泡塩化ビニル系組成物からなる表層材(発泡倍率2〜3倍)とから構成された壁紙(関東レザー株式会社製,商品名「ホタカ」)を使用した。
【0039】
衝撃粉砕機としてハンマーミル(尾上機械社製,型式:WALD15,モーター:7.5kW,回転数:1500rpm)を使用し、前記壁紙を粉砕した。スクリーンは、メッシュ径が3mmのものを使用した。
【0040】
前記ハンマーミルの排出側の側方には吸引用エアダクトを設けておくと共に、この吸引用エアダクトには、輸送ブロワを介して密閉循環式風力選別機(日本専機社製,型式:L−750)を接続しておいた。この状態で前記輸送ブロワを作動させて吸引用エアダクトからハンマーミルの内部を吸引することによって、前記粉砕により排出される粉砕混合物の中から前記基材を吸引分離した後、これに含まれる重比重分である表層材を前記密閉循環式風力選別機で風力分離した。
【0041】
〔実施例2〕
前記スクリーンにメッシュ径が5mmのものを使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0042】
〔比較例1〕
シート状積層体として、実施例1と同じ壁紙を使用した。粉砕機としてはカッターミル(三力粉砕社製,商品名「SF−4」,能力:50kg/H,モーター:5.5kW)を使用し、前記壁紙を切断粉砕した。スクリーンは、メッシュ径が2mmのものを使用した。
【0043】
前記切断粉砕により排出される粉砕混合物を回収し、クリーニングセパレーター(商品名,アイン・エンジニアリング社製)で処理して表層材側と基材側に分別した。
【0044】
〔比較例2〕
シート状積層体として、実施例1とほぼ同様の壁紙(関東レザー株式会社製,商品名「ホタカ」)を使用した。粉砕機としては上記比較例1と同様のカッターミルを使用し、前記壁紙を切断粉砕した。スクリーンは、メッシュ径が2mmのものを使用した。
【0045】
風力分離には、木田鉄工所社製の風力分離機を使用した。即ち、前記カッターミルの排出側の下方には第1輸送ブロワを接続しておくと共に、この第1輸送ブロワを第1風力分離塔の下方側に接続しておいた。この状態で前記第1輸送ブロワを作動させ、前記切断粉砕により排出される粉砕混合物を順次前記第1風力分離塔へ輸送して第1分離を行った。この第1分離により分離される基材側は、バグフィルタで回収した。
【0046】
次いで、上記第1分離により前記第1風力分離塔の下方に溜まった残留物を、第2輸送ブロワにより第2風力分離塔へ輸送し、第2分離を行った。この第2分離により分離される基材側もバグフィルタで回収した。
【0047】
更に、上記第2分離により前記第2風力分離塔の下方に溜まった残留物を、第3輸送ブロワによりサイクロンセパレータへ輸送し、遠心分離を行うことによって、重比重物である表層材側の粒状体を得た。
【0048】
以上の実施例1及び実施例2と、比較例1及び比較例2で得られた表層材側と基材側の塩素濃度(重量率)をそれぞれ測定した。その結果を次の表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】
以上のように、請求項1及び請求項2の発明によれば、前記粉砕により生じる粉砕混合物の中から前記軽比重物を吸引分離するので、この吸引分離される軽比重物と、前記ハンマーミル等の衝撃粉砕機の排出側に残る表層材等の重比重物とを簡単に分別することができる。そのため、これらを廃棄処分することなく他の用途への再利用等が可能となり、資源の有効利用を図ることができるという利点がある。
【0051】
請求項3の発明によれば、前記風力分離機により、前記吸引分離された軽比重物の中から該軽比重物に含まれる重比重分を風力分離するので、前記軽比重物中に、他の層の重比重分が混入した場合でも、これを風力分離により取り除くことができるという利点がある。
【0052】
請求項4の発明によれば、前記軽比重物が、紙、織物、編物、不織布、及びガラス繊維マットからなる群から選択される繊維状物質で構成された基材であるので、前記衝撃粉砕機によりそれらを構成する非常に軽い繊維状に粉砕することができる。そのため、前記吸引用エアダクトから吸引分離される軽比重物の純度をより高くできるという利点がある。
【0053】
請求項5の発明によれば、前記シート状積層体が、前記基材と、発泡及び/又は非発泡の合成樹脂からなる模様形成層とを少なくとも備えているので、従来から大量に廃棄されてきた建物の内装材等の各層の再利用を図ることができるという利点がある。
【0054】
請求項6の発明によれば、前記基材が紙からなると共に、前記模様形成層が発泡塩化ビニル系組成物からなる表層材であるので、従来から大量に廃棄されてきた壁紙等の各層の再利用を図ることができるという利点がある。
【0055】
請求項7の発明によれば、前記衝撃粉砕機がハンマーミルであり、大きい衝撃力や剪断力等により粉砕できるので、投入する壁紙等のシート状積層体の大きさとしては、このハンマーミルの投入口から投入可能な程度であればよい。従って、あらかじめ小さいサイズに切断等しておかなくてもよいという利点がある。
【0056】
請求項8及び請求項9の発明によれば、それぞれ板状に形成された前記衝撃ハンマーが複数枚1組で互いに所定間隔を開けて配置されているので、前記基材等の軽比重物と、表層材等の他の層とをいずれも高い純度で分別できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この実施形態に係る積層体の分離方法において、ハンマーミルの排出側の側方に設けた吸引用エアダクトから繊維状の基材を吸引分離すると共に、風力分離機で更に風力分離する様子を示す概略説明図。
【図2】図1のハンマーミルの拡大概略説明図。
【図3】図1の壁紙の要部拡大断面図。
【図4】図1のハンマーミルの回転体の拡大正面図。
【図5】風力分離機の他例を示す概略説明図。
【図6】図1の吸引用エアダクトをハンマーミルの投入側の上方に設けた状態を示す拡大概略説明図。
【符号の説明】
1 基材(軽比重物)
2 表層材(模様形成層)
3 壁紙(シート状積層体)
4 吸引用エアダクト
5 ハンマーミル(衝撃粉砕機)
6 内部
7 粉砕混合物
8 回転体
13 衝撃ハンマー
13a 一端側
15,18 風力分離機
Claims (9)
- 複数層のうちの少なくとも1層が軽比重物からなるシート状積層体を、吸引用エアダクトを所定部位に設けてなる衝撃粉砕機により粉砕し、この衝撃粉砕機の内部を前記吸引用エアダクトから吸引することによって、前記粉砕により生じ且つスクリーンを通過した粉砕混合物の中から前記軽比重物を吸引分離することを特徴とする積層体の分離方法。
- 複数層のうちの少なくとも1層が軽比重物からなるシート状積層体を、吸引用エアダクトを所定部位に設けてなる衝撃粉砕機により粉砕し、この衝撃粉砕機の内部を前記吸引用エアダクトから吸引することによって、前記粉砕により生じる粉砕混合物の中から前記軽比重物を吸引分離する積層体の分離方法であって、
前記衝撃粉砕機の回転体の下方に横断面が半円状のスクリーンを設けておき、前記回転体の回転により粉砕されて生じ且つ前記スクリーンを通過した粉砕混合物の中から前記軽比重物を吸引分離することを特徴とする積層体の分離方法。 - 前記吸引用エアダクトにあらかじめ風力分離機を接続しておくと共に、該風力分離機により、前記吸引分離された軽比重物の中から該軽比重物に含まれる重比重分を風力分離することを特徴とする請求項1又は2記載の積層体の分離方法。
- 前記軽比重物が、紙、織物、編物、不織布、及びガラス繊維マットからなる群から選択される繊維状物質で構成された基材であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の積層体の分離方法。
- 前記シート状積層体が、前記基材と、発泡及び/又は非発泡の合成樹脂からなる模様形成層とを少なくとも備えたことを特徴とする請求項4記載の積層体の分離方法。
- 前記基材が紙からなると共に、前記模様形成層が発泡塩化ビニル系組成物からなる表層材であることを特徴とする請求項5記載の積層体の分離方法。
- 前記衝撃粉砕機がハンマーミルであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の積層体の分離方法。
- 前記ハンマーミルの回転体に該回転体の軸方向に対して平行の軸心回りに一端側が回動自在に固定される複数の衝撃ハンマーをそれぞれ板状に形成しておくと共に、これら複数の衝撃ハンマーが少なくとも2枚を1組として、それぞれの面方向が前記回転体の軸方向に対して直角で、且つ、互いに所定間隔を開けて配置されていることを特徴とする請求項7記載の積層体の分離方法。
- 前記衝撃ハンマー同士の間隔が10mm以下であることを特徴とする請求項8記載の積層体の分離方法。
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