JP3680036B2 - 半導体回路、及び、フォトカップラー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体回路及びフォトカップラーに関し、特に、安定的な動作をする半導体回路及びフォトカップラーに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ハーフブリッジ回路においてはパワーMOSトランジスタが使用されているが、このパワーMOSトランジスタにおいては、ゲート・ソース間耐圧VGSSとドレイン・ソース間耐圧VDSSは異なる。このため、パワーMOSトランジスタに何らかの保護回路を設けることが必要となる。一般には、ゲート・ソース間耐圧VGSSの方が、ドレイン・ソース間耐圧VDSSよりも低いので、ゲートとソースの間に並列にツェナーダイオード等のクランプ素子を挿入し、パワーMOSトランジスタのゲート絶縁膜を保護するのが普通である。
【0003】
ディスクリートICにおいては、パワーMOSトランジスタの内部にポリシリコンにより形成されるツェナーダイオードを作りこみ、パワーMOSトランジスタのゲートを保護している。近年、パワーMOSトランジスタを内蔵したICプロセスによるICを各社出しているが、ポリシリコンにより形成されるツェナーダイオードは、リーク電流が大きいため使用しておらず、通常のツェナーダイオードをクランプ素子として使用するのが普通である。
【0004】
図1にツェナーダイオードZD1の断面図を示す。この図1に示すように、ツェナーダイオードZD1は、P型の半導体基板10とP型の分離拡散層12とにより分離されたN型の素子形成領域14に形成される。これら半導体基板10と分離拡散層12とにより、素子形成領域14に形成されたツェナーダイオードZD1は、他の素子と電気的に分離されている。
【0005】
素子形成領域14の表面側には、P型のアノード領域20が拡散形成されており、このP型のアノード領域20とN型の素子形成領域14との間で、PNジャンクションを形成している。すなわち、N型の素子形成領域14が、カソード領域を構成している。アノード領域20の表面には、このアノード領域20と電気的に接続するアノード電極22が形成されている。また、半導体基板10と素子形成領域14との間には、素子形成領域14よりも高い不純物濃度を有するN型の埋め込み不純物領域24が形成されている。さらに、この埋め込み不純物領域24と、カソード電極26との間にも、素子形成領域14よりも高い不純物濃度を有するN型の埋め込み不純物領域28が形成されている。
【0006】
しかしながら、このような構造のツェナーダイオードZD1は、アノード領域20と素子形成領域14と半導体基板10とを、それぞれ、エミッター、ベース、コレクターとする縦型のPNPトランジスター30(以下、寄生SubPNPトランジスタという)を寄生させる。アノード電極22よりカソード電極26の方が高電位の場合、ツェナーダイオードZD1がツェナー動作をするが、寄生SubPNPトランジスタ30は動かない。これに対し、カソード電極26よりアノード電極22の方が高電位の場合、ツェナーダイオードZD1がPNダイオードとしてオンになるが、それと同時に、寄生SubPNPトランジスタ30もオン状態になり動作する。このため、アノード領域20に流れ込む電流のうち何割かが、P型の半導体基板10に抜けていってしまう。
【0007】
図2は、ツェナーダイオードZD1の順方向電流IFと、半導体基板10に流れ込むサブ電流Isubとの関係を示すグラフである。図3は、図2のグラフに対応して、ツェナーダイオードZD1の順方向電流IFとサブ電流Isubとを測定する場合の電流測定箇所を示す回路図である。
【0008】
これら図2及び図3に示すように、ツェナーダイオードZD1を流れる順方向電流IFのうち、およそ半分が、サブ電流として、半導体基板10に抜けていくことが分かる。
【0009】
図4は、ツェナーダイオードZD1をクランプ回路に用いたハーフブリッジ回路の例を示す図である。
【0010】
この図4に示すように、比較的小信号を扱っている小信号ブロック回路40の次段に、P型のパワーMOSトランジスタP1と、N型のパワーMOSトランジスタN3とが、CMOSインバーターを構成するように接続されている。このため、パワーMOSトランジスタP1とパワーMOSトランジスタN3は、相補的にオン/オフ動作をする。すなわち、パワーMOSトランジスタP1がオンの場合には、パワーMOSトランジスタN3がオフになる。反対に、パワーMOSトランジスタP1がオフの場合には、パワーMOSトランジスタN3がオンになる。
【0011】
このCMOSインバーターの次段として、出力素子であるN型のパワーMOSトランジスタN1と、このパワーMOSトランジスタN1の下側に、N型のパワーMOSトランジスタN2とが接続されている。そしてこれにより、ハーフブリッジの出力回路を構成している。これらパワーMOSトランジスタN1とパワーMOSトランジスタN2との間は、出力端子Voを構成しており、この出力端子には負荷回路が接続されている。この図4では、この負荷回路を負荷抵抗Roと負荷容量Coとで置き換えている。
【0012】
また、パワーMOSトランジスタN1のドレインは、例えば30Vの供給電源VCCに接続されており、パワーMOSトランジスタN2のソースは、例えばグランドGNDに接続されている。供給電源VCCが本実施形態における第1電源を構成しており、グランドGNDが本実施形態における第1電源より低い電圧の第2電源を構成している。
【0013】
パワーMOSトランジスタN2のゲートは、通常、小信号ブロック回路40からドライブ回路を介して接続されているが、この図4ではドライブ回路は省略している。ハイサイド側のN型のパワーMOSトランジスタN1のゲートとソースとの間には、ツェナーダイオードZD1を挿入して接続しておく。
【0014】
図4のハーフブリッジ回路の出力端子Voがハイの場合、つまりパワーMOSトランジスタN1がオンであり、パワーMOSトランジスタN2がオフの場合に、ツェナーダイオードZD1は、ツェナー動作をして、オン状態になる。これにより、パワーMOSトランジスタN1のゲート・ソース間の電圧を、ツェナー電圧Vzに保つ。ちなみにこの場合、前段のパワーMOSトランジスタP1はオンであり、パワーMOSトランジスタN3はオフである。
【0015】
さらに、このツェナーダイオードZD1は、小信号ブロック回路40から出力される信号が切り替わり、出力端子Voがハイからローに切り替わる際にも、パワーMOSトランジスタN1のゲートを保護する。すなわち、パワーMOSトランジスタN1のゲートの電位が、ハイからローに至る際に、パワーMOSトランジスタN1及びN2の双方が一旦オフになる。これらパワーMOSトランジスタN1及びN2がともにオフになっている間は、出力端子Voはハイの状態を保つ。このため、何らかのクランプ回路を、パワーMOSトランジスタN1のゲートとソースとの間に挿入しないと、このゲートとソースの間の電位差がゲート・ソース間耐圧を超えてしまうことになり、パワーMOSトランジスタN1のゲート絶縁膜が破壊されてしまう。
【0016】
図4において、ゲートとソースとの間に挿入されたツェナーダイオードZD1は、負荷抵抗Roを介して、負荷容量Coから電荷を引き抜くことにより、PNダイオードとして動作し、パワーMOSトランジスタN1のソース・ゲート間の電圧をVBEに保つ。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、図4のハーフブリッジ回路において、ツェナーダイオードZD1が通常のダイオードとして動作する際に、寄生SubPNPトランジスタ30が動作し、電流の一部が半導体基板10に抜けてしまう。図2に示したように、アノード電極22に流れ込む電流のおよそ1/2が、P型の半導体基板10に抜けてしまう。
【0018】
図4に示すように、もしこのハーフブリッジ回路の前段に小信号で動作する小信号ブロック回路40があり、その小信号ブロック回路40が、同一ICに組み込まれていた場合、半導体基板10に抜けた電流はGND電位を変動させ、小信号ブロック回路40を誤動作させる恐れがある。そしてひいては、出力端子Voから誤動作信号を出力してしまい、このハーフブリッジ回路の後段にあるパワー素子を誤動作させ、最悪の場合、ICまたは負荷回路を破壊するであろうと考えられる。
【0019】
そこで本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、半導体基板に流れ込むサブ電流を可及的に少なくしたクランプ回路を用いたハーフブリッジ回路を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る半導体回路は、第1電源に接続される第1端子と、負荷回路に接続するための出力端子に接続される第2端子とを有する、第1出力MOSトランジスタと、前記第1電源よりも低い電圧の第2電源に接続される第1端子と、前記出力端子に接続される第2端子とを有する、第2出力MOSトランジスタと、前記第1出力MOSトランジスタと前記第2出力MOSトランジスタとのうちの一方の出力MOSトランジスタの制御端子と、前記出力端子との間に接続された第1機能ブロック回路であって、少なくとも1つの第1ダイオードを備えるとともに、前記第1ダイオードは、NPNトランジスタのコレクタとベースをショートしてこれをアノードとし、エミッタをカソードとすることにより構成されたCBショートNPNトランジスタ、又は、横型PNPトランジスタのコレクタとベースをショートしてこれをカソードとし、エミッタをアノードとすることにより構成されたCBショートLPNPトランジスタである、第1機能ブロック回路と、前記第1機能ブロック回路と並列に設けられた第2機能ブロック回路であって、前記第1機能ブロック回路の前記第1ダイオードとは逆向きに接続された少なくとも1つの第2ダイオードを備えるとともに、前記第2ダイオードは、CBショートNPNトランジスタ、又は、CBショートLPNPトランジスタである、第2機能ブロック回路と、を備えることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態は、図4で説明した従来のハーフブリッジ回路におけるツェナーダイオードZD1の役割を2つに分け、それぞれの役割に対して別個に機能ブロック回路を設けるとともに、各機能ブロック回路を半導体基板に抜けるサブ電流の少ない素子で構成したものである。より詳しくを以下に説明する。
【0022】
図5は、本実施形態に係るハーフブリッジ回路の回路図を示している。なお、本実施形態においては、図4に示したハーフブリッジ回路と同一部分については同一符号を付するものとし、その説明は割愛する。
【0023】
この図5に示すように、本実施形態に係るハーフブリッジ回路においては、役割1の第1機能ブロック回路50と役割2の第2機能ブロック回路52とを、それぞれ、パワーMOSトランジスタN1のゲートとソースの間に並列に挿入している。すなわち、第1機能ブロック回路50の+側端子40が、パワーMOSトランジスタN1のゲートに接続されており、−側端子42が、パワーMOSトランジスタN1のソースに接続されている。また、第2機能ブロック回路52の+側端子44が、パワーMOSトランジスタN1のソースに接続されており、−側端子46が、パワーMOSトランジスタN1のゲートに接続されている。
【0024】
以下においては、役割1の第1機能ブロック回路50の+側端子40の電位が−側端子42の電位よりも高くなって、第1機能ブロック回路50が動作する場合の−側端子42と+側端子40との間の電位差をV1onとする。また、この場合の第1機能ブロック回路50の動作を、クランプ動作と呼ぶこととする。
【0025】
これとは逆に、役割1の第1機能ブロック回路50の−側端子42の電位が+側端子42の電位よりも高くなって、第1機能ブロック回路50が動作する場合の+側端子40と−側端子42との間の電位差をV1rとする。また、この場合の第1機能ブロック回路50の動作を、逆動作と呼ぶこととする。
【0026】
第1機能ブロック回路50と同様に、第2機能ブロック回路52の+側端子44の電位が−側端子46の電位よりも高くなって、第2機能ブロック回路52が動作する場合の−側端子46と+側端子44との間の電位差をV2onとする。また、この場合の第2機能ブロック回路52の動作を、クランプ動作と呼ぶこととする。
【0027】
これとは逆に、第2機能ブロック回路52の−側端子46の電位が+側端子44の電位よりも高くなって、第2機能ブロック回路52が動作する場合の+側端子44と−側端子46との間の電位差をV2rとする。また、この場合の第2機能ブロック回路52の動作を、逆動作と呼ぶこととする。
【0028】
さらに、パワーMOSトランジスタN1のスレショルド電圧をVthN1とし、ゲートとソースとの間の耐圧であるゲート・ソース間耐圧をVGSSN1とする。このとき役割1と役割2は、以下のようにまとめることができる。
【0029】
役割1:パワーMOSトランジスタN1をオンさせる場合に、このパワーMOSトランジスタN1のゲートとソースの間の電位差をスレッショルド電圧VthN1以上で、且つ、ゲート・ソース間耐圧VGSSN1以下に保つ。したがって、V1onについては、以下の関係式1で表すことができる。
(関係式1)
VGSSN1>V1on>VthN1
【0030】
役割2:出力端子Voをハイからローに切り替える場合、パワーMOSトランジスタN1のゲートとソースの間の電位差を、ゲート・ソース間耐圧VGSS以下に保つ。したがって、V2onについては、以下の関係式2で表すことができる。
(関係式2)
VGSSN1>V2on
【0031】
本実施形態に係るハーフブリッジ回路においては、出力端子Voをハイからローに切り替える場合は、次のように動作する。まず、出力端子Voがハイの場合、小信号ブロック回路40からは、P型のパワーMOSトランジスタP1をオンするような信号が出力されており、また、N型のパワーMOSトランジスタN3をオフするような信号が出力されている。この際、パワーMOSトランジスタN1はオンであり、パワーMOSトランジスタN2はオフである。
【0032】
この状態で、パワーMOSトランジスタP1、N3のオン/オフ関係が入れ替わる。すなわち、小信号ブロック回路40から、パワーMOSトランジスタP1をオフするような信号が出力され、また、パワーMOSトランジスタN3をオンするような信号が出力される。したがって、パワーMOSトランジスタN1はオフになる。
【0033】
但し、小信号ブロック回路40からは、パワーMOSトランジスタN2をオフにする信号が出力されたままになるので、パワーMOSトランジスタN2もオフになる。つまり、一時的に、パワーMOSトランジスタN1及びN2の双方が、オフになる。これは、負荷抵抗Roと負荷容量Coとに置き換えられている負荷回路が出力端子Voに接続されているため、瞬時に出力端子Voをハイからローに切り替えることができないためである。また、瞬間的にパワーMOSトランジスタN1及びN2の双方がオンになり、これらパワーMOSトランジスタN1及びN2に、供給電源VCC側からグランドGND側に向けて貫通電流が流れてしまうのを回避するためである。
【0034】
パワーMOSトランジスタN1及びN2の双方がオフになって所定時間が経過すると、出力端子Voもハイからローに切り替わっていく。このため、所定時間経過後に、小信号ブロック回路40から、パワーMOSトランジスタN2をオンにする信号が出力される。この結果、パワーMOSトランジスタN2がオンになり、パワーMOSトランジスタN1がオフになり、出力端子Voがローになる。
【0035】
図4の従来におけるハーフブリッジ回路においては、役割1をツェナーダイオードZD1のツェナー動作にて実現し、役割2を同じくツェナーダイオードZD1のPNジャンクションのダイオード動作にて実現した。そして、役割2の動作時において、ツェナーダイオードZD1の寄生素子が働いてしまった。本実施形態に係る役割1の第1機能ブロック回路50、及び、役割2の機能ブロック回路52において、やはり寄生素子があるとすれば、以下のような拘束条件を満たせば、半導体基板に抜けるサブ電流を抑制することができる。
【0036】
拘束条件1 「役割1の第1機能ブロック回路50及び役割2の第2機能ブロック52のそれぞれのクランプ動作において、寄生のない、又は、あっても少ない回路を採用する。」
拘束条件2 「役割1の第1機能ブロック回路50がクランプ動作をしているときは役割2の第2機能ブロック52は逆動作してはならず、また逆に、役割2の第2機能ブロック回路52がクランプ動作をしているときは役割1の第1機能ブロック50は逆動作してはならない。」
次に、第1機能ブロック回路50と第2機能ブロック52を構成するための素子の選択について検討する。一般に、任意の電流を流して定電圧を実現できる単独の素子は、何らかのダイオードである。つまり、コレクターとベースとの間をショートしたNPNトランジスター(以下、CBショートNPNトランジスタという)、同様の横型PNPトランジスター(以下、CBショートLPNPトランジスタ)、ツェナーダイオードの三種類となる。それぞれ、以下のような特性を有する。
【0037】
CBショートNPNトランジスタ:半導体基板に抜けるサブ電流は実質上ないが、逆耐圧が小さい。ショートしたコレクタとベースがアノードとなり、エミッタがカソードとなる。
【0038】
CBショートLPNPトランジスタ:逆耐圧が大きいが、寄生SubPNPトランジスタがあり、わずかにサブ電流がP型の半導体基板に抜ける。ショートしたコレクタとベースがカソードとなり、エミッタがアノードとなる。
【0039】
ツェナーダイオード:寄生SubPNPトランジスタが存在し、PNジャンクション方向に電流が流れると、約1/2程度の電流が、P型の半導体基板に抜ける。
【0040】
CBショートLPNPトランジスタの断面図を、図6に示す。P型の半導体基板60とP型の分離拡散領域62とにより、他の領域と電気的に分離された、N型の素子形成領域64が構成されている。素子形成領域64の表面側には、ドーナッツ型のP型のコレクタ領域66が形成されており、このドーナツ型のコレクタ領域66の内側には、小型正方形のP型のエミッタ領域68が形成されている。また、このコレクタ領域66の表面にはコレクタ電極Cが接続されており、エミッタ領域68の表面にはエミッタ電極Eが接続されている。素子形成領域64はベースを構成している。
【0041】
P型の半導体基板60とN型の素子形成領域64との間には、素子形成領域64よりも高い不純物濃度を有するN型の埋め込み不純物領域70が形成されている。また、この埋め込み不純物領域70と素子形成領域64表面との間にも、この素子形成領域64よりも高い不純物濃度を有するN型の埋め込み不純物領域72が形成されている。この埋め込み不純物領域72の表面には、ベース電極が接続されている。
【0042】
この図6に示す横型PNPトランジスタにおいては、コレクタ電極Cとベース電極Bが電気的に接続されており、CBショートになっている。このため、この横型PNPトランジスタは、エミッタ領域68をアノード領域とし、素子形成領域64及び埋め込み不純物領域72をカソード領域とする、ダイオードとして動作する。
【0043】
また、この図6に示す横型PNPトランジスタにおいては、エミッタ領域68をエミッタとし、素子形成領域64をベースとし、半導体基板60をコレクタとする寄生SubPNPトランジスタ80が形成される。この場合、コレクタ電極とベース電極とをショートして、エミッター・ベース間のPNジャンクションをダイオードとして使用すると、ベース領域である素子形成領域64を流れるホールはほとんどコレクタ領域66にトラップされる。このため、P型の半導体基板60やP型の分離拡散領域62にはほとんどサブ電流は流れない。したがって、寄生SubPNP80ほとんど動作しなくなる。
【0044】
図7は、図6に示したCBショートLPNPトランジスタで構成されたダイオードの順方向電流IFと、半導体基板60に流れ込むサブ電流Isubとの関係を示すグラフである。図8は、図7のグラフに対応して、CBショートLPNPトランジスタで構成されたダイオードの順方向電流IFとサブ電流Isubとを測定する場合の電流測定箇所を示す回路図である。
【0045】
これら図7及び図8に示すように、CBショートLPNPトランジスタで構成されたダイオードのを流れる順方向電流IFのうち、半導体基板60に抜けるサブ電流Isubは、埋め込み不純物領域72に流れる電流の1/10以下であることが分かる。
【0046】
図9は、CBショートNPNトランジスタの断面図である。この図9に示すように、P型の半導体基板82とP型の分離拡散領域84とにより、他の領域と電気的に分離された、N型の素子形成領域86が構成されている。この素子形成領域86が、コレクタ領域を構成する。素子形成領域86内側の表面側には、P型のベース領域88が形成されている。また、このベース領域88内側の表面側には、N型のエミッタ領域89が形成されている。
【0047】
コレクタ領域を形成する素子形成領域86の表面にはコレクタ電極Cが接続されており、ベース領域88の表面にはベース電極Bが接続されており、エミッタ領域89の表面にはエミッタ電極Eが接続されている。
【0048】
この図9に示すNPNトランジスタにおいては、コレクタ電極Cとベース電極Bが電気的に接続されており、CBショートになっている。このため、このNPNトランジスタは、ベース領域88をアノード領域とし、エミッタ領域89をカソード領域とした、ダイオードとして動作する。そして、このようにCBショートがなされているので、この図9に示すCBショートNPNトランジスタにおいては、コレクタ領域86及びベース領域88から流れ込んだ電流は、半導体基板82に抜けることなく、エミッタ領域89へ流れることとなる。つまり、CBショートNPNトランジスタにおいては、半導体基板82に抜けるサブ電流は、理論上ないこととなる。
【0049】
なお、上述した素子のほかにも一般には精度のよい定電圧回路は存在するが、回路規模、応答性等々を考えるとゲートクランプ回路として用いることは適切でない。
【0050】
上述した素子を役割1の第1機能ブロック回路50、及び、役割2の第2機能ブロック回路52にそれぞれ拘束条件を満たすように配置することにより、寄生の少ない、安定した動作をするハーフブリッジ回路を構成することができる。
【0051】
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態は、上述した第1実施形態における第1機能ブロック回路50と第2機能ブロック回路52の具体的回路構成の一例を示すものである。
【0052】
図10は、本実施形態に係るハーフブリッジ回路の回路構成を示す図である。この図10のハーフブリッジ回路においては、図5に示した第1実施形態に係るハーフブリッジ回路における第1機能ブロック回路50と第2機能ブロック回路52を具体化している。
【0053】
図10に示すように、本実施形態においては、第1機能ブロック回路50は、同じ向きに直列に接続された7個のダイオードD2〜D8を備えて構成されている。すなわち、パワーMOSトランジスタN1のソース側にカソードが接続され、パワーMOSトランジスタN1のゲート側にアノードが接続された7個のダイオードD2〜D8が直列に接続されている。
【0054】
また、第2機能ブロック回路52は、ダイオードD2〜D8と逆向きに接続された1個のダイオードD9を備えて構成されている。すなわち、パワーMOSトランジスタN1のソース側にアノードが接続され、パワーMOSトランジスタN1のゲートにカソードが接続された1個のダイオードが設けられている。
【0055】
特に本実施形態においては、ダイオードD2〜D9は、それぞれ、CBショートNPNトランジスタ、又は、CBショートLPNPトランジスタにより、構成されている。これは、上述したように、CBショートNPNトランジスタは、半導体基板に抜けるサブ電流がなく、CBショートLPNPトランジスタは、半導体基板に抜けるサブ電流が極めて少ないからである。それ以外の点は、上述した第1実施形態と同様である。
【0056】
次に、これら第1機能ブロック回路50と第2機能ブロック回路52の動作について説明する。出力端子Voがハイの場合、第1機能ブロック回路50が動作する。ここで、7個のダイオードD2〜D8のそれぞれのベース・エミッタ間電圧VBEを0.7Vとすると、第1機能ブロック回路50の両端の電位差(−側端子42と+側端子44との間の電位差)は4.9Vとなる。ここで、本実施形態におけるパワーMOSトランジスタN1のゲート・ソース間耐圧VGSSは、例えば、5Vであるので、第1機能ブロック回路50により、ゲートとソースとの間の電位差を、ゲート・ソース間耐圧VGSS以下に抑えることができ、パワーMOSトランジスタN1のゲート絶縁膜を保護することができる。
【0057】
また、この場合には、第2機能ブロック回路52のダイオードD9は、逆バイアスになるので、動作しない。
【0058】
一方、パワーMOSトランジスタP1がオフになり、パワーMOSトランジスタN3がオンとなり、パワーMOSトランジスタN1のゲートがローになり、パワーMOSトランジスタN1及びN2がともにオフになった場合、出力端子Voはまだハイを維持する。この際には、第2機能ブロック回路52のダイオードD9が動作する。このため、パワーMOSトランジスタN1のソースとゲートとの間の電位を、ベース・エミッタ間電圧VBEである0.7Vに維持することができる。このため、パワーMOSトランジスタN1のゲート絶縁膜を保護することができる。
【0059】
また、この場合には、第1機能ブロック回路50のダイオードD2〜D8は、逆バイアスになるので、動作しない。
【0060】
但し、注意すべきは、第1機能ブロック回路50が動作をしてクランプをしているときに、第2機能ブロック回路52のダイオードD9の逆耐圧が4.9V以下であると、第2機能ブロック回路52が動作してしまうことである。このような場合には、ダイオードD9を、CBショートNPNトランジスタではなく、CBショートLPNPトランジスタにより構成するとよい。なぜなら、一般に、CBショートNPNトランジスタよりも、CBショートLPNPトランジスタの方が、逆耐圧が高いからである。
【0061】
さらにこれでも十分な逆耐圧が得られない場合には、第2機能ブロック回路52を構成するダイオードを複数個直列に接続すればよい。例えば、図11に示すように、第2機能ブロック回路52に2個のダイオードD9A、D9Bを設け、これをダイオードD2〜D8と逆向きに直列接続することにより、第2機能ブロック回路52の逆耐圧を大きくすることができ、第1機能ブロック回路50が動作している間は、第2機能ブロック回路52を動作しないようにすることができる。
【0062】
以上のように、本実施形態に係るハーフブリッジ回路によれば、CBショートNPNトランジスタ、又は、CBショートLPNPトランジスタによりダイオードD9を形成し、このダイオードD9を少なくとも1つ用いて、第2機能ブロック回路52を構成したので、ダイオードD9の順方向に電流が流れる場合でも、半導体基板に抜けるサブ電流を可及的に少なく抑えることができる。
【0063】
このため、半導体基板に抜けたサブ電流がグランドの電位を変動させて、このハーフブリッジ回路の動作を不安定にしてしまうのを、回避することができる。
【0064】
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態は、上述した第1実施形態における第1機能ブロック回路50と第2機能ブロック回路52の具体的回路構成の別の例を示すものである。
【0065】
図12は、本実施形態に係るハーフブリッジ回路の回路構成を示す図である。この図12のハーフブリッジ回路においては、第1機能ブロック回路50は、1個のツェナーダイオードD10と、このツェナーダイオードD10と逆向きに接続されたダイオードD11とを備えて構成されている。すなわち、パワーMOSトランジスタN1のゲートに、ツェナーダイオードD10のカソードが接続されており、このツェナーダイオードD10のアノードに、ダイオードD11のアノードが接続されている。さらに、このダイオードD11のカソードがパワーMOSトランジスタN1のソースに接続されている。
【0066】
また、第2機能ブロック回路52は、ダイオードD11と逆向きに接続された1個のダイオードD12を備えて構成されている。すなわち、パワーMOSトランジスタN1のソース側にアノードが接続され、パワーMOSトランジスタN1のゲートにカソードが接続された1個のダイオードが設けられている。
【0067】
特に本実施形態においては、ツェナーダイオードD10は、図1に示した構造のツェナーダイオードにより構成されている。また、ダイオードD11及びD12は、それぞれ、CBショートNPNトランジスタ、又は、CBショートLPNPトランジスタにより、構成されている。それ以外の点は、上述した第1実施形態と同様である。
【0068】
次に、これら第1機能ブロック回路50と第2機能ブロック回路52の動作について説明する。出力端子Voがハイの場合、第1機能ブロック回路50が動作し、パワーMOSトランジスタN1のゲートとドレインとの間の電位差は、ツェナーダイオードD10のツェナー電圧Vzと、ダイオードD11のベース・エミッタ間電圧VBEとの和になる。したがって、Vz+VBEが、パワーMOSトランジスタN1のゲート・ソース間電圧VGSSである5V以下であれば、パワーMOSトランジスタN1のゲート絶縁膜を保護することができる。
【0069】
また、この場合には、第2機能ブロック回路52のダイオードD12は、逆バイアスになるので、動作しない。
【0070】
一方、パワーMOSトランジスタP1がオフになり、パワーMOSトランジスタN3がオンとなり、パワーMOSトランジスタN1のゲートがローになり、パワーMOSトランジスタN1及びN2がともにオフの場合、出力端子Voはまだハイを維持している。このため、第2機能ブロック回路52のダイオードD12が動作する。これにより、パワーMOSトランジスタN1のソースとゲートとの間の電位を、ベース・エミッタ間電圧VBEである0.7Vに維持することができる。このため、パワーMOSトランジスタN1のゲート絶縁膜を保護することができる。
【0071】
また、この場合には、第1機能ブロック回路50のダイオードD11は、逆バイアスになるので、動作しない。
【0072】
但し、注意すべきは、第1機能ブロック回路50が動作をしてクランプをしているときに、第2機能ブロック回路52のダイオードD12の逆耐圧がVz+VBE以下であると、第2機能ブロック回路52が動作してしまうことである。このような場合には、ダイオードD12を、CBショートNPNトランジスタではなく、CBショートLPNPトランジスタにより構成するとよい。なぜなら、上述したように、一般に、CBショートNPNトランジスタよりも、CBショートLPNPトランジスタの方が、逆耐圧が高いからである。
【0073】
さらにこれでも十分な逆耐圧が得られない場合には、第2機能ブロック回路52を構成するダイオードを複数個直列に接続すればよい。例えば、図13に示すように、第2機能ブロック回路52に2個のダイオードD12A、D12Bを設け、これをダイオードD11と逆向きに直列接続することにより、第2機能ブロック回路52の逆耐圧を大きくすることができ、第1機能ブロック回路50が動作している間は、第2機能ブロック回路52を動作しないようにすることができる。
【0074】
以上のように、本実施形態に係るハーフブリッジ回路によれば、CBショートNPNトランジスタ、又は、CBショートLPNPトランジスタによりダイオードD12を形成し、このダイオードD12を少なくとも1つ用いて、第2機能ブロック回路52を構成したので、ダイオードD12の順方向に電流が流れる場合でも、半導体基板に抜けるサブ電流を可及的に少なく抑えることができる。
【0075】
このため、半導体基板に抜けたサブ電流がグランドの電位を変動させて、このハーフブリッジ回路の動作を不安定にしてしまうのを、回避することができる。
【0076】
〔第4実施形態〕
本発明の第4実施形態は、上述した第3実施形態における第2機能ブロック回路52に、さらにツェナーダイオードを追加挿入して構成するようにしたものである。
【0077】
図14は、本実施形態に係るハーフブリッジ回路の回路構成を示す図である。この図14のハーフブリッジ回路においては、上述した第3実施形態に係る第2機能ブロック回路52に対して、ツェナーダイオードD13がダイオードD12と逆向きに追加挿入されて構成されている。すなわち、ダイオードD12のカソードがパワーMOSトランジスタN1のゲートに接続されている。さらに、ツェナーダイオードD13のアノードがダイオードD12のアノードに接続されており、ツェナーダイオードD13のカソードがパワーMOSトランジスタN1のソースに接続されている。
【0078】
特に本実施形態においては、ツェナーダイオードD13は、図1に示した構造のツェナーダイオードにより構成されている。それ以外の点は、上述した第3実施形態と同様である。
【0079】
次に、これら第1機能ブロック回路50と第2機能ブロック回路52の動作について説明する。出力端子Voがハイの場合、第1機能ブロック回路50が動作し、パワーMOSトランジスタN1のゲートとドレインとの間の電位差は、ツェナーダイオードD10のツェナー電圧Vzと、ダイオードD11のベース・エミッタ間電圧VBEとの和になる。したがって、Vz+VBEが、パワーMOSトランジスタN1のゲート・ソース間電圧VGSSである5V以下であれば、パワーMOSトランジスタN1のゲート絶縁膜を保護することができる。
【0080】
また、この場合には、第2機能ブロック回路52のダイオードD12は、逆バイアスになるので、動作しない。また、ダイオードD12が動作しないので、ツェナーダイオードD13にも電流は流れ込まず、半導体基板に抜けるサブ電流も流れないこととなる。
【0081】
一方、パワーMOSトランジスタP1がオフになり、パワーMOSトランジスタN3がオンとなり、パワーMOSトランジスタN1のゲートがローになり、パワーMOSトランジスタN1及びN2の双方がオフの場合、出力端子Voはまだハイを維持している。このため、第2機能ブロック回路52のツェナーダイオードD13とダイオードD12とが動作する。これにより、パワーMOSトランジスタN1のソースとゲートとの間の電位は、Vz+VBEになる。したがって、Vz+VBEが、パワーMOSトランジスタN1のゲート・ソース間電圧VGSSである5V以下であれば、パワーMOSトランジスタN1のゲート絶縁膜を保護することができる。
【0082】
また、この場合には、第1機能ブロック回路50のダイオードD11は、逆バイアスになるので、動作しない。また、ダイオードD11が動作しないので、ツェナーダイオードD10にも電流は流れ込まず、半導体基板に抜けるサブ電流も流れないこととなる。
【0083】
なお、ダイオードD11及びD12の逆耐圧が不足する場合は、ダイオードD11及びD12を、CBショートNPNトランジスタではなく、CBショートLPNPトランジスタにより構成するとよいことは、上述した第3実施形態と同様である。
【0084】
さらにこれでも十分な逆耐圧が得られない場合には、第1機能ブロック回路50と第2機能ブロック回路52を構成するダイオードを複数個直列に接続すればよい。例えば、図15に示すように、第1機能ブロック回路50に2個のダイオードD11A、D11Bを設け、これらをツェナーダイオードD10と逆向きに直列に接続するとともに、第2機能ブロック回路52に2個のダイオードD12A、D12Bを設け、これらをダイオードD11A及びD11Bと逆向きに直列に接続することにより、第1機能ブロック回路50と第2機能ブロック回路52の逆耐圧を大きくすることができる。すなわち、第1機能ブロック回路50が動作している間は、第2機能ブロック回路52を動作しないようにすることができ、反対に、第2機能ブロック回路52が動作している間は、第1機能ブロック回路50を操作しないようにすることができる。
【0085】
以上のように、本実施形態に係るハーフブリッジ回路によれば、CBショートNPNトランジスタ、又は、CBショートLPNPトランジスタによりダイオードD12を形成し、このダイオードD12を少なくとも1つ用いて、第2機能ブロック回路52を構成したので、ダイオードD12の順方向に電流が流れる場合でも、半導体基板に抜けるサブ電流を可及的に少なく抑えることができる。
【0086】
このため、半導体基板に抜けたサブ電流がグランドの電位を変動させて、このハーフブリッジ回路の動作を不安定にしてしまうのを、回避することができる。
【0087】
〔第5実施形態〕
本発明の第5実施形態は、上述したハーフブリッジ回路における小信号ブロック回路40が、フォトダイオードを備えている場合の一例である。
【0088】
図16に示すように、本実施形態に係る小信号ブロック回路40は、フォトダイオード90と、差動増幅器92と、ブロック回路94とを備えて構成されている。フォトダイオード90は、光が照射された場合に、この光に反応して光電流を生成する。つまり、フォトダイオード90は、受光素子の一例である。
【0089】
この生成された光電流は、差動増幅器92で増幅され、ブロック回路94に入力される。ブロック回路94は、この増幅された光電流等に基づいて種々の回路動作を行う。例えば、本実施形態においては、パワーMOSトランジスタP1とパワーMOSトランジスタN3とを相補的にオン/オフ動作させる。
【0090】
これ以外の点は、上述した第1実施形態乃至第4実施形態と同様である。すなわち、第1機能ブロック回路50と第2機能ブロック回路52の具体的構成は、上述した第2実施形態乃至第4実施形態のいずれの構成でも適用し得る。
【0091】
〔第6実施形態〕
本発明の第6実施形態は、第5実施形態で説明したフォトダイオード90を用いて、フォトカップラーを構成した場合の一例である。
【0092】
図17は、本実施形態に係るフォトカップラー100の構成を示す図である。この図17に示すように、本実施形態に係るフォトカップラー100は、上述した第5実施形態に発光ダイオード102を追加して構成されている。すなわち、発光ダイオード102のアノード側からカソード側に電流が流れると、発光ダイオード102が発光する。つまり、発光ダイオード102は、発光素子の一例である。この発光ダイオード102からの光をフォトダイオード90が受光して、光電流に変換する。すなわち、発光ダイオード102とフォトダイオード90とは、光結合されている。これ以外の構成は、上述した第5実施形態と同様である。
【0093】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず種々に変形可能である。例えば、上述した実施形態においては、出力用のパワーMOSトランジスタN1及びN2が、N型のパワーMOSトランジスタである場合を例に説明したが、この出力用のパワーMOSトランジスタをP型で構成することもできる。図18は、出力用のパワーMOSトランジスタをP型のパワーMOSトランジスタP2及びP3で構成した場合のハーフブリッジ回路の構成の一例を示す図である。この図18から分かるように、この場合には、下側のパワーMOSトランジスタN3のゲートとソースの間に、上述した機能を有する第1機能ブロック回路50と第2機能ブロック回路52とを挿入すればよい。この場合、第1機能ブロック回路50と第2機能ブロック回路52の具体的な回路構成は、上述した第2実施形態乃至第4実施形態のいずれでもよい。また、これに対して第5実施形態及び第6実施形態を適用することもできる。
【0094】
また、上述した実施形態においては、負荷回路は、負荷抵抗Roと負荷容量Coと等価であるとしたが、必ずしもこれと等価である必要はない。例えば、図19に示すように、負荷回路が、負荷抵抗Roと電源PWと等価である場合にも、本発明を適用することができる。この図19の例の場合、第1機能ブロック回路50と第2機能ブロック回路52の具体的な回路構成は、上述した第2実施形態乃至第4実施形態のいずれでもよい。また、これに対して第5実施形態及び第6実施形態を適用することもできる。
【0095】
さらに、上述した実施形態においては、ハーフブリッジ回路を例に本発明を説明したが、本発明の適用はハーフブリッジ回路に限られるものではなく、出力用のMOSトランジスタのゲート絶縁膜を保護する必要のある半導体回路に適用することができる。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、出力端子に接続される出力MOSトランジスタのゲート絶縁膜を保護しつつ、半導体基板に抜けたサブ電流により、半導体回路の動作が不安定になってしまうのを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なツェナーダイオードの構成を説明するための半導体断面図である。
【図2】図1に示したツェナーダイオードの順方向電流と半導体基板に抜けていくサブ電流との関係を示すグラフである。
【図3】図2のグラフを得るために、ツェナーダイオードの順方向電流とサブ電流とを測定するための回路図である。
【図4】従来のハーフブリッジ回路の構成を示す回路図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るハーフブリッジ回路の回路図である。
【図6】ベースとコレクタとをショートしてカソードとし、エミッタをアノードとして、横型PNPトランジスタによりダイオードを構成した場合の半導体断面図である。
【図7】図6に示したダイオードの順方向電流と半導体基板に抜けていくサブ電流との関係を示すグラフである。
【図8】図7のグラフを得るために、ダイオードの順方向電流とサブ電流とを測定するための回路図である。
【図9】ベースとコレクタとをショートしてアノードとし、エミッタをカソードとして、NPNトランジスタによりダイオードを構成した場合の半導体断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るハーフブリッジ回路の回路図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係るハーフブリッジ回路の変形例を示す回路図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係るハーフブリッジ回路の回路図である。
【図13】本発明の第3実施形態に係るハーフブリッジ回路の変形例を示す回路図である。
【図14】本発明の第4実施形態に係るハーフブリッジ回路の回路図である。
【図15】本発明の第4実施形態に係るハーフブリッジ回路の変形例を示す回路図である。
【図16】本発明の第5実施形態に係るハーフブリッジ回路の回路図である。
【図17】本発明の第6実施形態に係るフォトカップラーの構成を示す回路図である。
【図18】出力用のパワーMOSトランジスタをP型で構成した場合のハーフブリッジ回路の回路図である。
【図19】ハーフブリッジ回路の出力端子に接続される負荷回路が負荷抵抗と電源で置き換えることのできる場合の等価回路図である。
【符号の説明】
P1 P型のパワーMOSトランジスタ
N1〜N3 N型のパワーMOSトランジスタ
Vo 出力端子
Ro 負荷抵抗
Co 負荷容量
40 小信号ブロック回路
50 第1機能ブロック回路
52 第2機能ブロック回路

Claims (10)

  1. 第1電源に接続される第1端子と、負荷回路に接続するための出力端子に接続される第2端子とを有する、第1出力MOSトランジスタと、
    前記第1電源よりも低い電圧の第2電源に接続される第1端子と、前記出力端子に接続される第2端子とを有する、第2出力MOSトランジスタと、
    前記第1出力MOSトランジスタと前記第2出力MOSトランジスタとのうちの一方の出力MOSトランジスタの制御端子と、前記出力端子との間に接続された第1機能ブロック回路であって、少なくとも1つの第1ダイオードを備えるとともに、前記第1ダイオードは、NPNトランジスタのコレクタとベースをショートしてこれをアノードとし、エミッタをカソードとすることにより構成されたCBショートNPNトランジスタ、又は、横型PNPトランジスタのコレクタとベースをショートしてこれをカソードとし、エミッタをアノードとすることにより構成されたCBショートLPNPトランジスタである、第1機能ブロック回路と、
    前記第1機能ブロック回路と並列に設けられた第2機能ブロック回路であって、前記第1機能ブロック回路の前記第1ダイオードとは逆向きに接続された少なくとも1つの第2ダイオードを備えるとともに、前記第2ダイオードは、CBショートNPNトランジスタ、又は、CBショートLPNPトランジスタである、第2機能ブロック回路と、
    を備えることを特徴とする半導体回路。
  2. 前記第1機能ブロック回路は、同じ向きに複数直列に接続されている前記第1ダイオードを備える、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体回路。
  3. 前記第1機能ブロック回路は、前記第1ダイオードと逆向きに接続された第1ツェナーダイオードをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体回路。
  4. 前記第2機能ブロック回路は、前記第2ダイオードと逆向きに接続された第2ツェナーダイオードをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の半導体回路。
  5. 前記第2機能ブロック回路は、前記第1ダイオードと逆向きに複数直列に接続されている前記第2ダイオードを備える、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の半導体回路。
  6. 前記出力端子は、負荷容量又は電源を含む等価回路に置き換えられる負荷回路に接続される、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の半導体回路。
  7. 前記第1出力MOSトランジスタと前記第2出力MOSトランジスタは、それぞれ、N型のパワーMOSトランジスタにより構成されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の半導体回路。
  8. 前記第1出力MOSトランジスタと前記第2出力MOSトランジスタの前記制御端子に制御信号を供給し、これら第1出力MOSトランジスタと前記第2出力MOSトランジスタのオン/オフを制御する、第3機能ブロック回路をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の半導体回路。
  9. 前記第3機能ブロック回路は、フォトダイオードを備えている、ことを特徴とする請求項8に記載の半導体回路。
  10. 電流が流れることにより発光する発光素子と、
    請求項9に記載の半導体回路であって、前記フォトダイオードを受光素子として、前記発光素子と光結合する、半導体回路と、
    を備えることを特徴とするフォトカップラー。
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