JP3670720B2 - 情報読み取り装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光磁気ディスク装置において光磁気ディスクに記録されている情報を読み取るための情報読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光磁気ディスク装置は、光磁気ディスク上の磁性膜に形成された磁区の磁化方向を、エネルギーレーザ光と外部磁界装置を用いて適宜反転させることにより、情報をデジタルに記録する装置である。この光磁気ディスク装置において光磁気ディスク上に記録された情報を読み取る場合には、一定方向の偏光面を有する直線偏光光としてのレーザ光を、各磁区に照射する。すると、反射したレーザ光の偏光面の方向は、カー効果により、各磁区の磁化方向に応じて+方向又は−方向に回転(旋光)する。従って、反射光の偏光面の方向の変化を検出することにより、情報を電気信号として読み出すことができるのである。
【0003】
このような磁気情報の読み取りを行うための情報読取装置においては、一般に、半導体レーザから出射されたレーザ光を光磁気ディスクに対して垂直方向から照射するように構成するために、半導体レーザからのレーザ光を透過し且つ光磁気ディスクによって反射されたレーザ光を入射光軸から分離する偏光ビームスプリッタを備えている。この偏光ビームスプリッタの偏光分離面は、S偏光成分をほぼ100パーセント反射するとともに、P偏光を所定の割合だけ反射する特性が与えられている。このようにP偏光成分の反射率を抑えるのは、上述のカー効果によって回転された反射光の偏光面をP軸方向に圧縮してその回転角(カー回転角)を見かけ上拡大するためであるとともに、該偏向分離面が往きの光路でもありP偏向の反射率が低ければ低いほどディスクに入射する光量も大きくする事ができるためである。
【0004】
このような反射特性を実現するために、偏光分離面には様々な屈折率の膜からなる多層光学薄膜が形成されている。この多層光学薄膜は、偏光分離面に対する入射光軸の角度がブリュースター角になったときにはP偏光の反射率が0パーセントになるように、各膜の条件が設定されている。この偏光分離面と入射光軸との間の角度をブリュースター角から漸次ずらしていくと、P偏光の反射率が徐々に大きくなっていく(P偏光の角度依存性,傾角特性)。従って、この偏光分離面の入射光軸に対する角度を適宜調整することにより、P偏光を所望の割合だけ反射する特性を実現しているのである。
【0005】
このP偏光の反射率の誤差は、その後の光学系は信号処理系に影響を与え、S/N比を悪化させ、また、信号振幅の製品間でのバラツキの原因となるので、その反射率特性の条件は正確に満たされていなければならない。従来においては、この条件を満足するために、偏光ビームスプリッタの加工を精密に行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、無位相条件を満たしつつ、反射率特性条件(反射膜の特性,偏光分離面の角度)を満たすのは、たとえ1パーセント程度の反射率誤差(2分程度の角度誤差)が許容されていたとしても非常に困難である。この反射特性条件を満たさない偏光ビームスプリッタは、これを情報読取装置内に精密に組み込んでも所望の反射率を示さないので、使用することができなかった。そのため、従来では、偏光ビームスプリッタの歩留りが悪く、コスト増の原因ともなっていた。
【0007】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、偏光分離膜におけるP偏光の反射率が入射角に依存して変化するという入射角依存性(傾角特性)を積極的に利用することにより、所定の設計値通りに製造されていない偏光ビームスプリッタであっても、P偏光に対する所望の反射率を実現させることができる情報読取装置の製造方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による情報読取装置の製造方法は、上記課題を解決するため、直線偏光光を発散光として出射する出射手段と、この出射手段から出射された直線偏光光を平行光に変換するコリメータレンズと、このコリメータレンズによって平行光に変換された直線偏光光を光磁気ディスクの磁化膜に集光するとともに、この磁化膜での前記直線偏光光の反射光を平行光に変換する対物レンズと、前記光磁気ディスクの磁化膜で反射された反射光の偏光面の傾きを検出する検出手段と、前記コリメータレンズと前記対物レンズとの間に配置され、入射する光の角度の変化に応じてP偏光成分の反射率が変化し、前記光磁気ディスクの磁化膜で反射された反射光の軸に対して所定の角度に配置されたときに所定の反射率で前記光磁気ディスクの磁化膜で反射された反射光のP偏光成分を反射するように設計されるとともに前記P偏光成分よりも高い反射率でS偏光成分を反射するように設計された偏光分離面を有する偏光ビームスプリッタとを備えた情報読取装置の製造方法であって、前記光磁気ディスクの磁化膜で反射された反射光の軸に対して前記偏光分離面が前記所定の角度になるように前記偏光ビームスプリッタを配置したときに前記光磁気ディスクの磁化膜で反射された反射光におけるP偏光成分の反射率が前記所定の反射率からずれている場合には、前記光磁気ディスクの磁化膜で反射された反射光におけるP偏光成分が前記所定の反射率で反射されるように前記偏光分離面を前記所定の角度から傾けて前記偏光ビームスプリッタを固定することを特徴とする(請求項1に対応)。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施例を説明する。
各実施例の詳細な説明を行う前に、本発明の各構成要件の概念を説明する。
(出射手段)
出射手段は、直線偏光光を直接出射できる半導体レーザ又は個体レーザであっても良いし、ガスレーザとこのガスレーザから出射されたレーザ光を直線偏光化する偏光板から構成されても良い。
(偏光ビームスプリッタ)
偏光分離面が前記反射光の光軸と交わる前記角度は、この偏光分離面によって光磁気ディスクからの反射光のP偏光成分を所望の割合だけ反射させる角度であるとすると、検出手段による検出が容易になる(請求項2に対応)。
【0010】
この偏光ビームスプリッタを偏光分離面に対する入射面内において回転させることによって、前記光磁気ディスクの磁化膜で反射された反射光の軸に対する前記偏光分離面の角度を調整してもよい(請求項3に対応)。その場合、この偏光ビームスプリッタを回転自在に保持する回転保持手段を更に備えるようにすれば、冶具を用いなくても、容易に調整を行うことができる(請求項4に対応)。また、この偏光ビームスプリッタが固定される基板面を平面とし、この基板面に接触する偏光ビームスプリッタの面とこの基板面との間を接着するようにすれば、冶具を用いての作業が容易になる(請求項5に対応)。
【0011】
【実施形態1】
以下、本発明の第1の実施の形態を説明する。
<実施形態の構成>
図1は、光磁気ディスク装置のピックアップ装置のうち、情報読取装置に対応する構成のみを示した光学構成図である。従って、図1では、光ディスクDに情報を記録するための書込装置の図示が省略されている。但し、以下の説明では、図1に示す光ディスクDには、この図示せぬ書込装置により既にデジタル情報が記録されており、このデジタル情報の各ビットに対応して各磁区が厚さ方向の下向き又は上向きに磁化されているものとする。
【0012】
図1において、レーザダイオード1から出射されたレーザ光は、コリメータレンズ2,第1偏光ビームスプリッタ3,立ち上げミラー4,対物レンズ5を通って、光磁気ディスクD上に収束する。光磁気ディスクDからの反射光は、同じ光路を第1偏光ビームスプリッタ3まで戻り、λ/2板6を通って、第2偏光ビームスプリッタ7に入射し、2つのビームに分離される。一方のビームは、そのまま、コンデンサレンズ9を通って第1のフォトダイオード10aに入射する。他方のビームは、一旦光学クサビ8内に入ってから再度第2偏光ビームスプリッタ7内に戻り、コンデンサレンズ9を通って第2のフォトダイオード10bに入射する。これら各光学素子のうち、立ち上げミラー4及び対物レンズ5以外は、基板B上に固定されている。なお、第1偏光ビームスプリッタ3の入射面は、図1の紙面の方向と平行である。従って、この読取装置内の全ての箇所の説明において、この紙面の方向に偏光面を有する直線偏光成分をP偏光といい、紙面に直交する方向に偏光面を有する直線偏光成分をS偏光という。以下、各光学素子の説明を行う。
【0013】
出射手段としてのレーザダイオード1は、P偏光のみからなるレーザ光を出射する。コリメータレンズ2は、このレーザ光を平行光にするための光学系である。
【0014】
第1偏光ビームスプリッタ3は、図2に示すような平面台形の角柱形状を有している。即ち、この第1ビームスプリッタ3のλ/2板側面3dとその反対側の面3cとは、互いに平行になっている。これら両面3c,3dは、光軸lと平行に配置されるように設計されている。また、そのコリメータレンズ側面3bは、レーザ光が入射する面であり、このレーザ光のビーム形状を真円に整形するために、面3c,3dに対して傾いている。また、そのディスク側面3eは、面3c,3bに対して直角をなしているので、設計通りに配置されると光軸lに対して直交する。
【0015】
この第1偏光ビームスプリッタ3内には、面3d及び3eに対して45度傾いた偏光分離面3aが形成されている。この偏向分離面3aには、多層光学薄膜が形成されている。この偏向分離面3aにおける偏光特性の設定値は、光が面3d,3cと平行に面3b側から入射したときには、P偏光を80パーセント,S偏光を1パーセント透過するというものである。また、光が面3d,3cと平行に面3e側から入射したときには,即ち、光が面3e側から入射角45度で入射したときには、P偏光成分を20パーセント,S偏光成分を99パーセント、面3d側に夫々反射するというものである。
【0016】
但し、これら各偏光成分に対する反射率は、偏光分離面3aに対する光の入射角に従って、図3における実線の傾角特性線に示すように変化する。図3は、偏光分離面3aにおけるP偏光の反射率と第1偏光ビームスプリッタ3の回転角度との関係(P偏光の傾角特性)を示すものである。図3の横軸は、偏光分離面3aに対する入射角が45度となる向きを基準(0分)とした場合における第1偏光ビームスプリッタ3のP偏光面内における回転角度を示す。この横軸の単位は分であり、入射角が狭くなる回転方向を+方向とする。また、図3の縦軸は、P偏光の反射率であり、パーセントを単位とする。
【0017】
図3から明らかなように、P偏光の傾角特性は比例特性であり、回転角60分(1度)当たりの反射率変化量は約4パーセントである。なお、偏光分離面3aでの入射角変化量は、第1偏光ビームスプリッタ3の回転角変化量の3/5に対応する。従って、入射角変化60分(1度)当たりの反射率変化量は約7パーセントとなる。なお、多層光学薄膜3aの諸条件(膜厚条件,屈折率条件)が設計値からずれると、その偏光特性もずれて、傾角特性線が図3の点線のようにシフトする。図3の点線は、入射角45度におけるP偏光の反射率が15.8パーセントであった場合の傾角特性線である。
【0018】
一方、図4は、偏光分離面3aにおけるS偏光の反射率と第1偏光ビームスプリッタ3の回転角度との関係を示すものである。この図4によれば、S偏光の反射率は偏光ビームスプリッタ3の回転角,即ち、偏光分離面3aにおける入射角に依存していないことが判る。
【0019】
以上により、第1偏光ビームスプリッタ3の偏光分離面3aの他の面に対する角度が設定値通りの45度丁度であって、多層光学薄膜の諸条件(膜厚条件,屈折率条件)が設定値通りである場合には、第1偏光ビームスプリッタ3は、図1に実線で示されるように両面3c,3dが光軸lと平行にされた状態で、基板Bに接着される。このようにして、上記偏光特性が実現されている。
【0020】
これに対して、偏光分離面3aの他の面に対する角度の条件,又は多層光学薄膜の諸条件(膜厚条件,屈折率条件)が設定値通りでない場合には、図1に一点鎖線で示されるように、第1偏光ビームスプリッタ3は、P偏光面内で回転されて、P偏光の反射率が20パーセントになるように光軸lの偏光分離面3aに対する入射角が調整されてから、基板Bに接着される。例えば、偏光分離面3aの他の面に対する角度の条件のみが設定値通りでない場合には、偏光ビームスプリッタ3は、光軸lの偏光分離面3aに対する入射角が45度になるように回転される。
【0021】
また、光軸lの偏光分離面3aに対する入射角が45度であるにもかかわらず偏光分離面3aでのP偏光の反射率が20パーセントを越えている場合には、偏光ビームスプリッタ3は、光軸lの偏光分離面3aに対する入射角が広くなるように(ブリュスター角に近づくように)、反射率超過分1パーセント当たり15分だけ、図1上の半時計方向に回転される。同様に、P偏光に対する反射率が20パーセント未満である場合には、偏光ビームスプリッタ3は、光軸lの偏光分離面3aに対する入射角が狭くなるように(ブリュスター角から離れるように)、反射率不足分1パーセント当たり15分だけ、図1上の時計方向に回転される。例えば、いま偏光分離面3aの傾角特性が図3の点線に示す通りであった場合には、偏光ビームスプリッタ3は、図1上の実線の位置(両面3c,3dが光軸lと平行になる位置)から時計方向に約60分(1度)回転される。すると、光軸lの偏光分離面3aに対する入射角が44度24分となり、P偏光の反射率が約20パーセントとなるので、上記偏光特性を満たすことになる。
【0022】
立ち上げミラー4は、第1偏光ビームスプリッタ3から出射されたレーザ光を紙面に直交する方向に曲げて、光磁気ディスクDに対して垂直方向からレーザ光を照射する反射鏡である(図1では、便宜上、反射鏡4の前後の光軸を、同一面上に描いている。)。この反射鏡4は、光軸l方向にスライドして光磁気ディスクDに対するトラッキングを行う。
【0023】
対物レンズ5は、立ち上げミラー4によって反射されたレーザ光を収束して、光磁気ディスクDの磁化膜上にスポットを形成するためのレンズである。この対物レンズ5は、図示せぬサーボ系によって合焦駆動される。また、この対物レンズ5は、立ち上げミラー4と一体に、光軸方向lに移動する。
【0024】
光磁気ディスクDの磁性膜において反射されたレーザ光の偏光面は、そのスポットが形成された磁区の磁化の方向に依り、P偏光面から所定の角度の回転(カー回転)を受ける。即ち、横軸をP偏光面方向,縦軸をS偏光面方向とする座標系を想定したときに、磁区の磁化方向が上向きの時には、P軸から+θ'k度回転し、磁区の磁化方向が下向きの時には、P軸から−θ'k度回転する。このようなカー回転を受けたレーザ光は、第1偏光ビームスプリッタ3の偏光分離面3aにおいて反射されるが、この際、上述した通り、レーザ光の偏光面のP偏光平面に対するカー回転角が見かけ上大きくなる。
【0025】
λ/2板6は、P偏光面と平行な偏光面をP偏光面に対して45度回転させる特性を有している。従って、軸の磁化方向に応じてP偏光面を中心にカー回転するレーザ光の偏光面は、λ/2板6透過後は、P偏光面に対して45度傾いた面を中心に回転することになる。
【0026】
第2偏光ビームスプリッタ7は、平面2等辺三角形の三角柱形状を有しており、その入射側面は光軸lに対して直交している。この第2偏光プリズム7の斜面は偏光分離面7aとなっている。この偏光分離面7aは、P偏光成分を100%透過するとともに、S偏光成分を100%反射する。なお、ここにいうP偏光成分,S偏光成分とは、λ/2板6透過後の偏光面方向成分を指す。この偏光分離面7aの外側には、λ/2板6から離れるほど薄くなる光学クサビ8が貼り付けられている。この光学クサビ8の外側面には、全ての光を100%反射するコーティングがなされている。従って、この光学クサビ8に入射したP偏光成分は、再度第2偏光ビームスプリッタ7内に入射する。このようにして分離されたS方向成分とP方向成分とは、夫々異なる光軸に沿って、フォトダイオード側の面を通って第2偏光ビームスプリッタ7から出射する。
【0027】
この第2偏光ビームスプリッタ7のフォトダイオード側の面には、コンデンサレンズ9が貼り付けられている。従って、各光軸に沿ってこのコンデンサ9に入射した各方向成分のビームは、夫々コンデンサレンズ9によって収束される。
【0028】
第1のフォトダイオード10aは、S偏光成分のビームを受光し、その強度変化に対応した電気信号を出力する。この第1のフォトダイオード10aから出力された電気信号は、磁区の磁化方向が上向きの時には低レベル状態となり、磁区の磁化方向が下向きの時には高レベル状態となる。一方、受光手段としての第2のフォトダイオード10bは、P偏光成分のビームを受光し、その強度変化に対応した電気信号を出力する。この第2のフォトダイオード10bから出力された電気信号は、磁区の磁化方向が上向きの時には高レベル状態となり、磁区の磁化方向が下向きの時には低レベル状態となる。即ち、第1のフォトダイオード10aの出力と第2のフォトダイオード10bの出力とを比較すると、その変化幅が同じであるとともに、その変化が逆相となる。従って、それらの差分をとることにより、カー回転角の変化に対応する電気信号の変化幅を大きくとることができる。また、フォトダイオード10a,10bの暗電流のような同相のノイズをキャンセルすることができる。この差分をとるために、第1のフォトダイオード10aの出力と第2のフォトダイオード10bの出力とは、差動増幅器11に入力されている。これら第2偏光ビームスプリッタ7,光学クサビ8,コンデンサレンズ9,ホトダイオード10,差動増幅器11により、光磁気ディスクDの磁化膜で反射された反射光の偏光面の傾きを差動増幅器11の出力の高低として検出する検出手段が構成されている。
<実施形態の作用>
本実施形態において第1偏光ビームスプリッタ3を基板Bに接着する際には、偏光分離面3aの他の面に対する角度を精密に測定したり、多層光学薄膜の反射率を測定することは、必らずしも必要ない。即ち、レーザダイオード1からレーザ光を照射した状態で、第1偏光ビームスプリッタ3を光軸lに対して傾けながら、差動増幅器11の出力を観察する。そして、差動増幅器11の出力が所定レベルになった時点で第1偏光ビームスプリッタ3の回転を止めて、この第1偏光ビームスプリッタ3を基板Bに接着するのである。
【0029】
本実施形態によると、第1偏光ビームスプリッタ3の製造時点においては、偏光分離面3aの面3c,3dに対する角度出しを極端に精密に行ったり、面3c,3dと平行に入射したP偏光の多層光学薄膜における反射率を厳密に20パーセント丁度にする必要はない。但し、偏光分離面3aに対してブリュスター角が存在するように、各膜の屈折率の条件が満たされていることが必要である。このような条件を満たしておくことにより、偏光分離膜3aが角度依存性(傾角特性)を有することになるからである。
【0030】
そして、このような多少のバラツキのある第1偏光ビームスプリッタ3を、上述のようにして、その入射面内において光軸lに対する所定の設計値の角度から適宜回転させる。このようにするだけで、P偏光に対する所定の反射特性を実現することができるのである。よって、第1偏光ビームスプリッタの合格ラインを下げて、その歩留りを相対的に向上させることが可能になる。例えば、45度入射のP偏光に対する反射率が14〜25パーセントの範囲にあれば合格とすることができる。その結果、第1偏光ビームスプリッタの製造コストを下げることが可能になるのである。
【0031】
【実施形態2】
以下、本発明の第2の実施の形態を説明する。本第2実施形態は、第1実施形態に比較して、第1偏光ビームスプリッタ3を、ホルダ30を介して基板Bに取り付けるようにしたことを特徴とする。本第2実施形態のその他の構成は、第1実施形態のものと同じであるので、その説明を省略する。
【0032】
図5は、本第2実施形態の第1偏光ビームスプリッタ3,ホルダ30,及び基板Bの関係を示すものである。この第1偏光ビームスプリッタ3は、第1実施形態の第1偏光ビームスプリッタ3と同じ構成を有している。この第1偏光ビームスプリッタ3を保持するホルダ30は、レーザ光の入/出射がない面3c側からこの第1偏光ビームスプリッタ3を紙面の上下方向から挟み込むように、断面コの字型の形状を有している。従って、レーザ光が入/出射する面3b,3c,3eは、このホルダ30によって覆われない。
【0033】
このホルダ30の図5における下側の面には、面3a〜3eと平行な回転軸31が植設されている。一方、基板Bには、この回転軸31が多少の摩擦を生じて回転できるような内径の穴hが、穿たれている。従って、回転軸31を穴hに挿入することにより、第1偏光ビームスプリッタ3をP偏光面内において光軸lに対して回転させることができる。
【0034】
また、第1実施形態において説明したようにして、第1偏光ビームスプリッタ3の回転調整を行った後では、回転軸31と穴hとの間の摩擦により、ホルダ30は調整後の姿勢を維持することができる。また、調整後において再調整することも可能である。但し、振動等により回転軸31が穴hに対して回転するおそれがあるならば、接着材を流し込んで固定しても良い。
【0035】
【発明の効果】
以上のように構成した本発明の情報読取装置の製造方法によると、偏光分離膜におけるP偏光の反射率が入射角に依存して変化するという入射角依存性(傾角特性)を利用することにより、所定の設計値通りに製造されていない偏光ビームスプリッタであってもP偏光に対する所望の反射率を実現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態による情報読取装置の要部を示す光学構成図
【図2】 図1の第1偏光ビームスプリッタの斜視図
【図3】 図1の第1偏光ビームスプリッタのP偏光に対する傾角特性図
【図4】 図1の第1偏光ビームスプリッタのS偏光に対する傾角特性図
【図5】 本発明の第2の実施の形態による情報読取装置における第1偏光ビームスプリッタ及びホルダの斜視図
【符号の説明】
1 レーザダイオード
2 コリメータレンズ
3 第1偏光ビームスプリッタ
5 対物レンズ
7 第2偏光ビームスプリッタ
8 光学クサビ
9 コンデンサレンズ
10 フォトダイオード
11 差動増幅器
Claims (5)
- 直線偏光光を発散光として出射する出射手段と、この出射手段から出射された直線偏光光を平行光に変換するコリメータレンズと、このコリメータレンズによって平行光に変換された直線偏光光を光磁気ディスクの磁化膜に集光するとともに、この磁化膜での前記直線偏光光の反射光を平行光に変換する対物レンズと、前記光磁気ディスクの磁化膜で反射された反射光の偏光面の傾きを検出する検出手段と、前記コリメータレンズと前記対物レンズとの間に配置され、入射する光の角度の変化に応じてP偏光成分の反射率が変化し、前記光磁気ディスクの磁化膜で反射された反射光の軸に対して所定の角度に配置されたときに所定の反射率で前記光磁気ディスクの磁化膜で反射された反射光のP偏光成分を反射するように設計されるとともに前記P偏光成分よりも高い反射率でS偏光成分を反射するように設計された偏光分離面を有する偏光ビームスプリッタとを備えた情報読取装置の製造方法であって、
前記光磁気ディスクの磁化膜で反射された反射光の軸に対して前記偏光分離面が前記所定の角度になるように前記偏光ビームスプリッタを配置したときに前記光磁気ディスクの磁化膜で反射された反射光におけるP偏光成分の反射率が前記所定の反射率からずれている場合には、前記光磁気ディスクの磁化膜で反射された反射光におけるP偏光成分が前記所定の反射率で反射されるように前記偏光分離面を前記所定の角度から傾けて前記偏光ビームスプリッタを固定する
ことを特徴とする情報読取装置の製造方法。 - 前記偏光分離面が前記反射光の軸と交わる前記所定の角度は、この偏光分離面によって前記光磁気ディスクからの反射光のP偏光成分を20パーセント反射させる角度である
ことを特徴とする請求項1記載の情報読取装置の製造方法。 - 前記偏光ビームスプリッタを前記偏光分離面に対する入射面内において回転させることによって、前記光磁気ディスクの磁化膜で反射された反射光の軸に対する前記偏光分離面の角度を調整する
ことを特徴とする請求項1記載の情報読取装置の製造方法。 - 前記偏光ビームスプリッタは、当該偏光ビームスプリッタを回転自在に保持する回転保持手段に保持されており、この回転保持手段を回転させることによって、前記光磁気ディスクの磁化膜で反射された反射光の軸に対する前記偏光分離面の角度を調整する
ことを特徴とする請求項3記載の情報読取装置の製造方法。 - 前記偏光ビームスプリッタが固定される基板面は平面であり、この基板面に接触する前記偏光ビームスプリッタの面とこの基板面との間を接着することによって両者を固定することを特徴とする請求項1記載の情報読取装置の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP18946495A JP3670720B2 (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 情報読み取り装置の製造方法 |
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